JP2000179545A - クロスローラベアリング - Google Patents

クロスローラベアリング

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JP2000179545A JP10358334A JP35833498A JP2000179545A JP 2000179545 A JP2000179545 A JP 2000179545A JP 10358334 A JP10358334 A JP 10358334A JP 35833498 A JP35833498 A JP 35833498A JP 2000179545 A JP2000179545 A JP 2000179545A
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    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピンを打ちつけることなく、内輪に開けたコ
ロ挿入孔に対して正確に栓を位置決めすることのできる
クロスローラベアリングを提案すること。 【解決手段】 クロスローラベアリング1の内輪3に形
成したコロ挿入孔8には栓9が固定されている。コロ挿
入孔8の内周側面には、左右の平坦面部分81、82
と、これらに滑らかに連続している半円形の凹面部分8
3が形成されている。栓9の外周側面には、上記の平坦
面部分81、82に密着する平坦面部分91、92と、
上記の凹面部分83に密着する半円形の凸面部分93が
形成されている。栓9をコロ挿入孔8にはめ込むと、こ
れらの各部分が密着して、栓9の半径方向およびそれに
直交する方向の位置決めが自動的に行われる。よって、
位置決め用のピン等を用いて栓を固定する必要がなくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クロスローラベア
リングに関するものであり、特に、内輪に形成したコロ
挿入孔が栓によって塞がれた構造のクロスローラベアリ
ングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】クロスローラベアリングとしては、内輪
にコロ挿入孔を形成して、この挿入孔を通じて、内輪及
び外輪の間に形成されている環状の軌道内にコロを挿入
する構造のものが知られている。コロが挿入された後
は、コロ挿入孔に栓をしてコロを軌道内に封入し、コロ
挿入孔から栓が抜けないように、内輪の円環状端面の側
から、栓をボルトによって、内輪に締結固定している。
【0003】図7に示すように、従来のコロ挿入孔8
は、内輪3の外周面3aから内周面3bにかけて同一幅
に切り抜くことにより形成されている。このコロ挿入孔
8には同一幅の栓9が嵌め込まれ、締結ボルト10によ
って内輪3に締結固定されている。また、栓9を位置決
めするためのピン13が、栓9を貫通して内輪3に打ち
込まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、内輪の径が小さい場合等においては、位置決め用の
ピンを打つためのスペースを確保できないことがある。
【0005】本発明の課題は、ピンを必要とせずに栓を
内輪のコロ挿入孔に位置決めできるクロスローラベアリ
ングを提案することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、内輪に形成し
たコロ挿入孔と、このコロ挿入孔を封鎖している栓とを
有するクロスローラベアリングにおいて:前記コロ挿入
孔の内周側面は、前記内輪の外周面から半径方向の内方
に延びる左右の平坦面部分と、これらの平坦面部分の半
径方向の内方端を相互に繋ぐ凹面部分とを備えており;
前記栓の外周側面は、前記コロ挿入孔の前記平坦面部分
に密着する左右の平坦面部分と、前記コロ挿入孔の前記
凹面部分に密着する凸面部分とを備えており;前記コロ
挿入孔および前記栓の対応する平坦面部分の接触によ
り、前記栓の前記内輪半径方向に直交する方向の位置が
規定され;前記コロ挿入孔の前記凹面部分および前記栓
の凸面部分の接触により、前記栓の前記内輪半径方向の
位置が規定されていることを特徴としている。
【0007】本発明のクロスローラベアリングにおいて
は、コロ挿入孔に栓をはめ込むと、コロ挿入孔の内周側
面に形成した凹面部分に、栓の外周側面に形成した凸面
部分が密着し、この結果、栓がコロ挿入孔に対して位置
決めた状態が形成される。よって、栓を位置決めするた
めのピンを打ちつける必要がなく、締結ボルトを用いて
栓を内輪側に固定すればよい。
【0008】次に、本発明は、内輪に形成したコロ挿入
孔と、このコロ挿入孔を封鎖している栓とを有するクロ
スローラベアリングにおいて:前記コロ挿入孔は、前記
内輪の外周面から内周面に到る平行な孔側面と、これら
の孔側面に連続している孔底面と、この孔底面に形成さ
れた凹部とを備えており;前記栓は、前記孔側面のそれ
ぞれに密着する左右の栓側面と、前記孔底面に形成され
た凹部に差し込まれる先端面突起とを備えており;前記
コロ挿入孔の孔側面および前記栓の栓側面の接触によ
り、前記栓の前記内輪半径方向に直交する方向の位置が
規定され、前記コロ挿入孔の前記孔底面に形成された凹
部と前記栓の先端面突起との係合により、前記栓の前記
内輪半径方向の位置が規定されていることを特徴として
いる。
【0009】この構成のクロスローラベアリングにおい
ても、コロ挿入孔に栓をはめ込むと、コロ挿入孔の孔側
面および孔底面の凹部と、栓の栓側面および先端面突起
との間の係合によって、栓がコロ挿入孔に対して位置決
めされた状態が形成される。よって、栓を位置決めする
ためのピンを打ちつける必要がなく、締結ボルトを用い
て栓を内輪側に固定するだけでよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用したクロスローラベアリングを説明する。
【0011】(第1の例)図1および図2は、それぞ
れ、本例のクロスローラベアリングの部分側面図および
部分断面図である。このクロスローラベアリング1は、
一体型の円環状の外輪2と、同じく一体型の円環状の内
輪3と、これらの間に形成されている円環状の軌道4
と、この軌道4に装着されている複数個のコロ15とを
有している。
【0012】外輪2の内周面2aには、内方に向かって
開口するV字状の円周溝5が形成されており、この円周
溝5の両側面が一対の軌道面20、21とされている。
同様に、内輪3の外周面3aには、外方に向かって開口
するV字状の円周溝6が形成されており、この円周溝6
の両側面が一対の軌道面22、23とされている。これ
ら2対の軌道面20、21と22、23とによって、矩
形断面の円環状軌道4が規定されている。
【0013】また、外輪2の軸線方向の一端には座ぐり
部2cが形成されている。この座ぐり部2cにはオイル
シール7が取り付けられている。このオイルシール7
は、外輪2と内輪3の間の軌道4の一端をシールして、
ベアリング1内部に充填された油の流出を防ぎ、外部か
らの塵埃等の侵入を阻止する。なお、軌道4の他端側は
開放されており、この部分を通じて、ベアリング1内に
新しい油の補給が行なわれる。
【0014】内輪3にはコロ挿入孔8が形成されてお
り、このコロ挿入孔8には、栓9が嵌め込まれている。
この栓9はコロ挿入孔8から外れないように締結ボルト
(六角ボルト)10によって内輪3に締結固定されてい
る。
【0015】このコロ挿入孔8は、軸線1aの方向に見
た場合、内輪3の一方の円環状端面3cから軌道4に到
る深さの孔である。また、このコロ挿入孔8の孔形状
は、内輪3の外周面3aから内周面3bに向けて一定の
幅で半径方向に延びる左右の平坦面部分81、82と、
これら平坦面部分81、82の半径方向の内側端に滑ら
かに連続している半円形の凹面部分83を備えた内周側
面によって規定されている。コロ挿入孔8の底面84に
はねじ孔11が形成されており、このねじ孔11には、
締結ボルト10をねじ込み可能である。
【0016】一方、図3には、コロ挿入孔8を封鎖して
いる栓9を示してある。この図も参照して説明すると、
栓9は、コロ挿入孔8と相補的な形状をしており、丁
度、コロ挿入孔8に嵌まり込む大きさをしている。すな
わち、この栓9の外周面は、内輪外周面3aに連続する
外周面部分96と、この外周面部分96の両側から半径
方向に平行に延びる平坦面部分91、92と、これらの
平坦面部分91、92の半径方向の内側端に滑らかに連
続している半円形の凸面部分93とを備えている。
【0017】また、栓9の先端面94は、コロ挿入孔の
底面84に密着可能な平坦面とされており、この平坦な
底面94に連続して、コロ挿入孔8を形成したことによ
り欠損した軌道部分を規定するための軌道面部分95が
形成されている。栓9の他方の端面95は段付き面とな
っており、一段後退した段面部分には締結ボルト用のボ
ルト孔97の一端が開口している。
【0018】栓9をコロ挿入孔8にはめ込んだ状態で
は、栓外周側面の平坦面部分91、92はそれぞれコロ
挿入孔8の内周側面の対応する平坦面部分81、82に
密着する。また、栓外周側面の凸面部分93はコロ挿入
孔内周側面の凹面部分83に密着する。
【0019】この結果、栓9の半径方向およびそれに直
交する方向の位置決めが、これらの部分の密着によって
行われる。よって、従来のように、位置決め用のピン等
を打ちつける必要がなくなる。単に、締結ボルト11を
用いて、コロ挿入孔8に嵌め込まれた栓9を内輪の側に
締結固定するだけでよい。
【0020】(第1の例の変形例)上記の例では、栓9
およびコロ挿入孔8の側面を半円形の凸面部分および凹
面部分としている。この部分の形状は、楕円状の凸面部
分および凹面部分としてもよい。また、山形、多角形状
の凸面部分、凹面部分としてもよい。
【0021】(第2の例)図4、図5および図6には、
本発明の別の実施例にかかるクロスローラベアリングの
主要部分を示してある。これらの図を参照して説明する
と、本例のクロスローラベアリング100も、内輪10
1および外輪102が一体型のものであり、内輪101
の環状側面103には、コロ104を軌道105に挿入
するためのコロ挿入孔110が形成されている。このコ
ロ挿入孔110は、栓130によって封鎖されている。
【0022】コロ挿入孔110は、図5に示すように、
内輪101の外周面106から内周面107まで切り取
ることにより形成された一定の幅の孔であり、左右一対
の平坦な孔側面111、112と、孔底面113とによ
って規定されており、孔底面113の内輪外周面側の部
分は軌道105を臨むことができる開口となっている。
この孔底面113には、内輪半径方向Aに対して直交す
る方向に延びる一定の幅の凹部114が形成されてい
る。この凹部114の形状は、半径方向Aに直交する方
向に平行に延びる平坦面115、116と、これらの平
坦面の両端を滑らかに繋ぐ凹状曲面117、118とに
よって規定されている。さらに、この凹部114の中心
には、締結用ボルト108を締結固定可能なねじ孔11
9が形成されている。
【0023】これに対して、栓130は、図6に示すよ
うに、コロ挿入孔110に丁度嵌まり込む形状をしてお
り、その左右の栓側面131、132は、それぞれ、コ
ロ挿入孔110の孔側面111、112に密着可能とな
っている。この栓130の先端部分は、平坦な先端面1
33と、この先端面133に連続している軌道面形成用
の傾斜面134とを備えており、平坦な先端面133に
は矩形の突起135が形成されている。
【0024】この矩形の突起135の半径方向Aの両側
面を規定している突起側面136、137は、上記のコ
ロ挿入孔の凹部114の平坦面115、116に密着可
能となっている。これに対して突起135における突起
側面136、137に直交する突起側面138、139
と、コロ挿入孔の凹部114の凹状曲面117、118
との間には隙間ができるようになっている。
【0025】なお、この栓130には、突起135の中
心を貫通する状態に、締結用ボルト108のボルト孔1
40が形成されている。
【0026】このように構成した本例のクロスローラベ
アリング100において、コロ104を挿入した後に、
コロ挿入孔110に栓130を嵌めると、栓側面13
1、32がそれぞれ孔側面111、112に密着する。
また、栓130の突起135がコロ挿入孔の側の凹部1
14に嵌まり込み、突起135の突起側面136、13
7が、それぞれ凹部114の平坦面115、116に密
着する。この結果、栓130の半径方向Aおよびそれに
直交する方向の位置が自動的に定まる。従って、締結用
ボルト108を締結すると、栓130がコロ挿入孔11
0に対して位置決めされた状態で固定される。
【0027】また、本例のコロ挿入孔110は、内輪1
01の外周面から内周面に渡って形成されているので、
コロ104の挿入作業が簡単であるという利点もある。
さらに、このようなコロ挿入孔110および栓130は
エンドミル加工により比較的簡単に加工できるという利
点もある。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のクロスロ
ーラベアリングでは、コロ挿入孔の内周側面および栓の
外周側面との接触によって、栓を位置決めするようにし
ている。従って、従来のように位置決め用のピンを打ち
つけることにより栓を位置決めする必要がない。よっ
て、小径のクロスローラベアリングの内輪等のように、
ピン打ちつけ用のスペースを取ることができない場合に
おいても、栓をコロ挿入孔に対して正確に位置決めでき
る。
【0029】また、ピンを用いる必要が無くなるので、
ピン孔の加工が不要となり、栓、コロ挿入孔の加工も容
易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したクロスローラベアリングの主
要部分を示す部分端面図である。
【図2】図1のII−II線で切断した部分を示す部分断面
図である。
【図3】栓を示す斜視図である。
【図4】本発明を適用したクロスローラベアリングの別
例における主要部分を示す部分断面図である。
【図5】図4のクロスローラベアリングにおける内輪に
形成したコロ挿入孔を示す部分側面図である。
【図6】図4のクロスローラベアリングのコロ挿入孔に
嵌めるための栓を示す図である。
【図7】従来のクロスローラベアリングにおける栓を固
定するための構造を示す部分端面図である。
【符号の説明】
1 クロスローラベアリング 2 外輪 3 内輪 3a 外周面 3b 内周面 3c 端面 4 軌道 8 コロ挿入孔 81、82 平坦面部分 83 半円形の凹面部分 8c 底面 9 栓 91、92 平坦面部分 93 半円形の凸面部分 10 締結ボルト 11 ねじ孔 15 コロ 97 ボルト孔 100 クロスローラベアリング 101 内輪 102 外輪 104 コロ 105 軌道 108 締結用ボルト 110 コロ挿入孔 111、112 孔側面 114 凹部 115、116 凹部の左右内周面を規定している平坦
面 119 ねじ孔 130 栓 131、132 栓側面 135 先端面突起 136、137 突起側面 140 ボルト孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅輪 秀夫 長野県南安曇郡穂高町大字牧1856−1 株 式会社ハーモニック・ドライブ・システム ズ穂高工場内 Fターム(参考) 3J101 AA13 AA26 AA42 AA54 AA62 BA53 BA56 BA77

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪に形成したコロ挿入孔と、このコロ
    挿入孔を封鎖している栓とを有するクロスローラベアリ
    ングにおいて、 前記コロ挿入孔の内周側面は、前記内輪の外周面から半
    径方向の内方に延びる左右の平坦面部分と、これらの平
    坦面部分の半径方向の内方端を相互に繋ぐ凹面部分とを
    備えており、 前記栓の外周側面は、前記コロ挿入孔の前記平坦面部分
    に密着する左右の平坦面部分と、前記コロ挿入孔の前記
    凹面部分に密着する凸面部分とを備えており、 前記コロ挿入孔および前記栓の対応する平坦面部分の接
    触により、前記栓の前記内輪半径方向に直交する方向の
    位置が規定され、前記コロ挿入孔の前記凹面部分および
    前記栓の凸面部分の接触により、前記栓の前記内輪半径
    方向の位置が規定されていることを特徴とするクロスロ
    ーラベアリング。
  2. 【請求項2】 内輪に形成したコロ挿入孔と、このコロ
    挿入孔を封鎖している栓とを有するクロスローラベアリ
    ングにおいて、 前記コロ挿入孔は、前記内輪の外周面から内周面に到る
    平行な孔側面と、これらの孔側面に連続している孔底面
    と、この孔底面に形成された凹部とを備えており、 前記栓は、前記孔側面のそれぞれに密着する左右の栓側
    面と、前記孔底面に形成された凹部に差し込まれる先端
    面突起とを備えており、 前記コロ挿入孔の孔側面および前記栓の栓側面の接触に
    より、前記栓の前記内輪半径方向に直交する方向の位置
    が規定され、前記コロ挿入孔の前記孔底面に形成された
    凹部と前記栓の先端面突起との係合により、前記栓の前
    記内輪半径方向の位置が規定されていることを特徴とす
    るクロスローラベアリング。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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