JP2000191650A - オキサゾリジノン誘導体の製法 - Google Patents

オキサゾリジノン誘導体の製法

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JP2000191650A
JP2000191650A JP10366751A JP36675198A JP2000191650A JP 2000191650 A JP2000191650 A JP 2000191650A JP 10366751 A JP10366751 A JP 10366751A JP 36675198 A JP36675198 A JP 36675198A JP 2000191650 A JP2000191650 A JP 2000191650A
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morpholino
phenylpropyl
phenyl
amino
alkoxycarbonyl
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English (en)
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Masao Yamamoto
雅夫 山本
Yasumasa Tashiro
康正 田代
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Nippon Chemiphar Co Ltd
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Nippon Chemiphar Co Ltd
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 (5RS)−5−ベンジル−3−[(1S
R)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,
3−オキサゾリジン−2−オン又はその薬理学的に許容
される塩の製造における副生成物を有効利用する。 【解決手段】 (2RS)−1−[N−[(1RS)−
3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−アルコ
キシカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノ
ールとメシルクロライト゛を反応させ、得られたメタンス
ルホン酸エステル体を閉環反応に付すことによる(5R
S)−5−ベンジル−3−[(1SR)−3−モルホリ
ノ−1−フェニルプロピル]−1,3−オキサゾリジン
−2−オンを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オキサゾリジノン
誘導体の製法に関し、詳細には、(5RS)−5−ベン
ジル−3−[(1SR)−3−モルホリノ−1−フェニ
ルプロピル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン又は
その薬理学的に許容される塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】(5RS)−5−ベンジル−3−[(1
SR)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−
1,3−オキサゾリジン−2−オン又はその薬理学的に
許容される塩は、中枢性排尿収縮抑制作用を有し、頻尿
・尿失禁治療剤として有用であることが知られている。
(Eur.J.Pharmacol.,332(1),8
9−95(1997)、特開平6−80645号公報
等)
【0003】ところで、5−ベンジル−3−(3−モル
ホリノ−1−フェニルプロピル)−1,3−オキサゾリ
ジン−2−オンは、不斉炭素原子を2個有しているの
で、一対のジアステレオマー(ジアステレオマーA
[(5RS,1SR)−体]及びB[(5RS,1R
S)−体])が存在し、通常の合成法により製造した場
合には、ほぼ等量のジアステレオマー混合物が得られ
る。従って、目的とする(5RS)−5−ベンジル−3
−[(1SR)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピ
ル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン又はその薬理
学的に許容される塩を得るためには、製造工程の何れか
の工程でジアステレオマー分離を行う必要がある。特開
平6−80645号公報の実施例1では、5−ベンジル
−1,3−オキサゾリジン−2−オンと4−[(3−ク
ロロ−3−フェニル)プロピル]モルホリン塩酸塩とを
反応させ、得られた上記ジアステレオマーAとBの混合
物をカラムクラマトグラフィ−でジアステレオマーAと
Bに分離している。
【0004】一方、特開平7−247275号公報で
は、中間体である1−[N−(3−モルホリノ−1−フ
ェニルプロピル)−N−エトキシカルボニル]アミノ−
3−フェニル−2−プロパノール(ウレタン体)のフマ
ル酸塩の段階でジアステレオマー分離を行い、得られた
ウレタン体のジアステレオマーA[(2RS,1SR)
−体]を環化することで、(5RS)−5−ベンジル−
3−[(1SR)−3−モルホリノ−1−フェニルプロ
ピル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン又はその薬
理学的に許容される塩を得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−24727
5号公報記載のウレタン体のジアステレオマーAを使用
して(5RS)−5−ベンジル−3−[(1SR)−3
−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,3−オキ
サゾリジン−2−オン又はその薬理学的に許容される塩
を製造する際、その中間工程のウレタン体のフマル酸塩
の分別結晶において、母液から回収される不要のウレタ
ン体のジアステレオ異性体[(2RS,1RS)−体]
を有効利用することが望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上記特
開平7−247275号公報記載の製造方法における副
生成物であるウレタン体のジアステレオ異性体[(2R
S,1RS)−体]を出発原料として、(5RS)−5
−ベンジル−3−[(1SR)−3−モルホリノ−1−
フェニルプロピル]−1,3−オキサゾリジン−2−オ
ン又はその薬理学的に許容される塩を製造する方法を提
供することにある。
【0007】(製法1)即ち、本発明は(2RS)−1
−[N−[(1RS)−3−モルホリノ−1−フェニル
プロピル]−N−アルコキシカルボニル]アミノ−3−
フェニル−2−プロパノールと一般式RSO2X(式
中、Rはアリール基またはアルキル基を示し、そしてX
はハロゲン原子を示す)で表されるスルホニル化合物を
反応させ、スルホン酸エステル体を得た後、これを閉環
反応に付すことを特徴とする(5RS)−5−ベンジル
−3−[(1SR)−3−モルホリノ−1−フェニルプ
ロピル]−1,3−オキサゾリジン−2−オンの製法に
関する。
【0008】(製法2)また、本発明は、(2RS)−
1−[N−[(1RS)−3−モルホリノ−1−フェニ
ルプロピル]−N−アルコキシカルボニル]アミノ−3
−フェニル−2−プロパノールをハロゲン化剤と反応さ
せた後、得られた化合物を加熱することを特徴とする
(5RS)−5−ベンジル−3−[(1SR)−3−モ
ルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,3−オキサゾ
リジン−2−オンの製法に関する。
【0009】(製法3)更に、また本発明は(2RS)
−1−[N−[(1RS)−3−モルホリノ−1−フェ
ニルプロピル]−N−アルコキシカルボニル]アミノ−
3−フェニル−2−プロパノールを酸化し、(RS)−
1−[N−[3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]
−N−アルコキシカルボニル]アミノ−3−フェニル−
2−プロパノンを得た後、これを還元することで、(2
RS)−1−[N−[(1SR)−3−モルホリノ−1
−フェニルプロピル]−N−アルコキシカルボニル]ア
ミノ−3−フェニル−2−プロパノール(ジアステレオ
マーA)と(2RS)−1−[N−[(1RS)−3−
モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−アルコキシ
カルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノール
(ジアステレオマーB)との混合物を得、次いでこれを
ジアステレオマーAの酸との塩とBの酸との塩との溶解
度差を利用してジアステレオマーAを得、次いでこれを
環化反応に付すことを特徴とする(5RS)−5−ベン
ジル−3−[(1SR)−3−モルホリノ−1−フェニ
ルプロピル]−1,3−オキサゾリジン−2−オンの製
法に関する。
【0010】次に本発明の製法を更に詳細に説明する。 (製法1)(2RS)−1−[N−[(1RS)−3−
モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−アルコキシ
カルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノール
と一般式RSO2Xで表されるスルホニル化合物との反
応は、トリエチルアミン等の塩基の存在下、塩化メチレ
ン等の溶媒存在下、0〜60℃、好ましくは0℃〜室温
で行うことができる。RSO2Xで表されるスルホニル
化合物において、Rとしては、メチル基、トシル基等が
挙げられ、Xとしては塩素原子等のハロゲン原子が挙げ
られる。出発物質である(2RS)−1−[N−[(1
RS)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N
−アルコキシカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−
プロパノールにおいて、アルコキシとしては、エトキシ
等の炭素数1〜6のアルコキシが好ましい。得られたス
ルホン酸エステル体は、炭酸カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、
酢酸セシウム等の塩基性条件下、メタノール、THF、
DMFあるいはこれらの含水溶媒中、室温〜80℃で処
理することで(5RS)−5−ベンジル−3−[(1S
R)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,
3−オキサゾリジン−2−オンを得ることができる。か
くして得られた(5RS)−5−ベンジル−3−[(1
SR)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−
1,3−オキサゾリジン−2−オンは常法にてその薬理
学的に許容される塩(フマル酸塩、塩酸塩等)に誘導さ
れる。尚、出発物質である(2RS)−1−[N−
[(1RS)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピ
ル]−N−アルコキシカルボニル]アミノ−3−フェニ
ル−2−プロパノールは特開平6−80645号公報、
特開平7−247275号公報または本明細書の参考例
記載の製法等により得ることができる。
【0011】(製法2)(2RS)−1−[N−[(1
RS)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N
−アルコキシカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−
プロパノールとハロゲン化剤との反応は、塩化メチレン
等の溶媒の存在下、0〜60℃、好ましくは0℃〜室温
で行うことができる。ハロゲン剤としてはチオニルクロ
ライドが挙げられる。ここで得られた化合物を濃縮後、
水等の存在下で加熱することにより(5RS)−5−ベ
ンジル−3−[(1SR)−3−モルホリノ−1−フェ
ニルプロピル]−1,3−オキサゾリジン−2−オンを
得ることができる。尚、出発物質である(2RS)−1
−[N−[(1RS)−3−モルホリノ−1−フェニル
プロピル]−N−アルコキシカルボニル]アミノ−3−
フェニル−2−プロパノールにおいて、アルコキシとし
ては、エトキシ等の炭素数1〜6のアルコキシが好まし
い。また、(5RS)−5−ベンジル−3−[(1S
R)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,
3−オキサゾリジン−2−オンからその薬理学的に許容
される塩への誘導は製法1と同様にして行うことができ
る。
【0012】(製法3)(2RS)−1−[N−[(1
RS)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N
−アルコキシカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−
プロパノールを酸化し、(RS)−1−[N−[3−モ
ルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−アルコキシカ
ルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノン(ケ
トン体)を得る反応は、塩化メチレン、アセトン、水等
の溶媒中、0〜60℃、好ましくは0℃〜室温で、PD
C(ピリジニウムジクロメート)、クロム酸、KMnO
4、MnO2等の酸化剤の存在下、場合により硫酸、酢酸
等の存在下で行うことができる。ここで得られたケトン
体をLiAlH4、NaBH4、Li(s−Bu)3
H、K(s−Bu)3BH、LiAl(O−t−Bu)3
H、Li/NH3,Na/NH3、BH3等の還元剤の存
在下またはPd−C,PtO2等を用いた接触還元によ
り、エチルエーテル、メタノール,エタノール、ジオキ
サン、THF,IPA(イソプロパノール)、塩化メチ
レン等の溶媒中、−78〜80℃、好ましくは−78℃
〜室温で、場合によっては加圧(3〜4気圧)条件下で
処理することで、1−[N−[3−モルホリノ−1−フ
ェニルプロピル]−N−アルコキシカルボニル]アミノ
−3−フェニル−2−プロパノールのジアステレオマー
A[(2RS,1SR)−体]とB[(2RS,1R
S)−体]との混合物を得ることができる。次いでこれ
を例えば特開平7−247275号公報記載の方法等を
用いることで(5RS)−5−ベンジル−3−[(1S
R)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,
3−オキサゾリジン−2−オンを得ることができる。即
ち、ジアステレオマー混合物をフマル酸塩にし、ジアス
テレオマーAのフマル酸塩とBのフマル酸塩との有機溶
媒中の結晶分別により溶解度の小さいジアステレオマー
Aのフマル酸塩を得、次いでジアステレオマーAのフマ
ル酸塩をアルミニウムイソピロポキシド、ナトリウムメ
トキシド等の塩基の存在下、トルエン、キシレン等の有
機溶媒中、室温〜溶媒の還流温度で環化反応に付すこと
により行われる。また、ジアステレオマーAのフマル酸
塩を一度、水酸化ナトリウム等の塩基と反応させ、遊離
体を得た後、次いでこれを溶媒中、環化反応に付すこと
によっても(5RS)−5−ベンジル−3−[(1S
R)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,
3−オキサゾリジン−2−オンを得ることができる。
尚、出発物質である(2RS)−1−[N−[(1R
S)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−
アルコキシカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プ
ロパノールにおいて、アルコキシとしては、エトキシ等
の炭素数1〜6のアルコキシが好ましい。また、(5R
S)−5−ベンジル−3−[(1SR)−3−モルホリ
ノ−1−フェニルプロピル]−1,3−オキサゾリジン
−2−オンからその薬理学的に許容される塩への誘導は
製法1と同様にして行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に参考例、実施例を挙げて本発
明を説明する。
【参考例1】(RS)−4−(3−アミノ−3−フェニ
ルプロピル)モルホリン 1−フェニル−3−モルホリノ−1−プロパノンオキシ
ム(1.17g,5.00mmol)をメタノール(1
0ml)に懸濁し、5% Pd−C(0.12g)を添
加した後、50℃で3時間常圧接触水素添加した。反応
混合物より触媒を濾別し、メタノールで洗浄し、濾液と
洗液を合わせて減圧濃縮した。残渣に塩化メチレンおよ
び水を加え、撹拌下、酢酸を加え水層をpH6〜7に調
製した。振盪後水層を分取し、塩化メチレンで洗浄し、
水層中の不純物の消失を確認した後、1N水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えpH11以上に調製した。塩化メチレ
ンで抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、溶媒を減圧留去することにより標題化合物0.87
4gを無色油状物として得た。(収率79%)
【0014】
【参考例2】(RS)−4−(3−アミノ−3−フェニ
ルプロピル)モルホリン 1−フェニル−3−モルホリノ−1−プロパノンオキシ
ム(23.4g,100mmol)をエタノール(10
0ml)および4N水酸化ナトリウム水溶液(100m
l)に溶解し、撹拌下、ラネー合金(11.7g)を一
気に加え室温下2時間撹拌した。反応混合物をセライト
濾過し触媒を濾別し、エタノールおよび水で洗浄した。
エタノールを減圧留去した後、残渣の水層より塩化メチ
レンで抽出した。有機層に水を加え、撹拌下、酢酸を加
え水層をpH6〜7に調製した。振盪後水層を分取し、
塩化メチレンで洗浄し、水層中の不純物の消失を確認し
た後、4N水酸化ナトリウム水溶液を加え水層をpH1
1以上に調製した。塩化メチレンで抽出し、有機層を合
わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留
去することにより標題化合物17.0gを無色油状物と
して得た。(収率77%)
【0015】
【参考例3】1−(3−モルホリノ−1−フェニルプロ
ピル)アミノ−3−フェニル−2−プロパノールのジア
ステレオマー混合物 (RS)−2,3−エポキシ−1−フェニルプロパン
(40.3g,0.30mol)及び(RS)−4−
(3−アミノ−3−フェニルプロピル)モルホリン(5
5.2g,0.25mol)の混合物にアセトニトリル
(50mL)及びシリカゲル(ワコーゲル C−10
0;25g)を加え、100℃の油浴中で24時間加熱
撹拌した。室温まで冷却後、反応混合物にクロロホルム
/メタノール混合溶媒を加え、シリカゲルを濾過し、同
混合溶媒で洗浄した。濾液と洗浄液を合わせて溶媒を減
圧留去し、黄橙色油状の残留物をトルエンに溶解した。
目的物の精製は、反応混合物の前記トルエン溶液から未
反応の出発原料のジアミンを0.25N塩酸洗浄によっ
て除去した後、目的物を1N塩酸に転溶し、次いでアル
カリ処理により遊離塩基に戻す操作により行い、黄色の
粘稠油状物として標題化合物を得た。(72.2g,8
1%)
【0016】
【参考例4】 (2RS)−1−[N−[(1SR)−
3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−エトキ
シカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノー
ル フマル酸塩 (ウレタン体・ジアステレオマー
A・フマル酸塩) 1−(3−モルホリノ−1−フェニルプロピル)アミノ
−3−フェニル−2−プロパノールのジアステレオマー
混合物(10.6g,30.0mmol)のトルエン
(30ml)溶液に2N水酸化ナトリウム(60ml,
120mmol)を加え、氷浴上で激しく撹拌した。こ
の混合物にクロロギ酸エチル(7.49g,69.0m
mol)のトルエン(7.5ml)溶液を、内温10℃
以下を保つように滴下した。滴下終了後、同温度で1時
間撹拌を行った後、分液操作により得られた有機層を水
で洗浄し、次いで0.25N塩酸で洗浄することにより
未反応の原料を除去した。さらに、水、飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下
留去することにより、標題化合物の遊離塩基粗体13.
0gを黄色油状物として得た。上記遊離塩基粗体(1
3.0g)をアセトン(12.0ml)に溶解し、フマ
ル酸(3.48g,30.0mmol)を加えて加熱溶
解した。この溶液に酢酸エチル(96ml)および種結
晶を順次添加し、室温で一晩撹拌した。析出した結晶を
濾取し、結晶をアセトン/酢酸エチル混合溶媒で洗浄
し、減圧乾燥することにより、標題化合物の粗結晶6.
08gを微黄色結晶性粉末として得た。上記粗結晶
(6.08g)に95%アセトン(18.3ml)を加
えて加熱還流して溶解し、酢酸エチル(110ml)お
よび種結晶を順次加え、室温で一晩撹拌した。析出した
結晶を濾取し、アセトン/酢酸エチル混合溶媒で洗浄
し、減圧乾燥することにより、標題化合物4.78gを
白色結晶性粉末として得た。(収率:29.4%)
【0017】
【参考例5】(2RS)−1−[N−[(1RS)−3
−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−エトキシ
カルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノール
・フマル酸塩 (ウレタン体・ジアステレオマ
ーB・フマル酸塩) 上記ウレタン体・ジアステレオマーAの結晶化で得られ
た母液の濃縮物(105g)をアセトン(210mL)
に加熱(50℃)溶解し、撹拌下、種結晶を加え、nー
ヘキサン(95mL)を加えた。室温下、一晩撹拌した
後、析出した結晶を濾取し、アセトン/nーヘキサン
(2/1)混合溶媒(100mL)で洗浄し、減圧乾燥
することにより、標題化合物65.2g(収率:40
%)を微褐色結晶として得た。HPLC分析の結果、ジ
アステレオマー比はA/B=9/91であった。
【0018】
【実施例1】(5RS)−5−ベンジル−3−[(1S
R)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,
3−オキサゾリジン−2−オン・フマル酸塩 (1−1)(2RS)−1−[N−[(1RS)−3−
モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−エトキシカ
ルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノール・
フマル酸塩(ウレタン体・ジアステレオマーB・フマル
酸塩)(10.9g,20.0mmol)を塩化メチレ
ン(50ml)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(50ml)に溶解し、有機層を分取して無水硫酸ナト
リウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。残渣を乾燥
塩化メチレン(15ml)に溶解し、氷浴上で撹拌下、
トリエチルアミン(3.36ml,24mmol)、メ
タンスルホン酸クロリド(1.86ml,24mmo
l)を加えて、室温に戻しながら一晩撹拌した。反応液
を濃縮し、残渣に酢酸エチル(50ml)を加えて不溶
物を濾別した後、濾液を濃縮しメタンスルホン酸エステ
ル体を得た。 <メタンスルホン酸エステル体>1H−NMR(CDC
3,400MHz)δ:1.30(3H,m) 1.
9−3.0(13H,m) 3.4−4.5(9H,
m) 5.2−5.4(1H,br) 6.9−7.5
(10H)
【0019】(1−2)メタンスルホン酸エステル体を
80%メタノール(50ml)に溶解し、粉末炭酸カリ
ウム(5.0g,36mmol)を加え室温で一晩撹拌
した。反応液からメタノールを留去し、残った水層を塩
化メチレンで抽出し、水、飽和食塩水で順次洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣にフマル酸(2.32g,20mmol)の熱
エタノール(60ml)溶液を加えて、種晶を加えて室
温で一晩撹拌した。析出した結晶を濾取し、エタノール
で洗浄した後、50℃で減圧乾燥することにより、標題
化合物(3.31g,収率33.4%)を微褐色結晶と
して得た。そのうち3.0gを50%エタノール(7.
5ml)中で再結晶することにより、標題化合物(2.
31g,回収率77.0%)を微褐色結晶として得た。
【0020】
【実施例2】(5RS)−5−ベンジル−3−[(1S
R)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,
3−オキサゾリジン−2−オン 酢酸セシウム(42mg,0.22mmol)を乾燥D
MF(0.5ml)に溶解し上記実施例1の(1−1)
で得られたメタンスルホン酸エステル体(101mg,
0.20mmol)の乾燥DMF(0.5ml)溶液を
加え、80℃で1時間撹拌した。反応液をHPLCによ
り分析したところ、標題化合物が85%(Peak a
rea%)であった。 <HPLC分析条件> (本明細書記載の他のHPLCもこの条件と同じ) カラム:Nakarai Tesque COSMOS
IL 5C18AR(4.6mmI.D×250mm) 移動
相:2%NaH2PO4/CH3CN=7/3 流 速:
1ml/min 検 出:UV(215nm)
【0021】
【実施例3】1−[N−[3−モルホリノ−1−フェニ
ルプロピル]−N−アルコキシカルボニル]アミノ−3
−フェニル−2−プロパノールのジアステレオマーA
[(2RS,1SR)−体]とB[(2RS,1RS)
−体]との混合物 (3−1)ピリジニウムジクロメート(PDC)(6.
14g,pur.98%,16mmol)を塩化メチレ
ン(100ml)に懸濁し、(2RS)−1−[N−
[(1RS)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピ
ル]−N−エトキシカルボニル]アミノ−3−フェニル
−2−プロパノール(ウレタン体・ジアステレオマー
B)(3.41g,8.0mmol)の塩化メチレン
(50ml)溶液を40分かけて滴下した。室温で31
時間撹拌し、反応終了を確認後、無水硫酸マグネシウム
(6g)およびエーテル(100ml)を加え、室温で
30分間撹拌した。不溶物をセライト濾過後、濾液に水
を加え振盪した。有機層を分取し、水および飽和食塩水
で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去し、残渣をシリカゲルカラム精製(酢酸エチル
/メタノール=50/1〜20/1)することにより、
(RS)−1−[N−[3−モルホリノ−1−フェニル
プロピル]−N−エトキシカルボニル]アミノ−3−フ
ェニル−2−プロパノン(ケトン体)1.45gを黄色
飴状物として得た。(収率:42.7%) <ケトン体>1 H−NMR(CDCl3,400MHz)δ: 1.08(3H,t,J=7Hz) 1.9−2.3(2H,m) 2.2−3.2(6H,m) 3.5−4.1(10H,m) 4.2−4.3(1H,m) 7.0−7.4(10H,m) MS(FAB,Matrix:Glycerin):4
25(67%,[M+H]+),100(100%).
【0022】(3−2)ケトン体(85mg,0.20
mmol)のIPA(1ml)溶液を−20℃に冷却
下、水素化ホウ素ナトリウム(10mg)を加え同温度
で4日間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶
液(10ml)を加え、塩化メチレンで抽出した。有機
層を合わせ飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧留去することにより、標題化
合物のウレタン体85mgを得た。HPLCによる分析
の結果、純度は97%であり、ジアステレオマー比はA
/B=47/53であった。(収率97%)
【0023】
【実施例4】 (5RS)−5−ベンジル−3−[(1
SR)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−
1,3−オキサゾリジン−2−オン (2RS)−1−[N−[(1RS)−3−モルホリノ
−1−フェニルプロピル]−N−エトキシカルボニル]
アミノ−3−フェニル−2−プロパノール(ウレタン体
・ジアステレオマーB)(240mg,0.563mm
ol)を塩化メチレン(1ml)に溶解し、水浴上で撹
拌下、チオニルクロリド(0.56ml,7.56mm
ol)を加えて、室温に戻しながら20分間撹拌した。
反応液を濃縮し、残渣に水(1.5ml)を加えて、1
00℃で2時間撹拌した。反応液にベンゼンを加え濃縮
し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化
メチレンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥し、溶媒を減圧留去することにより、標題化合物24
4mg(pur.83.3%;HPLC peakar
ea%)を得た。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(2RS)−1−[N−[(1RS)−3
    −モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−アルコキ
    シカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノー
    ルと一般式RSO2X(式中、Rはアリール基またはア
    ルキル基を示し、そしてXはハロゲン原子を示す)で表
    されるスルホニル化合物を反応させ、スルホン酸エステ
    ル体を得た後、これを閉環反応に付すことを特徴とする
    (5RS)−5−ベンジル−3−[(1SR)−3−モ
    ルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,3−オキサゾ
    リジン−2−オンの製法。
  2. 【請求項2】Rがメチル基であり、Xが塩素原子である
    ことを特徴とする請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】閉環反応を塩基の存在下で行うことを特徴
    とする請求項1又は2記載の製法。
  4. 【請求項4】閉環反応を炭酸カリウムまたは酢酸セシウ
    ムの存在下で行うことを特徴とする請求項1又は2記載
    の製法。
  5. 【請求項5】(2RS)−1−[N−[(1RS)−3
    −モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−アルコキ
    シカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノー
    ルをハロゲン化剤と反応させた後、得られた化合物を加
    熱することを特徴とする(5RS)−5−ベンジル−3
    −[(1SR)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピ
    ル]−1,3−オキサゾリジン−2−オンの製法。
  6. 【請求項6】ハロゲン化剤がチオニルクロライドである
    ことを特徴とする請求項5記載の製法。
  7. 【請求項7】(2RS)−1−[N−[(1RS)−3
    −モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−アルコキ
    シカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プロパノー
    ルを酸化し、(RS)−1−[N−[3−モルホリノ−
    1−フェニルプロピル]−N−アルコキシカルボニル]
    アミノ−3−フェニル−2−プロパノンを得た後、これ
    を還元することで、(2RS)−1−[N−[(1S
    R)−3−モルホリノ−1−フェニルプロピル]−N−
    アルコキシカルボニル]アミノ−3−フェニル−2−プ
    ロパノール(ジアステレオマーA)と(2RS)−1−
    [N−[(1RS)−3−モルホリノ−1−フェニルプ
    ロピル]−N−アルコキシカルボニル]アミノ−3−フ
    ェニル−2−プロパノール(ジアステレオマーB)との
    混合物を得、次いでこれをジアステレオマーAの酸との
    塩とBの酸との塩との溶解度差を利用してジアステレオ
    マーAを得、次いでこれを環化反応に付すことを特徴と
    する(5RS)−5−ベンジル−3−[(1SR)−3
    −モルホリノ−1−フェニルプロピル]−1,3−オキ
    サゾリジン−2−オンの製法。
  8. 【請求項8】ピリジニウムジクロメートを用いて酸化す
    るとにより(RS)−1−[N−[3−モルホリノ−1
    −フェニルプロピル]−N−アルコキシカルボニル]ア
    ミノ−3−フェニル−2−プロパノンを得ることを特徴
    とする請求項7記載の製法。
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