JP2000179366A - 気筒休止エンジンの制御装置 - Google Patents

気筒休止エンジンの制御装置

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JP2000179366A
JP2000179366A JP10353418A JP35341898A JP2000179366A JP 2000179366 A JP2000179366 A JP 2000179366A JP 10353418 A JP10353418 A JP 10353418A JP 35341898 A JP35341898 A JP 35341898A JP 2000179366 A JP2000179366 A JP 2000179366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気筒休止エンジンの気筒運転状態が全筒運転
から休筒運転に切り換わる際の、吸気弁および排気弁の
休止動作の応答性および排気ガスを向上させることがで
きる気筒休止エンジンの制御装置を提供する。 【解決手段】 オイルポンプ7からの油圧により、全筒
運転から休筒運転に気筒運転状態を切換可能な気筒休止
エンジン3の制御装置1は、休止気筒3aの吸気弁4a
および排気弁4bを休止させるバルブタイミング切換機
構5と、バルブタイミング切換機構5に対する油圧の供
給および停止を切り換える油圧切換機構6と、オイルポ
ンプ7からの油圧を昇圧させるための油圧アシストポン
プ8と、ECU2とを備えている。ECU2は、気筒休
止条件が成立しているときには、バルブタイミング切換
機構5に油圧を供給することにより、吸気弁4aおよび
排気弁4bを休止させるとともに、気筒休止条件および
昇圧条件がともに成立しているときには、油圧アシスト
ポンプ8を作動させるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧源からの油圧
を利用して、気筒休止エンジンの気筒運転状態を、休止
気筒および稼働気筒を運転する全筒運転と、休止気筒の
運転を休止する休筒運転とに切り換えるとともに、休止
気筒の吸気弁および排気弁の休止動作を制御する気筒休
止エンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の気筒休止エンジンの制御
装置として、出願人は例えば特開平8−74545号公
報に記載されたものを提案している。この制御装置は、
休止気筒の吸気弁および排気弁を作動状態と休止状態に
それぞれ切換駆動するための吸気弁駆動機構および排気
弁駆動機構と、これらの吸気弁駆動機構および排気弁駆
動機構に複数の油路を介して接続され、油圧源からの油
圧を選択的に供給する油圧制御機構とを備えている。油
圧制御機構は、複数の油路を開閉するスプール弁体と、
このスプール弁体を駆動する電磁弁とを組み合わせたも
のであり、電磁弁が電気的に駆動されることによって、
吸気弁駆動機構および排気弁駆動機構に油圧を供給する
油路を開閉制御している。
【0003】また、吸気弁駆動機構および排気弁駆動機
構はそれぞれ、油圧制御機構によって油圧が供給される
と、休止気筒の吸気弁および排気弁を作動状態から休止
状態に移行させ、これとは逆に油圧が解除されると、吸
気弁および排気弁を休止状態から作動状態に復帰させる
ようになっている。このように、油圧制御機構が吸気弁
駆動機構および排気弁駆動機構に接続された油路を開閉
することによって、すなわち加圧状態と解除状態を切り
換えることによって、休止気筒の吸気弁および排気弁が
それぞれ、作動状態と休止状態に切り換えられている。
さらに、全筒運転から休筒運転に移行する際には、休止
気筒への燃料供給が休止されるとともに,吸気弁駆動機
構および排気弁駆動機構が、吸気弁を先に休止させてか
らこれに遅れて排気弁を休止させることにより、休止気
筒内に空気を主成分とする残留ガスが生じるのを抑制し
ている。このようにする理由は、上記とは逆に、排気弁
を休止させた後に吸気弁を休止させた場合には、燃焼ガ
スが吸気マニホールドに吹き戻ることによって、吸気マ
ニホールド内の圧力の増加やEGRの増大などを招き、
燃料制御の制御性が悪化するので、このような燃料制御
性の悪化を防止するためである。
【0004】一方、上記のような気筒休止エンジンを含
む自動車用エンジンでは一般に、油圧源としてオイルポ
ンプを用いている。このようなオイルポンプは、エンジ
ンのクランクシャフトに連結されるとともにこれの回転
を動力源としており、このため、上記油圧制御機構に供
給される油圧は、エンジン回転数の増減に伴って増減す
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記制御装置によれ
ば、エンジン回転数が低い場合には、オイルポンプから
油圧制御機構に供給される油圧が低下してしまう。この
ため、上記のような休筒運転に移行する場合に、油圧制
御機構から吸気弁駆動機構および排気弁駆動機構に低油
圧が供給されると、その結果、吸気弁および排気弁は緩
やかに休止してしまう。このように、吸気弁および排気
弁の休止動作の応答性が低下することによって、休止気
筒から排気管側に排出される空気の量が多くなり、排気
ガス中の空気濃度が一時的に高くなってしまう。その結
果、3元触媒による浄化効果が一時的に低下し、排気管
から排出する排気ガスを悪化させてしまうことがある。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、気筒休止エンジンの気筒運転状態が全筒運
転から休筒運転に切り換わる際の、吸気弁および排気弁
の休止動作の応答性および排気ガスを向上させることが
できる気筒休止エンジンの制御装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
休止気筒3aおよび稼働気筒を運転する全筒運転と、油
圧源(例えば、実施形態における(以下、この項におい
て同じ)オイルポンプ7)からの油圧により休止気筒3
aの吸気弁4aおよび排気弁4bを休止することによっ
て、休止気筒3aの運転を休止する休筒運転と、の間で
気筒運転状態を切換可能であるとともに、休止気筒3a
および稼働気筒からの排気ガスを1つの排気通路(排気
管14)に設けられた触媒(3元触媒15)で浄化する
気筒休止エンジン3の制御装置1であって、油圧源(オ
イルポンプ7)に接続され、油圧源(オイルポンプ7)
からの油圧が供給されたときに、休止気筒3aの吸気弁
4aおよび排気弁4bを休止させる弁休止手段(バルブ
タイミング切換機構5、低速バルブタイミング切換機構
5L)と、油圧源(オイルポンプ7)と弁休止手段(バ
ルブタイミング切換機構5、低速バルブタイミング切換
機構5L)との間に設けられ、弁休止手段(バルブタイ
ミング切換機構5、低速バルブタイミング切換機構5
L)に対する油圧の供給および停止を切り換える油圧切
換手段(油圧切換機構6)と、この油圧切換手段(油圧
切換機構6)と油圧源(オイルポンプ7)の間に設けら
れ、油圧源(オイルポンプ7)からの油圧を昇圧させる
ための昇圧手段(油圧アシストポンプ8)と、気筒運転
状態を全筒運転から休筒運転に切り換える気筒休止条件
(F_CYLSTP=1)が成立したか否かを判別する
気筒休止判別手段(ECU2、図7のステップ3)と、
気筒休止エンジン3の運転状態に応じて、昇圧手段を作
動させる昇圧条件(TW≧TWL)が成立したか否かを
判別する昇圧判別手段(ECU2、図7のステップ2)
と、この昇圧判別手段および気筒休止判別手段の判別結
果に応じて、気筒休止条件(F_CYLSTP=1)が
成立しているときには、油圧切換手段(油圧切換機構
6)を駆動し弁休止手段(バルブタイミング切換機構
5、低速バルブタイミング切換機構5L)に油圧を加え
ることにより、吸気弁4aおよび排気弁4bを休止させ
るとともに、気筒休止条件(F_CYLSTP=1)お
よび昇圧条件(TW≧TWL)がともに成立していると
きには、昇圧手段(油圧アシストポンプ8)を作動させ
るように制御する制御手段(ECU2)と、を備えるこ
とを特徴とする。
【0008】この気筒休止エンジンの制御装置によれ
ば、気筒休止条件が成立しているときには、油圧切換手
段が駆動され弁休止手段に油圧が供給されることによ
り、吸気弁および排気弁が休止される。さらに、気筒休
止条件および昇圧条件がともに成立しているときには、
昇圧手段が起動されることにより、弁休止手段に昇圧さ
れた油圧が供給されるので、弁休止手段は、油圧源から
の油圧がそのまま供給される場合と比べて、吸気弁およ
び排気弁を迅速にかつ確実に休止させる。したがって、
従来と異なり、気筒休止エンジンの回転数が低い場合で
も、吸気弁および排気弁を迅速にかつ確実に休止させる
ことができる。これによって、吸気弁および排気弁の休
止動作の応答性を向上させることができ、排気ガス中の
空気濃度の一時的な上昇による排気ガスの悪化を抑制で
きる。また、気筒休止条件および昇圧条件の少なくとも
一方が成立していないときには、昇圧手段が作動しない
ので、昇圧手段を効率よく作動させることができる。
【0009】上記において、昇圧条件は、気筒休止エン
ジン3の混合気の空燃比が所定値未満のときに不成立と
されることが好ましい。
【0010】一般に、気筒休止エンジンでは、休筒運転
に切り換わる際に、稼働気筒の混合気の空燃比が小さい
とき(フューエルリッチのとき)には、その排気ガス中
の未燃成分が理論空燃比の混合気を燃焼させたときより
も多くなる。この状況では、燃料供給を停止した休止気
筒側からの、空気を主成分とする排気ガスによって、稼
働気筒の排気ガスを薄めた方が、触媒による排気ガスの
浄化効率が向上する。一方、この気筒休止エンジンの制
御装置によれば、気筒休止エンジンに供給される混合気
の空燃比が所定値未満のときには、上記昇圧条件が不成
立とされることによって昇圧手段が作動せず、吸気弁お
よび排気弁が昇圧手段の作動時よりも緩やかに休止す
る。以上のような関係から、空燃比の所定値を、上記の
ような吸気弁および排気弁を緩やかに休止させるべき領
域すなわち、稼働気筒の排気ガスを薄めるべき領域の上
限値に設定すれば、空燃比がこの上限値未満の領域にお
いては、吸気弁および排気弁が緩やかに休止することに
よって、稼働気筒からの未燃成分の多い排気ガスを休止
気筒からの排気ガスで薄めることができる。また、この
ように、休筒運転状態に切り換えたとしても、吸気弁お
よび排気弁の応答遅れによる触媒の排気ガスの浄化効率
が低下しない場合には、昇圧手段を不作動とすることに
よって、昇圧手段の作動量を極力、低減できる(例え
ば、昇圧手段の動力をクランクシャフトの回転力とした
場合には、エンジンの駆動抵抗を低減でき、また、昇圧
手段を電動ポンプとした場合には、消費電力を低減でき
る)。このように、昇圧手段を効率よく作動させなが
ら、排気ガスおよび燃費をより向上させることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の一実施形態に係る気筒休止エンジンの制御装置
について説明する。図1は、気筒休止エンジン(以下
「エンジン」という)およびその制御装置の概略構成を
示している。同図に示すように、制御装置1は、ECU
(気筒休止判別手段、昇圧判別手段、制御手段)2を備
えており、このECU2には、油圧切換機構(油圧切換
手段)6、油圧アシストポンプ(昇圧手段)8および燃
料噴射弁10などが接続されているとともに、エンジン
3の冷却水温(運転状態)TWを検出する水温センサ1
1などから検出信号が入力される。そして、ECU2
は、後述するように、これらの入力信号および所定の運
転パラメータに応じて油圧切換機構6および油圧アシス
トポンプ8を駆動し、動弁機構4のバルブタイミング切
換機構5を制御することによって、吸排気弁4a,4b
の動作を制御するとともに燃料噴射弁10の動作を制御
することによって、エンジン3の気筒運転状態を全筒運
転と休筒運転との間で切換制御する。さらに、バルブタ
イミング切換機構5を制御することによって、吸排気弁
4a,4bの動作時のバルブタイミングを高速バルブタ
イミングと低速バルブタイミングとの間で切換制御す
る。
【0012】エンジン3は、V型6気筒のDOHCエン
ジンであり、所定の運転パラメータ(例えばスロットル
開度、エンジン回転数、運転速度、エンジン水温TW、
加減速状態およびギア段数など)に応じて、左バンクの
3つの稼働気筒(図示せず)および右バンクの3つの休
止気筒3a(1気筒のみ図示)を運転する通常の全筒運
転と、右バンクの3つの休止気筒3aへの燃料供給を休
止しかつこれらの休止気筒3aの吸排気弁4a,4bを
いずれも休止状態に保持するとともに稼働気筒の運転を
続行する休筒運転と、に切り換えて運転される。図1に
は、エンジン3の右バンクの要部の断面構成が示されて
おり、以下、右バンクについて説明する。
【0013】図1に示すように、エンジン3は、気筒3
a毎にピストン3bおよび動弁機構4を備えており、各
動弁機構4は、2つの吸気弁4a,4a(図2参照)お
よび2つの排気弁4b,4b(1つのみ図示)を有して
いる。この動弁機構4においては、吸気弁4a側と排気
弁4b側が同様に構成されており、以下、吸気弁4a側
について説明する。また、以下、図2〜図5に示す左右
方向を前後方向という。動弁機構4は、吸気弁4a,4
aを駆動するための吸気ロッカアーム4c,4cと、こ
れらの吸気ロッカアーム4c,4cに対して必要に応じ
て連結される低速ロッカアーム4d,4dおよび高速ロ
ッカアーム4eと、これらの低高速ロッカアーム4d,
4eを駆動するための吸気カムシャフト4fと、吸気ロ
ッカアーム4cと低高速ロッカアーム4d,4eとの連
結・解除を切り換えるバルブタイミング切換機構(弁休
止手段)5などを備えている。
【0014】各吸気弁4aは、エンジン3の燃焼室3c
の吸気ポート3dを開閉するようにシリンダヘッド3e
に取り付けられており、吸気ポート3dを閉鎖する閉弁
位置(図1に示す位置)と、燃焼室3c内に突出するこ
とにより、吸気ポート3dを開放する開弁位置(図示せ
ず)との間で移動可能に設けられている。吸気弁4a
は、図示しないコイルばねを備えており、このコイルば
ねによって、常時、閉弁位置側に付勢されている。
【0015】各吸気ロッカアーム4cは、吸気ロッカア
ームシャフト4gに回動自在に取り付けられており、吸
気ロッカアームシャフト4gは、図1の奥行方向に延び
るとともに、図示しないホルダに固定されている。吸気
ロッカアーム4cの外端部はそれぞれ、吸気弁4aの上
端部と当接しており、吸気ロッカアーム4cの上面中央
部は、常時、吸気カムシャフト4fのベースカム4hに
当接している。このベースカム4hは、真円形のカムプ
ロフィルを有しており、吸気カムシャフト4fが回転し
ても、吸気ロッカアーム4cを回動させないように構成
されている。
【0016】各低速ロッカアーム4dも、吸気ロッカア
ーム4cと同様に、吸気ロッカアームシャフト4gに回
動自在に取り付けられている。図5に示すように、低速
ロッカアーム4cの上面中央部には、低速カム駒4jが
設けられており、この低速カム駒4jは、常時、吸気カ
ムシャフト4fの低速カム4iに当接している。この低
速カム4iは、比較的、低いカムノーズを有するカムプ
ロフィルに形成されており、低速ロッカアーム4cは、
吸気カムシャフト4fが回転する際に、低速カム駒4j
が低速カム4iのカム面上を摺動することにより、低速
カム4iのカムプロフィルに応じて、吸気ロッカアーム
シャフト4gの回りを回動する。
【0017】また、各高速ロッカアーム4eも、低速ロ
ッカアーム4dと同様に、吸気ロッカアームシャフト4
gに回動自在に取り付けられている。図5に示すよう
に、高速ロッカアーム4eの上面中央部には、高速カム
駒4mが設けられており、この高速カム駒4mは、常
時、吸気カムシャフト4fの高速カム4kに当接してい
る。この高速カム4kは、低速カム4iよりも高いカム
ノーズを有するカムプロフィルに形成されており、高速
ロッカアーム4eは、吸気カムシャフト4fが回転する
際に、高速カム駒4mが高速カム4kのカム面上を摺動
することにより、高速カム4kのカムプロフィルに応じ
て、吸気ロッカアームシャフト4gの回りを回動する。
【0018】さらに、バルブタイミング切換機構5は、
吸気ロッカアーム4cと低速ロッカアーム4dの連結・
解除を切り換える前後2つの低速バルブタイミング切換
機構(弁休止手段)5L,5Lと、吸気ロッカアーム4
cと高速ロッカアーム4eの連結・解除を切り換える高
速バルブタイミング切換機構(以下「高速切換機構」と
いう)5Hとを備えている。2つの低速バルブタイミン
グ切換機構(以下「低速切換機構」という)5L,5L
は、互いに同様に構成されており、以下、図中の前側の
低速切換機構5Lについて説明する。低速切換機構5L
は、吸気ロッカアーム4cおよび低速ロッカアーム4d
の内端部に形成されたシリンダ5aと、このシリンダ5
a内に前後方向に摺動可能に設けられた互いに別個の3
つのピストン5b,5c,5dと、これらのピストン5
b,5c,5dを前方に付勢するコイルばね5eと、後
述する低速油路6aを介して油圧が供給される油路5f
とを備えている。
【0019】低速切換機構5Lでは、常時は、シリンダ
5a内への油路5fを介した油圧供給が停止されてお
り、各ピストン5b〜5dは、コイルばね5eの付勢力
によって、図2に示す位置に保持される。このとき、中
央のピストン5cの前後半部は、吸気ロッカアーム4c
および低速ロッカアーム4dのシリンダ5aにそれぞれ
係合しており、吸気ロッカアーム4cと低速ロッカアー
ム4dは、中央ピストン5cによって互いに連結されて
いる。このような連結時においては、吸気カムシャフト
4fが回転すると、低速ロッカアーム4dが低速カム4
iに案内されることにより吸気ロッカアームシャフト4
gの回りに回動する。この回動に伴って、吸気ロッカア
ーム4cが吸気ロッカアームシャフト4gの回りに回動
し、吸気弁4aを開閉する。すなわち、吸気弁4aは、
吸気カムシャフト4fの回転に伴い、コイルばねの付勢
力に抗しながら、低速カム4iのカムプロフィルによっ
て決まる低速バルブタイミングで開閉される(図5
(a)参照)。
【0020】一方、シリンダ5a内に油路5fを介して
油圧が供給されると、ピストン5b〜5dは、コイルば
ね5eの付勢力に抗しながら、図3および図4に示す位
置まで後方に移動する。この位置では、吸気ロッカアー
ム4cは、ピストン5cによる低速ロッカアーム4dと
の連結が解除されることにより、低速ロッカアーム4d
の回動とは無関係になる。以上のように、前側の低速切
換機構5Lは構成されており、後側の低速切換機構5L
もこれと同様に構成されている。
【0021】また、高速切換機構5Hは、2つの吸気ロ
ッカアーム4c,4cおよび高速ロッカアーム4eの外
端部に形成されたシリンダ5gと、このシリンダ5g内
に摺動可能に設けられた互いに別個の3つのピストン5
h,5i,5jと、これらのピストン5h〜5jを前方
に付勢するコイルばね5kと、後述する高速油路6bを
介して油圧が供給される油路5mとを備えている。
【0022】高速切換機構5Hでは、常時は、シリンダ
5g内への油路5fを介した油圧供給が停止されてお
り、ピストン5h〜5jは、コイルばね5kの付勢力に
よって、図2に示す位置に保持される。このとき、前ピ
ストン5hは前吸気ロッカアーム4cのシリンダ5g内
に、中央のピストン5iは高速ロッカアーム4eのシリ
ンダ5g内に、後ピストン5hは後吸気ロッカアーム4
cのシリンダ5g内にそれぞれ位置しており、吸気ロッ
カアーム4cと高速ロッカアーム4eは、互いに無関係
に回動可能になっている。
【0023】一方、シリンダ5g内に油路5mを介して
油圧が供給されると、ピストン5h〜5jは、コイルば
ね5kの付勢力に抗しながら、図4に示す位置まで後方
に移動する。この位置では、前ピストン5hの前後半部
が、前吸気ロッカアーム4cおよび高速ロッカアーム4
eのシリンダ5gにそれぞれ係合し、中央のピストン5
iの前後半部が、後吸気ロッカアーム4cおよび高速ロ
ッカアーム4eのシリンダ5gにそれぞれ係合してい
る。これによって、前後の吸気ロッカアーム4c,4c
と高速ロッカアーム4eは、前ピストン5hおよび中央
ピストン5iによって互いに連結される。このように高
速ロッカアーム4eに連結された場合、各吸気ロッカア
ーム4cは、図4に示すように、低速ロッカアーム4d
と無関係に回動可能な状態であれば、吸気カムシャフト
4fの回転に伴って高速ロッカアーム4eが高速カム4
iに案内されることにより、高速ロッカアーム4eとと
もに吸気ロッカアームシャフト4gの回りに回動し、吸
気弁4aを開閉する。すなわち、吸気弁4aは、吸気カ
ムシャフト4fの回転に伴い、コイルばねの付勢力に抗
しながら、高速カム4iのカムプロフィルによって決ま
る高速バルブタイミングで開閉される(図5(c)参
照)。
【0024】また、吸気ロッカアームシャフト4gの内
部には、低速油路6aおよび高速油路6bが形成されて
おり、低速油路6aには前記油路5fが、高速油路6b
には前記油路5mがそれぞれ接続されている。さらに、
図1に示すように、これらの油路6a,6bの上流側端
は、前記油圧切換機構6に接続されている。この油圧切
換機構6には、油圧源としてのオイルポンプ7が接続さ
れている。油圧切換機構6は、ECU2に接続された電
磁弁と、この電磁弁に駆動されることにより、油路6
a,6bに対してオイルポンプ7からの油圧の供給・停
止を切り換えるスプール弁体とを備えている。オイルポ
ンプ7は、エンジン3の図示しないクランクシャフトに
連結されており、クランクシャフトの回転によって駆動
されるとともに、エンジン回転数に応じた油圧を油圧切
換機構6に常時、供給するようになっている。
【0025】油圧切換機構6は、ECU2からの駆動信
号によって、オイルポンプ7からの油圧を低速油路6a
または高速油路6bに対して供給または停止することに
より、前記バルブタイミング切換機構5を作動または停
止させる。バルブタイミング切換機構5の低速切換機構
5Lでは、油圧切換機構6からの油圧が低速油路6aお
よび油路5fを介して供給されると、前述したように、
吸気ロッカアーム4cと低速ロッカアーム4dが連結が
解除される。これとは逆に油圧の供給が停止されると、
吸気ロッカアーム4cが低速ロッカアーム4dに連結さ
れ、これによって、エンジン運転時に吸気カムシャフト
4fの回転に伴い、吸気弁4aは、低速カム4iのカム
プロフィルによって決まる低速バルブタイミングで開閉
される。
【0026】これと同様に、バルブタイミング切換機構
5の高速切換機構5Hでも、油圧切換機構6からの油圧
が高速油路6bおよび油路5mを介して供給されると、
前述したように、吸気ロッカアーム4cと高速ロッカア
ーム4eが連結する。これによって、エンジン運転時に
吸気カムシャフト4fの回転に伴い、吸気弁4aは、高
速カム4kのカムプロフィルによって決まる高速バルブ
タイミングで開閉される。これとは逆に油圧の供給が停
止されると、吸気ロッカアーム4cと高速ロッカアーム
4eの連結が解除される。また、吸気ロッカアーム4c
が、低速ロッカアーム4dおよび高速ロッカアーム4e
の両方と連結されていない状態では、吸気カムシャフト
4fが回転しても、真円状のカムプロフィルのベースカ
ム4hが吸気ロッカアーム4cの上面を摺動するだけ
で、吸気ロッカアーム4cは回動しない(図5(b)参
照)。これによって、吸気弁4aは図1に示す状態に保
持され、休止される。
【0027】また、オイルポンプ7と油圧切換機構6の
間には、油圧アシストポンプ8が設けられており、この
油圧アシストポンプ8は、作動することにより、オイル
ポンプ7からのオイルの油圧をさらに昇圧させるもので
ある。図6に示すように、油圧アシストポンプ8は、回
転斜板8aと、ECU2の駆動信号によって、回転斜板
8aと駆動軸9の間を接続または遮断するように動作す
る電磁クラッチ8bと、回転斜板8aの回転に伴って動
作する2つのプランジャ8c,8cと、油路8dをオイ
ルポンプ7から油圧切換機構6側にのみ開放する逆止弁
8eとを備えている。
【0028】駆動軸9は、クランクシャフトに連結され
ており、電磁クラッチ8bが回転斜板8aと駆動軸9を
接続すると、クランクシャフトの回転により回転斜板8
aが回転され、各プランジャ8cが油路8d内のオイル
を昇圧するように動作する。このとき、プランジャ8c
によって昇圧されたオイルは、逆止弁8eによってオイ
ルポンプ7側への逆流を阻止され、油圧切換機構6側に
のみ押し出される。これによって、油圧アシストポンプ
8は、その作動時に、オイルポンプからの油圧を昇圧し
て、油圧切換機構6へ供給する。一方、電磁クラッチ8
bが回転斜板8aと駆動軸9の間を遮断しているときに
は、油圧アシストポンプ8は停止され、オイルポンプ7
からの油圧が昇圧されることなくそのままの圧力で、油
路8dを介して油圧切換機構6に供給される。
【0029】以上のように動弁機構4の吸気弁4a側は
構成されており、排気弁4b側も吸気弁4a側と同様に
構成されている。したがって、排気弁4b側の詳しい説
明は省略し、一部のみ説明すると、排気弁4bは、燃焼
室3cの排気ポート3fを開閉するようにシリンダヘッ
ド3eに取り付けられている。また、図示しない各ロッ
カアームを回動させるための排気カムシャフト4nと、
排気弁4bを駆動するための排気ロッカアームシャフト
4pとが設けられており、排気ロッカアームシャフトの
内部には、図示しないバルブタイミング切換機構を駆動
するための低速油路6cおよび高速油路6dが形成され
ている。これらの低速油路6cおよび高速油路6dの上
流端は、油圧切換機構6に接続されている。
【0030】以上のようにエンジン3の右バンクは構成
されており、左バンクは、例えば吸排気弁4a,4bを
休止させるための構成がない点を除けば、右バンクとま
ったく同様に構成されている。
【0031】一方、エンジン3には、吸気ポート3dに
臨むように燃料噴射弁10がそれぞれ取り付けられてお
り、この燃料噴射弁10の燃料噴射時間および噴射タイ
ミングは、ECU2によって制御される。後述するよう
な休筒運転に移行するときおよび休筒運転中には、右バ
ンクへの燃料供給を休止するフューエル・カット制御を
実行するために、右バンクの燃料噴射弁10が休止され
る。また、エンジン3には、サーミスタなどからなる前
記水温センサ11が取り付けられており、水温センサ1
1は、エンジン3のエンジン水温TWを検出して、その
検出信号をECU2に送る。さらに、左右バンクの各気
筒3aの吸気ポート3dおよび排気ポート3fには、吸
気マニホールド12および排気マニホールド13がそれ
ぞれ接続されている。左右バンクの排気マニホールド1
3の下流側は、1本の排気管(排気通路)14に合流し
ており、排気管14には、その合流部分よりも下流側に
3元触媒(触媒)15が設けられている。
【0032】一方、エンジン3は、クランクシャフトの
回転に伴い、ともにパルス信号であるCRK信号および
TDC信号をECU2に出力するクランク角センサ(図
示せず)を備えている。CRK信号は、クランクシャフ
ト3dの回転角度位置を示す信号であり、所定クランク
角度1゜毎に1パルスが出力される。ECU2は、この
CRK信号に基づき、エンジン3の回転数NEを求め
る。TDC信号は、各気筒3aにおいてピストン3bが
吸気行程開始時の上死点位置にあることを示す信号であ
り、クランクシャフトが2回転する毎に、6パルスが出
力される。このTDC信号は、ECU2が後述する油圧
アシストポンプ8の制御処理を実行する際のトリガ信号
として利用される。
【0033】ECU2は、CPU、RAM、ROMおよ
び入出力インターフェースなどからなるマイクロコンピ
ュータ(いずれも図示せず)で構成されている。前述し
た水温センサ11およびクランク角センサからの検出信
号はそれぞれ、入力インターフェースでA/D変換や整
形が施された後、マイクロコンピュータに入力される。
マイクロコンピュータは、これらの入力信号に応じ、R
OMに記憶された制御プログラム、テーブルおよびマッ
プ(いずれも図示せず)などに基づいて、駆動信号を出
力インターフェースを介して油圧切換機構6、油圧アシ
ストポンプ8および燃料噴射弁10などに出力する。
【0034】以上のように構成された本実施形態の制御
装置1の動作について説明する。エンジン3の運転時に
は、前述したように、ECU2が油圧切換機構6を駆動
することによって動弁機構4のバルブタイミング切換機
構5を駆動し、運転状態に応じて吸排気弁4a,4bの
動作を切り換える。ここでは、まず動弁機構4の吸気弁
4a側の動作について説明する。まず、エンジン回転数
NEが所定回転数(例えば4000rpm)以下のとき
には、バルブタイミング切換機構5の低速切換機構5L
および高速切換機構5Hへの油圧の供給を停止すること
によって、図2および図5(a)に示すように、吸気ロ
ッカアーム4cが、低速ロッカアーム4dに連結され、
高速ロッカアーム4eとは無関係に回動可能になる。こ
れによって、吸気弁4aは、吸気カムシャフト4fの回
転に伴い、低速カム4jのカムプロフィルによって決ま
る低速バルブタイミングで開閉される。
【0035】また、エンジン回転数NEが所定回転数
(例えば4000rpm)より高いときには、低速切換
機構5Lおよび高速切換機構5Hの両方に油圧を供給す
ることによって、図4および図5(c)に示すように、
吸気ロッカアーム4cが、高速ロッカアーム4eに連結
され、低速ロッカアーム4dとは無関係に回動可能にな
る。これによって、吸気弁4aは、吸気カムシャフト4
fの回転に伴い高速カム4kのカムプロフィルによって
決まる高速バルブタイミングで開閉される。高速バルブ
タイミングで開閉される。さらに、エンジン3の気筒運
転状態を全筒運転から休筒運転に切り換える場合には、
低速切換機構5Lにのみ油圧を供給することによって、
図3および図5(b)に示すように、吸気ロッカアーム
4cが、低速ロッカアーム4dおよび高速ロッカアーム
4eとは無関係に回動可能になる。これにより、吸気弁
4aが休止状態にされる。以上のように、動弁機構4の
吸気弁4a側は動作あるいは休止し、排気弁4b側も同
様に動作する。
【0036】また、エンジン3の気筒運転状態を全筒運
転から休筒運転に切り換える場合には、まず、燃料噴射
弁10が停止され、右バンクへの燃料供給が休止され
る。次いで、油圧切換機構6が、吸気弁4a側の低速切
換機構5Lに先に油圧を供給した後、所定タイミングで
排気弁4bの低速切換機構(図示せず)に油圧を供給す
る。これによって、吸気弁4aが先に休止してからこれ
に遅れて排気弁4bが休止される。その結果、休止気筒
3aからは、吸気弁4aが休止(閉鎖)してから排気弁
4bが休止(閉鎖)するまでの間に空気を主成分とする
排気ガスが排出され、これが稼働気筒の排気ガスと混合
される。さらに、ECU2は、エンジン3の気筒運転状
態を全筒運転から休筒運転に切り換える場合には、以下
に述べるように、油圧切換機構6および油圧アシストポ
ンプ8の制御処理を実行する。
【0037】以下、ECU2が実行する油圧切換機構6
および油圧アシストポンプ8の制御処理について、図7
のフローチャートを参照しながら説明する。本処理は、
TDC信号がECU2に入力される毎に、これに同期し
て実行される。
【0038】本処理では、まず、ステップ1(図7では
「S1」と略す。以下同様)において、エンジン3の回
転数NEが、上限値NLMT(例えば3000rpm)
以下か否かを判別する。エンジン3では通常、回転数N
Eが低いときに、クランクシャフトによって駆動される
オイルポンプ7の吐出圧が低くなることにより、吸排気
弁4a、4bの休止動作の応答性が低下する。したがっ
て、上限値NLMTは、これ以下では吸排気弁4a、4
bの休止動作の応答性を向上させるために、油圧アシス
トポンプ8による昇圧が必要になるような値に設定され
る。
【0039】ステップ1の答がYesの場合、すなわち
回転数NEが上限値NLMT以下(NE≦NLMT)の
場合には、次に、油圧アシストポンプ8による油圧の昇
圧を実行するための昇圧条件として、水温センサ11が
検出した冷却水温TWが下限値TWL(所定温度、例え
ば70℃)以上か否かを判別する(ステップ2)。この
エンジン3では、休筒運転に切り換わる際に冷却水温T
Wが低いときには、エンジン各部のフリクションの増加
や燃焼不安定などに対応するために、稼働気筒の混合気
の空燃比をリッチにして運転するので、排気ガス中の未
燃成分(CO,HC)が理論空燃比の混合気を燃焼させ
たときよりも多くなる。したがって、例えば吸排気弁4
a、4bの休止動作の応答性が低下することにより、燃
料供給を停止した休止気筒3a側からの空気を主成分と
する排気ガスで、稼働気筒の排気ガスを薄めたときの方
が、3元触媒15による排気ガスの浄化効率が向上す
る。それゆえ、下限値TWLは、これ未満の領域では、
稼働気筒の空燃比がリッチなので、稼働気筒の排気ガス
を薄めるために吸排気弁4a、4bの休止動作の応答性
を抑制した方が良く、これ以上の領域では、稼働気筒の
空燃比が適切なのでその排気ガスを薄める必要がなく、
吸排気弁4a、4bの休止動作の応答性を向上させた方
が良いような値に設定される。すなわち、この下限値T
WLは、空燃比の所定値(例えば、数値14.0)に相
当する。
【0040】ステップ2の判別がYesの場合、すなわ
ち、冷却水温TWが下限値TWL以上(TW≧TWL)
の場合には、ステップ3で、気筒休止フラグF_CYL
STPが「1」にセットされているか否かを判別する。
気筒休止フラグF_CYLSTPは、図示しない気筒休
止判別処理プログラムにおいて、所定運転パラメータに
基づき、気筒休止条件が成立しているときには「1」に
セットされ、気筒休止条件が成立していないときには
「0」にリセットされる。この場合の所定運転パラメー
タとしては、スロットルバルブの開度、エンジン回転数
NE、車速、エンジン水温TW、加減速状態およびギア
段数などが用いられる。
【0041】ステップ3の判別がYesの場合、すなわ
ち、気筒休止フラグF_CYLSTPが「1」にセット
されており、気筒休止条件が成立しているときには、ス
テップ4で、油圧アシストポンプ8の電磁クラッチ8b
を作動させることにより、駆動軸9と回転斜板8aを接
続し、油圧アシストポンプ8を作動させる。さらに、ス
テップ5で、油圧切換機構6により、油圧アシストポン
プ8で昇圧した油圧をバルブタイミング切換機構5の低
速切換機構5Lに供給し、休止気筒3aの吸排気弁4
a,4bを時間差が生じるように休止させた後、本処理
を終了する。
【0042】上記ステップ1〜3のいずれかの答がNo
の場合、すなわち、NE>NLMT、TW<TWLおよ
びF_CYLSTP≠1のいずれかが成立した場合に
は、油圧アシストポンプ8を作動させる必要がないの
で、ステップ6で、電磁クラッチ8bに回転斜板8aと
駆動軸9の間を遮断させることにより、油圧アシストポ
ンプ8を停止する。さらに、ステップ7で、油圧切換機
構6により、オイルポンプ7からの油圧をそのまま、バ
ルブタイミング切換機構5の低速切換機構5Lに供給
し、休止気筒3aの吸排気弁4a,4bを時間差が生じ
るように休止させた後、本処理を終了する。以上のよう
に、エンジン3の気筒運転状態を全筒運転から休筒運転
に切り換える場合には、油圧切換機構6および油圧アシ
ストポンプ8の制御処理が実行される。
【0043】以上詳述したように、本実施形態の気筒休
止エンジンの制御装置1によれば、気筒休止条件が成立
しているときには、油圧切換機構6が駆動されバルブタ
イミング切換機構5の低速切換機構5Lに油圧が供給さ
れることにより、吸気弁4aおよび排気弁4bが時間差
をもって休止される。さらに、気筒休止条件が成立しか
つ回転数NEが低い(NE≦NLMT)ときには、油圧
アシストポンプ8が作動されることにより、オイルポン
プ7からの油圧がそのまま供給される場合と比べて、吸
気弁4aおよび排気弁4bを迅速にかつ確実に休止す
る。したがって、本実施形態の制御装置1では、従来と
異なり、気筒休止エンジンの回転数NEが低い(NE≦
NLMT)ことにより、オイルポンプ7の吐出圧が低い
場合でも、吸気弁4aおよび排気弁4bを迅速にかつ確
実に休止させることができる。これによって、吸気弁4
aおよび排気弁4bの休止動作の応答性を向上させるこ
とができる。その結果、アイドル運転状態(例えば回転
数NEが1000rpm)においても、良好な応答性で
休筒運転に切り換えることができるので、燃費を向上さ
せることができる。
【0044】また、上記のような条件が成立した場合で
も、冷却水温TWが下限値TWL未満のとき(TW<T
WLのとき)には、油圧アシストポンプ8を停止するこ
とによって、これが作動したときと比べて、吸気弁4a
および排気弁4bが緩やかに休止する。この冷却水温T
Wの下限値TWLは、前述したように設定されているの
で、TW<TWLの水温域においては、吸気弁4aおよ
び排気弁4bが緩やかに休止することによって、稼働気
筒からの未燃成分の多い排気ガスを休止気筒3aからの
排気ガスで薄めることができる。このように、油圧アシ
ストポンプ8を必要なときにだけ作動させ、それ以外は
停止させることによって、これを効率よく作動させなが
ら、排気ガスおよび燃費をより向上させることができ
る。
【0045】なお、上記実施形態においては、冷却水温
TWが下限値TWL以上であることを昇圧条件とした
が、これに加えて、またはこれに代えて、稼働気筒に供
給される混合気の空燃比が所定値(例えば数値14.
0)以上であることを昇圧条件としてもよく、運転状態
を反映するものであればよい。また、昇圧手段としてク
ランクシャフトによって駆動される油圧アシストポンプ
8を用いたが、昇圧手段はこれに限らず、電動ポンプな
ど油圧を昇圧可能なものであればよい。さらに、休筒運
転時のみ、油圧アシストポンプ8を駆動するように設定
しておけば、油圧アシストポンプ8の場合には、不要な
作動を防止でき、油圧アシストポンプ8に代えて電動ポ
ンプを用いた場合には、消費電力を削減できる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明の気筒休止エンジ
ンの制御装置によれば、気筒休止エンジンの気筒運転状
態が全筒運転から休筒運転に切り換わる際の、吸気弁お
よび排気弁の休止動作の応答性および排気ガスを向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る気筒休止エンジンの
制御装置と気筒休止エンジンの概略構成を示す図であ
る。
【図2】バルブタイミング切換機構が吸気弁を低速バル
ブタイミングに切り換えた状態を示す動作説明図であ
る。
【図3】バルブタイミング切換機構が吸気弁を休止させ
た状態を示す動作説明図である。
【図4】バルブタイミング切換機構が吸気弁を高速バル
ブタイミングに切り換えた状態を示す動作説明図であ
る。
【図5】吸気弁が(a)低速バルブタイミング、(b)
休止状態、および(c)高速バルブタイミングにそれぞ
れ切り換えられるときの動作説明図である。
【図6】油圧アシストポンプの概略構成を示す図であ
る。
【図7】制御装置が気筒休止エンジンを全筒運転から休
筒運転に切り換えるときに実行する油圧切換機構および
油圧アシストポンプの制御処理を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 制御装置 2 ECU(気筒休止判別手段、昇圧判別手段、
制御手段) 3 気筒休止エンジン 3a 休止気筒 4a 吸気弁 4b 排気弁 5 バルブタイミング切換機構(弁休止手段) 5L 低速バルブタイミング切換機構(弁休止手
段) 6 油圧切換機構(油圧切換手段) 7 オイルポンプ(油圧源) 8 油圧アシストポンプ(昇圧手段) 12 排気管(排気通路) 13 3元触媒(触媒) S2 昇圧条件の成立を判別するステップ(昇圧
判別手段) S3 気筒休止条件の成立を判別するステップ
(気筒休止判別手段) TW 冷却水温(運転状態) TWL 上限値(昇圧条件が不成立とされる空燃比
の所定値に相当する 冷却水温の値)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 龍治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 福田 守男 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G092 AA01 AA05 AA14 AA15 BB01 BB06 BB10 CA08 CB02 CB05 DA01 DA04 DA11 DF04 DF09 DF10 DG05 EA09 EA11 EA13 EA14 EA26 EA27 EA28 EA29 FA09 FA15 FA24 HA06Z HA13X HE01Z HE03Z HE08Z HF12Z HF23Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 休止気筒および稼働気筒を運転する全筒
    運転と、油圧源からの油圧により前記休止気筒の吸気弁
    および排気弁を休止することによって、前記休止気筒の
    運転を休止する休筒運転と、の間で気筒運転状態を切換
    可能であるとともに、前記休止気筒および前記稼働気筒
    からの排気ガスを1つの排気通路に設けられた触媒で浄
    化する気筒休止エンジンの制御装置であって、 前記油圧源に接続され、前記油圧源からの前記油圧が供
    給されたときに、前記休止気筒の前記吸気弁および前記
    排気弁を休止させる弁休止手段と、 前記油圧源と前記弁休止手段との間に設けられ、前記弁
    休止手段に対する前記油圧の供給および停止を切り換え
    る油圧切換手段と、 この油圧切換手段と前記油圧源の間に設けられ、前記油
    圧源からの前記油圧を昇圧させるための昇圧手段と、 前記気筒運転状態を前記全筒運転から前記休筒運転に切
    り換える気筒休止条件が成立したか否かを判別する気筒
    休止判別手段と、 当該気筒休止エンジンの運転状態に応じて、前記昇圧手
    段を作動させる昇圧条件が成立したか否かを判別する昇
    圧判別手段と、 この昇圧判別手段および前記気筒休止判別手段の判別結
    果に応じて、前記気筒休止条件が成立しているときに
    は、前記油圧切換手段を駆動し前記弁休止手段に前記油
    圧を加えることにより、前記吸気弁および前記排気弁を
    休止させるとともに、前記気筒休止条件および前記昇圧
    条件がともに成立しているときには、前記昇圧手段を作
    動させるように制御する制御手段と、を備えることを特
    徴とする気筒休止エンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記昇圧条件は、当該気筒休止エンジン
    の混合気の空燃比が所定値未満のときに不成立とされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の気筒休止エンジンの
    制御装置。
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