JP4561509B2 - 高圧放電灯点灯装置、照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は、ハーフブリッジ構成のインバータ回路を具備した高圧放電灯点灯装置、照明器具に関するものである。
従来の高圧放電灯点灯装置は、図24に示すように、直流電源E1の出力端間に接続したバイポーラトランジスタからなるスイッチング素子Q11,Q12の直列回路、電解コンデンサC11,C12の直列回路と、スイッチング素子Q11,Q12に各々逆並列接続したダイオードD11,D12と、スイッチング素子Q11,Q12の接続中点と電解コンデンサC11,C12の接続中点との間に接続したインダクタL11と高圧放電灯DLとの直列回路と、高圧放電灯DLに並列接続したコンデンサC13とから構成されるハーフブリッジインバータであり、スイッチング素子Q11,Q12をオン・オフすることで、高圧放電灯DLに矩形波電圧を供給する。
以下、ランプ始動方法について説明する。ランプ点灯前の無負荷期間において、スイッチング素子Q11,Q12は、スイッチング素子Q11,Q12がともにオフするデッドタイムを経て交互にオン・オフされる。まず、スイッチング素子Q11がオン、スイッチング素子Q12がオフのときは、電解コンデンサC11からスイッチング素子Q11,インダクタL11,コンデンサC13を介して電流が流れて、電解コンデンサC11が放電されるとともに、直流電源E1からスイッチング素子Q11,インダクタL11,コンデンサC13,電解コンデンサC12を介して電流が流れて、電解コンデンサC12が充電される。高圧放電灯DLは無負荷状態であるので、殆ど電流は流れない。
その後、スイッチング素子Q11,Q12がともにオフすると、インダクタL11の蓄積エネルギーによって、インダクタL11からコンデンサC13,電解コンデンサC12,ダイオードD12を介して電流が流れる。
次に、スイッチング素子Q11がオフ、スイッチング素子Q12がオンのときは、電解コンデンサC12からコンデンサC13,インダクタL11,スイッチング素子Q12を介して電流が流れて、電解コンデンサC12が放電されるとともに、直流電源E1から電解コンデンサC11,コンデンサC13,インダクタL11,スイッチング素子Q12を介して電流が流れて、電解コンデンサC11が充電される。
その後、スイッチング素子Q11,Q12がともにオフすると、インダクタL11の蓄積エネルギーによって、インダクタL11からダイオードD11,電解コンデンサC11,コンデンサC13を介して電流が流れる。
以降、上記の過程を繰り返し、インダクタL11とコンデンサC13の直列共振回路には、高周波電流が流れる。この高周波電流の周波数は、スイッチング素子Q11,Q12のスイッチング周波数により決まる。したがって、スイッチング周波数を直列共振回路の共振周波数に近い周波数(通常は共振周波数より少し高い周波数)に設定すれば、コンデンサC13の両端には共振作用によって高周波の高電圧が発生し、高圧放電灯DLに印加される。
上記動作で発生した高電圧で高圧放電灯DLが始動した後は、スイッチング素子Q11を数十KHzでオン・オフし、スイッチング素子Q12をオフしている期間と、スイッチング素子Q12を数十KHzでオン・オフし、スイッチング素子Q11をオフしている期間とを交互に繰り返して、高圧放電灯DLに低周波矩形波電流を供給して、高圧放電灯DLを所望の電気特性で点灯させる。(例えば、特許文献1参照)
特許第2948600号公報
ところで、従来、負荷である高圧放電灯DLが寿命末期現象の1つである半波放電状態となった場合、電解コンデンサC11,C12に印加される電圧は、電解コンデンサC11,C12の容量比によって決まる電圧バランスから崩れ、一方の電解コンデンサに電荷が偏ってしまう。特に、半波放電状態の高圧放電灯DLがダイオードと数Ω程度の低インピーダンスの抵抗との直列回路でモデル化される場合は、負荷に印加される交流電圧の片極性がダイオードの接続方向によって高インピーダンスとなり、電解コンデンサC11,C12の電圧バランスが崩れる速度も加速する。
そのため、電解コンデンサC11,C12には、直流電源E1の電圧以上の耐圧を有するものを選ぶ必要があり、装置の大型化、高コスト化の原因となっていた。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、高圧放電灯の半波放電状態を確実に検出することで部品耐圧を下げて、小型化、低コスト化を可能にした高圧放電灯点灯装置、照明器具を提供することにある。
請求項1の発明は、直流電源の出力端間に接続して直流電圧を分圧して高圧側の第1の直流電圧を出力する1乃至複数の第1のコンデンサおよび低圧側の第2の直流電圧を出力する1乃至複数の第2のコンデンサ、第1のコンデンサに並列接続された第1のスイッチング素子と第2のコンデンサに並列接続された第2のスイッチング素子との直列回路を備えて、第1,第2のスイッチング素子がオン・オフすることで交流出力を高圧放電灯に供給するハーフブリッジ構成のインバータ回路と、第1,第2のコンデンサの接続中点と第1,第2のスイッチング素子の接続中点との間で高圧放電灯に並列接続したコンデンサを備えた負荷回路と、負荷回路に直列接続した限流用のインダクタと、第2の直流電圧を検出する直流電圧バランス検出手段と、第1,第2のスイッチング素子の各スイッチング動作を制御する駆動手段、直流電圧バランス検出手段の検出値から第1の直流電圧と第2の直流電圧との比が所望の比となっているか否かを判断し、該判断結果に基づいて高圧放電灯の半波放電状態を判別する半波放電判別手段を備えたインバータ制御回路と、から構成され、半波放電判別手段は、高圧放電灯の半波放電によって第1のコンデンサが過剰に充電されて、第2の直流電圧が所定値よりも低い電圧に低下した状態を検出するための第1の閾値と、高圧放電灯の半波放電によって第2のコンデンサが過剰に充電されて、第2の直流電圧が所定値よりも高い電圧に上昇した状態を検出するための第2の閾値との少なくとも2つの閾値を用いて、高圧放電灯の半波放電状態を判別することを特徴とする。
この発明によれば、半波放電状態の高圧放電灯がダイオードと数Ω程度の低インピーダンスの抵抗との直列回路でモデル化される場合でも、高圧放電灯の半波放電状態を確実に検出することができるので、部品にストレスがかからない制御を施すことでコンデンサ等の部品耐圧を下げて、小型化、低コスト化が可能となる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記半波放電判別手段は、前記直流電圧バランス検出手段の検出値が前記第1の閾値に達した状態が第1の所定時間継続した場合、あるいは直流電圧バランス検出手段の検出値が前記第2の閾値に達した状態が第2の所定時間継続した場合、高圧放電灯が半波放電状態であると判別することを特徴とする。
この発明によれば、半波放電状態の誤判別を防止することができる。
請求項3の発明は、請求項2において、前記第1の所定時間は、前記インバータ制御回路の動作電源を生成する制御電源への入力が遮断された後、制御電源の出力がインバータ制御回路の駆動に必要な電圧以下に低下するまでの時間と略同時間であることを特徴とする。
この発明によれば、電源瞬断時の誤判別を防止することができる。
請求項4の発明は、請求項1乃至3いずれかにおいて、前記インバータ制御回路は、前記直流電源の出力開始時において、直流電源の出力電圧または前記第2の直流電圧が第3の閾値以上となるまで前記インバータ回路の動作を開始しないことを特徴とする。
この発明によれば、電源投入時の誤判別を防止することができる。
請求項5の発明は、請求項1乃至4いずれかにおいて、前記半波放電判別手段は、前記直流電源の出力開始時において、直流電源の出力電圧または前記第2の直流電圧が第3の閾値以上となるまで高圧放電灯の半波放電状態判別動作を無効にすることを特徴とする。
この発明によれば、電源投入時の誤判別を防止することができる
請求項6の発明は、請求項1乃至5いずれかにおいて、前記半波放電判別手段が高圧放電灯は半波放電状態であると判別した場合、前記インバータ制御回路は、前記インバータ回路の動作を停止し、高圧放電灯の半波放電によって過剰に充電された第1のコンデンサあるいは第2のコンデンサの電圧が低下してからインバータ回路の動作を再開し、半波放電判別手段が、高圧放電灯が半波放電状態であると所定回数判別した場合、インバータ制御回路は、直流電源の入力を遮断して再投入するまで、インバータ回路の動作を停止させることを特徴とする。
この発明によれば、インバータ回路の動作停止で半波放電状態を報知することができる。
請求項7の発明は、請求項6において、前記半波放電判別手段が高圧放電灯は半波放電状態であると判別した場合、前記インバータ制御回路は、第1,第2のコンデンサの少なくともいずれか一方を電源として表示手段を点灯させることを特徴とする。
この発明によれば、表示手段で半波放電状態を報知することができる。
請求項8の発明は、請求項1乃至7いずれかの高圧放電灯点灯装置と、該高圧放電灯点灯装置によって電力を供給される高圧放電灯を具備した灯具とを備えることを特徴とする。
この発明によれば、請求項1乃至7いずれかと同様の効果を奏し得る照明器具を提供することができる。
以上説明したように、本発明では、半波放電状態の高圧放電灯がダイオードと数Ω程度の低インピーダンスの抵抗との直列回路でモデル化される場合でも、高圧放電灯の半波放電状態を確実に検出することができるので、部品にストレスがかからない制御を施すことでコンデンサ等の部品耐圧を下げて、小型化、低コスト化が可能になるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本実施形態の高圧放電灯点灯装置は、図1に示すように、交流電源Vsの交流出力を整流、平滑して所望の直流出力に変換するチョッパ回路1と、チョッパ回路1が出力する直流電圧Vbusを所望の矩形波電圧に変換するインバータ回路2と、インバータ回路2の矩形波電圧を供給される高圧放電灯DLを含む負荷回路3と、高圧放電灯DLの状態を検出するためのランプ状態検出回路4と、始動時に高圧放電灯DLに高圧パルスを印加するイグナイタ回路5と、チョッパ回路1の動作を制御するチョッパ制御回路6と、インバータ回路2の動作を制御するインバータ制御回路7と、電解コンデンサC2,C3の各電圧Vc2,Vc3のバランスを検出する直流電圧バランス検出手段を構成するコンデンサ電圧検出回路8とを主構成として備える。
チョッパ回路1は、交流電源Vsの交流出力を全波整流する整流器1aと、整流出力の正側に挿入されたインダクタL1とダイオードD1との直列回路と、整流出力間に接続したコンデンサC1と、インダクタL1を介して整流出力間に接続したMOS型FETからなるスイッチング素子Q1と抵抗R1との直列回路と、スイッチング素子Q1のゲート−ソース間に接続した抵抗R2と、スイッチング素子Q1のゲート駆動経路に挿入された抵抗R3と、一方の入力端に接続されたヒューズ1bと、ヒューズ1bを介して入力端間に接続されたバリスタ1cからなる直流電源回路で構成され、スイッチング素子Q1をオン・オフすることで、整流出力が所望の直流電圧Vbusに昇圧される。
インバータ回路2は、チョッパ回路1の出力端間に接続した高圧側の電解コンデンサC2と低圧側の電解コンデンサC3との直列回路、MOS型FETからなる高圧側のスイッチング素子Q2と低圧側のスイッチング素子Q3との直列回路と、スイッチング素子Q2,Q3のオン・オフを制御する制御IC2aと、スイッチング素子Q2,Q3の接続中点に一端を接続した限流用のインダクタL2とから構成されるハーフブリッジインバータであり、電解コンデンサC2,C3の接続中点とインダクタL2の他端との間に負荷回路3を接続して、スイッチング素子Q2,Q3をオン・オフすることで、チョッパ回路1からの直流電圧Vbusを交番させて負荷回路3に矩形波電圧を供給する。なお、上記スイッチング素子Q1〜Q3はFETで図示しているが、バイポーラトランジスタであってもよい。
負荷回路3は、電解コンデンサC2,C3の接続中点と限流用のインダクタL2の他端との間に接続されたトランスT1の二次巻線T1b(インダクタ)と高圧放電灯DLとの直列回路と、二次巻線T1bと高圧放電灯DLとの直列回路に並列接続されたコンデンサC4とから構成され、インバータ回路2からの矩形波電圧によって高圧放電灯DLが点灯する。
ランプ状態検出回路4は、電解コンデンサC3と負荷回路3との直列回路に並列接続されたコンデンサC5と抵抗R4,R5との直列回路と、抵抗R5に並列接続したダイオードD2とコンデンサC7との直列回路とで構成され、ランプ状態の検出信号として、コンデンサC7とダイオードD2の接続中点J2の電圧(コンデンサC7の両端電圧)を出力する。
イグナイタ回路5は、トランスT1の一次巻線T1aにパルス電圧を供給するパルス発生回路5aで構成され、二次巻線T1bを介して負荷回路3に高圧パルスを供給する。
チョッパ制御回路6は、整流器1aの正側出力とグランドレベル間に接続された抵抗R6,R7の直列回路と、抵抗R7に並列接続したコンデンサC6と、チョッパ回路1の正側出力とグランドレベル間に接続された抵抗R8,R9の直列回路と、インダクタL1に磁気的に結合した検出巻線N1と、制御電圧Vccを供給されてスイッチング素子Q1をオン・オフ制御する制御IC6aとから構成される。
コンデンサ電圧検出回路8は、電解コンデンサC3の両端間に接続した抵抗R10,R11によって構成され、電解コンデンサC3の両端電圧の検出信号として、抵抗R10,R11の接続中点J1の電圧を出力する。
インバータ制御回路7は、図2に示すように、ゼロクロススイッチング回路7aと、PWM回路7bと、Vdc制御回路7cと、出力制御回路7dと、目標値切換回路7eと、半波放電判別回路7fと、極性反転回路7gと、論理素子7h,7iとから構成される。そして、コンデンサ電圧検出回路8のコンデンサ電圧検出信号(J1電圧)、ランプ状態検出回路4のランプ電圧検出信号(J2電圧)、インダクタL2に磁気的に結合した検出巻線N2の負荷電流検出信号(検出巻線N2の両端J3,J4の電圧)、ランプ状態検出回路4のランプ波形検出信号(J5電圧)に基づいて、スイッチング素子Q2,Q3の駆動信号を接続点J6,J7を介して制御IC2aに出力する。また、チョッパ制御回路6と同様に、制御電圧Vccを動作電源として供給されている。
そして、上記回路構成において、チョッパ制御回路6によってスイッチング素子Q1がオン・オフ制御されて、所望の直流電圧をインバータ回路2に出力し、インバータ回路2は、スイッチング素子Q2を高周波でオン・オフさせる(チョッピング)期間Tq2と、スイッチング素子Q3を高周波でオン・オフさせる(チョッピング)期間Tq3とを低周波で交互に繰り返すスイッチング動作によって、低周波の矩形波電圧を高圧放電灯DLに出力する。
上記高圧放電灯点灯装置において高圧放電灯DLが不点状態から点灯状態に至るまでには、(1)無負荷モード、(2)始動モード、(3)安定点灯モードの3つの過程での制御を行う。図3(a)(b)に各過程でのランプ電力PDL、ランプ電圧VDLの各波形を示す。
まず(1)無負荷モードでは、高圧放電灯DLは不点状態であり、パルス発生回路5aのパルス電圧をトランスT1で昇圧した高圧パルスVpをインバータ回路2が出力する矩形波電圧Voに重畳させたランプ電圧VDLを高圧放電灯DLの電極間に印加することで高圧放電灯DLを絶縁破壊して始動モードへ移行する。このときのランプ電力PDLはほぼ一定となり、絶縁破壊時にはパルス状に増加した後減少する。なお、図3(b)では極性反転の半周期毎に高圧パルスVpを両極性に対して1回発生させているが、図4(e)に示すように半周期毎に高圧パルスVpを正極性にのみ複数回発生させてもよく、この発生回数、極性は各高圧放電灯DLの規格に基づいて決定すればよい。
次に(2)始動モードでは、高圧放電灯DLが絶縁破壊を起こすと、グロー放電を経てアーク放電に至る。アーク放電開始直後から発光管内温度が均一化されて安定するまでの過程においては、ランプ電圧は数Vから安定電圧まで数分かけて徐々に上昇し、ランプ電力PDLもそれに合わせて徐々に上昇する。
次に(3)安定点灯モードでは、高圧放電灯DLは点灯後数分経過して発光管内温度が上昇して安定状態となり、ランプ電力PDL、ランプ電圧VDLはほぼ一定となる。
ここで、高圧放電灯DLを点灯させる上で必要な条件を下記に示す。高圧放電灯DLをグロー放電からアーク放電にスムーズに移行させるためには、イグナイタ回路5の高圧パルスによってランプ電極間の絶縁破壊が起こった後、250〜400Vの無負荷電圧が必要とされており、図23に示す従来のハーフブリッジ構成のインバータ回路でこの電圧条件を達成するには、電解コンデンサC12,C13に250Vの電圧を印加しなければならず、チョッパ回路101は500Vの直流電圧Vbusを供給しなければならなかった。
また、チョッパ回路1で交流入力を直流に変換する場合、入力電流歪を減らすためには、出力電圧Vbusを、入力電圧×√2×1.1の直流電圧にまで昇圧する必要がある。(ここで、1.1は10%の電源変動耐量を表す。)
さらに、高圧放電灯DLの点灯後は、インバータ回路2は、電解コンデンサC2,C3の各電圧Vc2,Vc3を交互に高圧放電灯DLに印加するため、コンデンサ電圧Vc2,Vc3はランプ安定点灯電圧(一般的に70〜120V)以上必要であった。
本実施形態の高圧放電灯点灯回路では、上記条件を満たすために以下のように設計される。まず、高圧放電灯DLをグロー放電からアーク放電にスムーズに移行させるために必要な電圧は、スイッチング素子Q2,Q3のうちいずれか一方のスイッチング素子をチョッピングさせたときのみ供給できればよく、コンデンサ電圧Vc2,Vc3のうちいずれか一方の電圧を絶縁破壊に必要な電圧以上とすればよい。例えば、一方のコンデンサ電圧Vc2を絶縁破壊に必要な電圧以上とするようにVc2=300Vとすれば、他方のコンデンサ電圧Vc3をランプ安定点灯電圧以上となるようにVc3=150Vとする。
以上より、チョッパ回路1は450Vの直流電圧Vbusを出力すればよいことになる。チョッパ回路1において入力電流歪を減らしながら450Vの直流電圧Vbusを出力するには、450V÷√2÷1.1=290Vより、交流電源Vsの電圧は290V以下であればよく、日本国内の商用電源100V,242V、米国の商用電源120V,277Vには対応可能である。
そこで、上記のようにコンデンサ電圧Vc2=300V、コンデンサ電圧Vc3=150Vとするには、電解コンデンサC2の容量:電解コンデンサC3の容量=1:2となるように設定すればよい。例えば、電解コンデンサC2の容量=50μF、電解コンデンサC3の容量=100μFとすれば、コンデンサ電圧Vc2=450V×100μF/(50μF+100μF)=300V、コンデンサ電圧Vc3=450V×50μF/(50μF+100μF)=150Vとなる。したがって、インバータ回路2を、耐圧450Vを満たす部品で設計することができ、部品の小型化、低コスト化が可能となる。
そして、チョッパ回路1は、上記のように450Vの直流電圧Vbusを出力する昇圧チョッパ回路で構成し、チョッパ制御回路6は、抵抗R6,R7の接続中点電圧をチョッパ回路1の入力電圧として検出し、抵抗R8,R9の接続中点電圧をチョッパ回路1の出力電圧Vbusとして検出し、検出巻線N1の出力をチョッパ回路1の入力電流として検出して、各検出値に基づいて交流電源を直流電源に変換してインバータ回路2へ供給するとともに、制御IC6aは入力電流と入力電圧の位相がずれないように回路に抵抗性を持たせるような制御を行う。例えば、市販のon−semi製MC33262等を制御IC6aに用いることで実現可能である。
そして、図4(a)(b)に示すように、時間t0で電源投入されて以降、交流電源Vsの整流電圧Vc1は一定であり、コンデンサ電圧Vc2,Vc3は所定の時定数にしたがって上昇する。期間Taが経過してコンデンサ電圧Vc2,Vc3がほぼ一定になると、インバータ回路2が動作を開始して無負荷モード期間Tbになり、スイッチング素子Q2のチョッピング期間Tq2と、スイッチング素子Q3のチョッピング期間Tq3とを低周波で交互に繰り返す(以下、この動作を極性反転と呼ぶ)。
無負荷モード期間Tbでは、図4(e)に示すように、イグナイタ回路5が出力した高圧パルスVpをインバータ回路2が出力した矩形波電圧Vo(矩形波電圧Voの正電圧は負電圧の略2倍となる)に重畳させたランプ電圧VDLを高圧放電灯DLの電極間に印加することで高圧放電灯DLを絶縁破壊させる。高圧放電灯DLが絶縁破壊して始動、点灯すると、図4(b)に示すように、コンデンサ電圧Vc2,Vc3は充放電を繰り返す。なお、スイッチング素子Q2,Q3による極性反転周波数は、無負荷モード〜安定点灯モードまで同じ周波数でもよく、あるいは無負荷モードと安定点灯モードとで異なる周波数にしてもよい。
そして、上記のようにインバータ回路2の電解コンデンサC2,C3のコンデンサ電圧Vc2,Vc3を、無負荷時の印加電圧に合わせて300V,150Vにした場合、安定点灯モードにおいてもこの電圧配分(バランス)を維持する必要がある。そこで、図4(c),(d)に示すように、スイッチング素子Q2のチョッピング周波数=2×スイッチング素子Q3のチョッピング周波数 となるように制御し、スイッチング素子Q2,Q3の各チョッピング期間Tq2,Tq3を同一長さにすれば、正負の振幅が等しいランプ電流IDLを流すことができる。ここで、コンデンサ電圧Vc2,Vc3の比を2:1としたため、スイッチング素子Q2,Q3のチョッピング周波数の比は1:2に設定したが、チョッピング周波数の比は、コンデンサ電圧Vc2,Vc3の比に反比例させた値に設定すればよい。
図5(a)〜(d)は始動モード〜安定点灯モード時の動作を示しており、スイッチング素子Q2のチョッピング期間Tq2においては、スイッチング素子Q2のオン期間Ton2、オフ期間Toff2を交互に繰り返し、スイッチング素子Q3のチョッピング期間Tq3においては、スイッチング素子Q3のオン期間Ton3、オフ期間Toff3を交互に繰り返す。そして、図6(a)に示すように、オン期間Ton2では、電解コンデンサC2からスイッチング素子Q2を介して負荷回路3に負荷電流IL1が供給され、オフ期間Toff2では、インダクタL1からスイッチング素子Q3の寄生ダイオードを介して負荷回路3に負荷電流IL2が供給され、また図6(b)に示すように、オン期間Ton3では、電解コンデンサC3からスイッチング素子Q3を介して負荷回路3に負荷電流IL3が供給され、オフ期間Toff3では、インダクタL2からスイッチング素子Q2の寄生ダイオードを介して負荷回路3に負荷電流IL4が供給されて、負荷電流ILは、チョッピング期間Tq2,Tq3で極性が反転し、且つチョッピング期間Tq2,Tq3では周波数比が2:1である三角波状の波形となり、高圧放電灯DLには正負の振幅が等しい矩形波状のランプ電流IDLが供給される。
次に、インバータ制御回路7によるインバータ回路2のスイッチング制御について説明する。安定点灯モードでは、コンデンサ電圧Vc2,Vc3の電圧配分300:150を維持しつつ、図7のランプ電力制御カーブY1に応じた所望の電力を高圧放電灯DLへ供給するために、インバータ制御回路7は、スイッチング素子Q2のチョッピング期間Tq2、スイッチング素子Q3のチョッピング期間Tq3毎に下記制御を繰り返す。
まず、ゼロクロススイッチング回路7aは、負荷電流検出信号(J3−J4電圧)のゼロクロス毎に出力が反転する。
また、PWM回路7bは、コンデンサ70bを負荷とするカレントミラー回路71b、ゼロクロススイッチング回路7aの出力によってコンデンサ70bの充放電を切り換えるスイッチング素子72b、コンデンサ70bの充放電電圧と目標値切換回路7eからの目標値Vref0とを比較するコンパレータ73bで構成され、コンパレータ73bは、電圧信号で入力された目標値Vref0に応じてオン期間、オフ期間を設定したスイッチング信号(PWM信号)Vswを出力する。
そして、出力制御回路7dは、ランプ状態検出回路4からフィードバックされたランプ電圧検出信号(J2電圧)から高圧放電灯DLの状態を検出し、所望の電力を出力するためのPWM出力目標値Vref1を出力する。このPWM出力目標値Vref1は、図8に示すようにランプ電圧VDLが60V付近まではランプ電圧VDLの増加に伴って徐々に上昇し、略60V以上では略一定値に設定されており、チョッピング期間Tq2では目標値切換回路7eを介してPWM回路7bに目標値Vref0として入力される。
PWM回路7bは、チョッピング期間Tq2において、目標値Vref0(=Vref1)に応じてオン期間Ton2、オフ期間Toff2を設定したスイッチング信号Vswを出力する。
そして、極性反転回路7gはランプ状態検出回路4からのランプ電圧波形信号(J5電圧)に基づいて極性反転周期の半周期毎に出力を反転させており、PWM回路7bと極性反転回路7gの各出力を入力とする論理素子7hは、極性反転回路7gからHレベルの信号を入力されたときにスイッチング信号Vswを制御IC2aへ出力し、制御IC2aは設定されたオン期間Ton2、オフ期間Toff2でスイッチング素子Q2を駆動する。
上記ランプ状態検出回路4からフィードバックされたランプ電圧検出信号(J2電圧)は、負荷回路3とインダクタL2との接続中点の電圧V40からランプ電圧VDLを把握可能な電圧V43を検出したものであり、高圧放電灯DLが正常時の各部の波形を図9(a)〜(d)に示す。なお、下記に示す電圧値は一例であり、この値に限定されるものではない。負荷回路3とインダクタL2との接続中点の電圧V40は、V40a(=150V)を中心として正負にV40b(=90V)の振幅を有するリプル成分を含む矩形波となる。コンデンサC5と抵抗R4との接続中点の電圧V41は、コンデンサC5でDC成分をカットされて0Vを中心として正負にV41a(=90V)の振幅を有する矩形波となり、抵抗R4,R5の接続中点の電圧V42は電圧V41を抵抗分圧したもので、0Vを中心として正負にV42a(=4.8V)の振幅を有する矩形波となり、ランプ電圧波形信号(J5電圧)として出力される。そして、電圧V42をダイオードD2で半波整流してコンデンサC7で平滑した電圧V43は、V43a(=2.4V)の振幅を有する直流電圧となり、ランプ電圧検出信号として出力される。
一方、Vdc制御回路7cは、誤差アンプを用いた構成からなり、コンデンサ電圧検出回路8からフィードバックされたコンデンサ電圧検出信号(J1電圧)に基づいて、コンデンサ電圧Vc3の150Vに対する誤差を表す誤差信号Veを出力する。そして、チョッピング期間Tq3では、目標値切換回路7eがこの誤差信号Veに応じて、コンデンサ電圧Vc3が150Vを維持する目標値Vref2をPWM回路7bに出力する。
PWM回路7bは、チョッピング期間Tq3において、目標値Vref0(=Vref2)に応じてオン期間Ton3、オフ期間Toff3を設定したスイッチング信号Vswを出力する。そして、PWM回路7b,極性反転回路7gの各出力を入力とする論理素子7iは、極性反転回路7gからLレベルの信号を入力されたときにスイッチング信号Vswを制御IC2aへ出力し、制御IC2aは設定されたオン期間Ton3、オフ期間Toff3でスイッチング素子Q3を駆動する。
目標値切換回路7eは、一方の入力端子にVdc制御回路7cからの誤差信号Veを入力され、他方の入力端子は極性反転回路7gの出力でオン・オフするスイッチング素子70eによってH,Lレベルを切り換えられるAND論理素子71eと、AND論理素子71eの出力とPWM回路7bとの間に挿入されたダイオード72eと、出力制御回路7dの出力とPWM回路7bとの間に挿入されたダイオード73eとから構成される。そして、極性反転回路7gの出力がHレベルのときは、スイッチング素子70eがオンして、出力制御回路7dが出力するPWM出力目標値Vref1がPWM回路7bに目標値Vref0として入力される。また、極性反転回路7gの出力がLレベルのときは、スイッチング素子70eがオフして、AND論理素子71eが出力するPWM出力目標値Vref2がPWM回路7bに目標値Vref0として入力される。
ここで、極性反転回路7gは、極性反転周期の半周期毎に出力が反転しており、目標値切換回路7eによるPWM出力目標値の切り換えも極性反転周期の半周期毎に行なわれる。
このように、PWM出力目標値を切り換えることによって、チョッピング期間Tq2とチョッピング期間Tq3とでチョッピング周波数を切り換えることができ、図7のランプ電力制御カーブY1に応じた所望の電力を出力することができる。なお、図7のY2はランプ電流制御カーブを示す。
次に、高圧放電灯DLが寿命末期の半波放電状態になった場合の動作について説明する。半波放電状態になった高圧放電灯DLは、IEC598−1 annexによると、図10(a)(b)に示す等価回路で表される。この等価回路は、抵抗Raと、抵抗Raに並列接続された抵抗Rbと正方向に接続したダイオードDbとの直列回路とから構成される図10(a)の回路と、ダイオードDbを負方向に接続した図10(b)の回路とで表され、ダイオードDbの各接続方向(正方向、負方向)毎に2モード(Aモード,Bモード)を有しており、各半波等価モードでの抵抗Ra,Rbの値は図11のように設定されて、インバータ回路2側からみると、ランプ電流ILの方向によってランプインピーダンスが異なる動作となる。なお、この等価回路は35Wの半波放電モデルである。
また、半波放電状態になった高圧放電灯DLを表す別の等価回路として、図12(a)(b)のように、ダイオードDcと抵抗Rcとの直列回路で表されるモデルがあり、図12(a)はダイオードDcを正方向に接続し、図12(b)はダイオードDcを負方向に接続したものである。この等価回路では、ダイオードDcの逆接続方向には電流が全く流れない。したがって、半波放電状態になった場合、電解コンデンサC2,C3のいずれか一方に急激に電荷が偏るので、電解コンデンサC2,C3のストレス対策が難しくなる。
本発明は、主に、高圧放電灯DLが上記図12(a)(b)の等価回路で表される半波放電状態になった場合の解決策を提案するものであり、以下、上記図12(a)(b)の等価回路で表される高圧放電灯DLが図1の回路に接続された場合の動作を説明する。なお、図12(a)の回路に示す正方向のダイオードDcの導通方向はチョッピング期間Tq2に負荷電流ILが流れる方向であり、図12(b)の回路に示す負方向のダイオードDcの導通方向はチョッピング期間Tq3に負荷電流ILが流れる方向である。
まず、図12(b)のようにダイオードDcが負方向に接続されている場合、チョッピング期間Tq3に電解コンデンサC3を電源として、ダイオードDc,抵抗Rc,二次巻線T1b,インダクタL2,スイッチング素子Q3を介して電流が流れる。次に、スイッチング素子Q2,Q3ともにオフすると、インダクタL2の蓄積エネルギーによって、スイッチング素子Q2の寄生ダイオード,電解コンデンサC2を介して電流が流れる。
次に、チョッピング期間Tq2では、スイッチング素子Q2がオンしても、ダイオードDcが電流をブロックするため殆ど電流は流れない。そのため、インダクタL2にはエネルギーが蓄積されず、インダクタL2の蓄積エネルギーによる電荷が電解コンデンサC3には移動しない。したがって、チョッピング期間Tq3毎に電解コンデンサC2へ電荷が移動して、コンデンサ電圧Vc2が急激に上昇する。
ここで、[コンデンサ電圧Vc2=チョッパ回路1の出力電圧Vbus−コンデンサ電圧Vc3]であり、コンデンサ電圧Vc2が上昇する負方向の半波放電では、コンデンサ電圧Vc3は正常な場合の設計目標値より低下するので、コンデンサ電圧Vc3が設計目標値であるか否かを判断すれば、コンデンサ電圧Vc2とコンデンサ電圧Vc3との比が設計目標値となっているか否かを判断することができる。
そこで、図13に示すように、半波放電判別回路7fは、コンデンサ電圧検出回路8によるコンデンサ電圧Vc3の検出信号(J1電圧)が閾値K1(第1の閾値)以下となり、その状態が予め設定された所定時間Tc(第1の所定時間)継続した場合に、電解コンデンサC2が過剰に充電されてコンデンサ電圧Vc2とコンデンサ電圧Vc3とのバランスが崩れ、コンデンサ電圧Vc2,Vc3の比が設計目標値からずれており、高圧放電灯DLが図12(b)に示す半波放電状態であると判別して、極性反転回路7gへストップ信号を出力し、極性反転回路7gからの極性反転信号が停止して、インバータ回路2のスイッチング動作が停止する。
上記所定時間Tcは、交流電源Vsの遮断を考慮して以下の要領で予め設定された時間である。例えば、制御電圧Vccをチョッパ回路1が出力する直流電圧Vbusから降圧して生成している回路では、直流電圧Vbusが低下してもある程度の電圧があれば制御電圧Vccを生成可能なため、図14(a)〜(c)に示すように、交流電源断から、制御電圧Vccが動作不可能電圧Kccにまで低下してインバータ回路2のスイッチング動作が停止するまで時間差Teがある。一方、直流電圧Vbusは交流電源断からすぐに低下するため、コンデンサ電圧Vc3の検出信号は時間Tf(<時間Te)後には閾値K1以下となる。
このとき、コンデンサ電圧Vc3の検出信号が閾値K1に達してから、半波放電判別回路7fが異常を認識してインバータ回路2のスイッチング動作を停止させるまでの所定時間Tcを時間Tg(=Te−Tf)未満に設定した場合、インバータ回路2が半波放電判別回路7fによってスイッチング動作を停止した後も制御電圧Vccが動作不可能電圧Kcc以上であるため、インバータ制御回路7は内部動作を継続している。そして、時間Tgが経過する前に交流電源Vsが復帰すると、インバータ制御回路7はスイッチング動作の停止状態を維持してしまう。
しかし、交流電源Vsの遮断時にスイッチング動作が半波放電判別回路7fによって停止する前に制御電圧Vccが動作不可能電圧Kcc以下に低下するように、所定時間Tcを時間Tg以上に設定すれば、瞬断等の短時間の電源遮断後に交流電源Vsが復帰した場合に、インバータ制御回路7はリセットされており、スイッチング動作を再開する。したがって、電源瞬断等による誤判別を防止することができる。なお、本実施形態では、所定時間Tcを時間Tgと略同時間として、瞬断後であってもスイッチング動作を再開するように設定している。
また、図15(a)〜(d)に示すように、時間t10で交流電源Vsが投入されてからすぐに、半波放電判別回路7fによる半波放電判別が有効であると、直流電圧Vbusあるいはコンデンサ電圧Vc3が十分に充電されるまでの閾値K1以下のときに半波放電状態であると誤判別してしまう。そこで電源投入後、コンデンサ電圧Vc3が閾値K3(>閾値K1)に達するまで、半波放電判別回路7fによる半波放電判別を無効にしておく。本実施形態では、コンデンサ電圧Vc3が閾値K3に達するまで、インバータ回路2のスイッチング動作を停止するように設定することで、電源投入時の誤判別を回避している。
次に、図12(a)のようにダイオードDcが正方向に接続されている場合、チョッピング期間Tq2に電解コンデンサC2を電源として、スイッチング素子Q2,インダクタL2,2次巻線T1b,抵抗Rc,ダイオードDcを介して電流が流れる。次に、スイッチング素子Q2,Q3ともにオフすると、インダクタL2の蓄積エネルギーによって、電解コンデンサC3,スイッチング素子Q3の寄生ダイオードを介して電流が流れる。
次に、チョッピング期間Tq3では、スイッチング素子Q3がオンしても、ダイオードDcが電流をブロックするため殆ど電流は流れない。そのため、インダクタL2にはエネルギーが蓄積されず、インダクタL2の蓄積エネルギーによる電荷が電解コンデンサC2には移動しない。したがって、チョッピング期間Tq2毎に電解コンデンサC3へ電荷が移動して、コンデンサ電圧Vc3が急激に上昇する。
そこで、半波放電判別回路7fは、コンデンサ電圧検出回路8によるコンデンサ電圧Vc3の検出信号(J1電圧)が閾値K2(第2の閾値)以上となり、その状態が予め設定された所定時間Td(第2の所定時間)継続すると、電解コンデンサC3が過剰に充電されてコンデンサ電圧Vc2とコンデンサ電圧Vc3とのバランスが崩れ、コンデンサ電圧Vc2,Vc3の比が設計目標値からずれており、高圧放電灯DLが図12(a)に示す半波放電状態であると判別して、極性反転回路7gへストップ信号を出力し、極性反転回路7gからの極性反転信号が停止して、インバータ回路2のスイッチング動作が停止する。
ここで、図12(b)のようにダイオードDcが負方向に接続されて、コンデンサ電圧Vc3の低下を検出する場合は、瞬断時や電源投入時のような過渡期の直流電圧Vbusの変化によって誤判別が発生することを避けるため、所定時間Tcを設定していた。しかし、図12(a)のようにダイオードDcが正方向に接続されて、コンデンサ電圧Vc3の上昇を検出する場合は、瞬断時や電源投入時のような過渡期の直流電圧Vbusの変化によって誤判別が発生する恐れはないので、所定時間Tdは所定時間Tcより短くすることができる。但し、ノイズ等による誤判別を回避するために所定時間Tdをある程度の長さに設定する方がよい。
このように、電圧バランス(コンデンサ電圧Vc2,Vc3の比)が崩れた状態を検出することで、図12(a)(b)の等価回路で示されるような半波放電状態を確実に判別でき、電解コンデンサC2,C3に過電圧が印加される前にインバータ回路2のスイッチング動作を停止させることで、電解コンデンサC2,C3に低耐圧のものを用いることができ、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
(参考例
本参考例の高圧放電灯点灯装置は、図16に示すように、実施形態1の構成からイグナイタ回路5を省略し、電解コンデンサC2,C3を同一容量とし、さらにチョッパ回路1が出力する直流電圧Vbusを抵抗R8,R9で分圧した直流電圧検出信号(J8電圧)をインバータ制御回路7に入力したものであり、他の構成は実施形態1と同様である。
また、図17に示すように、インバータ制御回路7は、コンデンサ電圧検出回路8のコンデンサ電圧検出信号(J1電圧)、ランプ状態検出回路4のランプ電圧検出信号(J2電圧)、インダクタL2に磁気的に結合した検出巻線N2の負荷電流検出信号(検出巻線N2の両端J3,J4の電圧)、ランプ状態検出回路4のランプ波形検出信号(J5電圧)、チョッパ回路1が出力する直流電圧検出信号(J8電圧)に基づいて、スイッチング素子Q2,Q3の駆動信号を接続点J6,J7を介して制御IC2aに出力するものであり、コンデンサ電圧検出信号および直流電圧検出信号は半波放電判別回路7fに入力される。
上記高圧放電灯点灯装置において高圧放電灯DLが不点状態から点灯状態に至るまでには、(1)無負荷モード、(2)始動モード、(3)安定点灯モードの3つの過程での制御を行う。
まず(1)無負荷モードでは、高圧放電灯DLは不点状態であり、コンデンサC4とインダクタL2との共振周波数付近でスイッチング素子Q2,Q3を交互にスイッチングして、コンデンサC4の両端に共振電圧を発生させ、この共振電圧を高圧放電灯DLの電極間に印加することで高圧放電灯DLを絶縁破壊して始動モードへ移行する。
次に(2)始動モードでは、高圧放電灯DLが共振電圧によって絶縁破壊を起こすと、グロー放電を経てアーク放電に至る。アーク放電開始直後から発光管内温度が均一化されて安定するまでの過程においては、ランプ電圧VDLは数Vから安定電圧まで数分かけて徐々に上昇する。
次に(3)安定点灯モードでは、高圧放電灯DLは点灯後数分経過して発光管内温度が上昇して安定状態となり、ランプ電圧VDLはほぼ一定となる。
以下、高圧放電灯DLを点灯させるまでの動作の詳細を説明する。まず、ランプ点灯前の無負荷期間においてはスイッチング素子Q2,Q3が、スイッチング素子Q2,Q3ともにオフする所定のデッドタイムを経て交互にオン・オフされる。まず、スイッチング素子Q2がオン、スイッチング素子Q3がオフのときは、電解コンデンサC2からスイッチング素子Q2,インダクタL2,コンデンサC4を介して電流が流れて、電解コンデンサC2が放電されるとともに、チョッパ回路1からスイッチング素子Q2,インダクタL2,コンデンサC4,電解コンデンサC3を介して電流が流れて、電解コンデンサC3が充電される。高圧放電灯DLは無負荷状態であるので、殆ど電流は流れない。
その後、スイッチング素子Q2,Q3がともにオフすると、インダクタL2の蓄積エネルギーによって、インダクタL2からコンデンサC4,電解コンデンサC3,スイッチング素子Q3の寄生ダイオードを介して電流が流れる。
次に、スイッチング素子Q2がオフ、スイッチング素子Q3がオンのときは、電解コンデンサC3からコンデンサC4,インダクタL2,スイッチング素子Q3を介して電流が流れて、電解コンデンサC3が放電されるとともに、チョッパ回路1から電解コンデンサC2,コンデンサC4,インダクタL2,スイッチング素子Q3を介して電流が流れて、電解コンデンサC2が充電される。
その後、スイッチング素子Q2,Q3がともにオフすると、インダクタL2の蓄積エネルギーによって、インダクタL2からスイッチング素子Q2の寄生ダイオード,電解コンデンサC2,コンデンサC4を介して電流が流れる。
以降、上記の過程を繰り返し、インダクタL2とコンデンサC4との直列共振回路には、高周波電流が流れる。この高周波電流の周波数は、スイッチング素子Q2,Q3のスイッチング周波数により決まる。したがって、スイッチング周波数を直列共振回路の共振周波数または共振周波数の奇数倍に近い周波数(通常は共振周波数より少し高い周波数)に設定すれば、コンデンサC4の両端には共振作用によって高周波の高電圧が発生し、高圧放電灯DLに印加される。
上記動作で発生した高電圧で高圧放電灯DLが始動した後は、スイッチング素子Q2を数十KHzでオン・オフし、スイッチング素子Q3をオフしているチョッピング期間と、スイッチング素子Q3を数十KHzでオン・オフし、スイッチング素子Q2をオフしているチョッピング期間とを交互に繰り返して、高圧放電灯DLに低周波矩形波電流を供給して、高圧放電灯DLを所望の電気特性で点灯させる。
次に、高圧放電灯DLが寿命末期の半波放電状態になった場合の動作について説明する。本参考例においても、実施形態1と同様に、図12(a)(b)の等価回路で表される高圧放電灯DLが図16の回路に接続された場合の動作を説明する。
まず、図12(b)のようにダイオードDcが負方向に接続されている場合、半波放電判別回路7fは、チョッパ回路1が出力する直流電圧Vbusの検出信号が正常時の値であり、且つコンデンサ電圧検出回路8によるコンデンサ電圧Vc3の検出信号が閾値K1以下であれば(図13参照)、コンデンサ電圧Vc3が設計目標値より低下し、さらに[コンデンサ電圧Vc2=チョッパ回路1の出力電圧Vbus−コンデンサ電圧Vc3]よりコンデンサ電圧Vc2が設計目標値より上昇しており、交流電源Vsは正常に供給されているが高圧放電灯DLは図12(b)に示す半波放電状態であると判別して、インバータ回路2のスイッチング動作を停止させる。
次に、図12(a)のようにダイオードDcが正方向に接続されている場合、半波放電判別回路7fは、チョッパ回路1が出力する直流電圧Vbusの検出信号が正常時の値であり、且つコンデンサ電圧検出回路8によるコンデンサ電圧Vc3の検出信号が閾値K2以上であれば(図13参照)、コンデンサ電圧Vc3が設計目標値より上昇し、さらに[コンデンサ電圧Vc2=チョッパ回路1の出力電圧Vbus−コンデンサ電圧Vc3]よりコンデンサ電圧Vc2が設計目標値より低下しており、交流電源Vsは供給されているが高圧放電灯DLは図12(a)に示す半波放電状態であると判別して、インバータ回路2のスイッチング動作を停止させる。
上記のように高圧放電灯DLの半波放電状態を判別し、インバータ回路2のスイッチング動作を停止させた後、インバータ制御回路7はコンデンサ電圧Vc3の検出信号が設計目標値へ戻るのを待つ。インバータ回路2のスイッチング動作を停止すると、電解コンデンサC2,C3のうち過剰に充電されたコンデンサの電圧が次第に低下し、コンデンサ電圧Vc2,Vc3の関係は、電解コンデンサC2,C3の各容量値に反比例した関係に戻る。本参考例では、電解コンデンサC2,C3は同一容量に設定しているので、次第にコンデンサ電圧Vc2=Vc3となる。コンデンサ電圧Vc3の検出信号が設計目標値へ戻れば、インバータ回路2のスイッチング動作を再開する。
そして、上記のように半波放電状態によるインバータ回路2のスイッチング動作の停止・再開を予め設定したN回繰り返すと、コンデンサ電圧Vc3の検出信号が設計目標値に戻ってもインバータ回路2のスイッチング動作を停止した状態に維持しておく。そして、交流電源Vsを遮断、再投入してインバータ制御回路7をリセットしない限り、インバータ回路2のスイッチング動作を行わないようにすれば、ユーザーへ高圧放電灯DLの半波放電状態を知らせることができる。
また、半波放電判別回路7fによる判別動作は、チョッパ回路1が出力する直流電圧検出信号が正常時の値であるときのみ有効であり、瞬断時や電源投入時には、過渡期の直流電圧Vbusの変化によって誤判別が発生することを避けるため、判別動作を無効としている。
このように、図12(a)(b)の等価回路で示されるような半波放電状態を確実に判別でき、電解コンデンサC2,C3に過電圧が印加される前にインバータ回路2のスイッチング動作を停止させることで、電解コンデンサC2,C3に低耐圧のものを用いることができ、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
参考例2
参考例は、実施形態1または参考例の高圧放電灯点灯装置において、半波放電判別回路7fの半波放電判別動作が異なるもので、図18(a)〜(d),図19(a)〜(d)を用いて説明する。なお、他の構成は実施形態1または参考例と同様である。
正常時は、チョッピング期間Tq2とチョッピング期間Tq3で極性が反転する三角波状の負荷電流IL(図18(a))が流れ、検出巻線N2が出力するチョッピング期間Tq2のJ3電圧波形(図18(c))の面積と、検出巻線N2が出力するチョッピング期間Tq3のJ4電圧波形(図18(b))の面積とは等しく、チョッピング期間Tq2,Tq3の各電流量は互いに等しい。したがって、ランプ電流IDL(図18(d))の振幅はチョッピング期間Tq2とチョッピング期間Tq3とで等しくなり、電解コンデンサC2,C3の各電圧は各容量から決まる設計目標値となる。
しかし、図12(a)(b)に等価回路を示す半波放電状態では、チョッピング期間Tq2とチョッピング期間Tq3とのいずれか一方の期間において、ダイオードDcが電流をブロックするため殆ど負荷電流IDL(図19(a))は流れなくなり、チョッピング期間Tq2のJ3電圧波形(図19(c))の面積と、チョッピング期間Tq3のJ4電圧波形(図19(b))の面積とは異なる。したがって、ランプ電流IDL(図19(d))の振幅はチョッピング期間Tq2とチョッピング期間Tq3とで異なり、電解コンデンサC2,C3の電圧バランスは崩れて、設計目標値から上昇あるいは低下している。
以下、本参考例の半波放電判別回路7fの半波放電判別動作について説明する。
半波放電判別回路7fには負荷電流ILを検出したJ3,J4電圧が入力され、まず、図12(b)のようにダイオードDcが負方向に接続されている場合、チョッピング期間Tq3のJ4電圧波形から導かれる電流量に比べて、チョッピング期間Tq2のJ3電圧波形から導かれる電流量は小さくなるので、半波放電判別回路7fは、高圧放電灯DLは図12(b)に示す半波放電状態であると判別して、インバータ回路2のスイッチング動作を停止させる。
また、図12(a)のようにダイオードDcが正方向に接続されている場合、チョッピング期間Tq2のJ3電圧波形から導かれる電流量に比べて、チョッピング期間Tq3のJ4電圧波形から導かれる電流量は小さくなるので(図19(a)〜(d))、半波放電判別回路7fは、高圧放電灯DLは図12(a)に示す半波放電状態であると判別して、インバータ回路2のスイッチング動作を停止させる。
このように、半波放電判別回路7fは、検出巻線N2の両端J3,J4の各電圧に基づいて、チョッピング期間Tq2,Tq3における負荷電流ILの各電流量が互いに異なることを検出すれば、電解コンデンサC2,C3の電圧バランスが崩れており、高圧放電灯DLが半波放電状態であると判別する。
また、図20の該略図に示すように、チョッパ回路1の出力端間に、スイッチSW1と、インダクタL3と、抵抗R12と、表示素子LED1との直列回路を接続し、抵抗R12と表示素子LED1との直列回路にコンデンサC8を並列接続し、インダクタL3と抵抗R12と表示素子LED1との直列回路にダイオードD3を並列接続して、半波放電判別回路7fが高圧放電灯DLの半波放電状態を判別したときに、スイッチSW1をオンして、電解コンデンサC2,C3の充電電荷を電源として表示素子LED1を点灯させ、高圧放電灯DLが半波放電状態であることをユーザに報知すれば、高圧放電灯DLの交換等の対策を早急に行なうことができる。
実施形態2
図21〜図23は、実施形態1,参考例1,2いずれかの高圧放電灯点灯装置を、ハウジング10内に収納し、灯具11内のソケット(図示なし)に装着された高圧放電灯DLを点灯させる照明器具の外観を示す。これらの照明器具は、実施形態1,参考例1,2いずれかの高圧放電灯点灯装置を用いるので、安価、小型に構成され、設計の自由度が従来に比べて広いものとなる。
さらに、これらの照明器具を用いて、各照明器具の点灯制御を行う照明システムを構築すれば、システムとしても小型化、低コスト化を図ることができる。
本発明の実施形態1の高圧放電灯点灯装置の構成を示す図である。 同上のインバータ制御回路の構成を示す図である。 (a)(b)同上の高圧放電灯の点灯過程を示す図である。 (a)〜(e)同上の無負荷時の動作を示す図である。 (a)〜(d)同上の点灯時の動作を示す図である。 (a)(b)同上のランプ電流の経路を示す図である。 同上のランプ電圧に対するランプ電力の特性を示す図である。 同上のランプ電圧に対するPWM出力目標値の特性を示す図である。 (a)〜(d)同上の正常時のランプ状態検出回路の各部の電圧波形を示す図である。 (a)(b)IEC598−1annexによる半波放電状態になった高圧放電灯の等価回路を示す図である。 IEC598−1annexによる半波放電状態になった高圧放電灯の各パラメータ値を示す図である。 (a)(b)半波放電状態になった高圧放電灯の別の等価回路を示す図である。 半波放電状態の判別動作の閾値を示す図である。 (a)〜(c)半波放電状態判別の動作時間を示す図である。 (a)〜(d)半波放電状態判別の電源投入時の動作を示す図である。 本発明の参考例1の高圧放電灯点灯装置の構成を示す図である。 同上のインバータ制御回路の構成を示す図である。 (a)〜(d)本発明の参考例2の正常時の各部の波形を示す図である。 (a)〜(d)同上の半波放電時の各部の波形を示す図である。 同上の高圧放電灯点灯装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態2の第1の照明装置の外観構成を示す図である。 同上の第2の照明装置の外観構成を示す図である。 同上の第3の照明装置の外観構成を示す図である。 従来の高圧放電灯点灯装置の構成を示す図である。
1 チョッパ回路
2 インバータ回路
3 負荷回路
7 インバータ制御回路
7f 半波放電判別回路
8 コンデンサ電圧検出回路
C1,C2 電解コンデンサ
Q1〜Q3 スイッチング素子
L1,L2 インダクタ
C4 コンデンサ
DL 高圧放電灯

Claims (8)

  1. 直流電源の出力端間に接続して直流電圧を分圧して高圧側の第1の直流電圧を出力する1乃至複数の第1のコンデンサおよび低圧側の第2の直流電圧を出力する1乃至複数の第2のコンデンサ、第1のコンデンサに並列接続された第1のスイッチング素子と第2のコンデンサに並列接続された第2のスイッチング素子との直列回路を備えて、第1,第2のスイッチング素子がオン・オフすることで交流出力を高圧放電灯に供給するハーフブリッジ構成のインバータ回路と、
    第1,第2のコンデンサの接続中点と第1,第2のスイッチング素子の接続中点との間で高圧放電灯に並列接続したコンデンサを備えた負荷回路と、
    負荷回路に直列接続した限流用のインダクタと、
    第2の直流電圧を検出する直流電圧バランス検出手段と、
    第1,第2のスイッチング素子の各スイッチング動作を制御する駆動手段、直流電圧バランス検出手段の検出値から第1の直流電圧と第2の直流電圧との比が所望の比となっているか否かを判断し、該判断結果に基づいて高圧放電灯の半波放電状態を判別する半波放電判別手段を備えたインバータ制御回路と、
    から構成され、
    半波放電判別手段は、高圧放電灯の半波放電によって第1のコンデンサが過剰に充電されて、第2の直流電圧が所定値よりも低い電圧に低下した状態を検出するための第1の閾値と、高圧放電灯の半波放電によって第2のコンデンサが過剰に充電されて、第2の直流電圧が所定値よりも高い電圧に上昇した状態を検出するための第2の閾値との少なくとも2つの閾値を用いて、高圧放電灯の半波放電状態を判別する
    ことを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  2. 前記半波放電判別手段は、前記直流電圧バランス検出手段の検出値が前記第1の閾値に達した状態が第1の所定時間継続した場合、あるいは直流電圧バランス検出手段の検出値が前記第2の閾値に達した状態が第2の所定時間継続した場合、高圧放電灯が半波放電状態であると判別することを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯点灯装置。
  3. 前記第1の所定時間は、前記インバータ制御回路の動作電源を生成する制御電源への入力が遮断された後、制御電源の出力がインバータ制御回路の駆動に必要な電圧以下に低下するまでの時間と略同時間であることを特徴とする請求項2記載の高圧放電灯点灯装置。
  4. 前記インバータ制御回路は、前記直流電源の出力開始時において、直流電源の出力電圧または前記第2の直流電圧が第3の閾値以上となるまで前記インバータ回路の動作を開始しないことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の高圧放電灯点灯装置。
  5. 前記半波放電判別手段は、前記直流電源の出力開始時において、直流電源の出力電圧または前記第2の直流電圧が第3の閾値以上となるまで高圧放電灯の半波放電状態判別動作を無効にすることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の高圧放電灯点灯装置。
  6. 前記半波放電判別手段が高圧放電灯は半波放電状態であると判別した場合、前記インバータ制御回路は、前記インバータ回路の動作を停止し、高圧放電灯の半波放電によって過剰に充電された第1のコンデンサあるいは第2のコンデンサの電圧が低下してからインバータ回路の動作を再開し、半波放電判別手段が、高圧放電灯が半波放電状態であると所定回数判別した場合、インバータ制御回路は、直流電源の入力を遮断して再投入するまで、インバータ回路の動作を停止させることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の高圧放電灯点灯装置。
  7. 前記半波放電判別手段が高圧放電灯は半波放電状態であると判別した場合、前記インバータ制御回路は、第1,第2のコンデンサの少なくともいずれか一方を電源として表示手段を点灯させることを特徴とする請求項6記載の高圧放電灯点灯装置。
  8. 請求項1乃至7いずれかの高圧放電灯点灯装置と、該高圧放電灯点灯装置によって電力を供給される高圧放電灯を具備した灯具とを備えることを特徴とする照明器具。
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