JP2000182475A

JP2000182475A - スライドスイッチおよびその組立方法

Info

Publication number: JP2000182475A
Application number: JP10358962A
Authority: JP
Inventors: Masaji Takeuchi; 正次竹内; Hiroshi Matsui; 博松井
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1998-12-17
Filing date: 1998-12-17
Publication date: 2000-06-30

Abstract

(57)【要約】【課題】自動復帰型のスライドスイッチに関し、簡単
な構造で、操作時に節度感を有するものを提供すること
を目的とする。【解決手段】箱形のスイッチケース１の底面の固定接
点２上に円形ドーム状可動接点５を載せ、その上部に、
長寸の第一辺７の中間に短寸の第三辺９の先端９Ａが所
定の間隔をあけて対峙する略三角形状の弾性金属薄板製
の弾性駆動体６を、第一辺７と第二辺８の交点部分を支
点として回動可能で、第一辺７の中央下面の突起部７Ｂ
がドーム状可動接点４の頂点部に当接して先端部７Ｃが
交点部分よりも高くなるようにスイッチケース１の内周
壁部で保持すると共に、スイッチケース１の開口部を塞
ぐ蓋板１４にスライド可能に保持された操作体１３を、
操作レバー部１３Ｂが上方に突出し、下面の突部１３Ａ
が弾性駆動体６の第二辺８の斜辺に載るように配設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はＯＡ機器等の電子機
器に使用される自動復帰型のスライドスイッチおよびそ
の組立方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のスイッチの技術として
は、実願昭６１−７１８５４号（実開昭６２−１８４６
３９号）のマイクロフィルムである「自動復帰型スライ
ドスイッチ」に記載されているものが知られている。

【０００３】その構成は、図１０の正面断面図に示すよ
うに、複数の固定接点２１を有する基板２２とこの上面
を覆う箱型のケース２３で構成されるスペース内に、弾
性可動接点２４を保持し、上方の操作レバー２５Ａがケ
ース２３上面の開口部２３Ａから突出した可動体２５が
直線摺動可能に収容され、通常状態において、一方の終
端方向にあるようにコイルばね２６により付勢されて、
スイッチＯＦＦの状態にあるように構成されたものであ
った。

【０００４】そして、コイルばね２６の付勢力に対して
操作レバー２５Ａを押圧操作することにより可動体２５
がケース２３内で摺動し、それに伴って弾性可動接点２
４が複数の固定接点２１の間を短絡することにより、固
定接点２１と導通した複数の端子２１Ａの間が導通され
てスイッチＯＮの状態となり、操作レバー２５Ａに加え
る付勢力を除くと元のスイッチＯＦＦの状態に戻るもの
であった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のスライドスイッチにおいては、付勢用のコイルばね２
６を必要とするため組み込みに手間がかかり、自動組立
化も難しく、さらにスイッチ操作時の節度感がないとい
う課題があった。

【０００６】本発明は、このような従来の課題を解決す
るものであり、簡単な構造で自動組立化も容易で、しか
も操作時に節度感を有するスライドスイッチを提供する
ことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のスライドスイッチは、上面開放のスイッチケ
ースの底面にインサート成形固定された固定接点上に円
形ドーム状可動接点が載り、長寸の第一辺の中間に短寸
の第三辺の先端が所定の間隔をあけて垂直に対峙する略
三角形状に帯状の弾性金属薄板を折り曲げ加工して形成
された弾性駆動体が、第一辺と第二辺の交点部分を支点
として回動可能にスイッチケースの内周壁で保持される
と共に、第一辺の中央下面の突起部が円形ドーム状可動
接点の頂点部に当接して先端部分が交点部分よりも高く
なるように配設され、さらにその上方のスイッチケース
の開口部を塞ぐ蓋板との間に配された操作体の下面の突
部が弾性駆動体の斜辺である第二辺に載って一定方向に
付勢され、その上面の操作レバー部が蓋板の直線状開口
部から上方に突出するものである。

【０００８】これにより、簡単な構造で自動組立化も容
易で、しかも操作時に節度感を有するスライドスイッチ
を得ることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、外側固定接点と中央固定接点が内底面に露出するよ
うにインサート成形固定され、各固定接点と導通した接
続用端子が外方に導出された絶縁樹脂製で上面開放のス
イッチケースと、外周下端部が外側固定接点上に載るよ
うにスイッチケース内に配された弾性金属板からなる円
形ドーム状可動接点と、長寸の第一辺の中間に短寸の第
三辺の先端が所定の間隔をあけてほぼ垂直に対峙する略
三角形状に帯状の弾性金属薄板を折り曲げ加工して形成
され、第一辺と第二辺の交点部分を支点として回動可能
にスイッチケースの内周壁で位置決め保持されると共
に、第一辺の中央下面の突起部が円形ドーム状可動接点
の頂点部に当接し、先端部が交点部分よりも高くなった
弾性駆動体と、スイッチケースの上面開口部を塞ぐと共
に、その中心を通り上記弾性駆動体の第一辺に沿う方向
の直線状開口部を有する蓋板と、この蓋板の直線状開口
部から上面の操作レバー部が突出し、下面の突部が略三
角形状の弾性駆動体の斜辺となった第二辺上に載るよう
に蓋板と弾性駆動体の間にスライド可能に配されると共
に、通常状態において、上記蓋板の直線状開口部で規制
されるスライド可能範囲の上記第二辺の最低部側の端部
にあるように弾性駆動体の弾性力により付勢された操作
体からなるスライドスイッチとしたものであり、簡単な
構造で組立てが容易で、しかも操作時に節度感を有する
スライドスイッチを実現できるという作用を有する。

【００１０】請求項２に記載の発明は、請求項１に記載
の発明において、弾性駆動体の第一辺と第二辺の交点部
分が浮き上がらないようにスイッチケースの内周壁の段
部の突起をカシメたものであり、請求項１に記載の発明
による作用に加えて、弾性駆動体の位置が安定するの
で、確実で安定した動作をするスライドスイッチを実現
できるという作用を有する。

【００１１】請求項３に記載の発明は、請求項１に記載
の発明において、弾性駆動体の第一辺と第二辺の交点部
分が浮き上がらないように規制する突部を蓋板の下面に
設けたものであり、請求項２に記載の発明によるものと
同様の作用を有する。

【００１２】請求項４に記載の発明は、請求項１〜３の
いずれか一つに記載の発明において、弾性駆動体の第二
辺の最低部と中央の中間に折り曲げ部を設けてここから
第三辺の先端までの部分を上方に折り曲げたものであ
り、操作レバー部を操作して操作体を動かしスイッチを
動作させた後に、操作体を元の位置に復帰させる力を大
きくすることができるという作用を有する。

【００１３】請求項５に記載の発明は、請求項１〜４の
いずれか一つに記載の発明において、操作体の操作レバ
ー部を横方向に押圧操作して、操作体下面の突部が弾性
駆動体の第二辺上を弾接スライドする時、まず第一辺と
第二辺の交点部分が撓むことにより第二辺が回動して第
三辺の先端が第一辺の上面に当接し、さらに操作レバー
部を押圧すると弾性駆動体は変形しないで第一辺と第二
辺の交点部分を支点として回動し、円形ドーム状可動接
点の頂点部を下方に押して反転動作させるように、弾性
駆動体の各辺の強度および第三辺の先端と第一辺の間隔
を設定したものであり、安定した動作をするスライドス
イッチを実現できるという作用を有する。

【００１４】請求項６に記載の発明は、請求項５に記載
の発明において、操作体の操作レバー部を横方向に押圧
操作して、操作体下面の突部が第二辺の中点位置に達す
るよりも先に、第三辺の先端が第一辺の上面に当接する
ようにしたものであり、請求項５に記載の発明による作
用に加えて、確実な動作をするスライドスイッチを実現
できるという作用を有する。

【００１５】請求項７に記載の発明は、請求項５に記載
の発明において、弾性駆動体を一定幅の弾性金属薄板で
形成し、第一辺と第二辺の交点部分に幅方向の両側から
切り込みを設け、ここにスイッチケースの内周壁の段に
設けた突起をはめ込んで支持すると共に、少なくとも第
一辺と第二辺の長手方向に沿って補強リブを設けたもの
であり、弾性駆動体を製作するための材料である弾性金
属薄板を効率的に使用して安価にできると共に、操作体
下面の突部が第二辺の補強リブの上を弾接スライドする
ことにより、スムーズで安定した操作ができるという作
用を有する。

【００１６】請求項８に記載の発明は、請求項１〜７の
いずれか一つに記載の発明において、操作体の操作レバ
ーの根元部に蓋板の上面に接する押し止め用鍔部を設
け、蓋板の直線状開口部の幅よりも大径の突部根元との
間で蓋板をスライド可能に挟持する構成としたものであ
り、スライドスイッチの操作時等に操作レバー部に操作
方向とは異なる下方向の力やこじる方向の力等が加わっ
ても、スライドスイッチが破損し難く、スムーズに操作
することができるスライドスイッチを実現できるという
作用を有する。

【００１７】請求項９に記載の発明は、請求項１〜８の
いずれか一つに記載の発明において、円形ドーム状可動
接点と弾性駆動体の第一辺の中央下面の突起部との間に
絶縁シートを配したものであり、活電部である円形ドー
ム状可動接点と弾性駆動体の間を絶縁することができる
ので、蓋板や操作体を金属材料で製作することが可能で
あると共に、接点部の防塵性を高めることができるとい
う作用を有する。

【００１８】請求項１０に記載の発明は、あらかじめ操
作体を蓋板の直線状開口部にスライド可能に組合わせ
て、請求項１〜９のいずれか一つに記載のスライドスイ
ッチを組立てるスライドスイッチの組立方法としたもの
であり、スライドスイッチを効率的に組立てることがで
きると共に、自動組立化も容易にできるという作用を有
する。

【００１９】請求項１１に記載の発明は、請求項１０に
記載の発明において、蓋板の直線状開口部の一端を外周
まで延長して切断し、切断部分の幅を内側は直線状開口
部の幅よりも狭く外側は直線状開口部の幅よりも大きく
しておき、この切断部を通して操作体を蓋板に組み合わ
せるようにしたものであり、操作体を蓋体の直線状開口
部に容易に組み合わせることができて簡単に外れないと
共に、スライドスイッチに組立て後には、スイッチケー
スの内周壁により確実に外れ防止ができるという作用有
する。

【００２０】以下、本発明の実施の形態について図面を
用いて説明する。（実施の形態１）図１は本発明の実施の形態１によるス
ライドスイッチの正面断面図である。

【００２１】同図において、１は絶縁樹脂製で上面開放
のスイッチケースで、その内底面の外周部には一対の外
側固定接点２が、中央部には中央固定接点３がそれぞれ
露出するようにインサート成形固定され、これらと導通
した接続用端子２Ａおよび３Ａが外方に導出されてい
る。

【００２２】そして、４は弾性金属薄板からなる円形ド
ーム状可動接点で、その外周下端部が上記一対の外側固
定接点２の上に載せられて、中央頂点部４Ａの下面が中
央固定接点３と所定の間隔を保って対峙している。

【００２３】また、この円形ドーム状可動接点４の上に
絶縁シート５を介して配された６は、一定幅の帯状の弾
性金属薄板を折り曲げ加工して形成された弾性駆動体
で、図１および図２の弾性駆動体の外観斜視図および図
３の弾性駆動体を装着したスイッチケースの上面図に示
すように、側面から見た形状は、長寸の第一辺７の中間
位置に短寸の第三辺９の先端９Ａが所定の間隔をあけて
ほぼ垂直に対峙した略三角形状で、第一辺７の中央下面
に突起部７Ｂを有しており、さらに、第一辺７と第二辺
８の交点部分に係止部１０を残して、第一辺７と第二辺
８を貫通した打抜き部７Ａおよび８Ａが幅方向の両側に
設けられてこの部分で撓み易くなっていると共に、第二
辺８から第三辺９にかけてその幅方向の両端部近くの長
手方向に沿って補強リブ１２が設けられて、第二辺８お
よび第三辺９が第一辺７よりも大きな変形強度を有して
いる。

【００２４】そして、この弾性駆動体６は、図１および
図３に示すように、第一辺７と第二辺８の交点部分がス
イッチケース１の内周壁部の段１Ａに載せられ、段１Ａ
上の二つの突起１Ｂが係止部１０を位置決めするように
打抜き部７Ａおよび８Ａにはめ込まれてその先端をカシ
メられることにより、この部分を支点として回動可能で
浮き上がらないように止められると共に、第一辺７の中
央下面の突起部７Ｂが絶縁シート５を介してドーム状可
動接点４の中央頂点部４Ａに当接するように載せられる
ことによって、第一辺の先端部７Ｃが交点部分よりも高
くなるようにスイッチケース１内に装着されている。

【００２５】なお、上記の弾性駆動体６の第一辺７と第
二辺８に設ける打抜き部７Ａ，８Ａは、図４の他の形状
の打抜き部を有する弾性接点体の外観斜視図に示すよう
に、第一辺７の打抜き部７Ａよりも第二辺８の打抜き部
８Ｂを大きくした弾性駆動体６Ａとして、スイッチケー
ス１の内周壁部の段１Ａ上の二つの突起１Ｂを第一辺７
の打抜き部７Ａのみにはめ込んでその先端をカシメるこ
とにより、この部分を回動可能で浮き上がらないように
止める方式としてもよいことは勿論である。

【００２６】次に、この弾性駆動体６の斜辺である第二
辺８とスイッチケース１の上面開口部を塞ぐ蓋板１４の
間に配されている１３は樹脂製の操作体で、上記弾性駆
動体６の第一辺７の方向に沿って蓋板１４の中心を通る
ように設けられた直線状開口部１４Ａにより規制される
範囲でスライド可能であると共に、上記弾性駆動体６の
第二辺８の弾性力により、通常状態において、斜辺であ
る第二辺８の最低部側にあるように付勢されている。

【００２７】この操作体１３は上記弾性駆動体６の第二
辺８の上に載る突部１３Ａを下面に有し、上方には上記
蓋板１４の直線状開口部１４Ａを通って突出した操作レ
バー部１３Ｂを有していると共に、上記の直線状開口部
１４Ａの幅よりも大径の突部１３Ａの根元部１３Ｃと操
作レバー部１３Ｂの根元の鍔部１３Ｄで蓋板１４を挟む
ことにより、スライド可能に保持されている。

【００２８】本実施の形態によるスライドスイッチは以
上のように構成されるものであり、その組立方法は、図
５の分解斜視図に示すように、底部に固定接点を備えた
箱型のスイッチケース１内に、円形ドーム状可動接点
４、絶縁シート５、弾性駆動体６を挿入し、最後に操作
体１３と組合せた蓋板１４を被せて、スイッチケース１
の周囲壁上端のダボ１Ｂをカシメて固定することにより
完成するものである。

【００２９】ここで、上記の操作体１３を蓋板１４とス
ライド可能に組合せる方法は、図６の外観斜視図に示す
ように、蓋板１４の直線状開口部１４Ａの一端を外周ま
で延長して切断し、切断部分１４Ｂの幅を内側端１４Ｃ
は直線状開口部１４Ａの幅よりも狭く、外側端１４Ｄは
直線状開口部１４Ａの幅よりも広くしておき、また、操
作体１３の突部１３Ａの根元部１３Ｃと操作レバー部１
３Ｂの根元の鍔部１３Ｄの間の左右の隙間１３Ｅを、蓋
板１４の厚さよりも少し広く、左右の隙間１３Ｅの中間
部１３Ｆの幅を、蓋板１４の直線状開口部１４Ａと切断
部分１４Ｂの内側端１４Ｃとの中間の寸法としておき、
図６に矢印で示すように、操作体１３の左右の隙間１３
Ｅに、上記の切断部分１４Ｂから蓋板１４を押し込み、
蓋板１４の弾性を利用して蓋板１４の直線状開口部１４
Ａに操作体１３の中間部１３Ｆをはめ込むものである。

【００３０】このように組合された操作体１３と蓋板１
４は容易に外れないので、あらかじめ、このように両者
を組合せておくことにより、スライドスイッチの組立時
の取扱いが容易となるものである。

【００３１】そして、以上のような本実施の形態による
スライドスイッチの組立ては、自動組立化も容易にでき
るものである。

【００３２】次に、本実施の形態によるスライドスイッ
チの動作について説明すると、図１の正面断面図におい
て、弾性駆動体６の第二辺８の最低部側にある操作体１
３を、第二辺８の弾性付勢力に抗し、操作レバー部１３
Ｂに右方向への押し力を加えて押圧操作することによ
り、操作体１３が蓋体１４の直線状開口部１４Ａにガイ
ドされて右方向へスライドし、その下面の突部１３Ａが
弾性駆動体６の第二辺８を押すと、まず、第一辺７と第
二辺８の交点部分の打抜き部７Ａおよび８Ａの位置で撓
むことにより第二辺８が回動して、突部１３Ａが第二辺
８の中央位置に達するよりも先に、第三辺９の先端９Ａ
が第一辺７の中央と先端部７Ｃの中間位置に当接する。

【００３３】そして、さらに操作レバー部１３Ｂに押し
力を加えて、その下面の突部１３Ａが第三辺９の高さに
より傾いている第二辺８を押圧すると、弾性駆動体６の
形はそのままで、交点部分の係止部１０を支点として回
転し、第一辺７の中央下面の突起部７Ｂが絶縁シート５
を介して円形ドーム状可動接点４の中央頂点部４Ａを下
方に押すことにより円形ドーム状可動接点４が反転動作
して、図７の正面断面図に示すように、スイッチケース
１の中央固定接点３に接触し、外側固定接点２と中央固
定接点３の間を短絡して、これらの接点と導通した接続
用端子２Ａと３Ａの間をＯＮ状態とする。

【００３４】この後、操作レバー部１３Ｂに加える押し
力を除くと、円形ドーム状可動接点４がその弾性復元力
によって元の円形ドーム形状に復帰して、弾性駆動体６
を押し上げて回動させ、弾性駆動体６も自身の弾性復元
力によって第一辺７および第二辺８が元の形状に復帰し
ようとして、操作体１３の突部１３Ａを蓋板１４の直線
状開口部１４Ａに沿って左方向へ押して、元の図１に示
す状態に戻り、接続用端子２Ａと３Ａの間は再びＯＦＦ
状態となるものである。

【００３５】以上のように本実施の形態によれば、簡単
な構造で自動組立化も容易で、しかも操作時に節度感を
有するスライドスイッチを得ることができるものであ
る。

【００３６】なお、以上の説明において、弾性駆動体６
の第二辺８は、直線状で長手方向に沿った補強リブ１２
を有するものとして説明したが、この形状であれば弾性
体１３の下面の突部１３Ａは補強リブ１２の上を弾接ス
ライドするので、その操作感触および動作はスムーズで
安定しているものである。

【００３７】そして、この弾性駆動体６の第二辺８を、
図８の正面断面図に示すように、弾性駆動体１５の第二
辺１７の最低部である第一辺１６との交点部分と中央部
の中間位置で上方に折り曲げた形状とすることにより、
さらに操作体１３の復帰力を大きくして、より安定した
動作のスライドスイッチとすることができる。

【００３８】（実施の形態２）図９は本発明の実施の形
態２によるスライドスイッチの正面断面図であり、上記
の実施の形態１によるものに対して、スイッチケース１
の段１Ａに載せられた弾性駆動体６の第一辺７と第二辺
８の交点部分を浮き上がらないように止める方法が異な
っている。

【００３９】すなわち、弾性駆動体６の第一辺７と第二
辺８の交点部分の打抜き部７Ａと８Ａにスイッチケース
１の内周壁部の段１Ａ上の突起１Ｂがはめ込まれて係止
部１０を位置決めしていることは実施の形態１の場合と
同じであるが、スイッチケース１の上面開口部を塞ぐ蓋
板１４Ｅから上記係止部１０の上方まで脚部１４Ｆを伸
ばすことにより、係止部１０を回動可能で浮き上がらな
いように規制しているものであり、その他の構成は実施
の形態１の場合と同じである。

【００４０】そして、本実施の形態によるスライドスイ
ッチの動作は実施の形態１によるものと同じであるの
で、説明は省略する。

【００４１】本実施の形態の構成によれば、スイッチケ
ース１の内周壁部の段１Ａの突起１Ｂをカシメる作業が
不要となるので組立作業が簡単になると共に、弾性駆動
体６の交点部分の位置規制寸法のバラツキを小さくでき
るものである。

【００４２】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、簡単な構
造で自動組立化も容易で、しかも操作時に節度感を有す
る安定した動作のスライドスイッチを実現することがで
きるという有利な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１によるスライドスイッチ
の正面断面図

【図２】同要部である弾性駆動体の外観斜視図

【図３】同弾性駆動体を装着したスイッチケースの上面
図

【図４】同他の形状の打抜き部を有する弾性接点体の外
観斜視図

【図５】同分解斜視図

【図６】同操作体と蓋板を組合せる方法を説明する外観
斜視図

【図７】同動作状態を説明する正面断面図

【図８】同弾性駆動体を変更した場合の正面断面図

【図９】本発明の実施の形態２によるスライドスイッチ
の正面断面図

【図１０】従来のスライドスイッチの正面断面図

【符号の説明】

１スイッチケース１Ａ段１Ｂ突起２外側固定接点２Ａ，３Ａ接続用端子３中央固定接点４円形ドーム状可動接点４Ａ中央頂点部５絶縁シート６，６Ａ，１５弾性駆動体７，１６第一辺７Ａ，８Ａ，８Ｂ打抜き部７Ｂ突起部７Ｃ先端部８，１７第二辺９第三辺９Ａ先端１０係止部１２補強リブ１３操作体１３Ａ突部１３Ｂ操作レバー部１３Ｃ根元部１３Ｄ鍔部１３Ｅ隙間１３Ｆ中間部１４，１４Ｅ蓋板１４Ａ直線状開口部１４Ｂ切断部分１４Ｃ内側端１４Ｄ外側端１４Ｆ脚部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】外側固定接点と中央固定接点が内底面に
露出するようにインサート成形固定され、各固定接点と
導通した接続用端子が外方に導出された絶縁樹脂製で上
面開放のスイッチケースと、外周下端部が外側固定接点
上に載るようにスイッチケース内に配された弾性金属板
からなる円形ドーム状可動接点と、長寸の第一辺の中間
に短寸の第三辺の先端が所定の間隔をあけてほぼ垂直に
対峙する略三角形状に帯状の弾性金属薄板を折り曲げ加
工して形成され、第一辺と第二辺の交点部分を支点とし
て回動可能にスイッチケースの内周壁で位置決め保持さ
れると共に、第一辺の中央下面の突起部が円形ドーム状
可動接点の頂点部に当接し、先端部が交点部分よりも高
くなった弾性駆動体と、スイッチケースの上面開口部を
塞ぐと共に、その中心を通り上記弾性駆動体の第一辺に
沿う方向の直線状開口部を有する蓋板と、この蓋板の直
線状開口部から上面の操作レバー部が突出し、下面の突
部が略三角形状の弾性駆動体の斜辺となった第二辺上に
載るように蓋板と弾性駆動体の間にスライド可能に配さ
れると共に、通常状態において、上記蓋板の直線状開口
部で規制されるスライド可能範囲の上記第二辺の最低部
側の端部にあるように弾性駆動体の弾性力により付勢さ
れた操作体からなるスライドスイッチ。
【請求項２】弾性駆動体の第一辺と第二辺の交点部分
が浮き上がらないようにスイッチケースの内周壁の段部
の突起をカシメた請求項１記載のスライドスイッチ。
【請求項３】弾性駆動体の第一辺と第二辺の交点部分
が浮き上がらないように規制する突部を蓋板の下面に設
けた請求項１記載のスライドスイッチ。
【請求項４】弾性駆動体の第二辺の最低部と中央の中
間に折り曲げ部を設けてここから第三辺の先端までの部
分を上方に折り曲げた請求項１〜３のいずれか一つに記
載のスライドスイッチ。
【請求項５】操作体の操作レバー部を横方向に押圧操
作して、操作体下面の突部が弾性駆動体の第二辺上を弾
接スライドする時、まず第一辺と第二辺の交点部分が撓
むことにより第二辺が回動して第三辺の先端が第一辺の
上面に当接し、さらに操作レバー部を押圧すると弾性駆
動体は変形しないで第一辺と第二辺の交点部分を支点と
して回動し、円形ドーム状可動接点の頂点部を下方に押
して反転動作させるように、弾性駆動体の各辺の強度お
よび第三辺の先端と第一辺の間隔を設定した請求項１〜
４のいずれか一つに記載のスライドスイッチ。
【請求項６】操作体の操作レバー部を横方向に押圧操
作して、操作体下面の突部が第二辺の中点位置に達する
よりも先に、第三辺の先端が第一辺の上面に当接する請
求項５記載のスライドスイッチ。
【請求項７】弾性駆動体を一定幅の弾性金属薄板で形
成し、第一辺と第二辺の交点部分に幅方向の両側から切
り込みを設け、ここにスイッチケースの内周壁の段に設
けた突起をはめ込んで支持すると共に、少なくとも第一
辺と第二辺の長手方向に沿って補強リブを設けた請求項
５記載のスライドスイッチ。
【請求項８】操作体の操作レバーの根元部に蓋板の上
面に接する押し止め用鍔部を設け、蓋板の直線状開口部
の幅よりも大径の突部根元との間で蓋板をスライド可能
に挟持する構成とした請求項１〜７のいずれか一つに記
載のスライドスイッチ。
【請求項９】円形ドーム状可動接点と弾性駆動体の第
一辺の中央下面の突起部との間に絶縁シートを配した請
求項１〜８のいずれか一つに記載のスライドスイッチ。
【請求項１０】あらかじめ操作体を蓋板の直線状開口
部にスライド可能に組合わせて、請求項１〜９のいずれ
か一つに記載のスライドスイッチを組立てるスライドス
イッチの組立方法。
【請求項１１】蓋板の直線状開口部の一端を外周まで
延長して切断し、切断部分の幅を内側は直線状開口部の
幅よりも狭く外側は直線状開口部の幅よりも大きくして
おき、この切断部を通して操作体を蓋板に組み合わせる
請求項１０記載のスライドスイッチの組立方法。