JP2000195692A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2000195692A
JP2000195692A JP37322698A JP37322698A JP2000195692A JP 2000195692 A JP2000195692 A JP 2000195692A JP 37322698 A JP37322698 A JP 37322698A JP 37322698 A JP37322698 A JP 37322698A JP 2000195692 A JP2000195692 A JP 2000195692A
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JP
Japan
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voltage
discharge lamp
circuit
power supply
discharge
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JP37322698A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Shiomi
務 塩見
Hiroshi Niihori
博市 新堀
Naoki Komatsu
直樹 小松
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共振によって発生した高電圧で放電灯が放電
を開始してグロー放電となった後に、そのグロー放電を
アーク放電に確実に移行させて常に良好な始動特性を得
る。 【解決手段】 AC−DC−AC型の変換回路11a、
この変換回路11aの出力に接続され、インダクタL
1、このインダクタL1と直列接続されるコンデンサC
1およびこのコンデンサC1と並列接続される放電灯D
Lにより構成される負荷共振回路12により成る放電灯
点灯装置に対して、非放電期間および放電開始後の所定
期間に、所望の高電圧が発生するようにFETQ1,Q
2のデューティの差を調整する制御回路13、およびF
ETQ1,Q2のデューティの差に反比例するように電
圧V2の調整制御を行う制御回路14備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高輝度放電灯(H
IDランプ)用の放電灯点灯装置、特に、高輝度放電灯
の始動性能が高い放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図20は従来の高輝度放電灯用の放電灯
点灯装置を示す概略構成図、図21は図20に示す放電
灯のランプ電圧の波形図である。
【0003】この放電灯点灯装置は、いわゆるDC−A
C型の変換回路PA1、イグナイタ回路IG、このイグナ
イタ回路IGにおける後述する2次巻線n2とともに変
換回路PA1の両出力端間に直列接続される放電灯(高輝
度放電灯)DL、および変換回路PA1用の制御回路PA3
により構成されている。
【0004】変換回路PA1は、直流電源BT、この直流
電源BTの両端と接続される降圧チョッパ回路1、この
降圧チョッパ回路1の両出力端間に接続される平滑用の
コンデンサCE10、およびこのコンデンサCE10の
両端と接続される極性反転回路2を備えている。降圧チ
ョッパ回路1は、FETQ10、ダイオードD10およ
びインダクタL10により構成され、極性反転回路2は
フルブリッジ構成のFETQ11〜Q14により構成さ
れている。
【0005】イグナイタ回路IGは、パルス電圧発生回
路PG、およびこのパルス電圧発生回路PGと接続され
る1次巻線n1を有するとともに2次巻線n2を有する
パルストランスPTにより構成されている。また、この
イグナイタ回路IGは、図21に示すように、放電灯D
Lが点灯を開始する前の非点灯期間に駆動して、矩形波
交流電圧に始動パルスを重畳させる構成になっている。
【0006】制御回路PA3は、変換回路PA1における各
FETのオン/オフ制御を行うもので、例えば、FET
Q10に対して、直流電源BTの電圧V1のレベルをコ
ンデンサCE10に直流電圧V2(0≦V2≦V1)が
発生するレベルに変換させるべく、高周波制御信号を用
いてオン/オフ制御を行う。その直流電圧V2は、FE
TQ10に対するスイッチング周波数、デューティ、お
よびコンデンサCE10に加わる負荷状態によって変化
する。
【0007】また、制御回路PA3は、コンデンサCE1
0の直流電圧が数10〜数100Hz程度の周波数およ
び正負の両極性を有する矩形波交流電圧となるように、
FETQ11〜Q14のオン/オフ制御を行う。
【0008】次に、このように構成される放電灯点灯装
置の動作について概説する。まず、電源が投入される
と、制御回路PA3からの制御信号に従ってFETQ10
がオン/オフする。これにより、直流電源BTの電圧V
1のレベル変換が行われてコンデンサCE10に直流電
圧V2が発生する。このとき、放電灯DLが実質的に開
放状態であるので、通常、直流電圧V2は電圧V1とほ
ぼ等しくなる。
【0009】また、制御回路PA3からの制御信号に従っ
てFETQ11〜Q14がオン/オフするとともにイグ
ナイタ回路IGが駆動する。これにより、コンデンサC
E10の直流電圧が数10〜数100Hz程度の周波数
および正負の両極性を有する矩形波交流電圧に変換され
るとともに、この矩形波交流電圧に高電圧パルスが重畳
される。この高電圧パルスによって放電灯DLが放電を
開始する。
【0010】放電灯DLが放電を開始して点灯に至る
と、放電灯DLを安定に点灯させるための直流電圧V2
がコンデンサCE10に発生するように、制御回路PA3
からの制御信号に従ってFETQ10がオン/オフす
る。また、コンデンサCE10の直流電圧が放電灯DL
を安定に点灯させるための矩形波交流電圧となるよう
に、制御回路PA3からの制御信号に従ってFETQ11
〜Q14がオン/オフする。これにより、放電灯DLの
点灯が安定に維持される。
【0011】ここで、放電灯を始動させるための一般的
な電圧制御について、その説明図である図22を用いて
説明する。まず、放電灯の電極間の絶縁破壊を実行すべ
く、あるレベルの高電圧パルスが放電灯に印加される。
これにより、放電灯がグロー放電を開始する。
【0012】次いで、グロー放電領域のピーク電圧Vg
を乗り越えるための電圧および電流となる電力が放電灯
に供給される。これにより、放電灯がグロー放電からア
ーク放電に移行する。この後、ランプ電圧が定格電圧V
rとなる定格点灯に至る。
【0013】一般に、グロー放電領域では、放電灯は、
種類にもよるが例えば定格点灯時の10倍ほどの高イン
ピーダンス状態にあるので、FETQ10のデューティ
を十分広げると、電圧V2を電圧V1と比較的近くする
ことができる。これにより、ピーク電圧Vgを乗り越え
るのに十分な電圧V2を得ることが可能となる。例え
ば、定格電圧Vrが95Vの放電灯(HIDランプ)で
は、ピーク電圧Vgが150〜200V程度であるの
で、電圧V1を250〜300V程度に設定するとグロ
ー放電時にピーク電圧Vgよりも高い電圧V2が得られ
ることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図20
に示す放電灯点灯装置では、部品点数が多く、高価でサ
イズが大きくなるという課題がある。
【0015】図23はこのような課題を解決するために
提案された放電灯点灯装置を示す概略構成図、図24は
図23に示す各FETのオン/オフ状態およびランプ電
圧を示す波形図である。ただし、図23中、Ilaはラン
プ電流、Vlaはランプ電圧を示す。
【0016】この放電灯点灯装置は、直流電源BT、こ
の直流電源BTの両端間に接続される直列接続のFET
Q1,Q2および直列接続のコンデンサCE1,CE2
により構成されるDC−AC型の変換回路11、この変
換回路11の出力、すなわちFETQ1,Q2の接続点
とコンデンサCE1,CE2の接続点との間に接続さ
れ、インダクタL1、このインダクタL1と直列接続さ
れるコンデンサC1およびこのコンデンサC1と並列接
続される放電灯DLにより構成される負荷共振回路1
2、および変換回路11用の制御回路PA13を備え、イ
グナイタを具備しない構成になっている。
【0017】この制御回路PA13は、FETQ1,Q2
のオン/オフ制御を行うもので、例えば、図24に示す
ように、FETQ2をオフ状態にしてFETQ1を高周
波制御信号でオン/オフする制御とFETQ1をオフ状
態にしてFETQ2を高周波制御信号でオン/オフする
制御とを数10〜数100Hzの低周波動作で交互に切
り替えて実行する。これにより、点灯用の低周波の矩形
波電圧が放電灯DLに印加することになる。
【0018】次に、この放電灯DLが点灯に至るまでの
動作について概説する。FETQ1またはFETQ2が
高周波制御信号に従って交互にオン/オフすると、高周
波電圧が発生する。この高周波電圧が負荷共振回路12
に印加すると、インダクタL1およびコンデンサC1の
共振により高電圧が発生して放電灯DLに印加する。こ
れにより、放電灯DLが放電を開始して点灯に至る。
【0019】ここで、LC共振の特性図を図25に示
す。この図から、共振のピークを使用すればより高い電
圧を発生させることが可能になるのが分かる。そこで、
部品定数のばらつきなどによる共振ピークのずれの排除
をも考慮に入れて、LC共振のピークを含む所定範囲内
でFETQ1,Q2のスイッチング周波数fswを変化さ
せる(連続的に変化、すなわちスイープさせる)ように
すれば、部品定数がばらついてもLC共振のピークを利
用することが可能になるので、より高い電圧を確実に発
生させることが可能となる。
【0020】このスイッチング周波数fswのスイープに
加えて、図26に示すように、オン幅がFETQ1の方
がFETQ2よりも幅広になるようにFETQ1,Q2
を交互にオン/オフする制御とオン幅がFETQ2の方
がFETQ1よりも幅広になるようにFETQ1,Q2
を交互にオン/オフする制御とが交互に繰り返されるよ
うにすれば、共振ピークによる高電圧を含む高電圧パル
ス列に直流成分が重畳するようになる。なお、正極性の
直流成分が重畳する場合と負極性の直流成分が重畳する
場合とでは、オン幅が異なる非対称の大小関係は逆転し
ている。
【0021】このようにFETQ1,Q2のオン/オフ
制御を行えば、少ない部品で図20と同等の高電圧を発
生させることが可能になるとともに、低周波の矩形波電
圧による放電灯の点灯が可能になる。これにより、放電
灯点灯装置を安価に、そして小型にすることが可能とな
る。
【0022】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、共振によって発生した高電圧で放電灯が放電を
開始してグロー放電となった後に、そのグロー放電をア
ーク放電に確実に移行させて常に良好な始動特性を得る
ことができる放電灯点灯装置を提供することを目的とす
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】図23に示す放電灯点灯
装置は、図26のランプ電圧制御によれば、非放電期間
の場合、高周波動作を行うようになる。この高周波動作
によって、コンデンサCE1,CE2の各両端電圧が交
互に負荷共振回路12に印加される。例えば、放電灯D
LのインダクタL1側の極性を正とすれば、放電灯DL
には、FETQ1がオンになるとコンデンサCE1が接
続されるからコンデンサCE1の電圧Ve1が印加され
ることになる一方、FETQ2がオンになるとコンデン
サCE2が接続されるからコンデンサCE2の電圧−V
e2が印加されることになる。
【0024】また、FETQ1,Q2が非対称なデュー
ティでオン/オフ制御されると、その非対称分に応じた
直流成分がコンデンサC1および放電灯DLに加えられ
ることになる(図26のランプ電圧Vlaにおける両極の
直流成分参照)。この場合の等価回路を図27に示す。
図27(a)のVhfは、高周波電源としての変換回路1
1の出力電圧を示し、図27(b)の電圧源EはFET
Q1がオン時の電圧源としてのコンデンサCE1を示
し、図27(c)の電圧源EはFETQ2がオン時の電
圧源としてのコンデンサCE2を示す。また、図27
(b),(c)におけるVo(=Vla)は電圧源とみな
したコンデンサC1を示す。さらに、図27に対応する
ランプ電流および変換回路11の出力電圧の各波形を図
28に示す。図27(b)の場合は図28のt1期間に
対応し、図27(c)の場合は図28のt2期間に対応
している。
【0025】図28から分かるように、オン/オフの1
スイッチングサイクルTsw中の電流ILはバランスする
ので、t1期間をデューティ比dで表すと次のようにな
る。
【0026】
【数1】
【0027】このdの式(式1とする)から、変換回路
11の出力電圧(放電灯DLの印加電圧)の直流成分V
oはVo=(2d−1)×Eとなる。このVoの式(式
2とする)から、dが0.5であれば、Voがゼロとな
って直流成分は生じない。また、dが1であれば、Vo
がEとなって交流成分がゼロとなり、共振が発生しなく
なる。以上から、dが0.5〜1の範囲内で、dの値が
大きくなると、直流成分が増えて交流成分が減るのが分
かる。ただし、図23、図27および図28において、
E=Ve1=Ve2、Vo=Vlaの関係が成立する。
【0028】グロー放電の間は、放電灯DLのインピー
ダンスが比較的高いので、非放電期間と同等の高周波動
作でFETQ1,Q2が非対称なデューティでオン/オ
フ制御されると、直流オフセット電圧が重畳した高周波
電圧が、放電灯DLの両端に印加することになる。
【0029】グロー放電のピーク電圧Vgと定格点灯で
の放電灯DLの電圧Vrとの比をk(=Vg/Vr)と
し、高周波電源としての変換回路11の出力電圧Eと電
圧Vrとの比をm(=E/Vr)とすれば、m=k/
(2d−1)である。
【0030】そこで、本発明の放電灯点灯装置は、kが
放電灯の種類によってほぼ固定されるから、LC共振で
放電開始に必要な高電圧が得られるように変換回路11
の出力の正極性の期間と負極性の期間との差を調整しな
がら、この差に対して、変換回路11の出力電圧Eと放
電灯DLの定格電圧Vrとの比mが反比例するように構
成される。
【0031】すなわち、請求項1記載の放電灯点灯装置
は、インダクタ、このインダクタと直列接続されるコン
デンサおよびこのコンデンサと並列接続される放電灯に
より構成される負荷共振回路と、前記放電灯の放電開始
前の非放電期間および放電開始後の所定期間の少なくと
も双方の期間において、前記負荷共振回路に高周波電圧
を印加する高周波電源回路と、前記非放電期間では、前
記コンデンサ、インダクタおよび高周波電源回路で共振
を発生させて放電開始に必要な高電圧が前記放電灯に印
加するように、正極性の期間と負極性の期間とが異なる
高周波電圧を前記負荷共振回路に印加させる制御を前記
高周波電源回路に対して行う一方、前記所定期間では、
少なくとも直流電圧成分を含む高周波電圧が前記放電灯
に印加するように、正極性の期間と負極性の期間とが異
なる高周波電圧を前記負荷共振回路に印加させる制御を
前記高周波電源回路に対して行う制御回路とを備え、前
記高周波電源回路の出力電圧の絶対値と前記放電灯の定
格電圧値との比が前記正極性の期間と負極性の期間との
差に反比例するように設定されるものである。
【0032】この構成によれば、共振によって発生した
高電圧で放電灯が放電を開始してグロー放電となった後
に、そのグロー放電をアーク放電に確実に移行させて常
に良好な始動特性を得ることができる。
【0033】なお、前記比は1.3〜6の範囲内に設定
される構成でもよい(請求項2)。この構成によれば、
良好な始動特性を得ることが可能になる。
【0034】また、スイッチング変更手段を備え、前記
高周波電源回路は、直流電源回路、この直流電源回路の
出力と並列接続される直列接続の第1および第2コンデ
ンサ、および前記直流電源回路の出力と並列接続される
直列接続の第1および第2のスイッチング素子により構
成され、前記負荷共振回路は、前記第1および第2コン
デンサの接続点と前記第1および第2のスイッチング素
子の接続点との間に接続され、前記スイッチング変更手
段は、前記第1および第2コンデンサの両電圧値に所定
値以上の差が生じると前記第1および第2のスイッチン
グ素子のスイッチング状態を変化させる構成でもよい
(請求項3)。この構成によれば、素子のストレスを軽
減することが可能になるとともに、耐圧の低い素子の利
用が可能になり、コスト軽減が可能となる。
【0035】また、前記高周波電源回路は、所定の直流
電圧を得る直流電源および前記所定の直流電圧を所望の
交流矩形波電圧に変換する極性反転回路により構成さ
れ、前記放電灯が点灯する前の非点灯期間の場合、前記
直流電圧を前記高周波電圧の出力動作とともに所定時間
かけて上昇させる構成でもよい(請求項4)。この構成
によれば、放電灯の電極の摩耗を低減でき、放電灯の寿
命劣化を防止することができる。
【0036】さらに、前記高周波電源回路は、所定の直
流電圧を得る直流電源および前記所定の直流電圧を所望
の交流矩形波電圧に変換する極性反転回路により構成さ
れ、前記放電灯が点灯した後の点灯期間の場合、前記直
流電圧を変更して前記放電灯の電力制御を行う構成でも
よい(請求項4)。この構成によれば、制御回路の構成
の簡略化が可能になり、スイッチング素子などの部品ス
トレスを低減することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施形態に係
る放電灯点灯装置を示す概略構成図で、以下この図を用
いて第1実施形態について説明する。
【0038】この放電灯点灯装置は、AC−DC−AC
型の変換回路(高周波電源回路)11a、この変換回路
11aの出力に接続され、インダクタL1、このインダ
クタL1と直列接続されるコンデンサC1およびこのコ
ンデンサC1と並列接続される放電灯DLにより構成さ
れる負荷共振回路12、および変換回路11a用の制御
回路13,14を備えている。
【0039】変換回路11aは、交流電源ACから交流
電力を取り込んで整流を行う整流器DB、この整流器D
Bの両出力端間に接続される昇圧チョッパ回路1a、こ
の昇圧チョッパ回路1aの出力と並列接続される直列接
続のFETQ1,Q2、および昇圧チョッパ回路1aの
出力と並列接続される直列接続のコンデンサCE1,C
E2(互いにほぼ等しい大容量を有する)により構成さ
れている。ただし、FETQ1,Q2の接続点とコンデ
ンサCE1,CE2の接続点とが変換回路11aの両出
力端となる。また、FETQ1,Q2の各々は、ソース
・サブストレートが接続されており、ドレインおよびソ
ースにそれぞれカソードおよびアノードが接続されるボ
ディ(寄生)ダイオードを有する構造になっている。
【0040】昇圧チョッパ回路1aは、整流器DBの高
電位側出力端と一端が接続されるインダクタL20、こ
のインダクタL20の他端および整流器DBの低電位側
出力端とそれぞれドレインおよびソースが接続されるF
ETQ20、およびこのFETQ20のドレインとアノ
ードが接続されるダイオードD20により構成され、交
流電源ACからの入力電流の力率改善機能を有し、図1
に示す直流電圧V2の電力供給源となるものである。
【0041】制御回路13は、FETQ1,Q2のオン
/オフ制御を行うもので、例えば、非放電期間では、イ
ンダクタL1、コンデンサC1および高周波電源回路1
1aで共振を発生させて放電開始に必要な高電圧が放電
灯DLに印加するように、正極性の期間と負極性の期間
とが異なる高周波電圧を負荷共振回路12に印加させる
オン/オフ制御を高周波電源回路11aにおけるFET
Q1,Q2に対して行う一方、放電開始後の所定期間で
は、少なくとも直流電圧成分を含む高周波電圧が放電灯
DLに印加するように、正極性の期間と負極性の期間と
が異なる高周波電圧を負荷共振回路12に印加させるオ
ン/オフ制御を高周波電源回路11aにおけるFETQ
1,Q2に対して行う。これにより、FETQ1,Q2
は、図26と同様にLC共振で高電圧を発生するのに十
分な値に調整されるアンバランスなデューティでオン/
オフ制御される。すなわち、制御回路13は、所望の高
電圧が発生するようにFETQ1,Q2のデューティの
差を調整する。このFETQ1,Q2のデューティの差
によって、電圧V2が上述の式2でE=0.5×V2で
あるが、電圧V2を最適に選択することができる。
【0042】制御回路14は、昇圧チョッパ回路1aの
FETQ20のオン/オフ制御を行うもので、例えば、
整流器DBの出力電圧のレベルを所定レベルに変換させ
るようにFETQ20のオン/オフ制御を行う。
【0043】また、制御回路14は、放電灯DLの非点
灯時、FETQ1,Q2のデューティの差に反比例する
ように電圧V2の調整制御を行う。なお、この場合、放
電灯DLの非点灯時の共振電圧を検出する回路を付加す
る構成にすれば、LC共振回路のばらつき、温度特性お
よび経年劣化などに起因する共振電圧の変動補正が可能
になり、放電灯DLを放電開始に至らしめるのに必要な
高電圧の発生が可能となる。これにより、グロー放電か
らアーク放電に移行するのに必要な電圧を得ることがで
き、始動を常に良好に保つことが可能で小型で安価な放
電灯点灯装置を提供できる。
【0044】なお、上記のFETQ1,Q2の高周波動
作は、放電灯DLの非放電期間と、少なくとも放電を開
始してからアーク放電に移行するまでの間実行される構
成であればよい。また、放電開始時点から所定時間が経
過すれば、放電灯に低周波の矩形波電圧が印加される構
成にしてもよい。
【0045】次に、本放電灯点灯装置による始動動作に
ついて概説する。電源が投入されると、FETQ20が
制御回路14からの制御信号に従ってオン/オフし、直
列接続のコンデンサCE1,CE2が所定レベルの電圧
になるように充電される。
【0046】そして、FETQ1,Q2が制御回路13
からの高周波制御信号に従ってアンバランスなデューテ
ィで交互にオン/オフするとともに、これらFETQ
1,Q2のデューティの差に反比例するように電圧V2
を調整するための制御回路14からの制御信号に従って
FETQ20がオン/オフする。これにより、グロー放
電からアーク放電に移行するのに必要な電圧が放電灯D
Lに印加されることになる。
【0047】以上、第1実施形態によれば、共振によっ
て発生した高電圧で放電灯が放電を開始してグロー放電
となった後に、そのグロー放電をアーク放電に確実に移
行させて常に良好な始動特性を得ることができる。
【0048】また、スイッチング素子などの回路部品の
電圧ストレスを低減することが可能になる。グロー放電
中は放電灯DLが比較的高いインピーダンスの状態にあ
るので、図2に示すように放電灯DLに印加される電圧
には高周波成分が残る。このとき、共振特性が図3に示
すように変化するので、非放電期間よりも高周波成分が
少なくなるが、電圧Voが図2に示す最大電圧Vpまで
上昇してグロー放電領域のピーク電圧Vgを乗り越える
のに寄与するから、上述の式2から得られる最適な電圧
V2よりも低くすることが可能となる。これにより、上
記電圧ストレスの低減が可能となる。
【0049】次に、本発明の第2実施形態に係る放電灯
点灯装置について説明する。この放電灯点灯装置は、第
1実施形態の放電灯DLにフィリップス社製のメタルハ
ライドランプCDM150を使用して、この放電灯DL
を良好に始動させるように、上述のmとdとの組合せが
好適に設定されたものである。
【0050】この組合せの設定について説明する。CD
M150を使用すると、定格ランプ電圧Vrは95V
で、グロー放電からアーク放電に移行するために必要な
ピーク電圧Vgは約160Vであった。したがって、ピ
ーク電圧Vgと定格ランプ電圧Vrとの比kの値は1.
68となる。なお、他のHIDランプのk値もこれとほ
ぼ同じ値であった。
【0051】まず、デューティの差を調整し、広い方の
デューティを0.8(狭い方は0.2)とすれば、電圧
Eが約190Vでも始動可能であった。このとき、変換
回路11aの出力電圧Eと電圧Vrとの比mの値が2で
あるので、m=k/(2d−1)から得られるkが1.
2(=m×(2d−1))となり、上記の1.68より
も小さくて済むのが分かる。これは、既に何度も説明し
たように、高周波成分が使用されるからである。
【0052】上記と同様の手順で、dをさらに0.6〜
0.95の範囲内で変化させてみると、dが0.6以下
では電圧Eが高くなりすぎ、逆にdが0.95以上では
高周波共振が実質的に発生しなくなった。
【0053】以上から、図4に示すように、mが1.3
〜6.0の範囲において、dの値を図4の実線の枠内に
入る値に設定すれば、良好な始動特性が得られるのが分
かった。したがって、0.6から0.95の範囲内に設
定されるdの値に応じて、mの値を1.3〜6.0の範
囲内の値に設定すれば、良好な始動特性が得られる。
【0054】なお、第1および第2実施形態では、ハー
フブリッジ構成の変換回路が使用される構成になってい
るが、これに限らず、図5に示すように、FETQ11
〜Q14により成るフルブリッジ構成の変換回路が使用
される構成でもよい。制御回路13L,13Rは、制御
回路13と同様に、協調してFETQ11,Q14の組
とFETQ12,Q13の組とを異なるオン期間で高周
波動作させるものである。これにより、コンデンサCE
10が図27と同様に負荷共振回路12に印加され、同
様の効果が得られることになる。ただし、FETQ11
〜Q14の各々は、FETQ1,Q2と同様に寄生ダイ
オードを有する構造になっている。
【0055】また、第1および第2実施形態では、放電
灯DL、この放電灯DLと並列接続されるコンデンサC
1、およびこのコンデンサC1と直列接続されるインダ
クタL1により構成される負荷共振回路が使用される構
成になっているが、これに限らず、図6に示すように、
インダクタL1,L2、コンデンサC1,C2および放
電灯DLにより構成される負荷共振回路が使用される構
成でもよい。この回路構成において、共振によって始動
用の高周波電圧を発生させ、定格点灯に移行した後には
ローパスフィルタとして機能するように、インダクタL
2およびコンデンサC2を設定すれば、放電灯DLにお
ける低周波の矩形波電流から高周波成分を除去すること
が可能となる。
【0056】図7は本発明の第3実施形態に係る放電灯
点灯装置を示す概略構成図で、以下この図を用いて第3
実施形態について説明する。
【0057】この放電灯点灯装置は、負荷共振回路12
および制御回路13を第1実施形態と同様に備えている
ほか、負荷共振回路12が出力に接続される変換回路1
1bおよびスイッチング変更回路(スイッチング変更手
段)15を備えている。
【0058】変換回路11bは、FETQ1,Q2およ
びコンデンサCE1,CE2を第1実施形態と同様に備
えているほか、これら直列接続の各組が直流電源1bの
出力に接続されている。この直流電源1bは、第1実施
形態と同様に、整流器DBおよび昇圧チョッパ回路1a
により構成されるものでもよい。この場合、制御回路1
4が具備されることになり、FETQ1,Q2の各々が
オンになると、放電灯DLに印加する各コンデンサの極
性が第1実施形態とは逆になる以外は第1実施形態と同
じである。
【0059】スイッチング変更回路15は、抵抗R1
1,R12、ダイオードD11および増幅器AMP1に
より構成されコンデンサCE1の電圧Vc1を検出する非
反転増幅回路151、抵抗R13,R14、ダイオード
D12および増幅器AMP2により構成されコンデンサ
CE2の電圧Vc2を検出する反転増幅回路152、およ
びこれら両検出結果の最大レベルを基準電圧Vref のレ
ベルと比較してその最大レベルが基準電圧のレベルより
も高ければSTOP信号を出力して制御回路13のFE
TQ1,Q2に対するオン/オフ制御を停止させるコン
パレータCMP1を備えている。なお、制御回路13
は、スイッチング変更回路15からSTOP信号が出力
されると、FETQ1,Q2に対するオン/オフ制御を
停止するように構成される必要があるのは言うまでもな
い。以下、このスイッチング変更回路15を設ける理由
について説明する。
【0060】図8は図7に類似の回路図、図9は図8に
示すスイッチング動作の一例を示す図、図10は図8に
示す各FETのオン時に形成される一の閉ループを示す
図、図11は他の閉ループを示す図である。ただし、図
9に示すように、オンデューティがFETQ2よりもF
ETQ1の方が大きい期間を極性Aといい、逆の関係に
なる期間を極性Bということにする。
【0061】放電灯に高輝度放電灯を用いてこれを矩形
波電圧で点灯させると、始動過程において片方の極性の
みが放電しない半波放電と呼ばれる状態になる場合があ
る。このような場合、負荷は、図8などに示す等価抵抗
ZおよびダイオードDzの直列回路と等価になる。
【0062】このような状態で図9に示すスイッチング
制御が実行されると、極性がダイオードDzに対して順
方向となる場合には電流が流れるが、そうでない場合に
は電流が流れなくなる。すなわち、極性Aでは、放電灯
に印加する電圧極性がダイオードDzに対して順方向と
なって放電灯の等価抵抗Zに電流が流れるのに対し、極
性Bでは、放電灯に印加する電圧極性がダイオードDz
に対して逆方向となって等価抵抗Zに電流が流れなくな
る。後者の場合、図10に示す閉ループによって、コン
デンサCE2の電荷がコンデンサC1に蓄積されること
になり、極性Aに変わると、図11に示す閉ループによ
って、コンデンサC1に蓄積されたエネルギーが電流と
してコンデンサCE1に逆極性で流れ込むことになる。
この後、コンデンサC1の放電が終了すると、コンデン
サC1は、コンデンサCE1により逆向きに充電される
が、等価抵抗Zに電流が流れるために蓄積されるエネル
ギーは極性Bよりも小さくなる。
【0063】したがって、上記のような半波放電が持続
すると、極性BにおけるコンデンサCE1に対する逆極
性の電荷量の方が極性AにおけるコンデンサCE2に対
する逆極性の電荷量よりも多くなり、相対的にコンデン
サCE2のエネルギーがコンデンサCE1に移動するこ
とになる。このような状態がさらに進行すると、コンデ
ンサCE2の電圧が上昇していき、コンデンサCE1の
電圧が降下していく。直流電源1bの作用によってコン
デンサCE1の電圧とコンデンサCE2の電圧との和が
一定であるとすると、コンデンサCE1の電圧が負にな
る場合もあり得る。このような状態になると、コンデン
サが有極性であるとストレスが問題となってくる。
【0064】このため、第3実施形態では、スイッチン
グ変更回路15が設けられるのである。これにより、本
来は同程度になるコンデンサCE1,CE2の電圧に上
記半波放電に起因する偏りが生じて、どちらか一方の電
圧が上昇しても、この上昇した電圧が上記基準電圧との
比較により検出され、上昇した電圧が基準電圧よりも高
くなると、FETQ1,Q2のオン/オフ動作が停止さ
れることになる。この結果、素子のストレスを軽減する
ことが可能になるとともに、耐圧の低い素子の利用が可
能になってコスト軽減が可能になる。
【0065】図12は本発明の第4実施形態に係る放電
灯点灯装置を示す概略構成図で、以下この図を用いて第
4実施形態について説明する。
【0066】この放電灯点灯装置は、変換回路11b、
負荷共振回路12および制御回路13を第3実施形態と
同様に備えているほか、スイッチング変更回路15aを
備えている。
【0067】このスイッチング変更回路15aは、直列
接続のコンデンサCE1,CE2と並列接続される直列
接続の抵抗R21,R22、およびコンパレータCMP
2,CMP3およびOR回路ORにより成るウインドコ
ンパレータ回路を備え、コンデンサCE1,CE2の接
続点を基準にして抵抗R21,R22の接続点の電位を
計測し、ウインドコンパレータ回路によってコンデンサ
CE1,CE2の電圧不均衡を検出し、この不均衡が検
出されると、STOP信号を出力して制御回路13のF
ETQ1,Q2に対するオン/オフ制御を停止させるも
のである。
【0068】これにより、コンデンサCE1,CE2の
電圧に半波放電に起因する偏りが生じると、抵抗R2
1,R22の接続点に電位が発生するので、スイッチン
グ変更回路15aによってその偏りが検出され、FET
Q1,Q2のオン/オフ動作が停止されることになり、
第3実施形態と同様の効果が得られる。
【0069】なお、第3および第4実施形態では、コン
デンサCE1,CE2の電圧に半波放電に起因する偏り
が生じると、FETQ1,Q2のオン/オフ動作を停止
する構成になっているが、そのような不均衡を是正する
ようなFETQ1,Q2のオン/オフ制御に変更される
構成でもよい。
【0070】図13は本発明の第5実施形態に係る放電
灯点灯装置を示す概略構成図で、以下この図を用いて第
5実施形態について説明する。
【0071】この放電灯点灯装置は、変換回路11b、
負荷共振回路12および制御回路13を第3実施形態と
同様に備えているほか、コンデンサCE1,CE2とそ
れぞれ並列接続されるダイオードD1,D2を備えてい
る。
【0072】このようにダイオードD1,D2を接続す
ると、コンデンサCE1,CE2の電圧不均衡を検出す
ることはできないが、コンデンサC1を介して電荷が一
方に片寄り、片方がゼロになった後はコンデンサC3を
介して電荷が移動するのではなく、もう一度電荷の蓄積
されているコンデンサに戻され、コンデンサの電圧が負
になるのを防止される。
【0073】これにより、コンデンサに逆向きの電圧が
充電されることなく、各コンデンサについてはある程度
の耐圧性能が要求されるが、アルミ電解コンデンサなど
の安価な有極性のコンデンサの使用が可能になり、コス
トの低減が可能となる。
【0074】図14は本発明の第6実施形態に係る放電
灯点灯装置を示す概略構成図で、以下この図を用いて第
6実施形態について説明すると、この放電灯点灯装置
は、変換回路11c、負荷共振回路12cおよび制御回
路13c,14cにより構成されている。
【0075】変換回路11cは、全波整流用の整流器D
B、昇圧チョッパ回路1a、FETQ1,Q2およびコ
ンデンサCE1,CE2を第1実施形態と同様に備えて
いるほか、図14に示すように、ダイオードD1〜D4
をさらに備えている。
【0076】負荷共振回路12cは、インダクタL1、
コンデンサC1および放電灯DLを第1実施形態と同様
に備えているほか、放電灯DLと直列接続されてこの放
電灯DLとともにコンデンサC1と並列接続されるラン
プ電流検出用の抵抗R1をさらに備えている。
【0077】制御回路13cは、ランプ電圧を検出する
Vla検出回路131、ランプ電流を検出するIla検出回
路132、これら両検出回路の信号からランプ電力を算
出するWla検出回路133、およびこの算出信号を受け
てFETQ1,Q2を駆動する駆動回路134を備えて
いる。この制御回路13cによるFETQ1,Q2のオ
ン/オフ制御については後の動作説明で図面を参照しな
がら詳述する。
【0078】制御回路14cは、昇圧チョッパ回路1a
の出力電圧を検出する出力電圧検出回路141、および
この検出信号を受けてFETQ20を駆動するための駆
動回路142を備えている。この制御回路14cによる
FETQ20のオン/オフ制御についても後の動作説明
で図面を参照しながら詳述する。
【0079】図15は図14に示す放電灯点灯装置の動
作説明図で、以下この図を用いて本放電灯点灯装置の動
作について説明する。
【0080】放電灯DLの非点灯期間では、FETQ
1,Q2は、図15に示す数十〜百Hzの低周波信号に
従って交番し、且つQ1,Q2のSW信号の如く、数十
kHzの高周波でスイッチング動作を行う。このとき、
オン/オフのデューティ比を常に50%以上に保ちなが
らスイッチング動作が行われる。一方、このようなスイ
ッチング動作と平行して、昇圧チョッパ回路1aでは、
出力電圧が図15に示す昇圧チョッパ出力電圧の波形図
のように所定時間かけて所望電圧まで上昇する。
【0081】この結果、インダクタL1およびコンデン
サC1の共振によって始動に必要な高圧パルスが放電灯
DLの両端に発生する。この両端に発生する高圧パルス
は、昇圧チョッパ回路1aの出力電圧の上昇に応じて上
昇する。また、FETQ1,Q2のデューティ比が50
%以上に保たれるので、直流成分が発生する。
【0082】このような動作により、放電灯DLに印加
される電圧の最小値において、放電灯DLを始動させる
ことができるので、放電灯DLの電極の摩耗を低減で
き、放電灯DLの寿命劣化を防止することができる。さ
らに、放電灯DLが非点灯時のみ高圧パルス電圧が放電
灯DLの両端に印加されるため、ランプソケットなどに
かかるストレスの低減が可能となる。
【0083】図16は本発明の第7実施形態に係る放電
灯点灯装置を示す概略構成図で、以下この図を用いて第
7実施形態について説明すると、この放電灯点灯装置
は、変換回路11cおよび負荷共振回路12cを第6実
施形態と同様に備えているほか、制御回路13d,14
dを備えている。
【0084】制御回路13dは、Vla検出回路131、
Ila検出回路132、Wla検出回路133および駆動回
路134を第6実施形態と同様に備え、FETQ1,Q
2のオン/オフ制御を行うもので、例えば、放電灯DL
の点灯期間、一定のスイッチング周波数および50%以
上の一定のデューティでFETQ1,Q2のオン/オフ
制御を行う。
【0085】制御回路14dは、出力電圧検出回路14
1および駆動回路142を第6実施形態と同様に備え、
FETQ20のオン/オフ制御を行うもので、例えば、
放電灯DLの点灯期間、Wla検出回路133の出力信号
に応じてFETQ20のデューティを変更する制御を行
う。
【0086】図17は図16に示す放電灯点灯装置の動
作説明図、図18は図16に示す負荷共振回路のインダ
クタの電流波形の例を示す図で、以下これらの図を用い
て本放電灯点灯装置の動作について説明する。
【0087】放電灯DLの点灯期間では、FETQ1,
Q2は、図15に示すQ1,Q2SW周波数およびQ
1,Q2SWDutyのように、一定の周波数、一定の
デューティで数十kHz程度の高周波でスイッチング
し、且つ数十〜百Hz程度の低周波でFETQ1,Q2
のスイッチングが切り替わり、極性反転動作とともに高
圧チョッパ動作が実行される。
【0088】このとき、インダクタL1の電流が図18
に示すように不連続または連続であれば、ランプ電圧
(放電灯DLの両端電圧)Vlaは次式で表される。ただ
し、tonはFETQ1,Q2のオン時間で、fはスイッ
チング周波数で、Vdcは昇圧チョッパ回路1aの出力電
圧の1/2を表す。
【0089】Vla=(2×ton×f−1)×Vdc この式から、ランプ電圧VlaはtonまたはVdcで決定さ
れる。これに基いて、第7実施形態では、放電灯DLの
電力制御を実行すべく、FETQ1,Q2のスイッチン
グ周波数およびデューティを一定にし、昇圧チョッパ回
路1aの出力であるVdcをWla検出回路133の出力信
号に応じて、FETQ20のデューティを変更して昇圧
チョッパ回路1aの出力電圧を変更する構成となる。
【0090】これにより、制御回路の構成の簡略化が可
能になり、例えば放電灯DLが低電力時には、昇圧チョ
ッパ回路1aの出力電圧が低く設定されるので、スイッ
チング素子などの部品ストレスを低減することができ
る。
【0091】なお、上記第6および第7実施形態では、
ハーフブリッジ構成の変換回路11cによって放電灯D
Lを点灯させているので、最大でもVdcしか放電灯DL
に印加させることができない。一方、FETQ1,Q2
はオン/オフ動作するので、2倍のVdcがFETQ1,
Q2に印加されることになる。
【0092】これは相反するものである。すなわち、放
電灯DLにとっては、Vdcが高い方が始動性が向上す
る。特に、高圧放電灯の場合、寿命末期にはVlaが高く
なるから、Vdcはより高い方が望ましい。しかしなが
ら、Vdcを高くすると、FETQ1,Q2にかかるスト
レスが増大してしまう。
【0093】そこで、Vlaがある所定電圧以上になる
と、図19に示すように、Vdcを上昇させる構成にすれ
ば上記問題を解決することが可能になる。すなわち、通
常点灯時、Vdcが低いので部品ストレスの低減が可能と
なる一方、放電灯DLの寿命末期などでVlaが高くなる
と、Vdcも昇圧されるので放電灯DLの安定点灯が可能
になる。
【0094】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、請求項
1記載の発明によれば、インダクタ、このインダクタと
直列接続されるコンデンサおよびこのコンデンサと並列
接続される放電灯により構成される負荷共振回路と、前
記放電灯の放電開始前の非放電期間および放電開始後の
所定期間の少なくとも双方の期間において、前記負荷共
振回路に高周波電圧を印加する高周波電源回路と、前記
非放電期間では、前記コンデンサ、インダクタおよび高
周波電源回路で共振を発生させて放電開始に必要な高電
圧が前記放電灯に印加するように、正極性の期間と負極
性の期間とが異なる高周波電圧を前記負荷共振回路に印
加させる制御を前記高周波電源回路に対して行う一方、
前記所定期間では、少なくとも直流電圧成分を含む高周
波電圧が前記放電灯に印加するように、正極性の期間と
負極性の期間とが異なる高周波電圧を前記負荷共振回路
に印加させる制御を前記高周波電源回路に対して行う制
御回路とを備え、前記高周波電源回路の出力電圧の絶対
値と前記放電灯の定格電圧値との比が前記正極性の期間
と負極性の期間との差に反比例するように設定されるの
で、共振によって発生した高電圧で放電灯が放電を開始
してグロー放電となった後に、そのグロー放電をアーク
放電に確実に移行させて常に良好な始動特性を得ること
ができる。
【0095】請求項2記載の発明によれば、前記比は
1.3〜6の範囲内に設定されるので、良好な始動特性
を得ることが可能になる。
【0096】請求項3記載の発明によれば、スイッチン
グ変更手段を備え、前記高周波電源回路は、直流電源回
路、この直流電源回路の出力と並列接続される直列接続
の第1および第2コンデンサ、および前記直流電源回路
の出力と並列接続される直列接続の第1および第2のス
イッチング素子により構成され、前記負荷共振回路は、
前記第1および第2コンデンサの接続点と前記第1およ
び第2のスイッチング素子の接続点との間に接続され、
前記スイッチング変更手段は、前記第1および第2コン
デンサの両電圧値に所定値以上の差が生じると前記第1
および第2のスイッチング素子のスイッチング状態を変
化させるので、素子のストレスを軽減することが可能に
なるとともに、耐圧の低い素子の利用が可能になり、コ
スト軽減が可能となる。
【0097】請求項4記載の発明によれば、前記高周波
電源回路は、所定の直流電圧を得る直流電源および前記
所定の直流電圧を所望の交流矩形波電圧に変換する極性
反転回路により構成され、前記放電灯が点灯する前の非
点灯期間の場合、前記直流電圧を前記高周波電圧の出力
動作とともに所定時間かけて上昇させるので、放電灯の
電極の摩耗を低減でき、放電灯の寿命劣化を防止するこ
とができる。
【0098】請求項5記載の発明によれば、前記高周波
電源回路は、所定の直流電圧を得る直流電源および前記
所定の直流電圧を所望の交流矩形波電圧に変換する極性
反転回路により構成され、前記放電灯が点灯した後の点
灯期間の場合、前記直流電圧を変更して前記放電灯の電
力制御を行うので、制御回路の構成の簡略化が可能にな
り、スイッチング素子などの部品ストレスを低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る放電灯点灯装置を
示す概略構成図である。
【図2】グロー放電時のランプ電圧の波形図である。
【図3】LC共振の特性図である。
【図4】dとmの最適領域を示す図である。
【図5】第1および第2実施形態に係る放電灯点灯装置
に適用可能なフルブリッジ構成の変換回路例を示す図で
ある。
【図6】第1および第2実施形態に係る放電灯点灯装置
に適用可能な負荷共振回路例を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る放電灯点灯装置を
示す概略構成図である。
【図8】図7に類似の回路図である。
【図9】図8に示すスイッチング動作の一例を示す図で
ある。
【図10】図8に示す各FETのオン時に形成される一
の閉ループを示す図である。
【図11】図8に示す各FETのオン時に形成される他
の閉ループを示す図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る放電灯点灯装置
を示す概略構成図である。
【図13】本発明の第5実施形態に係る放電灯点灯装置
を示す概略構成図である。
【図14】本発明の第6実施形態に係る放電灯点灯装置
を示す概略構成図である。
【図15】図14に示す放電灯点灯装置の動作説明図で
ある。
【図16】本発明の第7実施形態に係る放電灯点灯装置
を示す概略構成図である。
【図17】図16に示す放電灯点灯装置の動作説明図で
ある。
【図18】図16に示す負荷共振回路のインダクタの電
流波形の例を示す図である。
【図19】第6および第7実施形態に係る放電灯点灯装
置に適用可能な電圧制御例を示す図である。
【図20】従来の高輝度放電灯用の放電灯点灯装置を示
す概略構成図である。
【図21】図20に示す放電灯のランプ電圧の波形図で
ある。
【図22】放電灯を始動させるための一般的な電圧制御
の説明図である。
【図23】部品点数の削減などを可能にする放電灯点灯
装置を示す概略構成図である。
【図24】図23の各FETのオン/オフ状態およびラ
ンプ電圧を示す波形図である。
【図25】LC共振の特性図である。
【図26】スイッチング周波数のスイープおよび直流成
分重畳技術が適用される電圧制御例を示す図である。
【図27】図23の等価回路図である。
【図28】図27に対応するランプ電流および変換回路
の出力電圧の各波形を示す図である。
【符号の説明】
11a 変換回路 12 負荷共振回路 13 制御回路 14 制御回路 Q1,Q2 FET L1 インダクタ C1 コンデンサ DL 放電灯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 直樹 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA11 AA13 AC01 BA03 BA05 BB01 BB10 BC01 BC03 CA12 DD04 EA01 EB01 EB05 EB07 GA02 GB12 GB18 GC04 HA10 HB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インダクタ、このインダクタと直列接続
    されるコンデンサおよびこのコンデンサと並列接続され
    る放電灯により構成される負荷共振回路と、 前記放電灯の放電開始前の非放電期間および放電開始後
    の所定期間の少なくとも双方の期間において、前記負荷
    共振回路に高周波電圧を印加する高周波電源回路と、 前記非放電期間では、前記コンデンサ、インダクタおよ
    び高周波電源回路で共振を発生させて放電開始に必要な
    高電圧が前記放電灯に印加するように、正極性の期間と
    負極性の期間とが異なる高周波電圧を前記負荷共振回路
    に印加させる制御を前記高周波電源回路に対して行う一
    方、前記所定期間では、少なくとも直流電圧成分を含む
    高周波電圧が前記放電灯に印加するように、正極性の期
    間と負極性の期間とが異なる高周波電圧を前記負荷共振
    回路に印加させる制御を前記高周波電源回路に対して行
    う制御回路とを備え、 前記高周波電源回路の出力電圧の絶対値と前記放電灯の
    定格電圧値との比が前記正極性の期間と負極性の期間と
    の差に反比例するように設定される放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 前記比は1.3〜6の範囲内に設定され
    る請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】 スイッチング変更手段を備え、 前記高周波電源回路は、直流電源回路、この直流電源回
    路の出力と並列接続される直列接続の第1および第2コ
    ンデンサ、および前記直流電源回路の出力と並列接続さ
    れる直列接続の第1および第2のスイッチング素子によ
    り構成され、 前記負荷共振回路は、前記第1および第2コンデンサの
    接続点と前記第1および第2のスイッチング素子の接続
    点との間に接続され、 前記スイッチング変更手段は、前記第1および第2コン
    デンサの両電圧値に所定値以上の差が生じると前記第1
    および第2のスイッチング素子のスイッチング状態を変
    化させる請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 前記高周波電源回路は、所定の直流電圧
    を得る直流電源および前記所定の直流電圧を所望の交流
    矩形波電圧に変換する極性反転回路により構成され、 前記放電灯が点灯する前の非点灯期間の場合、前記直流
    電圧を前記高周波電圧の出力動作とともに所定時間かけ
    て上昇させる請求項1記載の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】 前記高周波電源回路は、所定の直流電圧
    を得る直流電源および前記所定の直流電圧を所望の交流
    矩形波電圧に変換する極性反転回路により構成され、前
    記放電灯が点灯した後の点灯期間の場合、前記直流電圧
    を変更して前記放電灯の電力制御を行う請求項1記載の
    放電灯点灯装置。
JP37322698A 1998-12-28 1998-12-28 放電灯点灯装置 Withdrawn JP2000195692A (ja)

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