JP2004122661A - プラスチックリサイクルシステム - Google Patents

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中島 啓造
Tetsuji Kawakami
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Abstract

【課題】異なる樹脂種、添加剤種からなるプラスチック部材を、樹脂種別、添加剤別に判別、選別した後に、破砕処理、添加剤除去処理を行うことにより、再使用可能な高純度の回収プラスチック破砕片を得ることのできるプラスチックリサイクルシステムを提供する。
【解決手段】(1)電気電子機器からプラスチック部材を回収する回収手段と、(2)回収した前記プラスチック部材において、前記プラスチック部材に含まれる樹脂種および/または添加剤種を判別する判別手段と、(3)前記手段(2)における判別結果に応じて、前記プラスチック部材を選別する選別手段と、(4)選別された前記プラスチック部材を破砕する破砕手段と、(5)破砕した前記プラスチック部材を前記選別に応じて処理する処理手段とを有することを特徴とするプラスチックリサイクルシステム。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、家電機器やOA機器などから回収されたプラスチック部材を樹脂種と添加剤種とに選別し、不要添加剤などの抽出処理を行うことにより、高い純度の再生プラスチック材料を得るプラスチックリサイクルシステムに関する。特に、本発明は、テレビキャビネットやパソコン筐体として使用される難燃剤を含んだ樹脂組成物から難燃剤を分離除去して再生プラスチック材料を容易に得るためのプラスチックリサイクルシステムを提供する。
【0002】
【従来の技術】
加工が容易で、軽量、機械的強度に優れるプラスチック材料は、家電機器やOA機器などの筐体材料や内部部品材料として広く用いられている。かかるプラスチック材料を含む樹脂組成物には、使用目的に応じて、耐燃性、耐光性および耐酸化性などが要求される場合が多く、樹脂組成物の特性を向上させる目的で種々の添加剤が混入され使用されている。また、筐体材料には、外観上の点から、表面を塗装することや、着色剤などを添加することなどがなされる場合も多く、用いられる樹脂種および添加剤種は極めて多種多様となっているのが現状である。
【0003】
環境保護の観点から、従来の大量生産および大量廃棄の経済から、循環型経済への変換が求められるなかで、昨今、家庭電気製品のリサイクルが法令化されるなど、プラスチック製品の本格的なリサイクルが強く求められている。しかし、廃品に含まれる樹脂を再び樹脂として使用するマテリアルリサイクルについては、異物または異種樹脂が混合されることにより、再生した樹脂には樹脂本来の性能が著しく損なわれるという問題があり、品質を優先しない他用途材料などへのカスケード利用などの検討が進められているのが現状である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−195234号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
つまり、従来から、使用済み電気電子機器から取出された多種にわたる樹脂組成物からなる部品を、高度に分類、選別および不要の添加剤の除去処理に供し、家電機器やOA機器などで再利用可能となる再生プラスチック材料を得ることのできるプラスチックリサイクルシステムが望まれている。
そこで、本発明の目的は、家電機器やOA機器などから回収されたプラスチック部材に含まれる樹脂種と添加剤種とにより、当該プラスチック部材を選別し、不要添加剤などの抽出処理を行うことにより、高い純度の再生プラスチック材料を得るプラスチックリサイクルシステムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(1)電気電子機器からプラスチック部材を回収する回収手段と、(2)回収した前記プラスチック部材において、前記プラスチック部材に含まれる樹脂種および/または添加剤種を判別する判別手段と、(3)前記手段(2)における判別結果に応じて、前記プラスチック部材を選別する選別手段と、(4)選別された前記プラスチック部材を破砕する破砕手段と、(5)破砕した前記プラスチック部材(プラスチック破砕片)を前記選別に応じて処理する処理手段とを有することを特徴とするプラスチックリサイクルシステムに関する。
【0007】
上記プラスチックリサイクルシステムは、前記電気電子機器のプラスチック筐体表面に施された塗装を剥離する塗膜剥離手段を有するのが好ましい。
また、上記プラスチックリサイクルシステムは、前記プラスチック部材に含まれる異物を検知および除去する異物検知除去手段を有することが好ましい。
【0008】
また、前記判別手段(2)は、赤外分光法を原理に用いた装置であることが好ましい。
また、前記判別手段(2)は、前記プラスチック部材に印された樹脂種および/または添加剤種に関する情報を読み取る装置であるのも好ましい。
【0009】
また、上記プラスチックリサイクルシステムにおいては、前記処理手段(5)が、破砕した前記プラスチック部材から少なくとも1種の添加剤種を抽出除去する装置であるのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、上記課題に対して鋭意研究を重ねた結果、以下のプラスチックリサイクルシステムを用いることで、効率良く高純度な再生プラスチックを得る方法を見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明は、(1)電気電子機器からプラスチック部材を回収する回収手段と、(2)回収した前記プラスチック部材において、前記プラスチック部材に含まれる樹脂種および/または添加剤種を判別する判別手段と、(3)前記手段(2)における判別結果に応じて、前記プラスチック部材を選別する選別手段と、(4)選別された前記プラスチック部材を破砕する破砕手段と、(5)破砕した前記プラスチック部材を前記選別に応じて処理する処理手段とを有することを特徴とするプラスチックリサイクルシステムである。
【0011】
したがって、本発明は、(a)電気電子機器からプラスチック部材を回収する回収工程と、(b)回収した前記プラスチック部材において、前記プラスチック部材に含まれる樹脂種および/または添加剤種を判別する判別工程と、(c)前記工程(b)における判別結果に応じて、前記プラスチック部材を選別する選別工程と、(d)選別された前記プラスチック部材を破砕する破砕工程と、(e)破砕した前記プラスチック部材を前記選別に応じて処理する処理工程とを有することを特徴とするプラスチックリサイクル方法にも関する。
【0012】
以下において、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、用語などの表現は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明に係るプラスチックリサイクルシステムを用いたプラスチックリサイクル方法の工程を示すフローチャートである。図1に示すように、本発明に係るプラスチックリサイクルシステムは、電気電子機器からプラスチック部材を回収する回収装置による回収工程1、プラスチック部材に含まれる樹脂種および/または少なくとも1種の添加剤種を判別する判別装置による判別工程2、上記判別工程2の結果に応じてプラスチック部材を選別する選別装置による選別工程3、選別されたプラスチック部材を破砕する破砕装置による破砕工程4、ならびに選別されたプラスチック部材をその選別に応じて処理する処理装置による処理工程5を有する。
【0013】
本発明で判別および選別できるプラスチック部材を含む電気電子機器の種類は、家電機器やOA機器などに使用されているようなプラスチック部材を含むものであれば、特に限定はされない。また、本発明でリサイクルできるプラスチック部材を含む電気電子機器としては、例えば、OA・事務機器、電気・電子製品、車両部品、ならびにこれらのカバー、ケースおよびシートなど、様々な形態のものが挙げられる。
【0014】
また、かかるプラスチック部材に用いられる樹脂種としては、例えば、飽和ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリアリーレンエステル樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、変性PPE樹脂、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂および塩化ビニリデン樹脂などの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂およびアルキド樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリブタジエン、ブタジエンスチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリイソプレン、アクリルゴム、ウレタンゴムおよびシリコーンゴムなどの合成ゴムなどが挙げられる。
【0015】
本発明に係るプラスチックリサイクルシステムにおいて実際に判別および選別する樹脂種の数は、本システムを効率的に運用するために限定するのが好ましく、通常は10種類以下、好ましくは7種類以下、さらに好ましくは5種類以下である。
【0016】
つぎに、本発明に係るプラスチックリサイクルシステムによって判別および選別できるプラスチック部材に含まれる添加剤種には、基本的には制限はない。また、本システムで判別および選別する添加剤種の数は、本システムの効率的運用および本システムで得られるプラスチック粉砕片を再生プラスチック材料として用いる際の品質設計を考慮して決定することが好ましい。そのため、プラスチック部材の添加剤種は、通常10種類以下、好ましくは8種類以下、さらに好ましくは5種類以下とすることが望ましい。
【0017】
前記添加剤種としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、離型剤および可塑剤などが挙げられる。特に難燃剤としては、臭素系難燃剤が代表的な化合物として挙げられるが、近年は廃棄処理およびリサイクル処理における適正処理が注目されていることから、安易な再利用やカスケード利用は、でき得る限り避けることが必要である。また、難燃剤を含む樹脂をサーマルリサイクルまたはケミカルリサイクルに利用する際にも、臭素化合物が燃焼の阻害因子となったり、焼却炉の劣化を促進するなどが懸念され、樹脂種と難燃剤種との高度な分離処理技術が望まれる。
【0018】
前記難燃剤としては、例えば、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテルおよびテトラブロモジフェニルエーテルなどのフェニルエーテル系難燃剤、テトラブロモビスフェノールA(TBA)などのビスフェノールA型の難燃剤、ヘキサブロモシクロドデカン、ビストリブロモフェノキシエタン、トリブロモフェノール、エチレンビステトラブロモフタルイミド、TBAポリカーボネートオリゴマー、臭素化ポリスチレンおよびTBAエポキシオリゴマーなどの臭素系難燃剤、塩素化パラフィン、パークロロシクロペンタデカンおよびクロレンド酸などの塩素系難燃剤、燐系難燃剤、窒素化合物を含む難燃剤、ならびに無機系難燃剤などが知られている。
【0019】
その後の抽出分離での抽出溶剤に対する溶解性の違いなど、処理方法の違いによっては、その骨格の形態に分類して難燃剤を分別回収する必要性があることから、前記判別装置2においては、難燃剤種まで判別できることが望ましい。具体的には、赤外分光法を原理に用いた装置などを用いるのが、その操作容易性、維持管理および耐久性などの点から望ましい。
【0020】
前記プラスチック回収手段1は、例えば、プラスチック部材を分離前の電気電子機器(成形品)を投入する投入部と、投入されたプラスチック成形品を分離する分離部と、判別装置2まで搬送する搬送部とで構成される。
【0021】
また、判別工程2における判別装置は、プラスチック部材に含まれる樹脂種および/または少なくとも一種の添加剤種を判別する手段であり、プラスチック回収工程における回収装置1によって回収されたプラスチック部材を判別処理するために存在する。判別方法としては、搬送されてくるプラスチック部材に赤外線を投射して吸収スペクトルを検出し、その違いによって樹脂種および添加剤種の違いを検出し、種別判定する赤外スペクトル検出器を用いることができる。
【0022】
また製品の筐体裏部や底部などに印されている、製造時の樹脂種および/または添加剤種に関する情報と照合しながら上記判別を行い、さらに判別データを蓄積することによって、精度よくかつより短時間での判別が可能となる。
【0023】
選別装置による選別工程3は、複数のポイント切り替え装置を有し、判別工程2の結果に応じて搬送路を切り替え、プラスチック部材を選別する。大分類としては、異なる樹脂同士が混入しないように、樹脂種ごとに搬送路を切り替えて、プラスチック部材を選別する。回収したプラスチック部材の汚れ状態や破損状態から、リサイクル利用対象となる樹脂種として用いない樹脂種として分類することもできる。また、小分類としては、同じ樹脂種であっても、異なる添加剤種を含み、異なる処理が必要な場合にはその種に応じた分類が必要となる。
【0024】
破砕装置による破砕工程4は、樹脂種および添加剤種ごとに集積されたプラスチック部材の回収トレイからプラスチック部材を投入する投入部と、破砕機とで構成される。投入されたプラスチック部材を、破砕機により破砕片とすることで、その後の工程の運搬性を簡易にするものである。前記破砕機としては、例えば、ロールクラッシャー、ハンマーミル、コーンクラッシャーおよびロータリークラッシャーなどが挙げられる。また、シャワー、金属探知器および除去機などを設ければ、プラスチック部材の汚れや異物などを取り除くことができ、より好ましい。
【0025】
破砕装置による破砕工程4で得られるプラスチック片の大きさは、その後の処理方法および運用形態にもよるが最大長が、1cm未満、より好ましくは8mm未満である。また、前記破砕機の排出口には、破砕片を種別ごとに分離回収するトレイを設けるのが好ましい。
【0026】
破砕工程4で破砕したプラスチック部材(破砕片)は、その後処理装置による処理工程5で、樹脂種および添加剤種に対応した処理に供される。例えば、添加剤などを含まず、また特に洗浄なども必要なく再利用可能となるプラスチック破砕片は、そのままリサイクルシステムより再生プラスチック破砕片として持ち出すことができ、再利用することとなる。洗浄などが必要なプラスチック破砕片に関しては、処理工程5で洗浄手段により所望のレベルまで汚れを落とすことができる。
【0027】
具体的な洗浄手段としては、プロペラ、スクリュー、振動、超音波および高圧噴射などによって駆動する洗浄装置が挙げられる。また、水、水系洗浄剤溶液および有機洗浄剤よりなる群から選択される少なくとも1種の洗浄媒体中で、破砕片を洗浄する湿式洗浄装置、または洗浄媒体を利用せず破砕片の表面を金属との接触および/もしくは粉砕片間の接触により研磨することにより汚れを落とし、研磨された粉砕片と研磨残渣(汚れ)とを風力により分離する手段を有する乾式洗浄装置を用いることができる。もちろん、これらの両方を利用することもできる。なかでも、湿式洗浄装置および乾式洗浄装置を並列して具備し、破砕片の汚染状況により、適宜洗浄装置を選択する洗浄装置を用いるのが好ましい。
【0028】
樹脂種が、再生プラスチック材料として再利用する際に不要となる添加剤種を含んでいる場合には、処理工程5の中で、添加剤を抽出除去することができる。ある特定の添加剤種を含むプラスチック破砕片とある特定の溶剤を接触処理させることによって、樹脂中から添加剤種を抽出除去し、添加剤成分を含まないプラスチック材料として種々の用途に再利用することができる。
【0029】
例えば、テトラブロモビスフェノールA系、およびそれらのオリゴマーの臭素系の難燃剤を有するハイインパクトポリスチレンを処理する際には、プロピレングリコールまたはジプロピレングリコールなどのグリコール系溶剤を用いて、撹拌混合処理や混練処理を行うことによって、グリコール溶剤中に難燃剤を抽出除去することができる。本方式を用いることで難燃剤を含まないプラスチック材料を容易に得ることができる。
【0030】
また三酸化アンチモンなどの難燃助剤を含む場合にも、同様にエチレングリコール溶剤などを用いることで、難燃助剤とプラスチック成分とを分離することができる。さらにデカブロモジフェニルエーテルを含むプラスチックに関しては、処理温度、処理時間などの制御を更に要する場合もあるが同様の手法で処理することができる。
【0031】
また、酸化防止剤を除去処理する場合にも、基本的にはプラスチック成分が溶解しないか、または溶解しにくい溶剤で処理を行うことで、添加剤成分を抽出除去することができる。このとき、添加剤種の除去確認のために前述の判別装置2で用いたと同様の判別装置で確認してもよい。本処理装置5では溶剤などを扱うため、プラスチック材料の汚れや劣化成分なども添加剤種などとともに除去することができ、洗浄工程を簡略化できるとともに、再生樹脂の物性値を高水準で維持できる。これらの本発明に係るプラスチックリサイクルシステムの大きな特徴である。
【0032】
上記樹脂種、添加剤種、ならびに判別、選別、破砕および処理後のプラスチック破砕片は、あらかじめ定められた樹脂別に用意された回収トレイに集積するのが好ましい。
また、電気電子機器のプラスチック筐体表面に塗装処理などが施されている場合には、本プラスチックリサイクルシステムとして、上記工程にさらに塗膜剥離装置を設けることもできる。処理手段としては、処理工程5と同じように、溶剤を用いて破砕後の樹脂表面塗膜を化学処理する方法や、破砕工程4の前にプラスチック部材の状態で、表面研摩などを行う方法などが挙げられる。
【0033】
また、破砕工程4の後や処理工程5中に、電気電子機器のプラスチック部材中に含まれる異物を検知、除去する異物検知除去装置を設けることもできる。この装置による異物検知除去工程は、金属類の磁力による検出および除去、または押し出し機に装備したフィルターによる除去により行えばよい。磁力による検出除去装置では、プラスチック粉砕片を搬送する搬送コンベアの終端で粉砕片中に混入している鉄、銅およびアルミなどの金属類を検知し、排除する。
【0034】
搬送コンベアの終端のコンベアローラの内部には、磁力などによる金属検知センサーを固定し、金属を検知した場合には、搬送路を変更、または空気圧などを利用してはじき出し、金属類を含む粉砕片を排除することができる。押し出し機に装備したフィルターは、好ましくは60〜100メッシュである。押し出し機に装備したフィルターによる除去装置では、上記磁力による検出除去装置では除去できない無機異物などを除去することができる。
【0035】
本発明のプラスチックリサイクルシステムで用いた水、溶剤などは異物や抽出添加剤を分離除去した後、繰り返し使用することで、本発明のプラスチックリサイクルシステムの環境負荷低減を図ることができる。
本発明のプラスチックリサイクルシステムにより得られたプラスチックの破砕片は、PS樹脂、PP樹脂、ABS樹脂、変性PPE樹脂とその他のプラスチックに選別でき、95〜99重量%の純度の高い樹脂材料を得ることができる。得られたプラスチック破砕片は、集積、梱包され、リサイクル樹脂製造のための原料として使用される。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
【0036】
【実施例】
《実施例1》
図1に示すフローチャートに従い、使用済みテレビからの熱可塑性樹脂の再生を行った。まず、使用済みテレビを解体し、ブラウン管の後部カバー部材を分離後、このカバー部材を判別工程2へ搬送した。赤外分光法による判別を実施し、回収工程1から搬送されてきたカバー部材10種の樹脂種とその中に含まれている難燃剤種を下記の表1のように判別した。
【0037】
Figure 2004122661
【0038】
なお、カバー裏部に記載の品番と照合した結果、既存データベース情報と100%の一致を示していることを確認した。
上記赤外分光法による判別手段を用いて、樹脂種および難燃剤種の異なる5つの群に分類できたが、リサイクル対象としないポリプロピレン以外の4つの群に関して、選別工程3で分類した。その後それぞれの群が混ざり合わないように破砕機に8mmメッシュスクリーンを取付け粉砕した。難燃剤を含まないハイインパクトポリスチレン樹脂は、そのまま袋に回収した。
【0039】
難燃剤を含むハイインパクトポリスチレンのうち、難燃剤としてビスA系オリゴマーとトリアジン系のものは、ジプロピレングリコールを用いた連続式混練抽出装置により、脱難燃剤化処理を180℃設定温度、スクリュー回転数300rpm、樹脂:溶剤比率1:5で処理することで、難燃剤を樹脂から分離除去した。
【0040】
また、デカブロ(デカブロモジフェニルエーテル)を難燃剤として含むハイインパクトポリスチレン樹脂は、上記同装置を用い、190℃設定、スクリュー回転数450rpm、樹脂:溶剤比率1:8で処理することで、難燃剤を樹脂から分離除去した。
【0041】
これら難燃剤を除去した樹脂群は、先の難燃剤を最初から含まないハイインパクトポリスチレンと一緒にまとめることが可能となり、リサイクル材としての利用が可能である。樹脂中の残留物濃度としては、臭素系難燃剤濃度が初期約17%に対して、0.1%、残留溶剤濃度は0.4%であった。また物性評価を処理材100%で作成したところ、破砕のみした樹脂よりもアイゾッド衝撃値が大きくなる(破砕のみの樹脂:4.8KJ/mに対し、9.2KJ/m)ことを確認し、リサイクル材が充分な物性値を示すことを確認した。
【0042】
《実施例2》
使用済みテレビを解体し、ブラウン管の前面カバー部材を分離後、このカバー部材を判別工程2へ搬送した。カバー部材の表側と裏側を赤外分光法による判別を実施し、スペクトルに差が見られなくなるまで、カバー部材の表面塗膜を研磨法により塗膜剥離を実施した。結果、カバー部材8種の樹脂種とその中に含まれている難燃剤種を下記の表2のように判別した。
【0043】
Figure 2004122661
【0044】
なお、カバー裏部に記載の品番と照合した結果、既存データベース情報と100%の一致を示していることを確認した。
上記赤外分光法による判別手段を用いて、樹脂種および難燃剤種の異なる3つの群に選別工程3で分類した。その後、それぞれの群が混ざり合わないように破砕機に8mmメッシュスクリーンを取付け粉砕した。難燃剤を含まないハイインパクトポリスチレン樹脂は、そのまま袋に回収した。
【0045】
難燃剤を含むハイインパクトポリスチレンのうち、難燃剤としてビスA系オリゴマーは、ジプロピレングリコールを用いた連続式混練抽出装置により、脱難燃剤化処理を180℃設定温度、スクリュー回転数300rpm、樹脂:溶剤比率1:5で処理することで、難燃剤を樹脂から分離除去した。
【0046】
また、デカブロ(デカブロモジフェニルエーテル)を難燃剤として含むハイインパクトポリスチレン樹脂は、上記同装置を用い、190℃設定、スクリュー回転数450rpm、樹脂:溶剤比率1:8で処理することで、難燃剤を樹脂から分離除去した。
【0047】
これら難燃剤を除去した樹脂群は、先の難燃剤を最初から含まないハイインパクトポリスチレンと一緒にまとめることが可能となり、リサイクル材としての利用が可能である。樹脂中の残留物濃度としては、臭素系難燃剤濃度が初期約17%に対して、0.1%、残留溶剤濃度は0.4%であった。また物性評価を実施し、リサイクル材が充分な物性値を示すことを確認した。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、家電機器や、OA機器などより回収されたプラスチック部材を樹脂種、添加剤種に選別した後に、破砕、不要添加剤除去を行うことにより再生し、家電機器やOA機器で用いられるプラスチック材料として再使用可能な純度の高い樹脂材料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラスチックリサイクルシステムを用いたプラスチックリサイクル方法の工程を示すフローチャートである。

Claims (6)

  1. (1)電気電子機器からプラスチック部材を回収する回収手段と、(2)回収した前記プラスチック部材において、前記プラスチック部材に含まれる樹脂種および/または添加剤種を判別する判別手段と、(3)前記手段(2)における判別結果に応じて、前記プラスチック部材を選別する選別手段と、(4)選別された前記プラスチック部材を破砕する破砕手段と、(5)破砕した前記プラスチック部材を前記選別に応じて処理する処理手段とを有することを特徴とするプラスチックリサイクルシステム。
  2. さらに、前記電気電子機器のプラスチック筐体表面に施された塗装を剥離する塗膜剥離手段を有することを特徴とする請求項1記載のプラスチックリサイクルシステム。
  3. さらに、前記プラスチック部材に含まれる異物を検知および除去する異物検知除去手段を有することを特徴とする請求項1または2記載のプラスチックリサイクルシステム。
  4. 前記判別手段(2)が、赤外分光法を原理に用いた装置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチックリサイクルシステム。
  5. 前記判別手段(2)が、前記プラスチック部材に印された樹脂種および/または添加剤種に関する情報を読み取る装置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラスチックリサイクルシステム。
  6. 前記処理手段(5)が、破砕した前記プラスチック部材から少なくとも1種の添加剤種を抽出除去する装置であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラスチックリサイクルシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008502745A (ja) * 2004-06-15 2008-01-31 クロース ザ ループ テクノロジーズ ピーティーワイ リミテッド 電気・電子機器廃棄物(weee)の混合流を再生利用する方法
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JP2010208085A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Sharp Corp プラスチック廃材の再資源化方法、ならびに、プラスチック原料、プラスチック部材およびそれらの製造方法
KR101481372B1 (ko) 2014-09-23 2015-01-14 박종헌 전자 폐기물 재활용 시스템

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