JPH11294474A - 締結方法及びベアリングの締結方法 - Google Patents

締結方法及びベアリングの締結方法

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JPH11294474A
JPH11294474A JP9307398A JP9307398A JPH11294474A JP H11294474 A JPH11294474 A JP H11294474A JP 9307398 A JP9307398 A JP 9307398A JP 9307398 A JP9307398 A JP 9307398A JP H11294474 A JPH11294474 A JP H11294474A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸(1) の端部の突出度合いが少なくても回転
体、ベアリング(2) 等が固定できるようにすること。 【解決手段】軸(1) の端部に先端に向かって拡大するテ
ーパ穴(10)を設け、前記テーパ穴に対して締付け用コー
ン(4) をテーパ嵌合させ、前記締付け用コーン(4) を前
記テーパ穴(10)内に押し込む為の押し込み手段押し込み
手段(5) を設け、前記締付け用コーン(4) には大径側端
部から一定深さの逃がし穴(41)を同軸状に設け、前記締
付け用コーン(4) に於ける前記逃がし穴(41)の外周壁
は、前記押し込み手段(5) による最終締付状態において
所定の弾性変形状態となる程度の剛性に設定されている
こと。または、被締結部材にテーパ穴(10)を設けてこれ
に締付け用コーン(4) をテーパ嵌合させること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は回転体やベアリン
グ等を軸に締結する締結方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ベアリング(2) 等の内輪(21)を軸
に固定するには、図11に示すように、段付軸、又は、
鍔付の軸(1) の取付け端部(11)に前記ベアリングの内輪
(21)を外嵌して、この内輪(21)の一方の端部を前記鍔ま
たは段部に当接させ、前記取付け端部(11)に設けた取付
けネジ部(12)にダブルナット式のネジ機構(3) を螺合さ
せて締付け用カラー(C) により又は直接前記ネジ機構
(3) により前記内輪(21)を締付けるようにしている。
【0003】このものでは、通常のネジを用いて前記内
輪(21)が固定できるものの、軸(1)には前記ネジ機構(3)
の為の締結機構部を設ける必要があり、この締結機構
部の寸法が大きくなる。又、前記ネジ機構(3) による締
結作業が面倒である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】1番目の発明はかかる
点に鑑みてなされたものであり、軸(1) の端部の突出度
合いが少なくても回転体、ベアリング(2) 等が固定でき
るようにすることをその課題とする。又別の2番目の発
明は、その構成の主要部を、前記本発明の主要部と同一
にすることにより回転体等の被締結部材を軸に締結でき
ると共に被締結部材からの取付け用部材の突出度合いを
小さくできるようにすることをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために講じた1番目の発明の解決手段は『被締結部材を
外嵌させた軸(1) の端部に先端に向かって拡大するテー
パ穴(10)を設け、前記テーパ穴に対して締付け用コーン
(4) をテーパ嵌合させ、前記締付け用コーン(4) を前記
テーパ穴(10)内に押し込む為の押し込み手段(5) を設
け、前記締付け用コーン(4) には大径側端部から一定深
さの逃がし穴(41)を同軸に設け、前記締付け用コーン
(4) に於ける前記逃がし穴(41)の外周壁は、前記押し込
み手段(5) による最終締付状態において所定の弾性変形
状態となる程度の剛性に設定されている』ことである。
【0006】ここで、前記テーパ穴(10)は『軸(1) と別
体に構成したリング状部材を、前記軸(1) の端部に嵌入
保持させた』ものであってもよい。この場合、前記リン
グ状部分は別体であるからこの部分の外周面は円柱面に
仕上げればよく、軸(1) 自体には前記円柱面を収容する
平行穴で良い。上記解決手段はつぎのように作用する。
【0007】締付け用コーン(4) がテーパ穴(10)内に収
容されて押し込まれると、軸(1) の端部に外嵌する回転
体やベアリングの締付け用カラー(C) 等が前記締付け用
コーン(4) の押し込みに伴うテーパ穴(10)の構成壁の拡
大傾向によって軸(1) に固定される。前記締付け用コー
ン(4) には逃がし穴(41)があって、その外周壁は、前記
押し込み手段(5) による最終締付状態において所定の弾
性変形状態となる程度の剛性に設定されているから、最
終締付状態では、前記構成壁は初期状態からある程度弾
性変形した状態にあって、前記固定の為の半径方向の加
圧力が常時作用した状態にある。
【0008】2番目の発明の解決手段は『軸(1) に外嵌
させた被締結部材の軸挿通孔の近傍に開放端に向かって
拡大するテーパ穴(10)を設け、前記テーパ穴に対して締
付け用コーン(4) をテーパ嵌合させ、前記締付け用コー
ン(4) を前記テーパ穴(10)内に押し込む為の押し込み手
段(5) を設け、前記締付け用コーン(4) には大径側端部
から一定深さの逃がし穴(41)を同軸に設け、前記締付け
用コーン(4) に於ける前記逃がし穴(41)の外周壁は、前
記押し込み手段(5) による最終締付状態において所定の
弾性変形状態となる程度の剛性に設定されている』こと
である。
【0009】この解決手段によれば、テーパ穴(10)の一
部が軸(1) の外周面に押し付けられることとなって、1
番目の発明と同様に被締結部材が軸(1) に締結される。
このとき、前記テーパ穴(10)の外周壁で軸(1) との間の
壁が最も薄いものとなる。また、場合によっては、この
部分の一部は切除された状態にあるから、この切除部の
両側の壁が変形し易い。従って、前記締付け用コーン
(4) の押し込みより被締結部材が軸(1) に確実に締結さ
れることとなる。
【0010】『軸(1) と別体に構成したリング状部材
を、前記軸(1) の端部に嵌入保持させた』場合も上記と
同様の作用、効果が得られる。
【0011】
【発明の効果】本発明は、上記構成であるから次の特有
の効果を有する。 1番目の発明について 軸(1) の端部にテーパ穴(10)を設けてこれに締付け用コ
ーン(4) を押し込むだけであるから、固定すべき回転体
やベアリングの締付け用カラー(C) を固定する為の部材
が大型化しない。また、前記固定の為の操作が簡単であ
る。
【0012】前記締付け用カラー(C) を固定する方法と
してスナップリングを用いる方法等もあるが、この場合
には、このスナップリングと締付け用カラー(C) との間
に間隙が生じ易く、ベアリングにガタツキが生じ易い
が、本発明の場合には、締付け用カラー(C) はベアリン
グの内輪に密着した状態に固定されるから、このような
ガタツキが生じない。
【0013】2番目の発明について 被締結部材にはテーパ穴(10)が形成されるだけでありこ
れに締付け用コーン(4) が嵌入されてこれが押し込み手
段によって最終位置に押し込まれるものであるから、被
締結部材からの取付け用部材の突出度合いを小さくでき
る。また、その上で、被締結部材を軸(1) に確実に固定
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】*a項 上記1番目の発明、又は、2番目の発明において『前記
締付け用コーン(4) の逃がし穴(41)に工具対応部を設け
ると共に締付け用コーン(4) の小径側端部にボルト部(5
1)を連設しこのボルト部(51)が軸(1) のテーパ穴(10)に
臨むように形成される雌ネジ部(13)に螺合され、このボ
ルト部(51)と前記雌ネジ部(13)との組み合わせが前記押
し込み手段(5) である』ものでは、締付け用コーン(4)
を締付ける為の機構部分が軸(1) の端部から殆ど突出し
ないこととなり、上記効果に加えて一層小型化できる効
果がある。
【0015】なお、前記工具対応部としては、六角棒ス
パナを対応させられる六角孔が有効である。 *b項 上記1番目の発明、又は、2番目の発明において『前記
締付け用コーン(4) の逃がし穴(41)は軸線方向に貫通す
るネジ孔とし、このネジ孔に貫通する締付けボルト(52)
を前記軸(1) のテーパ穴(10)に臨むように形成される雌
ネジ部(13)に螺合され、前記締付けボルト(52)と雌ネジ
部(13)との組み合わせを前記押し込み手段(5) とし、前
記ネジ孔は前記締付けボルト(52)よりも大きなボルトが
螺合できる大きさのネジ孔とした』ものでは、上記した
本発明と同様の効果を有すると共に、締付け状態にある
締付け用コーン(4) を取り外して分解するときには前記
締付けボルト(52)を取り外した後、この締付けボルト(5
2)よりも一回り大きなボルトを螺合させてこの締付けボ
ルト(52)を用いて引き出すことによりテーパ穴(10)内に
圧入状態にある締付け用コーン(4) が取り外し易い。
【0016】*c項 前記b項までにおいて、『締付け用コーン(4) とテーパ
穴(10)とのテーパ嵌合部に摩擦係数を低減させる為の摩
擦低減層を介在させた』ものでは、締付け用コーン(4)
とテーパ穴(10)との摺動摩擦が低減されるからこの締付
け用コーン(4)の締付トルクが小さくても、十分な締結
力が生じることとなる。
【0017】*d項 前記c項までにおいて『前記テーパ穴(10)の大径側の端
部の肉厚は0.5mm〜1.0mm程度とすると共に前
記テーパ穴(10)のテーパは1/6〜1/10程度とし
た』ものでは、テーパ穴(10)の周壁の剛性が実験的に最
適に設定されたものであるから、締付け用コーン(4) を
押し込んだ状態において前記周壁が効率的に拡大傾向と
なると共に、前記テーパが実験的に求められた最適値で
あるから締付け用コーン(4) を取り外し易い。
【0018】*e項 前記d項までにおいて、『締付け用コーン(4) のテーパ
面とテーパ穴(10)のテーパ面の少なくとも一方は、その
母線が各テーパ面の軸線に向かって凸の曲線に構成さ
れ、その曲線の曲率半径が500mm〜1000mm程
度の円弧状曲線に設定されている』ものでは、母線が直
線になっているテーパ面相互を一致させる場合のような
精度の高い加工が不要となる。テーパ嵌合部の内、一方
の面が他方の面に向かって滑らかに凸となった曲面とな
るから、テーパ嵌合部の嵌合領域の中間部で相互に接触
することとなり、締付け用コーン(4) の締付け力が確実
に凸となった前記曲面を介して相手側に作用するからで
ある。
【0019】*f項 また、1番目の発明において、『軸(1) の先端部に、ベ
アリング(2) の内輪(21)が押し込み位置を位置決めした
状態に密に外嵌されると共に前記内輪(21)の外側には締
付け用カラー(C) が前記内輪(21)に当接するように固定
されると共に、軸(1) の端部から所定の範囲に先端に向
かって拡大するテーパ穴(10)を設け、前記テーパ穴に対
して締付け用コーン(4) をテーパ嵌合させ、前記締付け
用コーン(4) を前記テーパ穴(10)内に押し込む為の押し
込み手段(5) を設け、前記締付け用コーン(4) には大径
側端部から一定深さの逃がし穴(41)を同軸に設け、前記
締め付け用コーン(4) は前記締付け用カラー(C) よりも
外側に位置するように前記締め付け用コーン(4) の大き
さが設定され、前記押し込み手段(5) によって前記テー
パ穴(10)内の最終位置に押し込まれた前記締付け用コー
ン(4) に於ける前記逃がし穴(41)の外周壁は、前記押し
込み手段(5) による最終締付状態において所定の弾性変
形状態となる程度の剛性に設定されている』構成を採用
すると、ベアリングに無理な締結外力が作用しないよう
に、締付け用カラー(C) をベアリングとの関係で適正位
置に正確に固定できるから、ベアリングの締結が確実で
ある。また、固定し易い。
【0020】
【実施例】以下、1番目の発明の実施例を図面に基づい
て説明する。図1に示す実施例1は、機械のフレーム
(F) に軸(1) が回転自在に支持されるように取付けられ
る際の使用例であり、軸(1) の先端の小径軸部を取付け
端部(11)とし、ここに、従来と同様にベアリング(2) が
外嵌装着されている。そして、このベアリング(2) が前
記フレーム(F) の透孔内に圧入された状態にある。この
状態で前記ベアリング(2) の内輪(21)の一方の端縁が前
記取付け端部(11)の基端側の段部(14)に当接している。
【0021】この取付け端部(11)の先端側には締付け用
カラー(C) が前記内輪(21)に外側から当接するように外
嵌している。この取付け端部(11)には先端側に開放する
テーパ穴(10)が形成されており、このテーパ穴(10)の底
壁には雌ネジ部(13)が軸(1)と同軸に形成されている。
前記テーパ穴(10)には締付け用コーン(4) が密にテーパ
嵌合しており、この締付け用コーン(4) の小径側の端部
にボルト部(51)が連設され、このボルト部(51)が前記雌
ネジ部(13)に螺合している。
【0022】そして前記締付け用コーン(4) の小径側端
部が前記締付け用カラー(C) の内側端部よりも僅かに外
側に位置するように前記締付け用コーン(4) が押し込み
状態に締付けられている。前記締付け用コーン(4) には
大径側端部に開放する逃がし穴(41)が形成されており、
その底壁側に六角棒スパナに対応する六角孔(53)が形成
されている。
【0023】この実施例では、上記のように組み込まれ
た締付け用コーン(4) の六角孔(53)に六角棒スパナを対
応させて締付けると、テーパ穴(10)の開放端部が締付け
用コーン(4) とのテーパ嵌合効果によって拡大傾向とな
り、これにより締付け用カラー(C) が取付け端部(11)の
先端部外周に固定され、前記ベアリング(2) が取付け端
部(11)に抜止め状態に固定される。
【0024】この状態では、前記締付け用コーン(4) が
最終位置にまで押し込まれると、前記逃がし穴(41)の周
壁が弾性変形状態にあることから、この弾性復帰力によ
り、取付け端部(11)に於けるテーパ穴(10)の構成壁が所
定の付勢力により前記締付け用カラー(C) の内周に押し
つけられた状態となるから、緩みにくい。特に、この実
施例では、前記テーパ穴(10)の大径側の端部の肉厚は
0.5mm〜1.0mm程度とすると共に前記テーパ穴
(10)のテーパは1/6〜1/8程度とし、締付け用コー
ン(4) の大きさ及びテーパもこれに適合した値にしてあ
る。テーパ穴(10)の大径側の端部の肉厚が0.5mmよ
りも薄い場合には、締付け用コーン(4) を締め付けた状
態でテーパ穴(10)の端部の構成壁に永久変形が生じる不
都合があり、前記肉厚が1.0mmよりも厚くなると、
締付け用コーン(4) の締め付けトルクが大きくなった。
【0025】前記テーパについても1/6よりも大きく
なると、締付け用コーン(4) の締め付けトルクが大きく
なり、1/8よりも小さくなると、締付け用コーン(4)
の締め付けトルクは小さくなるものの分解時にこれをテ
ーパ穴(10)から取り外しにくいという問題があった。各
部を前記値に設定することによりこれらの問題が解決で
きた。
【0026】また、この実施例の前記取付け状態におい
ては、締付け用カラー(C) を外嵌する寸法代以外には取
付け端部(11)には殆ど余分な部分がない。従って、この
ものでは、取付け端部(11)の長さが最小限に抑えられ
る。なお、前記取付け端部(11)に先端側から一定範囲の
深さのスリット(S) をテーパ穴(10)の外周壁に形成して
おけば、前記締付け用コーン(4) を締め込んだ状態での
テーパ穴(10)の構成壁が拡大しやすくなるから締付けボ
ルト(52)を締め込むための締め付けトルクが小さくても
十分な固定強度が確保できる。
【0027】この例では、取付け端部(11)の直径線上に
各1つのスリット(S) を設けたが、このスリット(S) は
1つでも3つ以上の複数でも良い。図2、3に示す実施
例は、締付け用コーン(4) を中央に貫通孔を具備するテ
ーパ筒としたもので、この貫通孔をネジ孔(42)としたも
のである。このネジ孔(42)はこれを挿通する締付けボル
ト(52)よりも大きく設定されている。つまり、このネジ
孔(42)の雌ネジの山径が、前記締付けボルト(52)の山径
よりも大きく設定されており、これを実施例1の軸(1)
と同様の構成のテーパ穴(10)内に収容して、前記ネジ孔
(42)を挿通させた締付けボルト(52)を軸(1) の雌ネジ部
(13)に螺合させて締め付けると、この締付け用コーン
(4) がテーパ穴(10)内に圧入されて上記実施例1と同様
に締付け用カラー(C) が固定されてベアリング(2) が取
付け端部(11)に外嵌した状態に取付けられることとな
る。
【0028】また、この実施例2では、ネジ孔(42)が貫
通していて、この締付け用コーン(4) の構成壁が所定の
厚さに設定されていることから、実施例1と同様にこの
締付け用コーン(4) が締付けボルト(52)の締め付けによ
り所定の度合い弾性変形可能であるから、最終締め付け
状態において、この締付け用コーン(4) の弾性復帰力が
テーパ穴(10)の構成壁に有効に作用して上記した各作
用、効果が得られるものとなる。
【0029】この例では、前記ネジ孔(42)は締め付けボ
ルト(52)よりも大きいから、別の分解用ボルト(54)を前
記ネジ孔(42)に螺合すると、その先端がテーパ穴(10)の
底部を押しつけることから、図4のように、圧入状態に
ある締付け用コーン(4) の分解も簡単である。場合によ
っては、前記分解用ボルト(54)に引き抜き力を直接作用
させても良い。
【0030】なお、上記何れの実施例も、機械のフレー
ム(F) に軸(1) をベアリング(2) によって回転自在に支
持する場合を例に説明したが、図5に示す実施例3のよ
うに、軸(1) に直接回転体(M) を外嵌してテーパ穴(10)
の構成壁の拡大傾向により前記回転体(M) を軸(1) に取
付けるための締結具として使用してもよい。上記実施例
のものでは、軸(1) にテーパ穴(10)を直接形成したが、
このテーパ穴を具備するリング状部分を図6に示すよう
に軸(1) と別体に構成し、テーパ穴(10)を具備するリン
グ体(111) を軸(1) に密に嵌入する構成としてもよい。
このものでは、前記リング体(111) の外周面は円柱面と
なるから軸(1) の前記リング体(111) 収容孔部は平行穴
でよく軸(1) の加工が簡単である。この場合、前記リン
グ体(111) には軸線方向に開削したスリットにより円周
方向にて分断されていてもよい。
【0031】上記実施例において、テーパ穴(10)の内周
面または締付け用コーン(4) の外周面(テーパ面)にテ
フロンコーティング、或は、シリコン樹脂等の潤滑剤層
を形成しておけば、両者のテーパ嵌合部の摺動抵抗が小
さくなるから、締付け用コーン(4) を最終の締付位置ま
で締め付けるに要する締付け用コーン(4) の締付トル
ク、または締め付けボルト(52)の締め付けトルクが小さ
くなる。
【0032】また、前記両者のテーパ面相互は、全域に
於いて密着状態にするには、これらのテーパ面の加工精
度を高める必要があるが、たとえば、締付け用コーン
(4) のテーパ面の母線を外周に向かって凸の円弧状曲線
となるようにすれば、このテーパ面は中央部で外側に凸
となるから、この中央部がテーパ穴(10)の内周面に接触
することが確実となり、締付け力の作用バランスが良く
なる。テーパ面の大径側端部、小径側端部の何れかのみ
で接触することによる締付け力の作用の偏りが防止でき
るからである。
【0033】次に、図7に示す実施例は、2番目の発明
の実施例であり、回転体(M) のボス部の軸孔(H) の近傍
にテーパ穴(10)を設け、このテーパ穴の底部に雌ネジ部
(13)を形成同軸に形成したものであり、このものでは、
前記テーパ穴(10)と前記軸孔との間の肉厚がごく薄いこ
とから、この部分が弾性変形によって軸(1) 側に加圧さ
れ易い。従って、前記テーパ穴(10)に締付け用コーン
(4) を締め付けると既述した作用によって回転体(M) が
軸(1) に締結されることとなる。
【0034】テーパ穴(10)は図8のように、回転体(M)
の軸線に平行に設けられてもよい。また、これらテーパ
穴(10)と締付け用コーン(4) との組み合わせが複数用い
られる構成であってもよい。前記締付け用コーンは図
9、図10に示すような態様で使用すると、がたつきの
ないキーとして利用できる。このものは、従来のキーの
一端にテーパ穴を形成してこのテーパ穴に締付け用コー
ン(4) が押し込まれる構成であり、これにより、締付け
用コーン(4) の締付前にキーミゾとキーとの間に嵌合余
裕があってその余裕に相当するがたつきがあっても、こ
のがたつきが締付け用コーン(4) の締付により消失する
こととなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1番目の発明の実施例1の断面図
【図2】その正面図
【図3】1番目の発明の実施例2の断面図
【図4】その分解時の説明図
【図5】実施例3の断面図
【図6】実施例4の断面図
【図7】2番目の発明の実施例1の断面図
【図8】2番目の発明の実施例2の断面図
【図9】締付け用コーン(4) をキーとの組み合わせで用
いた場合の正面図
【図10】その断面図
【図11】従来例の説明図
【符号の説明】
(2) :ベアリング、 (21):内輪、 (1) :軸、
(10):テーパ穴、(11):取付け端部 (12):取付
けネジ部、(13):雌ネジ部、(14):段部、(3) :ネジ機
構、 (C) :締付け用カラー、(4) :締付け用コー
ン、(41):逃がし穴、 (42):ネジ孔 (5) :押し
込み手段、(51):ボルト部、(52):締付けボルト、(5
3):六角孔、 (F) :フレーム、(M) :回転体 (54):分解用ボルト (H) :軸孔(尚、各図中同一符号
は同一又は相当部分を示す。)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被締結部材を外嵌させた軸(1) の端部に
    先端に向かって拡大するテーパ穴(10)を設け、前記テー
    パ穴に対して締付け用コーン(4) をテーパ嵌合させ、前
    記締付け用コーン(4) を前記テーパ穴(10)内に押し込む
    為の押し込み手段(5) を設け、前記締付け用コーン(4)
    には大径側端部から一定深さの逃がし穴(41)を同軸に設
    け、前記締付け用コーン(4) に於ける前記逃がし穴(41)
    の外周壁は、前記押し込み手段(5) による最終締付状態
    において所定の弾性変形状態となる程度の剛性に設定さ
    れている締結方法。
  2. 【請求項2】 テーパ穴(10)を具備するリング状部分を
    軸(1) と別体に構成して、前記軸(1) の端部に嵌入保持
    させた請求項1に記載の締結方法。
  3. 【請求項3】 前記締付け用コーン(4) の逃がし穴(41)
    に工具対応部を設けると共に締付け用コーン(4) の小径
    側端部にボルト部(51)を連設しこのボルト部(51)が軸
    (1) のテーパ穴(10)に臨むように形成される雌ネジ部(1
    3)に螺合され、このボルト部(51)と前記雌ネジ部(13)と
    の組み合わせが前記押し込み手段(5) である請求項1に
    記載の締結方法。
  4. 【請求項4】 前記締付け用コーン(4) の逃がし穴(41)
    は軸線方向に貫通するネジ孔とし、このネジ孔に貫通す
    る締付けボルト(52)を前記軸(1) のテーパ穴(10)に臨む
    ように形成される雌ネジ部(13)に螺合され、前記締付け
    ボルト(52)と雌ネジ部(13)との組み合わせを前記押し込
    み手段(5) とし、前記ネジ孔は前記締付けボルト(52)よ
    りも大きなボルトが螺合できる大きさのネジ孔とした請
    求項1に記載の締結方法。
  5. 【請求項5】 前記テーパ穴(10)の大径側の端部の肉厚
    は0.5mm〜1.0mm程度とすると共に前記テーパ
    穴(10)のテーパは1/6〜1/10程度とした請求項3
    又は4に記載の締結方法。
  6. 【請求項6】 締付け用コーン(4) とテーパ穴(10)との
    テーパ嵌合部に摩擦係数を低減させる為の摩擦低減層を
    介在させた請求項1から5の何れかに記載の締結方法。
  7. 【請求項7】 締付け用コーン(4) のテーパ面とテーパ
    穴(10)のテーパ面の少なくとも一方は、その母線が各テ
    ーパ面の軸線に向かって凸の曲線に構成され、その曲線
    の曲率半径が500mm〜1000mm程度の円弧状曲
    線に設定されている請求項1から6までの何れかに記載
    の締結方法。
  8. 【請求項8】 軸(1) の先端部に、ベアリング(2) の内
    輪(21)が押し込み位置を位置決めした状態に密に外嵌さ
    れると共に前記内輪(21)の外側には締付け用カラー(C)
    が前記内輪(21)に当接するように固定されると共に、軸
    (1) の端部から所定の範囲に先端に向かって拡大するテ
    ーパ穴(10)を設け、前記テーパ穴に対して締付け用コー
    ン(4) をテーパ嵌合させ、前記締付け用コーン(4) を前
    記テーパ穴(10)内に押し込む為の押し込み手段(5) を設
    け、前記締付け用コーン(4) には大径側端部から一定深
    さの逃がし穴(41)を同軸に設け、前記締め付け用コーン
    (4) は前記締付け用カラー(C) よりも外側に位置するよ
    うに前記締め付け用コーン(4) の大きさが設定され、前
    記押し込み手段(5) によって前記テーパ穴(10)内の最終
    位置に押し込まれた前記締付け用コーン(4) に於ける前
    記逃がし穴(41)の外周壁は、前記押し込み手段(5) によ
    る最終締付状態において所定の弾性変形状態となる程度
    の剛性に設定されているベアリングの締結方法。
  9. 【請求項9】 前記締付け用コーン(4) の逃がし穴(41)
    に工具対応部を設けると共に締付け用コーン(4) の小径
    側端部にボルト部(51)を連設しこのボルト部(51)が軸
    (1) のテーパ穴(10)に臨む用に形成される雌ネジ部(13)
    に螺合され、このボルト部(51)と前記雌ネジ部(13)との
    組み合わせが前記押し込み手段(5) である請求項8に記
    載のベアリングの締結方法。
  10. 【請求項10】 軸(1) に外嵌させた被締結部材の軸挿
    通孔の近傍に開放端に向かって拡大するテーパ穴(10)を
    設け、前記テーパ穴に対して締付け用コーン(4) をテー
    パ嵌合させ、前記締付け用コーン(4) を前記テーパ穴(1
    0)内に押し込む為の押し込み手段(5) を設け、前記締付
    け用コーン(4) には大径側端部から一定深さの逃がし穴
    (41)を同軸に設け、前記締付け用コーン(4) に於ける前
    記逃がし穴(41)の外周壁は、前記押し込み手段(5) によ
    る最終締付状態において所定の弾性変形状態となる程度
    の剛性に設定されている締結方法。
  11. 【請求項11】 前記締付け用コーン(4) の逃がし穴(4
    1)に工具対応部を設けると共に締付け用コーン(4) の小
    径側端部にボルト部(51)を連設しこのボルト部(51)が被
    締結部材のテーパ穴(10)に臨むように形成される雌ネジ
    部(13)に螺合され、このボルト部(51)と前記雌ネジ部(1
    3)との組み合わせが前記押し込み手段(5) である請求項
    10に記載の締結方法。
  12. 【請求項12】 前記締付け用コーン(4) の逃がし穴(4
    1)は軸線方向に貫通するネジ孔とし、このネジ孔に貫通
    する締付けボルト(52)を前記被締結部材のテーパ穴(10)
    に臨むように形成される雌ネジ部(13)に螺合され、前記
    締付けボルト(52)と雌ネジ部(13)との組み合わせを前記
    押し込み手段(5) とし、前記ネジ孔は前記締付けボルト
    (52)よりも大きなボルトが螺合できる大きさのネジ孔と
    した請求項10に記載の締結方法。
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