JP2000180443A - 血液濾過残留物の回収方法 - Google Patents

血液濾過残留物の回収方法

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JP2000180443A JP10355475A JP35547598A JP2000180443A JP 2000180443 A JP2000180443 A JP 2000180443A JP 10355475 A JP10355475 A JP 10355475A JP 35547598 A JP35547598 A JP 35547598A JP 2000180443 A JP2000180443 A JP 2000180443A
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filtration
plasma
suction
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Osamu Seshimoto
修 瀬志本
Kenichiro Yazawa
建一郎 矢沢
Takayoshi Arai
貴喜 新井
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 簡単な手段で変形が少なく、しかも観察
しやすい血球試料を調製する方法を提供する。 【解決手段】 上記課題は、体積濾過材料よりなる血液
濾過材料と、これを収容し血液入口と濾過液出口を有す
るホルダーよりなる血液濾過器を用いて血液濾過を行っ
た後、濾過液出口側から回収水を通液することを特徴と
する血液濾過材料に堆積している濾過残留物を回収する
方法によって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は全血から血球成分を
回収する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】血液の分析は、大きく血球成分と血漿成
分に分けられるが、主に分析されるのは血漿成分のほう
である。
【0003】一方、血球成分の分析としては赤血球や白
血球等の外形に基づく分析と内容物の分析がある。外形
に基づく分析では、例えば白血球の場合には、芽細胞か
ら各種成育段階の細胞、あるいは、顆粒白血球、リンパ
球等の各種白血球の構成割合や大きさ、形の正常、異常
等が調べられる。内容物の分析では、DNAの分析とか
赤血球のヘモグロビンの含有量等の分析が行われる。外
形に基づく分析の場合には、多くは全血のまま顕微鏡観
察されるが、遠心分離して血球成分を集めることもあ
る。内容物の分析を行う場合には遠心分離で血球を集め
て更に分離精製が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】血球成分の外形に基づ
く分析を行う場合観察しにくいという問題がある。一
方、遠心分離を行えばこの見にくさの問題は解消される
が、遠心分離によって形がこわれやすいという問題があ
る。
【0005】本発明の目的は、簡単な手段で変形が少な
く、しかも観察しやすい血球試料を調製する方法を提供
することにある。溶血させて血球中の成分を測定する場
合、赤血球を洗浄することで血漿中蛋白の妨害を防止で
きる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先に血漿
成分分析のための血漿の分離方法として、遠心分離は手
間と時間がかかり、特に、少数の検体を急いで処理した
ときや、現場検査などには、電気を動力とし、遠心分離
機を必要とする遠心法は不向きであることに着目し、濾
過により全血から血漿や血清を分離する血液濾過ユニッ
トの開発を進めてきた(特開平9−196911号公
報、特開平9−276631号公報、特開平10−18
5780号公報、特開平10−185909号公報、特
開平10−227788号公報など)。
【0007】今回、この血液濾過ユニットで濾過した後
の体積濾過材料内に堆積している血球成分を逆洗して回
収することにより、血球成分を変形少なく回収でき、こ
の血球成分が外形に基づく分析等に極めて好適であるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
った。溶血させて血球中の成分を測定する場合、赤血球
を洗浄することで血漿中蛋白の妨害を防止できる。
【0008】すなわち、本発明は、体積濾過材料よりな
る血液濾過材料と、これを収容し血液入口と濾過液出口
を有するホルダーよりなる血液濾過器を用いて血液濾過
を行った後、濾過液出口側から回収水を通液することを
特徴とする血液濾過材料に堆積している濾過残留物を回
収する方法に関するものである。逆洗の前に血球を洗浄
し蛋白を除くことも有効である。
【0009】
【発明の実施の形態】血液濾過材料の種類は問わない
が、本発明の濾過材料では、その表面のみで血球をトラ
ップするいわゆる表面濾過材料ではなく、ガラス繊維濾
紙等の厚さ方向に浸透するに従って、初めは大きな血球
成分、後には小さな血球成分と徐々に空隙構造にから
め、厚さ方向に全長にわたって血球を留め除去してい
く、いわゆる体積濾過材料によるものが使用される。好
ましいものはガラス繊維濾紙等であり、ガラス繊維濾紙
に微多孔性膜を組み合わせたものが特に好ましい。
【0010】ガラス繊維濾紙は密度が0.02〜0.5
程度、好ましくは0.03〜0.2程度、特に好ましく
は0.05〜0.13程度で、保留粒子径が0.6〜9μ
m程度、特に1〜5μm程度のものが好ましい。ガラス
繊維の表面を、特開平2−208565号公報、同4−
208856号公報に記載された様な方法で、親水性高
分子で処理することによって濾過をより速やかに円滑に
行なうことができる。また、ガラス繊維の表面をレクチ
ンで処理することもできる。ガラス繊維濾紙は複数枚を
積層して用いることができる。ガラス繊維濾紙はシート
状のものを積み重ねて使用するほか、細断小片としてホ
ルダーに充填することもできる。1枚のガラス繊維濾紙
の厚さは0.2〜3mm程度、通常0.5〜2mm程度
である。これを径が10〜30mm程度、好ましくは1
5〜25mm程度に細断するのである。細断小片の形状
は問うところではなく、正方形、長方形のほか三角形、
円形等如何なる形状であってもよい。
【0011】表面を親水化されており血球分離能を有す
る微多孔性膜は、実質的に分析値に影響を与える程には
溶血することなく、全血から血球と血漿を特異的に分離
するものである。この微多孔性膜は孔径がガラス繊維濾
紙の保留粒子径より小さくかつ0.2μm以上、好まし
くは0.3〜5μm程度、より好ましくは0.5〜3μ
m程度のものが適当である。また、空隙率は高いものが
好ましく、具体的には、空隙率が約40%から約95
%、好ましくは約50%から約95%、さらに好ましく
は約70%から約95%の範囲のものが適当である。微
多孔性膜の例としてはポリスルホン膜、弗素含有ポリマ
ー膜等がある。
【0012】好ましい微多孔性膜はポリスルホン膜、酢
酸セルローズ膜等であり、特に好ましいのはポリスルホ
ン膜である。本発明の血液濾過材料においてはガラス繊
維濾紙が血液供給側に配置され、微多孔性膜が吸引側に
配置される。最も好ましい材料は血液供給側からガラス
繊維濾紙、ポリスルホン膜をこの順に積層した積層体で
ある。
【0013】本発明で用いられる濾過材料は特開昭62
−138756〜8号公報、特開平2−105043号
公報、特開平3−16651号公報等に開示された方法
に従って各層を部分的に配置された接着剤で接着して一
体化することができる。
【0014】ガラス繊維濾紙層の厚さは、回収すべき血
漿や血清の量とガラス繊維濾紙の密度(空隙率)及び面積
から定められる。分析を乾式分析素子を用いて複数項目
行なう場合の血漿や血清の必要量は100〜500μl
であり、ガラス繊維濾紙の密度が0.02〜0.2程
度、面積が1〜5cm2程度が実用的である。この場合
ガラス繊維濾紙層の厚さは1〜10mm程度、好ましく
は2〜8mm程度である。このガラス繊維濾紙は複数
枚、例えば2〜10枚程度、好ましくは3〜8枚程度を
積層して上記厚さとすることができる。
【0015】微多孔性膜の厚さは0.05〜0.5mm
程度、特に0.1〜0.3mm程度でよく、通常は1枚
の微多孔性膜を用いればよい。しかしながら、必要によ
り複数枚を用いることもできる。
【0016】血液濾過材料はホルダーに入れられる。こ
のホルダーには血液入口と濾過液出口が設けられ、一般
に血液濾過材料を収容する本体と、蓋体に分けた態様で
作製される。通常は、いずれにも少なくとも1個の開口
が設けられていて、一方は血液入口として、他方は濾過
液出口として、場合により更に吸引口として使用され
る。吸引口を別に設けることもできる。ホルダーが四角
形で蓋体を側面に設けた場合には血液入口と濾過液出口
の両方を本体に設けることができる。
【0017】血液濾過材料収納部すなわち血液濾過室の
容積は、収納すべき濾過材料の乾燥状態および検体(全
血)を吸収し膨潤した時の総体積より大きい必要があ
る。濾過材料の総体積に対して収納部の容積が小さい
と、濾過が効率良く進行しなかったり、溶血を起こした
りする。収納部の容積の濾過材料の乾燥時の総体積に対
する比率は濾過材料の膨潤の程度にもよるが、通常10
1%〜400%、好ましくは110%〜150%、更に
好ましくは120%〜140%である。具体的には血漿
や血清の必要量との関係で定まるが0.5〜2.5ml
程度、通常0.6〜2.2ml程度である。
【0018】また、体積濾過材料と収納部の壁面との間
は、全血を吸引した時に体積濾過材料を経由しない流路
が出来ないように構成されていることが好ましい。但
し、微多孔性膜で止めうる程度の血球が漏れてきても支
障はない。
【0019】採血管から血液を吸引するノズルはホルダ
ーの血液入口に接続される。このノズルはホルダーと同
体であっても別体であってもよい。別体の場合、ホルダ
ー本体に固着して接続部が密閉構造になっていればよ
く、接続手段は接着、融着、螺着、嵌着、ネジ止等いか
なる手段であってもよい。
【0020】濾過器は、上記本体に蓋体が取付けられる
と、これらの血液入口と吸引口としても使用される濾過
液出口を除いて全体が密閉構造になる。
【0021】ホルダーの材料はプラスチックが好まし
い。例えば、ポリスチレン、ポリメタアクリル酸エステ
ル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナ
イロン、ポリカーボネート等の透明あるいは不透明の樹
脂が用いられる。
【0022】上記本体と蓋体の取付方法は、接着剤を用
いた接合、融着等如何なる手段によってもよい。この
際、上記本体と蓋体のいずれの周縁が内側に位置しても
よく、あるいは突き合わせ状態であってもよい。また、
上記本体と蓋体をネジ等の手段で組立分解ができる構造
とすることもできる。
【0023】血液濾過材料の形状に特に制限はないが、
製造が容易なように、円形とすることが望ましい。この
際、円の直径をホルダー本体の内径よりやや大きめと
し、濾過材料の側面から血漿が漏れることを防ぐことが
できる。一方、四角形にすれば作製した血液濾過材料の
切断ロスがなくなるので好ましい。
【0024】上記の血液濾過器を用いて行う血液濾過方
法は特に限定されないが、血球を破壊しないよう、血液
入口と濾過液出口間の圧力差を200mmHg以下、好
ましくは170mmHg以下、特に好ましくは150m
mHg以下とするのがよい。圧力差の下限は特にない
が、濾過時間の実用面で30mmHg以上、好ましくは
50mmHg以上とすることが望ましい。
【0025】特に好ましい濾過方法は、まず、被濾過血
液を供給後、厳密にはガラス繊維濾紙層に接触後少なく
とも5秒間血液入口側と濾過液出口側の圧力差を50m
mHg以下に保つ。この第1段階における圧力差は50
mmHg以下であるが、好ましくは30mmHg以下で
あり、血液を自然に展開させるだけでもよい。一方、保
持時間は5秒間以上であるが、好ましくは10秒間以上
である。
【0026】血液の供給量は血液濾過材料の体積の1.
2〜5倍程度、好ましくは2〜4倍程度が適当であり、
ガラス繊維濾紙の体積ではその1.2〜3倍程度、好ま
しくは1.2〜2倍程度が適当である。
【0027】上記第1段階後は濾過液出口側からの吸引
および/または血液入口側からの加圧によって血液濾過
を促進する。この加、減圧手段はペリスタルあるいはシ
リンジを利用する方法が簡便である。その際に圧力差が
最大でも200mmHg以下とするのがよい。この最大
圧力差は好ましくは170mmHg以下であり、特に好
ましくは150mmHg以下に抑えるようにする。圧力
差の下限は特になく、遅くても良いが、時間がかかるの
で実用的でなくなる。この点で圧力差が最低で30mm
Hg、好ましくは50mmHgを越えるようにすること
が好ましい。シリンジを用いる場合のピストンを移動さ
せる距離はピストンの移動体積が濾過材料の体積の2〜
5倍程度になるようにするのがよい。 移動速度は1c
2当り1〜500ml/min程度、好ましくは20
〜100ml/min程度が適当である。
【0028】ところで、血液はヘマトクリット値に大き
なバラツキがあり、それによって濾過抵抗(加減圧に伴
う圧力差の上昇速度)が変わる。つまり、一定速度で
加、減圧を加えていった場合、ヘマトクリット値の大き
な血液では圧力差がどんどん上昇し、血漿や血清の必要
量が得られる前に濾過材料の目詰まりによる濾過速度の
急激な低下や多大な圧力差の付加による血球破壊を生じ
てしまう。一方、ヘマトクリット値の小さな血液では濾
過速度が大きすぎて血球漏出を生じる。そこで、血液を
濾過層に供給後一定の速度パターンで吸引および/また
は加圧して血液入口側と濾過液出口側の圧力差の経時変
化を追跡し、当該圧力差から被濾過血液のヘマトクリッ
ト値を推定し、その後の吸引および/または加圧速度を
調整することが望ましい。上記一定の速度パターンは通
常は一定速度でよいが、同一の速度パターンを採用すれ
ば一定速度でなくともよい。ヘマトクリット値に対応す
る吸引および/または加圧速度の調整は、ヘマトクリッ
トが高い血液の場合は溶血を起こし易いので、吸引ある
いは加圧の変化率を小さく保ち、かつ最大減圧度を低く
する(濾過に要する時間を長くする)。低いヘマトクリ
ットの血液では溶血は起こりにくくかつ濾過もし易いの
で、相対的に高い吸引または加圧で短時間処理すれば良
い。
【0029】具体的には、以下の方法が挙げられる。ヘ
マトクリット値の異なる全血試料を用いて、吸引圧と吸
引時間の最適なパターンを予め決めておく。実際の検体
の濾過に際してはヘマトクリット値は判らないので、標
準的な血液(例えばヘマトクリット値45%)で設定し
た吸引パターンで吸引を開始し、その後の濾過の進行に
伴う濾過圧の変動と基準値との差から検体のヘマトクリ
ット値を推定して、予め決めた最適パターンに合致する
吸引条件に合うように吸引圧や吸引時間を調整しながら
濾過を行う。
【0030】加圧による濾過においても同様に調整でき
ることはいうまでもない。
【0031】血液濾過が終了したら、得られた血漿ある
いは血清を除く。次に、血液濾過器の濾過液出口側から
回収水を通液して血液濾過材料に堆積している血球成分
を洗い出して回収する。必要な場合は、次に、濾過時と
同じ方向に洗浄水を流し血球を洗う。次いで、出口側か
ら回収水を通液し血球成分を回収する。
【0032】回収水には精製水や生理食塩水、各種緩衝
液などが使用される。回収水の使用量は血液濾過材料の
容積の0.5〜10倍量程度、好ましくは0.5〜5倍
量程度が適当である。
【0033】この回収水は、血液濾過が終了して空にな
った血液濾過器内に導入して該濾過器を血液等の保存容
器として使用することもできる。
【0034】
【実施例】実施例1 (1) ホルダーの作製 図1〜3に示す血液濾過ユニットを作製した。この濾過
ユニットは組み立てた状態の縦断面図である図2に示す
ようにホルダー本体10と蓋体20からなっている。
【0035】ホルダー本体10には血液濾過材料30の
収容室11(直径20.1mm)とその上縁から外方に
形成されたフランジ13が形成されている。一方、ホル
ダー本体10の底部には周縁よりやや内側に段部を設け
てそこから浅いロート状円板部12が連設され、その中
心から下方にノズル状血液供給口14が延設されてい
る。上記の段部は血液濾過材料30の下面をホルダー本
体10のロート状円板部12から隔離させて空間15を
形成するスペーサー16として機能させている。図1及
び図3に示されているように血液供給口14の基部には
4方にフラップ17が形成されている。このフラップは
血液を入れたサンプル管(図示されていない。)を嵌め
込むことによって保持するものである。
【0036】蓋体20の底面は中心に向かって同心円状
の段21が4段形成されて中央が凹みここが上部空間を
形成している。この底面中央にはサイコロの5の目状に
5つの突起25が血液濾過材料の密着を阻止する手段と
して下方に突出形成されている。また、血漿受槽22の
中心と周壁の中間に両側を削ぎ落とした煙突状の血漿通
路24が上方に起立し、その頂部には血漿の噴出を阻止
する庇26が水平方向にせり出している。この庇26は
図3に示されているように大小2つの半円を組み合わさ
れた形状をしており、周壁側の半円は血漿通路外壁と一
致させ、中心側の半円は血漿通路内壁の延長線と一致さ
せている。血漿通路24の両側部には、血漿の液深を確
保するため、血漿受槽22の周壁面に達する仕切壁27
が形成されている。血漿受槽22の上端は開放されてお
り、これが吸引口28となっている。蓋体20の底部に
は外方に突出するフランジ23が形成され、このフラン
ジがホルダー本体のフランジ13と超音波で接着され
る。フランジ23のホルダー本体のフランジ13と合わ
さる面にはリブ(図示されていない。)が形成されてい
る。これは接着の際には超音波エネルギーをそこに集め
て液密性を充分に確保した状態で接着されるようにした
ものである。
【0037】(2) 濾過ユニットの作製 (1)のプラスチック製のホルダー(内径20.1mm)の
ホルダー本体10に、直径20.3mmの円板状に打ち
抜いたガラス繊維濾紙(ワットマン社製,GF/D)6
枚を重ねて入れ、その上に、直径20.7mmの円板状
に打ち抜いた厚さ170μmのポリスルホン多孔膜33
(富士写真フイルム社製 SE−200)をのせた。蓋体
20をセットし、両者のフランジ13と23を超音波で
溶着してシールした。ノズル状血液供給口14に血液吸
引用ノズルとしてフジクリーンチップ(富士写真フイル
ム社製)を装着して、濾過ユニットを完成させた。
【0038】(3) 血液の採取 男子健常者より、ヘパリン入り真空採血管(テルモ社
製)を用いて静脈血10mlを採血した。この血液のヘ
マトクリットを測定したところ、44%であった。この
血液3mlを容量4mlのプラスチック製試験管に分取
した。
【0039】(4) 吸引機 排気速度が可変のペリスタポンプと接続されている小型
吸引機を作製した。小型吸引機のチューブの先端には、
上記濾過ユニットの吸引面と気密状態で接続可能なシリ
コーンゴム製の吸引ピペットを取り付けた。チューブの
途中に圧力モニター用のゲージを接続した。
【0040】(5) 血液の濾過 (3)で分取した血液に(2)の濾過ユニットの検体吸引
ノズルを挿入し、濾過ユニットの他端を吸引機の吸引パ
ッドに接続した。吸引ポンプの排気速度を調節し、30
秒後に減圧度が100mmHgに到達するようにしつつ
吸引を続けた。10秒後の減圧度は30mmHgであっ
た。
【0041】(6) 血漿の回収 吸引に伴って濾過ユニットの貯留槽中に血漿が流出し
た。量は、330μlであった。血漿の色は淡黄色であ
り、溶血液や赤血球の混入は観察されなかった。
【0042】(7) 濾過残留物の回収 血漿を除いたあと、順方向に生理食塩水を2mlで2回
洗った後、逆方向に2mlで回収する。一部は赤血球を
観察したところ破壊した物は認められなかった。残りを
溶血させヘモグロビンAICの測定試料とした。
【0043】
【発明の効果】本発明により、血液から血球試料を容易
に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である血液濾過ユニットを
組み立てた状態の縦断面図である。
【図2】 同上平面図である。
【図3】 上記血液濾過ユニットのホルダー本体の底面
図である。
【図4】 各種吸引パターンを示すグラフである。
【符号の説明】
10…ホルダー本体 11…血液濾過材料収容室 12…円板部 13…フランジ 14…血液供給口 15…空間 16…スペーサー 17…フラップ 20…蓋体 21…段 22…血漿受槽 23…フランジ 24…血漿通路 25…突起(密着阻止手段) 26…庇 27…仕切壁 28…吸引口 30…血液濾過材料 31…ナイロンメッシュ 32…ガラス繊維濾紙フレーク層 33…ポリスルホン多孔膜(微多孔性膜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 29/38 510A 29/42 520 (72)発明者 新井 貴喜 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2G045 AA02 BA08 BA10 BB06 CA01 CA25 CA26 HA06 HA14 HB02 HB03 HB05

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体積濾過材料よりなる血液濾過材料と、
    これを収容し血液入口と濾過液出口を有するホルダーよ
    りなる血液濾過器を用いて血液濾過を行った後、濾過液
    出口側から回収水を通液することを特徴とする血液濾過
    材料に堆積している濾過残留物を回収する方法
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