JP2000189326A - ロ―スタ―及び排煙方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】焼肉等の調理物を焼上げる際に発生する焼煙、
排ガス等を循環させ、該焼煙、排ガス等を再燃焼させる
ようにすると共に、該焼煙、排ガス等を室内等に排出さ
せないようにしたロースターを提供する。 【解決手段】外釜と内釜より成り、内釜の排煙を外釜よ
り排出すると共に、内釜には前記排煙の少なくとも一部
をブロアーにて内釜に送入して再燃焼させるロスターに
おいて、外釜の排出口にブロアーに連通する循環路の一
端を連通させると共に、外気取入管の一端を連通する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ロースターの内、
特に焼肉等の調理物を焼上げる際に発生する焼煙、排ガ
ス等を循環或いは屋外に排出させ、且つ、外部から新鮮
な外気を取入れるようにした無煙ロースターに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、焼肉等の調理物を調理をする場
合、該調理部を焼上げる際に発生する焼煙、排ガス等が
室内或いは店内に充満するのを防止するため、該焼煙、
排ガス等を吸収し、屋外へ排出するようにした、所謂無
煙ロースターや、ロースターの内部に通気管を設け、該
通気管内に浄化装置等を装着して焼煙、排ガス等を浄化
して室内或いは店内に排出するようにした、所謂ダクト
レス無煙ロースターが使用されている。（特開平５−２
４８６４３号，特開平８−１５４６０号）又、排煙を再
燃焼させると云う考えは本出願人が先に出願している。
（特願平１０−３４３２１４号）

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、前記従来
のダクトレス無煙ロースターにおいては、焼煙、排ガス
等を充分に浄化させることが困難で、室内等に煙や臭気
が充満するという問題があり、又、ダクトに排出させる
際、ダクトに油等が溜り、火災の原因となる虞れもあ
る。又、フィルターを使用する場合、フィルターが油粒
子によって目詰まりを起こしやすいという問題もある。

【０００４】そこで、本発明では前記従来の問題点を解
消するために成されたものであって、焼肉等の調理物を
焼上げる際に発生する焼煙、排ガス等を循環或いは屋外
に排出させ、該焼煙、排ガス等を室内等に排出させない
ようにすると共に、循環させた焼煙、排ガス等を再燃焼
させるようにしたロースターを提供し、更には排煙に空
気を送入して無煙化する手段をも講ぜんとするものであ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、外釜と内釜より成り、内釜の排煙を外釜
より排出すると共に、内釜には前記排煙の少なくとも一
部をブロアーにて内釜に送入して再燃焼させるロスター
において、外釜の排出口にブロアーに連通する循環路の
一端を連通させると共に、外気取入管の一端を連通する
ことを特徴とするロースター、及び、外釜と内釜より成
り、内釜の排煙を外釜より排出する一方、内釜には前記
排煙の少なくとも一部をブロアーにて内釜に送入して再
燃焼させると共に、外釜の排出口より排出される排煙に
外気よりの新鮮空気を吹込むことを特徴とする排煙方法
を提案するものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って詳細に説明する。１はロースター本体であっ
て、外釜２と内釜３及び内釜３内に配置される水受け皿
４、該水受け皿４上に形成される燃焼部５、該燃焼部５
内に設置される熱源としてのバーナー６、焼網７を載置
する網受け８等で構成されている。外釜２は、天板９と
それを支承するフレーム１０よりなるロースター本体１
内に配置され、天板９に穿設された開口部周縁９１乃至
フレーム１０に係架乃至固定されている。又、該外釜２
の底部には排気口２１が穿設され、その下部に連結管１
２を連結させてある。連結管１２の下端を、ダクト１１
の上部に形成したフランジ１１１に載置する構成が便利
である。連結管１２の上端１２１は外釜２の底部より上
方に突出してあり、外釜２底部上に油溜り１２２を形成
してある。

【０００７】ダクト１１の上端乃至連結管１２には、循
環路１８０の一端及び外気取入管４０の一端を連通させ
てある。この際、ダクト１１の上端或は連結管１２は排
気と新鮮空気の混合室となる。外気取入管４０の先端を
循環路１８０一端近辺にまで延長してもよい。又、外気
取入管４０の一端を直接循環路１８０に接続することも
出来る。

【０００８】内釜３は外釜２内に形成された内筐１３に
収納され、夫々の周囲間に間隙を置き、外釜２と内筐１
３間には排気通路１３１、内釜３と内筐１３間には吸気
通路１３２が形成されるように配置されている。内筐１
３の上縁３１は外側に折曲され、内側に折曲された外釜
２の上縁２２に載置されている。該内釜３の底部３２に
は水受け皿４が着脱自在に載置されるように成されてい
る。該水受け皿４は、上方に引上げる方が好ましいが、
内筐１３、外釜２の側方に挿通部を設けて引出し自在と
することも出来る。

【０００９】網受け８は段状を成す枠体に形成され、そ
の上段の外側周縁は前記内釜３の段部３３上に載置固定
され、下段の内側周縁には焼網７が取外し自在に載置さ
れるように成されている。尚、実施例では網受け８を内
釜３の段部３３に載置するようにしたが、網受け８の外
端を延長して内筐１３の上縁３１に載置しても良いこと
勿論である。

【００１０】内釜３の側方上端は段部３３より上方に張
出させ、内筐１３の上縁３１上に載置される。内筐１３
の上方には、外釜２との間に排出口１４２が形成され、
該排出口１４２に面して多数の微小の通孔１３３，１３
３，…が穿設された油フィルター１４が着脱自在に設置
されている。該排気口１４２は大きく形成されていて
も、小孔を多数形成してもよい。又、内釜３の上方には
複数の吸気孔１３４，１３４，…が穿設されている。該
吸気孔１３４は、バーナー６上部に開口させてあり、更
に、該吸気孔１３４とバーナー６を多数のフィンと通孔
を有する輻射板６１でカバーすることは推奨される。排
出口１４２は排気通路１３１を経て外釜２を貫通した連
結管１２に連通されている。

【００１１】１８はブロアーで、モーター１９により作
動され、送入館２０を外釜２、内筐１３を貫通して吸気
通路１３２に開口してある。送入管２０は内筐１３とは
着脱自在に連通させておく。又、循環路１１の一端は、
ブロアー１３の吸入管１８１に連通してある。

【００１２】尚、外釜２の底部に穿設した排気口２１周
囲にフイルター１９を着脱自在に設置することにより、
その上に内筐１３を支承することができ、内釜２、内筐
１３を固定させることなく設置でき、着脱自在とするこ
とにより、外釜２の底部の清掃もでき、排気する焼煙、
排ガス等を浄化させるようにすることができ、循環路１
１の清掃期間を延長させることが出来るため推奨され
る。又、前記排気口１４２，１４２，…の前面には通孔
１３３，１３３，…を設けた油フィルター１４を設ける
ことにより、前記効果をより一層向上させることが出来
るため推奨される。

【００１３】内釜３と内筐１３間に形成される吸気通路
１３２は四周全部に設けることができるが、直線状のバ
ーナー６，６を対向的に設置する場合には、底部や奥に
なる一側には設けなくても差支えない。又、バーナー
６，６は、内釜３に固定的に設置する場合は、ガス供給
管の接続部６２を着脱自在にするが、取出し自在とする
ときは、内筐１３、外釜２にその取出口を設けておく。

【００１４】又、外釜２の排出口２１と循環路１８０の
連結を着脱可能とすることにより、該ロースター本体１
の設置場所に応じて外部には遺棄するダクト１１に接続
することが容易にできる。

【００１５】

【実施例】次いで、本発明によるロースターの使用方法
並びに作動について説明する。始めに使用時の設定を述
べる。ロースター本体１の組立ては、外釜２の底部に設
けた排出口２１の周囲に置いたフィルター１６上に内筐
１３を載置し、その上縁３１を外釜２の上縁に載置させ
る。この時、内釜３の側方上部には、外釜２との間に排
気口１４２，１４２が形成される。次いで、バーナー
６，６を取出口たる外釜２の透孔２００、内筐１３の透
孔１３０、内釜３の透孔３４を挿通して内釜３内に設け
る段部３３等に載置する。バーナー６，６を内釜３に固
定的に設けるときは、接続部６２によりガス供給間に接
続する。前記排気口１４２，１４２には油フィルター１
４を嵌め、或は挿着等により設置する。水受け皿４を内
釜３底部に置いて、水を収納させる。バーナー６，６に
は必要に応じ、輻射板６１を嵌め、挿着、載置等により
設置する。

【００１６】次いで、使用時、先ず、所望の焼網７を網
受け８上に載置し、バーナー６を点火させると共に、循
環路１８０内に設置したブロアー１８を作動させる。ブ
ロアー１８により送られたエアー等は、吸気通路１３２
を通り、吸引孔１３４，１３４，…より燃焼室５内に送
入される。そこで、バーナー６より上がる焔に当り、こ
れを燃焼室５内に展延せしめる。このため、焔は燃焼室
５内に均一に行き亘る。焼網７が充分熱せられたところ
で所望の国等の調理物１７，１７，…を該焼網７上に載
せる。調理物１７，１７，…が焼かれることにより、油
等を含む焼煙、排ガス等は、ブロアー１８の吸引力によ
り、油フィルター１４の通孔１３３，１３３，…より吸
込まれんとする。この際、通孔１３３，１３３，…を微
小にし、例えば０．５〜２ｍｍ径とし、開口率２０〜３
０％とした油フィルター１４を使用すると、油、煙含有
物等の大部分が該油フィルター１４に当り、捕捉され
る。この捕捉された油等は、該油フィルター１４を払拭
することにより除去することができる。他の煙は、排気
口１４２より排気通路１３１を通り、フィルター１６に
より油等が阻止される。該フィルター１６は前記油フィ
ルター１４と同効のものを使用してもよいが、通常の他
のフィルターを使用してもよい。

【００１７】然して、２つの油フイルター１４，１６を
通過した排煙は、油脂等の大きな分子を除去され、外釜
２の底部に設けられた排出口２１を出てダクト１１に入
る。そこには、外気導入管４０の一端が連通され、混合
室となっている。そこで、排煙と新鮮な空気が混合され
る。そして、その一部は排煙が新鮮な空気により冷さ
れ、又薄められてダクト１１より外部に排出される。勿
論、その排出中に、他の浄化方法が取られることもあ
る。又、他の一部は排煙と新鮮空気が混ざって循環路１
８０に至り、ブロアー１８の吸入管１８１を経てブロア
ー１８に至り、それを通過した後は、該ブロアー１８の
排出力により、送入管２０に送られ、吸気通路１３２を
経て、更に内釜３に穿設された吸気孔１３４，１３４…
より燃焼部５に排出される。燃焼部５に挿入された焼煙
等は、バーナー６，６の焔により再燃焼され、完全燃焼
される。又、この際、外気導入管４０の一端のダクト１
１或は連結管１２との連通の仕方により、排煙、新鮮な
空気の混合割合、循環路１８０への入り方を設定するこ
とができる。

【００１８】尚、この際、前述の如く、バーナー６，６
と吸気孔１３４，１３４，…を覆う如く輻射板６１を設
ければ、バーナー６，６の焔と吸気孔１３４，１３４，
…よりの吸気とが混合して燃焼部５に至り、より完全に
燃焼させることができる。勿論この間、燃焼部５には、
内釜３上方より新鮮な空気が取込まれ、バーナー６，６
の燃焼に消費され、或はその一部は油フィルター１４の
微小の通孔１３３，１３３，…より吸引される。又、油
フィルター１４の他に設けるフィルター１６により、油
脂等が阻止されるが、このフィルター１６に通過阻止さ
れた油脂等は、フィルター１６より下方に流れ落ちるこ
とがあっても、連結管１２の上端と外釜２の底部に形成
される油溜り１２２に溜ることになる。

【００１９】

【発明の効果】以上述べたように本発明の請求項１によ
れば、外釜と内釜より成り、内釜の排煙を外釜より排出
すると共に、内釜には前記排煙の少なくとも一部をブロ
アーにて内釜に送入して再燃焼させるロスターにおい
て、外釜の排出口にブロアーに連通する循環路の一端を
連通させると共に、外気取入管の一端を連通したので、
焼煙、排ガス等を再燃焼させ、然も、排煙に新鮮空気を
送入することができ、該焼煙、排ガス等を完全燃焼させ
ることができる。その上、一部のダクトより排出される
排煙にも新鮮空気を送入できるので、排煙の温度を下
げ、排煙を薄めることができる。従って、該焼煙、排ガ
ス等は無臭となって一部は再び利用され、一部は排出さ
れるため、該焼煙、排ガス等が室内等に排出されること
がない。更に、肉等の焼き物に不快な臭いを付けること
がないので、該調理物の味を損なうことがない。

【００２０】更に、本ロースターは、内釜、内筐の着脱
が極めて容易であり、清掃に便であり、常に清潔に保つ
ことができ、衛生的であると共に、排油、排煙等による
火災の虞れもない等実用効果大である。

【００２１】又、請求項２によれば、排煙中の油、その
他の成分が大部分捕捉され、排煙をクリーンにすること
ができ、排煙循環の再燃焼を更に実効あらしめることが
できた。

【００２２】又、請求項３によれば、外釜と内釜より成
り、内釜の排煙を外釜より排出すると共に、内釜には前
記排煙の少なくとも一部をブロアーにて内釜に送入して
再燃焼させる方法において、外釜の排出口より排出され
る排煙に外気よりの新鮮空気を吹込んだので、排煙と新
鮮空気の混合が行われ、排煙の浄化に役立つ効果があ
る。

【００２３】又、請求項４によれば、外釜と内釜より成
り、内釜の排煙を外釜より排出すると共に、内釜には前
記排煙の少なくとも一部をブロアーにて内釜に送入して
再燃焼させる方法において、外釜の排出口より排出され
る排煙に外気よりの新鮮空気を吹込み、排煙の一部を外
釜の排出口に連通する循環路により内釜に送入して再燃
焼させ、他は外釜の排出口に連通するダクトにより排出
させたので、排煙の再燃焼の完全化、、排出煙の温度低
下によるダクト等の火災防止、排煙の清浄化に有効であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるロースターを装着した天板の斜視
図

【図２】図１のＡ−Ａ線要部拡大断面図

【図３】本発明の他の実施例を示す図１のＡ−Ａ線要部
拡大断面図

【図４】図１のＢ−Ｂ線要部拡大断面図

【符号の説明】

１ ロースター本体 ２ 外釜 ２１ 排出口 ３ 内釜 ５ 燃焼部 ６ バーナー １１ ダクト １３ 内筐 １３１ 排気通路 １３２ 吸気通路 １３４ 排気孔 １４ 油フィルター １６ フィルター １８ ブロアー １８０ 循環路

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外釜と内釜より成り、内釜の排煙を外釜よ
   り排出すると共に、内釜には前記排煙の少なくとも一部
   をブロアーにて内釜に送入して再燃焼させるロスターに
   おいて、外釜の排出口にブロアーに連通する循環路の一
   端を連通させると共に、外気取入管の一端を連通するこ
   とを特徴とするロースター。
2. 【請求項２】内釜又は必要に応じ形成する内筐と外釜間
   に排出口に対応した油フィルターを着脱自在に設置する
   ことを特徴とする請求項１に記載のロースター。
3. 【請求項３】外釜と内釜より成り、内釜の排煙を外釜よ
   り排出する一方、内釜には前記排煙の少なくとも一部を
   ブロアーにて内釜に送入して再燃焼させると共に、外釜
   の排出口より排出される排煙に外気よりの新鮮空気を吹
   込むことを特徴とする排煙方法。
4. 【請求項４】外釜と内釜より成り、内釜の排煙を外釜よ
   り排出する一方、内釜には前記排煙の少なくとも一部を
   ブロアーにて内釜に送入して再燃焼させると共に、外釜
   の排出口より排出される排煙に外気よりの新鮮空気を吹
   込み、排煙の一部を外釜の排出口に連通する循環路によ
   り内釜に送入して再燃焼させ、他は外釜の排出口に連通
   するダクトにより排出させることを特徴とする排煙方
   法。