JP2001259022A - 血液成分採取方法ならびにそれに用いられる血液成分採取回路および血液成分分離装置 - Google Patents

血液成分採取方法ならびにそれに用いられる血液成分採取回路および血液成分分離装置

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JP2001259022A JP2000076874A JP2000076874A JP2001259022A JP 2001259022 A JP2001259022 A JP 2001259022A JP 2000076874 A JP2000076874 A JP 2000076874A JP 2000076874 A JP2000076874 A JP 2000076874A JP 2001259022 A JP2001259022 A JP 2001259022A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な器具を使用せずして、凍結血漿製剤に
使用できる高純度血漿と、血漿分画製剤に使用できる血
漿を区分して採取することができる血液成分分離方法な
らびにそれに用いられる血液成分採取回路および血液成
分分離装置を提供する。 【解決手段】 血液成分採取方法は、血液バッグ3と、
第1の血漿採取用バッグ4と、第2の血漿採取用バッグ
5とを少なくとも備える血液成分採取回路1を用いる血
液成分採取方法である。本発明の血液成分採取方法は、
血液バッグ3内に血液を採取した後、血液成分採取回路
1を遠心する遠心工程と、遠心工程により血液バッグ3
内において分離された血漿成分の上層部分を第1の血漿
採取用バッグ4に採取する一次血漿採取工程と、血液バ
ッグ3内において分離された血漿成分の下層部分を第2
の血漿採取用バッグ4に採取する二次血漿採取工程とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液成分分離方法
ならびにそれに用いられる血液成分採取回路および血液
成分分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、血液は各成分に分離して保存、使
用されることが一般的となっている。日本国内において
は、血液製剤は通常供血者の献血により得られた血液
(以後全血という)を遠心分離し、血漿、血小板、白血
球、赤血球の各成分に分けて保存、使用される。採血お
よび保存には軟質プラスチック性の容器(血液バッグ)
が使用されている。代表的な血液分画方法としては、複
数のバッグがチューブにより連結されたマルチプル血液
バッグの採血バッグに全血を採血し、血液バッグを遠心
分離器に入れて、低密度(低比重)成分と高密度(高比
重)の赤血球成分とに分離し、採血バッグを加圧するこ
とにより上澄成分である血漿をチューブを介して血漿バ
ッグに移送し、チューブをシール切断することである。
これにより、全血は、血漿成分と赤血球成分に分画され
るとともに、分画された各成分は、血漿製剤と赤血球製
剤として利用される。
【0003】しかし、血漿成分の有効採取のために血漿
成分を多く分離採取しようとすると赤血球との界面に存
在する血小板や白血球および赤血球まで採取することに
なり、血漿成分への不要な成分の混入が避けられない。
血漿製剤において白血球や赤血球の混入が問題となるの
は新鮮凍結血漿等、その後に特別な分画操作をせずに保
存後、輸血に供される場合である。アルブミン、グロブ
リンあるいは各種の血液凝固因子製剤を製造するための
原料血漿については、製剤製造工程で白血球や赤血球由
来の物質は除去されるので、白血球や赤血球が混入して
いても問題とならない。臨床的には、疾患状態、治療目
的が明確である場合は後者の血漿分画製剤を使用する
が、原因が特定できない出血症状等に対しては凍結血漿
製剤を解凍して輸血するという状況であることから、新
鮮凍結血漿、原料血漿のいずれも需要があると言える。
また、これまでの血液製剤製造の工程においては採血さ
れた血液毎に新鮮凍結血漿と原料血漿とにつくり分けら
れてきた。
【0004】本発明の目的は、バッグを遠心後に血漿分
離を行う場合に、特別な器具を使用せずして、血漿中へ
の白血球および赤血球の混入を低減し、凍結血漿製剤に
使用できる高純度血漿と、この高純度血漿と比べると白
血球および赤血球の混入が若干あるものの血漿分画製剤
に使用できる血漿を区分して採取することができる血液
成分分離方法ならびにそれに用いられる血液成分採取回
路および血液成分分離装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、血液バッグと、第1の血漿採取用バッグと、第2の
血漿採取用バッグとを少なくとも備える血液成分採取回
路を用いる血液成分採取方法であって、該血液成分採取
方法は、前記血液バッグ内に血液を採取した後、前記血
液成分採取回路を遠心する遠心工程と、該遠心工程によ
り前記血液バッグ内において分離された血漿成分の上層
部分を前記第1の血漿採取用バッグに採取する一次血漿
採取工程と、前記血液バッグ内において分離された血漿
成分の下層部分を前記第2の血漿採取用バッグに採取す
る二次血漿採取工程とを備える血液成分採取方法であ
る。そして、前記血液成分採取回路は、赤血球保存液充
填バッグを備えるとともに、前記血液成分採取方法は、
前記二次血漿採取工程の後に、前記血液バッグ内の赤血
球成分に前記赤血球保存液充填バッグ内の赤血球保存液
を移送する赤血球保存液移送工程を備えるものであるこ
とが好ましい。また、前記血液成分採取回路は、赤血球
保存液充填バッグを備えるとともに、前記血液成分採取
方法は、前記二次血漿採取工程の後に、前記血液バッグ
内の赤血球成分を前記赤血球保存液充填バッグ内に移送
する赤血球成分採取工程を備えるものであることが好ま
しい。
【0006】また、上記目的を達成するものは、血液バ
ッグと、第1の血漿採取用バッグと、第2の血漿採取用
バッグと、赤血球保存液充填バッグと、前記血液バッグ
と前記赤血球保存液充填バッグ間に配置された白血球除
去フィルターを少なくとも備える血液成分採取回路を用
いる血液成分採取方法であって、該血液成分採取方法
は、前記血液バッグ内に全血を採取した後、前記血液成
分採取回路を遠心する遠心工程と、該遠心工程により前
記血液バッグ内において分離された血漿成分の上層部分
を前記第1の血漿採取用バッグに採取する一次血漿採取
工程と、前記血液バッグ内において分離された血漿成分
の下層部分を前記第2の血漿採取用バッグに採取する二
次血漿採取工程と、前記血液バッグ内の赤血球成分を前
記白血球除去フィルターを通過させて前記赤血球保存液
充填バッグ内に移送する乏白血球赤血球成分採取工程と
を備える血液成分採取方法である。そして、前記乏白血
球赤血球成分採取工程は、赤血球保存液充填バッグ内の
赤血球保存液を血液バッグに移送する赤血球保存液移送
工程と、血液バッグ内の赤血球保存液添加赤血球成分を
前記白血球除去フィルターを通過させて前記赤血球保存
液充填バッグ内に移送する白血球除去工程からなるもの
であることが好ましい。
【0007】また、上記目的を達成するものは、全血採
血用バッグと、血液バッグと、第1の血漿採取用バッグ
と、第2の血漿採取用バッグと、前記全血採血用バッグ
と前記血液バッグ間に配置された白血球除去フィルター
を少なくとも備える血液成分採取回路を用いる血液成分
採取方法であって、該血液成分採取方法は、前記全血採
血用バッグ内に全血を採取した後、前記全血採血用バッ
グ内の全血を前記白血球除去フィルターを通過させて前
記血液バッグ内に移送する白血球除去工程と、該白血球
除去工程の後、前記血液成分採取回路を遠心する遠心工
程と、該遠心工程により前記血液バッグ内において分離
された血漿成分の上層部分を前記第1の血漿採取用バッ
グに採取する一次血漿採取工程と、前記血液バッグ内に
おいて分離された血漿成分の下層部分を前記第2の血漿
採取用バッグに採取する二次血漿採取工程とを備える血
液成分採取方法である。そして、前記血液成分採取回路
は、赤血球保存液充填バッグを備えるとともに、前記血
液成分採取方法は、前記二次血漿採取工程の後に、前記
血液バッグ内の赤血球成分に前記赤血球保存液充填バッ
グ内の赤血球保存液を移送する赤血球保存液移送工程を
備えるものであることが好ましい。また、前記血液成分
採取回路は、赤血球保存液充填バッグを備えるととも
に、前記血液成分採取方法は、前記二次血漿採取工程の
後に、前記血液バッグ内の赤血球成分を前記赤血球保存
液充填バッグ内に移送する赤血球成分採取工程を備える
ものであることが好ましい。
【0008】また、上記目的を達成するものは、血液バ
ッグと、該血液バッグと連通する第1の血漿採取用バッ
グと、前記血液バッグと連通する第2の血漿採取用バッ
グと、前記血液バッグと連通する赤血球保存液充填バッ
グとを備える血液成分採取回路である。また、上記目的
を達成するものは、血液バッグと、該血液バッグと連通
する第1の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連通
する第2の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連通
する赤血球保存液充填バッグと、前記血液バッグと前記
赤血球保存液充填バッグ間に配置された白血球除去フィ
ルターとを備える血液成分採取回路である。また、上記
目的を達成するものは、全血採血用バッグと、該全血採
血用バッグと連通する血液バッグと、該血液バッグと連
通する第1の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連
通する第2の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連
通する赤血球保存液充填バッグと、前記全血採血用バッ
グと前記血液バッグ間に配置された白血球除去フィルタ
ーとを備える血液成分採取回路である。
【0009】また、上記目的を達成するものは、前記血
液成分分離方法のための血液成分分離装置であり、該血
液成分分離装置は、前記遠心分離工程により複数の血液
成分に分離された血液バッグを押圧し、収納された成分
を排出するための押圧機構と、第1の血漿採取用バッグ
載置部と、第2の血漿採取用バッグを保持する第2の血
漿採取用バッグ保持部と、前記第1の血漿採取用バッグ
に接続されたチューブの開閉を行う第1の流路開閉手段
と、前記第2の血漿採取用バッグに接続されたチューブ
の開閉を行う第2の流路開閉手段とを備える血液成分分
離装置である。そして、前記血液成分分離装置は、前記
押圧機構により押圧される血液バッグより上方にて前記
赤血球保存液充填バッグを保持する赤血球保存液充填バ
ッグ保持部を備えていることが好ましい。さらに、前記
血液成分分離装置は、赤血球保存液充填バッグに接続さ
れたチューブの開閉を行う第3の流路開閉手段を備えて
いることが好ましい。また、前記血液成分分離装置は、
前記第1の血漿採取用バッグ載置部に載置された第1の
血漿採取用バッグの重量を検知するための重量検知部を
備えていることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の血液成分採取方法および
血液成分採取回路について、図面に示した実施例を用い
て説明する。図1は、本発明の実施例の血液成分採取方
法に使用される血液成分採取回路の外観図、図4は、本
発明の血液成分採取方法に使用することができる血液成
分分離装置の斜視図である。本発明の血液成分採取方法
は、血液バッグ3と、第1の血漿採取用バッグ4と、第
2の血漿採取用バッグ5とを少なくとも備える血液成分
採取回路1を用いる血液成分採取方法である。血液成分
採取方法は、血液バッグ3内に血液を採取した後、血液
成分採取回路1を遠心する遠心工程と、遠心工程により
血液バッグ3内において分離された血漿成分の上層部分
を第1の血漿採取用バッグ4に採取する一次血漿採取工
程と、血液バッグ3内において分離された血漿成分の下
層部分を第2の血漿採取用バッグ5に採取する二次血漿
採取工程とを備えている。
【0011】そして、後述するように、血液成分採取回
路1は、さらに、赤血球保存液充填バッグ7を備えると
ともに、血液成分採取方法は、二次血漿採取工程の後
に、血液バッグ3内の赤血球成分に赤血球保存液充填バ
ッグ7内の赤血球保存液を移送する赤血球保存液移送工
程もしくは血液バッグ3内の赤血球成分を赤血球保存液
充填バッグ7内に移送する赤血球成分採取工程を備える
ことが好ましい。
【0012】そして、この実施例の血液成分採取方法に
使用される血液成分採取回路1は、図1に示すように、
血液バッグ3と、血液バッグ3と連通する第1の血漿採
取用バッグ4と、血液バッグ3と連通する第2の血漿採
取用バッグ5と、血液バッグ3と連通する赤血球保存液
充填バッグ7とを備えている。具体的には、この実施例
の血液成分採取回路1は、血液バッグ3と、第1の血漿
採取用バッグ4と、第2の血漿採取用バッグ5と、赤血
球保存液充填バッグ7と、一端が血液バッグ3に接続さ
れるとともに二股に分岐した第1の分岐部16および第
2の分岐部19とを備え、さらに、第1の分岐部16の
分岐した一方端が第1の血漿採取用バッグ4に接続さ
れ、第1の分岐部16の分岐した他方端が第2の分岐部
19に接続され、第2の分岐部19の分岐した一方端が
第2の血漿採取用バッグ5に接続され、第2の分岐部1
9の分岐した分岐した他方端が赤血球保存液充填バッグ
7に接続された連結チューブ2とを備える。そして、連
結チューブ2は、チューブ14、15、17、18、2
1、第1の分岐部16および第2の分岐部19からな
る。赤血球保存液充填バッグ7内には、赤血球保存液2
3が充填されている。
【0013】血液バッグ3は、いわゆる軟質樹脂製バッ
グが使用されており、図1に示す実施例では、2枚のシ
ート材を重ね、その周縁を融着(例えば、熱融着、高周
波融着)または接着することにより袋状に作製されてい
るものであり、シール部に囲まれた内部には、採取した
血液成分を収納することができる。そして、血液バッグ
3内には、あらかじめACD−A液、CPD液、CPD
A液等の抗凝固剤が充填されている。そして、チューブ
14には、破断可能な連通部材12が設けられており、
採血前の血液バッグ内の抗凝固剤の下流側(他のバッグ
側)への移行を防止している。
【0014】また、血液バッグ3には、血液を採取する
ための採血手段9が設けられている。採血手段9は、採
血針24と、採血針24と血液バッグ3とを連通するチ
ューブ11とからなる。血液バッグ3の上部には、後述
する血液成分分離装置のピンフックを挿通するための開
口3a、3bが設けられている。血液バッグ3の下部に
は、上部を下側にした状態で吊り下げ可能なように吊下
用スリット3cが設けられている。
【0015】第1の血漿採取用バッグ4としては、血液
バッグ3と同様に、いわゆる軟質樹脂製バッグが使用さ
れている。図1に示す実施例では、2枚のシート材を重
ね、その周縁を融着(例えば、熱融着、高周波融着)ま
たは接着することにより袋状に作製されているものであ
り、シール部に囲まれた内部には、採取した血液成分を
収納することができる。第1の血漿採取用バッグ4に
は、チューブ15が接続されている。血漿採取用バッグ
4の下部には、吊下用スリット4cが設けられている。
第2の血漿採取用バッグ5としては、血液バッグ3と同
様に、いわゆる軟質樹脂製バッグが使用されている。図
1に示す実施例では、2枚のシート材を重ね、その周縁
を融着(例えば、熱融着、高周波融着)または接着する
ことにより袋状に作製されているものであり、シール部
に囲まれた内部には、採取した血液成分を収納すること
ができる。第2の血漿採取用バッグ5には、チューブ2
1が接続されている。血漿採取用バッグ5の下部には、
吊下用スリット5cが設けられている。
【0016】赤血球保存液充填バッグ7としては、血液
バッグ3と同様に、いわゆる軟質樹脂製バッグが使用さ
れている。図1に示す実施例では、2枚のシート材を重
ね、その周縁を融着(例えば、熱融着、高周波融着)ま
たは接着することにより袋状に作製されているものであ
り、シール部に囲まれた内部には、赤血球保存液23が
収納されている。赤血球保存液としては、MAP液、
S.A.G.M液、OPTISOL液等が使用される。
赤血球保存液充填バッグ7には、チューブ18が接続さ
れている。チューブ18には、破断可能な連通部材22
が設けられており、赤血球保存液のその他のバッグへの
移行を防止している。赤血球保存液充填バッグ7の下部
には、吊下用スリット7cが設けられている。また、血
液バッグ3,第1の血漿採取用バッグ4,第2の血漿採
取用バッグ5さらには赤血球保存液充填バッグ7には、
ピールタブにより開封可能に封止された輸液針接続部が
形成されており、血液成分を輸血時に輸液針の接続が可
能となっている。
【0017】バッグ3,4,5,7、チューブ11,1
4,15,17,18,21および分岐部16,19の
構成材料としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、PETやPBTのようなポ
リエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレ
タン、ポリエステルエラストマー、スチレン−ブタジエ
ン−スチレン共重合体等の熱可塑性エラストマー等を使
用することが好ましい。そして、図4に示すように、上
述した血液成分採取回路1は、例えば、後述する血液成
分分離装置30に装着され血液成分の採取に使用され
る。なお、血液成分分離装置としては、この実施例に限
定されるものではない。また、血液成分分離装置を用い
ない、いわゆる落差利用のものでもよい。
【0018】次に、本発明の血液成分採取方法につい
て、上述した血液成分採取回路1および血液成分分離装
置30を用いる場合を例として、説明する。本発明の血
液成分採取方法は、血液バッグ3内に血液を採取した
後、血液成分採取回路1を遠心する遠心工程と、遠心工
程により血液バッグ3内において分離された血漿成分の
上層部分を第1の血漿採取用バッグ4に採取する一次血
漿採取工程と、血液バッグ3内において分離された血漿
成分の下層部分を第2の血漿採取用バッグ4に採取する
二次血漿採取工程とを備えている。さらに、二次血漿採
取工程後に、血液バッグ3内の赤血球成分に赤血球保存
液充填バッグ7内の赤血球保存液を移送する赤血球保存
液移送工程もしくは血液バッグ3内の赤血球成分を赤血
球保存液充填バッグ7内に移送する赤血球成分採取工程
が行われることが好ましい。
【0019】まず、血液バッグ3内に採血手段9を用い
全血を採取する。そして、採血後は、チューブシーラー
を用いて、チューブ11をシールし、採血手段9を切り
離す。次に、血液バッグ3内の血液を複数の血液成分
(血漿成分,濃厚赤血球成分)に遠心分離する遠心分離
工程を行う。具体的には、血液バッグ3をそのまま遠心
分離器に設置し遠心する工程を行う。この遠心分離工程
により、血液バッグ3内は、図5に示すように、上層の
血漿層と、下層の赤血球層に分離される。次に、遠心工
程により血液バッグ3内において分離された血漿成分の
上層部分を第1の血漿採取用バッグ4に採取する一次血
漿採取工程を行う。具体的には、遠心分離された血液成
分採取回路1は、図4に示すように、血液成分分離装置
30に装着される。図5は、血液成分採取回路1の血液
バッグ3を血液成分分離装置30に装着した状態の説明
図である。
【0020】図4に示すように、遠心分離された血液を
収納している血液バッグ3を血液成分分離装置30の収
納部69に収納し、第1の血漿採取用バッグ4を第1の
血漿採取用バッグ載置部85に載置し、第2の血漿採取
用バッグ5および赤血球保存液充填バッグ7を収納部6
9より高い位置(言い換えれば、血液バッグ3より高い
位置)に配置するために、赤血球保存液充填バッグ7を
蓋32に設けられた固定用治具54のフック54aに吊
下し、同様に、第2の血漿採取用バッグ5を固定用治具
54のフック54bに吊下し、血液バッグ3のチューブ
14を流路開閉手段58に、第1の血漿採取用バッグ4
のチューブ15を流路開閉手段86に、第2の血漿採取
用バッグ5のチューブ21を流路開閉手段57に、赤血
球保存液充填バッグ7のチューブ18を流路開閉手段5
6に装着する。この状態で、血液成分分離装置30の分
離開始スイッチを押すと、流路開閉手段56,57,5
8,86が閉じ、チューブ14,15,18,21が閉
塞状態となる。そして、血液バッグ3の連通手段12を
破断する。再び開始スイッチを押すと、流路開閉手段5
8,86が開き、チューブ14,15が開放状態とな
り、血液バッグ3と第1の血漿採取用バッグ4が連通す
るとともに、図5に示すように、押圧板63が矢印方向
に移動し、押圧機構により血液バッグ3を圧迫して、血
液バッグ3内の上部にある血漿が、第1の血漿採取用バ
ッグ4に移送される。第1の血漿採取用バッグ載置部8
5に設けられた重量検知部(図示せず)により、第1の
血漿採取用バッグ4への所定量(具体的には、血液バッ
グ3内に400ml採取した場合には、150〜200
g)の血漿採取が検知されると、流路開閉手段58,8
6が閉じ、チューブ14,15が閉塞される。これによ
り、第1の血漿採取用バッグ4内に、血漿層の上層部分
が採取される。
【0021】次に、血液バッグ3内において分離された
血漿成分の下層部分を第2の血漿採取用バッグ4に採取
する二次血漿採取工程を行う。再び開始スイッチを押す
と、流路開閉手段57、58が開き、チューブ14,2
1が開放状態となり、血液バッグ3と第2の血漿採取用
バッグ5が連通するとともに、図6に示すように、押圧
板63が矢印方向にさらに移動し、押圧機構により血液
バッグ3を圧迫して、血液バッグ3内の残りの血漿層
を、第2の血漿採取用バッグ5に移送する。そして、血
液バッグ3への圧迫を継続するにつれて、血液バッグ3
内の血漿層と赤血球層の界面は上昇し、この界面をセン
サ71が検知すると流路開閉手段57、58が閉じチュ
ーブ14,21が閉塞される。
【0022】そして、二次血漿採取工程後に、血液バッ
グ3内の濃厚赤血球成分に赤血球保存液充填バッグ7内
の赤血球保存液を移送する赤血球保存液移送工程を行う
場合には、以下のように行われる。赤血球保存液充填バ
ッグ7の破断可能な連通部材22を破断させた後、再び
開始スイッチを押すと、流路開閉手段56、58が開
き、チューブ14,18が開放状態となり、血液バッグ
3と赤血球保存液充填バッグ7が連通するとともに、押
圧板63による血液バッグ3の押圧が解除され、赤血球
保存液充填バッグ7内の赤血球保存液23は、落差によ
り、血液バッグ3内に流入する。固定用治具54のフッ
ク54aにつながった重量検知機構(図示せず)によ
り、赤血球保存液の排出が充分に行われたことが検知さ
れると、すべての流路開閉手段が閉じ、すべてのチュー
ブが閉塞状態となる。その後、チューブシーラー83、
84,87が作動し、チューブ14,15,21がヒー
トシールされる。そして、すべての流路開閉手段が開放
状態となる。血液成分分離装置30より、血液成分採取
回路1を取り外し、チューブシーラーによりシールされ
た部分を切断し切り離す。
【0023】また、上記の二次血漿採取工程後に、血液
バッグ3内の赤血球成分を赤血球保存液充填バッグ7内
に移送する赤血球成分採取工程を行う場合には、以下の
ように行われる。赤血球保存液充填バッグ7の破断可能
な連通部材22を破断させた後、再び開始スイッチを押
すと、流路開閉手段56、58が開き、チューブ14,
18が開放状態となり、血液バッグ3と赤血球保存液充
填バッグ7が連通するとともに、押圧板63による血液
バッグ3の押圧が継続され、血液バッグ3内の濃厚赤血
球成分は、赤血球保存液充填バッグ7内に流入する。固
定用治具54のフック54aにつながった重量検知機構
(図示せず)により、濃厚赤血球液の採取が充分に行わ
れたことが検知されると、すべての流路開閉手段が閉
じ、すべてのチューブが閉塞状態となる。その後、チュ
ーブシーラー83、84,87が作動し、チューブ1
4,15,21がヒートシールされる。そして、すべて
の流路開閉手段が開放状態となる。チューブ18を別に
用意したハンドタイプのチューブシーラー(図示せず)
によりヒートシールし、シールされた部分を切断し、赤
血球保存液充填バッグ7を切り離す。そして、血液成分
分離装置30より、血液成分採取回路1を取り外し、チ
ューブシーラーによりシールされた部分を切断し切り離
す。
【0024】次に、本発明の血液成分分離装置30につ
いて、図4ないし図7に図示する実施例を用いて説明す
る。本発明の血液成分分離装置30は、遠心分離工程に
より複数の血液成分に分離された血液バッグ3を押圧
し、収納された成分を排出するための押圧機構と、第1
の血漿採取用バッグ載置部85と、第2の血漿採取用バ
ッグを保持する第2の血漿採取用バッグ保持部54b
と、第1の血漿採取用バッグ4に接続されたチューブ1
5の開閉を行う第1の流路開閉手段86と、第2の血漿
採取用バッグ5に接続されたチューブ21の開閉を行う
第2の流路開閉手段57とを備える。
【0025】さらに、血液成分分離装置30は、押圧機
構により押圧される血液バッグ3より上方にて赤血球保
存液充填バッグ7を保持する赤血球保存液充填バッグ保
持部54aを備えていることが好ましい。さらに、血液
成分分離装置30は、赤血球保存液充填バッグ7に接続
されたチューブ18の開閉を行う第3の流路開閉手段5
6を備えていることが好ましい。さらに、血液成分分離
装置30は、血液バッグ3に接続されたチューブ14の
開閉を行う第4の流路開閉手段58を備えていることが
好ましい。さらに、血液成分分離装置30は、第1の血
漿採取用バッグ載置部85に載置された第1の血漿採取
用バッグ4の重量を検知するための重量検知部を備える
ことが好ましい。
【0026】血液成分分離装置30は、図4に示すよう
に、第1板状部材62と、第1板状部材62との間に遠
心され上層の血漿層と下層の赤血球層に分離された血液
を収容した血液バッグ3の収納部69を形成する第2板
状部材63と、第2板状部材63を第1板状部材62方
向に押圧する押圧手段からなる押圧機構を備える。血液
成分分離装置30は、本体部31と、蓋32とを備えて
いる。本体部31は、図5に示すように、第1の板状部
材62と、第1の板状部材62との間にあらかじめ血漿
層(上層)と、赤血球層(下層)に分離された血液を収
容した血液バッグ3の収納部69を形成する第2の板状
部材63と、第2の板状部材63を第1の板状部材62
方向に押圧する押圧機構を備えている。そして、押圧機
構は、押圧部材64と、押圧部材64と第2板状部材6
3との間に設けられたバネ部材65と、バネ部材65内
に挿通され、かつ押圧部材64内に移動可能に挿通され
た軸部材67と、押圧部材64を第2板状部材63方向
に駆動する駆動部66とを有しており、第2板状部材6
3の押圧はバネ部材65を介して行うように構成されて
いる。また、押圧機構は、第2の板状部材63を自動的
に押圧するものであり、さらに、血液バッグ3内の上層
の液体(例えば、血漿成分)が流出する状態後における
押圧力を徐々に減少させて第2の板状部材63を押圧す
る機能を有している。
【0027】具体的には、第1の板状部材62は、本体
部31の前面に底部が軸支されており、図5に破線で示
す位置より実線で示す位置に回動可能となっており、血
液バッグ3を収納した後、実線で示す位置にて固定され
るようになっている。そして、第2板状部材63は、第
1の板状部材62の奥であって、本体部31の前面付近
に上端部が軸支されており、第1板状部材62方向に回
動可能となっている。第1および第2板状部材として
は、平板部材であることが好ましく、また、適度に湾曲
していてもよい。駆動部66は、駆動源であるモーター
76と、このモーター76の回転を回転軸72に伝達す
る伝達部74とにより構成されている。そして、この回
転軸72の回転により、押圧部材64は、第2板状部材
63方向に移動する。押圧部材64には、軸部材67が
移動可能に挿通されており、さらに押圧部材64と第2
板状部材63との間に位置する軸部材67には、バネ部
材65が設けられている。よって、押圧部材64が移動
することにより、バネ部材65の後端を押し、バネ部材
65の先端は、第2板状部材63を押圧するとともに、
押圧部材64と第2板状部材63との間により圧縮され
るように構成されている。また、バネ部材65は、その
移動にともない軸部材67も移動することが好ましく、
このためバネ部材65は、あまりゆるみがないように軸
部材67を挿通している。また、バネ部材65が湾曲し
ないものであれば、軸部材67は設けなくてもよい。
【0028】次に、この血液成分分離装置30の作用を
図5ないし図7を用いて説明する。図5は、血液成分分
離装置30に遠心分離された血液バッグ3を取り付けた
状態を示している。そして、駆動部66を作動させるこ
とにより、図6に示すように押圧部材64が第2板状部
材63方向に移動し、バネ部材65が第2板状部材63
を押圧するとともに、バネ部材65は図6に示すように
圧縮される。そして、駆動部66の駆動は、あらかじめ
設定された位置に押圧部材64が到達することにより停
止する。設定位置は、血液バッグ3内の液体が少なくと
もチューブ14より流出する状態(言い換えれば、バッ
グ3が第1板状部材62と第2板状部材63により押圧
された状態)に至る位置となっている。具体的には、通
常、血液バッグ3内の上層の液体の90%程度(具体的
には、上層の液体の割合が50%であれば、全体の液体
量の45%程度)が流出した状態となる位置に設定され
る。図7は、駆動部66が停止した状態を示している。
続いて、図7に示すように、第2板状部材63と押圧部
材64とにより圧縮されたバネ部材65は、その復元力
により第2板状部材63を押圧し、その復元力は徐々に
弱くなるため、血液バッグ3内の上層の液体と下層の液
体の境界面を乱すことなく、血液バッグ3内の上層の液
体をチューブ14より流出させることができる。このよ
うに、バネ部材65を用いて第2板状部材63を押圧す
るように構成したことにより、血液バッグ3の上層の液
体が流出する状態後における押圧力を徐々に減少させて
第2板状部材63を押圧するようになるため、血液バッ
グ3内の上層の液体と下層の液体の境界面を乱すことな
く、血液バッグ3内の上層の液体をチューブ14より流
出させることができる。そして、第2板状部材63の上
部には、液体検知部71(例えば、下層の液体検知部)
が設けられており、液体検知部71により下層の液体が
検知されることにより、流路開閉手段58が閉じ、チュ
ーブ14が閉塞され、液体の分離作業が終了する。液体
検知部71は、本発明では、血漿層と、赤血球層との境
界面を検出するためのものである。そして、液体検知部
71としては、例えば、フォトセンサ等が使用され、こ
れは、光吸収率、または、光透過率さらには光反射率の
差によって、境界面を検出することができる。押圧部材
64を駆動する駆動部としては、上記のようなモーター
に限らず、エアーシリンダー、油圧シリンダーを用いて
もよい。
【0029】このように、本発明の血液成分分離装置3
0では、駆動手段として、自動式のものが用いられてい
るので、繁雑な手動操作の必要がなく、容易に上層の液
体を採取することができる。また、血液成分分離装置3
0では、図5ないし図7に示すように、第1板状部材6
2が実線の位置にある状態において、第2板状部材63
は、その上端部が第1板状部材62の上端部と近接する
位置となっており、かつその位置において固定されてい
る。そして、第2板状部材63は、上端部において軸支
されており、第1板状部材62方向に回動可能となって
いる。このため、血液バッグ3は、第2板状部材63の
回動により、血液バッグ3の上端部側から下端部側に加
圧されることになる。そして、第2板状部材63の回動
が進むにつれ、図7に示すように、第1板状部材62と
第2板状部材63の上部側の距離は近くなり、血液バッ
グ3内において分離された上層の液体が血液バッグ3内
の上部に残る量は極めて少ないものとなる。
【0030】そして、血液成分分離装置30では、上記
のように構成されているので、第1板状部材62と第2
板状部材63との間において、血液バッグ3は上部が両
者に密着している。このため、血液バッグ3の上端部に
は、第2板状部材63に接触しない部分が形成されな
い。よって、血液バッグ3内において分離された上層の
液体と下層の液体との界面を血液バッグ3の上部におい
て検出することが可能となる。また、第1板状部材62
と第2板状部材63とにより押圧された状態において、
血液バッグ3はその上部は偏平状態となるので、血液バ
ッグ3内において分離された上層の液体が血液バッグ3
内の上部に残る量が少ない。よって、上層の液体の採取
効率が高い。さらに、血液バッグ3がせり上がることも
ないので、界面の自動検出位置の設定が容易である。
【0031】また、図4に示すように、本体部31の前
面には、電源スイッチ、各種スイッチ等を有する操作パ
ネル59が設けられている。この操作パネル59を用い
セットすることにより、上述した血液成分の分離が自動
的に行われる。また、図4に示すように、本体部31の
上面平坦部には、トレー状に形成された第1の血漿採取
用バッグ載置部85、チューブ14のための流路開閉手
段58およびチューブシーラー84ならびに流体検知部
81、チューブ15のための流路開閉手段86およびチ
ューブシーラー87、チューブ18のための流路開閉手
段56、チューブ21のための流路開閉手段57および
チューブシーラー83が設けられている。流路開閉手段
としては、いわゆる電磁クランプが好適である。また、
流体検知部としては、超音波式流体センサ、光学式流体
センサなどが用いられる。第1の血漿採取用バッグ載置
部85には、重量検知部が設けられている。重量検知部
としては、ロードセル、圧力トランスデューサーなどが
使用できる。
【0032】蓋32は、図4に示すように一端が本体部
31に回動可能に取り付けられており、上面平坦部に対
してほぼ垂直に起立可能である。蓋32の内側には、第
2の血漿採取用バッグ5、赤血球保存液充填バッグ7を
吊下するための固定用治具54が取り付けられている。
固定用治具54には、赤血球保存液充填バッグ7を吊下
するためのフック54a、第2の血漿採取用バッグ5を
吊下するためのフック54bが設けられている。フック
54aは、重量検知部(図示せず)と接続され、赤血球
保存液充填バッグ107の重量が検知可能であることが
好ましい。重量検知部としては、ロードセル、圧力トラ
ンスデューサーなどが使用できる。
【0033】次に、本発明の他の実施例の血液成分採取
方法および血液成分採取回路について、図面を用いて説
明する。図2は、この実施例の血液成分採取方法に使用
される血液成分採取回路の外観図である。この実施例の
血液成分採取方法は、血液バッグ3と、第1の血漿採取
用バッグ4と、第2の血漿採取用バッグ5と、赤血球保
存液充填バッグ7と、血液バッグ3と赤血球保存液充填
バッグ7間に配置された白血球除去フィルター8を少な
くとも備える血液成分採取回路10を用いる血液成分採
取方法である。血液成分採取方法は、血液バッグ3内に
全血を採取した後、血液成分採取回路10を遠心する遠
心工程と、遠心工程により血液バッグ3内において分離
された血漿成分の上層部分を第1の血漿採取用バッグ4
に採取する一次血漿採取工程と、血液バッグ3内におい
て分離された血漿成分の下層部分を第2の血漿採取用バ
ッグ5に採取する二次血漿採取工程と、血液バッグ3内
の赤血球成分を白血球除去フィルター8を通過させて赤
血球保存液充填バッグ7内に移送する乏白血球赤血球成
分採取工程とを備えている。そして、この実施例の血液
成分採取方法に使用される本発明の血液成分採取回路1
0は、図2に示すように、血液バッグ3と、血液バッグ
3と連通する第1の血漿採取用バッグ4と、血液バッグ
3と連通する第2の血漿採取用バッグ5と、血液バッグ
3と連通する赤血球保存液充填バッグ7と、血液バッグ
3と赤血球保存液充填バッグ7間に配置された白血球除
去フィルター8を備えている。
【0034】具体的には、この実施例の血液成分採取回
路10は、血液バッグ3と、第1の血漿採取用バッグ4
と、第2の血漿採取用バッグ5と、赤血球保存液充填バ
ッグ7と、一端が血液バッグ3に接続されるとともに二
股に分岐した第1の分岐部16および第2の分岐部19
とを備え、さらに、第1の分岐部16の分岐した一方端
が第1の血漿採取用バッグ4に接続され、第1の分岐部
16の分岐した分岐した他方端が第2の分岐部19に接
続され、第2の分岐部19の分岐した一方端が第2の血
漿採取用バッグ5に接続され、第2の分岐部19の分岐
した分岐した他方端が赤血球保存液充填バッグ7に接続
された連結チューブ2と、連結チューブ2の第2の分岐
部19と赤血球保存液充填バッグ7間に配置された白血
球除去フィルター8とを備える。白血球除去フィルター
8は、赤血球保存液充填バッグ7と、血液バッグ3、第
1の血漿採取用バッグ4および第2の血漿採取用バッグ
5間となる位置に配置されている。そして、連結チュー
ブ2は、チューブ14、15、17、18、21、第1
の分岐部16および第2の分岐部19からなる。血液バ
ッグ3内には、抗凝固剤が充填されており、赤血球保存
液充填バッグ7内には、赤血球保存液23が充填されて
いる。なお、白血球除去フィルター8は、血液バッグ3
と赤血球保存液充填バッグ7間となる位置に配置されて
いればよく、図2の配置に限定されるものではなく、例
えば、チューブ14,チューブ17の途中に設けられて
いてもよい。
【0035】この実施例の血液成分採取回路10と上述
した血液成分採取回路1との相違は、血液成分採取回路
10が白血球除去フィルター8を備える点のみである。
白血球除去フィルター8としては、公知のものが用いら
れる。さらに、血小板も捕捉できるものが好ましい。こ
の例では、軟質ハウジングタイプのものが用いられてい
る。そして、白血球除去フィルター8の軟質樹脂製袋状
ハウジングは、2枚の熱可塑性軟質樹脂シートからなる
ものが好適である。白血球除去用フィルターの濾過機能
部位としては、多孔質体もしくは不織布が用いられ、特
に、それらの積層物が好ましい。濾過機能部位に使用さ
れる多孔質体とは、一方の面から他方の面に連通する多
数の微細な孔を有した通液性のある構造を意味するもの
であり、多孔質体の例としては天然、合成、半合成、再
生の有機または無機繊維からなる多孔質体、スポンジフ
ォーム等の有機、無機多孔質体、孔成分の溶出、焼結、
延伸、穿孔等により孔形成された多孔質体、有機または
無機の微粒子や細片を充填や結合した多孔質体等が挙げ
られる。そして、白血球除去用フィルターの濾過機能部
位(例えば、濾材)としては、上記した多孔質体のなか
で、特にスポンジ状のポリウレタン多孔質体、ポリビニ
ルホルマール多孔質体が好適である。また、多孔質体の
孔径としては、孔の大きい多孔質体であれば厚さの厚い
ものを用いるか薄いものでも積層して用いればよく、孔
の小さいものでは薄いままで用いることが可能である。
多孔質体の孔径と厚さを適宜選択することにより赤血球
が通過できるものであれば、いずれの多孔質体でも使用
できる。特に、平均孔径2〜10μmのものが白血球除
去に有効である。
【0036】血液バッグ3、採血手段9、第1の血漿採
取用バッグ4、第2の血漿採取用バッグ5、赤血球保存
液充填バッグ7、チューブ11,14,15,17,1
8,21および分岐部16,19としては、上述した血
液成分採取回路1にて説明したものが好適に使用でき
る。そして、図4に示すように、この血液成分採取回路
10も上述した血液成分分離装置30に装着され血液成
分の採取に使用される。なお、血液成分分離装置として
は、上述のものに限定されるものではない。また、血液
成分分離装置を用いない、いわゆる落差利用のものでも
よい。
【0037】次に、この実施例の血液成分採取方法につ
いて、上述した血液成分採取回路10および血液成分分
離装置30を用いる場合を例として、また、白血球除去
フィルター8についての図示がないが、図4さらには図
5〜図7を参照して、説明する。本発明の血液成分採取
方法は、血液バッグ3内に血液を採取した後、血液成分
採取回路10を遠心する遠心工程と、遠心工程により血
液バッグ3内において分離された血漿成分の上層部分を
第1の血漿採取用バッグ4に採取する一次血漿採取工程
と、血液バッグ3内において分離された血漿成分の下層
部分を第2の血漿採取用バッグ4に採取する二次血漿採
取工程と、この二次血漿採取工程後に、血液バッグ3内
の赤血球成分を白血球除去フィルター8を通過させて赤
血球保存液充填バッグ7内に移送する乏白血球赤血球成
分採取工程とを備えている。
【0038】まず、血液バッグ3内に採血手段9を用い
全血を採取する。そして、採血後は、チューブシーラー
を用いて、チューブ11をシールし、採血手段9を切り
離す。次に、血液バッグ3内の血液を複数の血液成分
(血漿成分,濃厚赤血球成分)に遠心分離する遠心分離
工程を行う。具体的には、血液バッグ3をそのまま遠心
分離器に設置し遠心する工程を行う。この遠心分離工程
により、血液バッグ3内は、図5に示すように、上層の
血漿層と、下層の赤血球層に分離される。次に、遠心工
程により血液バッグ3内において分離された血漿成分の
上層部分を第1の血漿採取用バッグ4に採取する一次血
漿採取工程を行う。具体的には、遠心分離された血液成
分採取回路10は、図4に示すように、血液成分分離装
置30に装着される。図5は、血液成分採取回路10の
血液バッグ3を血液成分分離装置30に装着した状態の
説明図である。
【0039】図4に示すように、遠心分離された血液を
収納している血液バッグ3を血液成分分離装置30の収
納部69に収納し、第1の血漿採取用バッグ4を第1の
血漿採取用バッグ載置部85に載置し、第2の血漿採取
用バッグ5および赤血球保存液充填バッグ7を収納部6
9より高い位置(言い換えれば、血液バッグ3より高い
位置)に配置するために、赤血球保存液充填バッグ7を
蓋32に設けられた固定用治具54のフック54aに吊
下し、同様に、第2の血漿採取用バッグ5を固定用治具
54のフック54bに吊下し、血液バッグ3のチューブ
14を流路開閉手段58に、第1の血漿採取用バッグ4
のチューブ15を流路開閉手段86に、第2の血漿採取
用バッグ5のチューブ21を流路開閉手段57に、赤血
球保存液充填バッグ7のチューブ18を流路開閉手段5
6に装着する。
【0040】この状態で、血液成分分離装置30の分離
開始スイッチを押すと、流路開閉手段56,57,5
8,86が閉じ、チューブ14,15,18,21が閉
塞状態となる。そして、血液バッグ3の連通手段12を
破断する。再び開始スイッチを押すと、流路開閉手段5
8,86が開き、チューブ14,15が開放状態とな
り、血液バッグ3と第1の血漿採取用バッグ4が連通す
るとともに、図5に示すように、押圧板63が矢印方向
に移動し、押圧機構により血液バッグ3を圧迫して、血
液バッグ3内の上部にある血漿が、第1の血漿採取用バ
ッグ4に移送される。第1の血漿採取用バッグ載置部8
5に設けられた重量検知部(図示せず)により、第1の
血漿採取用バッグ4への所定量(具体的には、血液バッ
グ3内に400ml採血した場合には、150〜200
g)の血漿採取が検知されると、流路開閉手段58,8
6が閉じ、チューブ14,15が閉塞される。これによ
り、第1の血漿採取用バッグ4内に、血漿層の上層部分
が採取される。
【0041】次に、血液バッグ3内において分離された
血漿成分の下層部分を第2の血漿採取用バッグ4に採取
する二次血漿採取工程を行う。再び開始スイッチを押す
と、流路開閉手段57、58が開き、チューブ14,2
1が開放状態となり、血液バッグ3と第2の血漿採取用
バッグ5が連通するとともに、図6に示すように、押圧
板63が矢印方向にさらに移動し、押圧機構により血液
バッグ3を圧迫して、血液バッグ3内の残りの血漿層
を、第2の血漿採取用バッグ5に移送する。そして、血
液バッグ3への圧迫を継続するにつれて、血液バッグ3
内の血漿層と赤血球層の界面は上昇し、この界面をセン
サ71が検知すると流路開閉手段57、58が閉じチュ
ーブ14,21が閉塞される。二次血漿採取工程後に、
血液バッグ3内の濃厚赤血球成分を白血球除去フィルタ
ー8を通過させて赤血球保存液充填バッグ7内に移送す
る乏白血球赤血球成分採取工程を行う。なお、この乏白
血球赤血球成分採取工程のみを血液成分分離装置30を
用いない、落差利用によって行ってもよいが、ここでは
血液成分分離装置30を用いる場合について説明する。
【0042】そして、赤血球保存液充填バッグ7の破断
可能な連通部材22を破断させた後、再び開始スイッチ
を押すと、流路開閉手段56、58が開き、チューブ1
4,18が開放状態となり、血液バッグ3と赤血球保存
液充填バッグ7が連通するとともに、押圧板63による
血液バッグ3の押圧が継続され、血液バッグ3内の濃厚
赤血球成分は、白血球除去フィルター8を通過して、赤
血球保存液充填バッグ7内に流入する。固定用治具54
のフック54aにつながった重量検知機構(図示せず)
により、乏白血球濃厚赤血球液の採取が充分に行われた
ことが検知されると、すべての流路開閉手段が閉じ、す
べてのチューブが閉塞状態となる。その後、チューブシ
ーラー83、84,87が作動し、チューブ14,1
5,21がヒートシールされる。そして、すべての流路
開閉手段が開放状態となる。血液成分分離装置30よ
り、血液成分採取回路10を取り外し、チューブシーラ
ーによりシールされた部分を切断し切り離す。
【0043】また、二次血漿採取工程後に、血液バッグ
3内の赤血球成分を白血球除去フィルター8を通過させ
て赤血球保存液充填バッグ7内に移送する乏白血球赤血
球成分採取工程は、以下のように行ってもよい。この場
合、乏白血球赤血球成分採取工程は、赤血球保存液充填
バッグ7内の赤血球保存液23を血液バッグ3に移送す
る赤血球保存液移送工程と、血液バッグ3内の赤血球保
存液添加赤血球成分を白血球除去フィルター8を通過さ
せて赤血球保存液充填バッグ7内に移送する白血球除去
工程からなるものである。この場合、赤血球保存液充填
バッグ7の破断可能な連通部材22を破断させた後、再
び開始スイッチを押すと、流路開閉手段56、58が開
き、チューブ14,18が開放状態となり、血液バッグ
3と赤血球保存液充填バッグ7が連通するとともに、押
圧板63による血液バッグ3の押圧が解除され、赤血球
保存液充填バッグ7内の赤血球保存液23は、落差によ
り、血液バッグ3内に流入する。固定用治具54のフッ
ク54aにつながった重量検知機構(図示せず)によ
り、赤血球保存液の排出が充分に行われたことが検知さ
れると、すべての流路開閉手段が閉じ、すべてのチュー
ブが閉塞状態となる。その後、再び開始スイッチを押す
と、流路開閉手段56、58が開き、チューブ14,1
8が開放状態となり、押圧板63による血液バッグ3の
押圧が再開され、血液バッグ3内の赤血球保存液添加赤
血球成分は、白血球除去フィルター8を通過して、赤血
球保存液充填バッグ7内に流入する。固定用治具54の
フック54aにつながった重量検知機構(図示せず)に
より、赤血球保存液添加赤血球成分の採取が充分に行わ
れたことが検知されると、すべての流路開閉手段が閉
じ、すべてのチューブが閉塞状態となる。チューブシー
ラー83、84,87が作動し、チューブ14,15,
21がヒートシールされる。すべての流路開閉手段が開
放状態となる。そして、血液成分分離装置30より、血
液成分採取回路10を取り外し、チューブシーラーによ
りシールされた部分を切断し切り離す。
【0044】また、この実施例に使用される血液成分分
離装置30については、図4ないし図7に図示し、上述
したとおりである。なお、本体部31の上面平坦部に白
血球除去フィルター載置部を設けてもよい。
【0045】次に、本発明の他の実施例の血液成分採取
方法および血液成分採取回路について、図面を用いて説
明する。図3は、この実施例の血液成分採取方法に使用
される血液成分採取回路の外観図である。この実施例に
血液成分採取方法は、全血採血用バッグ6と、血液バッ
グ3と、第1の血漿採取用バッグ4と、第2の血漿採取
用バッグ5と、全血採血用バッグ6と血液バッグ3間に
配置された白血球除去フィルター8を少なくとも備える
血液成分採取回路20を用いる血液成分採取方法であ
る。血液成分採取方法は、全血採血用バッグ6内に全血
を採取した後、全血採血用バッグ6内の全血を白血球除
去フィルター8を通過させて血液バッグ3内に移送する
白血球除去工程と、白血球除去工程の後、血液成分採取
回路20を遠心する遠心工程と、遠心工程により血液バ
ッグ3内において分離された血漿成分の上層部分を第1
の血漿採取用バッグ4に採取する一次血漿採取工程と、
血液バッグ3内において分離された血漿成分の下層部分
を第2の血漿採取用バッグ5に採取する二次血漿採取工
程とを備えている。
【0046】そして、この実施例の血液成分採取方法に
使用される本発明の血液成分採取回路20は、図3に示
すように、全血採血用バッグ6と、血液バッグ3と、血
液バッグ3と連通する第1の血漿採取用バッグ4と、血
液バッグ3と連通する第2の血漿採取用バッグ5と、血
液バッグ3と連通する赤血球保存液充填バッグ7と、全
血採血用バッグ6と血液バッグ3間に配置された白血球
除去フィルター8を備えている。
【0047】具体的には、この実施例の血液成分採取回
路20は、全血採血用バッグ6と、全血採血用バッグ6
と血液バッグ3とを連結するチューブ27と、このチュ
ーブ27の途中に配置された白血球除去フィルター8
と、血液バッグ3と、第1の血漿採取用バッグ4と、第
2の血漿採取用バッグ5と、赤血球保存液充填バッグ7
と、一端が血液バッグ3に接続されるとともに二股に分
岐した第1の分岐部16および第2の分岐部19とを備
える。第1の分岐部16の分岐した一方端が第1の血漿
採取用バッグ4に接続され、第1の分岐部16の分岐し
た分岐した他方端が第2の分岐部19に接続され、第2
の分岐部19の分岐した一方端が第2の血漿採取用バッ
グ5に接続され、第2の分岐部19の分岐した分岐した
他方端が赤血球保存液充填バッグ7に接続されている。
連結チューブ2は、チューブ14、15、17、18、
21、第1の分岐部16および第2の分岐部19からな
る。赤血球保存液充填バッグ7内には、赤血球保存液2
3が充填されている。
【0048】この実施例の血液成分採取回路20と上述
した血液成分採取回路1との相違は、血液成分採取回路
20が全血採血用バッグ6、白血球除去フィルター8を
備え、採血手段9が血液バッグではなく、全血採血用バ
ッグ6に接続されている点である。血液バッグ3、採血
手段9、第1の血漿採取用バッグ4、第2の血漿採取用
バッグ5、赤血球保存液充填バッグ7、チューブ11,
14,15,17,18,21,27および分岐部1
6,19としては、上述した血液成分採取回路1にて説
明したものが好適に使用できる。また、白血球除去フィ
ルター8としては、公知のものが用いられ、血液成分採
取回路10において説明したものが好適に使用できる。
【0049】全血採血用バッグ6は、いわゆる軟質樹脂
製バッグが使用されており、図3に示す実施例では、2
枚のシート材を重ね、その周縁を融着(例えば、熱融
着、高周波融着)または接着することにより袋状に作製
されているものであり、シール部に囲まれた内部には、
採取した血液成分を収納することができる。そして、全
血採血用バッグ6内には、あらかじめACD−A液、C
PD液、CPDA液等の抗凝固剤が充填されている。そ
して、チューブ27には、破断可能な連通部材26が設
けられており、採血前の全血採血用バッグ6内の抗凝固
剤の下流側(血液バッグ3側)への移行を防止してい
る。なお、この血液成分採取回路20においては、血液
バッグ3内への抗凝固剤の充填は不要である。そして、
図4に示したものと同様に、この血液成分採取回路20
も上述した血液成分分離装置30に装着され血液成分の
採取に使用される。なお、血液成分分離装置としては、
上述のものに限定されるものではない。また、血液成分
分離装置を用いない、いわゆる落差利用のものでもよ
い。
【0050】次に、この実施例の血液成分採取方法につ
いて、上述した血液成分採取回路20および血液成分分
離装置30を用いる場合を例として説明する。本発明の
血液成分採取方法は、全血採血用バッグ6内に全血を採
取した後、全血採血用バッグ6内の全血を白血球除去フ
ィルター8を通過させて血液バッグ3内に移送する白血
球除去工程と、白血球除去工程の後、血液成分採取回路
20を遠心する遠心工程と、遠心工程により血液バッグ
3内において分離された血漿成分の上層部分を第1の血
漿採取用バッグ4に採取する一次血漿採取工程と、血液
バッグ3内において分離された血漿成分の下層部分を第
2の血漿採取用バッグ5に採取する二次血漿採取工程と
を備えている。
【0051】まず、全血採血用バッグ6内に採血手段9
を用い全血を採取する。そして、採血後は、チューブシ
ーラーもしくはクレンメを用いて、チューブ11をシー
ルし、全血採血用バッグ6を上方に、血液バッグ3を下
方に、さらに両者間に白血球除去フィルター8を配置
し、破断可能な連通部材26を破断し、全血採血用バッ
グ6内の全血を白血球除去フィルター8を通過させて血
液バッグ3内に採取する。これにより白血球除去工程が
行われる。そして、全血採血用バッグ6と白血球除去フ
ィルター8とを血液バッグ3間においてチューブ27を
チューブシーラーを用いてシールし切り離す。次に、血
液バッグ3内の血液を複数の血液成分(血漿成分、濃厚
赤血球成分)に遠心分離する遠心分離工程を行う。具体
的には、血液バッグ3をそのまま遠心分離器に設置し遠
心する工程を行う。この遠心分離工程により、血液バッ
グ3内は、図5に示すように、上層の血漿層と、下層の
赤血球層に分離される。
【0052】次に、遠心工程により血液バッグ3内にお
いて分離された血漿成分の上層部分を第1の血漿採取用
バッグ4に採取する一次血漿採取工程を行う。具体的に
は、遠心分離された血液成分採取回路20は、図4に示
すように、血液成分分離装置30に装着される。図5
は、血液成分採取回路の血液バッグ3を血液成分分離装
置30に装着した状態の説明図である。図4に示すよう
に、遠心分離された血液を収納している血液バッグ3を
血液成分分離装置30の収納部69に収納し、第1の血
漿採取用バッグ4を第1の血漿採取用バッグ載置部85
に載置し、第2の血漿採取用バッグ5および赤血球保存
液充填バッグ7を収納部69より高い位置(言い換えれ
ば、血液バッグ3より高い位置)に配置するために、赤
血球保存液充填バッグ7を蓋32に設けられた固定用治
具54のフック54aに吊下し、同様に、第2の血漿採
取用バッグ5を固定用治具54のフック54bに吊下
し、血液バッグ3のチューブ14を流路開閉手段58
に、第1の血漿採取用バッグ4のチューブ15を流路開
閉手段86に、第2の血漿採取用バッグ5のチューブ2
1を流路開閉手段57に、赤血球保存液充填バッグ7の
チューブ18を流路開閉手段56に装着する。
【0053】この状態で、血液成分分離装置30の分離
開始スイッチを押すと、流路開閉手段56,57,5
8,86が閉じ、チューブ14,15,18,21が閉
塞状態となる。そして、血液バッグ3の連通手段12を
破断する。再び開始スイッチを押すと、流路開閉手段5
8,86が開き、チューブ14,15が開放状態とな
り、血液バッグ3と第1の血漿採取用バッグ4が連通す
るとともに、図5に示すように、押圧板63が矢印方向
に移動し、押圧機構により血液バッグ3を圧迫して、血
液バッグ3内の上部にある血漿が、第1の血漿採取用バ
ッグ4に移送される。第1の血漿採取用バッグ載置部8
5に設けられた重量検知部(図示せず)により、第1の
血漿採取用バッグ4への所定量(具体的には、全血採血
用バッグ6内に400ml採血した場合には、150〜
200g)の血漿採取が検知されると、流路開閉手段5
8,86が閉じ、チューブ14,15が閉塞される。こ
れにより、第1の血漿採取用バッグ4内に、血漿層の上
層部分が採取される。
【0054】次に、血液バッグ3内において分離された
血漿成分の下層部分を第2の血漿採取用バッグ4に採取
する二次血漿採取工程を行う。再び開始スイッチを押す
と、流路開閉手段57、58が開き、チューブ14,2
1が開放状態となり、血液バッグ3と第2の血漿採取用
バッグ5が連通するとともに、図6に示すように、押圧
板63が矢印方向にさらに移動し、押圧機構により血液
バッグ3を圧迫して、血液バッグ3内の残りの血漿層
を、第2の血漿採取用バッグ5に移送する。そして、血
液バッグ3への圧迫を継続するにつれて、血液バッグ3
内の血漿層と赤血球層の界面は上昇し、この界面をセン
サ71が検知すると流路開閉手段57、58が閉じチュ
ーブ14,21が閉塞される。
【0055】そして、二次血漿採取工程後に、血液バッ
グ3内の濃厚赤血球成分に赤血球保存液充填バッグ7内
の赤血球保存液を移送する赤血球保存液移送工程を行う
場合には、以下のように行われる。赤血球保存液充填バ
ッグ7の破断可能な連通部材22を破断させた後、再び
開始スイッチを押すと、流路開閉手段56、58が開
き、チューブ14,18が開放状態となり、血液バッグ
3と赤血球保存液充填バッグ7が連通するとともに、押
圧板63による血液バッグ3の押圧が解除され、赤血球
保存液充填バッグ7内の赤血球保存液23は、落差によ
り、血液バッグ3内に流入する。固定用治具54のフッ
ク54aにつながった重量検知機構(図示せず)によ
り、赤血球保存液の排出が充分に行われたことが検知さ
れると、すべての流路開閉手段が閉じ、すべてのチュー
ブが閉塞状態となる。その後、チューブシーラー83、
84,87が作動し、チューブ14,15,21がヒー
トシールされる。そして、すべての流路開閉手段が開放
状態となる。そして、すべての流路開閉手段が開放状態
となる。そして、血液成分分離装置30より、血液成分
採取回路20を取り外し、チューブシーラーによりシー
ルされた部分を切断し切り離す。また、上記の二次血漿
採取工程後に、血液バッグ3内の赤血球成分を赤血球保
存液充填バッグ7内に移送する赤血球成分採取工程を行
う場合には、以下のように行われる。
【0056】そして、赤血球保存液充填バッグ7の破断
可能な連通部材22を破断させた後、再び開始スイッチ
を押すと、流路開閉手段56、58が開き、チューブ1
4,18が開放状態となり、血液バッグ3と赤血球保存
液充填バッグ7が連通するとともに、押圧板63による
血液バッグ3の押圧が継続され、血液バッグ3内の濃厚
赤血球成分は、赤血球保存液充填バッグ7内に流入す
る。固定用治具54のフック54aにつながった重量検
知機構(図示せず)により、濃厚赤血球液の採取が充分
に行われたことが検知されると、すべての流路開閉手段
が閉じ、すべてのチューブが閉塞状態となる。その後、
チューブシーラー83、84,87が作動し、チューブ
14,15,21がヒートシールされる。そして、すべ
ての流路開閉手段が開放状態となる。チューブ18を別
に用意したハンドタイプのチューブシーラー(図示せ
ず)によりヒートシールし、シールされた部分を切断
し、赤血球保存液充填バッグ7を切り離す。そして、血
液成分分離装置30より、血液成分採取回路20を取り
外し、チューブシーラーによりシールされた部分を切断
し切り離す。
【0057】また、この実施例において使用される血液
成分分離装置30としては、図4ないし図7に図示し、
上述したとおりである。なお、上述したすべての血液成
分採取回路において、全血採血用バッグ、血液バッグ、
血漿採取用バッグ、赤血球保存液充填バッグ、白血球除
去フィルターなどがチューブにより回路として、完全に
接続されたものではなく、言い換えれば、1箇所もしく
は複数箇所があらかじめ連結されておらず、その部位に
ついては使用直前に、無菌的接合装置を用いて連結を行
うタイプのものであってもよい。
【0058】(実験1) (実施例1)図1に示し、上述した構成の血液成分採取
回路を用いた。全血400mlを、抗凝固剤としてCP
D液56mlが充填された軟質塩化ビニル樹脂製血液バ
ッグ内に採取した後遠心分離した。続いて、血液バッグ
内において分離された血漿成分の上層部分を第1の血漿
採取用バッグ内に採取し、下層部分を第2の血漿採取用
バッグ内に採取した。そして、赤血球保存液充填バッグ
内の赤血球保存液(MAP液95ml)を血液バッグ内
の赤血球液に注入した。そして、血液バッグ内で赤血球
保存液と赤血球液を混和した。
【0059】(実施例2)図2に示し、上述した構成の
血液成分採取回路を用いた。全血400mlを、抗凝固
剤としてCPD液56mlが充填された軟質塩化ビニル
樹脂製血液バッグ内に採取した後遠心分離した。続い
て、血液バッグ内において分離された血漿成分の上層部
分を第1の血漿採取用バッグ内に、下層部分を第2の血
漿採取用バッグに採取した。そして、赤血球保存液充填
バッグ内の赤血球保存液(MAP液95ml)を血液バ
ッグ内の赤血球液に注入した。そして、血液バッグ内で
赤血球保存液と赤血球液とを混和した後、赤血球保存液
添加赤血球液を白血球除去フィルターを通過させて、赤
血球保存液充填バッグ内に流入させて、乏白血球赤血球
保存液添加赤血球液を採取した。
【0060】なお、軟質白血球除去フィルターとして
は、ハウジング形成部材として、長さ110mm、幅7
5mm、厚さ0.4mmで梨地表面となっている軟質ポ
リ塩化ビニルシートを血液流入側となるように、長さ1
10mm、幅75mm、厚さ0.4mmで一方の面に、
高さ0.8mm、底面の幅1mmで断面がほぼ三角形と
なっているリブが2mm間隔で長さ方向に形成された軟
質ポリ塩化ビニルシートを血液流出側となるように用い
た。血液流入ポートおよび血液流出ポートとしては、射
出成形された軟質ポリ塩化ビニル製のチューブ(長さ2
3mm、内径4mm、外径6mm)を用いた。白血球除
去用濾材としては、ポリウレタン多孔質体(厚さ約1m
m、平均孔径5μm、長さ約85mm、幅約65mm)
を楕円状に打ち抜いたものを6枚積層し、その外周をヒ
ートシールすることにより作製した。この白血球除去用
濾材は、外周シール部の厚みが1mm、非シール部の厚
みが約10mmとなっている。シート状フレーム(長さ
110mm、横幅75mm、フレーム幅10〜25m
m、厚さ0.4mm)は、ポリウレタン樹脂とポリ塩化
ビニル樹脂とを1:1の割合で混合してなる樹脂を用い
て作製されたシートを形成して作製されており、フィル
ムの内側くりぬき部は、前記濾材より一回り小さく作製
されている。そして、白血球除去用フィルター部材は、
白血球除去用濾材にシート状フレームをあてがい、白血
球除去用濾材の外側周縁全体と、シート状フレームの内
側周縁全体とを外部熱溶着することにより作製されてい
る。
【0061】そして、血液流入側軟質ポリ塩化ビニルシ
ートを下にし、この上に濾材が融着された白血球除去用
フィルター部材を載せ、白血球除去用フィルター部材の
シート状フレームの上端側の延出部と上記血液流入側軟
質ポリ塩化ビニルシート間に軟質ポリ塩化ビニル製のチ
ューブを配置した。続いて、白血球除去用フィルター部
材の上にリブ形成面が重なるように血液流出側軟質ポリ
塩化ビニルシートを載せ、さらに、白血球除去用フィル
ター部材のシート状フレームの下端側の延出部と上記血
液流出側軟質ポリ塩化ビニルシート間に軟質ポリ塩化ビ
ニル製のチューブを配置し、これらの周縁部を高周波ウ
ェルダーにより熱融着した。最後に、打ち抜き金具によ
り余分な部分をカットして、本発明の白血球除去器を作
製した。
【0062】(実施例3)図3に示し、上述した構成の
血液成分採取回路を用いた。全血400mlを抗凝固剤
としてCPD液56mlが充填された軟質塩化ビニル樹
脂製全血採血用バッグ内に採取し、採取した全血を軟質
白血球除去フィルターを通過させて血液バッグ内に流入
させて、乏白血球血液とした。血液バッグを後遠心分離
し、続いて、血液バッグ内において分離された血漿成分
の上層部分を第1の血漿採取用バッグに、下層部分を第
2の血漿採取用バッグに採取した。そして、赤血球保存
液充填バッグ内の赤血球保存液(MAP液95ml)を
血液バッグ内の赤血球液に注入した。そして、血液バッ
グ内で赤血球保存液と赤血球液を混和した。なお、軟質
白血球除去フィルターとしては、実施例2と同じものを
用いた。
【0063】(比較例1)図8に示すように、第2の血
漿採取用バッグを備えない以外は、図2に示した血液成
分採取回路10と同じである血液成分採取回路100を
用いた。全血400mlを抗凝固剤としてCPD液56
mlが充填された軟質塩化ビニル樹脂製血液バッグ内に
採取した後遠心分離した。続いて、血液バッグ内におい
て分離された血漿成分を第1の血漿採取用バッグに採取
した。そして、赤血球保存液充填バッグ内の赤血球保存
液(MAP液95ml)を血液バッグ内の赤血球液に注
入した。そして、血液バッグ内で赤血球保存液と赤血球
液を混和した後、赤血球保存液添加赤血球液を白血球除
去フィルターを通過させて、赤血球保存液充填バッグ内
に流入させて、乏白血球赤血球保存液添加赤血球液を採
取した。なお、軟質白血球除去フィルターとしては、実
施例2と同じものを用いた。
【0064】(比較例2)図9に示すように、第2の血
漿採取用バッグを備えない以外は、図3に示した血液成
分採取回路20と同じである血液成分採取回路110を
用いた。全血400mlを抗凝固剤としてCPD液56
mlが充填された軟質塩化ビニル樹脂製全血採血用バッ
グ内に採取し、採取した全血を軟質白血球除去フィルタ
ーを通過させて血液バッグ内に流入させて、乏白血球血
液とした。血液バッグを後遠心分離し、続いて、血液バ
ッグ内において分離された血漿成分を第1の血漿採取用
バッグに採取した。そして、赤血球保存液充填バッグ内
の赤血球保存液(MAP液95ml)を血液バッグ内の
赤血球液に注入した。そして、血液バッグ内で赤血球保
存液と赤血球液を混和した。なお、軟質白血球除去フィ
ルターとしては、実施例2と同じものを用いた。実施例
1,2,3および比較例1,2で第1の血漿採取用バッ
グおよび第2の血漿採取用バッグに採取した血漿中の血
球成分混入レベルを測定した。測定結果は、表1に示す
通りである。
【0065】
【表1】 (各n=5;平均値±標準偏差) それぞれの血球数のカウントはsysmex XE21
00によって行い、さらに106レベルの白血球数につい
てはナジェット法により行った。
【0066】
【発明の効果】本発明の血液成分採取方法は、血液バッ
グと、第1の血漿採取用バッグと、第2の血漿採取用バ
ッグとを少なくとも備える血液成分採取回路を用いる血
液成分採取方法であって、該血液成分採取方法は、前記
血液バッグ内に血液を採取した後、前記血液成分採取回
路を遠心する遠心工程と、該遠心工程により前記血液バ
ッグ内において分離された血漿成分の上層部分を前記第
1の血漿採取用バッグに採取する一次血漿採取工程と、
前記血液バッグ内において分離された血漿成分の下層部
分を前記第2の血漿採取用バッグに採取する二次血漿採
取工程とを備えるので、特別な器具を使用することな
く、白血球および赤血球の混入が極めて少なく、凍結血
漿製剤に使用できる高純度血漿と、血漿分画製剤に使用
できる血漿を区分して採取することができ、血漿製剤作
製に有効である。
【0067】さらに、前記血液成分採取回路は、赤血球
保存液充填バッグを備えるとともに、前記血液成分採取
方法は、前記二次血漿採取工程の後に、前記血液バッグ
内の赤血球成分に前記赤血球保存液充填バッグ内の赤血
球保存液を移送する赤血球保存液移送工程もしくは前記
血液バッグ内の赤血球成分を前記赤血球保存液充填バッ
グ内に移送する赤血球成分採取工程を備えるものであれ
ば、血漿製剤用血漿のみならず、輸血用赤血球の採取も
できる。
【0068】また、本発明の血液成分採取方法は、血液
バッグと、第1の血漿採取用バッグと、第2の血漿採取
用バッグと、赤血球保存液充填バッグと、前記血液バッ
グと前記赤血球保存液充填バッグ間に配置された白血球
除去フィルターを少なくとも備える血液成分採取回路を
用いる血液成分採取方法であって、該血液成分採取方法
は、前記血液バッグ内に全血を採取した後、前記血液成
分採取回路を遠心する遠心工程と、該遠心工程により前
記血液バッグ内において分離された血漿成分の上層部分
を前記第1の血漿採取用バッグに採取する一次血漿採取
工程と、前記血液バッグ内において分離された血漿成分
の下層部分を前記第2の血漿採取用バッグに採取する二
次血漿採取工程と、前記血液バッグ内の赤血球成分を前
記白血球除去フィルターを通過させて前記赤血球保存液
充填バッグ内に移送する乏白血球赤血球成分採取工程と
を備えるので、特別な器具を使用することなく、白血球
および赤血球の混入が極めて少なく、凍結血漿製剤に使
用できる高純度血漿と、血漿分画製剤に使用できる血漿
を区分して採取することができ、血漿製剤作製に有効で
ある。さらに、白血球の混入が極めて少ない輸血用赤血
球の採取もできる。
【0069】また、本発明の血液成分採取方法は、全血
採血用バッグと、血液バッグと、第1の血漿採取用バッ
グと、第2の血漿採取用バッグと、前記全血採血用バッ
グと前記血液バッグ間に配置された白血球除去フィルタ
ーを少なくとも備える血液成分採取回路を用いる血液成
分採取方法であって、該血液成分採取方法は、前記全血
採血用バッグ内に全血を採取した後、前記全血採血用バ
ッグ内の全血を前記白血球除去フィルターを通過させて
前記血液バッグ内に移送する白血球除去工程と、該白血
球除去工程の後、前記血液成分採取回路を遠心する遠心
工程と、該遠心工程により前記血液バッグ内において分
離された血漿成分の上層部分を前記第1の血漿採取用バ
ッグに採取する一次血漿採取工程と、前記血液バッグ内
において分離された血漿成分の下層部分を前記第2の血
漿採取用バッグに採取する二次血漿採取工程とを備えて
いる。このため、特別な器具を使用することなく、白血
球および赤血球の混入が極めて少なく、凍結血漿製剤に
使用できる高純度血漿と、血漿分画製剤に使用できる血
漿を区分して採取することができ、血漿製剤作製に有効
である。
【0070】また、本発明の血液成分採取回路は、血液
バッグと、該血液バッグと連通する第1の血漿採取用バ
ッグと、前記血液バッグと連通する第2の血漿採取用バ
ッグと、前記血液バッグと連通する赤血球保存液充填バ
ッグと、前記血液バッグと前記赤血球保存液充填バッグ
間に配置された白血球除去フィルターとを備えるので、
上述した血液成分採取方法を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例の血液成分採取方法に
使用される血液成分採取回路の外観図である。
【図2】図2は、本発明の他の実施例の血液成分採取方
法に使用される血液成分採取回路の外観図である。
【図3】図3は、本発明の他の実施例の血液成分採取方
法に使用される血液成分採取回路の外観図である。
【図4】図4は、本発明の血液成分採取方法に使用され
る血液成分分離装置の斜視図である。
【図5】図5は、図2の血液成分分離装置の圧機構部分
の説明図である。
【図6】図6は、本発明の血液成分分離装置の作用を説
明する説明図である。
【図7】図7は、本発明の血液成分分離装置の作用を説
明する説明図である。
【図8】図8は、本発明の比較例の血液成分採取方法に
使用される血液成分採取回路の外観図である。
【図9】図9は、本発明の比較例の血液成分採取方法に
使用される血液成分採取回路の外観図である。
【符号の説明】
1,10,20 血液成分採取回路 2 連結チューブ 3 血液バッグ 4 第1の血漿採取用バッグ 5 第2の血漿採取用バッグ 7 赤血球保存液充填バッグ 9 採血手段 30 血液成分分離装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61M 5/168 A61M 5/14 401 Fターム(参考) 4C066 AA07 BB01 CC01 DD11 EE04 FF04 GG01 HH08 JJ10 MM03 QQ14 QQ15 QQ22 QQ57 QQ82 QQ85 4C077 AA11 AA13 BB03 BB04 EE01 HH03 HH16 JJ03 JJ17 KK11 KK25 MM07 MM08 NN02 NN03 PP08 PP12 PP14 PP19

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液バッグと、第1の血漿採取用バッグ
    と、第2の血漿採取用バッグとを少なくとも備える血液
    成分採取回路を用いる血液成分採取方法であって、該血
    液成分採取方法は、前記血液バッグ内に血液を採取した
    後、前記血液成分採取回路を遠心する遠心工程と、該遠
    心工程により前記血液バッグ内において分離された血漿
    成分の上層部分を前記第1の血漿採取用バッグに採取す
    る一次血漿採取工程と、前記血液バッグ内において分離
    された血漿成分の下層部分を前記第2の血漿採取用バッ
    グに採取する二次血漿採取工程とを備えることを特徴と
    する血液成分採取方法。
  2. 【請求項2】 前記血液成分採取回路は、赤血球保存液
    充填バッグを備えるとともに、前記血液成分採取方法
    は、前記二次血漿採取工程の後に、前記血液バッグ内の
    赤血球成分に前記赤血球保存液充填バッグ内の赤血球保
    存液を移送する赤血球保存液移送工程を備えるものであ
    る請求項1に記載の血液成分採取方法。
  3. 【請求項3】 前記血液成分採取回路は、赤血球保存液
    充填バッグを備えるとともに、前記血液成分採取方法
    は、前記二次血漿採取工程の後に、前記血液バッグ内の
    赤血球成分を前記赤血球保存液充填バッグ内に移送する
    赤血球成分採取工程を備えるものである請求項1に記載
    の血液成分採取方法。
  4. 【請求項4】 血液バッグと、第1の血漿採取用バッグ
    と、第2の血漿採取用バッグと、赤血球保存液充填バッ
    グと、前記血液バッグと前記赤血球保存液充填バッグ間
    に配置された白血球除去フィルターを少なくとも備える
    血液成分採取回路を用いる血液成分採取方法であって、
    該血液成分採取方法は、前記血液バッグ内に全血を採取
    した後、前記血液成分採取回路を遠心する遠心工程と、
    該遠心工程により前記血液バッグ内において分離された
    血漿成分の上層部分を前記第1の血漿採取用バッグに採
    取する一次血漿採取工程と、前記血液バッグ内において
    分離された血漿成分の下層部分を前記第2の血漿採取用
    バッグに採取する二次血漿採取工程と、前記血液バッグ
    内の赤血球成分を前記白血球除去フィルターを通過させ
    て前記赤血球保存液充填バッグ内に移送する乏白血球赤
    血球成分採取工程とを備えることを特徴とする血液成分
    採取方法。
  5. 【請求項5】 前記乏白血球赤血球成分採取工程は、赤
    血球保存液充填バッグ内の赤血球保存液を血液バッグに
    移送する赤血球保存液移送工程と、血液バッグ内の赤血
    球保存液添加赤血球成分を前記白血球除去フィルターを
    通過させて前記赤血球保存液充填バッグ内に移送する白
    血球除去工程からなるものである請求項4に記載の血液
    成分採取方法。
  6. 【請求項6】 全血採血用バッグと、血液バッグと、第
    1の血漿採取用バッグと、第2の血漿採取用バッグと、
    前記全血採血用バッグと前記血液バッグ間に配置された
    白血球除去フィルターを少なくとも備える血液成分採取
    回路を用いる血液成分採取方法であって、該血液成分採
    取方法は、前記全血採血用バッグ内に全血を採取した
    後、前記全血採血用バッグ内の全血を前記白血球除去フ
    ィルターを通過させて前記血液バッグ内に移送する白血
    球除去工程と、該白血球除去工程の後、前記血液成分採
    取回路を遠心する遠心工程と、該遠心工程により前記血
    液バッグ内において分離された血漿成分の上層部分を前
    記第1の血漿採取用バッグに採取する一次血漿採取工程
    と、前記血液バッグ内において分離された血漿成分の下
    層部分を前記第2の血漿採取用バッグに採取する二次血
    漿採取工程とを備えることを特徴とする血液成分採取方
    法。
  7. 【請求項7】 前記血液成分採取回路は、赤血球保存液
    充填バッグを備えるとともに、前記血液成分採取方法
    は、前記二次血漿採取工程の後に、前記血液バッグ内の
    赤血球成分に前記赤血球保存液充填バッグ内の赤血球保
    存液を移送する赤血球保存液移送工程を備えるものであ
    る請求項6に記載の血液成分採取方法。
  8. 【請求項8】 前記血液成分採取回路は、赤血球保存液
    充填バッグを備えるとともに、前記血液成分採取方法
    は、前記二次血漿採取工程の後に、前記血液バッグ内の
    赤血球成分を前記赤血球保存液充填バッグ内に移送する
    赤血球成分採取工程を備えるものである請求項6に記載
    の血液成分採取方法。
  9. 【請求項9】 血液バッグと、該血液バッグと連通する
    第1の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連通する
    第2の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連通する
    赤血球保存液充填バッグとを備えることを特徴とする血
    液成分採取回路。
  10. 【請求項10】 血液バッグと、該血液バッグと連通す
    る第1の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連通す
    る第2の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連通す
    る赤血球保存液充填バッグと、前記血液バッグと前記赤
    血球保存液充填バッグ間に配置された白血球除去フィル
    ターとを備えることを特徴とする血液成分採取回路。
  11. 【請求項11】 全血採血用バッグと、該全血採血用バ
    ッグと連通する血液バッグと、該血液バッグと連通する
    第1の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連通する
    第2の血漿採取用バッグと、前記血液バッグと連通する
    赤血球保存液充填バッグと、前記全血採血用バッグと前
    記血液バッグ間に配置された白血球除去フィルターとを
    備えることを特徴とする血液成分採取回路。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし8のいずれかに記載の
    血液成分分離方法のための血液成分分離装置であり、該
    血液成分分離装置は、前記遠心分離工程により複数の血
    液成分に分離された血液バッグを押圧し、収納された成
    分を排出するための押圧機構と、第1の血漿採取用バッ
    グ載置部と、第2の血漿採取用バッグを保持する第2の
    血漿採取用バッグ保持部と、前記第1の血漿採取用バッ
    グに接続されたチューブの開閉を行う第1の流路開閉手
    段と、前記第2の血漿採取用バッグに接続されたチュー
    ブの開閉を行う第2の流路開閉手段とを備えることを特
    徴とする血液成分分離装置。
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DE102022208291A1 (de) 2022-08-09 2024-02-15 New Ventures GmbH Aufnahmeeinrichtung zur Aufnahme und Überwachung eines Füllbeutels in einem Abfüllsystem für pharmazeutische Flüssigkeiten sowie Abfüllsystem mit einer derartigen Aufnahmeeinrichtung

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