JP3283641B2 - 血液処理方法 - Google Patents

血液処理方法

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JP3283641B2
JP3283641B2 JP15978993A JP15978993A JP3283641B2 JP 3283641 B2 JP3283641 B2 JP 3283641B2 JP 15978993 A JP15978993 A JP 15978993A JP 15978993 A JP15978993 A JP 15978993A JP 3283641 B2 JP3283641 B2 JP 3283641B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液処理方法、特に、
血液より濃厚赤血球成分を分離採取した後に、赤血球保
存液を濃厚赤血球成分に良好に添加、混合する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】輸血を行う場合、現在では、血液の有効
利用および輸血者の負担軽減などの理由から、供血者か
ら得た血液を遠心分離などにより各成分に分離し、輸血
者に必要な成分だけを輸血する体制がとられている。こ
の成分輸血が導入されたことにより、従来行われてきた
全血輸血に比べ、血液の有効利用が行われるようになっ
ている。このような成分輸血においては、図11および
図12に示すような3連バッグ(トリプルバッグ)また
は4連バッグ(クォドラップルバッグ)タイプのクロー
ズド化された滅菌済の血液バッグが最もよく利用されて
いる。この血液バッグ5、6は、通常全血を採取する比
較的大きな血液凝固を防止するための抗凝固液を封入し
た親バッグ(採血バッグ)121と、親バッグ121内
の上部に具備されている連結管122を介して親バッグ
121に連結されている、血液成分を移送収納するため
の一つあるいは二つの子バッグ123、124と、親バ
ッグ121の上部に具備されている連結管122を介し
て親バッグ121に連結されており、血液成分の分離
後、親バッグ121内の赤血球に添加し、赤血球を長期
保存するための赤血球保存液を封入した保存液バッグ1
25とから成っている。
【0003】このような血液バッグ内に供血者から血液
を採取した後、全血は通常そのまま貯蔵され、あるいは
使用に先立ち、各血液成分に分離され貯蔵される。分離
は沈降により、あるいは遠心分離により行われ、これに
よって上層の血漿成分と下層の赤血球成分、あるいは上
層の血漿成分と中間層のバフィーコート(白血球と血小
板を含有する薄い軟膜層)と下層の赤血球成分とに分離
される。いずれの場合にも、赤血球成分は親バッグ12
1内に残されるが、このように分離された赤血球成分
は、保存液バッグ125から連結管122を介して親バ
ッグ121に赤血球保存液を移行することにより、赤血
球保存液を添加され、保存されて、赤血球製剤として輸
血等に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の血液処理方法にあっては、赤血球保存液は親
バッグの上方から添加されることとなるが、赤血球保存
液は赤血球よりも比重が軽く、また、赤血球成分は遠心
分離時に受ける遠心力によって親バッグ底部に高密度状
態に押し付けられていることから、そのままでは赤血球
と十分に混和されず、凝集塊(白血球,血小板,フィブ
リンなど)が発生する頻度が高く、赤血球製剤としての
品質が悪くなるという問題があり、これを防止するため
には、赤血球保存液を添加しながら、あるいは添加直後
に攪拌操作を行う必要があった。
【0005】本発明は、このような従来の血液処理方法
において、赤血球製剤中に凝集塊が発生する頻度が高く
なるという問題点に鑑みてなされたものであって、凝集
塊の発生のない品質の高い赤血球製剤を得ることができ
る血液処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)および(2)の本発明により達成される。また、
下記(3)〜(12)であることが好ましい。
【0007】(1) 血液を貯留する袋状のバッグ本体
と、該バッグ本体の一端部より他方の端部に向かって該
バッグ本体の内部を延びて形成された帯状の仕切り部
と、前記バッグ本体の一端部に前記仕切り部を間にして
接続された第1および第2のチューブとを有し、前記仕
切り部により該バッグ本体の内部が、前記仕切り部の他
方の端部付近において互いに連通する少なくとも2つの
空間に仕切られている血液バッグを用いて血液の処理を
行う方法であって、前記バッグ本体の一端部を上側にし
て、前記血液バッグ内に採取された血液を遠心処理し
て、上層の血漿成分と下層の濃厚赤血球成分とに分離
し、前記第1のチューブより前記血漿成分を前記バッグ
本体の外部に排出したあと、前記第2のチューブを介し
て赤血球保存液を前記バッグ本体の内部に移送し、該赤
血球保存液を前記濃厚赤血球成分に添加することを特徴
とする血液処理方法。
【0008】(2) 血液を貯留する袋状のバッグ本体
と、該バッグ本体の一端部より他方の端部に向かって該
バッグ本体の内部を延びて形成された帯状の仕切り部
と、前記バッグ本体の一端部に前記仕切り部を間にして
接続された第1および第2のチューブとを有し、前記仕
切り部により該バッグ本体の内部が、前記仕切り部の他
方の端部付近において互いに連通する少なくとも2つの
空間に仕切られている血液バッグを用いて血液の処理を
行う方法であって、前記バッグ本体の一端部を上側にし
て、前記血液バッグ内に採取された血液を遠心処理し
て、上層の血漿成分、中間層の白血球成分および下層の
濃厚赤血球成分とに分離し、前記第1のチューブより前
記血漿成分、続いて白血球成分を前記バッグ本体の外部
に排出したあと、前記第2のチューブを介して赤血球保
存液を前記バッグ本体の内部に移送し、該赤血球保存液
を前記濃厚赤血球成分に添加することを特徴とする血液
処理方法。
【0009】(3) 前記仕切り部の他方の端部は、前
記バッグ本体の前記第1および第2のチューブが接続さ
れているのと反対側の端部付近に位置している上記
(1)又は(2)に記載の血液処理方法。
【0010】(4) 前記仕切り部の他方の端部に、円
形、楕円形または雫形状のランド部を有する上記(1)
〜(3)のいずれかに記載の血液処理方法。
【0011】(5) 前記仕切り部により仕切られた空
間のうちの少なくとも1つは、帯状をなしている上記
(1)〜(4)のいずれかに記載の血液処理方法。
【0012】(6) 前記仕切り部は、前記バッグ本体
を構成するシート材を接着または融着して得られるもの
である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の血液処理
方法。
【0013】(7) 前記バッグ本体の一端部に、前記
バッグ本体内へ血液を導入する第3のチューブが接続さ
れている上記(1)〜(6)のいずれかに記載の血液処
理方法。
【0014】(8) 前記第1および第2のチューブを
前記バッグ本体にそれぞれ連結する連結部材が設けられ
ている上記(1)〜(7)のいずれかに記載の血液処理
方法。
【0015】(9) 前記連結部材内には、前記バッグ
本体と前記第1または第2のチューブとの連通を阻止
し、破断された時に連通を可能とする連通阻止部材が収
納されている上記(8)に記載の血液処理方法。
【0016】(10) 前記連通阻止部材は前記バッグ本
体の外部に設けられている上記(9)に記載の血液処理
方法。
【0017】(11) 赤血球保存液を収納した保存液バ
ッグが前記第2のチューブに接続されている上記(1)
〜(10)のいずれかに記載の血液処理方法。
【0018】(12) 前記第1のチューブに他のバッグ
本体が接続されている上記(1)〜(11)のいずれかに
記載の血液処理方法。
【0019】
【作用】本発明の血液処理方法においては、従来のよう
に赤血球保存液を血液バッグの上方から添加せず、下方
から添加するので、赤血球より比重の軽い赤血球保存液
は赤血球中に拡散しながら上昇し、比重の重い赤血球は
赤血球保存液中に徐々に沈降するので、赤血球保存液と
赤血球とが、自然に且つ特別の操作を行う必要なく、十
分に攪拌される。
【0020】一方、従来の血液バッグにおいては、バッ
グを逆さにすることにより、赤血球保存液を下方から添
加することが可能である。しかしながら、本発明におい
ては、第1および第2のチューブが、血液バッグの一端
部に接続しているため、血液の遠心処理、分離操作およ
び赤血球保存液の添加という一連の操作を、この一端部
を上方として行うことができ、バッグを逆さにする手間
がない。また、第1および第2のチューブが、血液バッ
グの一端部に接続しているため、これらのチューブがバ
ッグ底部に突出しない構造とすることができる。したが
って、遠心処理における遠心カップへの収納の際に、こ
れらのチューブが邪魔にならず、また、遠心カップ内に
デッドスペースが生じることによるバッグの破損が生じ
ない。
【0021】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
る。図1は本発明の血液処理方法に用いる血液バッグに
チューブを介して他のバッグを連結したバッグ連結体の
構成例を示す平面図である。同図に示すように、バッグ
連結体1は、採血バッグと、血漿バッグと、赤血球保存
液バッグとをそれぞれチューブで連結したトリプルバッ
グである。図1中の中央に位置する採血バッグ10は、
後述する樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、その
周縁のシール部12において融着(熱融着、高周波融着
等)または接着し、袋状に構成したバッグ本体11を有
する。
【0022】このバッグ本体11の内部は、帯状の仕切
り部13により2つの空間14Aおよび14Aに仕切ら
れている。空間14Aは、バッグ本体11の内部空間の
大部分を占める空間であり、空間14Bは、バッグ本体
11の側部に沿って形成された帯状の空間である。空間
14Bは、後述するように、保存液バッグ30内の赤血
球保存液をバッグ本体11内に導入するための流路とし
て機能するものであり、空間14Bを帯状(膨張時は細
い柱状)に形成すると、赤血球保存液が空間14B内を
バッグ本体11の下部(底部)側へ流れる際に、その流
れが円滑になり、また逆流も生じにくくなる。このよう
な両空間14A、14Bは、図1に示すように、仕切り
部13の下端部(端部131)付近、すなわちバッグ本
体11の底部付近(連通部141)にて連通している。
【0023】仕切り部13の上端は、シール部12と連
結されている。この仕切り部13は、好ましくはシール
部12と同時に、バッグ本体11を構成するシート材を
融着(熱融着、高周波融着等)または接着することによ
り形成するのが好ましい。このような方法で形成すれ
ば、製造工程を増加することなく仕切り部13を容易に
形成することができる。仕切り部13の幅は、特に限定
されないが、シート材を融着または接着して形成する場
合、その剥離強度を考慮して、平均1〜15mm程度、特
に、平均2〜10mm程度とするのが好ましい。
【0024】仕切り部13の端部131は、特に限定さ
れないが、湾曲形状をなすのが好ましく、その曲率半径
をR、仕切り部13の幅(端部131以外の幅の平均
値)Hとしたとき、0.75H≦R、特に、H≦Rなる
関係を満足するのが好ましい。採血バッグ10等に遠心
処理を施したこと等によりバッグの内圧が増加すると、
仕切り部13の端部131に応力が集中し易いが、上記
関係を満足することにより、仕切り部13の端部131
での亀裂発生が防止され、端部131の亀裂によりバッ
グ本体11の破損が防止される。上記関係を満足するも
のとしては、図示のように、端部131に例えば円形、
楕円形、雫形状またはこれらを適宜組み合わせた形状の
ランド部を形成するのが好ましい。このランド部の輪郭
形状が、例えば楕円形のように、曲率半径Rが一定でな
いとき、曲率半径Rの最小値が上記関係を満足するよう
にするのが好ましい。
【0025】図2は、採血バッグ10における仕切り部
13の端部の位置を示す平面図である。仕切り部13の
端部131は、図2中のW、X、Y、およびZのいずれ
の位置であってもよく、また、これらの間の位置であっ
てもよい。この場合、図2中Wの位置は、採血バッグ1
0のバッグ本体11内に収納された血液に後述するよう
に遠心分離を施した際、下層の赤血球成分と上層の血漿
成分との境界より若干下方の位置である。また、Zの位
置は、最も下方の位置、すなわちバッグ本体11の底部
の中央付近である。特に、仕切り部13の端部131の
位置をXからZに至るまでのいずれかの位置とするのが
好ましく、XからYに至るまでのいずれかの位置とする
のがより好ましい。これにより、採血バッグ10の遠心
カップ内への収納がよりし易くなり、端部131の影響
による遠心分離操作時のバッグの破損もさらに少なくな
り、分離された赤血球層への白血球等の混入量も大幅に
低減され、赤血球の回収率が向上する。
【0026】なお、仕切り部13のシール部12付近に
は、図示のようにバッグ本体側部に向けて弧を描いて湾
曲する形状を有する上部湾曲部132を設けるのが好ま
しい。上部湾曲部132の曲率半径R′は、上部湾曲部
132の剥離防止の観点から、10mm≦R′なる関係を
満足するのが好ましく、15mm≦R′なる関係を満足す
るのがより好ましい。空間14Bを図示のように帯状に
構成する場合、空間14Bの幅の最小値aは、チューブ
25の内径をcとしたとき、2c<a<5cなる関係を
満足するのが好ましく、具体的には、aは4〜18mm程
度であるのが好ましい。空間14Bの幅の最小値aが4
mm未満では、遠心分離後のバッグ本体11が膨張した状
態において、バッグ本体側部の変形により空間14Bが
閉塞し易く、また、このような閉塞が生じなかったとし
ても、空間14Bの幅が狭すぎて、バッグ本体11内へ
後述する赤血球保存液の流入速度が遅くなる。また、a
が18mmを超えると、赤血球の回収率(赤血球中の白血
球の除去率)が低下する。
【0027】また、上記と同様の理由から、バッグ本体
11の中心線11xと、空間14Bとシール部12との
境界線との距離をfとしたとき(図2参照)、空間14
Bの幅の最小値aは、0.05≦a/f≦0.30なる
関係を満足するのが好ましく、0.1≦a/f≦0.2
3なる関係を満足するのがより好ましい。なお、空間1
4Bの幅は必ずしもその全長にわたり一定である必要は
なく、空間14Bの幅が、バッグ本体11の上部から下
部に向かって漸減または漸増してもよい。
【0028】図3は、採血バッグ10の他の構成例を示
す平面図である。同図に示す採血バッグ10は、仕切り
部13の途中、すなわち図2に示すW付近の位置から仕
切り部13の端部131にかけて空間14Bの幅が連続
的に増加した構成となっている。このような構成とする
ことにより、赤血球保存液がより良好に赤血球成分に添
加、混合される。このような構成の場合、空間14Bの
幅の最小値aと最大値(端部131における空間14B
の幅)bとは、1.25≦b/a≦2なる関係を満足す
るのが好ましい。このような範囲において、赤血球保存
液がさらに良好に赤血球成分に添加、混合される。ま
た、空間14A、14Bの容積比は特に限定されない
が、空間14Bの容積がバッグ本体11全体の容積の5
%未満、特に0.6〜4.0%程度となるようにするの
が好ましい。このような範囲であれば、空間14Bに流
入する血液の量はごく少量となり、血漿成分等の赤血球
以外の成分が空間14Bに流入する量も少なくなり、赤
血球の回収率や赤血球からの白血球除去率がより向上す
る。また、バッグ本体11内に移送された赤血球保存液
のほぼ全量が空間14Aに流入し、本発明の作用を良好
に発揮できる。
【0029】バッグ本体11の上部(図中上方の端部)
には、ピールタブにより開封可能に封止された輸血用の
排出口部15と、血漿バッグ40に接続するための連結
部材17とが設けられ、さらに、採血された血液を導入
するための可撓性を有するチューブ19の一端が接続さ
れている。これらの排出口15、連結部材17およびチ
ューブ19は、いずれも空間14Aに連通している。連
結部材17には可撓性を有するチューブ18の一端が接
続されている。チューブ18の他端は、後述する血漿バ
ッグ40の上部に接続されている。チューブ19の他端
には、ハブ20を介して採血針21が装着されている。
また、ハブ20には採血針21を被包するキャップ22
が装着される。
【0030】また、バッグ本体11の上部のチューブ1
9の図中左側には、赤血球バッグ30に接続するための
前記連結部材17と同様の連結部材24が設けられてい
る。この連結部材24は、空間14Bに連通している。
また、連結部材24には、可撓性を有するチューブ25
の一端が接続されている。チューブ25の他端は、後述
する保存液バッグ30の上部に接続されている。連結部
材17および24としては、破断前は流路が閉塞されて
いるが、破断すると流路が開通する封止部材を用いるの
が好ましく、その構成例については、後に詳述する。
【0031】なお、このような連結部材17および24
は、それぞれ、バッグ本体2の外部に突出して設けられ
ており、空間14Aおよび14Bに突出していないた
め、開封する際の振動(液流動)で、バッグ内の遠心処
理により分離された各成分層の境界面を乱すことがな
く、分離成分の収率向上に寄与する。また、本発明で
は、このような連結部材17、24を設けず、クレンメ
等によりチューブ18、25を適宜閉塞、解除してもよ
い。
【0032】図1中の左側に位置する保存液バッグ30
は、後述する樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、
その周縁のシール部32において、融着(熱融着、高周
波融着等)または接着し、袋状としたバッグ本体31を
有する。このバッグ本体31のシール部32で囲まれる
内側の部分に、採血バッグ1内の血液より分離された濃
厚赤血球成分に添加される赤血球保存液を収納する保存
液収納部33が形成されている。保存液バッグ30の上
部には、ピールタブにより開封可能に封止された2つの
輸血用の排出口34、34が形成され、さらにその側部
には、保存液収納部33に連通する前記チューブ25の
一端が接続されている。これにより、連結部材24の流
路開通時に、採血バッグ10の空間14Bと保存液バッ
グ30の保存液収納部33とが、チューブ25を介して
連通する。なお、本発明では、排出口34、34を設け
なくともよい。
【0033】図1中の右側に位置する血漿バッグ40
は、後述する樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、
その周縁のシール部42において、融着(熱融着、高周
波融着等)または接着し、袋状としたバッグ本体41を
有する。このバッグ本体41のシール部42で囲まれる
内側の部分に、採血バッグ1内の血液より分離された血
漿が収納される血漿収納部43が形成されている。血漿
バッグ40の上部には、ピールタブにより開封可能に封
止された2つの輸血用の排出口44、44が形成され、
さらにその側部には、血漿収納部43に連通する前記可
撓性を有するチューブ18の一端が接続されている。こ
れにより、連結部材17の流路開通時に、採血バッグ1
0の空間14Aと血漿バッグ40の血漿収納部43と
が、チューブ18を介して連通する。
【0034】各バッグ10、30および40の底部に
は、それぞれ、輸血時に輸血スタンドのハンガーや、後
述する血液自動分離装置のフックに吊り下げて使用され
るためのスリット11a、30aおよび40aが穿設さ
れ、また、採血バッグ10の上部には、後述する血液自
動分離装置に取り付けられるための穴11bが穿設され
ている。
【0035】図1に示すバッグ連結体1において、各バ
ッグ10、30、40のバッグ本体を構成するシート材
の構成材料としては、例えば、軟質ポリ塩化ビニルが好
適に使用される。この軟質ポリ塩化ビニルにおける可塑
剤としては、例えば、ジ(エチルヘキシル)フタレート
(DEHP)、ジ−(n−デシル)フタレート(DnD
P)等が使用される。なお、このような可塑剤の含有量
は、ポリ塩化ビニル100重量部に対し、30〜70重
量部程度とするのが好ましい。
【0036】また、各バッグ10、30、40のシート
材の他の構成材料としては、ポリオレフィン、すなわち
エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオ
レフィンあるいはジオレフィンを重合または共重合した
重合体を用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、EVAと各種熱可塑性エラストマーよのポリマー
ブレンド等、あるいは、これらを任意に組み合わせたも
のが挙げられる。さらには、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)
ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチルテレフタレート
(PCHT)のようなポリエステルや、ポリ塩化ビニリ
デンを用いることもできる。各バッグ10、30、40
を構成するシート材の厚さは、酸素ガス、炭酸ガス等の
ガス透過性や、遠心分離操作に耐え得る強度等を考慮し
て決定され、用いるシート材の構成材料にもよるが、通
常、採血バッグ10のシート材の厚さは、0.2〜1.
0mm程度、特に、0.3〜0.5mm程度とするのが好ま
しく、保存液バッグ30および血漿バッグ40のシート
材の厚さは、それぞれ、0.2〜0.7mm程度、特に、
0.3〜0.5mmとするのが好ましい。
【0037】採血バッグ10の容量は特に限定されない
が、採血量に対応した容量であることが必要であり、日
本国内で使用されるものとしては200または400ml
程度、海外で使用されるものとしては350〜600ml
程度とするのが好ましい。また、保存液バッグ30およ
び血漿バッグ40の容量は特に限定されないが、それぞ
れ、日本国内で使用されるものとしては100〜400
ml程度、特に、150〜300ml程度、海外で使用され
るものとしては150〜600ml程度、特に、200〜
450ml程度とするのが好ましい。
【0038】図1に示すバッグ連結体1において、チュ
ーブ18、19、25および後述するチューブ62、6
3、81、83の構成材料としては、例えば、軟質ポリ
塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、PETや
PBTのようなポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリウレタン、ポリエステルエラストマー、ス
チレン−ブタジエン−スチレン共重合体等の熱可塑性エ
ラストマー等は挙げられるが、その中でも特に、ポリ塩
化ビニルが好ましい。各チューブが軟質ポリ塩化ビニル
製であれば、十分な可撓性、柔軟性が得られるもので取
り扱いがし易く、また、クレンメ等による閉塞に適し、
しかも、各バッグ本体11、31、41との接合性が良
好となるからである。なお、各チューブに用いられる可
塑剤の種類やその含有量は特に限定されない。
【0039】なお、採血バッグ10内には、予め抗凝固
剤が入れられていることが好ましい。この抗凝固剤は、
通常液体であり、例えば、ACD−A液、CPD液、C
PDA−1液、ヘパリンナトリウム液等が挙げられる。
これらの成分を下記表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】これらの抗凝固剤の適性使用量は、ヒト全
血100mlに対し、ACD−A液およびヘパリンナトリ
ウム液がそれぞれ約15ml、CPD液およびCPDA−
1液がそれぞれ約14mlである。
【0042】そして、本発明で用いる赤血球保存液は、
保存液バッグ30内に入れられている。この赤血球保存
液としては、例えば、S・A・G・M液(塩化ナトリウ
ム:0.877W/V%、アデニン:0.0169W/V%、ブドウ糖:0.8
18W/V%、D−マンニトール:0.525W/V%を含む水溶液)
やOPTISOL液、ADSOL液、MAP液等が挙げ
られる。これらの成分を下記表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】これらの赤血球保存液の適性使用量は、ヒ
ト全血100mlより分離される赤血球成分の量に対し、
S・A・G・M液が約18〜22ml、OPTISOL液
が約22ml、ADSOL液が約22ml、MAP液が約2
2.5mlである。
【0045】次に、連結部材17の構成について説明す
る。図7は、連結部材17の構成例を拡大して示す縦断
面図である。同図に示すように、連結部材17は、例え
ば軟質ポリ塩化ビニルのような可撓性を有する樹脂によ
り構成された短チューブ170と、この短チューブ17
0内に液密に嵌入され、中実柱状部172によりその一
端が閉塞された筒体171とで構成されている。この筒
体171は、バッグ本体11とチューブ18の連通を阻
止し、後述する破断部173で破断された時に両者の連
通を可能とする連通阻止部材として作用する。短チュー
ブ170の図7中上端部には、チューブ18の一端が液
密に接続され、短チューブ170の図7中下端部は、バ
ッグ本体11の上部のシール部12に液密に接着または
融着される。
【0046】筒体171の外周には、薄肉で脆弱な破断
部173が形成されている。手指等により短チューブ1
70の外部から短チューブ170ごと中実柱状部172
を折り曲げて破断部173を破断し、中実柱状部172
を分離することにより、流路が開通する。筒体171の
構成材料としては、例えば、硬質ポリ塩化ビニル、ポリ
カーボネート、ポリエステル等の硬質材料が挙げられ
る。また、中実柱状部172の図中上方は、くさび形状
をなし、その上端部(頂部)174は、幅方向の寸法が
筒体171の外径より小さく、チューブ18の内径より
大きい寸法とされ、中実柱状部172の破断分離後に中
実柱状部172がチューブ18を閉塞しないような構成
とするのが好ましい。さらに、図示のように、中実柱状
部172の上端部174には、液の流通を促進する溝1
75を設けてもよい。なお、連結部材24および後述す
る連結部材27、57、61、77、79および81に
ついても図7と同様の構成のものを用いることができ
る。
【0047】なお、本発明において使用される採血バッ
グとしては、図4に示すように、血液導入用のチューブ
19が帯状の空間14Bに連通する構成であってもよ
い。同図に示す採血バッグ10において、チューブ19
の一端は、ト字状の分岐コネクタ26を介して空間14
Bに連通するようバッグ本体11の上部に接続されてい
る。分岐コネクタ26の分岐管261には、前記と同様
の破断して流路が開通可能な連結部材27を介して保存
液バッグ内に連通するチューブ25の一端が接続されて
いる。これにより、連結部材27の流路開通時に、採血
バッグ10の空間14Bと保存液バッグの内部とが、チ
ューブ25を介して連通する。
【0048】また、図4に示す採血バッグ10は、連結
部材17の両側部に、それぞれ前記と同様のピールタブ
により開封可能に封止された輸血用の排出口15が形成
されている。なお、図4に示す採血バッグ10では、チ
ューブ19と25とが分岐コネクタ26により合流して
空間14Bに連通しているが、これに限らず、チューブ
19および25がそれぞれ別個の位置で空間14Bに連
通している構成であってもよい。
【0049】また、本発明において使用される採血バッ
グとしては、図5に示すように、帯状の空間55B、5
5Cがバッグ本体の両側部に設けられ、バッグ本体の両
側の下方から赤血球保存液が流入する構成としてもよ
い。図5に示す採血バッグ50は、前記バッグ連結体1
と同様の構成である保存液バッグ30および血漿バッグ
40と連結されてバッグ連結体2を構成している。採血
バッグ50は、前記と同様のシート材を重ね、その周縁
のシール部52において融着(熱融着、高周波融着)ま
たは接着し、袋状に構成したバッグ本体51を有する。
【0050】このバッグ本体51の内部は、2つの帯状
の仕切り部53および51により、バッグ本体51の内
部空間の大部分を占める空間55Aと、その両側に位置
し、バッグ本体51の両側部に沿って形成された帯状の
空間55Bおよび55Cの3つに仕切られている。そし
て、各空間55A、55Bおよび55Cは、それぞれ、
仕切り部53および54の端部531および541付近
にて連通している。仕切り部53および54の上端は、
シール部52と連結されている。これらの仕切り部53
および54は、前記と同様、バッグ本体51のシート材
を融着または接着することにより形成するのが好まし
い。なお、仕切り部53および54の幅、空間55Bお
よび55Cのそれぞれの容積比、形状、寸法(幅)等に
ついては、前記空間14Bにおいて好ましいとされた値
より、その値の半分までの範囲で設定するのが好まし
い。
【0051】また、両仕切り部の端部531および54
1の形状や曲率半径については、それぞれ、前記端部1
31と同様である。この場合、端部531および541
の位置は、それぞれ、前記図2中のW〜Zに相当するい
ずれの位置でもよく、端部531と端部541の位置
(高さ)は、同一でも異なっていてもよい。また、図示
の例では、空間55Bおよび55Cが図中左右対称に形
成されているが、両空間の形状や位置は、左右非対称で
あってもよい。バッグ本体51の上部には、空間55A
に連通するように、連結部材57が設けられるととも
に、血液導入用のチューブ19の一端が接続されてい
る。連結部材57には、可撓性を有するチューブ18の
一端が接続され、チューブ18の他端は、血漿バッグ4
0の上部に接続され、血漿収納部43に連通している。
これにより、連結部材57の流通開通時に、採血バッグ
50の空間55Aと血漿バッグ40の血漿収納部43と
が、チューブ18を介して連通する。
【0052】また、バッグ本体51の上部両側部には、
空間55Bおよび55Cにそれぞれ連通する連結部材5
9および61が設けられ、これらの連結部材59および
61には、それぞれ、可撓性を有するチューブ62およ
び63の一端が接続されている。チューブ62および6
3の他端は、それぞれ、Y字状の分岐コネクタ64によ
りチューブ25の一端と接続され、チューブ25の他端
は、保存液バッグ30の上部に接続され、保存液収納部
33に連通している。これにより、連結部材59および
61の流路開通時に、採血バッグ50の空間55Bおよ
び55Cと保存液バッグ30の保存液収納部33とが、
チューブ62、63および25を介して連通する。この
ような採血バッグ50では、後述のように赤血球保存液
が空間55Bおよび55Cに別れて流入するため、赤血
球保存液は赤血球成分全体によりむらなく添加され、両
者はより良好に混合される。
【0053】さらに、本発明において使用される採血バ
ッグとしては、図6に示す構成のものを用いてもよい。
図6に示す採血バッグ70は、前記バッグ連結体1と同
様の構成である保存液バッグ30および血漿バッグ40
と連結されてバッグ連結体3を構成している。採血バッ
グ70は、前記と同様のシート材を重ね、その周縁のシ
ール部72において融着(熱融着、高周波融着)または
接着し、袋状に構成したバッグ本体51を有する。
【0054】このバッグ本体71の内部は、バッグ本体
71の両側部に沿って形成された2つの帯状の仕切り部
73および74により、帯状の空間75Aと、その両側
に位置する空間75Bおよび75Cの3つに仕切られて
いる。これらの空間75A、75Bおよび75Cは、そ
れぞれ、仕切り部73および74の端部731および7
41付近にて連通している。仕切り部73および74の
上端は、シール部72と連結されている。これらの仕切
り部73および74は、前記と同様、バッグ本体51の
シート材を融着または接着することにより形成するのが
好ましい。
【0055】なお、仕切り部73および74の幅、両仕
切り部の端部731および741の形状や曲率半径につ
いては、それぞれ、前記端部と同様である。この場合、
端部731および741の位置は、それぞれ、前記図2
中のW〜Zに相当するいずれの位置でもよく、端部73
1と端部741の位置(高さ)は、同一でも異なってい
てもよい。また、空間75Aの容積比、形状、寸法
(幅)等については、前記空間14B、55Bおよび5
5Cと同様である。バッグ本体51の上部には、空間7
5Aに連通するように、ト字状の分岐コネクタ76が接
続され、この分岐コネクタ76の一方の分岐管には血液
導入用のチューブ19の一端が、他方の分岐管には前記
と同様の連結部材77を介して、保存液バッグ30内に
連通するチューブ25の一端が接続されている。これに
より、連結部材77の流路開通時に、採血バッグ50の
空間55Aと保存液バッグ30の保存液収納部33と
が、チューブ25を介して連通する。
【0056】また、バッグ本体71の上部両側部には、
空間55Bおよび55Cにそれぞれ連通する連結部材7
9および81が設けられ、これらの連結部材79および
81には、それぞれ、可撓性を有するチューブ82およ
び83の一端が接続されている。チューブ82および8
3の他端は、それぞれ、Y字状の分岐コネクタ84によ
りチューブ18の一端と接続され、チューブ18の他端
は、血漿バッグ40の上部に接続され、血漿収納部43
に連通している。これにより、連結部材79および81
の流路開通時に、採血バッグ50の空間75Bおよび7
5Cと血漿バッグ40の血漿収納部43とが、チューブ
82、83および18を介して連通する。このような構
成により、保存液バッグ30内の赤血球保存液はチュー
ブ18を介して空間55Aに流入し、後述する分離操作
により分離された空間75Bおよび75C内のそれぞれ
の濃厚赤血球成分に、両側に分かれて添加される。
【0057】なお、各図に示す採血バッグ10、50、
70、赤血球バッグ30および血漿バッグ40は、可撓
性のあるシート材を重ね、その周縁をシールしたもので
あるが、各バッグ10、20、30、40、50、70
は、このような構成のものに限らず、例えば、前記シー
ト材と同様の材料で構成される筒状のシート材の両端
(開放端)を融着(熱融着、高周波融着)または接着し
て封止し、袋状となしたものであってもよい。
【0058】図8は、本発明に係る血液処理方法におい
て、採血バッグ10内の血液を遠心処理した後に、分離
した各血液成分を各バッグに分離する手段の一例を示
す、図1に示すバッグ連結体1がセットされた血液自動
分離装置を示す斜視図である。自動血液分離装置100
は、ハウジング101と蓋102により構成されてい
る。そして、ハウジング101の前面には、開閉自在に
取り付けられた第1板状部材103とその間に第2板状
部材104が取り付けられている。さらに、第2板状部
材104の少し上部に、採血バッグ10の穴11bに挿
通され、採血バッグ10を保持するためのフック105
が設けられている。また、第2板状部材104には、検
知部106が設けられており、この検知部106は、採
血バッグ10内の分離された各血液成分の境界面を検出
するためのものであり、例えば、フォトセンサーが使用
され、それぞれの成分の光吸収率、または光透過率さら
には光反射率の差によって、境界面を検出するものであ
る。さらに、ハウジング101前面には、電源スイッチ
107が、さらに各種の操作スイッチを有する操作パネ
ル108、109が設けられている。
【0059】採血バッグ収納部110は、第1板状部材
103と第2板状部材104との間により形成されてい
る。第1板状部材103は、図8においては開いた状態
であり、この状態にて、穴11bにフック105を挿通
し、採血バッグ10を収納部110に入れ、第1板状部
材103を押して閉塞する。そして、ハウジング101
内には、採血バッグ10の上層の液体が流出する状態後
における押圧力を徐々に減少させて、第2板状部材10
4を押圧するように構成された第2板状部材104の押
圧手段(図示せず)が設けられている。また、ハウジン
グの上面には、採血バッグ10に接続された各バッグ
(子バッグ)の一つを収納するための収納部111(図
中では血漿バッグ40が戴置されている)、各チューブ
を開閉するための第1クランプ112、第2クランプ1
13、第3クランプ114、第4クランプ115が設け
られており、これらの各クランプは、それぞれ、取り付
けられたソレノイド(図示せず)により開閉する。そし
て、図8においては、第1クランプ112にはチューブ
25が、第4クランプ115にはチューブ18がそれぞ
れ取り付けられている。また、収納部111を形成する
トレーには、収納部111に戴置されたバッグの重量を
検知する重量センサー(図示せず)が設けられている。
【0060】そして、蓋102には、採血バッグ10に
接続された各バッグを吊り下げるためのフック116、
117が設けられ、図8中では、保存液バッグ30がス
リット31aを用いてフック116に吊り下げられてい
る。フック116、117は、蓋102の内部に設けら
れた単一の重量センサー118に支持されている。な
お、重量センサー118は、フック116、117の双
方にバッグが吊り下げられている場合には、クランプ1
13、114がそれぞれ開放状態、閉塞状態のいずれか
であるかを検知することにより、開放状態である側に取
り付けられているチューブに接続したバッグの重量変化
に重量センサー118の検出結果が対応することを認識
し、これにより、フック116、117に吊り下げられ
たバッグの重量を選択的に検知できるようになってい
る。そして、検知部106による上記境界面の自動検出
位置、並びに、収納部111の重量センサー、重量セン
サー118において検出したい重量は、採血バッグ10
の容量や遠心分離条件等に応じて、操作パネル108、
109の操作により設定できるようになっている。そし
て、検知部106、および、収納部111の図示しない
重量センサーおよび重量センサー118の検出結果に応
じて、板状部材104の押圧手段および第1ないし第4
クランプ112、113、114、115の作動が自動
的に切り換えられる。
【0061】次に、上記の血液自動分離装置を用いて血
液成分を分離する操作の一例を説明する。図示のように
各バッグおよびチューブを設置し、かつ、検知部106
の検出位置や重量センサー116の検出重量を操作パネ
ル108、109により設定した後、第1板状部材10
3を閉め、採血バッグ10の連通部材17を破断して流
路を開通し、操作パネル108、109に設けられた分
離開始スイッチを押すと、クランプ112が閉塞状態、
クランプ115が開放状態となる。そして、上記押圧手
段が駆動を開始し、第2板状部材104が第1板状部材
103に向かって押圧され、採血バッグ10内の上層の
血漿成分が連通手段17およびチューブ18を経て、収
納部111に設置された血漿バッグ40に流入する。そ
して、検知部106が、血漿成分と濃厚赤血球成分との
境界面を検知すると、クランプ112を開放状態、クラ
ンプ115を閉塞状態とする。それとともに、第2板状
部材104の押圧が解除されて、第1板状部材103が
開放される。なお、この時、採取した血漿の量は、収納
部111の重量センサーにより検知され、装置100に
内蔵されたメモリー(図示せず)に記憶される。
【0062】この状態にて、採血バッグ10の連通部材
24を破断して流路を開通させる。すると、採血バッグ
10と保存液バッグ30の落差により、保存液バッグ3
0内の赤血球保存液がチューブ25および連通手段24
を経て採血バッグ10に流入する。そして、重量センサ
ー118が、保存液バッグ30の重量が設定重量に達し
たこと、すなわち、赤血球保存液が採血バッグ10内に
所定量流入したことを検出すると、クランプ112を閉
塞状態とし、赤血球保存液の採血バッグ10への添加を
終了する。なお、上記の装置を用いて分離を行うにあた
っては、種々の変更が可能であり、例えば、チューブ1
8をクランプ112以外のクランプ113、114、1
15のに取り付けて使用してもよく、また、血漿バッグ
40が予め設定された重量に達したことを収納部111
の重量センサーにより検出して、上記押圧手段の作動を
解除するように設定することもできる。
【0063】また、採血バッグ10内への赤血球保存液
の添加は、予め赤血球保存液を適量だけ保存液バッグ3
0内に収納しておき、センサー118およびクランプ1
13を使用せずに、保存液の全量を採血バッグ10内に
流入させて行ってもよい。また、本発明において、各血
液成分の各バッグへの分離は、図示のような血液自動分
離装置を用いて行うものに限定されず、例えば、手動式
の分離スタンド(図示せず)を用いてもよい。この手動
式の分離スタンドとしては、一対の押圧板と、一方の押
圧板に固着されたレバーとを有し、両押圧板間に採血バ
ッグ10をセットした状態で、前記レバーを操作して一
方の押圧板をその一辺を中心にして他方の押圧板に対し
て回動し、採血バッグ10を挟持、圧迫するような簡単
な構成のものを用いることができる。また、保存液バッ
グ30を採血バッグ10より上方に位置させるにあた
り、例えば、上記したフック116、117と同様のも
のを具備するスタンド等を別に用意し、このフックに保
存液バッグ30を吊り下げてもよい。
【0064】次に、本発明の血液処理方法の第1の例
を、図1に示すバッグ連結体1および図8に示す血液自
動分離装置100を用いる場合を例にして説明する。 [1] 採血針21を血管に穿刺し、チューブ19を介
して採血バッグ10内に採血血液を導入する。このと
き、採血血液は、チューブ19を通って採血バッグ10
の空間14Aに導入され、バッグ本体11の空間14A
の部分が徐々に膨らむが、この膨らみによって仕切り部
13を境にバッグ本体11が折れ曲がるように変形し、
そのため、両空間14A、14Bの連通部141が閉塞
された状態が維持されるので、空間14B内へは血液は
ほとんど侵入しない。なお、たとえ空間14A内へ血液
が侵入したとしても、後述する遠心分離時に空間14B
がその遠心力により遠心カップのカップ内面で潰される
ため、空間14Bに残る血液は僅かであり、その大部分
は赤血球である。特に、仕切り部12の端部131が前
記ランド部を有する形状であるため、連通部141の閉
塞に有利となる。また、連通部141の閉塞をより確実
にするために、連通部141付近のシート材同士を予め
ブロッキング(粘着)させておくか、またはクレンメ等
により封止してもよい。
【0065】[2] 採血バッグ10内への採血終了
後、チューブ19を例えば融着により封止し、この封止
部より採血針21側のチューブを切断、除去する。
【0066】[3] 次に、採血バッグ10、保存液バ
ッグ30および血漿バッグ40を束ね、バッグ本体11
のチューブ18、19と接続した方の端部を上側(各バ
ッグの底部を下側)にして遠心分離機の遠心カップに入
れ、遠心処理を施す。採血バッグ10においては、チュ
ーブ18、19がバッグ本体11の一端部(採血バッグ
10の図中上部)に接続されており、このため、採血バ
ッグ10等を遠心カップに入れる際に、これらのチュー
ブを上側とすることにより、これらのチューブが邪魔に
ならず、採血バッグ10等を遠心カップに良好に入れる
ことができる。さらに、バッグ底部にチューブが突出し
て遠心カップ内にデッドスペースができることによるバ
ッグの破損が生じない。遠心分離機としては、例えば、
日立工機製、CR−7B3を用いることができる。この
場合、遠心条件は、例えば1700〜6000Gで4〜
10分程度とされる。なお、遠心処理中においても、空
間14B内への血液の侵入は生じない。
【0067】このような遠心処理により、空間14A内
の血液は、上層の血漿成分と下層の濃厚赤血球成分のほ
ぼ2層に分離された状態となる(図示せず)。遠心処理
に際しては、バッグ本体内の下方の内部圧力が増大し、
それに伴ってバッグ本体下部がさらに膨張するので、仕
切り部13の端部131付近に応力が集中する傾向を示
すが、図1に示す例では、端部131が前述した形状お
よび条件であるため、端部131の剥離や亀裂等が発生
せず、その結果、バッグ本体の破損も防止される。
【0068】[4] 遠心処理後、バッグ連結体1を遠
心カップから静かに取り出し、図8に示すように、採血
バッグ10、保存液バッグ30および血漿バッグ40を
血液自動分離装置100にセットするとともに、連結部
材17の内部流路を上述のようにして開通させる。
【0069】[5] 血液自動分離装置100により採
血バッグ10を徐々に圧迫する。この圧迫に伴い、上層
の血漿成分は、開封された連結部材17から排出され、
チューブ18を経て血漿バッグ40の血漿収納部43に
移送される。なお、この圧迫により、バッグ本体11は
均一に膨らんだ状態となり、液圧により前記連通部14
1の閉塞は解除される。しかしながら、仕切り部13の
端部の位置は、血漿成分と濃厚赤血球成分との境界より
下方(バッグ本体11の底部側)であるため、閉塞の解
除された連通部141から血漿成分が空間14Bに流入
することはない。このような血漿成分の排出、移送の
際、チューブ18の途中を手指またはクランプ等の器具
により圧閉して、血漿成分の排出流量(流速)を調整し
てもよい。
【0070】[6] 採血バッグ10内の血漿成分がほ
ぼ全量排出、移送されると、採血バッグのバッグ本体1
1内には、下層の濃厚赤血球成分が残る。この時点で、
血液自動分離装置100の作動により、採血バッグ10
の圧迫を解除するとともに、クランプ112、115の
開閉を切り換える。そこで、連通部材24の内部流路を
上述のようにして開通させると、保存液バッグ30と採
血バッグ10との落差により、保存液バッグ30内の赤
血球保存液が、チューブ25および開封された連結部材
24を経て、採血バッグ10内に流入する。この採血バ
ッグ10内において、分離された濃厚赤血球成分は、ほ
ぼ全量が、採血バッグ10内の空間の大部分を占めてい
る空間14Aに残されており、赤血球保存液は、採血バ
ッグ10の空間14Bに流入してから、連通部141を
経て空間14Aに流入し、その中の濃厚赤血球成分に下
方から添加される。また、このように赤血球保存液の添
加を行えば、赤血球保存液は、連通部141より、空間
14A内の濃厚赤血球成分に、バッグ本体11の底面に
沿ってむらなく添加されることになり、さらに、流入の
勢いによって濃厚赤血球成分とある程度混合されるた
め、本発明の作用がより有効に発揮される。
【0071】[7] 保存液バッグ30内の赤血球保存
液が採血バッグに所定量移送された時点で、クランプ1
12の開閉を切り換えて、チューブ18を閉塞し、採血
バッグ10内への赤血球保存液の添加を終了する。チュ
ーブ18および25の途中をそれぞれ2箇所ずつ例えば
融着により封止し、両封止部の間のチューブ18および
25をそれぞれ切断して、採血バッグ10、保存液バッ
グ30および血漿バッグ40を分離する。これにより、
濃厚赤血球成分および血漿成分がそれぞれ密封状態で収
納された採血バッグ10および血漿バッグ40が得られ
る。
【0072】そして、赤血球保存液が下方に添加された
濃厚赤血球成分を収納した採血バッグ10内では、比重
の軽い赤血球保存液は次第に赤血球中に拡散しながら上
昇し、比重の重い赤血球は徐々に沈降するため、赤血球
保存液と赤血球とが、自然にかつ特別の操作を行うこと
なく、十分に撹拌される。なお、赤血球保存液が濃厚赤
血球成分と十分混合するのに要する時間は、おおよそ1
5分〜1時間程度であり、この時間の経過後なら、分離
した赤血球成分を直ちに輸血に供することもできる。
【0073】[8] 採血バッグ10から濃厚赤血球成
分を取り出すときには、排出口15のピールタブを破断
し、例えば輸液セットを接続して輸血に供する。血漿バ
ッグ40から血漿を取り出すときにも、同様に、排出口
44のピールタブを破断し、例えば輸血セットを接続し
て輸血に供する。
【0074】上記した操作は、全て、採血バッグ10の
チューブ18、19が接続されている側を上方として行
うことができる。したがって、赤血球保存液を添加する
際に、バッグを逆さにする手間がない。なお、上記の例
においては、保存液バッグ30と採血バッグ10との落
差により、採血バッグ10内に赤血球保存液を移送する
構成としているが、保存液バッグを加圧する加圧手段
や、あるいは、ローラポンプ等の送液手段により赤血球
保存液を採血バッグ10内に移送してもよい。
【0075】次に、本発明の血液処理方法の第2の例
を、添付図面に基づいて詳細に説明する。図9に示す血
液バッグは、本発明の血液処理方法の第2の例において
使用する採血バッグの構成例を示す平面図である。以
下、同図に基づいて説明するが、上記した図1ないし図
7に示す構成と同一の構成については同一符号を付して
説明は省略する。
【0076】図9に示すバッグ連結体4は、血液を上層
の血漿成分、中間層のバフィーコート(白血球および血
小板が含有されたもの)および下層の濃厚赤血球成分と
に分離して、中間層のバフィーコートを血漿成分と別に
収納するためのバフィーコートバッグ90を具備するも
のであり、その他の構成は、前記図1に示すバッグ連結
体とほぼ同様である。採血バッグ10のバッグ本体11
の上部に設けられた連結部材17に接続したチューブ1
8の他端には、ト字状の分岐コネクタ28の一端が接続
している。分岐コネクタ28の分岐管281には、チュ
ーブ66の一端が接続され、チューブ66の他端は、後
述するバフィーコートバッグ90の上部に接続されてい
る。そして、分岐コネクタ28の残りの一端には、チュ
ーブ65の一端が接続され、チューブ65の他端は、血
漿バッグ40の上部に接続されている。これにより、連
結部材17の開通時に、血漿バッグ40の内部とバフィ
ーコートバッグ90の内部とが、チューブ18、65、
66および分岐コネクタ28を介して採血バッグ10の
空間14Aと連通する。
【0077】バフィーコートバッグ90は、前記した各
バッグと同様の樹脂製の可撓性を有するシート材を重
ね、その周縁のシール部92において、融着(熱融着、
高周波融着等)または接着し、袋状としたバッグ本体9
1を有する。このバッグ本体91のシール部92で囲ま
れる内側の部分には、採血バッグ1内の血液より分離さ
れたバフィーコートが収納されるバフィーコート収納部
93が形成されている。また、バフィーコートバッグ9
0の上部には、ピールタブにより開封可能に封止された
2つの輸血用の排出口94、94が形成されている。さ
らに、シール部92の底部には、上記したスリット11
a等と同様のスリット91aが穿設されている。
【0078】バフィーコートバッグ90を構成するシー
ト材の厚さは、遠心処理に耐え得る強度や、柔軟性等を
考慮して決定され、用いるシート材の構成材料にもよる
が、通常、0.2〜0.7mm程度、特に、0.3〜0.
5mm程度とするのが好ましい。バフィーコートバッグ9
0の容量は特に限定されないが、日本国内で使用される
ものとしては80〜200ml程度、特に、80〜150
ml程度、海外で使用されるものとしては80〜250m
l、特に、80〜200ml程度とするのが好ましい。
【0079】図10は、本発明の血液処理方法の第2の
例において、採血バッグ10内の血液を遠心処理した後
に、分離した各血液成分を各バッグに分離する手段の一
例を示す、バッグ連結体4がセットされた血液自動分離
装置を示す斜視図である。以下、同図に基づいてこの血
液自動分離装置について説明するが、図8に示す例と同
一の事項については説明は省略する。自動血液分離装置
100は、図8に示すものと同一の構成である。そし
て、図8と同様に採血バッグ10が収納部110に収納
され、保存液バッグ30がスリット31aを用いてフッ
ク116に吊り下げられている。そして、図10におい
ては、収納部111にはバフィーコートバッグ90が戴
置されており、かつ、図8では使用しなかったフック1
17に、スリット41aを用いて血漿バッグ40が吊り
下げられ、第1クランプ112にはチューブ25が、第
3クランプ114にはチューブ65がそれぞれ取り付け
られ、さらに、第4クランプ115にはチューブ66が
取り付けられている。
【0080】次に、上記の血液自動分離装置の使用方法
の一例を説明する。図示のように各バッグおよび各チュ
ーブを配置し、検知部106の検知位置、収納部111
の重量センサーの検出重量、および重量センサー118
の検出重量の設定を行った後、第1板状部材103を閉
め、採血バッグ10の連通部材17を上記のように破断
して内部流路を開通し、分離開始スイッチを押すと、ク
ランプ112、115が閉塞状態に、クランプ114が
開放状態となる。そして、上記押圧手段が駆動を開始
し、第2板状部材104が第1板状部材103に向かっ
て押圧され、採血バッグ10内の上層の血漿成分が連結
手段17およびチューブ18、分岐コネクタ28および
チューブ65を経て、フック117に吊り下げられた血
漿バッグ40に流入する。
【0081】次に、検知部106が、血漿成分とバフィ
ーコートとの境界面を検知すると、第2板状部材104
の押圧が停止し、クランプ115が開放状態、クランプ
112、115が閉塞状態となる。その後、再び第2板
状部材104の押圧手段が作動を開始し、採血バッグ1
0内のバフィーコートが、連結手段17、チューブ1
8、分岐コネクタ28およびチューブ66を経て、収納
部111に戴置されたバフィーコートバッグ90に流入
する。そして、収納部111に設けられた重量センサー
で、バフィーコートバッグ90の重量が設定重量に達し
たかどうかを検出することにより、バフィーコートバッ
グ90内にバフィーコートが十分に流入した後で、クラ
ンプ112を開放状態、クランプ114および115を
閉塞状態とする。それとともに、第2板状部材104の
押圧が解除されて、第1板状部材103が開放される。
【0082】この状態にて、採血バッグ10の連通部材
24を破断して流路を開通させる。すると、採血バッグ
10と保存液バッグ30の落差により、保存液バッグ内
の赤血球保存液が、チューブ25および連通部材24を
経て採血バッグ10に流入する。そして、重量センサー
118が、保存液バッグ30の重量が設定重量に達した
こと、すなわち、赤血球保存液が採血バッグ10内に所
定量流入したことを検出すると、クランプ112を閉塞
状態とし、赤血球保存液の採血バッグ10への添加を終
了する。
【0083】次に、本発明に係る血液処理方法の第2の
例を、図9に示すバッグ連結体4および図10に示す血
液自動分離装置100を用いる場合を例にして説明す
る。 [1] 図1に示すバッグ連結体1を使用する場合と同
様にして、採血針21よりチューブ19を介して採血バ
ッグ10内に採血血液を導入して、チューブ19を融着
等により封止し、この封止部より採血針21側のチュー
ブを切断、除去する。
【0084】[2] 次に、採血バッグ10、保存液バ
ッグ30、血漿バッグ40およびバフィーコートバッグ
90を束ね、各バッグの底部を下側にして遠心分離機の
遠心カップに入れ、遠心処理を施す。遠心分離機として
は、前記と同様のものを使用することができる。この場
合、遠心条件は、例えば、1700〜6000Gで4〜
10分程度とされる。このような遠心処理により、空間
14A内の血液は、上層から血漿成分、バフィーコート
および濃厚赤血球成分のほぼ3層に分離された状態とな
る(図示せず)。
【0085】[3] 遠心処理後、バッグ連結体4を遠
心カップから静かに取り出し、図10に示すように、バ
ッグ連結体4を血液自動分離装置100にセットすると
ともに、連結部材17の内部流路を上述のようにして開
通させる。
【0086】[4] 上記血液自動分離装置100によ
り採血バッグ10を徐々に圧迫する。これにより、上層
の血漿は、開封された連結部材17から排出され、チュ
ーブ18、65を経て血漿バッグ40の血漿収納部43
に移送される。この時、チューブ66は閉塞されている
ため、チューブ66内への血漿の流入は生じない。
【0087】[5] 採血バッグ10内の血漿がほぼ全
量排出、移送された時点で、クランプ114、115の
開閉を切り換えて、引き続き採血バッグ10を圧迫す
る。これにより、中間層のバフィーコートが、開封され
た連結部材17を通り、チューブ18、66を経てバフ
ィーコートバッグ90のバフィーコート収納部93に移
送される。この時、チューブ65は閉塞されているた
め、チューブ65内へのバフィーコートの流入は生じな
い。
【0088】[6] 採血バッグ10内のバフィーコー
トがほぼ全量排出、移送されると、採血バッグ10のバ
ッグ本体11内には、下層の濃厚赤血球成分が残る。こ
の時点で、採血バッグ10の圧迫を止めるとともに、第
1クランプ112を開放状態としてから、連通部材24
の内部流路を上述のようにして開通させる。すると、保
存液バッグ30と採血バッグ10との落差により、保存
液バッグ30内の赤血球保存液が、チューブ25および
開封された連結部材24を経て、採血バッグ10内に流
入する。なお、連通部材24の開通は、第1クランプ1
12を閉塞状態としておけば、上記時点により前、例え
ば連通部材17の開通と同時に行ってもよい。
【0089】この採血バッグ10内において、赤血球保
存液は、前記と同様、まずバッグ本体11の空間14B
に流入し、さらに連通部141を経て、空間24Aに流
入し、空間14A内の濃厚赤血球成分に、バッグ本体1
1の底面に沿ってむらなく添加される。
【0090】[7] 保存液バッグ30内の赤血球保存
液が採血バッグに所定量移送された時点で、クランプ1
12の開閉を切り換えて、チューブ25を閉塞し、採血
バッグ10内への赤血球保存液の添加を終了する。チュ
ーブ18および25の途中をそれぞれ2箇所ずつ例えば
融着により封止し、両封止部の間のチューブ18、25
および29をそれぞれ切断して、採血バッグ10、保存
液バッグ30、血漿バッグ40およびバフィーコートバ
ッグ90を分離する。これにより、濃厚赤血球成分、バ
フィーコートおよび血漿成分がそれぞれ密封状態で収納
された採血バッグ10、血漿バッグ40およびバフィー
コートバッグ90が得られる。そして、前記と同様に、
採血バッグ10内では、比重の軽い赤血球保存液は次第
に赤血球中に拡散しながら上昇し、比重の重い赤血球は
徐々に沈降するため、赤血球保存液と赤血球とが、自然
にかつ特別の操作を行うことなく、十分に撹拌される。
【0091】以上、トリプルバッグおよびクォドラップ
ルバッグによるバッグ連結体を用いた例により血液処理
方法について説明したが、本発明の血液処理方法は、濃
厚赤血球成分以外の成分を採血バッグ外に排出したあ
と、この濃厚赤血球成分に下方から赤血球保存液を添加
するものであれば、特に限定されるものではない。ま
た、本発明の血液処理方法で使用されるバッグ連結体
も、上記の構成例に限定されるものではなく、採血バッ
グ単体(シングルバッグ)、採血バッグと血漿バッグま
たは赤血球バッグのいずれかを連結したダブルバッグ、
いずれかのバッグの用途や収納成分が前記と異なるトリ
プルバッグ、あるいは、前記トリプルバッグに、例え
ば、血小板収納バッグ、クリオプレシピテート(AH
F)回収用のバッグ、白血球除去用のバッグのような1
または2以上の他のバッグを付加したもの等でもよい。
【0092】以下、本発明の具体的実施例について説明
する。 (実施例1)以下に示す条件の採血バッグ、保存液バッ
グおよび血漿バッグを軟質ポリ塩化ビニル製のチューブ
(内径c=3mm)で連結して図1に示す構成のバッグ
連結体を作製した。なお、赤血球保存液として、90ml
のMAP液を保存液バッグ内に封入した。このバッグ連
結体に対し、下記に示す実験1を行い、空間14A、連
通部141を介して赤血保存液を空間14Bに導入し、
採血バッグの空間14B内の濃厚赤血球に下方から添加
した。
【0093】<1>バッグを構成するシート材 採血バッグ、保存液バッグおよび血漿バッグのシート材
としては、それぞれ、可塑剤としてジ(エチルヘキシ
ル)フタレート(DEHP)をポリ塩化ビニル100重
量部に対し、50〜55重量部含有する軟質ポリ塩化ビ
ニル製で、厚さ0.4mmのものを用いた。
【0094】<2>採血バッグの仕切り部 仕切り部13の配置は、図2に示すものとし、仕切り部
13の端部131の位置は、図2中のXとYの中間の位
置とした。仕切り部の幅(端部131以外の部分)H
は、3mmとした。仕切り部13の端部(ランド部)1
31の形状は、図1に示すような雫形状とし、その曲率
半径Rは、約3mm(1.0H)とした。
【0095】<3>採血バッグの各空間 採血バッグ10の帯状の空間14Bの幅はほぼ一定であ
り、その幅の最小値aを10mm(a/f=0.15)
とした採血バッグ10を製造した。採血バッグ10の空
間14Bの容積は、空間14Aの容積(456ml)の
1.4%程度であった。
【0096】(比較例1)仕切り部が形成されていない
採血バッグを、保存液バッグおよび血漿バッグに軟質ポ
リ塩化ビニル製のチューブ(内径c=3mm)で連結し
て図11に示す構成のバッグ連結体を作製した。このバ
ッグ連結体に対し、下記の実験1を行い、採血バッグ内
の濃厚赤血球に赤血球保存液を上方から添加した。
【0097】[実験1]各バッグ連結体に高圧水蒸気滅
菌を施した後、採血バッグ内に抗凝固剤として56ml
のCPD液(前記表1に示す組成)を入れ、採血針より
採血バッグ内にそれぞれ400mlのヒト全血を採取
し、遠心分離機(日立工機製、CR−7B3)にて33
00G、6分間遠心分離を施した。次に、各バッグ連結
体の各バッグを、自動血液分離装置(テルモ社製、AC
−211)の所定の位置にセットした。そして、この自
動血液分離装置により所定の分離操作を行い、採血バッ
グ内の2層に分離された血液成分のうち、上層の乏血小
板血漿(PPP)を血漿バッグへ移送し、その後、保存
液バッグ内の赤血球保存液を採血バッグに移送して、採
血バッグ内に残された濃厚赤血球(CRC)に添加し
た。そして、赤血球保存液が添加された濃厚赤血球の入
った各採血バッグを、該赤血球成分を撹拌することな
く、4℃で冷蔵保存し、1週間後に凝集塊の有無を目視
で観察した。その結果を表2に示す。
【0098】(実施例2)以下に示す条件の採血バッ
グ、保存液バッグ、血漿バッグおよびバフィーコートバ
ッグを軟質ポリ塩化ビニル製のチューブ(内径c=3m
m)で連結して図9に示す構成のバッグ連結体を作製し
た。
【0099】<1>バッグを構成するシート材 実施例1と同じ <2>採血バッグの仕切り部 実施例1と同じ <3>採血バッグの各空間 実施例1と同じ
【0100】このバッグ連結体に対し、下記に示す実験
2を行い、空間14A、連通部141を介して赤血保存
液を空間14Bに導入し、採血バッグの空間14B内の
濃厚赤血球に下方から添加した。
【0101】(比較例2)仕切り部が形成されていない
採血バッグを、保存液バッグ、血漿バッグおよびバフィ
ーコートバッグを軟質ポリ塩化ビニル製のチューブ(内
径c=3mm)で連結して図12に示す構成のバッグ連
結体を作製した。このバッグ連結体について、下記に示
す実験2を行い、採血バッグ内の濃厚赤血球に赤血球保
存液を上方から添加した。
【0102】[実験2]各バッグ連結体に高圧水蒸気滅
菌を施した後、採血バッグ内に抗凝固剤として56ml
のCPD液(前記表1に示す組成)を入れ、採血針より
採血バッグ内にそれぞれ400mlのヒト全血を採取
し、遠心分離機(日立工機製、CR−7B3)にて33
00G、6分間遠心分離を施した。次に、各バッグ連結
体の各バッグを、自動血液分離装置(テルモ社製、AC
−211)の所定の位置に取り付けた。そして、この自
動血液分離装置により所定の分離操作を行い、採血バッ
グ内の3層に分離された血液成分のうち、上層の乏血小
板血漿(PPP)を血漿バッグへ、中間層のバフィーコ
ート(BC)をバフィーコートバッグにそれぞれ移送
し、その後、保存液バッグ内の赤血球保存液を採血バッ
グに移送して、採血バッグ内に残された濃厚赤血球(C
RC)に添加した。そして、赤血球保存液が添加された
濃厚赤血球の入った各採血バッグを、該濃厚赤血球を撹
拌することなく、4℃で冷蔵保存し、1週間後に凝集塊
の有無を目視で観察した。その結果を表3に示す。
【0103】
【表3】
【0104】表3からわかるように、実施例1および2
のバッグ連結体を使用した場合には、赤血球保存液を添
加した後に濃厚赤血球の撹拌操作を行わなくても、凝集
塊の発生は全く見られなかった。これに対し、比較例1
および比較例2のバッグ連結体を使用して同様の処理を
行った場合には、凝集塊の発生が見られた。これによ
り、採血バッグのバッグ本体内の空間の大部分を占める
空間14A内の濃厚赤血球成分に、赤血球保存液を下方
から添加する本発明の血液処理方法は、凝集塊の発生が
皆無である、品質の高い赤血球製剤を得ることができる
ことがわかる。
【0105】(実施例3)採血バッグの仕切り部を以下
のようにした以外は、実施例1と同様のバッグ連結体を
作製した。
【0106】<1>採血バッグの仕切り部 仕切り部の配置は、図3に示すものとし、仕切り部の
幅、端部131の位置および形状は、それぞれ実施例1
と同様とした。
【0107】<2>採血バッグの各空間 採血バッグの帯状の空間を、図3に示すように、途中か
ら端部に向けて漸増する構成とした。この場合、空間1
4Bの幅の最小値aを10mm(a/f=0.15)と
し、これに対し、空間14Bの幅の最大値(端部131
付近の空間14Bの幅)bを15mm(1.5a)とした
採血バッグ10を製造した。採血バッグ10の空間14
Bの容積は、空間14Aの容積(約455ml)の1.
5%程度であった。
【0108】このバッグ連結体に対し、前記実験1を行
い、空間14A、連通部141を介して赤血保存液を空
間14Bに導入し、採血バッグの空間14B内の濃厚赤
血球に下方から添加して、本発明の血液処理方法を行っ
たところ、前記と同様に、凝集塊の発生は見られなかっ
た。
【0109】(実施例4)採血バッグを図5に示す構成
のもの(仕切り部の配置は左右対称)とした以外は、実
施例1および3と同様のバッグ連結体を作製した。仕切
り部の幅、端部131の位置および形状は、実施例1お
よび3と同様とした。また、空間55B、55Cは、実
施例1に示す空間14Bと同様とした。
【0110】このバッグ連結体に対し、前記実験1を行
い、空間14A、連通部141を介して赤血保存液を空
間14Bに導入し、採血バッグの空間14B内の濃厚赤
血球に下方から添加して、本発明の血液処理方法を行っ
たところ、前記と同様に、凝集塊の発生は見られなかっ
た。
【0111】(実施例5)採血バッグを図6に示す構成
のもの(仕切り部の配置は左右対称)とした以外は、実
施例1および3と同様のバッグ連結体を作製した。仕切
り部の幅、端部131の位置および形状は、実施例1、
3および4と同様とした。また、空間75Aの幅は10
mmとし、空間75Aの容積は、空間75Bと空間75C
の容積の合計(約456ml)の1.6%程度とした。
【0112】このバッグ連結体に対し、前記実験1を行
い、空間14A、連通部141を介して赤血保存液を空
間14Bに導入し、採血バッグの空間14B内の濃厚赤
血球に下方から添加して、本発明の血液処理方法を行っ
たところ、前記と同様に、凝集塊の発生は見られなかっ
た。
【0113】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の血液処理方
法によれば、赤血球保存液を上方から添加せず、下方か
ら添加するものであるため、比重の軽い赤血球保存液と
比重のの重い赤血球とが、撹拌等の操作を行わなくとも
良好に混合され、凝集塊の発生のない品質の高い赤血球
製剤を得ることができる。また、血漿成分等を血液バッ
グ外に排出するためのチューブと、赤血球保存液を血液
バッグ内に移送するチューブとが、血液バッグの一端部
に接続しているため、この一端部を上方として一連の操
作を行うことができ、バッグを逆さにする手間がなく、
さらに、遠心処理時に、バッグ底部にチューブが突出し
て遠心カップ内にデッドスペースができることによるバ
ッグの破損が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用される血液バッグの構成例を示す
平面図である。
【図2】図1に示す採血バッグにおける仕切り部の端部
の位置を示す平面図である。
【図3】本発明で使用される血液バッグ(採血バッグ)
の他の構成例を示す平面図である。
【図4】本発明で使用される血液バッグ(採血バッグ)
の他の構成例を示す平面図である。
【図5】本発明で使用される血液バッグの他の構成例を
示す平面図である。
【図6】本発明で使用される血液バッグの他の構成例を
示す平面図である。
【図7】本発明で使用される連結部材の構成例を拡大し
て示す縦断面図である。
【図8】図1に示す血液バッグを取り付けた血液自動分
析装置の一例を示す斜視図である。
【図9】本発明で使用される血液バッグの他の構成例を
示す平面図である。
【図10】図9に示す血液バッグを取り付けた血液自動
分析装置の一例を示す斜視図である。
【図11】従来の血液バッグの一例を示す平面図であ
る。
【図12】従来の血液バッグの他の例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1、2、3、4、5、6 バッグ連結体 10 採血バッグ 11 バッグ本体 11a スリット 11b 穴 11z 中心線 12 シール部 13 仕切り部 131 端部(ランド部) 132 上部湾曲部 14A、14B 空間 141 連通部 15 排出口 17 連結部材 170 短チューブ 171 筒体 172 中実柱状部 173 破断部 174 上端部 175 溝 18、19 チューブ 20 ハブ 21 採血針 22 キャップ 24 連結部材 25 チューブ 26 分岐コネクタ 261 分岐管 27 連結部材 28 分岐コネクタ 281 分岐管 30 赤血球バッグ 31 バッグ本体 31a スリット 32 シール部 33 赤血球収納部 34 排出口 40 血漿バッグ 41 バッグ本体 41a スリット 42 シール部 43 血漿収納部 44 排出口 50 採血バッグ 51 バッグ本体 51a スリット 52 シール部 53、54 仕切り部 531、541 端部 55A、55B、55C 空間 57、59、61 連結部材 62、63 チューブ 64 分岐コネクタ 65、66 チューブ 70 採血バッグ 71 バッグ本体 72 シール部 73、74 仕切り部 731、741 端部 75A、75B、75C 空間 76 分岐コネクタ 77、79、81 連結部材 82、83 チューブ 84 分岐コネクタ W、X、Y、Z 仕切り部端部の位置 90 バフィーコートバッグ 91 バッグ本体 91a スリット 92 シール部 93 赤血球収納部 94 排出口 100 血液自動分析装置 101 ハウジング 102 蓋 103 第1板状部材 104 第2板状部材 105、116、117 フック 106 検知部 107 スイッチ 108、109 操作パネル 110 収納部 111 収納部 112、113、114、115 クランプ 116、117 フック 118 重量センサー 121 採血バッグ 122 チューブ 123、124 子バッグ 125 保存液バッグ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−256465(JP,A) 特開 平6−296660(JP,A) 特開 平4−35670(JP,A) 特開 平6−304245(JP,A) 特開 平6−98924(JP,A) 特開 平5−184667(JP,A) 特開 平6−169984(JP,A) 特開 平3−112562(JP,A) 特開 昭55−141247(JP,A) 実開 昭60−83622(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61M 1/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液を貯留する袋状のバッグ本体と、 該バッグ本体の一端部より他方の端部に向かって該バッ
    グ本体の内部に延びて形成された帯状の仕切り部と、 前記バッグ本体の一端部に前記仕切り部を間にして接続
    された第1および第2のチューブとを有し、 前記仕切り部により該バッグ本体の内部が、前記仕切り
    部の他方の端部付近において互いに連通する少なくとも
    2つの空間に仕切られている血液バッグを用いて血液の
    処理を行う方法であって、 前記バッグ本体の一端部を上側にして、前記血液バッグ
    内に採取された血液を遠心処理して、上層の血漿成分と
    下層の濃厚赤血球成分とに分離し、前記第1のチューブ
    より前記血漿成分を前記バッグ本体の外部に排出したあ
    と、 前記第2のチューブを介して赤血球保存液を前記バッグ
    本体の内部に移送し、該バッグ本体の下方から該赤血球
    保存液を前記濃厚赤血球成分に添加することを特徴とす
    る血液処理方法。
  2. 【請求項2】 血液を貯留する袋状のバッグ本体と、 該バッグ本体の一端部より他方の端部に向かって該バッ
    グ本体の内部に延びて形成された帯状の仕切り部と、 前記バッグ本体の一端部に前記仕切り部を間にして接続
    された第1および第2のチューブとを有し、 前記仕切り部により該バッグ本体の内部が、前記仕切り
    部の他方の端部付近において互いに連通する少なくとも
    2つの空間に仕切られている血液バッグを用いて血液の
    処理を行う方法であって、 前記バッグ本体の一端部を上側にして、前記血液バッグ
    内に採取された血液を遠心処理して、上層の血漿成分、
    中間層のバフィーコートおよび下層の濃厚赤血球成分と
    に分離し、前記第1のチューブより前記血漿成分、続い
    て前記バフィーコートを前記バッグ本体の外部に排出し
    たあと、 前記第2のチューブを介して赤血球保存液を前記バッグ
    本体の内部に移送し、該バッグ本体の下方から該赤血球
    保存液を前記濃厚赤血球成分に添加することを特徴とす
    る血液処理方法。
  3. 【請求項3】 前記仕切り部の他方の端部は、前記バッ
    グ本体の前記第1および第2のチューブが接続されてい
    るのと反対側の端部付近に位置している請求項1又は2
    に記載の血液処理方法。
  4. 【請求項4】 前記仕切り部により仕切られたバッグ本
    体の内部の空間のうちの少なくとも1つは、帯状をなし
    ている請求項1ないし3のいずれかに記載の血液処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記仕切り部は、前記バッグ本体を構成
    するシート材を接着または融着して得られるものである
    請求項1ないし4のいずれかに記載の血液処理方法。
  6. 【請求項6】 前記バッグ本体の一端部に、前記バッグ
    本体内へ血液を導入する第3のチューブが接続されてい
    る請求項1ないし5のいずれかに記載の血液処理方法。
  7. 【請求項7】 赤血球保存液を収納した保存液バッグが
    前記第2のチューブに接続されている請求項1ないし3
    のいずれかに記載の血液処理方法。
  8. 【請求項8】 前記第1のチューブに他のバッグ本体が
    接続されている請求項1ないし3のいずれかに記載の血
    液処理方法。
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