JP2000188376A - 集積回路とその製法 - Google Patents

集積回路とその製法

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JP2000188376A JP11361492A JP36149299A JP2000188376A JP 2000188376 A JP2000188376 A JP 2000188376A JP 11361492 A JP11361492 A JP 11361492A JP 36149299 A JP36149299 A JP 36149299A JP 2000188376 A JP2000188376 A JP 2000188376A
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laser
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thickness
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D Bailey Fred
ディ、ベイリイ フレッド
M Jacobsen Stuart
エム、ジャコブセン スチュアート
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜抵抗を含む誘電体スタックに対するレー
ザ調整のトラブル防止。 【解決手段】 薄膜抵抗の処理の流れが、最適化された
多層積重ね(60、70)内に調整すべき抵抗(80)
を正確に取り入れる問題を解決する。これは、薄膜抵抗
(80)を形成する直前に、シリコン基板と誘電体の積
重ねの頂部の間にある誘電体の積重ね(60)の合計の
厚さを測定することによって達成される。次に、誘電体
の積重ね(60)の厚さを、レーザの1/4波長の奇数
整数倍になるように調節(60+70)する。次に薄膜
抵抗(80)を形成し、その上に重なる誘電体(12
0)をデポジットする。重なる誘電体(120)の厚さ
も同じようにレーザの1/4波長の奇数整数倍に調節
(120+130)する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は全般的に薄膜抵抗
の分野、更に具体的に言えば、レーザ調整可能な薄膜抵
抗に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】薄膜抵抗は、多くの重要な技術
の用途で電子回路に利用されている。この抵抗は個別デ
バイスの一部分であってもよいし、或いは複雑なハイブ
リッド回路または集積回路の一部分であっても良い。集
積回路の薄膜抵抗の幾つかの具体的な例を挙げれば、ア
ナログ・デジタル変換器の抵抗梯形回路及びエミッタ・
フォロワ増幅器の限流及び負荷抵抗がある。膜抵抗は、
窒化タンタル(TaN)、シリコン・クロム(SiC
r)及びニッケル・クロム(NiCr)を含む種々の材
料で構成することができる。こういう抵抗材料は、その
比抵抗特性及び安定性、特に抵抗温度係数(TCR)の
性質の点で選ばれる。10nm被膜の薄膜抵抗のシート
抵抗及びTCRの典型的な値は、SiCrでは2000
オーム/スクエア(<200ppm/℃ TCR)であ
り、NiCrでは200オーム/スクエア(<100p
pm/℃ TCR)である。
【0003】レーザ調整(トリミング)可能な薄膜抵抗
は、従来技術として十分に確立されていて、高度に単調
な出力を持つアナログ・デジタル変換器のようなデバイ
スを可能にする重要な技術である。レーザ調整(レーザ
ートリミング,laser trimming)は、今日の多くの集積
回路では、特にデバイスの許容公差の仕様が高まるにつ
れて必要である。調整されていないウェーハは、低コス
ト部品の生産ができるくらいの高い歩留まりを持たない
か、或いはデバイスに要求される抵抗またはその他の部
品の精度が高すぎて、プロセスの許容公差によって達成
することができなくなる。集積回路に取り入れられた抵
抗を調節するために今日使われている最も普通の方式は
機能的な調整を使い、これによって、普通は適当なプロ
ーブ・カードを用いてウェーハ・レベルで回路が機能的
に動作可能にされる。電圧レベルのようなデバイス・パ
ラメータが、予定の調整アルゴリズムに従ってレーザが
薄膜抵抗のある部分を切削または取り除く時、絶えず監
視される。一旦予定の1組の出力に達したら、調整を停
止する。
【0004】SiCr及びNiCrの上に述べた所望の
性質とともに、こういう材料は、完全に密閉された環境
でも、すなわち、それらの上に不活性化層がデポジット
されて、デバイス及び抵抗を収容したウェーハの処理の
最終工程が完了した後でも、調整するのに適している。
こういう種類のレーザ調整では、抵抗材料が完全に物理
的には蒸発せず、高強度レーザによって誘起された熱
が、加熱された部分の形状を部分的に変えて、こうして
その導電度特性を大まかに変えるか、または抵抗内の要
素に酸化のような化学反応を起こさせて、やはり材料の
導電度を大まかに変えて高絶縁領域を作る。この工程
で、レーザ・ビーム強度またはパルス流束がウェハーに
亙る全ての区域で、抵抗層に一様に吸収されることが重
要である。抵抗に対する吸収が大幅に変動すると、低吸
収区域にある抵抗は、不完全な化学反応または形状の変
化のために、有効に調整されないことがある。高吸収区
域にある他の抵抗は吸収が強すぎて、抵抗材料を蒸発さ
せ、それによってその上に重なる不活性化層を取り除い
てしまう。
【0005】抵抗に対するレーザの吸収を左右する最も
重要な因子が、その中に抵抗を形成した多層誘電体の積
重ね(スタック,stack)の性質であることは良く知ら
れている。図1について説明すると、薄膜抵抗10が誘
電体材料の2つの積重ね20及び30の間に収容され
る。この積重ねがシリコン・ウェーハの基板40の上に
デポジットされている。誘電体の積重ねの被膜の厚さ
が、高度に単色性である入射レーザ・ビームの波長程度
であるから、積重ね内の透過及び反射レーザ・ビーム
が、薄膜抵抗10の周りの区域内で建設的または破壊的
な干渉を持つことがある。図2は、図1に示す積重ねと
同様な積重ねに対する反射率スペクトルを示しており、
その材料及びパラメータは次の通りである。シリコン基
板(屈折率n=3.5、吸光率k=1.7×10-4)の
上に、10,000Åの二酸化シリコン(n=1.4
8、k=0)をデポジットした後、100ÅのNiCr
(n=2.63、k=4.28)及び最後の10,00
0Åの二酸化シリコン(n=1.48、k=0)をデポ
ジットする。図2では、最小の反射率の点は、この波長
範囲内で8,500Å及び12,000Åにある。これ
らの点は、SiCr薄膜抵抗の吸収が最も強くなる波長
を表しており、従って、レーザ調整に最も適した波長を
表している。更に、こういう点では、レーザ吸収の微分
係数がゼロであるから、これらの波長は、ウェーハに亙
るレーザ吸収の再現性の点でも最適になっている。ウェ
ーハに亙って膜厚に変動があっても、ゼロである微分状
態のために、吸収の変動に対する影響は最も小さい。こ
れは、図2の反射率の山と谷の中間にある点とは対照的
であり、こういう点は、ウェーハに亙る誘電体層の厚さ
の小さな変化でも、SiCrの吸収に望ましくない大き
な変化を招くような波長に対応している。
【0006】最適の積重ねのパラメータを決定する時、
両方の誘電体の積重ね20及び30の厚さが重要であ
る。一般的に、下側誘電体の積重ね20は、光学的な四
分の一波長板にすべきである。すなわち、その物理的な
厚さにその屈折率を乗じた値が、調整レーザの波長の1
/4の奇数整数倍に等しくなるようにすべきである。全
体的な空洞に対する下側層の重要性の寄与は、レーザを
実質的に吸収しない薄膜抵抗では増加する。これは、調
整のための最適の厚さの範囲が5nm及び20nmの間
と決まっている、SiCr及びNiCrのような調整に
適した抵抗材料では、殆ど常にそうである。
【0007】上側層も、レーザ波長に対する反射防止被
覆として最適化すべきであり、同様に1/4波長の奇数
整数倍である。このため、空洞はレーザ波長に合わせて
設計することができる。薄膜抵抗を調整するための最も
適当なレーザは、現在、周知のレーザ活性化イオン・ネ
オジミウム3+に基づいている。ネオジミウム3+イオ
ンが取り入れられるホスト格子またはレーザ空洞の設計
によるが、主レーザ動作線波長を変えることができる。
例えば、ホスト格子Y3Al512(YAG)では、レー
ザ動作波長は1064nmになり、ホスト格子YLiF
4(YLF)では、1047nmになる。
【0008】従って、回路部品を損傷する惧れがある過
剰のレーザ・エネルギを使わずに、薄膜抵抗を収容した
全体的な誘電体の積重ねが、効率的なレーザ調整に必要
な有利な吸収及び反射特性を持つように、製造されたウ
ェーハ内の両方の誘電体被膜20及び30の厚さを精密
に制御できることが非常に望ましい。しかし、誘電体の
積重ね20及び30が相加的な厚さ誤差を持つ多くの異
なる層で構成されていることがあるような集積回路を製
造する環境では、こういう条件を満たすようにこれらの
層の厚さを精密に制御することが困難である。
【0009】
【課題を解決する為の手段及び作用】この発明では、最
適化された多層積重ね内に調整される抵抗を正確に取り
入れるという問題を解決する薄膜抵抗を処理する流れを
開示する。これが、薄膜抵抗を形成する直前に、シリコ
ン基板と誘電体の積重ねの頂部の間の誘電体の積重ねの
全体的な厚さを測定することによって達成される。次
に、誘電体の積重ねの厚さをレーザの1/4波長の奇数
整数倍になるように調節する。次に、薄膜抵抗を形成
し、その上に重なる誘電体をデポジットする。上に重ね
る誘電体の厚さも同じようにレーザの1/4波長の奇数
整数倍になるように調節する。
【0010】この発明の利点は、その厚さが正確なレー
ザ調整の為に最適化されている誘電体の積重ね内に薄膜
抵抗を形成する方法を提供することである。上記並びに
その他の利点は、以下図面について説明するところを参
照すれば、当業者に明らかになろう。
【0011】
【実施例】この発明は、集積回路のレーザ調整可能な薄
膜抵抗及びその製法を提供する。1047nmのレーザ
波長を持つNd:YLFレーザを使ったレーザ調整に関
連してこの発明を説明する。この発明を1064nm波
長のYAGレーザのような他のレーザ及び波長の場合の
レーザ調整にも用いることができることは、当業者に明
らかであろう。
【0012】この発明によるレーザ調整可能な薄膜抵抗
80を持つ集積回路15の一部分が図3に示されてい
る。半導体本体50の上に誘電体層60が設けられてい
る。典型的には、半導体本体50はシリコン基板であっ
て、トランジスタ及びその他のデバイスがこの中に形成
されている。誘電体層60は、典型的には、第1の金属
相互接続層105より前に形成された一連の誘電体層で
ある。例えば、誘電体層60はフィールド酸化物及び多
レベル誘電体層を含んでいてよい。抵抗80が、図3に
示すように、第1の金属相互接続層のところではなく、
この後の金属相互接続層のところに形成される場合、誘
電体層60は、抵抗80より前に形成されたレベル間誘
電体層をも含んでいる。
【0013】集積回路15は第1の最適化層70をも含
んでいる。第1の最適化層70は誘電体層であり、好ま
しくは二酸化シリコンである。第1の最適化層70の厚
さは、前に形成されて平面化された誘電体層60の厚さ
を測定し、それを1/4波長の一層大きな奇数整数倍
(すなわち次に大きな奇数の整数または次に大きな奇数
の整数に偶数を加えた値)から差し引くことによって決
定される。例えば、誘電体層60の厚さが1047レー
ザの1/4波長の2.5倍であれば、最適化層の厚さは
1047レーザの1/4波長の0.5倍にして、合計の
厚さを1047レーザの1/4波長の3倍にする。1/
4波長の奇数倍に近ければ近いほど、抵抗を調整するの
が一層容易になる。
【0014】最適化層70は、誘電体層60の合計の厚
さが必ずしも正確に制御できないために望ましい。誘電
体層は一連の誘電体層で構成されるから、典型的には、
実際の厚さと設計の厚さとの間にいくらかの食い違いが
ある。この食い違いは、デポジッション・プロセス並び
に/またはエッチバック/平面化プロセスの誤差に由る
ことがある。
【0015】薄膜抵抗80が第1の最適化層70の上に
配置される。図示のように、抵抗80が第1の金属相互
接続層のところに設けられている。しかし、抵抗80は
任意の金属相互接続層のところに配置することができ
る。実際、この代わりに、抵抗80は、ベイリー他によ
って1998年12月18日に出願され、テキサス・インスツル
メンツ・インコーポレーテッドに譲渡された係属中の米
国特許出願通し番号60/112,731(出願人控え
番号TI−27935)に記載されているように、金属
相互接続層の間に形成することができる。典型的には、
薄膜抵抗80は、SiCr、NiCrまたはTaNのよ
うな抵抗材料80で構成される。金属相互接続層105
に対する電気接続を希望する場合、ハードマスク90の
一部分が抵抗材料80の端の上に残っていてよい。典型
的には、ハードマスク90はTiW、TiNまたはMo
で構成される。
【0016】金属相互接続層105も第1の最適化層7
0の上に配置される。追加のレベル間誘電体及び金属相
互接続層が金属相互接続層105の上に設けられる。誘
電体層120は、抵抗80より後に形成された任意のレ
ベル間誘電体を例示するのに用いられている。
【0017】希望によっては、第2の最適化層130を
誘電体層120の上に配置することができる。第2の最
適化層130は、抵抗の下にある誘電体層60に対して
第1の最適化層70が作用するのと同じ作用を、抵抗の
上に重なる誘電体120に対して果たす。これは、誘電
体の全体の厚さを1/4波長の奇数整数倍にするために
使われる。
【0018】次に図4〜10について、この発明に従っ
てレーザ調整可能な抵抗80を持つ集積回路15を製造
する方法を説明する。図4について説明すると、半導体
本体50が設けられ、その上に一連の誘電体層60が形
成されている。典型的には、半導体本体50はシリコン
基板であって、トランジスタ及びその他のデバイスがそ
の中に形成されている。説明しやすくするため、フィー
ルド酸化物層(並びに/またはシリコン基板の表面の上
に形成されるこの他の任意の誘電体層)は、誘電体層6
0の一部分として含める。誘電体層60が、これに限ら
ないが、SiO 2、BPSG(硼素及び燐をドープした
珪酸塩硝子)、SOG(スピンオン硝子)等のような周
知の絶縁誘電体層で構成された材料の層を含む。誘電体
層60に含まれるある誘電体層がデポジットされてい
て、金属相互接続層の間の絶縁層を形成する作用をして
もよい。誘電体層60のうちのある層は、典型的には何
らかの平面化工程を経ている。
【0019】誘電体層60を形成するのに使われるデポ
ジッション及び平面化工程は、何れもある程度の不正確
さを持っている。こういう不正確さは、互いに複合的に
なる傾向がある。従って、誘電体層60が完成された
後、誘電体層60の頂部と半導体本体50のシリコン基
板の間の距離を測る。次に図4に示すように、誘電体層
60の上に第1の最適化層70をデポジットする。第1
の最適化層70は、合計の厚さを、薄膜抵抗80を調整
するために使われるレーザの1/4波長の奇数整数倍に
するのに十分な厚さにデポジットされる。これは、1/
4波長の最も近い奇数整数倍または最も近いものに偶数
を加えた値であることがある。例えば、誘電体層60の
厚さが、1047レーザの1/4波長の2.5倍であれ
ば、最適化層の厚さを1047レーザの1/4波長の
0.5倍にして、合計の厚さを1047レーザの1/4
波長の3倍にする。第1の最適化層70は誘電体で構成
されていて、正確なデポジッション方法を用いてデポジ
ットされる。例えば、第1の最適化層70は、PECV
D(プラズマ強化化学反応気相成長)によってデポジッ
トされた二酸化シリコンで構成することができる。
【0020】次に、薄膜抵抗80を形成する。薄膜抵抗
を形成する種々の方法が既知である。一例の方法を説明
するが、この他の適当な方法も、当業者には明らかであ
ろう。図6に示すように、第1の最適化層70の上に薄
膜抵抗材料80をデポジットする。薄膜抵抗材料は、例
えばスパッタリングによってデポジットすることがで
き、これに限らないが、Si72Cr28またはNi40Cr
60のような材料で構成することができる。薄膜抵抗材料
80の厚さは、100〜2000Å程度であってよい。
ハードマスク90を薄膜抵抗材料80の上にデポジット
して、この後の処理工程の間、抵抗材料80を汚染から
保護する。ハードマスク90は、TiW、TiNまたは
Moのような材料で構成することができる。ハードマス
ク90の厚さは決定的ではなく、500−3000Å程
度であってよい。
【0021】次に、図7に示すように、ウェーハ15を
フォトレジスト100を用いて区切る。フォトレジスト
100が、ハードマスク90及び薄膜抵抗材料80のう
ち、抵抗80を希望する部分をマスクする。ハードマス
ク90及び薄膜抵抗材料80のうち、最終的な抵抗80
を構成しない露出部分は、CF4またはSF6のような適
当なエッチャントを用いて取り除く。エッチの後、フォ
トレジスト・マスクを剥がす。
【0022】次に第1の金属相互接続層5を形成する。
図面では金属レベル1として示してあるが、この代わり
に、第1の金属相互接続層がこの後の金属レベルであっ
てもよい。層105のような金属相互接続層を形成する
方法は周知である。例えば、図8に示すように、Alの
一面被覆105をスパッタリングによってデポジットす
ることができる。その後、その上にフォトレジスト・マ
スク110を形成して、金属相互接続部分を希望する場
所を区切る。次に、一面のAlを80%H3PO4、5%
HNO3、5%CH3COOH及び10%H2Oのような
適当なエッチャントを用いてエッチングする。その後、
フォトレジスト・マスクを剥がす。この結果得られた金
属相互接続層105が図9に示されている。
【0023】次に、図10に示すように、金属相互接続
部105をマスクとして使って、保護ハードマスク90
をエッチングする。抵抗材料80を汚染しない適当なエ
ッチャントは既知である。例えば、H22を使って、抵
抗材料80を損傷せずに、TiWのハードマスク90を
エッチングすることができる。この時、薄膜抵抗80
は、金属/抵抗界面でハードマスク90の残っている部
分で保護される電気接点を持っている。
【0024】次に処理を続けて、既知のように、追加の
金属相互接続層及びレベル間誘電体層があれば、それら
を形成する。これらの残りの誘電体層(抵抗80の上方
にあるもの)を包括的に誘電体層120と呼ぶ。所望の
全ての金属接続部及びレベル間誘電体層120を完成し
た時、誘電体層120の頂部から薄膜抵抗80までの距
離を測ることができる。その後、適当な不活性化誘電体
の最終的な層130を、例えばPECVDによってデポ
ジットする。好ましい実施例では、不活性化層130の
厚さは、合計の上側誘電体の厚さ(120及び130)
が、抵抗80の調整に使われるレーザの1/4波長の奇
数整数倍に等しくなる結果が得られるように設計されて
いる。不活性化誘電体130は、これに限らないが、S
iO2、BPSG、SOG、Si34-x(x=0〜2)
のような材料で構成することができる。
【0025】薄膜抵抗80の周りの構造の反射率スペク
トルが図11に示されている。図11の反射率スペクト
ルをもたらす積重ねは次のような材料及びパラメータで
構成されている。シリコン基板(屈折率n=3.5、吸
光率k=1.7×10-4)の上に、合計の物理的な厚さ
が5306Åの二酸化シリコン(n=1.48、k=
0)をデポジットし、その後、100ÅのNiCr(n
=2.63、k=4.28)及び別の5306Åの二酸
化シリコン(n=1.48、k=0)をデポジットす
る。このため、二酸化シリコンの物理的な厚さに屈折率
を乗じた値(5306×1.48=7,853)は、1
0470Åレーザの1/4波長の3倍に等しい。この構
造は、最小の反射率をもたらすように精密に調整されて
おり、従って1047のレーザ波長で薄膜抵抗に最大の
吸収をもたらすようになっている。
【0026】この発明の実施例について説明したが、こ
の説明はこの発明を制限する意味に解してはならない。
この実施例の種々の変更及び組合せ並びにこの発明のこ
の他の実施例も、以上の説明から当業者には明らかであ
ろう。従って、特許請求の範囲はそのような全ての変更
または実施例を含むことを承知されたい。
【0027】以上の説明に関し、更に以下の項目を開示
する。 (1) 集積回路を製造する方法において、基板の上に誘電
体の積重ねを形成し、前記誘電体の積重ねの頂部から前
記基板の頂部までの距離を測り、前記誘電体の高さを予
定のレーザの1/4波長の奇数整数倍になるように調節
し、前記調節された誘電体の積重ね(スタック)の上に
抵抗を形成する、工程を含む方法。 (2) 第1項記載の方法において、更に、前記抵抗をレー
ザ調整(レーザートリミング)する工程を含む方法。 (3) 第1項記載の方法において、前記誘電体の積重ねの
高さを調節する工程が、前記誘電体の積重ねの上に第1
の最適化層をデポジットする工程を含み、前記第1の最
適化層が、前記第1の最適化層の厚さに前記誘電体の積
重ねの厚さを加えた値が、前記予定のレーザの1/4波
長の前記奇数整数倍に大体等しくなるような厚さを持っ
ている方法。 (4) 第1項記載の方法において、更に、前記抵抗と電気
的に接触している金属相互接続層を形成し、前記抵抗の
上に上側誘電体の積重ねを形成し、前記上側誘電体の積
重ねの高さを測り、前記上側誘電体の積重ねの高さを予
定のレーザの1/4波長の奇数整数倍になるように調節
する、工程を含む方法。 (5) 第4項記載の方法において、前記調節する工程が、
前記上側誘電体の積重ねの上に第2の最適化層をデポジ
ットする工程を含み、前記第2の最適化層は、前記第2
の最適化層の厚さに前記上側誘電体の積重ねの厚さを加
えた値が、前記予定のレーザの1/4波長の前記奇数整
数倍に大体等しくなるような厚さを持っている方法。 (6) 基板の上に形成された第1の誘電体の積重ねと、前
記誘電体の積重ねの上に配置されていて、第1の最適化
層の上面から前記基板までの距離が所定のレーザの1/
4波長の奇数整数倍に大体等しくなるような第1の最適
化層と、前記第1の最適化層の上に配置されたレーザ調
整が可能な抵抗と、を含む集積回路。 (7) 第6項記載の集積回路において、前記レーザ調整可
能な抵抗がSiCrで構成されている集積回路。 (8) 第6項記載の集積回路において、前記レーザ調整可
能な抵抗がNiCrで構成されている集積回路。 (9) 第6項記載の集積回路において、更に、前記レーザ
調整可能な抵抗の上に配置された第2の誘電体の積重ね
と、前記第2の誘電体の積重ねの上にある第2の最適化
層とを含み、前記第2の最適化層の上面から前記レーザ
調整可能な抵抗までの距離が、1/4波長の奇数整数倍
に大体等しくなっている、集積回路。 (10) 薄膜抵抗の処理の流れが、最適化された多層積重
ね60、70内に調整すべき抵抗80を正確に取り入れ
る問題を解決する。これは、薄膜抵抗80を形成する直
前に、シリコン基板と誘電体の積重ねの頂部の間にある
誘電体の積重ね60の合計の厚さを測定することによっ
て達成される。次に、誘電体の積重ね60の厚さを、レ
ーザの1/4波長の奇数整数倍になるように調節60+
70する。次に薄膜抵抗80を形成し、その上に重なる
誘電体120をデポジットする。重なる誘電体120の
厚さも同じようにレーザの1/4波長の奇数整数倍に調
節120+130する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の薄膜抵抗の断面図。
【図2】図1の抵抗に関連するレーザ波長のグラフ。
【図3】この発明によるレーザ調整用に最適化したレー
ザ調整可能な薄膜抵抗を持つ集積回路の断面図。
【図4】種々の製造段階における図3の集積回路の断面
図。
【図5】種々の製造段階における図3の集積回路の断面
図。
【図6】種々の製造段階における図3の集積回路の断面
図。
【図7】種々の製造段階における図3の集積回路の断面
図。
【図8】種々の製造段階における図3の集積回路の断面
図。
【図9】種々の製造段階における図3の集積回路の断面
図。
【図10】種々の製造段階における図3の集積回路の断
面図。
【図11】図3の集積回路に関連するレーザ波長のグラ
フ。
【符号の説明】
15 集積回路 50 半導体本体 60、70 多層積重ね 80 薄膜抵抗 90 ハードマスク 105 金属相互接続層 120 誘電体 130 不活性化誘電体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集積回路を製造する方法において、 基板の上に誘電体の積重ねを形成し、 前記誘電体の積重ねの頂部から前記基板の頂部までの距
    離を測り、 前記誘電体の高さを予定のレーザの1/4波長の奇数整
    数倍になるように調節し、 前記調節された誘電体の積重ねの上に抵抗を形成する工
    程を含む方法。
  2. 【請求項2】 基板の上に形成された第1の誘電体の積
    重ねと、 前記誘電体の積重ねの上に配置されていて、前記第1の
    最適化層の上面から前記基板までの距離が所定のレーザ
    の1/4波長の奇数整数倍に大体等しくなるような第1
    の最適化層と、 前記第1の最適化層の上に配置されたレーザ調整が可能
    な抵抗とを含む集積回路。
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