JP2007331300A - プラスチックの再資源化方法、ならびに再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体 - Google Patents

プラスチックの再資源化方法、ならびに再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで、かつ安全な再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体を得ることができる、プラスチックの再資源化方法を提供する。
【解決手段】プラスチック廃棄物から特定のプラスチック部材を選択的に回収する部材回収工程と、前記回収されたプラスチック部材から特定の異物を選択的に除去する異物除去工程と、前記異物が除去されたプラスチック部材を破砕して第1の破砕物を得る第1の破砕工程と、前記第1の破砕物の中から、再資源化される特定のプラスチック破砕物を選別する選別工程と、を含むことを特徴とする、プラスチックの再資源化方法、ならびに当該方法により得られた再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチックの再資源化方法、ならびに当該再資源化方法によって得られる再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体に関する。
近年、わが国では所得水準の向上に伴い、エアコンディショナ(本明細書においては、「エアコン」と呼称する。)、テレビジョン受信機(本明細書においては、「テレビ」と呼称する。)、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサなどの情報機器、プリンタ、ファックスなどの事務用機器、その他の各種の家具、文具、玩具などが、一般家庭に高い普及率で備えられるようになっており、家庭生活における利便性は飛躍的に向上しつつある。
その結果、これらの家電製品をはじめとする各種製品の廃棄量も年々増加する傾向にある。しかしながら従来、これらの家電製品をはじめとする製品の廃棄物の再資源化は、鉄くずの回収ルートを通して行なわれる場合が多かった。
しかし近年では、家電製品をはじめとする各種製品の部材の構成材料が変化し、鉄をはじめとする金属からなる部材が減少してプラスチック部材の割合が増加する傾向にある。プラスチックは、鉄をはじめとする金属よりもデザインの自由度が大きく、構成成分の調製や添加剤の使用などにより金属では実現の難しい種々の特性を付与することができ、軽量であり耐久性が高いことなどの多くの利点を有するためである。ここで、本明細書において「プラスチック部材」とは、プラスチックを含む部材を意味し、本明細書中において「プラスチック」とは、熱可塑性樹脂の他、熱硬化性樹脂やゴムなどの高分子を含む広い概念を意味するものとする。また、本明細書においては、プラスチック部材を含む製品を「プラスチック製品」と呼称する。さらに、本明細書においては、プラスチック製品の廃棄物を「プラスチック廃棄物」と呼称する。
近年の家電製品をはじめとする各種製品の廃棄物は、各種構成部材の材質構成が複雑化しており、鉄や銅をはじめとする有価金属からなる部材の割合が少なく、有価性が低く、かつ従来の処理方法では多大の手間と経費がかかるプラスチック部材の割合が多くなっており、従来の鉄くずの回収ルートではこのような廃棄物を再資源化しても採算がとれないため、対応が難しい状況になりつつある。
そして、これらのプラスチック部材は、原油などの埋蔵化石燃料を基礎原料として合成されるものが多く、資源の有効活用の観点から、プラスチック製品の再資源化の推進が近年強く要求されてきている。
また、原油などの埋蔵化石燃料の燃焼による二酸化炭素および硫黄酸化物の放出による地球温暖化、酸性雨といった環境破壊や、塩素化合物を含むプラスチック組成物の焼却処理によるダイオキシンの生成、飛散といった環境汚染、さらには嵩の大きいプラスチック廃棄物の増大によるゴミ埋立処理場の不足といった問題を抑制するという観点からも、これらのプラスチック廃棄物の再資源化が重要かつ緊急の課題となってきつつある。
上記のような状況を受けて、2001年4月に家電リサイクル法が施行された。家電リサイクル法においては、2002年1月現在においては、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の家電4品目のリサイクルが義務付けられ、また、それぞれの製品の再商品化率については、エアコン60%以上、テレビ55%以上、冷蔵庫50%以上、洗濯機50%以上の法定基準値が定められている。
しかし、これらの家電製品をはじめとするプラスチック製品は、一般に複数のプラスチック部材を備えているが、プラスチック部材ごとに材質、すなわちプラスチック組成物が異なることも多く、また、プラスチック部材が複数の異なる樹脂組成物からなることも多い。
ここで、これらのプラスチック廃棄物に含まれるプラスチック部材を再度加工して、家電製品をはじめとする各種のプラスチック製品の部材またはその原料として使用するには、これらのプラスチック部材を、当該部材を構成するプラスチック組成物の系統ごとに分離した上で、再度加工する必要がある。なお、本明細書においては、このように、廃棄物を処理した後、製品の部材またはその原料に再び加工して使用することを、サーマルリサイクルと対比して、「マテリアルリサイクル」と呼称する。
このようなマテリアルリサイクルとして、たとえば特許文献1には、できるだけ単独の材質のプラスチック組成物だけを含むプラスチック部材を、手解体で分別回収して、その後破砕し、風力選別し、比重選別し再資源化する方法が開示されている。
特開2005-254693号公報
しかしながら、特許文献1に示されている方法では、風力選別、比重選別の精度が低く、基本的に、回収すべき種類のプラスチック以外の異物全てを手動にて除去し、とり忘れたものを風力選別、比重選別等の異物除去工程で分離するようにしている。そのため、異物除去に時間と人手がかかりコストが高くなるという問題がある。また、回収されるプラスチック部材は、冷蔵庫の野菜ケースなどのほとんど異物の付着のない部材で、しかも任意の製品から取り出したプラスチック部材が同一種類のプラスチック組成物で構成されているものに限られるという欠点がある。
さらに、プラスチックをマテリアルリサイクルするに際しては、マテリアルリサイクルにより得られるプラスチック原料およびプラスチック成形体に、回収されたプラスチック廃棄物由来の有害物質が混入しないようにすることが求められる。
本発明は、上記のような課題を解決するため、低コストで、かつ安全な再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体を得ることができる、プラスチックの再資源化方法を提供することを目的とする。
本発明は、プラスチック廃棄物に含まれるプラスチックから再生プラスチック原料を製造するプラスチックの再資源化方法であって、プラスチック廃棄物から特定のプラスチック部材を選択的に回収する部材回収工程と、前記回収されたプラスチック部材から特定の異物を選択的に除去する異物除去工程と、前記異物が除去されたプラスチック部材を破砕して第1の破砕物を得る第1の破砕工程と、前記第1の破砕物の中から、再資源化される特定のプラスチック破砕物を選別する選別工程と、を含むことを特徴とする。
ここで、前記部材回収工程における、特定のプラスチック部材の回収は、プラスチック部材を構成する樹脂成分および/またはプラスチック部材の取り出し易さに関する情報に基づいて行なわれることが好ましい。
また、前記異物除去工程における、異物の除去は、プラスチック部材に含まれる異物の種類に関する情報に基づいて行なわれることが好ましい。
前記異物は、電気部品を含んでいてもよく、前記プラスチック廃棄物は、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビからなる群から選択される1種以上の製品の廃棄物であることが好ましい。
前記部材回収工程において回収されるプラスチック部材は、前記プラスチック廃棄物が冷蔵庫の場合にあっては、裏蓋、ベースグリル、蒸発皿、シキリ板、ケース類、ボックスカバー、エバカバーからなる群から選択される1種以上のプラスチック部材であり、前記プラスチック廃棄物が洗濯機の場合にあっては、キャビ、底台、上蓋、パルセータ、塩水カバーからなる群から選択される1種以上のプラスチック部材であることが好ましい。
本発明のプラスチックの再資源化方法においては、前記第1の破砕工程の後、第1の破砕物の少なくとも一部をさらに破砕して第2の破砕物を得る第2の破砕工程を含むことが好ましい。
また、前記第1の破砕工程における破砕方法と前記第2の破砕工程における破砕方法が異なっていてもよい。この場合、好ましくは前記第1の破砕工程における破砕は、ハンマー式破砕機または2軸の破砕機を用いて行なわれ、前記第2の破砕工程における破砕は、1軸の破砕機を用いて行なわれる。
ここで、前記第1の破砕工程において得られる第1の破砕物の粒径は、20〜200mmであり、前記第2の破砕工程において得られる第2の破砕物の粒径は、8〜20mmであることが好ましい。
前記選別工程は、金属からなる異物を除去する金属除去工程を含むことが好ましい。
前記金属除去工程における金属からなる異物の除去は、金属探知機、磁力探知機、渦電流式の金属除去装置、磁力選別装置からなる群から選択される1種以上の装置を用いて行なわれることが好ましい。
また、前記選別工程は、前記第1の破砕物または第2の破砕物の重量の差を利用して、風力により前記第1の破砕物または第2の破砕物を分別する風力分別工程を含むことが好ましい。
前記風力分別工程における分別は、2種類以上の風力分別装置を用いて、少なくとも2回行なわれることがあってもよい。
前記風力分別工程における分別が少なくとも2回行なわれる場合において、1回目の風力分別に用いられる風力分別装置の処理能力が、2回目の風力分別に用いられる風力分別装置の処理能力より大きいことが好ましい。
また、前記風力分別工程における分別が少なくとも2回行なわれる場合において、2回目の風力分別に用いられる風力分別装置の分別精度が、1回目の風力分別に用いられる風力分別装置の分別精度より高いことが好ましい。
前記風力分別工程における分別は、密閉型風力分別装置および/または円筒型の風力分別装置を用いて行なわれることが好ましい。
前記風力分別工程における分別が少なくとも2回行なわれる場合において、1回目の風力分別に用いられる風力分別装置が密閉式風力分別装置であり、2回目の風力分別に用いられる風力分別装置が円筒式風力分別装置であることが好ましい。
また、前記選別工程は、前記第1の破砕物または第2の破砕物を液体中に投入し、前記第1の破砕物または第2の破砕物の比重の差を利用して、前記第1の破砕物または第2の破砕物を、その構成樹脂成分の系統ごとに分別する比重分別工程を含むことが好ましい。前記液体は、水を含むことが好ましい。
前記比重分別工程においては、前記第1の破砕物または第2の破砕物を、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物と、その他の系統のプラスチックを主に含む破砕物とに分別することが好ましい。
または、前記第1の破砕物または第2の破砕物を、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物と、ポリスチレン系プラスチックを主に含む破砕物と、その他の系統のプラスチックを主に含む破砕物とに分別するようにしてもよい。
また、前記選別工程は、前記金属除去工程と、前記風力分別工程と、前記比重分別工程と、をこの順で含んでいることが好ましい。
本発明はさらに、上記プラスチックの再資源化方法により製造される再生プラスチック原料をも提供する。ここにおいて、本発明の再生プラスチック原料は、ペレット状であることが好ましい。
本発明はさらに、上記再生プラスチック原料から製造される再生プラスチック成形体をも提供する。本発明の再生プラスチック成形体は、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機からなる群から選択される家電製品に好適に用いることができる。
本発明のプラスチックの再資源化方法によれば、プラスチック廃棄物から再資源化の対象となるプラスチックを回収する際の異物の除去精度が大幅に改善される。これにより、再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体に混入する異物が大幅に低減される。
また、本発明のプラスチックの再資源化方法によれば、プラスチック廃棄物に、異なる樹脂成分から構成される複数種類のプラスチック部材をその構成樹脂成分の系統ごとに分別回収することが可能となる。これにより、プラスチック廃棄物からのプラスチック回収量を増やすことができる。
<プラスチックの再資源化方法>
本発明は、プラスチック廃棄物に含まれるプラスチックから再生プラスチック原料を製造(再資源化)するプラスチックの再資源化方法であって、プラスチック廃棄物から特定のプラスチック部材を選択的に回収する部材回収工程と、前記回収されたプラスチック部材から特定の異物(A)を選択的に除去する異物除去工程と、前記異物(A)が除去されたプラスチック部材を破砕して第1の破砕物(X)を得る第1の破砕工程と、前記第1の破砕物(X)の中から、再資源化される特定のプラスチック破砕物を選別する選別工程と、を含むことを特徴とする。
ここで、本発明のプラスチックの再資源化方法により、マテリアルリサイクルされるプラスチックの系統としては、たとえばポリオレフィン系、ポリスチレン系、ポリカーボネート系、ポリメタクリレート系などの系統のプラスチックが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレン系やポリプロピレン系などのポリオレフィン系プラスチック、およびポリスチレン系、ABS系などのポリスチレン系プラスチックは、他のプラスチックに比べて加工性、経済性などの点で優れているので、本発明のプラスチックの再資源化方法において好適にマテリアルリサイクルすることが可能である。
図1は、本発明のプラスチックの再資源化方法の好ましい一例を模式的に示すフローチャートである。以下、図1を参照して、本発明のプラスチックの再資源化方法を詳細に説明する。
(1)プラスチック廃棄物回収工程(ステップ101)
図1に示す例では、まず、家庭などから廃棄された使用済みのプラスチック廃棄物を回収する。「プラスチック廃棄物」とは、上述のように、プラスチック部材を含む製品(プラスチック製品)の廃棄物を意味し、そのようなものであれば特に限定されないが、たとえば冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビ等の家電製品、OA機器、電気電子部品などを挙げることができる。なかでも冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビを回収することが好ましい。本説明においては、冷蔵庫および洗濯機を回収した場合を例に説明する。なお、回収されるプラスチック廃棄物は、1種類であってもよく、2種以上のプラスチック廃棄物を回収し、これらを1つの再資源化工程に供してもよい。
(2)解体工程(ステップ102)
次に、冷蔵庫および洗濯機の廃棄物を解体して、コンプレッサ、熱交換器などの大型の金属部品や、洗濯機の水槽、冷蔵庫の野菜ケースなどの大型で異物付着のほとんどない単一樹脂成分からなるプラスチック部材を部品ごとに回収する。このように本発明のプラスチックの再資源化方法は、プラスチック製品の廃棄物を解体するステップを含むことが好ましい。解体は、一般的には、手解体によって行なわれる。
(3)部材回収工程(ステップ103)
次に、冷蔵庫および洗濯機から、特定のプラスチック部材を選択的に回収する。ここで、特定のプラスチック部材の選択的な回収は、プラスチック廃棄物に含まれるプラスチック部材を構成する樹脂成分に関する情報および/またはプラスチック部材の取り出し易さに関する情報に基づいて行なわれる。具体的には以下のとおりである。
Figure 2007331300
表1は、冷蔵庫および洗濯機に含まれるプラスチック部材に難燃材が含まれるか否かに関する情報およびプラスチック部材の取り出し易さに関する情報を示したものである。表1に示されるように、表1に掲げられている冷蔵庫のプラスチック部材はすべて難燃材を含んでいない。一方、洗濯機のプラスチック部材のうち、基板カバーは、難燃材を含んでいることがわかる。このような情報は、たとえば蛍光X線解析や炎色反応を調べることにより得ることができる。ここで、難燃材は、たとえば臭素等のハロゲンを含む材料である。また、表1より、冷蔵庫のプラスチック部材のうち、凝縮機カバーおよびファンルーバーは取り出しが容易でないことがわかる。ここで、「取り出しが容易である」とは、比較的短時間、低コストで取り出すことができることを意味する。
本工程においては、たとえば表1に示されるようなプラスチック部材を構成する樹脂成分に関する情報に基づき、特定のプラスチック部材だけを選択的に回収する。すなわち、本例においては、表1に掲げられているプラスチック部材のうち、基板カバー以外のプラスチック部材を回収する。これにより、再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体に当該難燃材が混入することを防ぐことができる。また、取り出しが容易でない凝縮機カバーおよびファンルーバーについても回収を行なわない。このように、取り出しにくいプラスチック部材を回収の対象から除外することにより、取り出しにかかるコストを低減することが可能となる。
このように、本例における冷蔵庫については、裏蓋、ベースグリル、蒸発皿、シキリ板、ケース類、ボックスカバー、センタールーバー、エバカバーを、洗濯機については、プラスチックキャビ、底台、上蓋(上面板)、パルセータ、塩水(水槽)カバーを回収する。なお、図2に本発明のプラスチックの再資源化方法において回収される洗濯機のプラスチック部材の一例を示し、図3および図4に本発明のプラスチックの再資源化方法において回収される冷蔵庫のプラスチック部材の一例を示す。これらのプラスチック部材は、主にポリプロピレン(以下、PPと称することがある)をベースに作られているが、シール及びシール材が貼られているもの、ゴム足が組み込まれているもの、また、1つの部材が複数樹脂成分より構成されているもの、機種によりベースに使用されているプラスチックの種類が違う等、手解体で完全に単一のプラスチック材料にすることがこれまで困難とされていたものである。なお、本工程で回収されるプラスチック部材は、表1に掲げられている部材に限定されるものではない。
(4)異物除去工程(ステップ104)
次に、ステップ103で回収されたプラスチック部材から特定の異物(A)を選択的に除去する。ここで、特定の異物(A)の選択的な除去は、当該プラスチック部材に含まれる異物の種類に関する情報に基づいて行なわれる。
Figure 2007331300
表2は、冷蔵庫および洗濯機のプラスチック部材に含まれる異物の種類に関する情報を示したものである。表2に示されるように、各プラスチック部材は、それぞれ様々な異物を含んでいることがわかる。このような情報は、たとえば多くの製品を分解し、成分を調査することで得ることができる。プラスチック部材に含まれる異物は、表2に示されるように、大きく、電気部品、金属、シール材等に分けられる。ここで、電気部品の異物としては、たとえば電源ケーブル、ランプおよびソケット、コンデンサー、基板、モーター、電動弁、ヒーター等を挙げることができる。金属の異物としては、たとえばバネ、ビス、アルミテープ、板金等を挙げることができる。また、シール材等の異物としては、テープ、シール材、シール、ゴム足、ポリ塩化ビニルパッキン等を挙げることができる。本発明においては、これらすべてを除去するのではなく、これらのうち特定のものを選択的に除去する。具体的には、本例においては、電気部品の異物およびポリ塩化ビニルパッキンのみを選択的に除去する。除去する方法としては、たとえば手解体を挙げることができる。なお、表2において「○」は、プラスチック部材にその異物が含まれており、本工程においてこれを除去することを示す。また「×」は、プラスチック部材にその異物が含まれているが、本工程においてはこれを除去しないことを示す。「−」は、プラスチック部材にその異物が含まれていないことを示す。
このように、電気部品の異物を除去することにより、はんだが完全に除去されるため、鉛成分が再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体に混入することを防ぐことができる。また、除去する異物を最小限に抑えることにより、異物除去にかかる手間やコストを低減することができる。さらに、ポリ塩化ビニルパッキンを除去することにより、本工程以降に好適に行なわれる比重分別工程において、沈降物として回収されるものの中にハロゲンが無くなるため、当該沈降物をたとえば燃料として利用することができるようになる。なお、本工程において、金属の異物などを手解体により除去してもよいが、効率性の観点からはこれらを除去せず次の工程に進むことが好ましい。
(5)第1の破砕工程(ステップ105)
本工程においては、特定の異物(A)が除去されたプラスチック部材を破砕し、第1の破砕物(X)を得る。破砕する方法としては、従来公知の方法を用いることができるが、たとえばハンマー式の破砕機や2軸の破砕機を用いた方法が挙げられる。特に本工程においては、ハンマー式の破砕機を用いた方法が好ましい。ハンマー式の破砕機を使用した場合、鉄製のボルト等が混入していても、破砕機の刃が破損することなく、安定して、破砕を行なうことができる。ハンマー式の破砕機としては、従来公知のものを用いることができ、たとえばアルダイル(株式会社クボタ製)を挙げることができる。2軸の破砕機としては、従来公知のものを用いることができ、たとえばデュアルマスチフ(株式会社クボタ製)を挙げることができる。
本工程で得られる第1の破砕物(X)の粒径は20mm以上であることが好ましく、30mm以上であることがより好ましい。また、第1の破砕物(X)の粒径は、200mm以下であることが好ましく、150mm以下であることがより好ましい。第1の破砕物(X)の粒径が20mm未満あるいは200mmを超える場合には、本発明において好適に行なわれる金属除去工程において金属の選別精度が低下するという傾向にあり、さらに第1の破砕物(X)の粒径が20mm未満の場合には、破砕に長時間を要するためプラスチックが溶融あるいは熱酸化劣化を起こすという傾向がある。さらに、第1の破砕物(X)の粒径が200mmを超えると、嵩比重が小さくなり以後のステップでの作業性に悪影響を及ぼすという傾向がある。
(6)金属除去工程(ステップ106)
次に、第1の破砕物(X)より金属からなる異物(B)を除去する。このように、本発明のプラスチックの再資源化方法においては、第1の破砕物(X)の中から、再資源化される特定のプラスチック破砕物を選別する選別工程が、当該金属からなる異物(B)を除去する金属除去工程を含むことが好ましい。当該金属除去工程を設けることにより、上記ステップ104において除去しなかった金属の異物を効率的に除去することができる。このことはコストの低減をもたらす。
ここで、金属からなる異物(B)のうち、鉄系の異物は、特に限定されるものではないが、たとえば磁力を用いて除去することが好ましい。また、金属からなる異物(B)のうち、アルミニウム系の異物や銅系の異物は、特に限定するものではないが、たとえば渦電流を用いて除去することが好ましい。
このように、磁力を用いた金属除去と渦電流を用いた金属除去の両方を行なう場合には、その順序は特に制限されないが、効率の観点からは、まず磁力により鉄系異物を除去し、次いで渦電流によりアルミニウム系や銅系の異物を除去することが好ましい。
さらに上記金属除去処理して得られた破砕物を、金属探知機や磁力探知機で検知し、コンベアの切り替え装置等を使用し、残存金属を除去することが望ましい。ここでしっかりと、金属を除去しておくことにより、以降で好適に行なわれる第2の破砕工程で使用される破砕機の刃を痛めることを防ぐことができる。なお、ステップ104で、ビス等の金属の異物を除去している場合は、磁力選別装置や渦電流式の金属除去装置を使用せず、金属探知機や磁力探知機のみを使用し、残った金属を除去することも可能である。
(7)第2の破砕工程(ステップ107)
次に、金属からなる異物(B)が除去された第1の破砕物(X)をさらに細かく破砕し、第2の破砕物(Y)を得る。このように、本発明のプラスチックの再資源化方法においては、第1の破砕工程(ステップ105)の後、さらに第2の破砕工程を設けることが好ましい。当該第2の破砕工程を設けることにより、後に行なわれる成形体製造工程の作業性や本発明において好適に行なわれる比重分別工程における分別精度が向上する傾向にある。
本工程における破砕は、特に限定されないが、たとえば1軸や2軸の破砕機、細断機などを用いて行なうことができる。
本工程で得られる第2の破砕物(Y)の粒径は、5mm以上であることが好ましく、特に8mm以上であることがより好ましい。また、第2の破砕物(Y)の粒径は30mm以下であることが好ましく、20mm以下であることが特に好ましい。第2の破砕物(Y)の粒径が5mm未満の場合は、破砕に長時間を要するため、プラスチックが溶融あるいは熱酸化劣化を起こす傾向があり、またこの粒径が30mmを超えると、後に行なわれる成形体製造工程での作業性に悪影響を及ぼす傾向がある。また、第2の破砕物(Y)の粒径が5mm未満でも30mmを超える場合でも、本発明において好適に行なわれる比重分別工程における分別精度に悪影響を及ぼす傾向がある。
(8)風力分別工程(ステップ108)
本工程において、ステップ107において得られた第2の破砕物(Y)を風力により分別する。これは、当該第2の破砕物(Y)の重量の差を利用したものである。なお、ステップ107が行なわれない場合には、本工程の対象となるのは第1の破砕物(X)である。このように、本発明のプラスチックの再資源化方法においては、第1の破砕物(X)の中から、再資源化される特定のプラスチック破砕物を選別する選別工程が、当該風力分別工程を含むことが好ましい。当該風力分別工程を設け、軽量側の破砕物を除去することにより、再資源化の対象となるプラスチック破砕物から異物をさらに除去することができる。このような異物としては破砕工程で生じた微粉や破砕工程においてプラスチック部材から分離された発泡材やシール等が挙げられる。
風力分別を行なう方法としては、たとえば密閉型風力分別装置、円筒型風力分別装置、開放型風力分別装置などを用いた方法を挙げることができる。密閉式風力分別装置としては、たとえばL−750SE、日本専機株式会社社製等を好適に使用することができる。円筒型風力分別装置としては、従来公知の風力分別装置の他、たとえば、被分別物を風力によって選別するために、選別管とその選別管に接続され選別管の内部を負圧にするための吸引手段とを備える風力分別装置であって、選別管は、その一方側に位置して吸引手段と接続し、被選別物のうちの軽量物を回収するための回収開口部と、他方側に位置し、被選別物のうちの重量物を排出するための排出開口部と、回収開口部と排出開口部との間に位置し、被選別物を投入するための投入開口部と、投入開口部と排出開口部との間に位置して被選別物を攪拌するための攪拌開口部とを有する風力分別装置を好適に用いることができる。また、開放型風力分別装置としては、たとえば振動篩の上方に異物の吸い込み装置を付設した装置を好適に用いることができる。これらのなかでも、再生プラスチック成形体中の異物量を大幅に低減できることから、密閉型風力分別装置、円筒型風力分別装置が好ましく用いられる。
また、本発明のプラスチックの再資源化方法においては、2つの風力分別装置を用い、少なくとも2回風力分別を行なうことが好ましい。2回以上の風力分別を行なうことにより、これらの風力選別手段を並列に連結すると、1回の場合と比較して処理能力を増加させることができ、また、1つの風力分別装置が予期しない異物の混入などにより止まってしまった場合でも風力分別工程を止めなくてもよく、信頼性が向上する。また、1回目の風力分別で得られた軽量物(軽量側の破砕物、以下同じ)あるいは重量物(重量側の破砕物、以下同じ)を、次の風力分別工程に供することにより、たとえば必要に応じて、軽量物、中量物、重量物の3種類に分別することも可能であり、より細かな分別が可能になる。
また、上記のように2つの風力分別装置を用いる場合(風力選別に供する順に、それぞれ「第1の風力分別装置」、「第2の風力分別装置」と呼称する)、たとえば、第1の風力分別装置を用いて分別された軽量物または重量物の一方を、第2の風力分別装置に投入し、さらに分別して重量物または軽量物を得た後、前記第1の風力分別装置を用いて選別された重量物または軽量物の他方に加えるようにすることが好ましい。すなわち、以下のようにして、風力分別を行なうことが好ましい。
A.第1の風力分別装置を用いて分別された軽量物を第2の風力分別装置に投入し、前記第2の風力分別装置を用いて分別された重量物を前記第1の風力分別装置を用いて分別された重量物に加える、または
B.第1の風力分別装置を用いて分別された重量物を第2の風力分別装置に投入し、前記第2の風力分別装置を用いて分別された軽量物を前記第1の風力分別装置を用いて分別された軽量物に加える。
このようにAまたはBの構成とすることで、重量物または軽量物の回収量を増加させることができる。
また、本発明のプラスチックの再資源化方法においては、第1の風力分別装置として、第2の風力分別装置よりも処理能力が大きいものを用いることが好ましい。第1の風力分別装置を用いた分別により得られた軽量物または重量物は、第1の風力分別装置への投入量よりも減少しているので、これらのうちどちらか一方を投入する第2の風力分別装置は、第1の風力分別装置よりも小規模な装置で済む。よって、第1の風力分別装置として、第2の風力分別装置よりも処理能力が大きいものを用いることは、風力分別工程を行なう際の省スペース化や低コスト化に貢献する。
また本発明のプラスチックの再資源化方法においては、第2の風力分別装置は、第1の風力分別装置よりも分別精度が優れた手段とすることが好ましい。この構成により、第1の風力分別装置を用いた分別により得られた軽量物または重量物の分別精度が比較的低い場合であっても、純度の高い重量物または軽量物を得ることができる。すなわち、トータルとして、分別精度を損なわず回収量を増やすことができる。
さらに、第1の風力分別装置には密閉式風力分別装置、第2の風力分別装置には円筒式風力分別装置を採用することが好ましい。一般的な風力分別装置として知られる密閉式は、処理能力が大きく他方式に比べて安価であるため、穀物や干物に混入した異物の除去など、多岐に普及している。また、分別精度が高い円筒式風力選別装置は、処理能力を低く抑えることにより、非常にコンパクトで安価な装置を製作できる。これら2つの装置の間には、処理能力と選別精度の両方で差異があるため、経済性および性能の面から組み合わせに適した装置といえる。
以上のように、風力分別を行なうことにより、第2の破砕物(Y)または第1の破砕物(X)に含まれる、フィルム状、発泡状、粉状の異物やバリを軽量物として排除し、重量側の破砕物を回収することにより、高純度な再資源化用プラスチック破砕物を得ることが可能となる。
(9)湿潤工程(ステップ109)
次に、ステップ108で得られた重量側の破砕物を液体に湿潤させる。このように、本発明のプラスチックの再資源化方法においては、第1の破砕物(X)の中から、再資源化される特定のプラスチック破砕物を選別する選別工程が、当該湿潤工程を含むことが好ましい。当該湿潤工程を設けることにより、再資源化の対象となるプラスチック破砕物から異物をさらに除去することができる。なお、本工程は、当該重量側の破砕物の洗浄を兼ねていてもよい。
ステップ108で得られた重量側の破砕物を湿潤させる方法としては、特に限定するものではないが、液体を貯留することができる容器に液体を貯留し、その中に当該重量側の破砕物を沈降させる方法が好ましい。さらに、沈降させた当該重量側の破砕物を液体中で振動させることがより好ましい。振動させる方法としては、たとえば電磁式の振動フィーダーを挙げることができる。ここで、当該重量側の破砕物を沈降させる方法および沈降させた当該重量側の破砕物を水中で振動させる方法は、自動であっても手動であってもよい。
本工程に用いられる液体は特に限定されるものではないが、たとえば水であることが好ましい。水を使うことで、液体自体を低コストで入手することが可能であり、また廃水処理も容易にかつ低コストで行なうことができる。また液体は、水にNaCl等の無機物や有機物などを溶解させた溶液であってもよく、または水と有機溶媒との混合溶液でもよい。
ここで、本工程において使用する装置としては、図5に示すような装置を好ましく用いることができる。図5に示される装置は、たとえば水が貯留された湿潤洗浄部2と、破砕物を湿潤洗浄部2内に供給する投入口8と、湿潤洗浄部2内の破砕物を水中に押し込むことが可能な撹拌板10と、撹拌板10にて湿潤洗浄部2内の水と撹拌された後の破砕物を搬送する搬送部3と、湿潤洗浄部2の水中を通して搬送部3に破砕物を送り込む連絡口5とを備えるものである。ここで、当該撹拌板10は、湿潤洗浄部2に達するように配置された回転軸9の一端側に取付けられ、撹拌板10の少なくとも一部が周期的に湿潤洗浄部2内の液の液面よりも上方に露出するように、回転軸9を中心に回動し、回転軸9の軸方向と交差した方向に延在するように回転軸9に取付けられることが好ましい。また、回転軸9の軸線は、連絡口5から離れるに従って、下方に向けて傾斜しており、水平方向となす角度が30°とすることが好ましい。撹拌板10と回転軸9の軸線とがなす角度は、たとえば10°である。搬送部3は、ガイド1と、ガイド1内に配置された搬送手段を有し、ガイド1は、湿潤洗浄部2から離れるに従って、上方に傾斜し、その端部側が液の水面より上方に位置することが好ましい。さらに、搬送手段は、スクリューコンベアであることが好ましく、当該スクリューコンベアは、回転軸9の他端部側の外周上に取付けられたスクリュー羽根を有することが好ましい。スクリュー羽根と、回転軸9の軸線とがなす角度はたとえば70°である。
なお、図示されていないが、当該重量側の破砕物を液体に湿潤させた後、当該重量側の破砕物を気体雰囲気に曝す工程を行なうことが好ましい。破砕物の表面には細孔などの存在により液体が浸透しにくい箇所が存在するが、そこには気泡が発生する。液体の浸透しにくい箇所に気泡が付着した破砕物を気体雰囲気に曝すことで、気泡が破裂し、これにより、水が浸透しにくい表面部分にも水が浸透しやすくなるという利点がある。
(10)比重分別工程(ステップ110)
続いて、ステップ108およびステップ109を経た第2の破砕物(Y)または第1の破砕物(X)を液体中に投入し、比重の差を利用して、当該破砕物をその構成樹脂成分の系統ごとに分別する。このように、本発明のプラスチックの再資源化方法においては、第1の破砕物(X)の中から、再資源化される特定のプラスチック破砕物を選別する選別工程が、当該比重分別工程を含むことが好ましい。当該比重分別工程を設けることにより、当該破砕物をその構成樹脂成分の系統ごとに分別される。これにより、同一系統の樹脂成分から構成されるプラスチック破砕物ごとに再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体を製造することが可能となり、得られる再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体の構成樹脂成分に関する純度を高くすることができる。
本工程においては、比重分別操作を行ない、ステップ108およびステップ109を経た第2の破砕物(Y)または第1の破砕物(X)を分別する。比重分離操作とは、当該破砕物を、たとえば混合攪拌槽に収容した液(分別液と称する)に投入し、当該分別液の比重より小さい比重を有するために分別液の液中または分別液表面に浮かぶ破砕物を、たとえばオーバーフロー方式等の方法を用いて回収する一連の操作をいう。当該分別液の比重より大きい比重を有する破砕物は、容器の底の方に沈降するが、これらは吸引等により回収することができる。
用いられる分別液の比重は、破砕物をどのように分別するかにより異なる。たとえば破砕物を、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物と、その他の系統のプラスチックを主に含む破砕物とに分別する場合には、分別液の比重は0.92g/cm3以上であることが好ましく、特に0.95g/cm3以上であることがより好ましい。また、分別液の比重は、1.01g/cm3以下であることが好ましく、特に1.00g/cm3以下であることがより好ましい。分別液の比重が0.92g/cm3未満の場合には、ポリオレフィン系プラスチック破砕物の一部が沈降し回収率が低下するという傾向がある。このような範囲の比重を有する分別液を用いることにより、ポリオレフィン系プラスチックは分別液上に浮遊するため、目的の分別が達成される。ここで、比重が0.92g/cm3以上かつ1.01g/cm3以下の分別液は、特に限定されるものではないが、水を含むことが好ましい。
また、たとえば破砕物を、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物およびポリスチレン系プラスチックを主に含む破砕物と、ポリオレフィン系やポリスチレン系以外のその他の系統のプラスチックを主に含む破砕物とに分別する場合には、分別液の比重は1.00g/cm3以上であることが好ましく、特に1.01g/cm3以上であることがより好ましい。また、分別液の比重は、1.10g/cm3以下であることが好ましく、特に1.08g/cm3以下であることがより好ましい。分別液の比重が1.00g/cm3未満の場合には、ポリオレフィン系プラスチック破砕物の一部が沈降し、混入するという傾向があり、分別液の比重が1.10g/cm3を超えると、ポリアミド系、ポリカーボネート系、ゴムなどが浮上して、ポリオレフィン系やポリスチレン系破砕物に混入するという傾向がある。このような範囲の比重を有する分別液を用いることにより、ポリオレフィン系やポリスチレン系以外のその他の系統のプラスチックを主に含む破砕物は沈降するため、吸引等により回収して、目的の分別が達成される。ここで、比重が1.10g/cm3以下かつ1.00g/cm3以上である分別液は、特に限定されるものではないが、水にNaClを溶解した溶液であることが好ましい。あるいはその他の有機物あるいは無機物などを溶解させた溶液あるいはその低品位溶液でもよい。
さらに、破砕物を、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物と、ポリスチレン系プラスチックを主に含む破砕物と、ポリオレフィン系やポリスチレン系以外のその他の系統のプラスチックを主に含む破砕物とに分別する場合には、2回の比重分別操作を行なうことが好ましい。すなわち、特に順序を限定するものではないが、まず、比重が1.00g/cm3以上かつ1.10g/cm3以下の分別液を用いて、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物およびポリスチレン系プラスチックを主に含む破砕物と、ポリオレフィン系やポリスチレン系以外のその他の系統のプラスチックを主に含む破砕物とに分別した後、比重が0.92g/cm3以上かつ1.01g/cm3以下の分別液を用いて、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物と、ポリスチレン系プラスチックを主に含む破砕物とに分別する。
なお、たとえば羽根付きのコンベアを斜めに、先端部が分別液に没するように配置し、当該コンベアのベルトを、プラスチック破砕物を分別液中に押し込む方向に回転させることにより、プラスチック破砕物を分別液中に投入し、ブラシを使用して沈降させて分別操作を行なうことが好ましい。
また、図示されていないが、次工程の成形体製造工程(ステップ111)に移す前に、当該樹脂成分の系統別に分別された破砕物をそれぞれ、または少なくとも再資源化しようとする破砕物を脱水、乾燥しておくことが好ましい。
(11)成形体製造工程(ステップ111)
次に、上記樹脂成分の系統ごとに分別されたプラスチック破砕物のうち、再資源化する
プラスチック破砕物を成形し、再生プラスチック原料および/または再生プラスチック成形体を製造する。再資源化するプラスチック破砕物は、ステップ110において分別した、すべての系統のプラスチック破砕物(たとえば、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物と、ポリスチレン系プラスチックを主に含む破砕物と、ポリオレフィン系やポリスチレン系以外のその他の系統のプラスチックを主に含む破砕物)であってもよく、一部の系統のプラスチック破砕物であってもよい。複数の系統のプラスチック破砕物について、再資源化を行なう場合には、それぞれ別途に、ステップ111を行なう。
再生プラスチック原料および/または再生プラスチック成形体を製造する方法としては、再資源化するプラスチック破砕物を加熱溶融した後、必要に応じて成形する方法が好ましい。ここで、当該プラスチック破砕物の融点をT℃とすると、加熱溶融時の温度は、T℃以上であることが好ましく、特に(T+10)℃以上であることがより好ましい。また、加熱溶融時の温度は、(T+120)℃以下であることが好ましく、特に(T+80)℃以下であることがより好ましい。加熱溶融時の温度がT℃未満の場合には、当該プラスチック破砕物が十分に溶融しないために成形し難いという傾向があり、加熱溶融時の温度が(T+120)℃を超えると、当該プラスチック破砕物が熱劣化するという傾向がある。
なお、加熱溶融時に、熱安定剤や光安定剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー、銅害防止剤、抗菌剤、着色剤などの添加剤を、必要により、本発明の効果を害しない範囲の量で添加してもよい。
加熱溶融されたプラスチック破砕物を、たとえばペレット状に成形することにより、再生プラスチック原料を得ることができる。ただし、成形された再生プラスチック原料の形状は、特に制限されるものではなく、ペレット状の他、たとえばシート状、フィルム状、パイプ状等の形状であってもよく、押出成形機の種類、使用の態様あるいは求められる特性などから適宜選択される。シート、フィルム、射出成形体などの各種成形体に成形する原料として汎用性があること、取り扱いが容易であることから、再生プラスチック原料は、ペレット状であることが好ましい。
再生プラスチック原料をペレット状とする場合、その粒径は特に制限されるものではないが、1mm以上が好ましく、特に2mm以上がより好ましい。これは、ペレットの粒径が1mm未満の場合には、浮遊するため作業性が低下するという傾向があるためである。また、ペレットの粒径は、8mm以下が好ましく、特に5mm以下がより好ましい。これは、ペレットの粒径が8mmを越えると、成形機のシリンダー内で充分に溶融しないため均一混練されないという傾向があるためである。
ペレット状に成形する場合、シートカット、ストランドカット、ホットエアカット、アンダーウォーターカットなどの方法を用いることができる。これらの方法の中でも、後に射出成形により特定の形状に成形する場合には、樹脂原料の供給が円滑に行なえ、大量処理にも対応できるアンダーウォーターカットが特に好ましい。
このように、本発明のプラスチックの再資源化方法は、再生プラスチック原料の製造方法としても利用することができ、得られた再生プラスチック原料もまた本発明に包含されるものである。
上記再生プラスチック原料を、たとえばプラスチック部材に成形するようにしてもよい。このような本発明のプラスチック成形体である再生プラスチック部材は、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる製品に好適に用いることができる。
当該再生プラスチック部材は、上記の再生プラスチック原料から、射出成形などの方法を用いて成形することができる。このとき用いる射出成形機としては、特に限定されるものではないが、たとえばスクリューインライン式射出成形機、プランジャ式射出成形機などが挙げられる。
また、再生プラスチック部材の製造をより簡略化するために、ペレット状などの形状を有する再生プラスチック原料を製造することなく、プラスチック破砕物を射出成形機にそのまま投入し、再生プラスチック部材を直接製造しても構わない。この際、再生プラスチック部材は、熱安定剤や光安定剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー、銅害防止剤、抗菌剤、着色剤などの添加剤を、必要により、本発明の効果を害しない範囲の量で添加した上で成形して製造してもよい。これらの添加剤を添加するステップとしては、押出成形機または射出成形機へのプラスチック破砕物の投入時が好ましい。
以上、図1を参照しながら、本発明の再資源化方法、ならびに当該方法により得られる再生プラスチック原料および再生プラスチック成形体を説明したが、図1に示されていないステップが必要により付加されていてもよく、また、必要により削除されるステップがあってもよい。
以下、実施例、比較例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(プラスチックの再資源化)
図1のフローチャートに従って、プラスチックの再資源化を実施した。まず、プラスチック廃棄物として、使用後の冷蔵庫、洗濯機を回収した(ステップ101)。次に、当該冷蔵庫、洗濯機を手解体し、コンプレッサ、熱交換器などの大型の金属部品や、洗濯機の水槽、冷蔵庫の野菜ケースなどの大型のプラスチック部材を回収した(ステップ102)。次に、表1のプラスチック部材に難燃材が含まれるか否かに関する情報およびプラスチック部材の取り出し易さに関する情報に基づき、次の部材を回収した(ステップ103)。ここで、洗濯機の基板カバーは、難燃材が含まれているため、回収しなかった。また、取り出しが容易でないことから、冷蔵庫の凝縮機カバー、ファンルーバーも回収しなかった。
冷蔵庫 : 裏蓋、ベースグリル、蒸発皿、シキリ板、ケース類、ボックスカバー、センタールーバー、エバカバー
洗濯機 : プラスチックキャビ、底台、上蓋(上面板)、パルセータ、塩水(水槽)カバー
これらのプラスチック部材は、主としてポリオレフィン系であるPPからなる部材である。
ついで、表3の冷蔵庫および洗濯機のプラスチック部材に含まれる異物の種類に関する情報に基づき、電気部品等を除去した(ステップ104)。なお、表3において「○」は、プラスチック部材にその異物が含まれており、本工程においてこれを除去したことを示す。「−」は、プラスチック部材にその異物が含まれていないことを示す。
Figure 2007331300
次に、ハンマー式の破砕機を利用して、粒径が60mm程度となるように破砕した後(ステップ105)、通常の磁力選別と渦電流選別機を用いて金属からなる異物(B)を除去し、ついで磁性体検知器で残ったビス類を除外した(ステップ106)。ついで、当該第1の破砕物(X)を14mmメッシュの破砕機でさらに破砕し、第2の破砕物(Y)を得た(ステップ107)。
次に、上記第2の破砕物(Y)の風力分別を行ない、軽量側の破砕物を除去した(ステップ108)。ここで、第1の風力分別装置として密閉式風力選別装置(L−750SE、日本専機株式会社社製)を用い、第2の風力分別装置として円筒式風力選別装置を用いた。当該円筒式風力選別装置は、選別管とその選別管に接続され選別管の内部を負圧にするための吸引手段とを備える風力分別装置であって、選別管は、その一方側に位置して吸引手段と接続し、被選別物のうちの軽量物を回収するための回収開口部と、他方側に位置し、被選別物のうちの重量物を排出するための排出開口部と、回収開口部と排出開口部との間に位置し、被選別物を投入するための投入開口部と、投入開口部と排出開口部との間に位置して被選別物を攪拌するための攪拌開口部とを有する風力分別装置である。具体的には、まず第1の風力分別装置を用いて分別された軽量物(軽量側の破砕物)を第2の風力分別装置に投入し、前記第2の風力分別装置を用いて分別された重量物(重量側の破砕物)を前記第1の風力分別装置を用いて分別された重量物に加えた。軽量物は除外した。
次に、上記のようにして得られた重量側の破砕物を湿潤させた(ステップ109)。本工程において使用した装置としては、当該重量側の破砕物を、水が貯留された貯留部と、破砕物を貯留部内に供給する供給部と、貯留部内の破砕物を水中に押し込むことが可能な撹拌板と、撹拌板にて貯留部内の水と撹拌された後の破砕物を搬送する搬送部と、貯留部の水中を通して搬送部に破砕物を送り込む連絡口とを備えるものを使用した。ここで、当該撹拌板は、貯留部に達するように配置された回転軸の一端側に取付けられ、撹拌板の少なくとも一部が周期的に貯留部内の液の液面よりも上方に露出するように、回転軸を中心に回動し、回転軸の軸方向と交差した方向に延在するように回転軸に取付けられた。回転軸の軸線は、連絡口から離れるに従って、下方に向けて傾斜しており、水平方向となす角度が30°であった。撹拌板は、回転軸の軸線となす角度が10°とした。搬送部は、ケーシングと、ケーシング内に配置された搬送手段を有し、ケーシングは、貯留部から離れるに従って、上方に傾斜し、その端部側が液の水面より上方に位置した。搬送手段は、スクリューコンベアであり、スクリューコンベアは、回転軸の他端部側の外周上に取付けられたスクリュー羽根を有した。スクリュー羽根と、回転軸の軸線とのなす角度が70°とした。このような装置を用いて破砕物を湿潤させた後、気体雰囲気中で搬送することにより、湿潤をより完全なものとした。
次に、比重分別操作を行ない、PPからなるプラスチック破砕物と、他の系統のプラスチック破砕物とを分別した(ステップ110)。用いた装置は、次のようなものである。投入手段には、その搬送方向が水平方向に対して成す角度が45°となるようにその搬送方向前方が液槽内の分別液に浸かり、搬送方向後方に向かうにつれて上方に向かうように傾斜して設置されたスクリューコンベアを用いた。沈降手段としては、外径150mmの円柱体に、ブラシ体(線径:0.2mm、長さ:37.5mm、ピッチ:0.4mmの線状体を有する)を設けたSUSブラシローラを回転数が110rpmとなるように調整した。接触角θはπ/6とした。また、隔壁13の下流側には、外径50mmの円柱体に、ブラシ体(線径:0.4mm、長さ:50mm、ピッチ:10mmの線状体が千鳥格子状で細密充填されてなる)を設けたポリプロピレン製の搬送用ブラシローラを設け、回転数が20rpmとなるように調整した。さらに、沈降手段の排出手段として、液槽の底から一方端壁に角度25°をもって取り付けられたスクリューコンベアを用いた。沈降手段の排出手段のスクリューコンベアには、その底部に径5mmの孔を500個有したガイドを設けた。また、排液口の開口部は、破砕物の平均粒径の3倍以上のものが通過できるよう210mmの最小寸法を有した円形状とした。分別液としては水を用いた。また液深は1100mmとした。
次に、上記のようにして得られたPPからなるプラスチック破砕物を脱水、乾燥した後、スクリュー径45mmの二軸溶融混練押出機を用いて230℃で溶融混練して、ペレット状の再生プラスチック原料を作製した(ステップ111)。上記方法によりプラスチックを再資源化することにより、冷蔵庫で4.3%、洗濯機で9.6%リサイクルプラントでの再商品化率が向上した。
<比較例1>
大型の金属部品や大型プラスチック部材を取り外した家電4品目を、プラスチック部材の選択的回収や特定の異物の選択的な除去を行なうことなく、通常の破砕機を利用して、粒度が60mm程度となるように破砕した。次に、通常の磁力選別と渦電流選別機を用いて金属からなる異物を除去した後、プラスチック破砕物を通常の密閉式風力分別装置に投入し、ポリウレタン断熱材や発泡スチロールなどの軽量側プラスチック破砕物、金属、ゴム、微粉などを除去した。回収した重量側プラスチック破砕物からさらに、粒度の大きいプラスチック粗片を選択的に取り出した。次に、プラスチック破砕物を14mmメッシュの破砕機で破砕した。その後は実施例1と同様の方法で、再生プラスチック原料を作製した。
表4に実施例1と比較例1において作製された再生プラスチック原料の物性とハロゲン濃度(重量%)を示す。
Figure 2007331300
表4に示すように、本発明の再資源化方法を用いることにより、面衝撃と伸びが向上することがわかった。これは再生プラスチック原料への異物の混入が大幅に低減したためであると考えられる。これにより、再生プラスチック原料および再生プラスチック部材の用途が広がり、洗濯機の底台等、衝撃の加わる可能性のある部材に使用できるようになる。また、本発明の再資源化方法を用いることにより、再生プラスチック原料のハロゲン含有量を大きく減少できることがわかった。これにより、環境負荷の小さい材料を提供できるようになる。
なお、表4に示す再生プラスチック原料の物性およびハロゲン濃度(重量%)は、以下のようにして測定されたものである。
(i)「引張強さ」および「伸び」は、それぞれ引張降伏強さおよび引張破断伸びとしてJIS K7113に準じて測定した。
(ii)「曲げ強度」および「曲げ弾性率」は、JIS K7203に準じて測定した。
(iii)「アイゾット衝撃強度」は、JIS K7110に準じて測定した。
(iv)「面衝撃強度」は、JIS K7211に準じて測定した。
(v)「ハロゲン濃度」は、蛍光X線分析により測定した。
<実施例2>
第1の破砕工程(ステップ105)で得られる第1の破砕物(X)の粒径が40mm程度であり、風力分別工程(ステップ108)において、密閉型風力分別装置のみを用いて1回風力分別を行なうこと以外は、実施例1と同一の方法により、再生プラスチック原料を作製した。
<実施例3>
第2の破砕工程(ステップ107)を行なわないこと以外は、実施例2と同一の方法により、再生プラスチック原料を作製した。
<実施例4>
湿潤工程(ステップ109)を行なわないこと以外は、実施例2と同一の方法により、再生プラスチック原料を作製した。
<実施例5>
風力分別工程(ステップ108)において、円筒型風力分別装置を用いること以外は、実施例2と同一の方法により、再生プラスチック原料を作製した。
<実施例6>
風力分別工程(ステップ108)において、開放型風力分別装置を用いること以外は、実施例2と同一の方法により、再生プラスチック原料を作製した。
<比較例2>
異物除去工程(ステップ104)を設けないこと以外は、実施例2と同一の方法により、再生プラスチック原料を作製した。
<比較例3>
プラスチック廃棄物回収工程(ステップ101)において、冷蔵庫、洗濯機およびエアコンを回収し、解体工程(ステップ102)において大型金属部材のみを除去し、部材回収工程(ステップ103)および異物除去工程(ステップ104)を設けることなく、これら廃棄物の全体を再資源化に供すること以外は、実施例2と同一の方法により、再生プラスチック原料を作製した。表5に実施例2〜6および比較例1、2の再資源化方法を簡単にまとめた。また、表5には、得られた再生プラスチックのPP純度(重量%)と湿潤工程(ステップ109)における、湿潤後の使用した水の鉛濃度を示している。なお、鉛濃度(mg/L)は、水300Lで1tのプラスチック破砕物を処理した場合の値である。
Figure 2007331300
表5に示されるように、円筒型または密閉型の風力分別装置を使用することにより、開放型の風力選別機を使用する場合より、再生プラスチック原料のPP純度を高くすることができ、異物の除去精度がよくなることがわかる。また、異物除去工程(ステップ104)において電気部品を除去しておくことにより、湿潤工程での水に鉛の溶出が無くなることがわかる。このことにより、廃液に鉛がなくなるため、廃液の処理コストが下がる。また、異物除去工程(ステップ104)において電気部品を除去しておくことにより、再生プラスチック成形体への鉛の混入がなくなることが当然に推定される。
さらに、第2の破砕工程(ステップ107)を設けることにより、再生プラスチック原料のPP純度が向上しており、異物の除去精度がよくなることがわかる。また、湿潤工程を設けることにより、湿潤処理の無い場合と比較して、PP純度の高い再生プラスチック原料が得られることから、異物の除去精度がよくなることがわかる。なお、PP純度が98重量%以上である再生プラスチック成形体は、家電品等の耐久消費材にも適用し得る。
今回開示された実施の形態及び実施例は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明のプラスチックの再資源化方法の好ましい一例を模式的に示すフローチャートである。 本発明のプラスチックの再資源化方法において回収される洗濯機のプラスチック部材の一例である。 本発明のプラスチックの再資源化方法において回収される冷蔵庫のプラスチック部材の一例である。 本発明のプラスチックの再資源化方法において回収される冷蔵庫のプラスチック部材の一例である。 本発明のプラスチックの再資源化方法における湿潤工程において好ましく用いられる装置の一例である。
符号の説明
1 ガイド、2 湿潤洗浄部、3 搬送部、4 仕切板、5 連絡口、6 駆動部、7 排出口、8 投入口、9 回転軸、10 攪拌板。

Claims (27)

  1. プラスチック廃棄物に含まれるプラスチックから再生プラスチック原料を製造するプラスチックの再資源化方法であって、
    プラスチック廃棄物から特定のプラスチック部材を選択的に回収する部材回収工程と、
    前記回収されたプラスチック部材から特定の異物を選択的に除去する異物除去工程と、
    前記異物が除去されたプラスチック部材を破砕して第1の破砕物を得る第1の破砕工程と、
    前記第1の破砕物の中から、再資源化される特定のプラスチック破砕物を選別する選別工程と、
    を含むことを特徴とするプラスチックの再資源化方法。
  2. 前記部材回収工程における、特定のプラスチック部材の回収は、プラスチック部材を構成する樹脂成分および/またはプラスチック部材の取り出し易さに関する情報に基づいて行なわれることを特徴とする請求項1に記載の再資源化方法。
  3. 前記異物除去工程における、異物の除去は、プラスチック部材に含まれる異物の種類に関する情報に基づいて行なわれることを特徴とする請求項1または2に記載の再資源化方法。
  4. 前記異物は、電気部品を含むことを特徴とする請求項3に記載の再資源化方法。
  5. 前記プラスチック廃棄物は、冷蔵庫、洗濯機、エアコン、テレビからなる群から選択される1種以上の製品の廃棄物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の再資源化方法。
  6. 前記部材回収工程において回収されるプラスチック部材は、
    前記プラスチック廃棄物が冷蔵庫の場合にあっては、裏蓋、ベースグリル、蒸発皿、シキリ板、ケース類、ボックスカバー、エバカバーからなる群から選択される1種以上のプラスチック部材であり、
    前記プラスチック廃棄物が洗濯機の場合にあっては、キャビ、底台、上蓋、パルセータ、塩水カバーからなる群から選択される1種以上のプラスチック部材であることを特徴とする請求項5に記載の再資源化方法。
  7. 前記第1の破砕工程の後、前記第1の破砕物の少なくとも一部をさらに破砕して第2の破砕物を得る第2の破砕工程を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の再資源化方法。
  8. 前記第1の破砕工程における破砕方法と前記第2の破砕工程における破砕方法が異なることを特徴とする請求項7に記載の再資源化方法。
  9. 前記第1の破砕工程における破砕は、ハンマー式破砕機または2軸の破砕機を用いて行なわれ、前記第2の破砕工程における破砕は、1軸の破砕機を用いて行なわれることを特徴とする請求項8に記載の再資源化方法。
  10. 前記第1の破砕工程において得られる第1の破砕物の粒径は、20〜200mmであり、前記第2の破砕工程において得られる第2の破砕物の粒径は、8〜20mmであることを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の再資源化方法。
  11. 前記選別工程は、金属からなる異物を除去する金属除去工程を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の再資源化方法。
  12. 前記金属除去工程における金属からなる異物の除去は、金属探知機、磁力探知機、渦電流式の金属除去装置、磁力選別装置からなる群から選択される1種以上の装置を用いて行なわれることを特徴とする請求項11に記載の再資源化方法。
  13. 前記選別工程は、前記第1の破砕物または第2の破砕物の重量の差を利用して、風力により前記第1の破砕物または第2の破砕物を分別する風力分別工程を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の再資源化方法。
  14. 前記風力分別工程における分別は、2種類以上の風力分別装置を用いて、少なくとも2回行なわれることを特徴とする請求項13に記載の再資源化方法。
  15. 前記風力分別工程における分別が少なくとも2回行なわれる場合において、1回目の風力分別に用いられる風力分別装置の処理能力が、2回目の風力分別に用いられる風力分別装置の処理能力より大きいことを特徴とする請求項14に記載の再資源化方法。
  16. 前記風力分別工程における分別が少なくとも2回行なわれる場合において、2回目の風力分別に用いられる風力分別装置の分別精度が、1回目の風力分別に用いられる風力分別装置の分別精度より高いことを特徴とする請求項14または15に記載の再資源化方法。
  17. 前記風力分別工程における分別は、密閉型風力分別装置および/または円筒型の風力分別装置を用いて行われることを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項に記載の再資源化方法。
  18. 1回目の風力分別に用いられる風力分別装置が密閉式風力分別装置であり、2回目の風力分別に用いられる風力分別装置が円筒式風力分別装置であることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項に記載の再資源化方法。
  19. 前記選別工程は、前記第1の破砕物または第2の破砕物を液体中に投入し、前記第1の破砕物または第2の破砕物の比重の差を利用して、前記第1の破砕物または第2の破砕物を、その構成樹脂成分の系統ごとに分別する比重分別工程を含むことを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の再資源化方法。
  20. 前記液体は、水を含むことを特徴とする請求項19に記載の再資源化方法。
  21. 前記第1の破砕物または第2の破砕物を、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物と、その他の系統のプラスチックを主に含む破砕物とに分別することを特徴とする請求項19または20に記載の再資源化方法。
  22. 前記第1の破砕物または第2の破砕物を、ポリオレフィン系プラスチックを主に含む破砕物と、ポリスチレン系プラスチックを主に含む破砕物と、その他の系統のプラスチックを主に含む破砕物とに分別することを特徴とする請求項19または20に記載の再資源化方法。
  23. 前記選別工程は、前記金属除去工程と、前記風力分別工程と、前記比重分別工程と、をこの順で含むことを特徴とする請求項11〜22のいずれか1項に記載の再資源化方法。
  24. 請求項1〜23のいずれか1項に記載の再資源化方法により製造される再生プラスチック原料。
  25. ペレット状であることを特徴とする請求項24に記載の再生プラスチック原料。
  26. 請求項24または25に記載の再生プラスチック原料から製造される再生プラスチック成形体。
  27. エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機からなる群から選択される家電製品に用いられることを特徴とする請求項26に記載の再生プラスチック成形体。
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