JP2001137130A - ロースター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】焼肉等の調理物を焼上げる際に発生する焼煙、
排ガス等を循環させ、該焼煙、排ガス等を再燃焼させる
ようにすると共に、該焼煙、排ガス等を室内等に排出さ
せないようにした無煙ロースターを提供する。 【解決手段】外釜と内釜とより成り、該外釜と内釜は一
部に煙道を形成する間隙を置いて配置すると共に、該間
隙を排気通路とし、外釜底部にダクトへの排出孔を設け
ると共に、前記外釜には少なくとも一端を外気に開放し
た内釜へ通風する通風管に接続し、該通風管には燃焼部
内に向けた開口を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ロースターの内、
特に焼肉等の調理物を焼上げる際に発生する焼煙、排ガ
ス等を循環させ、該焼煙、排ガス等を再燃焼させるよう
にしたロースター及び焼肉方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、焼肉等の調理物を調理をする場
合、該調理部を焼上げる際に発生する焼煙、排ガス等が
室内或いは店内に充満するのを防止するため、該焼煙、
排ガス等を吸収し、屋外へ排出するようにした、所謂無
煙ロースターや、ロースターの内部に通気管を設け、該
通気管内に浄化装置等を装着して焼煙、排ガス等を浄化
して室内或いは店内に排出するようにした、所謂ダクト
レス無煙ロースターが使用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、前記従来
のダクトレス無煙ロースターにおいては、焼煙、排ガス
等を充分に浄化させることが困難で、室内等に煙、臭気
が充満するという問題があり、又、ダクトにより排出さ
せる場合、ダクトに油等が溜り、火災の原因となり、
又、フィルターを使用する場合、フィルターが油粒子に
よって目詰まりを起こしやすく、且又その掃除は極めて
困難であるという問題もある。更には、排煙、排ガスを
ダクトレスロースターにて処理せんとする場合、排煙、
排ガス等と清浄な空気の流通路を別経路にて形成する必
要があり、構造上複雑な構成を取らなければならなかっ
た。

【０００４】そこで、本発明では前記従来の問題点を解
消するために成されたものであって、焼肉等の調理物を
焼上げる際に発生する焼煙、排ガス等の排出を極力抑え
るように可燃物を完全に燃焼させるようにすると共に、
該焼煙、排ガス等を室内等に排出させないようにした無
煙ロースターを極めて簡単な構成により達成して、これ
を提供すること、更には極めて簡単な構造により、排ガ
ス等の再燃焼及び熱効率の向上を達成させることを課題
とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、外釜と内釜とより成り、該外釜と内釜は
一部に煙道を形成する間隙を置いて配置すると共に、該
間隙を排気通路とし、外釜底部にダクトへの排出孔を設
けると共に、前記外釜には少なくとも一端を外気に開放
した内釜へ通風する通風管を設け、該通風管には燃焼部
内に向けた開口を設けたことを特徴とする。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って詳細に説明する。１はロースター本体であっ
て、外釜２と内釜３及び内釜３内に配置される水受け皿
４、内釜３内の水受け皿４上に形成される燃焼部５、該
燃焼部５内に設置される熱源としてのバーナー６、焼網
７を載置する網受け８等で構成されている。外釜２は、
天板９とそれを支承するフレーム１０よりなるロースタ
ー本体１内に配置され、天板９に穿設された開口部周縁
乃至フレーム１０に係架乃至固定されている。又、所望
により該外釜２の一側で底部近くには排出口２１が穿設
され、ブロアー室１８１に連通させてある。該排出口２
１にはフィルター１６を着脱自在に連結せることは推奨
される。

【０００７】該開口２２には通風管３２の一端開放口３
２１を連通させてある。該通風管３２の他端は閉じてあ
ってもよく、その端部は外釜２の側端に形成された段部
２６上に載置させ、着脱自在にするのが便である。所望
により形成されるブロアー等は、ブロアー室１８１に、
モーター１９により作動されるブロアー１８が設置され
ている。ブロアー室１８１に連通乃至形成される送入部
１８２は、外釜２の開口２２に連通してある。外釜２に
は大気に開放した開口２２を設けてある。

【０００８】内釜３は外釜２内に収納され、両者の左右
端は間隙を要さず、前後側端間に間隙を置き、外釜２と
内釜３間には排気通路１３が形成されるように配置され
ている。内釜３の上縁３１は外側に折曲され、内側に折
曲された外釜２の上縁２４に載置されている。該内釜３
の底部３４には水受け皿４が着脱自在に載置されるよう
に成されている。該水受け皿４は、上方に引上げる型が
好ましい。内釜３の上縁３１下部の前後側面には多数の
通口３５，３５，…を穿設したフィルター１４を形成
し、、排気通路１３の吸引口１３１に対面してある。

【０００９】内釜３の上部を燃焼部５とし、該燃焼部５
に面して内釜３にバーナー６が設置されている。該バー
ナー６は燃焼部５の両側に直線状のものを用いるのがよ
いが、これに限定されない。又、該バーナー６は、内釜
３の前後側面に設けた段部３６，３６上に載置され、そ
の一端は内釜３、外釜２の夫々に設けた透孔３７、同２
３を通して外釜２に設けたレギュレーター１１に挿入脱
自在に設けてある。又、該内釜３の上部には、網受け８
の外側周縁を載置する段部３０が形成されている。

【００１０】バーナー６の上部に当る内釜３の側壁には
多数の吹出口３８，３８，…を形成してあり、該吹出口
３８，３８，…は、前記通風管３２の前面に設けた開口
３９に対面させてある。この吹出口３８を大きく形成
し、通風管３２前面に多数の小さな開口３９，３９，…
を設けるようにしても同じであり、燃焼部５内への開口
である。通風管３２の一端開放口３２１を大きく形成さ
せる、通風管の背面を開け、排気通路１３を大きくする
１３２ように、通風管３２の一端開放口３２１部分以外
を細く形成させることは推奨される。

【００１１】バーナー６上部には多数のフィンと通孔を
有する輻射板６１でカバーすることは推奨される。又、
バーナー６は、内釜３の内径よりやゝ短く形成するのが
着脱に便である。１２はフレームロッドで、外釜２に取
り付けてあり、その先端ロッド１２１は内釜３内におい
てバーナー６の炎口６２，６２，…に近接して設置して
ある。更に、内釜３の底部３４は、外釜２の底部２５上
に載置させたフィルター１９上に載置され、排気通路１
３を遮断する形で排気口２５１へと排気を導く。

【００１２】

【実施例】次いで、本発明ロースターの装置及び作動に
ついて説明する。始めに装置使用時の設定を述べる。ロ
ースター本体１の組立ては、通風管３２の一端を外釜２
の側面に形成させた段部２６に載せ、他端を外釜２の他
側面に設けた開口２２に挿通して開放口３２１を連通さ
せる。次いで、外釜２に内釜３を挿通し、内釜３の上縁
３１を外釜２の上縁２４に載置させる。又更に内釜３の
段部３０，３０は通風管３２，３２上に載置される型と
なるのがよい。この時、内釜３の側方上部には外釜２と
の間には排気口１３１が形成される。又、内釜３の側壁
と外釜２の側壁間及び外釜２の底部２５と内釜３の底部
３４間に排気通路１３が形成される。然も、内釜３の両
側の段部３０，３０が通風管３２，３２上に載るとき、
両側の通風管３２の開口３９には、内釜３に形成させた
吹出口３８，３８，…が対面し、通風管３２内の空気が
これら開口３９、吹出口３８，３８，…を経て燃焼部５
内に送られるようになっている。

【００１３】次いで、バーナー６，６を内釜３の透孔３
７、外釜２の透孔２３を挿通してレギュレーター１１を
連通させ、内釜３内に設ける段部３６に設置する。排出
口２１にはフィルター１６を嵌め、或いは挿着等により
設置する。水受け皿４を内釜３底部において、水を収納
させる。バーナー６，６には必要に応じ、輻射板６１を
嵌め、挿着、載置等により設置する。

【００１４】次いで、使用時、先ず、所望の焼網７を網
受け８上に載置し、バーナー６を点火させる。しかると
き、排出ダクト等により外釜２の底部２５に設けた排気
孔２５１を経て排気通路１３の排気ガス等が吸引され、
その排気の流れが形成されている。又、一方エアーは、
外釜２の開口２２より通風管３２に入り、その開口３
９、内釜３の吹出口３８，３８，…より燃焼部５内に送
入される。更に、所望によりブロアー室１８１内に設置
したブロアー１８を作動させる。ブロアー１８により送
られたエアー等は、送入部１８２を通り、より大量のエ
アーが送入される。この通風管３２により燃焼部５内に
くまなく均一にエアーが供給される。そこで、バーナー
６より上がる焔に当り、これを燃焼室５内に展延せしめ
る。このため、焔は燃焼部５内に均一に行き亘る。焼網
７が充分熱せられたところで所望の肉等の調理物１７，
１７，…を該焼網７上に載せる。調理物１７，１７，…
が焼かれることにより、油等を含む焼煙、排ガス等は、
排出ダクトにより生来される吸引力によりフィルター１
４の通口３５，３５，…より吸い込まれんとする。この
際、通口３５，３５，…を微小にし、例えば０．５〜２
ｍｍ径とし、開口率２０〜３０％としたフィルター１４
を使用すると、油、煙含有物等が捕捉される。この捕捉
された油等は払拭により除去することができる。

【００１５】他の煙は、通口３５，３５，…より吸引口
１３１に入り、排気通路１３を経てフィルター１９によ
り油等が阻止される。該フィルター１９はフィルター１
４と同効のものを使用してもよいが、通常の他のフィル
ターを使用してもよい。残りは外釜２に設けられた排気
口２５１を経て排出ダクトにより排出される。又、所望
によりブロアー室１８１を設けたときは、それを通過し
た後は、該ブロアー１８の排出力により、送入部１８２
を経て、更に内釜３に穿設された吸気孔１３４，１３
４，…より燃焼部５に排出される。燃焼部５に送入され
た焼煙等は、バーナー６の焔により再燃焼されるため、
完全燃焼される。

【００１６】尚この際、前述の如く、バーナー６，６を
覆う如く輻射板６１を設ければ、バーナー６の焔と吹出
口３８，３８，…よりの吸気とが混合して燃焼部５に至
り、より完全に燃焼される。勿論この間、燃焼部５に
は、内釜３上方より新鮮な空気が取込まれ、バーナー６
の燃焼に消費され、或いはその一部はフィルター１４の
通口３５，３５，…より吸引される。又、フィルター１
４の他に設けるフィルター１９により、油脂等が阻止さ
れるが、このフィルター１９に通過阻止された油脂等は
フィルター１６より下方に流れ落ちるように形成される
油溜りに溜めればよい。

【００１７】

【発明の効果】以上述べたように本発明請求項１によれ
ば、外釜と内釜とより成り、該外釜と内釜は一部に煙道
を形成する間隙を置いて配置すると共に、該間隙を排気
通路とし、外釜底部にダクトへの排出孔を設けると共
に、前記外釜には少なくとも一端を外気に開放した内釜
へ通風する通風管を設け、該通風管には燃焼部内に向け
た開口を設けたので、ダクト型ロースター本体として使
用することもでき、場合により該装置をそのまゝ完全循
環型のノンダクト型ロースター本体として使用すること
もでき、その使用範囲は広い。又、何れの場合にも、焼
煙、排ガス等が室内等に排出することがない。又、燃焼
煙、排ガス等を外部に排出又は再燃焼させるようにした
ので、該焼煙、排ガス等の処理は完全である。従って、
該焼煙、排ガス等は無臭の空気となって再び利用される
ため、肉等の焼き物に不快な臭いを付けることがないの
で、該調理物の味を損なうことがない。

【００１８】更に、本ロースターは内釜と外釜により構
成され、通風管により外気等を燃焼部に均等に供給で
き、構造が極めて簡単であり、製造も容易であると共
に、極めて熱効率がよく排気成分が出難い構成である。
又、内釜の着脱が極めて容易であり、清掃に便であり、
常に清潔に保つことができ、衛生的であると共に、排
油、排煙等による火災の虞れもない等実用効果大であ
る。

【００１９】又、請求項２によれば、外釜の排出口とブ
ロアーの連結を着脱可能とし、必要に応じて該排気孔を
外部に通ずるダクトに連通するようにしたので、設置場
所に応じてノンダクト式無煙ロースターとしても利用す
ることが出来る等の効果を有するものである。

【００２０】又、請求項３によれば、排煙中の油、その
他の成分が捕捉され、排煙をクリーンにすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるロースターの斜視図。

【図２】同上の要部拡大横断面図

【図３】同上の要部拡大縦断面図

【図４】同上の要部組立斜面図

【符号の説明】

１ ロースター本体 ２ 外釜 ２１ 排出口 ２５ 底部 ２５１ 排気孔 ３ 内釜 ５ 燃焼部 ６ バーナー ９ 天板 １１ レギュレーター １２ 連結管 １２２ 油溜り １３ 排気通路 １４ フィルター １６ フイルター １８ ブロアー １９ フィルター ３２ 通風管 ３５ 通口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外釜と内釜とより成り、該外釜と内釜は一
   部に煙道を形成する間隙を置いて配置すると共に、該間
   隙を排気通路とし、外釜底部にダクトへの排出孔を設け
   ると共に、前記外釜には少なくとも一端を外気に開放し
   た内釜へ通風する通風管を設け、該通風管には燃焼部内
   に向けた開口を設けたことを特徴とするロースター。
2. 【請求項２】外釜の排出口とブロアーとの連結を着脱可
   能としたことを特徴とする請求項１に記載のロースタ
   ー。
3. 【請求項３】外釜に形成される排出孔を囲繞するフィル
   ターを着脱自在に設置したことを特徴とする請求項１又
   は２に記載のロースター。