JP2000186168A - 塩素含有樹脂用安定剤および塩素含有樹脂組成物 - Google Patents
塩素含有樹脂用安定剤および塩素含有樹脂組成物Info
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- JP2000186168A JP2000186168A JP10362858A JP36285898A JP2000186168A JP 2000186168 A JP2000186168 A JP 2000186168A JP 10362858 A JP10362858 A JP 10362858A JP 36285898 A JP36285898 A JP 36285898A JP 2000186168 A JP2000186168 A JP 2000186168A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 少量で塩素含有樹脂の脱塩酸反応を抑制する
ことが可能な塩素含有樹脂用安定剤を提供することを目
的とする。 【解決手段】 下記化1の構造式で示されるN−アシル
−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルから
なることを特徴とする。 【化1】 但し、R1 は、(a)非置換あるいは置換基を有する炭
素数6以上のフェニル基もしくはフェニレン基及び
(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数10以上の
ナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ばれる1つ
の基であり、R2 及びR3 は、水素、アルキル基、ハロ
ゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は水素、メチル
基、またはフェニル基であり、nは1〜4の整数を表
す。
ことが可能な塩素含有樹脂用安定剤を提供することを目
的とする。 【解決手段】 下記化1の構造式で示されるN−アシル
−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルから
なることを特徴とする。 【化1】 但し、R1 は、(a)非置換あるいは置換基を有する炭
素数6以上のフェニル基もしくはフェニレン基及び
(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数10以上の
ナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ばれる1つ
の基であり、R2 及びR3 は、水素、アルキル基、ハロ
ゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は水素、メチル
基、またはフェニル基であり、nは1〜4の整数を表
す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素含有樹脂用安
定剤および塩素含有樹脂組成物に関する。
定剤および塩素含有樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩素含有樹脂は、加熱成形時の熱により
脱塩酸を伴う劣化・着色を生じるという欠点がある。こ
のため、塩素含有樹脂組成物に安定剤として鉛化合物を
添加することが行われている。しかしながら、その分野
において鉛化合物の衛生性が問題になり、鉛化合物の代
替添加剤が要求されている。
脱塩酸を伴う劣化・着色を生じるという欠点がある。こ
のため、塩素含有樹脂組成物に安定剤として鉛化合物を
添加することが行われている。しかしながら、その分野
において鉛化合物の衛生性が問題になり、鉛化合物の代
替添加剤が要求されている。
【0003】このようなことから、錫(周期律表第4族
元素)、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金
属、亜鉛化合物、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金
属等の酸化物、水酸化物、炭酸・硫酸・亜硫酸・燐酸・
亜燐酸の塩基性塩や複塩、有機カルボン酸の塩、有機メ
ルカプタンとの塩、有機亜燐酸との塩等を主安定剤と
し、エポキシ化合物、有機亜燐酸エステル、フェノール
系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、β−ジケトン化合
物、アミノクロトン酸エステル等を助安定剤とし、かか
る主安定剤及び助安定剤の相乗効果を巧みに利用した非
鉛複合安定剤を塩素含有樹脂組成物に添加することが試
みられている。
元素)、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金
属、亜鉛化合物、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金
属等の酸化物、水酸化物、炭酸・硫酸・亜硫酸・燐酸・
亜燐酸の塩基性塩や複塩、有機カルボン酸の塩、有機メ
ルカプタンとの塩、有機亜燐酸との塩等を主安定剤と
し、エポキシ化合物、有機亜燐酸エステル、フェノール
系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、β−ジケトン化合
物、アミノクロトン酸エステル等を助安定剤とし、かか
る主安定剤及び助安定剤の相乗効果を巧みに利用した非
鉛複合安定剤を塩素含有樹脂組成物に添加することが試
みられている。
【0004】しかしながら、鉛化合物が奏する塩素含有
樹脂の脱塩酸を伴う劣化・着色を防止する効果に対抗し
うる現在既存の主安定剤・助安定剤の組み合わせは見出
されていない。即ち、鉛化合物を用いて得られる成形品
と非鉛複合安定剤を用いて得られる成形品を比較する
と、後者は強度等の物理的性質が低く、そのうえ価格が
高くなる。これは、鉛化合物と同等の脱塩酸を伴う劣化
・着色を防止する効果を得るには非鉛複合安定剤は鉛化
合物に比べて添加部数を多くする必要があるからであ
る。
樹脂の脱塩酸を伴う劣化・着色を防止する効果に対抗し
うる現在既存の主安定剤・助安定剤の組み合わせは見出
されていない。即ち、鉛化合物を用いて得られる成形品
と非鉛複合安定剤を用いて得られる成形品を比較する
と、後者は強度等の物理的性質が低く、そのうえ価格が
高くなる。これは、鉛化合物と同等の脱塩酸を伴う劣化
・着色を防止する効果を得るには非鉛複合安定剤は鉛化
合物に比べて添加部数を多くする必要があるからであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少量
で塩素含有樹脂の脱塩酸反応を抑制することが可能な塩
素含有樹脂用安定剤を提供しようとするものである。
で塩素含有樹脂の脱塩酸反応を抑制することが可能な塩
素含有樹脂用安定剤を提供しようとするものである。
【0006】本発明の別の目的は、熱安定性が向上され
た塩素含有樹脂組成物を提供しようとするものである。
た塩素含有樹脂組成物を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記化
3の構造式で示されるN−アシル−N−(2−ヒドロキ
シアルキル)アミノフェニルからなることを特徴とする
塩素含有樹脂用安定剤が提供される。
3の構造式で示されるN−アシル−N−(2−ヒドロキ
シアルキル)アミノフェニルからなることを特徴とする
塩素含有樹脂用安定剤が提供される。
【0008】
【化3】
【0009】但し、R1 は、(a)非置換あるいは置換
基を有する炭素数6以上のフェニル基もしくはフェニレ
ン基及び(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数1
0以上のナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ば
れる1つの基であり、R2 は、水素、アルキル基、ハロ
ゲン、またはアルコキシ基であり、R3 は、水素、アル
キル基、ハロゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は
水素、メチル基、またはフェニル基であり、nは1〜4
の整数を表す。
基を有する炭素数6以上のフェニル基もしくはフェニレ
ン基及び(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数1
0以上のナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ば
れる1つの基であり、R2 は、水素、アルキル基、ハロ
ゲン、またはアルコキシ基であり、R3 は、水素、アル
キル基、ハロゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は
水素、メチル基、またはフェニル基であり、nは1〜4
の整数を表す。
【0010】また、本発明によれば、塩素含有樹脂と、
塩素含有樹脂用安定剤とを含む塩素含有樹脂組成物にお
いて、前記塩素含有樹脂用安定剤は、下記化4の構造式
で示されるN−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキ
ル)アミノフェニルを含むことを特徴とする塩素含有樹
脂組成物が提供される。
塩素含有樹脂用安定剤とを含む塩素含有樹脂組成物にお
いて、前記塩素含有樹脂用安定剤は、下記化4の構造式
で示されるN−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキ
ル)アミノフェニルを含むことを特徴とする塩素含有樹
脂組成物が提供される。
【0011】
【化4】
【0012】但し、R1 は、(a)非置換あるいは置換
基を有する炭素数6以上のフェニル基もしくはフェニレ
ン基及び(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数1
0以上のナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ば
れる1つの基であり、R2 は、水素、アルキル基、ハロ
ゲン、またはアルコキシ基であり、R3 は、水素、アル
キル基、ハロゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は
水素、メチル基、またはフェニル基であり、nは1〜4
の整数を表す。
基を有する炭素数6以上のフェニル基もしくはフェニレ
ン基及び(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数1
0以上のナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ば
れる1つの基であり、R2 は、水素、アルキル基、ハロ
ゲン、またはアルコキシ基であり、R3 は、水素、アル
キル基、ハロゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は
水素、メチル基、またはフェニル基であり、nは1〜4
の整数を表す。
【0013】
【発明の実施の形態】まず、本発明に係わる塩素含有樹
脂用安定剤について説明する。
脂用安定剤について説明する。
【0014】この塩素含有樹脂用安定剤は、下記化5の
構造式で表されるN−アシル−N−(2−ヒドロキシア
ルキル)アミノフェニルからなる。
構造式で表されるN−アシル−N−(2−ヒドロキシア
ルキル)アミノフェニルからなる。
【0015】
【化5】
【0016】但し、R1 は、(a)非置換あるいは置換
基を有する炭素数6以上のフェニル基もしくはフェニレ
ン基及び(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数1
0以上のナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ば
れる1つの基であり、R2 は、水素、アルキル基、ハロ
ゲン、またはアルコキシ基であり、R3 は、水素、アル
キル基、ハロゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は
水素、メチル基、またはフェニル基であり、nは1〜4
の整数を表す。
基を有する炭素数6以上のフェニル基もしくはフェニレ
ン基及び(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数1
0以上のナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ば
れる1つの基であり、R2 は、水素、アルキル基、ハロ
ゲン、またはアルコキシ基であり、R3 は、水素、アル
キル基、ハロゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は
水素、メチル基、またはフェニル基であり、nは1〜4
の整数を表す。
【0017】以下、R1 〜R3 について説明する。
【0018】(1)R1 前記非置換あるいは置換基を有する炭素数6以上のフェ
ニル基およびフェニレン基としては、例えば、フェニル
基、o−、m−およびp−メチルフェニル基、第3級ブ
チルフェニル基、ジメチルフェニル基、メトキシフェニ
ル基、o−、m−およびp−クロルフェニル、ジクロロ
フェニル基、メチルクロロフェニル基、1,2−フェニ
レン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン
基、1,2,4−フェニレン基、1,3,5−フェニレ
ン基等を挙げることができる。
ニル基およびフェニレン基としては、例えば、フェニル
基、o−、m−およびp−メチルフェニル基、第3級ブ
チルフェニル基、ジメチルフェニル基、メトキシフェニ
ル基、o−、m−およびp−クロルフェニル、ジクロロ
フェニル基、メチルクロロフェニル基、1,2−フェニ
レン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン
基、1,2,4−フェニレン基、1,3,5−フェニレ
ン基等を挙げることができる。
【0019】前記非置換あるいは置換基を有する炭素数
10以上のナフチル基およびナフチレン基としては、例
えば、ナフチル基、メチルナフチル基、クロロナフチル
基、1,5−ナフチレン基等を挙げることができる。
10以上のナフチル基およびナフチレン基としては、例
えば、ナフチル基、メチルナフチル基、クロロナフチル
基、1,5−ナフチレン基等を挙げることができる。
【0020】(2)R2 およびR3 アミノフェニルに付した置換基であるR2 およびR
3 は、同一の基であっても良いし、互いに異なる基であ
っても良い。前記アルキル基の炭素数及び前記アルコキ
シ基の炭素数は、1〜9にそれぞれすることができる。
また、前記ハロゲンとしては、塩素を挙げることができ
る。
3 は、同一の基であっても良いし、互いに異なる基であ
っても良い。前記アルキル基の炭素数及び前記アルコキ
シ基の炭素数は、1〜9にそれぞれすることができる。
また、前記ハロゲンとしては、塩素を挙げることができ
る。
【0021】前記N−アシル−N−(2−ヒドロキシエ
チル)アミノフェニルの具体例としては、下記化6〜化
16に示すもの等を挙げることができる。
チル)アミノフェニルの具体例としては、下記化6〜化
16に示すもの等を挙げることができる。
【0022】
【化6】
【0023】上記化6に示すN−ベンゾイル−N−(2
−ヒドロキシエチル)−アニリン。
−ヒドロキシエチル)−アニリン。
【0024】
【化7】
【0025】上記化7に示すN,N′−ビス−(2−ヒ
ドロキシエチル)−N,N′−ビスフェニル−テレフタ
ラミド。
ドロキシエチル)−N,N′−ビスフェニル−テレフタ
ラミド。
【0026】
【化8】
【0027】上記化8に示すN−ベンゾイル−N−(2
−ヒドロキシプロピル)−アニリン。
−ヒドロキシプロピル)−アニリン。
【0028】
【化9】
【0029】上記化9に示すN−m−トリル−N−(2
−ヒドロキシプロピル)−アニリン。
−ヒドロキシプロピル)−アニリン。
【0030】
【化10】
【0031】上記化10に示すN−m−トリル−N−
(2−ヒドロキシエチル)−アニリン。
(2−ヒドロキシエチル)−アニリン。
【0032】
【化11】
【0033】上記化11に示すN−p−メトキシベンゾ
イル−N−(2−ヒドロキシプロピル)−アニリン。
イル−N−(2−ヒドロキシプロピル)−アニリン。
【0034】
【化12】
【0035】上記化12に示すN−p−メトキシベンゾ
イル−N−(2−ヒドロキシエチル)−アニリン。
イル−N−(2−ヒドロキシエチル)−アニリン。
【0036】
【化13】
【0037】上記化13に示すN−p−クロロベンゾイ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)−アニリン。
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)−アニリン。
【0038】
【化14】
【0039】上記化14に示すN,N′,N″−トリス
−(2−ヒドロキシエチル)−N,N′,N″−トリス
フェニル−トリメサミド。
−(2−ヒドロキシエチル)−N,N′,N″−トリス
フェニル−トリメサミド。
【0040】
【化15】
【0041】上記化15に示すN−(1−ナフトイル)
−N−(2−ヒドロキシエチル)−アニリン。
−N−(2−ヒドロキシエチル)−アニリン。
【0042】
【化16】
【0043】上記化16に示すN,N′−ビスフェニル
―N,N′―(2−ヒドロキシエチル)−ナフタレン−
1,5−ジアマイド。
―N,N′―(2−ヒドロキシエチル)−ナフタレン−
1,5−ジアマイド。
【0044】前記N−アシル−N−(2−ヒドロキシア
ルキル)アミノフェニルは、例えば、N−アシル−アミ
ノフェニルにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、スチレンオキサイドあるいはエチレンクロルヒドリ
ンを反応させるか、あるいはN−(2−ヒドロキシアル
キル)アミノフェニルをカルボン酸ハライド等によりア
シル化することにより得られる。
ルキル)アミノフェニルは、例えば、N−アシル−アミ
ノフェニルにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、スチレンオキサイドあるいはエチレンクロルヒドリ
ンを反応させるか、あるいはN−(2−ヒドロキシアル
キル)アミノフェニルをカルボン酸ハライド等によりア
シル化することにより得られる。
【0045】以下、本発明に係る塩素含有樹脂組成物に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0046】この塩素含有樹脂組成物は、塩素含有樹脂
と、前述したN−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキ
ル)アミノフェニルを含む塩素含有樹脂用安定剤とを含
有する。
と、前述したN−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキ
ル)アミノフェニルを含む塩素含有樹脂用安定剤とを含
有する。
【0047】前記塩素含有樹脂には、(i)塩素含有モ
ノマー(例えば、塩化ビニルモノマー、塩化ビニリデン
モノマー、クロロプレン等)を重合反応時に含有させて
得られる重合生成物、つまり塩素含有モノマーの単純重
合体か、もしくは塩素含有モノマーを含む共重合体、
(ii)前述した(i)で説明した単純重合体及び共重合
体のうちの少なくともいずれか一方と、塩素を持たない
モノマーを重合組成として含まない重合物1種類以上と
の混合物及び(iii)前述した(ii)で説明した混合物
に塩酸もしくは塩素を反応させて得られる塩素化重合体
のうちのいずれかを用いることができる。
ノマー(例えば、塩化ビニルモノマー、塩化ビニリデン
モノマー、クロロプレン等)を重合反応時に含有させて
得られる重合生成物、つまり塩素含有モノマーの単純重
合体か、もしくは塩素含有モノマーを含む共重合体、
(ii)前述した(i)で説明した単純重合体及び共重合
体のうちの少なくともいずれか一方と、塩素を持たない
モノマーを重合組成として含まない重合物1種類以上と
の混合物及び(iii)前述した(ii)で説明した混合物
に塩酸もしくは塩素を反応させて得られる塩素化重合体
のうちのいずれかを用いることができる。
【0048】重合法としては、例えば、懸濁重合、乳化
重合、塊重合、ブロック共重合、グラフト重合などを採
用することができる。
重合、塊重合、ブロック共重合、グラフト重合などを採
用することができる。
【0049】塩化ビニルモノマーおよび塩化ビニリデン
モノマーと共重合するモノマーとしては、例えば、酢酸
ビニル、オクチル酸ビニル、エチレン、プロピレン、イ
ソブチレン、ブチルアクリレート、スチレン、アクリル
ニトリル、塩化ビニリデン、高級脂肪族ビニルエーテル
共重合体、マレイン酸ジエステル、フマール酸ジエステ
ル等から選ばれる1種あるいは2種を挙げることができ
る。
モノマーと共重合するモノマーとしては、例えば、酢酸
ビニル、オクチル酸ビニル、エチレン、プロピレン、イ
ソブチレン、ブチルアクリレート、スチレン、アクリル
ニトリル、塩化ビニリデン、高級脂肪族ビニルエーテル
共重合体、マレイン酸ジエステル、フマール酸ジエステ
ル等から選ばれる1種あるいは2種を挙げることができ
る。
【0050】前述した(i)で説明した単純重合体及び
共重合体としては、例えば、塩化ビニル単重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共
重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル
−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−ブチルアクリレ
ート重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニ
ル−アクリルニトリル重合体、塩化ビニル−塩化ビニリ
デン共重合体、塩化ビニル−高級脂肪族ビニルエーテル
共重合体等を挙げることができる。
共重合体としては、例えば、塩化ビニル単重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン共
重合体、塩化ビニル−プロピレン共重合体、塩化ビニル
−イソブチレン共重合体、塩化ビニル−ブチルアクリレ
ート重合体、塩化ビニル−スチレン共重合体、塩化ビニ
ル−アクリルニトリル重合体、塩化ビニル−塩化ビニリ
デン共重合体、塩化ビニル−高級脂肪族ビニルエーテル
共重合体等を挙げることができる。
【0051】前記塩素含有樹脂組成物は、前述したN−
アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニ
ルからなる塩素含有樹脂用安定剤と併せて他の塩素含有
樹脂用安定剤を用いることが望ましい。他の塩素含有樹
脂用安定剤としては、例えば、無機化合物、金属有機塩
化合物、有機亜燐酸エステル類(ホスファイト)、エポ
キシ化合物、酸化防止剤、多価アルコール、初期着色防
止剤、ピペリジン誘導体等を挙げることができる。かか
るN−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミノ
フェニルと併用する他の安定剤の種類は、1種類または
2種類以上にすることができる。
アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニ
ルからなる塩素含有樹脂用安定剤と併せて他の塩素含有
樹脂用安定剤を用いることが望ましい。他の塩素含有樹
脂用安定剤としては、例えば、無機化合物、金属有機塩
化合物、有機亜燐酸エステル類(ホスファイト)、エポ
キシ化合物、酸化防止剤、多価アルコール、初期着色防
止剤、ピペリジン誘導体等を挙げることができる。かか
るN−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミノ
フェニルと併用する他の安定剤の種類は、1種類または
2種類以上にすることができる。
【0052】(1)無機化合物 この無機化合物としては、例えば、酸化物、水酸化物
{例えば、消石灰(水酸化カルシウム)―具体的には協
和化学工業(株)製で、商品名がキスマ6Bであるも
の、水酸化マグネシウム−具体的には協和化学工業
(株)製で、商品名がマグサラットFであるもの等}、
カルシウム・亜鉛・マグネシウムの水酸化固溶体(例え
ば、海水化学研究所(株)製で、商品名がシースタブ
Z−10L、シースタブ Z−5あるいはシースタブ2
6Bであるもの等)、リチウム・アルミニウム複水酸化
物(例えば、水澤化学工業(株)製で、商品名がミズカ
ラックであるもの等)、珪酸塩{例えば化学組成がCa
O・xSiO2 ・nH2 O(但し、xは0.5以上、n
は2.5以下を示す)で表される微結晶カルシウムシリ
ケート等であり、具体的には水澤化学工業(株)製で、
商品名がCSHであるもの}、マグネシウム・アルミニ
ウム水酸化炭酸複塩(例えば合成ハイドロタルサイト等
であり、具体的には協和化学工業(株)製で、商品名が
アルカマイザー1もしくはDHT−4Aであるもの)、
マグネシウム・アルミニウム・亜鉛水酸化炭酸複塩(例
えば、協和化学工業(株)製で、商品名がアルカマイザ
ー4もしくはアルカマイザー7であるもの)、マグネシ
ウム・アルミニウム水酸化炭酸過塩素酸複塩(例えば、
協和化学工業(株)製で、商品名がアルカマイザー5で
あるもの、日産化学工業(株)で、商品名がBP−33
1であるもの)、合成ゼドライト(例えば、水澤化学工
業(株)製で、商品名がミズカライザーDSであるも
の、東洋曹達(株)製で、商品名がトヨビルダーである
もの)、過塩素酸塩(例えば、過塩素酸バリウム、過塩
素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム等)等を挙げること
ができる。これらの無機化合物は通常の市販品で良く、
好ましくは塩素含有樹脂に良く分散するように加工した
ものである。
{例えば、消石灰(水酸化カルシウム)―具体的には協
和化学工業(株)製で、商品名がキスマ6Bであるも
の、水酸化マグネシウム−具体的には協和化学工業
(株)製で、商品名がマグサラットFであるもの等}、
カルシウム・亜鉛・マグネシウムの水酸化固溶体(例え
ば、海水化学研究所(株)製で、商品名がシースタブ
Z−10L、シースタブ Z−5あるいはシースタブ2
6Bであるもの等)、リチウム・アルミニウム複水酸化
物(例えば、水澤化学工業(株)製で、商品名がミズカ
ラックであるもの等)、珪酸塩{例えば化学組成がCa
O・xSiO2 ・nH2 O(但し、xは0.5以上、n
は2.5以下を示す)で表される微結晶カルシウムシリ
ケート等であり、具体的には水澤化学工業(株)製で、
商品名がCSHであるもの}、マグネシウム・アルミニ
ウム水酸化炭酸複塩(例えば合成ハイドロタルサイト等
であり、具体的には協和化学工業(株)製で、商品名が
アルカマイザー1もしくはDHT−4Aであるもの)、
マグネシウム・アルミニウム・亜鉛水酸化炭酸複塩(例
えば、協和化学工業(株)製で、商品名がアルカマイザ
ー4もしくはアルカマイザー7であるもの)、マグネシ
ウム・アルミニウム水酸化炭酸過塩素酸複塩(例えば、
協和化学工業(株)製で、商品名がアルカマイザー5で
あるもの、日産化学工業(株)で、商品名がBP−33
1であるもの)、合成ゼドライト(例えば、水澤化学工
業(株)製で、商品名がミズカライザーDSであるも
の、東洋曹達(株)製で、商品名がトヨビルダーである
もの)、過塩素酸塩(例えば、過塩素酸バリウム、過塩
素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム等)等を挙げること
ができる。これらの無機化合物は通常の市販品で良く、
好ましくは塩素含有樹脂に良く分散するように加工した
ものである。
【0053】(2)金属有機塩化合物 金属有機塩化合物としては、例えば、錫等の周期律表第
四族元素、ジおよび/またはモノアルキル錫等の有機錫
化合物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カ
ルシウム等)、亜鉛、アルカリ金属(例えば、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム等)との有機脂肪族カルボン
酸、非置換あるいは置換有機芳香族カルボン酸の塩、有
機亜燐酸との塩、置換もしくは非置換フェノールとの
塩、アミノ酸およびその誘導体との塩、有機メルカプタ
ンとの塩等を挙げることができる。
四族元素、ジおよび/またはモノアルキル錫等の有機錫
化合物、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カ
ルシウム等)、亜鉛、アルカリ金属(例えば、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム等)との有機脂肪族カルボン
酸、非置換あるいは置換有機芳香族カルボン酸の塩、有
機亜燐酸との塩、置換もしくは非置換フェノールとの
塩、アミノ酸およびその誘導体との塩、有機メルカプタ
ンとの塩等を挙げることができる。
【0054】以下、金属と塩を形成する化合物を例示す
る。
る。
【0055】前記有機脂肪族カルボン酸としては、例え
ば、モンタン酸、コメ糠脂肪酸、ベヘニン酸、エルシン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、コメ脂肪
酸、リシノレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ラ
ウリン酸、低級脂肪酸、オクチル酸、イソステアリン
酸、ダイマー酸、ナフテン酸、酢酸、アゼライン酸およ
びそのモノエステル、セバチン酸およびそのモノエステ
ル、、アジピン酸およびそのモノエステル、コハク酸お
よびそのモノエステル、マロン酸およびそのモノエステ
ル、マレイン酸およびそのモノエステル、クロトン酸お
よびそのモノエステル、リンゴ酸およびそのモノエステ
ル、酒石酸およびそのモノエステル、クエン酸およびそ
のモノエステルまたはジエステル、乳酸、グリコール
酸、チオジプロピオン酸およびそのモノエステル等を挙
げることができる。
ば、モンタン酸、コメ糠脂肪酸、ベヘニン酸、エルシン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、コメ脂肪
酸、リシノレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ラ
ウリン酸、低級脂肪酸、オクチル酸、イソステアリン
酸、ダイマー酸、ナフテン酸、酢酸、アゼライン酸およ
びそのモノエステル、セバチン酸およびそのモノエステ
ル、、アジピン酸およびそのモノエステル、コハク酸お
よびそのモノエステル、マロン酸およびそのモノエステ
ル、マレイン酸およびそのモノエステル、クロトン酸お
よびそのモノエステル、リンゴ酸およびそのモノエステ
ル、酒石酸およびそのモノエステル、クエン酸およびそ
のモノエステルまたはジエステル、乳酸、グリコール
酸、チオジプロピオン酸およびそのモノエステル等を挙
げることができる。
【0056】前記無置換あるいは置換芳香族カルボン酸
としては、例えば、安息香酸、o−,m−およびp−ト
ルイル酸、p−第3級ブチル安息香酸、p−ヒドロキシ
安息香酸、サルチル酸、多塩基酸のフタル酸、メタフタ
ル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等およびそれらの
モノエステルまたはジエステル等を挙げることができ
る。
としては、例えば、安息香酸、o−,m−およびp−ト
ルイル酸、p−第3級ブチル安息香酸、p−ヒドロキシ
安息香酸、サルチル酸、多塩基酸のフタル酸、メタフタ
ル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等およびそれらの
モノエステルまたはジエステル等を挙げることができ
る。
【0057】前記有機亜燐酸としては、例えば、脂肪族
アルコールと五酸化燐との反応物であるアシッドホスフ
ァイト等を挙げることができる。具体的には、ブチルア
シッドホスファイト、オクチルアシッドホスファイト、
ステアリルアシッドホスファイト、ベヘニルアシッドホ
スファイト等が挙げられる。
アルコールと五酸化燐との反応物であるアシッドホスフ
ァイト等を挙げることができる。具体的には、ブチルア
シッドホスファイト、オクチルアシッドホスファイト、
ステアリルアシッドホスファイト、ベヘニルアシッドホ
スファイト等が挙げられる。
【0058】前記置換・非置換フェノールとしては、例
えば、フェノール、クレゾール、キシロール、オクチル
フェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、
シクロヘキシルフェノール、フェニルフェノール、ビス
フェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、
p−ヒドロキシ安息香酸のエステル、サルチル酸のエス
テル等を挙げることができる。
えば、フェノール、クレゾール、キシロール、オクチル
フェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノール、
シクロヘキシルフェノール、フェニルフェノール、ビス
フェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、
p−ヒドロキシ安息香酸のエステル、サルチル酸のエス
テル等を挙げることができる。
【0059】前記アミノ酸およびその誘導体としては、
例えば、焼成グルタミン酸、グリシン、アラニン等を挙
げることができる。
例えば、焼成グルタミン酸、グリシン、アラニン等を挙
げることができる。
【0060】前記有機メルカプタンとしては、例えば、
ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸およびそのエ
ステル、メルカプトプロピオン酸およびそのエステル、
チオリンゴ酸よびそのモノエステルまたはジエステル等
を挙げることができる。
ラウリルメルカプタン、チオグリコール酸およびそのエ
ステル、メルカプトプロピオン酸およびそのエステル、
チオリンゴ酸よびそのモノエステルまたはジエステル等
を挙げることができる。
【0061】また、2価以上の金属の有機塩化合物は、
一つの金属に異なった化合物を反応させた複合化合物
か、または2価以上の有機化合物に異種の金属を反応さ
せた複合化合物であってもよい。その例としては、2価
の水酸化カルシウムと2価の酸化亜鉛とを2価のアジピ
ン酸と1価のオクチル酸を反応させた化合物、2価のジ
ブチル錫オキサイドと1価のオクチルチオグリコレート
と1価ブチルマレイン酸を反応させた化合物、2価の水
酸化カルシウムに2価の炭酸ガスと1価のノニルフェノ
ールを反応させた化合物等が挙げられる。
一つの金属に異なった化合物を反応させた複合化合物
か、または2価以上の有機化合物に異種の金属を反応さ
せた複合化合物であってもよい。その例としては、2価
の水酸化カルシウムと2価の酸化亜鉛とを2価のアジピ
ン酸と1価のオクチル酸を反応させた化合物、2価のジ
ブチル錫オキサイドと1価のオクチルチオグリコレート
と1価ブチルマレイン酸を反応させた化合物、2価の水
酸化カルシウムに2価の炭酸ガスと1価のノニルフェノ
ールを反応させた化合物等が挙げられる。
【0062】(3)有機亜燐酸エステル類(ホスファイ
ト) この有機亜燐酸エステル類(ホスファイト)としては、
例えば、有機亞リン酸エステル、アシッドホスファイト
等を挙げることができる。より具体的に例示すれば、ト
リデシルホスファイト、トリイソオクチルホスファイ
ト、トリステアリルホスファイト、トリノニルフェニル
ホスファイト、トリフェニルホスファイト、ジフェニル
イソデシルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホス
ファイト、ジフェニルイ(ブトキシエトキシエチル)ホ
スファイト、ジフェニルイ(フェノキシエチル)ホスフ
ァイト、フェニルジイソデシルホスファイト、ジイソデ
シルペンタエリスリトールジホスファイト,テトラフェ
ニルジプロピレンジホスファイト、ジステアリルペンタ
エリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ第
3級ブチルフェニル)ホスファイ)、ビス(2,4−ジ
第3級ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4−イソ
プロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラステア
リル−4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスファ
イト、ビス(トリデシル)ビス(ノニルフェニル)−
4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、
ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ビス(トリデ
シル)−4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスフ
ァイト、ジフェニルホスファイト、ジデシルホスファイ
ト、ビス(トリデシル)ホスファイト、ビス(ノニルフ
ェニル)ホスファイト、フェニルトリデシルホスファイ
ト、脂肪族アルコールと五酸化燐との反応物であるアシ
ッドホスファイト(例えば、ブチルアシッドホスファイ
ト、オクチルアシッドホスファイト、ステアリルアシッ
ドホスファイト、ベヘニルアシッドホスファイト等)等
が挙げられる。
ト) この有機亜燐酸エステル類(ホスファイト)としては、
例えば、有機亞リン酸エステル、アシッドホスファイト
等を挙げることができる。より具体的に例示すれば、ト
リデシルホスファイト、トリイソオクチルホスファイ
ト、トリステアリルホスファイト、トリノニルフェニル
ホスファイト、トリフェニルホスファイト、ジフェニル
イソデシルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホス
ファイト、ジフェニルイ(ブトキシエトキシエチル)ホ
スファイト、ジフェニルイ(フェノキシエチル)ホスフ
ァイト、フェニルジイソデシルホスファイト、ジイソデ
シルペンタエリスリトールジホスファイト,テトラフェ
ニルジプロピレンジホスファイト、ジステアリルペンタ
エリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ第
3級ブチルフェニル)ホスファイ)、ビス(2,4−ジ
第3級ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4−イソ
プロピリデンジフェニルジホスファイト、テトラステア
リル−4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスファ
イト、ビス(トリデシル)ビス(ノニルフェニル)−
4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスファイト、
ビス(2,4−ジ第3級ブチルフェニル)ビス(トリデ
シル)−4,4−イソプロピリデンジフェニルジホスフ
ァイト、ジフェニルホスファイト、ジデシルホスファイ
ト、ビス(トリデシル)ホスファイト、ビス(ノニルフ
ェニル)ホスファイト、フェニルトリデシルホスファイ
ト、脂肪族アルコールと五酸化燐との反応物であるアシ
ッドホスファイト(例えば、ブチルアシッドホスファイ
ト、オクチルアシッドホスファイト、ステアリルアシッ
ドホスファイト、ベヘニルアシッドホスファイト等)等
が挙げられる。
【0063】(4)エポキシ化合物 このエポキシ化合物としては、例えば、エポキシ化アマ
ニ油、エポキシ化大豆油等、4,4−グリシジルオキシ
−3,3−プロピリデンビスフェニル、N,N’,N”
トリスグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジル
ペンタエリスリトール等を挙げることができる。
ニ油、エポキシ化大豆油等、4,4−グリシジルオキシ
−3,3−プロピリデンビスフェニル、N,N’,N”
トリスグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジル
ペンタエリスリトール等を挙げることができる。
【0064】(5)酸化防止剤 この酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防
止剤、チオエ−テル系酸化防止剤等を挙げることができ
る。
止剤、チオエ−テル系酸化防止剤等を挙げることができ
る。
【0065】フェノール系酸化防止剤の具体例として
は、2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェノール,
4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−第3級ブチ
ルフェノール)、n−オタデシイル3−(3,5−ジ−
第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、テトラキス[メチレン3−(3,5−ジ−第3級ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン、3,9−ビス[2−〔3−(3−第3級ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニルオ
キシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、4,4−
チオビス(3−メチル−6−第3級ブチルフェノール等
が挙げられる。
は、2,6−ジ第3級ブチル−4−メチルフェノール,
4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−第3級ブチ
ルフェノール)、n−オタデシイル3−(3,5−ジ−
第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、テトラキス[メチレン3−(3,5−ジ−第3級ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタ
ン、3,9−ビス[2−〔3−(3−第3級ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニルオ
キシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、4,4−
チオビス(3−メチル−6−第3級ブチルフェノール等
が挙げられる。
【0066】チオエ−テル系酸化防止剤の具体例として
は、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジトリ
デシル−3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリス
リチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)
等が挙げられる。
は、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジトリ
デシル−3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリス
リチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)
等が挙げられる。
【0067】(6)多価アルコール この多価アルコールの例としては、グリセリン、ジグリ
セリン、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロ
パン、ジトリメチロールプロパン、エリスリトール、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペ
ンタエリスリトール、キシリット、マンニット、ソルビ
ット、ポリビニールアルコール等が挙げられる。また、
これら多価アルコールと脂肪族、芳香族モノまたはポリ
カルボン酸との脱水縮合物である部分エステルを用いて
も良い。部分エステルとしては、例えば、ジペンタエリ
スリトール2モルとアジピン酸1モルの反応物、ジペン
タエリスリトールとペンタエリスリトールの混合物に2
モル換算のアジピン酸の反応物、ジペンタエリスリトー
ル1モルとステアリン酸2モルの反応物、ペンタエリス
リトール1モルとステアリン酸2モルの反応物等を挙げ
ることができる。ジペンタエリスリトールの部分エステ
ルのさらに具体的な例としては、味の素(株)製で、商
品名がプレンライザーTS−210、プレンライザーT
S−220であるもの等が挙げられる。ペンタエリスリ
トールの部分エステルのさらに具体的な例としては、理
研ビタミン(株)製で、商品名がリケスターHT−10
あるいはリケスターHT−20であるもの等が挙げられ
る。ソルビタンの部分エステルのさらに具体的な例とし
ては、理研ビタミン(株)製、商品名がポエムであるも
の等が挙げられる。
セリン、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロ
パン、ジトリメチロールプロパン、エリスリトール、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペ
ンタエリスリトール、キシリット、マンニット、ソルビ
ット、ポリビニールアルコール等が挙げられる。また、
これら多価アルコールと脂肪族、芳香族モノまたはポリ
カルボン酸との脱水縮合物である部分エステルを用いて
も良い。部分エステルとしては、例えば、ジペンタエリ
スリトール2モルとアジピン酸1モルの反応物、ジペン
タエリスリトールとペンタエリスリトールの混合物に2
モル換算のアジピン酸の反応物、ジペンタエリスリトー
ル1モルとステアリン酸2モルの反応物、ペンタエリス
リトール1モルとステアリン酸2モルの反応物等を挙げ
ることができる。ジペンタエリスリトールの部分エステ
ルのさらに具体的な例としては、味の素(株)製で、商
品名がプレンライザーTS−210、プレンライザーT
S−220であるもの等が挙げられる。ペンタエリスリ
トールの部分エステルのさらに具体的な例としては、理
研ビタミン(株)製で、商品名がリケスターHT−10
あるいはリケスターHT−20であるもの等が挙げられ
る。ソルビタンの部分エステルのさらに具体的な例とし
ては、理研ビタミン(株)製、商品名がポエムであるも
の等が挙げられる。
【0068】(7)初期着色防止剤 この初期着色防止剤としては、例えば、酸素含有化合物
であるβ−ジケトン化合物およびその塩、窒素含有化合
物、酸素および窒素を含有する化合物等を挙げることが
できる。
であるβ−ジケトン化合物およびその塩、窒素含有化合
物、酸素および窒素を含有する化合物等を挙げることが
できる。
【0069】β−ジケトン化合物としては、例えば、ジ
ベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、オ
クトイルベンゾイルメタン、アセト酢酸エチル、アセト
酢酸ラウリル、ベンゾイル酢酸エチル、ペンタエリスリ
トールテトラキスアセトアセテート、デヒドロ酢酸およ
びその亜鉛塩、アセチルアセトンカルシウム塩等を挙げ
ることができる。
ベンゾイルメタン、ステアロイルベンゾイルメタン、オ
クトイルベンゾイルメタン、アセト酢酸エチル、アセト
酢酸ラウリル、ベンゾイル酢酸エチル、ペンタエリスリ
トールテトラキスアセトアセテート、デヒドロ酢酸およ
びその亜鉛塩、アセチルアセトンカルシウム塩等を挙げ
ることができる。
【0070】窒素含有化合物としては、例えば、メチル
−β−アミノクロトネート、1,4−ブタン−ビス−β
−アミノクロトネート、2,6−ジメチル−3,5−ジ
エトキシカルボデヒドロピリジン、2−フェニルインド
ール、6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル等を挙げ
ることができる。
−β−アミノクロトネート、1,4−ブタン−ビス−β
−アミノクロトネート、2,6−ジメチル−3,5−ジ
エトキシカルボデヒドロピリジン、2−フェニルインド
ール、6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル等を挙げ
ることができる。
【0071】酸素と窒素を含有する化合物としては、例
えば、3−アセチル−ピロール−2,4−ジオン等を挙
げることができる。
えば、3−アセチル−ピロール−2,4−ジオン等を挙
げることができる。
【0072】(8)ピペリジン化合物 このピペリジン化合物しては、例えば、一般にHALS
と呼ばれている 2,2,6,6,テトラメチルピペリジンを基
幹とした化合物群を挙げることができる。具体的には、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニ
ル)セバケート、2−(4−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン)−アミノ−2−メチル−N−(4−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)−プロピオ
ンアミド、ポリ[〔6−(1,1,3,3,−テトラメ
チルブチル)−イミノ−1,3,5−トリアジン−2,
4−ジイル〕、〔(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペラジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペラジル)イミノー
ル]、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバチロイルアミド等を挙げることができ
る。
と呼ばれている 2,2,6,6,テトラメチルピペリジンを基
幹とした化合物群を挙げることができる。具体的には、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニ
ル)セバケート、2−(4−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン)−アミノ−2−メチル−N−(4−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)−プロピオ
ンアミド、ポリ[〔6−(1,1,3,3,−テトラメ
チルブチル)−イミノ−1,3,5−トリアジン−2,
4−ジイル〕、〔(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペラジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペラジル)イミノー
ル]、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)セバチロイルアミド等を挙げることができ
る。
【0073】本発明に係る塩素含有樹脂組成物には、前
述した塩素含有樹脂用安定剤の他に、加熱成形性の向
上、寿命の延長、外観・美観の保持等の商品価値の向上
・維持を計る為の添加剤を添加することができる。かか
る添加剤としては、例えば、加工性を向上させる目的で
添加する滑剤、加工助剤、成型品に柔軟性を与えるため
に添加する可塑剤、強度を増強する為のMBS樹脂系強
化剤、剛性を与える為に添加する充填剤、軽量と保温を
目的として成形品に気泡を持たせるために添加する発泡
剤、耐光性および耐候性を向上させる目的で添加する紫
外線吸収剤およびHALS、衛生性の向上と食害の防止
の目的で添加する坑菌・防虫剤、美観と商品価値を高め
る為に添加する着色剤等を挙げることができる。
述した塩素含有樹脂用安定剤の他に、加熱成形性の向
上、寿命の延長、外観・美観の保持等の商品価値の向上
・維持を計る為の添加剤を添加することができる。かか
る添加剤としては、例えば、加工性を向上させる目的で
添加する滑剤、加工助剤、成型品に柔軟性を与えるため
に添加する可塑剤、強度を増強する為のMBS樹脂系強
化剤、剛性を与える為に添加する充填剤、軽量と保温を
目的として成形品に気泡を持たせるために添加する発泡
剤、耐光性および耐候性を向上させる目的で添加する紫
外線吸収剤およびHALS、衛生性の向上と食害の防止
の目的で添加する坑菌・防虫剤、美観と商品価値を高め
る為に添加する着色剤等を挙げることができる。
【0074】前記塩素含有樹脂組成物は、適した成型法
で成形されることによって多分野の成型品に応用され
る。具体的には、硬質配合の用途として、パイプ、継
手、波板、平板、建材用異型押出成型品、カレンダー成
型品等が挙げられる。一方、軟質配合の用途として、一
般軟質フィルム、農業用フィルム、ガスケット、履き物
類、壁紙、スラッシュ成型品、電線被覆等が挙げられ
る。また、半硬質配合の用途として、鋼鈑貼付用フィル
ム、合板貼付用フィルム、シュリンクフィルム等が挙げ
られる。
で成形されることによって多分野の成型品に応用され
る。具体的には、硬質配合の用途として、パイプ、継
手、波板、平板、建材用異型押出成型品、カレンダー成
型品等が挙げられる。一方、軟質配合の用途として、一
般軟質フィルム、農業用フィルム、ガスケット、履き物
類、壁紙、スラッシュ成型品、電線被覆等が挙げられ
る。また、半硬質配合の用途として、鋼鈑貼付用フィル
ム、合板貼付用フィルム、シュリンクフィルム等が挙げ
られる。
【0075】以上詳述したように本発明によれば、前述
した化5に示されるN−アシル−N−(2−ヒドロキシ
アルキル)アミノフェニルからなる塩素含有樹脂用安定
剤を塩素含有樹脂組成物に添加することによって、少量
の安定剤で加熱成形時の塩素含有樹脂の脱塩酸反応を抑
制することができ、加熱成形時の劣化を防止することが
できる。また、かかる塩素含有樹脂組成物は、加熱成形
時の着色を抑えることができる。従って、物理的性質の
ような要求される他の特性を損なうことなく、熱安定性
が向上された塩素含有樹脂組成物を提供することができ
る。
した化5に示されるN−アシル−N−(2−ヒドロキシ
アルキル)アミノフェニルからなる塩素含有樹脂用安定
剤を塩素含有樹脂組成物に添加することによって、少量
の安定剤で加熱成形時の塩素含有樹脂の脱塩酸反応を抑
制することができ、加熱成形時の劣化を防止することが
できる。また、かかる塩素含有樹脂組成物は、加熱成形
時の着色を抑えることができる。従って、物理的性質の
ような要求される他の特性を損なうことなく、熱安定性
が向上された塩素含有樹脂組成物を提供することができ
る。
【0076】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。
に説明する。
【0077】まず、塩素含有樹脂用安定剤として下記表
1に示す5種類のN−アシル−N−(2−ヒドロキシア
ルキル)アミノフェニル(以下、化合物A〜Eと称す)
を用意した。
1に示す5種類のN−アシル−N−(2−ヒドロキシア
ルキル)アミノフェニル(以下、化合物A〜Eと称す)
を用意した。
【0078】
【表1】
【0079】なお、化合物Aは、以下に説明する方法に
より合成した。
より合成した。
【0080】2−アニリノエタノール13.7グラム
(0.1モル)と、重曹12.6グラム(0.15モ
ル)とをアセトン120mlとともに回転混合機、温度
計およびジムロート型コンデンサーを付した500ml
四つ口コルベンに仕込んだ。これを攪拌および冷却しつ
つ、50mlのアセトンに溶解したベンゾイルクロライ
ド15.4グラム(0.11モル)を1時間かけて滴下
した。滴下終了後、冷却したまま1時間攪拌を続けた。
ひきつづき、加熱し、還流状態で1時間攪拌を続けた
後、冷却した。アセトン溶液のまま白色固体をろ過分離
した後、アセトンを留去した。これに250mlの水道
水を加えてさらに加熱し、流出分の温度が100℃近く
になるまで加熱した。その後、室温まで冷やし、液のpH
を9〜10にした。固形分をデカンテーションにて液よ
り分離し,約70℃の熱アルカリ水で洗浄し、さらに熱
水にて洗浄後に1/2規定の塩酸水で加熱洗浄した。ひ
きつづき、熱水にて洗浄した後、エタノール200ml
を加えて還流させ、冷却することにより晶出した固形分
を集め、濾取し、乾燥し、微黄褐色の結晶からなる化合
物Aを17.5グラム得た。
(0.1モル)と、重曹12.6グラム(0.15モ
ル)とをアセトン120mlとともに回転混合機、温度
計およびジムロート型コンデンサーを付した500ml
四つ口コルベンに仕込んだ。これを攪拌および冷却しつ
つ、50mlのアセトンに溶解したベンゾイルクロライ
ド15.4グラム(0.11モル)を1時間かけて滴下
した。滴下終了後、冷却したまま1時間攪拌を続けた。
ひきつづき、加熱し、還流状態で1時間攪拌を続けた
後、冷却した。アセトン溶液のまま白色固体をろ過分離
した後、アセトンを留去した。これに250mlの水道
水を加えてさらに加熱し、流出分の温度が100℃近く
になるまで加熱した。その後、室温まで冷やし、液のpH
を9〜10にした。固形分をデカンテーションにて液よ
り分離し,約70℃の熱アルカリ水で洗浄し、さらに熱
水にて洗浄後に1/2規定の塩酸水で加熱洗浄した。ひ
きつづき、熱水にて洗浄した後、エタノール200ml
を加えて還流させ、冷却することにより晶出した固形分
を集め、濾取し、乾燥し、微黄褐色の結晶からなる化合
物Aを17.5グラム得た。
【0081】また、ベンゾイルクロライドの変わりにテ
レフタル酸ジクロライド10.2グラム(0.053モ
ル)を用いること以外は化合物Aで説明したのと同様な
操作により、白色の結晶からなる化合物Bを18.0グ
ラム得た。
レフタル酸ジクロライド10.2グラム(0.053モ
ル)を用いること以外は化合物Aで説明したのと同様な
操作により、白色の結晶からなる化合物Bを18.0グ
ラム得た。
【0082】以下、前述した5種類の塩素含有樹脂用安
定剤を用いて塩素含有樹脂組成物を製造した。
定剤を用いて塩素含有樹脂組成物を製造した。
【0083】(実施例1)塩素含有樹脂として塩化ビニ
ル樹脂(新第一塩ビ(株)製で、商品名がZEST 1
000Z)100重量部と、可塑剤としてジイソノニル
フタレート(積水化学工業(株)製で、商品名がDIN
P)50重量部と、充填剤(備北粉化工業(株)製で、
商品名がソフトン1200)40重量部と、塩素含有樹
脂用安定剤として{ステアリン酸亜鉛(サンエース化工
(株)製で、商品名がSAK−ZS−P)0.9重量
部、ステアリン酸カルシウム(サンエース化工(株)製
で、商品名がSAK−CS−P)0.15重量部、微結
晶カルシウムシリケート(水澤化学工業(株)製で、商
品名がミズカラック)0.2重量部、β−ジケトン化合
物(ローヌプーラン社製で、商品名がローデアスタブX
−5)0.15重量部、ジペンタリット・ペンタリット
アジピン酸部分エステル(味の素(株)製で、商品名が
プレンライザーTS−220)0.75重量部および前
述した化合物A0.1重量部}とを混合した後、165
℃に加熱した径6インチの混練り用試験ロールにて5分
間良く切り返しを行い混練り圧延した。次いで、平坦台
の上で冷却した後、塩素含有樹脂組成物として厚さ0.
6〜0.7mmのシートを作製した。
ル樹脂(新第一塩ビ(株)製で、商品名がZEST 1
000Z)100重量部と、可塑剤としてジイソノニル
フタレート(積水化学工業(株)製で、商品名がDIN
P)50重量部と、充填剤(備北粉化工業(株)製で、
商品名がソフトン1200)40重量部と、塩素含有樹
脂用安定剤として{ステアリン酸亜鉛(サンエース化工
(株)製で、商品名がSAK−ZS−P)0.9重量
部、ステアリン酸カルシウム(サンエース化工(株)製
で、商品名がSAK−CS−P)0.15重量部、微結
晶カルシウムシリケート(水澤化学工業(株)製で、商
品名がミズカラック)0.2重量部、β−ジケトン化合
物(ローヌプーラン社製で、商品名がローデアスタブX
−5)0.15重量部、ジペンタリット・ペンタリット
アジピン酸部分エステル(味の素(株)製で、商品名が
プレンライザーTS−220)0.75重量部および前
述した化合物A0.1重量部}とを混合した後、165
℃に加熱した径6インチの混練り用試験ロールにて5分
間良く切り返しを行い混練り圧延した。次いで、平坦台
の上で冷却した後、塩素含有樹脂組成物として厚さ0.
6〜0.7mmのシートを作製した。
【0084】(実施例2)前述した化合物Aの代わりに
化合物Cを0.1重量部添加すること以外は、前述した
実施例1と同様にして塩素含有樹脂組成物として厚さ
0.6〜0.7mmのシートを作製した。
化合物Cを0.1重量部添加すること以外は、前述した
実施例1と同様にして塩素含有樹脂組成物として厚さ
0.6〜0.7mmのシートを作製した。
【0085】(実施例3)前述した化合物Aの代わりに
化合物Dを0.015重量部添加すること以外は、前述
した実施例1と同様にして塩素含有樹脂組成物として厚
さ0.6〜0.7mmのシートを作製した。
化合物Dを0.015重量部添加すること以外は、前述
した実施例1と同様にして塩素含有樹脂組成物として厚
さ0.6〜0.7mmのシートを作製した。
【0086】(実施例4)前述した化合物Aの代わりに
化合物Eを0.1重量部添加すること以外は、前述した
実施例1と同様にして塩素含有樹脂組成物として厚さ
0.6〜0.7mmのシートを作製した。
化合物Eを0.1重量部添加すること以外は、前述した
実施例1と同様にして塩素含有樹脂組成物として厚さ
0.6〜0.7mmのシートを作製した。
【0087】(比較例1)化合物Aを添加しないこと以
外は、前述した実施例1と同様にして塩素含有樹脂組成
物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製した。
外は、前述した実施例1と同様にして塩素含有樹脂組成
物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製した。
【0088】(比較例2)前述した化合物Aの代わりに
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレイト(日
産化学工業(株)製で、商品名がTANAC)を0.1
重量部添加すること以外は、前述した実施例1と同様に
して塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mm
のシートを作製した。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレイト(日
産化学工業(株)製で、商品名がTANAC)を0.1
重量部添加すること以外は、前述した実施例1と同様に
して塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mm
のシートを作製した。
【0089】(比較例3)前述した化合物Aの代わりに
微粉砕ジペンタエリスリトール(広栄化学工業(株)製
で、商品名がDPE−SP)を0.1重量部添加するこ
と以外は、前述した実施例1と同様にして塩素含有樹脂
組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製し
た。
微粉砕ジペンタエリスリトール(広栄化学工業(株)製
で、商品名がDPE−SP)を0.1重量部添加するこ
と以外は、前述した実施例1と同様にして塩素含有樹脂
組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製し
た。
【0090】得られた実施例1〜4および比較例1〜3
のシートを一辺1〜1.5mmの大きさの小片にし、そ
れを2グラム試験管に取り、グリセリンを湿らせたコン
ゴーレッド試験紙を挟んだ綿栓で栓をし、182℃に加
熱した油浴槽に浸漬し、コンゴーレッド試験紙の青色に
変色を開始する時間を測定した。その結果を下記表2に
示す。
のシートを一辺1〜1.5mmの大きさの小片にし、そ
れを2グラム試験管に取り、グリセリンを湿らせたコン
ゴーレッド試験紙を挟んだ綿栓で栓をし、182℃に加
熱した油浴槽に浸漬し、コンゴーレッド試験紙の青色に
変色を開始する時間を測定した。その結果を下記表2に
示す。
【0091】
【表2】
【0092】表2から明らかなように、N−アシル−N
−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルを含む塩
素含有樹脂用安定剤を含有する実施例1〜4の塩素含有
樹脂組成物は、加熱時にコンゴーレッド試験紙が青色に
変化するまでの時間が長く、加熱時の脱塩酸を抑制でき
ることがわかる。
−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルを含む塩
素含有樹脂用安定剤を含有する実施例1〜4の塩素含有
樹脂組成物は、加熱時にコンゴーレッド試験紙が青色に
変化するまでの時間が長く、加熱時の脱塩酸を抑制でき
ることがわかる。
【0093】これに対し、N−アシル−N−(2−ヒド
ロキシアルキル)アミノフェニルが無添加の塩素含有樹
脂用安定剤を含有する比較例1の塩素含有樹脂組成物
と、N−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミ
ノフェニルの代わりにトリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレイトか、もしくは微粉砕ジペンタエリスリ
トールを含む塩素含有樹脂用安定剤を含有する比較例
2,3の塩素含有樹脂組成物は、実施例1〜4に比べて
短時間でコンゴーレッド試験紙が青色に変化することが
わかる。
ロキシアルキル)アミノフェニルが無添加の塩素含有樹
脂用安定剤を含有する比較例1の塩素含有樹脂組成物
と、N−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミ
ノフェニルの代わりにトリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレイトか、もしくは微粉砕ジペンタエリスリ
トールを含む塩素含有樹脂用安定剤を含有する比較例
2,3の塩素含有樹脂組成物は、実施例1〜4に比べて
短時間でコンゴーレッド試験紙が青色に変化することが
わかる。
【0094】(実施例5〜7)塩素含有樹脂である塩化
ビニル樹脂(新第一塩ビ(株)製で、商品名がZEST
1000Z)100重量部及び可塑剤として大日本イ
ンキ工業(株)製のジオクチルフタレート(DOP)4
0重量部に塩素含有樹脂用安定剤として前述した化合物
Aを下記表5に示す配合比で添加し、混合し、165℃
に加熱した径6インチの混練り用試験ロールにて5分間
良く切り返しを行い混練り圧延した。次いで、平坦台の
上で冷却した後、塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6
〜0.7mmのシートを作製した。
ビニル樹脂(新第一塩ビ(株)製で、商品名がZEST
1000Z)100重量部及び可塑剤として大日本イ
ンキ工業(株)製のジオクチルフタレート(DOP)4
0重量部に塩素含有樹脂用安定剤として前述した化合物
Aを下記表5に示す配合比で添加し、混合し、165℃
に加熱した径6インチの混練り用試験ロールにて5分間
良く切り返しを行い混練り圧延した。次いで、平坦台の
上で冷却した後、塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6
〜0.7mmのシートを作製した。
【0095】(比較例4)化合物Aを添加しないこと以
外は、前述した実施例5〜7と同様にして塩素含有樹脂
組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製し
た。
外は、前述した実施例5〜7と同様にして塩素含有樹脂
組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製し
た。
【0096】得られた実施例5〜7および比較例4のシ
ートを一辺1〜1.5mmの大きさの小片にし、それを
2グラム試験管に取り、グリセリンを湿らせたコンゴー
レッド試験紙を挟んだ綿栓で栓をし、190℃に加熱し
た油浴槽に浸漬し、コンゴーレッド試験紙の青色に変色
を開始する時間を測定した。その結果を下記表3に示
す。
ートを一辺1〜1.5mmの大きさの小片にし、それを
2グラム試験管に取り、グリセリンを湿らせたコンゴー
レッド試験紙を挟んだ綿栓で栓をし、190℃に加熱し
た油浴槽に浸漬し、コンゴーレッド試験紙の青色に変色
を開始する時間を測定した。その結果を下記表3に示
す。
【0097】
【表3】
【0098】表3から明らかなように、N−アシル−N
−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルを含む塩
素含有樹脂用安定剤を含有する実施例5〜7の塩素含有
樹脂組成物は、加熱時にコンゴーレッド試験紙が青色に
変化するまでの時間が長く、加熱時の脱塩酸を抑制でき
ることがわかる。
−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルを含む塩
素含有樹脂用安定剤を含有する実施例5〜7の塩素含有
樹脂組成物は、加熱時にコンゴーレッド試験紙が青色に
変化するまでの時間が長く、加熱時の脱塩酸を抑制でき
ることがわかる。
【0099】これに対し、N−アシル−N−(2−ヒド
ロキシアルキル)アミノフェニルが無添加の塩素含有樹
脂用安定剤を含有する比較例4の塩素含有樹脂組成物
は、実施例5〜7に比べて短時間でコンゴーレッド試験
紙が青色に変化することがわかる。
ロキシアルキル)アミノフェニルが無添加の塩素含有樹
脂用安定剤を含有する比較例4の塩素含有樹脂組成物
は、実施例5〜7に比べて短時間でコンゴーレッド試験
紙が青色に変化することがわかる。
【0100】(実施例8)塩素含有樹脂として塩化ビニ
ル樹脂(チッソ(株)製で、商品名がニッポリトSM)
100重量部と、可塑剤として大日本インキ工業(株)
製のジオクチルフタレート(DOP)50重量部と、塩
素含有樹脂用安定剤として{ステアリン酸亜鉛(水澤化
学工業(株)製で、商品名がNT−Z1)1.0重量
部、ジペンタエリスリトール(広栄化学工業(株)製
で、商品名がDPE−SP)1.0重量部、微結晶カル
シウムシリケート(水澤化学工業(株)製で、商品名が
CSH)0.5重量部及び前述した化合物A0.1重量
部}とを混合し、さらに165℃に加熱した径6インチ
の混練り用試験ロールにて5分間良く切り返しを行い混
練り圧延した。次いで、平坦台の上で冷却した後、塩素
含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシート
を作製した。
ル樹脂(チッソ(株)製で、商品名がニッポリトSM)
100重量部と、可塑剤として大日本インキ工業(株)
製のジオクチルフタレート(DOP)50重量部と、塩
素含有樹脂用安定剤として{ステアリン酸亜鉛(水澤化
学工業(株)製で、商品名がNT−Z1)1.0重量
部、ジペンタエリスリトール(広栄化学工業(株)製
で、商品名がDPE−SP)1.0重量部、微結晶カル
シウムシリケート(水澤化学工業(株)製で、商品名が
CSH)0.5重量部及び前述した化合物A0.1重量
部}とを混合し、さらに165℃に加熱した径6インチ
の混練り用試験ロールにて5分間良く切り返しを行い混
練り圧延した。次いで、平坦台の上で冷却した後、塩素
含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシート
を作製した。
【0101】(実施例9)前述した化合物Aの代わりに
化合物Bを用いること以外は、前述した実施例8と同様
にして塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7m
mのシートを作製した。
化合物Bを用いること以外は、前述した実施例8と同様
にして塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7m
mのシートを作製した。
【0102】(比較例5)前述した化合物Aが無添加で
あること以外は、前述した実施例8と同様にして塩素含
有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを
作製した。
あること以外は、前述した実施例8と同様にして塩素含
有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを
作製した。
【0103】(比較例6)前述した化合物Aの代わりに
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレイト(日
産化学工業(株)製で、商品名がTANAC)を用いる
こと以外は、前述した実施例8と同様にして塩素含有樹
脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製
した。
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレイト(日
産化学工業(株)製で、商品名がTANAC)を用いる
こと以外は、前述した実施例8と同様にして塩素含有樹
脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製
した。
【0104】(比較例7)前述した化合物Aの代わりに
微粉砕ジペンタエリスリトール(広栄化学工業(株)製
で、商品名がDPE−SP)を用いること以外は、前述
した実施例8と同様にして塩素含有樹脂組成物として厚
さ0.6〜0.7mmのシートを作製した。
微粉砕ジペンタエリスリトール(広栄化学工業(株)製
で、商品名がDPE−SP)を用いること以外は、前述
した実施例8と同様にして塩素含有樹脂組成物として厚
さ0.6〜0.7mmのシートを作製した。
【0105】(比較例8)前述した化合物Aの代わりに
下記化17に示すN−メチル―2―アニリノエタノール
を用いること以外は、前述した実施例8と同様にして塩
素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシー
トを作製した。
下記化17に示すN−メチル―2―アニリノエタノール
を用いること以外は、前述した実施例8と同様にして塩
素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシー
トを作製した。
【0106】
【化17】
【0107】得られた実施例8〜9及び比較例5〜8の
シートを一辺1〜1.5mmの大きさの小片にした。そ
れを2グラム試験管に取り、グリセリンを湿らせたコン
ゴーレッド試験紙を挟んだ綿栓で栓をし、190℃に加
熱した油浴槽に浸漬し、コンゴーレッド試験紙の青色に
変色を開始する時間を測定した。その結果を下記表4に
示す。
シートを一辺1〜1.5mmの大きさの小片にした。そ
れを2グラム試験管に取り、グリセリンを湿らせたコン
ゴーレッド試験紙を挟んだ綿栓で栓をし、190℃に加
熱した油浴槽に浸漬し、コンゴーレッド試験紙の青色に
変色を開始する時間を測定した。その結果を下記表4に
示す。
【0108】また、実施例8〜9及び比較例5〜8のシ
ートについて、1辺が25〜30mmとなるように裁断
したものを190℃のギヤオーブン中に曝し10分おき
に取り出して観察し、濃褐色化するまでの時間を測定し
た。その結果を下記表4に併記する。
ートについて、1辺が25〜30mmとなるように裁断
したものを190℃のギヤオーブン中に曝し10分おき
に取り出して観察し、濃褐色化するまでの時間を測定し
た。その結果を下記表4に併記する。
【0109】
【表4】
【0110】表4から明らかなように、N−アシル−N
−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルを含む塩
素含有樹脂用安定剤を含有する実施例8〜9の塩素含有
樹脂組成物は、加熱時にコンゴーレッド試験紙が青色に
変化するまでの時間が長く、加熱時の脱塩酸を抑制でき
ることがわかる。さらに、実施例8〜9の塩素含有樹脂
組成物は、加熱時に濃褐色化するまでに要する時間が長
く、加熱時の劣化及び着色を抑制できることがわかる。
−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルを含む塩
素含有樹脂用安定剤を含有する実施例8〜9の塩素含有
樹脂組成物は、加熱時にコンゴーレッド試験紙が青色に
変化するまでの時間が長く、加熱時の脱塩酸を抑制でき
ることがわかる。さらに、実施例8〜9の塩素含有樹脂
組成物は、加熱時に濃褐色化するまでに要する時間が長
く、加熱時の劣化及び着色を抑制できることがわかる。
【0111】これに対し、N−アシル−N−(2−ヒド
ロキシアルキル)アミノフェニルが無添加の塩素含有樹
脂用安定剤を含有する比較例5の塩素含有樹脂組成物
と、N−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミ
ノフェニルの代わりにトリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレイトか、もしくは微粉砕ジペンタエリスリ
トールか、あるいはN−メチル―2―アニリノエタノー
ルを含む塩素含有樹脂用安定剤を含有する比較例6〜8
の塩素含有樹脂組成物は、実施例8〜9に比べて短時間
でコンゴーレッド試験紙が青色に変化し、また濃褐色化
が生じることがわかる。
ロキシアルキル)アミノフェニルが無添加の塩素含有樹
脂用安定剤を含有する比較例5の塩素含有樹脂組成物
と、N−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミ
ノフェニルの代わりにトリス(2−ヒドロキシエチル)
イソシアヌレイトか、もしくは微粉砕ジペンタエリスリ
トールか、あるいはN−メチル―2―アニリノエタノー
ルを含む塩素含有樹脂用安定剤を含有する比較例6〜8
の塩素含有樹脂組成物は、実施例8〜9に比べて短時間
でコンゴーレッド試験紙が青色に変化し、また濃褐色化
が生じることがわかる。
【0112】(実施例10)塩素含有樹脂として塩化ビ
ニル樹脂(新第一塩ビ(株)製で、商品名がZEST
800Z)100重量部と、エステル系滑剤(理研ビタ
ミン(株)製で、商品名がリケスターSL−02)0.
6重量部と、塩素含有樹脂用安定剤として{ステアリン
酸カルシウム0.35重量部、ステアリン亜鉛0.15
重量部、エポキシ化大豆油4重量部及び前述した化合物
A0.6重量部}とを混合した後、さらに165℃に加
熱した径6インチの混練り用試験ロールにて5分間良く
切り返しを行い混練り圧延した。次いで、平坦台の上で
冷却した後、塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜
0.7mmのシートを作製した。
ニル樹脂(新第一塩ビ(株)製で、商品名がZEST
800Z)100重量部と、エステル系滑剤(理研ビタ
ミン(株)製で、商品名がリケスターSL−02)0.
6重量部と、塩素含有樹脂用安定剤として{ステアリン
酸カルシウム0.35重量部、ステアリン亜鉛0.15
重量部、エポキシ化大豆油4重量部及び前述した化合物
A0.6重量部}とを混合した後、さらに165℃に加
熱した径6インチの混練り用試験ロールにて5分間良く
切り返しを行い混練り圧延した。次いで、平坦台の上で
冷却した後、塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜
0.7mmのシートを作製した。
【0113】(実施例11)前述した化合物Aの代わり
に化合物Bを用いること以外は、前述した実施例10と
同様にして塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.
7mmのシートを作製した。
に化合物Bを用いること以外は、前述した実施例10と
同様にして塩素含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.
7mmのシートを作製した。
【0114】(比較例9)前述した化合物Aが無添加で
あること以外は、前述した実施例10と同様にして塩素
含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシート
を作製した。
あること以外は、前述した実施例10と同様にして塩素
含有樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシート
を作製した。
【0115】(比較例10)前述した化合物Aの代わり
に300メッシュ通過ジペンタエリスリトール(広栄化
学工業(株)製で、商品名がDPE−300)を用いる
こと以外は、前述した実施例10と同様にして塩素含有
樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作
製した。
に300メッシュ通過ジペンタエリスリトール(広栄化
学工業(株)製で、商品名がDPE−300)を用いる
こと以外は、前述した実施例10と同様にして塩素含有
樹脂組成物として厚さ0.6〜0.7mmのシートを作
製した。
【0116】(比較例11)前述した化合物Aの代わり
に6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル(東京化成工
業(株)製の試薬1級のもの)を用いること以外は、前
述した実施例10と同様にして塩素含有樹脂組成物とし
て厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製した。
に6−アミノ−1,3−ジメチルウラシル(東京化成工
業(株)製の試薬1級のもの)を用いること以外は、前
述した実施例10と同様にして塩素含有樹脂組成物とし
て厚さ0.6〜0.7mmのシートを作製した。
【0117】得られた実施例10〜11及び比較例9〜
11のシートについて、一辺が1〜1.5mmの大きさ
の小片にし、それを試験管に2g取り、グリセリンを湿
らせたコンゴーレッド試験紙を挟んだ綿栓で栓をし、1
80℃に加熱した油浴槽に浸漬し、コンゴーレッド試験
紙の青色に変色を開始する時間を測定した。その結果を
下記表5に示す。
11のシートについて、一辺が1〜1.5mmの大きさ
の小片にし、それを試験管に2g取り、グリセリンを湿
らせたコンゴーレッド試験紙を挟んだ綿栓で栓をし、1
80℃に加熱した油浴槽に浸漬し、コンゴーレッド試験
紙の青色に変色を開始する時間を測定した。その結果を
下記表5に示す。
【0118】また、実施例10〜11及び比較例9〜1
1のシートについて、1辺が25〜30mmとなるよう
に裁断し、あらかじめ180℃に加熱したギヤオーブン
老化試験器に入れて試料を適時取り出し、その色を目視
にて判定した。10分後及び40分後の着色状態及び黒
化するまでに要した時間を下記表5に併記する。
1のシートについて、1辺が25〜30mmとなるよう
に裁断し、あらかじめ180℃に加熱したギヤオーブン
老化試験器に入れて試料を適時取り出し、その色を目視
にて判定した。10分後及び40分後の着色状態及び黒
化するまでに要した時間を下記表5に併記する。
【0119】
【表5】
【0120】表5から明らかなように、N−アシル−N
−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルを含む塩
素含有樹脂用安定剤を含有する実施例10〜11の塩素
含有樹脂組成物は、加熱時にコンゴーレッド試験紙が青
色に変化するまでの時間が長く、加熱時の脱塩酸を抑制
できることがわかる。さらに、実施例10〜11の塩素
含有樹脂組成物は、40分間の加熱により濃褐色になら
ず、かつ加熱時に黒化するまでの時間が長く、加熱によ
る着色及び劣化を抑制できることがわかる。
−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルを含む塩
素含有樹脂用安定剤を含有する実施例10〜11の塩素
含有樹脂組成物は、加熱時にコンゴーレッド試験紙が青
色に変化するまでの時間が長く、加熱時の脱塩酸を抑制
できることがわかる。さらに、実施例10〜11の塩素
含有樹脂組成物は、40分間の加熱により濃褐色になら
ず、かつ加熱時に黒化するまでの時間が長く、加熱によ
る着色及び劣化を抑制できることがわかる。
【0121】これに対し、N−アシル−N−(2−ヒド
ロキシアルキル)アミノフェニルが無添加の塩素含有樹
脂用安定剤を含有する比較例9の塩素含有樹脂組成物
は、40分間の加熱により濃褐色にならず、また加熱時
の黒化を抑制できるものの、実施例10〜11に比べて
短時間でコンゴーレッド試験紙が青色に変化することが
わかる。また、N−アシル−N−(2−ヒドロキシアル
キル)アミノフェニルの代わりにジペンタエリスリトー
ルを含む塩素含有樹脂用安定剤を含有する比較例10の
塩素含有樹脂組成物は、40分間の加熱により濃褐色に
変色しないものの、コンゴーレッド試験紙の変色及び黒
化が実施例9〜10に比べて短時間で生じることがわか
る。N−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミ
ノフェニルの代わりに6−アミノ−1,3−ジメチルウ
ラシルを含む塩素含有樹脂用安定剤を含有する比較例1
1の塩素含有樹脂組成物は、40分間の加熱により濃褐
色に変色し、そのうえコンゴーレッド試験紙の変色及び
黒化が実施例9〜10に比べて短時間で生じることがわ
かる。
ロキシアルキル)アミノフェニルが無添加の塩素含有樹
脂用安定剤を含有する比較例9の塩素含有樹脂組成物
は、40分間の加熱により濃褐色にならず、また加熱時
の黒化を抑制できるものの、実施例10〜11に比べて
短時間でコンゴーレッド試験紙が青色に変化することが
わかる。また、N−アシル−N−(2−ヒドロキシアル
キル)アミノフェニルの代わりにジペンタエリスリトー
ルを含む塩素含有樹脂用安定剤を含有する比較例10の
塩素含有樹脂組成物は、40分間の加熱により濃褐色に
変色しないものの、コンゴーレッド試験紙の変色及び黒
化が実施例9〜10に比べて短時間で生じることがわか
る。N−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミ
ノフェニルの代わりに6−アミノ−1,3−ジメチルウ
ラシルを含む塩素含有樹脂用安定剤を含有する比較例1
1の塩素含有樹脂組成物は、40分間の加熱により濃褐
色に変色し、そのうえコンゴーレッド試験紙の変色及び
黒化が実施例9〜10に比べて短時間で生じることがわ
かる。
【0122】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、塩
素含有樹脂の熱による脱塩酸反応を少量で抑制すること
が可能な塩素含有樹脂用安定剤を提供することができ
る。また、本発明によれば、熱安定性が向上された塩素
含有樹脂組成物を提供することができる。
素含有樹脂の熱による脱塩酸反応を少量で抑制すること
が可能な塩素含有樹脂用安定剤を提供することができ
る。また、本発明によれば、熱安定性が向上された塩素
含有樹脂組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BD031 BD041 BD051 BD061 BD071 BD081 EP006 FD030 FD036 FD200
Claims (2)
- 【請求項1】 下記化1の構造式で示されるN−アシル
−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミノフェニルから
なることを特徴とする塩素含有樹脂用安定剤。 【化1】 但し、R1 は、(a)非置換あるいは置換基を有する炭
素数6以上のフェニル基もしくはフェニレン基及び
(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数10以上の
ナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ばれる1つ
の基であり、R2 は、水素、アルキル基、ハロゲン、ま
たはアルコキシ基であり、R3 は、水素、アルキル基、
ハロゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は水素、メ
チル基、またはフェニル基であり、nは1〜4の整数を
表す。 - 【請求項2】 塩素含有樹脂と、塩素含有樹脂用安定剤
とを含む塩素含有樹脂組成物において、 前記塩素含有樹脂用安定剤は、下記化2の構造式で示さ
れるN−アシル−N−(2−ヒドロキシアルキル)アミ
ノフェニルを含むことを特徴とする塩素含有樹脂組成
物。 【化2】 但し、R1 は、(a)非置換あるいは置換基を有する炭
素数6以上のフェニル基もしくはフェニレン基及び
(b)非置換あるいは置換基を有する炭素数10以上の
ナフチル基もしくはナフチレン基の中から選ばれる1つ
の基であり、R2 は、水素、アルキル基、ハロゲン、ま
たはアルコキシ基であり、R3 は、水素、アルキル基、
ハロゲン、またはアルコキシ基であり、R4 は水素、メ
チル基、またはフェニル基であり、nは1〜4の整数を
表す。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10362858A JP2000186168A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 塩素含有樹脂用安定剤および塩素含有樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10362858A JP2000186168A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 塩素含有樹脂用安定剤および塩素含有樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000186168A true JP2000186168A (ja) | 2000-07-04 |
Family
ID=18477913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10362858A Pending JP2000186168A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 塩素含有樹脂用安定剤および塩素含有樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000186168A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001200119A (ja) * | 2000-01-21 | 2001-07-24 | Mizusawa Ind Chem Ltd | 塩素含有重合体用安定剤組成物 |
-
1998
- 1998-12-21 JP JP10362858A patent/JP2000186168A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001200119A (ja) * | 2000-01-21 | 2001-07-24 | Mizusawa Ind Chem Ltd | 塩素含有重合体用安定剤組成物 |
JP4516650B2 (ja) * | 2000-01-21 | 2010-08-04 | 水澤化学工業株式会社 | 塩素含有重合体用安定剤組成物 |
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