JP2007044931A - 熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法、プラスチック組成物原料の製造方法、プラスチック組成物原料、プラスチック部材の製造方法、及びプラスチック部材 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法、プラスチック組成物原料の製造方法、プラスチック組成物原料、プラスチック部材の製造方法、及びプラスチック部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 再生されても物性が低下してしまうことがなく、埋蔵化石資源の使用量を低減することができる地球環境に考慮した、熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法を提供する。
【解決手段】 熱可塑性樹脂組成物廃材に、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物を混合して加熱溶解することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法であり、さらに、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物とに相容性および/または分散性をもつ熱可塑性樹脂組成物を混合するものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法に関し、また、プラスチック組成物原料の製造方法、及びプラスチック組成物原料に関し、また、プラスチック部材の製造方法、及びプラスチック部材に関する。
近年、わが国では所得水準の向上に伴い、エアコンディショナ(本明細書においては、「エアコン」と呼称する。)、テレビジョン受信機(本明細書においては、「テレビ」と呼称する。)、冷蔵庫、洗濯機などの家電製品、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサなどの情報機器、プリンタ、ファックスなどの事務用機器、その他の各種の家具、文具、玩具などが、一般家庭に高い普及率で備えられるようになっており、家庭生活における利便性は飛躍的に向上しつつある。その結果、これらの家電製品をはじめとする製品の廃棄量も年々増加する傾向にある。従来は、これらの家電製品をはじめとする製品の廃棄物の再資源化は、鉄くずの回収ルートを通して行われる場合が多かった。
しかし、近年では、家電製品をはじめとする各種製品の部材の構成材料が変化し、鉄をはじめとする金属からなる部材が減少して、熱可塑性樹脂組成物からなる部材の割合が増加する傾向にある。これは、熱可塑性樹脂組成物は、鉄をはじめとする金属よりもデザインの自由度が大きく、構成成分の調製や添加剤の使用などにより金属では実現の難しい種々の特性を付与することができ、軽量であり耐久性が高いことなどの多くの利点を有するためである。
なお、本明細書においては、熱可塑性樹脂組成物からなる部材を「プラスチック部材」と呼称する。また、本明細書においては、プラスチック部材を備えた製品を「プラスチック製品」と呼称する。さらに、本明細書においては、プラスチック製品の廃棄物(熱可塑性樹脂組成物廃材)を「プラスチック廃棄物」と呼称する。
近年の家電製品をはじめとする各種製品の廃棄物は、各種構成部材の材質構成が複雑化しており、鉄や銅をはじめとする有価金属からなる部材の割合が少なく、有価性が低くかつ従来の処理方法では多大の手間と経費がかかるプラスチック部材の割合が多くなっており、従来の鉄くずの回収ルートではこのような廃棄物を再資源化しても採算がとれないため、対応が難しい状況になりつつある。そして、これらのプラスチック部材は、原油などの埋蔵化石燃料を基礎原料として合成されるものが多く、資源の有効活用の観点から、これらの熱可塑性樹脂組成物からなる部材を備えた部品の再資源化の推進が近年強く要求されてきている。
また、原油などの埋蔵化石燃料の燃焼による二酸化炭素および硫黄酸化物の放出による地球温暖化、酸性雨といった環境破壊や、塩素化合物を含む熱可塑性樹脂組成物の焼却処理によるダイオキシンの生成、飛散といった環境汚染、さらには嵩の大きいプラスチック廃棄物の増大によるゴミ埋立処理場の不足といった問題を抑制するという観点からも、これらのプラスチック廃棄物の再資源化が重要かつ緊急の課題となってきつつある。
上記の状況を受けて、2001年4月に家電リサイクル法が施行された。家電リサイクル法においては、2002年1月現在においては、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の家電4品目のリサイクルが義務付けられ、また、それぞれの製品の再商品化率については、エアコン60%以上、テレビ55%以上、冷蔵庫50%以上、洗濯機50%以上の法定基準値が定められている。
しかし、これらの家電製品をはじめとするプラスチック製品は、一般に複数のプラスチック部材を備えており、それらのプラスチック部材は熱可塑性樹脂組成物の材質が異なることも多く、異なる材質の熱可塑性樹脂組成物からなる複合部材であることも多い。
なお、本明細書においては、材質が異なる複数の熱可塑性樹脂組成物の集合体を「混合プラスチック組成物」と呼称する。また、本明細書においては、混合プラスチック組成物からなる部材または異なる材質の熱可塑性樹脂組成物からなる複合部材を「混合プラスチック部材」と呼称する。また、本明細書においては、混合プラスチック部材を備えた製品を「混合プラスチック製品」と呼称する。さらに、本明細書においては、混合プラスチック製品の廃棄物を「混合プラスチック廃棄物」と呼称する。
このような混合プラスチック廃棄物の再資源化方法には、混合プラスチック廃棄物から、プラスチック組成物の系統別に分別することなく、混合プラスチック部材を分離して燃料として使用するという、いわゆるサーマルリサイクルに関する方法が従来から多く提案されている。しかし、この方法によれば、混合プラスチック廃棄物のサーマルリサイクルによる再資源化は可能であるが、燃料による炭酸ガスの発生などの問題があるため、社会的要請に充分に沿った方法であるとはいえない。
また、プラスチック廃棄物の再資源化方法には、単独の材質のプラスチック組成物だけを含むプラスチック廃棄物を手解体で分離して再資源化する方法もあるが、このように手解体で分離して再資源化する方法には、多大の手間と経費がかかるという問題があり、さらに、このような方法では混合プラスチック廃棄物には対応できないという問題がある。
そこで、いま望まされているのは、これらの混合プラスチック廃棄物に含まれる混合プラスチック部材を再度加工して、家電製品をはじめとする各種の混合プラスチック製品の部材またはその原料として使用するべく、これらの混合プラスチック部材を熱可塑性樹脂組成物の系統ごとに分離した上で、再度加工する方法である。
なお、本明細書においては、このように、廃棄物を処理した後、製品の部材またはその原料に再び加工して使用することを、サーマルリサイクルと対比して、「マテリアルリサイクル」と呼称する。
そこで、混合プラスチック廃棄物から混合プラスチック部材を分離して、さらにその混合プラスチック部材をプラスチック組成物の系統ごとに分離することのできる方法について、各方面で多くの開発努力がなされている。
たとえば、特許文献1〜8にあるように、プラスチック組成物の系統ごとに分離する方法として、廃プラスチック混合物を液体中で比重差により高比重物と低比重物とに分離する方法があるが、この方法においては、異なる系統のプラスチック組成物からなる混合プラスチック部材の比重の範囲が異なる場合には、混合プラスチック部材をプラスチック組成物の系統別に完全に分離することは難しいという問題がある。
従って、現在、リサイクルが義務付けられている前記家電4品目は、ポリプロピレンやポリエチレンを中心としたポリオレフィン系樹脂、およびポリスチレンやアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体などのポリスチレン系樹脂が大半を占めているが、これらの材質からなる混同プラスチック廃棄物を、完全に分離回収することは困難であり、再生工程において、通常両者(2系統)の熱可塑性樹脂組成物が混合されている。
そして、これらポリオレフィン系樹脂とポリスチレン系樹脂とは非相容性であるため、両者を単純に溶融混合した場合、均一な分散が得られず、再生されたプラスチック組成物の機械的強度は大きく低下してしまい、このように再生されたプラスチック組成物は、たとえばハンガーや植木鉢などの日用品雑貨のような低い物性であっても使用可能な限れられた用途にしか再利用することしかできない。なお、ポリスチレン系樹脂の中でもポリスチレンとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体も非相容性であるため、同様に、両者を単純に溶融混合した場合、再生されたプラスチック組成物の機械的強度は大きく低下する。
このような問題を解決するため、上記熱可塑性樹脂廃材からのマテリアルリサイクルにより得られる熱可塑性樹脂成形体の特性を向上させ、高度な特性が要求されるプラスチック部材としても使用可能な水準に到達させるべく、多くの研究開発努力がなされている。
たとえば、特許文献9、10のように熱可塑性樹脂廃材にバージン材料を混合することによって特性を保持する方法が数多く提案されている。しかしながら、このようなマテリアルリサイクル方法においては、バージン材料の多くは原油などの埋蔵化石資源を基礎原料として合成され、しかも混合されるバージン材料の量は70〜90%のケースがほとんどであるため、環境に調和した材料とは言い難いといった問題がある。
特開平6−63944号公報 特開平9−193154号公報 特開平10−315231号公報 特開2000−246136号公報 特開2000−246735号公報 特開2000−246736号公報 特開2001−96261号公報 特開2001−212824号公報 特開2001−159900号公報 特開2001−88212号公報
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、再生されても物性が低下してしまうことがなく、且つ埋蔵化石資源の使用量を低減することができる地球環境に考慮した、熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法を提供することである。
また、本発明の他の課題は、前記の方法を用いた熱可塑性樹脂組成物原料の製造方法を提供することである。さらに、本発明の他の課題は、前記の方法を用いた熱可塑性樹脂組成物からなる部材の製造方法を提供することである。
また、本発明の他の課題は、前記の方法を用いて製造される熱可塑性樹脂組成物原料や、熱可塑性樹脂組成物からなる部材を提供することである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法は、熱可塑性樹脂組成物廃材に、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物を混合して加熱溶解するものである。
さらに、前記熱可塑性樹脂組成物廃材は、少なくとも、熱可塑性樹脂組成物からなる部材を備えた製品の廃棄物を破砕する工程と、前記破砕された廃棄物を金属系破砕物とプラスチック系破砕物とに選別する工程と、前記プラスチック系破砕物を比重差によって分離する工程を経て得られるものである。
さらに、前記熱可塑性樹脂組成物廃材は、比重1.0〜1.1の範囲にある複数種の熱可塑性樹脂組成物からなるものである。
また、前記熱可塑性樹脂組成物廃材は、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物を主成分とするものである。
さらに、前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物に加え、前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物とに相容性および/または分散性をもつ熱可塑性樹脂組成物を混合するものである。
さらに、前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物は、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体であるものである。
また、前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物は、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体であるものである。
さらに、前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物とに相容性および/または分散性をもつ熱可塑性樹脂組成物は、ポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むトリブロック共重合体であるものである。
さらに、前記トリブロック共重合体は、ポリオレフィンの主鎖または側鎖に、カルボン酸基またはその誘導体基を含有する構成単位を含む変性重合体であるものである。
さらに、ポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むジブロック共重合体を混合するものである。
さらに、前記熱可塑性樹脂組成物廃材は、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品の廃棄物から得られるものである。
また、プラスチック組成物原料の製造方法は、前記熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法によりプラスチック組成物原料を製造するものである。
また、プラスチック組成物原料は、前記プラスチック組成物原料の製造方法により製造されたものである。
さらに、前記プラスチック組成物原料は、ペレット状であるものである。
また、プラスチック部材の製造方法は、前記熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法によりプラスチック部材を製造するものである。
また、プラスチック部材は、前記プラスチック部材の製造方法により製造されたものである。
さらに、前記プラスチック部材は、エアコン、テレビ、冷蔵庫、および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品に利用されるものである。
本発明によれば、埋蔵化石資源の使用量を低減することができる地球環境を考慮し、再生されても物性が低下してしまうことがない熱可塑性樹脂組成物の再利用が可能となる。
本発明の再資源化方法が対象とする廃棄物となったプラスチック部材を備えた製品(プラスチック製品)は、特に制限されるものではないが、ここでは、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品(以下、「家電4品目」と略記することがある。)として説明する。
そこで、使用済み製品として廃棄された家電4品目から回収されたプラスチック系破砕物のプラスチック組成物の系統別の構成比および比重の範囲の代表的な一例について、図1および図2を用いて説明する。
図1に、家電4品目に使用するプラスチック部材に用いられるプラスチック組成物の系統別の構成比の代表的な一例を示し、図2に、主要な系統別のプラスチック組成物の比重の範囲の代表的な一例を示す。
図1から明らかなように、家電4品目のプラスチック部材において、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物およびポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物の占める割合は、テレビでは95.1質量%、冷蔵庫では67.3質量%、洗濯機では85.7質量%、エアコンでは68.1質量%となり、これから一般的に60質量%を超えることがわかる。よって、家電4品目のプラスチック部材のうち、少なくともポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物およびポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物からなるプラスチック部材をマテリアルリサイクルすることができれば、家電4品目のプラスチック部材の再資源化率は60%を超えることになるといえる。
また、図2から明らかなように、家電4品目に多量に使用されているポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物の比重の範囲は、一般的に0.89〜0.91の範囲に含まれることがわかる。また、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物の比重の範囲は、一般的に1.04〜1.05の範囲に含まれることがわかる。そして、その他の系統のプラスチック組成物の大部分は、その比重が一般的に1.05〜2.00の範囲に含まれることがわかる。但し、充填材などの添加による比重増加、発泡などによる比重減少などの場合もある。
ここで、本明細書において、プラスチック組成物と呼称する際には、狭義のプラスチック組成物のみを示すのではなく、ゴム組成物や高分子組成物なども含む広い意味でのプラスチック組成物を示すものとする。
そして、上記より、一般的には比重が1.01〜1.08の範囲にある分離液を用いることにより、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物およびポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物からなる部材と、その他の系統のプラスチック組成物からなる部材の大部分とを分離することが可能であることがわかり、また、一般的には比重が0.92〜1.00の範囲にある分離液を用いることにより、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物からなる部材と、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物からなる部材とを分離することが可能であることがわかる。
以下、図3および図4をもとに、本発明の再資源化方法について詳細に説明する。
図3は、本発明の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法の一例の前半部分を段階的に示すフローチャート図である。本発明においては、まず、家庭などから廃棄された使用済みの家電4品目を回収する(ステップ101)。そして、該家電4品目の廃棄物を、従来公知の適宜の手法にて解体(手解体)して、コンプレッサー、熱交換器などの大型の金属部材などを部品ごとに回収する(ステップ102)。次に、大型金属部材などが回収された家電4品目の廃棄物の残りの部材を、たとえば衝撃式破砕装置やせん断式破砕装置などの大型破砕機で粗破砕する(ステップ103)。
ステップ103における破砕物の粒径は、特に制限されるものではないが、10mm以上であるのが好ましく、40mm以上であることがより好ましい。また、破砕物の粒径は80mm以下であることが好ましく、60mm以下であることがより好ましい。これは、破砕物の粒径が10mm未満または80mmを越える場合には、次工程での金属の選別精度が低下するという傾向があり、さらに、粒径が10mm未満の場合には、破砕に長時間を要するため、プラスチックが溶融あるいは熱酸化劣化を起こすという傾向があり、また、粒径が80mmを越えると、嵩比重が小さくなり以後の工程での作業性に悪影響を及ぼすという傾向があるためである。具体的には、粒径が60mm程度となるように破砕するのが特に好ましい。
続いて、該家電4品目の廃棄物の破砕物を、金属選別機で鉄、銅、アルミニウムなどで形成された金属系破砕物とそれ以外(プラスチック系破砕物、低嵩比重破砕物)に選別する(ステップ104)。ステップ104において、金属系破砕物のうち鉄系金属の破砕物は、特に限定するものではないが、たとえば磁力を用いて選別することができる。また、金属系破砕物のうちアルミニウム系金属の破砕物は、特に限定するものではないが、たとえば渦電流を用いて選別することができる。
そして、金属系破砕物以外の破砕物より低嵩比重破砕物をさらに選別する(ステップ105)。この低嵩比重破砕物は、特に限定するものではないが、たとえば風力により選別することができる。なお、低嵩比重破砕物とは、嵩比重が0.3以下の破砕物を意味し、低嵩比重破砕物の具体例としては、特に限定するものではないが、ポリウレタン系断熱材の破砕物や発泡スチロール系の破砕物などが挙げられる。
上述のように、破砕された廃棄物を金属系破砕物とプラスチック系破砕物と低嵩比重破砕物とに選別する際に、風力による選別、磁力による選別、渦電流による選別を行う場合には、その順序は特に特に制限するものではないが、選別の効率の観点からは、まず磁力により鉄系金属破砕物を分離し、次いで渦電流によりアルミニウム系金属や銅系金属の破砕物を選別し、続いて風力により低嵩比重破砕物を選別し、残った混合プラスチック系の破砕物を、以下のステップ106、ステップ107に供することが好ましい。
続いて、プラスチック系破砕物を比重差の異なる複数の分離液を用いてプラスチック組成物の系統別に分離する(ステップ106,107)。ステップ106,107においては、互いに比重の異なる2種類のX分離液とY分離液を用いて、プラスチック系破砕物をプラスチック組成物の系統別に分離している。
プラスチック系破砕物から、ポリオレフィン系・ポリスチレン系プラスチックとその他プラスチックやゴムとに分離するべく、X分離液の比重は、1.0〜1.1の比重液を用いるのが好ましく、比重1.01〜1.08の比重液を用いるのがより好ましい。これは、この比重が1.0未満の場合には、その他のプラスチックやゴムのところへポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物を主体とするプラスチック系破砕物が混入するという傾向が大きくなり、また、この比重が1.1を超えると、ポリオレフィン系・ポリスチレン系プラスチックにポリアミド系、ポリカーボネート系、ゴムなどが混入するという傾向が大きくなるためである。
また、ステップ107においては、ポリオレフィン系プラスチックとポリスチレン系プラスチックとに分離するべく、Y分離液の比重は0.92〜1.01の比重液を用いるのが好ましく、比重0.95〜1.00の比重液を用いるのがより好ましく、比重1.00の比重液を用いるのが特に好ましい。これは、用いる比重液の比重が0.92未満であると、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物を主体とするプラスチック系破砕物の一部が沈降し、回収率が低下する傾向にあるためであり、また、用いる比重液の比重が1.01を越えると、ポリオレフィン系プラスチックにポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物を主体とするプラスチック系破砕物が混入する傾向が大きくなるためである。
比重液としては、比重1.0未満の場合は、たとえばエタノールなどのアルコールを水で希釈し比重を調整した溶液を、比重1.0の場合はたとえば水を好適に用いることができる。また、比重1.0を越える場合は、たとえば塩化ナトリウムなどの塩類を水に溶解させて比重を調整した溶液を好適に用いることができるが、比重調整の手間や比重液の廃液処理の際の便宜を考慮すると、水が特に好ましい。
また、ステップ106,107では、特に順序を限定するものではないが、X分離液を用いてポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物からなる部材およびポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物(一般的に比重が1.05以下)を主体とするプラスチック破砕物と、その他の系統の熱可塑性樹脂組成物(一般的に比重が1.05以上)を主体とするプラスチック破砕物とを分離した後、Y分離液を用いてポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物(一般的に比重が1.0未満)を主体とするプラスチック破砕物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物(一般的に比重が1.0以上)を主体とするプラスチック系破砕物とを分離することが好ましい。
ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物を主体とするプラスチック系破砕物は、ステップ105で得られたプラスチック系破砕物を、たとえばX分離液(ステップ106)を収容した混合攪拌槽内に投入して攪拌し、浮上物として分離回収したものをさらにY分離液(ステップ107)を収容した混合攪拌槽内に投入して攪拌した後、沈降物として分離回収できる。
このとき、プラスチック系破砕物の形状(たとえば、発泡したポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物のプラスチック系破砕物)などによっては、比重液中で沈降すべきポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物が浮上して、ポリオレフィン系樹脂組成物を主体とするプラスチック系破砕物に一部混入してしまい、また、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物のプラスチック系破砕物に軽比重の異物が付着して比重液中で沈降しないで浮上し混入する場合もあり、完全にポリスチレン系プラスチックのみを回収することは困難である。
ここで得られたポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物として、GPPS(一般ポリスチレン樹脂)、HIPS(耐衝撃性ポリスチレン樹脂)、AS(アクリロニトリル−スチレン樹脂)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)など家電4品目に一般的に使用されている熱可塑性樹脂組成物が挙げられる。
図4は、本発明の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法の後半部分を段階的に示すフローチャート図である。ステップ107に続き、分離されたポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物を主体とするプラスチック系破砕物(完全に分離することはできないので、ポリオレフィン系プラスチックも含む。)を微破砕する(ステップ201)。
この微破砕は、たとえば、せん断式破砕装置を用いて行うことができる(微破砕後のものを、以下「微破砕物」と呼ぶ)。微破砕物の大きさに特に制限はないが、成形機のシリンダー内で充分に溶融し、均一混練させる理由から、最大長さが5〜20mm程度が好ましく、最大長さが10mm程度が特に好ましい。
続いて、微破砕物を洗浄し、付着している異物を除去する(ステップ202)。洗浄は、従来公知の湿式水洗浄を行い、たとえば翼型ローター・脱水スクリーン式洗浄脱水乾燥機で行う。洗浄後の微破砕物(本発明でいう熱可塑性樹脂組成物廃材)に、改質剤を配合する(ステップ203)。なお、改質剤については詳しく後述する。
続いて、微破砕物と前記改質材とを均等に混合し(ステップ204)、加熱成形して(ステップ205)、ペレット状の成形用樹脂原料とする(ステップ206)。
なお、該熱可塑性樹脂組成物の融点をT℃とすると、この加熱成形時の加熱温度はT℃以上であることが好ましく、特に(T+10)℃以上であることがより好ましい。また、この時の加熱温度は(T+120)℃以下であることが好ましく、特に(T+80)℃以下であることがより好ましい。加熱成形時の加熱温度がT℃未満の場合には、該熱可塑性樹脂組成物が十分に溶融しないために成形し難いという傾向にあるためであり、また、加熱成形時の加熱温度が(T+120)℃を越えると、該熱可塑性樹脂組成物が熱劣化してしまう傾向にあるためである。
また、加熱成形に用いる装置としては、特に制限されるものではないが、たとえば、単軸押出成形機あるいは多軸式押出成形機などの押出成形機が挙げられる。
また、プラスチック組成物原料をペレット状とする場合、その粒径は特に制限されるものではないが、1mm以上が好ましく、特に2mm以上がより好ましい。これは、ペレットの粒径が1mm未満の場合には、浮遊するため作業性が低下するという傾向があるためである。また、ペレットの粒径は、8mm以下が好ましく、特に5mm以下がより好ましい。これは、ペレットの粒径が8mmを越えると、成形機のシリンダー内で充分に溶融しないため均一混練されないという傾向があるためである。
また、熱可塑性樹脂組成物をペレット状に成形してマテリアルリサイクルする場合には、上記成形用樹脂原料を、シートカット、ストランドカット、ホットエアカット、アンダーウォーターカットなどのいずれかの方法により造粒してもよい。これらの造粒方法の中でも、後に射出成形により特定の形状に成形する場合には、樹脂原料の供給が円滑に行え、大量処理にも対応できるアンダーウォーターカットが特に好ましい。
そして、このペレット状の樹脂原料を射出成形機に投入し成形体を作成する(ステップ207)。このとき用いる射出成形機としては、特に限定するものではないが、たとえばスクリュインライン式射出成形機、プランジャ式射出成形機などが挙げられる。
なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法は、図3および図4に示した各工程の全てを備える必要はなく、廃棄物を破砕する工程と、破砕された廃棄物を金属系破砕物とプラスチック系破砕物とに選別する工程と、プラスチック系破砕物を比重差によって分離する工程を経て得られた熱可塑性樹脂組成物廃材に、改質剤を混合する工程を少なくとも有するものであれば、本発明の範囲に包含される。
以下、改質剤について考察する。
スチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材を再資源化するに際し、特定の改質材を添加すれば、組成の異なる非相容性熱可塑性樹脂組成物の混入により低下した物性を回復させることができることは、多くの種類の熱可塑性樹脂から得られる原料ペレット状の熱可塑性樹脂成形体を調製し、特性について実験を繰り返し、鋭意検討を重ねた結果得られており、本発明では、特に、埋蔵化石資源の使用量を低減することにより地球環境に考慮した改質剤として、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物を用いることができないか、具体例をもとに考察する。
ここで、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物とは、植物あるいは微生物を原料として得られる各種化合物を重合反応することにより生成する熱可塑性樹脂の他、そのような植物や微生物から直接的に抽出されるものも含まれる。このようなバイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物は化石資源由来の熱可塑性樹脂組成物とは異なり、生分解性を示すという特徴を有するものである。
例えば、ポリ乳酸重合体系、デンプン系、ポリエステル系、ポリヒドロキシアルカノエート系などのポリエステル系、ポリオールウレタン系等、の熱可塑性樹脂を挙げることができる。
図3のフローチャート図に従って、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品を廃棄物として用い、通常の破砕機を用いて破砕して得られた破砕物から、通常の磁力を用いた選別機により金属系破砕物を選別し、さらに通常の風力を用いた選別機により低嵩比重破砕物を選別した、残りのプラスチック系破砕物を回収した。さらに、比重1.08および比重1.00の分離液を用いて前記回収したプラスチック系破砕物に含まれるポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系樹脂組成物を比重の差を利用して分離した。
比重分離方法としては、回収されたプラスチック系破砕物を比重1.08の塩化ナトリウム水溶液で満たされた混合攪拌槽内に投入し、攪拌したのち、浮遊したもの(ポリオレフィン系およびポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物)をオーバーフロー方式で回収し、沈殿したもの(その他の系統の樹脂組成物、ゴム、金属など)は塩化ナトリウム水溶液とともに吸引回収するという方法を用いた。ここで、オーバーフロー方式で流出した塩化ナトリウム水溶液、および吸引回収時に同時回収された塩化ナトリウム水溶液は、ポンプを用いて混合攪拌槽内に注入して再利用した。次に、浮遊したものとして回収されたポリオレフィン系およびポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物を、比重1.00の水で満たされた混合攪拌槽内に投入し、攪拌したのち、浮遊したもの(ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物)と沈殿したもの(ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物)を回収した。
ここで回収されたポリスチレン系熱可塑性組成物の内訳としては、ポリスチレン(GPPS(一般ポリスチレン)・HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)含む)が63%、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)が35%、その他充填材含有ポリプロピレン(炭酸カルシウム、ガラス繊維含有ポリプロピレン等)、ゴムが2%であった。なお、これらの構成比は上記数値に限られたものではなく、処理の条件によって可変するものである。
次に、図4フローチャート図に従って、上記で得られた沈殿物であるポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材(A)を微破砕した後、洗浄し、ここに改質材(B)を、図5に示した混合比率(質量%)で配合し、通常のタンブラー混合機を用いて均一混合した。
ここで、改質材(B−1)として、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物であるL−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(三井化学(株)製 レイシアH−100J)を、改質材(B−2)として、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物であるL−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(大日本インキ(株)製 プラメートPD−150)を用いた。
改質材とした、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物であるL−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体は、植物の成長過程で二酸化炭素を吸収しているため、廃棄時に焼却されても環境中の二酸化炭素濃度は増大しないとされていることから環境上好適であるばかりでなく、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物の中では優れた機械的特性等の諸特性を有しているとともに、成形用の材料として量産性に優れているので、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物のなかでも、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体を用いることが好ましい。
また、改質材(B−2)とした、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体であるが、脂肪族ポリエステルとしては、特にその組成が限定されるものではないが、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート等のグリコールと脂肪族ジカルボン酸とからなる脂肪族ポリエステルを特に好適なものとして例示することができる。したがって、改質剤(B−2)としては、この脂肪族ポリエステルを構成するモノマー単位またはオリゴマー単位と、前記L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体を構成するモノマー単位またはオリゴマー単位とを含んでなるものである。
このような熱可塑性共重合樹脂組成物の性状としては、軟化点が100〜400℃、好ましくは120〜350℃、さらに好ましくは150〜300℃である。これは、軟化点が100℃未満の場合には、化石資源由来の熱可塑性樹脂組成物との混和が不十分となり、軟化点が400℃を超えると、成形温度が高くなりすぎ、化石資源由来の熱可塑性樹脂組成物が熱分解するからである。
続いて、これらの熱可塑性樹脂組成物をそれぞれスクリュー系45mmの二軸溶融混練押出機を用いて210℃で溶融混練するとともに、特定の形状に成形するべく、押出成形することにより直径2mm、長さ3mmのペレット状の熱可塑性樹脂組成物原料を作成した。
次に、これらの熱可塑性樹脂組成物原料をそれぞれ10トン射出成形機のホッパーに投入し、成形温度200℃、金型温度40℃の射出成形条件でASTM準拠の物性測定用の試験片(実施例1−1〜1−6)を作製し、それぞれの特性を以下の測定方法により測定した。
なお、比較例1として、上記改質剤(B)を使用しないことを除き他はすべて実施例と同様にして試験片を作成し、それぞれの特性を同じく以下の測定方法により測定した。また、参考例1として、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物のバージン材(BASF(株)製 576H)を用いて、試験片を得た。
そして、「引張強度」、「伸び」、「曲げ強度」、「曲げ弾性率」、「アイゾット衝撃強度」、「面衝撃強度」の測定を行った。
「引張強度」、「伸び」とは、材料を一定速度で引っ張り、応力と歪の関係を求めるもので、伸張された材料は、最初弾性変形をし、その後塑性変形を始め、極大強度に達し、さらに降伏点を越えるとネッキングを生じ、破断に至る。応力の一番大きいところ(最大点応力)を「引張強度」、破断したときの歪(破断点伸び)を「伸び」としている。
また、「曲げ強度」、「曲げ弾性率」とは、2点で支えた試験片の中心に応力をかけることにより、試験片の中心を境として凹部は引張応力が、凸部は圧縮応力がかかっており、これらも「引張強度」、「伸び」と同様に、応力と歪の関係を求めるものである。
そして、それぞれの測定値から、応力と歪のバランスで特性が変わる。例えば、強度は大きいが、弾性率が小さく、伸びも大きいものは「軟らかくて粘り強い」材料である(ex.PPなど)。また、強度・弾性率ともに大きく、伸びが小さいものは「硬くて脆い」材料である(ex.ポリ乳酸など)。
「アイゾット衝撃強度」とは、材料に高速で負荷したとき、瞬時にして破壊する現象を衝撃破壊といい、その破壊に対する抵抗力が衝撃強度である。一般的に強度が大きいと硬く強い材料、小さいと脆く弱い材料といえるが、ゴムのように弾性が大きいために破壊しにくく強度が大きくなる場合もある。
「面衝撃強度」とは、一定の高さから錘を落下させ、どの高さで材料が割れるかを示すものであり、異種材料が混合しているような材料は、互いの材料が界面で剥離している(相容していない)ため、面衝撃強度が小さくなり、相容しているかどうかの指標になるものである。
「引張強度」および「伸び」は、それぞれ引張降伏強さおよび引張破断伸びとしてJIS K7113に準じて測定し、「曲げ強度」および「曲げ弾性率」は、JIS K7203に準じて測定し、「アイゾット衝撃強度」は、JIS K7110に準じて測定し、「面衝撃強度」は、JIS K7211に準じて測定した。その結果を図5に示す。
図5の実施例1−1〜1−3と比較例1との曲げ強度、曲げ弾性率を比較すると、曲げ強度、曲げ弾性率ともに、比較例1より同程度または大きくなっていることから、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材(A)とL−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)を混合することにより、強度および剛性が向上することが分かる。
特に、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)の混合比率を10質量%とした実施例1−2では、配合しているにもかかわらず、無配合の比較例1と同等の面衝撃強度を示しているので、再資源化に適していると言える。
また、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)の混合比率を5質量%とした実施例1−1では、無配合の比較例1をより大きい面衝撃強度を示しているものの、曲げ弾性率が比較例1と同程度となっているので、剛性が必要な部材には、配合質量%は、5質量%以上とすべきであることがわかる。
また、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)の混合比率を20質量%とした実施例1−3では、比較例1の面衝撃強度より小さくなっているが、剛性は大きいことから、衝撃特性があまり必要でなく、剛性重視の部材への用途の再資源化に適していると言える。
上述のように、配合量については特性から得られる情報をもとに、用途に応じた特性を選んで決めればよく、また、資源の有効活用という面ともバランスをとる必要があるが、少なくとも、図5の測定結果から、改質剤として、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体は適していると言える。
一般的に考察すると、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)の混合比率としては、5〜95質量%であることが好ましい。これは、上記L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)の混合比率が5%未満の場合、化石資源由来の熱可塑性樹脂組成物の比率が高くなるため、埋蔵化石資源の使用量の低減への寄与度が小さくなり、95%を超えるとポリ乳酸重合体の比率が高くなるため、衝撃特性(面衝撃強度)などに劣り、耐久消費財の部材として使用できるような特性が得られなくなるからである。
そして、特に、特性を損なうことなくL−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)の混合比率を増加させるには、10〜90質量%であることがより好ましい。また、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)のより好ましい混合比率は、20〜80質量%である。これは、面衝撃特性が大きく低下せず、且つ埋蔵化石資源の使用量の低減に寄与できると言える配合量であるからである。
次に、図5の実施例1−4〜1−6と参考例1とを比較すると、曲げ強度、曲げ弾性率ともに参考例1と同程度の値を示しているものの、面衝撃強度は参考例1に比べ小さい値となっているが、比較例1と比べると、面衝撃強度は大きくなっているので、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材(A)とL−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)を混合することにより、粘性を必要とする部材への再資源化が可能であることがわかる。
上述のように、特性から得られる情報をもとに、用途に応じた特性を選んで決めればよく、また、資源の有効活用という面ともバランスをとる必要があるが、少なくとも、図5の測定結果から、改質剤として、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体は適していると言える。
一般的に考察すると、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)の混合比率としては、1〜50質量%であることが好ましい。これは、上記L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)の混合比率が1%未満の場合、化石資源由来の熱可塑性樹脂組成物とバイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物の相容性または分散性が悪くなるため、面衝撃特性などが劣り、耐久消費財の部材として使用できるような特性が得られなくなり、50%を超えるとL−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)の比率が高くなるため、耐久消費材として使用する場合には剛性と面衝撃性の良好なバランスが得られなくなるうえ、コストが高くなり経済的に不利となるからである。
そして、特に、特性を損なうことなくL−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)の混合比率を増加させるには、2〜40質量%であることがより好ましい。また、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)のより好ましい混合比率は、5〜30質量%である。L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)は多く入れすぎると粘性が大きくなるため、耐久消費財として使用するには剛性が足りなくなり、少なすぎると相容化剤としての効果が小さくなるためである。
上述より、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)を改質材として用いるほうが、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)を配合する場合に比べ、熱可塑性樹脂組成物の諸特性をさらに向上させることができるため、好ましい態様として挙げることができる。
これは、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)は、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体の部分でバイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物を示しながら、脂肪族ポリエステルの部分で、実施例2以下で後述する、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物に対して相容性および/または分散性をもつ熱可塑性樹脂組成物として働くためである。
上述のように、改質材として、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物を用いることができることがわかる。
次に、実施例2、3では、改質材として、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物に加え、他の熱可塑性樹脂組成物を加えることにより、特性を向上できないか考察する。
他の熱可塑性樹脂組成物として、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物に対して相容性および/または分散性をもつ熱可塑性樹脂組成物とする。ここで、「相容性をもつ」とは、熱可塑性樹脂組成物が互いに分子レベルで混合することを指し、「分散性をもつ」とは、分子状に混じらない熱可塑性樹脂組成物がより微細に分散し、双方の熱可塑性樹脂組成物が界面結合することを指す。
特に制限されるものではなく、たとえば、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物とポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物のトリブロック共重合体、エチレン−プロピレン系ゴム、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物のグラフト共重合体、マレイン酸変性ポリプロピレン、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物とポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物とのジブロック共重合体、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(IPO)とスチレンの共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート(GMA)共重合体、エチレン/グリシジルメタクリレート共重合体とスチレンあるいはメタクリル酸メチル(MMA)のグラフト共重合体などが例示される。
実施例2では、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物の改質材(B)に加え、改質材(C)を配合する。
改質材(C)として、上記他の熱可塑性樹脂組成物なかでも、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物を主成分とし、オレフィン系熱可塑性樹脂組成物の両端にポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物を配した骨格を持つものは、連続相であるポリオレフィン系熱可塑性樹脂と分散相であるポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物の界面に配位しやすいという理由から、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物とポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物のトリブロック共重合体を改質材として用いるのが好ましい。
このポリスチレン系樹脂組成物とポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物とのトリブロック共重合体において、エチレン・ブチレンブロックは、ポリブタジエンをすべて水素添加したものでもよく、一部水素添加したもの、あるいは水素添加がないものでもよい。さらに、官能基を付与した変性重合体を含むものでもよい。
このようなトリブロック共重合体の具体例としては、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−ブチレン・ブタジエン−スチレン共重合体(SBBS)、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィンブロック共重合体(SEBC)などが挙げられる。
ここで前記変性重合体としては、カルボン酸基またはその誘導体基を含有する構成単位がブロック化またはグラフト化されているものを含むものである。このような構成単位を例示すると、無水マレイン酸等を挙げることができ、よってこのような変性重合体としては、ポリオレフィンとしてポリプロピレンの主鎖または側鎖に無水マレイン酸を構成単位として含むもの、たとえばマレイン酸変性SEBSなどを挙げることができる。
これらの中でも、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物である改質材(B)の構成単位であるエステル基と反応を示すマレイン酸を構成単位として含み、かつ、耐光性、耐熱性がよいという理由から、マレイン酸変性SEBSが特に好ましい。
そこで、実施例1のポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材(A)と改質材(B)に、改質材(C)として、ポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むトリブロック共重合体である、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(C−1)(旭化成ケミカルズ(株)製 タフテックH1043)を、また前記トリブロック共重合体のポリオレフィンの主鎖または側鎖にカルボン酸基またはその誘導体基を含有する構成単位を含む変性重合体である、マレイン酸変性スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(C−2)(旭化成ケミカルズ(株)製 タフテックM1943)を図6に示した混合比率(質量%)で配合した。
そして、実施例1と同様にして試験片(実施例2−1〜2−8)を得、それぞれの特性を実施例1と同様の方法で測定した。また、比較例2−1、2−2として、上記改質剤(C)を使用せず、改質材(B)のみを改質材として試験片を作成し、それぞれの特性を同じく実施例1と同様の方法で測定した。その結果を図6に示す。
図6の実施例2−1〜2−4と比較例2−1との曲げ強度、曲げ弾性率を比較すると、曲げ強度、曲げ弾性率ともに、比較例2−1より同程度または大きくなっていることから、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材(A)、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)に、改質材(C)をさらに混合することにより、強度および剛性が向上することが分かる。
さらに、面衝撃強度を比較すると、比較例2−1より大きくなっていることから、改質材として、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)だけでは不十分であった面衝撃強度の向上つまり粘性の向上を図ることができることがわかる。特に、改質材(C)として、ポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むトリブロック共重合体(C−1)を混合するより、トリブロック共重合体のポリオレフィンの主鎖または側鎖にカルボン酸基またはその誘導体基を含有する構成単位を含む変性重合体(C−2)を混合するほうがより面衝撃強度が向上している。
また、実施例2−1〜2−4と実施例2−5〜2−8とを比較すると、実施例1の場合と同様に、改質剤(B)として、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)より、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)の方が、面衝撃強度が向上することがわかる。
また、実施例2−5〜2−8と比較例2−2との面衝撃強度を比較すると、比較例2−2より大きくなっていることから、改質材として、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体(B−1)だけでは不十分であった面衝撃強度の向上つまり粘性の向上を図ることができることがわかる。特に、改質材(C)として、ポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むトリブロック共重合体(C−1)を混合するより、トリブロック共重合体のポリオレフィンの主鎖または側鎖にカルボン酸基またはその誘導体基を含有する構成単位を含む変性重合体(C−2)を混合するほうがより衝撃強度が向上している。
特に、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)の場合(実施例2−5,2−6)は、ポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むトリブロック共重合体(C−1)との併用により強度、剛性の低下を抑えつつ衝撃強度を向上させることが可能である。
次に、さらに面衝撃特性を向上させる処方を考察する。
実施例2のポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材(A)、改質材(B)と改質材(C)に、改質材(D)として、上記他の熱可塑性樹脂組成物の中でも、ポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むジブロック共重合体である、エチレン−ブチレン−エチレンブロック共重合体(旭化成ケミカルズ(株)製 タフプレン126)を図7に示した混合比率(質量%)で配合した。
そして、実施例1と同様にして試験片(実施例3−1〜3−6)を得、それぞれの特性を実施例1と同様の方法で測定した。また、比較例3−1〜3−3として、上記改質剤(D)を使用せず、改質材(B)、改質材(C)を改質材として試験片を作成し、それぞれの特性を同じく実施例1と同様の方法で測定した。また、参考例3として、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物のバージン材(BASF(株)製 576H)を用いて、試験片を得た。その結果を図7に示す。
図7の実施例3−1、3−2と比較例3−1との比較、実施例3−3、3−4と比較例3−2との比較、実施例3−5、3−6と比較例3−3との比較から明らかなように、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材(A)とバイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物(B)、およびポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むトリブロック共重合体(C)にさらにポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むジブロック共重合体(D)を混合したことにより、強度、剛性が低下することなく、面衝撃強度が大幅に向上した。
特に、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体(B−2)10質量%とポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むトリブロック共重合体(C−1)5質量%の混合系にポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むジブロック共重合体(D)を10質量%配合することにより(実施例3−6)、バージンのPS材料と同等の物性を得ることができ、高品位の要求特性の部材として使用することが可能となった。
本発明の再資源化方法において、改質材(D)の配合量には特に制限はないが、バージン材料に近似した物性を有する高品位の再生品を得ることが可能となる観点から、スチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材(A)の合計量に対し0.1〜30質量%配合するのが好ましく、0.5〜20質量%配合するのがより好ましい。これは、改質材の配合量がスチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材の合計量に対し、0.1質量%未満であると、得られたプラスチック部材において十分な物性の改善がみられなくなる傾向にある。また、改質材の配合量がスチレン系熱可塑性樹脂組成物廃材の合計量に対し30質量%を越えると、得られたプラスチック部材において曲げ強度、曲げ弾性率が低下する傾向にあり、耐久消費材として使用する場合には剛性と耐衝撃性の良好なバランスが得られなくなるおそれがあるからである。
本発明の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法によれば、ポリスチレン系樹脂組成物を完全に分離することができなくても、少なくとも中品位もしくは高品位の熱可塑性樹脂組成物を主体とする再生品を得ることができ、使用済みとなった製品の廃棄物を高い割合で再利用することができる。
すなわち、家電4品目に使用する熱可塑性樹脂組成物廃材から得られるポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物をリサイクルする際、従来は異組成であるポリオレフィン系熱可塑性樹脂組成物が混合していたり、同じポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物であっても、ポリスチレンとアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体とは非相容性であったため、物性や長期信頼性の点で低品位の再生品しか得られず、ハンガーや植木鉢などの日用品雑貨への利用に留まっていたが、本発明の方法によれば、上記家電4品目の家電品から、高品位な熱可塑性樹脂組成物からなる再生品を得られるため、得られた再生品を耐久消費材へ適用することが可能となる。
なお、本発明の方法は、前記家電4品目の廃棄物の再資源化に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂組成物からなる部材を備えた製品であれば、どのような製品の再資源化にも好適に使用可能である。
本発明は、また、上述した熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法を用いたプラスチック組成物原料の製造方法、ならびに当該方法にて製造されたプラスチック組成物原料をも提供する。
また、プラスチック組成物原料は、その形状に特に制限はなく、ペレット状、シート状、フィルム状、パイプ状などのいずれの形態であってもよく、押出成形機の種類、使用の態様あるいは求められる特性などから適宜決定すればよいが、シート、フィルム、射出成形体などの各種成形体に成形する原料として汎用性のあること、取り扱いが容易であることから、熱可塑性樹脂組成物原料は、ペレット状であるのが好ましい。
さらに、本発明のプラスチック組成物原料には、熱安定剤や光安定剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー、銅害防止剤、抗菌剤、着色剤などの添加剤を、必要により、本発明の効果を害しない範囲の量で添加してもよい。
また、本発明は、上述した熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法を用いたプラスチック部材の製造方法、ならびに当該方法にて製造されたプラスチック部材をも提供する。
本発明のプラスチック部材は、特に制限されるものではないが、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機よりなる群から選ばれる製品に用いられることが好ましい。
本発明のプラスチック部材の成形の工程をより簡略化するために、ペレット状などの形状を有する前記プラスチック組成物原料を作製することなく、破砕したプラスチック組成物を射出成形機にそのまま投入し、プラスチック部材を直接作製しても構わない。
また、本発明のプラスチック部材は、熱安定剤や光安定剤、帯電防止剤、滑剤、フィラー、銅害防止剤、抗菌剤、着色剤などの添加剤を、必要により、本発明の効果を害しない範囲の量で添加した上で成形して作成してもよい。これらの添加物を添加する工程としては、押出成形機または破砕した熱可塑性樹脂組成物の投入時が好ましい。
家電4品目に使用するプラスチック部材に用いられるプラスチック組成物の系統別の構成比の代表的な一例を示す図である。 主要な系統別のプラスチック組成物の比重の範囲の代表的な一例を示す図である。 本発明の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法の一例の前半部分を段階的に示すフローチャート図である。 本発明の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法の後半部分を段階的に示すフローチャート図である。 実施例1の試験片の物性測定結果を示す図である。 実施例2の試験片の物性測定結果を示す図である。 実施例3の試験片の物性測定結果を示す図である。

Claims (17)

  1. 熱可塑性樹脂組成物廃材に、バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物を混合して加熱溶解することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  2. 前記熱可塑性樹脂組成物廃材は、少なくとも、熱可塑性樹脂組成物からなる部材を備えた製品の廃棄物を破砕する工程と、前記破砕された廃棄物を金属系破砕物とプラスチック系破砕物とに選別する工程と、前記プラスチック系破砕物を比重差によって分離する工程を経て得られることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂組成物廃材は、比重1.0〜1.1の範囲にある複数種の熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂組成物廃材は、ポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物を主成分とすることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  5. 前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物に加え、前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物とに相容性および/または分散性をもつ熱可塑性樹脂組成物を混合することを特徴とする請求項3又は4いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  6. 前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物は、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  7. 前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物は、L−乳酸および/またはD−乳酸を主成分とするポリ乳酸重合体と脂肪族ポリエステルとを結合せしめたブロック共重合体であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  8. 前記バイオマス由来の熱可塑性樹脂組成物とポリスチレン系熱可塑性樹脂組成物とに相容性および/または分散性をもつ熱可塑性樹脂組成物は、ポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むトリブロック共重合体であることを特徴とする請求項5記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  9. 前記トリブロック共重合体は、ポリオレフィンの主鎖または側鎖に、カルボン酸基またはその誘導体基を含有する構成単位を含む変性重合体であることを特徴とする請求項8記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  10. さらに、ポリスチレン系樹脂成分とポリオレフィン樹脂成分とを含むジブロック共重合体を混合することを特徴とする請求項8又は9いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  11. 前記熱可塑性樹脂組成物廃材は、エアコン、テレビ、冷蔵庫および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品の廃棄物から得られることを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法。
  12. 請求項1乃至11いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法によりプラスチック組成物原料を製造することを特徴とするプラスチック組成物原料の製造方法。
  13. 請求項12記載のプラスチック組成物原料の製造方法により製造されたことを特徴とするプラスチック組成物原料。
  14. 前記プラスチック組成物原料は、ペレット状であることを特徴とする請求項13記載のプラスチック組成物原料。
  15. 請求項1乃至11いずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物廃材の再資源化方法によりプラスチック部材を製造することを特徴とするプラスチック部材の製造方法。
  16. 請求項15記載のプラスチック部材の製造方法により製造されたことを特徴とするプラスチック部材。
  17. 前記プラスチック部材は、エアコン、テレビ、冷蔵庫、および洗濯機からなる群から選ばれる家電製品に利用されることを特徴とする請求項16記載のプラスチック部材。

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