JP4775877B2 - 廃棄プラスチックを利用した射出成形用材料、その製造方法、及びこの射出成形用材料を利用した成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
PE=50〜70%
PS=5〜20%
PP=15〜30%
といったほぼ一定の割合に保たれていることも判明した。
「複数のポリマーを相溶化させてポリマーアロイを得る上で有用な相溶化剤を提供する。プラスチックをリサイクルするに際して、プラスチックの物性を低下させないプラスチックリサイクル用改質剤を提供する」ことを目的としてなされたもので、「アイオノマー樹脂からなる相溶化剤。アイオノマー樹脂からなる相溶化剤を含むプラスチックリサイクル用改質剤。リサイクルすべきプラスチックに前記改質剤を配合して、再生プラスチックを得るプラスチックマテリアルリサイクル方法。前記相溶化剤及び/又は前記改質剤が配合されたプラスチック材料。前記改質剤が配合された再生プラスチック材料。前記プラスチック材料又は前記再生プラスチック材料から構成されたプラスチック成形体、特にガス機器用プラスチック部品」といった解決手段を有するものである。
(1)都市ゴミ廃プラの種類と割合は略一定している
(2)この都市ゴミ廃プラを再生材料とするにあたって、これによって製造すべき製品は、大型なもので、外観を気にせずに使用される「コンテナ」、あるいは「パレット」、あるいは環境商品をイメージする「ゴミ箱」等とすればよい
(3)従って、都市ゴミ廃プラから再生された材料の物性中では、「美観」に関する点は無視すればよい
(4)ただし、十分な耐衝撃性や曲げ弾性は必要であるが、具体的には、
JIS K7171に基づく曲げ弾性率
900MPa以上
JIS K7110に基づくアイゾット衝撃値
9.0kj/m2以上
であれば十分である
という結論に達し、本発明を完成したのである。
「(イ)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化した無改質都市ゴミ廃プラと、
(ロ)この無改質都市ゴミ廃プラ100重量部に対して、スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を3〜10重量部、タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを5〜30重量部、架橋剤を0.01〜0.1重量部を添加して混合した改質都市ゴミ廃プラとからなり、
(イ)の無改質都市ゴミ廃プラ50〜70重量部と、(ロ)の改質都市ゴミ廃プラ50〜30重量部との合計が100重量部となるようにしてから混練して得られる射出成形用材料」
である。
「都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックから、次の各工程を経て射出成形用材料を形成する方法。
(1)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化して無改質都市ゴミ廃プラ(イ)を形成する工程;
(2)上記工程でペレット化した無改質都市ゴミ廃プラ(イ)100重量部に対して、
スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を、3〜10重量部、
タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを、5〜30重量部、及び、
架橋剤を、0.01〜0.1重量部
を、それぞれ添加して混合する工程;
(3)この混合物を、150℃〜230℃の温度条件下で混練して改質都市ゴミ廃プラ(ロ)を形成する工程;
並びに、
(4)無改質都市ゴミ廃プラ(イ)を50〜70重量部と、改質都市ゴミ廃プラ(ロ)を50〜30重量部との合計が100重量部となるようにしてから混練する工程」
である。
「前記混合物内に、架橋剤を、0.01〜0.1重量部さらに添加する工程を含めたこと」
とすることが必要である。その理由は、射出成形用材料の相溶化をより一層十分なものとするためである。
「前記フィラーは、タルク及び炭酸カルシウムからなるものであること」
が必要であるが、その理由は、フィラーによって製品の物性を高めることのできる射出成形用材料を製造するためである。
「(イ)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化した無改質都市ゴミ廃プラと、
(ロ)この無改質都市ゴミ廃プラ50重量部に対して、スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を3〜10重量部、タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを5〜30重量部、架橋剤を0.01〜0.1重量部を添加して混合して、これをペレット化した改質都市ゴミ廃プラと、からなり、
(イ)の無改質都市ゴミ廃プラ50〜70重量部と、(ロ)の改質都市ゴミ廃プラ50〜30重量部との合計が100重量部となるようにしてから混練して得られる射出成形用材料であって、
この射出成形用材料を利用して射出成形された製品の次の物性を、
JIS K7171に基づく曲げ弾性率 900MPa以上
JIS K7110に基づくアイゾット衝撃値 9.0kj/m 2 以上
とし得るようにしたことを特徴とする射出成形用材料」
である。
・(ロ)の改質都市ゴミ廃プラが、前記無改質都市ゴミ廃プラ(イ)の50重量部に対して、スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を3〜10重量部、タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを5〜30重量部、架橋剤を0.01〜0.1重量部を添加して混合して、これをペレット化したものであること
・射出成形用材料を利用して射出成形された製品の、JIS K7171に基づく曲げ弾性率を900MPa以上とし、JIS K7110に基づくアイゾット衝撃値を9.0kj/m 2 以上とし得るようにしたこと
の2点が異なるものである。
都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックから、次の(1)〜(4)の各工程を経て得られた射出成形用材料を使用する、射出成形品の成形方法。
「(1)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化して無改質都市ゴミ廃プラ(イ)を形成する工程;
(2)上記工程でペレット化した無改質都市ゴミ廃プラ(イ)の50重量部に対して、
スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を、3〜10重量部、
タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを、5〜30重量部、
及び、
架橋剤を、0.01〜0.1重量部
を、それぞれ添加して混合する工程;
(3)この混合物を、150℃〜230℃の温度条件下で混練し、ペレット化して改質都市ゴミ廃プラ(ロ)を形成する工程:
並びに、
(4)上記(1)の工程で得られた(イ)の無改質都市ゴミ廃プラ50〜70重量部と、上記(3)の工程で得られた(ロ)の改質都市ゴミ廃プラ50〜30重量部との合計が100重量部となるように混合し、これを射出成形機に掛けて前記射出成形品の射出成形を行う工程」
である。
「(イ)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化した無改質都市ゴミ廃プラと、
(ロ)この無改質都市ゴミ廃プラ100重量部に対して、スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を3〜10重量部、タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを5〜30重量部、架橋剤を0.01〜0.1重量部を添加して混合した改質都市ゴミ廃プラと、からなり、
(イ)の無改質都市ゴミ廃プラ50〜70重量部と、(ロ)の改質都市ゴミ廃プラ50〜30重量部との合計が100重量部となるようにしてから混練して得られる射出成形用材料」
または、
「(イ)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化した無改質都市ゴミ廃プラと、
(ロ)この無改質都市ゴミ廃プラ50重量部に対して、スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を3〜10重量部、タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを5〜30重量部、架橋剤を0.01〜0.1重量部を添加して混合して、これをペレット化した改質都市ゴミ廃プラと、からなり、
(イ)の無改質都市ゴミ廃プラ50〜70重量部と、(ロ)の改質都市ゴミ廃プラ50〜30重量部との合計が100重量部となるようにしてから混練して得られる射出成形用材料であって、
この射出成形用材料を利用して射出成形された製品の次の物性を、
JIS K7171に基づく曲げ弾性率 900MPa以上
JIS K7110に基づくアイゾット衝撃値 9.0kj/m 2 以上
とし得るようにしたことを特徴とする射出成形用材料」
にその構成上の特徴があり、これにより、都市ゴミ廃プラを出発原料として、「ゴミ箱」、「コンテナ」、あるいは「パレット」等を製造するに適した射出成形用材料を提供することができるのである。
「都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックから、次の各工程を経て射出成形用材料を形成する方法。
(1)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化して無改質都市ゴミ廃プラ(イ)を形成する工程;
(2)上記工程でペレット化した無改質都市ゴミ廃プラ(イ)100重量部に対して、
スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を、3〜10重量部、
タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを、5〜30重量部、
及び、
架橋剤を、0.01〜0.1重量部
を、それぞれ添加して混合する工程;
(3)この混合物を、150℃〜230℃の温度条件下で混練して改質都市ゴミ廃プラ(ロ)を形成する工程;
並びに、
(4)無改質都市ゴミ廃プラ(イ)を50〜70重量部と、改質都市ゴミ廃プラ(ロ)を50〜30重量部との合計が100重量部となるようにしてから混練する工程」
または、
「都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックから、次の(1)〜(4)の各工程を経て得られた射出成形用材料を使用する、射出成形品の成形方法。
(1)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化して無改質都市ゴミ廃プラ(イ)を形成する工程;
(2)上記工程でペレット化した無改質都市ゴミ廃プラ(イ)の50重量部に対して、
スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を、3〜10重量部、
タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを、5〜30重量部、
及び、
架橋剤を、0.01〜0.1重量部
を、それぞれ添加して混合する工程;
(3)この混合物を、150℃〜230℃の温度条件下で混練し、ペレット化して改質都市ゴミ廃プラ(ロ)を形成する工程;
並びに、
(4)上記(1)の工程で得られた(イ)の無改質都市ゴミ廃プラ50〜70重量部と、上記(3)の工程で得られた(ロ)の改質都市ゴミ廃プラ50〜30重量部との合計が100重量部となるように混合し、これを射出成形機に掛けて前記射出成形品の射出成形を行う工程」
にその構成上の特徴があり、これにより、都市ゴミ廃プラを出発原料として、「ゴミ箱」、「コンテナ」、あるいは「パレット」等の製品に適した射出成形用材料を提供することができ、または、都市ゴミ廃プラを出発原料とした「ゴミ箱」、「コンテナ」、あるいは「パレット」等の射出成形品を製造することができるのである。
JIS K7110に基づくアイゾット衝撃値…9.0kj/m2以上
出願人の決定方法によるウエルド強度…13.0MPa以上
「外観」を良好なものにする必要性…なし
出願人の決定方法によるウエルド強度は、射出成形時にどれだけの流動性と相溶性が必要かを示すものであり、射出成形したときに互いに接合し合う部分(ウエルド部分)での剥離強度の測定、という手段によって測定できるものである。
Claims (4)
- (イ)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化した無改質都市ゴミ廃プラと、
(ロ)この無改質都市ゴミ廃プラ100重量部に対して、スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を3〜10重量部、タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを5〜30重量部、架橋剤を0.01〜0.1重量部を添加して混合した改質都市ゴミ廃プラと、からなり、
(イ)の無改質都市ゴミ廃プラ50〜70重量部と、(ロ)の改質都市ゴミ廃プラ50〜30重量部との合計が100重量部となるようにしてから混練して得られる射出成形用材料。 - 都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックから、次の各工程を経て射出成形用材料を形成する方法。
(1)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化して無改質都市ゴミ廃プラ(イ)を形成する工程;
(2)上記工程でペレット化した無改質都市ゴミ廃プラ(イ)100重量部に対して、
スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を、3〜10重量部、
タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを、5〜30重量部、
及び、
架橋剤を、0.01〜0.1重量部
を、それぞれ添加して混合する工程;
(3)この混合物を、150℃〜230℃の温度条件下で混練して改質都市ゴミ廃プラ(ロ)を形成する工程;
並びに、
(4)無改質都市ゴミ廃プラ(イ)を50〜70重量部と、改質都市ゴミ廃プラ(ロ)を50〜30重量部との合計が100重量部となるようにしてから混練する工程。 - (イ)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化した無改質都市ゴミ廃プラと、
(ロ)この無改質都市ゴミ廃プラ50重量部に対して、スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を3〜10重量部、タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを5〜30重量部、架橋剤を0.01〜0.1重量部を添加して混合して、これをペレット化した改質都市ゴミ廃プラと、からなり、
(イ)の無改質都市ゴミ廃プラ50〜70重量部と、(ロ)の改質都市ゴミ廃プラ50〜30重量部との合計が100重量部となるようにしてから混練して得られる射出成形用材料であって、
この射出成形用材料を利用して射出成形された製品の次の物性を、
JIS K7171に基づく曲げ弾性率 900MPa以上
JIS K7110に基づくアイゾット衝撃値 9.0kj/m 2 以上
とし得るようにしたことを特徴とする射出成形用材料。 - 都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックから、次の(1)〜(4)の各工程を経て得られた射出成形用材料を使用する、射出成形品の成形方法。
(1)都市ゴミ中に含まれている廃棄プラスチックからポリエチレンテレフタレート及び塩化ビニールを除いてポリエチレン、ポリプロピレン及びポリスチレンからなるものとし、これをペレット化して無改質都市ゴミ廃プラ(イ)を形成する工程;
(2)上記工程でペレット化した無改質都市ゴミ廃プラ(イ)の50重量部に対して、
スチレン系構造とエチレン系構造とを備えるエラストマーである相溶化剤を、3〜10重量部、
タルク及び炭酸カルシウムからなるフィラーを、5〜30重量部、
及び、
架橋剤を、0.01〜0.1重量部
を、それぞれ添加して混合する工程;
(3)この混合物を、150℃〜230℃の温度条件下で混練し、ペレット化して改質都市ゴミ廃プラ(ロ)を形成する工程;
並びに、
(4)上記(1)の工程で得られた(イ)の無改質都市ゴミ廃プラ50〜70重量部と、上記(3)の工程で得られた(ロ)の改質都市ゴミ廃プラ50〜30重量部との合計が100重量部となるように混合し、これを射出成形機に掛けて前記射出成形品の射出成形を行う工程。
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