JP2979862B2 - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の吸気弁或い
は排気弁の作動時期を可変とする可変動弁装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の出力を制御する方法として、
本出願人より特願平2−117261号として提案し
た、機関の運転領域に応じて弁の作動時期を可変とする
可変動弁装置がある。まず、図5及び図6に可変動弁装
置の具体的構成を示す。
【0003】第1のカム(燃費カム)21は燃費重視型の
カムプロフィルに設定され、カムリフト及びリフト区間
共に小さく設定されている。第2のカム(低速型出力カ
ム)22は低回転域で高トルクを発生するカムプロフィル
に設定され、前記第1のカム21よりもカムリフトが相対
的に大きく設定されている。第3のカム(高速型出力カ
ム)23は高回転域で高トルクを発生するカムプロフィル
に設定され、第2のカム22よりもカムリフト及びリフト
区間共に大きく設定されている。そして、これらは同一
のカムシャフトに並列的に設けられている。
【0004】また、ローラ26を介して前記低速カム21と
常時接触するメインロッカアーム25は、ロッカシャフト
27を支点に揺動して、吸・排気弁(吸気弁或いは排気
弁)24を開閉する。メインロッカアーム25にはシャフト
30を支点にして揺動する2つのサブロッカアーム28,29
が前記ローラ26と並列的に支持され、第1のサブロッカ
アーム28は前記第2のカム22と、第2のサブロッカアー
ム29は前記第3のカム23と接触する。
【0005】これらサブロッカアーム28,29はメインロ
ッカアーム25と係合していないときは、ロストモーショ
ンスプリング31により常時第2,第3のカム22,23に接
触するように付勢され、メインロッカアーム25からは独
立して運動(揺動)する。これらサブロッカアーム28,
29をメインロッカアーム25に対して選択的に係合するた
め、まず第1のサブロッカアーム28の揺動部位には円柱
形のピン32が、またメインロッカアーム25にもこのピン
32と同軸上にピン34が、それぞれカムシャフト方向に揺
動自由に配設され、かつこれらピン32,34は常時リター
ンスプリング36に付勢されて図5の状態に保持され、メ
インロッカアーム25との係合を解かれているが、ピン34
の収装された油圧室38に通路40を介して油圧が導かれる
と、ピン32と34とが所定量だけ押し出されて、第1のサ
ブロッカアーム28がメインロッカアーム25と係合し、相
対回転が停止するようになっている。
【0006】第1のサブロッカアーム28がメインロッカ
アーム25と一体となるのは、第1のカム21及び第2のカ
ム22がベースサークルにあるときで、一体後は第1のカ
ム21よりもリフトの大きい第2のカム22に従ったバルブ
タイミングに切り換わる。即ち、第1のカム21による燃
費重視の特性から、第2のカム22による低回転域での出
力重視の特性に切り換えられるのである。
【0007】第2のサブロッカアーム29についても、こ
れと同様に構成され、油圧室39に通路41を介して油圧が
導かれると、ピン35と33とがリターンスプリング37に抗
して押し出され、第2のサブロッカアーム29がメインロ
ッカアーム25と係合し、相対回転が停止することによ
り、バルブタイミングは前記と同じく第1のカム21より
もリフト、リフト区間共に大きい第3のカム23に依存す
るように切り換えられ、高回転域での出力重視の特性が
得られるのである。
【0008】尚、図7に第1のカム21から第3のカム23
までのバルブリフト特性を示す。そして、各カムを用い
たときの全開出力特性は、図8のようになり、第1のカ
ム21によれば、発生トルクは低いものの燃費が良く、第
2のカム22では低回転域での最大トルクが最も高く、第
3のカム23は低回転域での発生トルクは第2のカム22よ
りも小さいものの、高回転域での最大トルクは最も大き
くなる。
【0009】ところで、第1のカム21から第2、第3の
カム22,23への切換や、その反対に第2、第3のカム2
2,23から第1のカム21への切換を制御するために、図
9に示すようなコントロールユニット51が備えられ、運
転状態によって最適なカムが選択されるのである。コン
トロールユニット51におけるこのカムの選択は図8の特
性に基づいて、要求するトルクと回転数が例えば燃費カ
ムである第1のカム21の領域にあるときは、この燃費カ
ムを用い、この状態からアクセル開度が増加して要求ト
ルクが燃費カムの領域を外れて例えば低速型出力カムで
ある第2のカム22の領域に移行すると、燃費カムから低
速型出力カムに切換られ、また、回転数が低回転域から
高回転域に上昇してくると、高速型出力カムである第3
のカム23に切換られるのである。
【0010】このため、コントロールユニット51には、
機関回転数、クランク角度位置を検出するクランク角セ
ンサ52、アクセルペダルの操作量(踏込量)を検出する
アクセル操作量センサ53、実際に選択されたカム位置を
検出するカムポジションセンサ58からの信号が入力さ
れ、これらに基づいて上記のようにカムの切換時期が判
定されると、前記2つの油圧室38,39への油圧の切換を
行う電磁弁45と46の作動が制御されるのである。
【0011】即ち、一方の電磁弁45が開かれると第2の
カム22を働かせるために油圧室38にオイルポンプ55から
の圧油が導かれ、他方の電磁弁46を開くことにより、今
度は第3のカム23を働かせるため油圧室39に圧油が導か
れるのである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、油圧室38或い
は油圧室39に圧油が導かれない場合は、燃費カムである
第1のカム21が作動する状態となっている。もって、機
関が停止された場合は電磁弁45と46の作動がOFFとな
り、また油圧室38或いは油圧室39に圧油を導くオイルポ
ンプ55も停止されるので、機関が停止された後の始動時
においては、燃費カムである第1のカム21が作動する状
態となっている。
【0013】しかしながら、始動時において機関が冷機
状態の場合は、コントロールユニット51により第1のカ
ム21の作動領域から第2のカム22の作動領域への切換が
判定されても、油温が低く、オイルの粘性が大きいた
め、油圧室38に圧油が供給されたときのピン32,34の移
動速度が遅くなり、アイドル回転のベースサークルにお
いてピン32,34の充分な移動ができ難くなる。従って、
ピン32,34の係合動作に係る応答性が悪化することとな
り、カムの切換が狙っていたタイミングよりずれ、「プ
ランジャはじかれ不具合」や「トルクショック」が発生
する惧れがあり、切換タイミングをロスする惧れもあ
る。
【0014】また、第1のカム21の作動領域から第2の
カム22の作動領域への切換が判定されても、切換タイミ
ングをロスして、低速型出力カムである第2のカム22に
上手く切換が行われない場合には、機関トルクが充分得
られないので、運転性の不具合を生じる惧れもある。上
記問題点を解決するために、能力の大きなオイルポンプ
を設けることは、当該ポンプを駆動するための過大なト
ルクが必要となり、燃費向上の妨げになる惧れがあり、
好ましいことではない。
【0015】本発明は、上記のような実情に鑑みなされ
たものであり、機関の冷機状態における始動時において
は、低回転域で高トルクを発生するカムプロフィルに設
定された出力カムに予め切換を行っておくことにより、
切換タイミングのロス等に起因する機関トルクの不足に
係る運転性の不具合の発生を防止することができる内燃
機関の可変動弁装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、第1
のカム作動態様と、第1のカム作動態様より大きなリフ
ト量広い開弁期間、早い開弁時期、遅い閉弁時期の少
なくとも1つを設定し弁を作動させる第2のカム作動態
と、運転領域に応じてオイルポンプの油圧の供給によ
りアクチュエータを駆動させ前記第1のカム作動態様か
前記第2のカム作動態様に切換えて弁を開弁させる開
弁手段と、を備えてなる内燃機関の可変動弁装置におい
て、前記オイルポンプとは別に、第1のカム作動態様か
ら第2のカム作動態様に切換えるべく前記アクチュエー
タを駆動する駆動手段を設け、機関温度が所定値以上の
時には、前記オイルポンプを用いてカム作動態様の切換
えを行う一方、機関温度が前記所定値より低い冷機始動
時には、前記運転領域にかかわらず前記駆動手段を作動
させて始動前に強制的に第2のカム作動態様に切換える
構成とした。
【0017】
【作用】開弁手段は、オイルポンプの油圧の供給により
第1のカム作動態様から第2のカム作動態様に切換える
ものであり、オイルポンプとは別に、第1のカム作動態
様から第2のカム作動態様に切換えるべくアクチュエー
タを駆動する駆動手段を設け、機関温度が所定値より低
い冷機始動時には、運転領域にかかわらず駆動手段を作
動させて始動前に強制的に第2のカム作動態様に切換え
る。
【0018】従って、冷機始動時にオイルの粘性が大き
く、もって第1のカム作動態様から第2のカム作動態様
ヘの切換応答性が良好でなくとも、上記構成によれば、
始動前に強制的に第1のカム作動態様から第2のカム
動態様への切換を行っているので、ポンプ容量増大によ
る燃費の悪化を防止しつつ、切換応答性の不良に係る切
換タイミングのロス等に起因する機関トルクの不足、運
転性の悪化を防止することができる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図に基づいて説明
する。図1は、本発明に係る可変動弁装置を設けた4気
筒の内燃機関のシステム構成を示している。尚、図9に
示した従来例と同一構成要素には同一符号を付して説明
を省略する。
【0020】また、可変動弁装置の具体的構成について
も、図5及び図6に示した構成と全く同様であるので、
その説明を省略する。機関のオイルパン1には、機関に
より駆動される通常のオイルポンプ55の吸込管56の他
に、本発明に係る構成として、電動モータにより駆動さ
れる電動ポンプ2の吸込管3が連通されている。
【0021】通常のオイルポンプ55の吐出管57は逆止弁
59を介して電磁弁45,46の供給口49に連通している。そ
して、電動ポンプ2の吐出管4も逆止弁5を介して前記
オイルポンプ55の吐出管57に合流して、電磁弁45,46の
供給口49に連通している。そして、電磁弁45と46は、各
気筒(本実施例では4気筒)の前記2つの油圧室38,39
への油圧の切換を行って、各気筒における第2のカム2
2、第3のカム23への切換を行っている。すなわち、第
1のカム作動態様(本実施例では、第1のカム21による
作動態様)と、第1のカム作動態様より大きなリフト
量、広い開弁期間、早い開弁時期、遅い閉弁時期の少な
くとも1つを設定し弁を作動させる第2のカム作動態様
(本実施例では、第2のカム22による作動態様)と、運
転領域に応じてオイルポンプ55の油圧の供給によりアク
チュエータ(本実施例では、通路40、油圧室38、ピン3
2,34を含んで構成される。)を駆動させ前記第1のカ
ム作動態様から前記第2のカム作動態様に切換えて弁を
開弁させる開弁手段(本実施例では、電磁弁45、コント
ロールユニット51を含んで構成される。)と、を備えて
なる内燃機関の可変動弁装置において、前記オイルポン
プ55とは別に、第1のカム作動態様から第2のカム作動
態様に切換えるべく前記アクチュエータを駆動する駆動
手段(本実施例では、電動ポンプ2、吸込管3、吐出管
4、逆止弁5を含んで構成される。)を設けている。
【0022】ここで、コントロールユニット51には、前
述の各種センサからの信号の他に、キースイッチ10から
のエンジンON,OFF信号及びスタータモータ70のス
タータON,OFF信号、また電磁弁45,46へ供給され
るオイルの油温を測定する油温センサ15により検出され
る油温信号TOIL が入力され、これら各種信号に基づい
て、前記電動ポンプ2へ駆動信号が出力されると共に、
点火装置60への点火信号やスタータモータ70のスタータ
ON信号が出力される。
【0023】次に図2及び図3に示すフローチャートを
参照しつつ、コントロールユニット51による制御を説明
する。ステップ1(図ではS1と記す。以下同様)で
は、キースイッチ10からのキースイッチ信号を読込む。
ステップ2では、前記キースイッチ信号のスタータO
N,OFF信号に基づいて、機関が始動状態であるか否
かを判断する。そして、スタータON信号が出力されて
いるときは、機関が始動時であるとして、ステップ3に
進む。
【0024】一方前記ステップ2において、スタータO
N信号が出力されていないときは、機関が既に始動され
ているとして、ステップ16に進む。ステップ3では、油
温センサ15により油温TOIL を検出する。ステップ4で
は、油温センサ15により検出された油温TOIL と規定値
1 との比較を行い、TOIL ≧T1 であれば、ステップ
5に進む。
【0025】ステップ5では、油温TOIL が充分に高
く、粘性による切換応答性の劣化は無く、機関の運転領
域に応じて弁の作動時期を可変とする通常の可変動弁制
御を行っても、当該運転領域に見合った運転が可能であ
るとして、通常の点火制御を行う。即ち、スタータモー
タ70へスタータON信号を出力して始動を開始し始める
(スタータON)と共に、ステップ6で、点火装置60へ
点火信号を出力し、点火を開始する。
【0026】一方ステップ4でTOIL <T1 であれば、
機関が冷機状態であり、コントロールユニット51により
第1のカム21の作動領域から第2のカム22の作動領域へ
の切換が判定されても、油温が低く、オイルの粘性が大
きいため、油圧室38に圧油が供給されたときのピン32,
34の移動速度が遅くなり、該ピン32,34の充分な移動が
でき難くなるとして、ステップ7以下に進む。
【0027】ステップ7では、電動ポンプ2をONとし
て、電磁弁45,46に強制的にオイルを供給し、さらに、
電磁弁45をONとして第2のカム22を働かせるために油
圧室38に圧油を導く。 すなわち、機関温度が所定値以上
の時には、オイルポンプ55を用いてカム作動態様の切換
えを行うが、機関温度が所定値より低い冷機始動時に
は、運転領域にかかわらず前記駆動手段(本実施例で
は、電動ポンプ2、吸込管3、吐出管4、逆止弁5を含
んで構成される。)を作動させて始動前に強制的に第2
のカム作動態様に切換えるようにしている。ステップ8
では、油温TOIL が低い程オイルの粘性が高く、もって
油圧室38に圧油が導かれても、ピン32と34とが所定量移
動して第1のサブロッカアーム28とメインロッカアーム
25とが係合するのに時間が必要であるとして、所定時間
2 だけ待機する。尚、当該所定時間 2 は、図4に示
すように、予め実験的に油温TOIL 対して求められてい
るものである。
【0028】ここで、所定時間 2 だけ待機することに
よりサブロッカアーム28とメインロッカアーム25との係
合が完了し、第2のカム22が作動するようになる。ステ
ップ9では、スタータモータ70へスタータON信号を出
力して機関の各気筒をクランキングさせる。ステップ10
では、クランク角センサ52からの信号に基づいて、前記
ステップ9においてスタータモータ70へのスタータON
信号の出力を開始してからのクランク角度θの積算値Σ
θを求める。
【0029】ステップ11では、前記クランク角度θの積
算値Σθが 180°になったか否かを判断する。ここで、
本実施例では4気筒の内燃機関であるので、例えば♯1
気筒と♯4気筒において、第1のカム21及び第2のカム
22がベースサークルにあるときには、♯2気筒と♯3気
筒においては、ベースサークルの位置はクランク角度θ
が 180°ずれた位置にある。即ち、前記ステップ8にお
いて、例えば♯1気筒と♯4気筒とにおいてサブロッカ
アーム28とメインロッカアーム25との係合が完了し、第
2のカム22が作動するようになっても、♯2気筒と♯3
気筒においては第2のカム22が作動するようにはなって
いない。
【0030】従って、ステップ11において、前記クラン
ク角度θの積算値Σθが 180°になったときには、これ
まで第1のカム21及び第2のカム22がベースサークルに
なかった気筒において、第1のカム21及び第2のカム22
がベースサークルになったとして、ステップ12に進み、
スタータモータ70へスタータOFF信号を出力して機関
の各気筒のクランキングを停止する。ここで、既にオイ
ルポンプ55はONとなっており、電磁弁45もONとなっ
ているので、例えば前記♯2気筒と♯3気筒において第
2のカム22が作動するべく、切換が行われる。
【0031】ステップ13では、前記ステップ8と同様
に、ピン32と34とが所定量移動して第1のサブロッカア
ーム28とメインロッカアーム25とが係合するのに時間が
必要であるので、所定時間t1 だけ待機する。そして、
以上のステップが完了すると、全ての気筒において、第
1のカム21から第2のカム22への切換、即ち燃費を重視
したカムプロフィルに設定された燃費カム21から、低回
転域で高トルクを発生するカムプロフィルに設定された
出力カム22への切換が終了したとして、ステップ14にお
いて、スタータモータ70へスタータON信号を出力して
始動を開始し始めると共に、ステップ15で、点火装置60
へ点火信号を出力し、点火を開始する。
【0032】ステップ16では、再度油温センサ15により
油温TOIL を検出する。ステップ17では、前記ステップ
16において検出された機関の自立運転後の油温TOIL
規定値T2 (T1 <T2 )との比較を行う。そして、T
OIL ≧T2 であれば、油温TOIL が充分に高く、機関の
運転領域に応じて弁の作動時期を可変とする通常の可変
動弁制御を行っても、当該運転領域に見合った運転が可
能であるとして、ステップ18に進み、通常の可変動弁制
御を行う。
【0033】一方、TOIL <T2 であれば機関が引続き
冷機状態であり、コントロールユニット51により第1の
カム21の作動領域から第2のカム22の作動領域への切換
が判定されても、オイルの粘性が大きいため、充分な応
答速度で切換ができないとして、ステップ19に進み、電
動ポンプ2のON,電磁弁45のONを継続して、第2の
カム22の作動を継続する。尚、当該ステップ19は油温T
OIL が規定値T2 以上となるまで継続されるものであ
る。
【0034】以上説明したように、本実施例によれば、
油温が低いときには、電動ポンプ2をONとし、電磁弁
45をONとすることにより、第2のカム22の切換を行う
ようにしたので、切換不良に起因する「プランジャはじ
かれ不具合」や「トルクショック」の発生を回避して、
切換タイミングを確保することが可能となり、運転性の
不具合を回避できるという効果がある。
【0035】さらに、本実施例においては、クランク角
度θを検出して、全ての気筒においてサブロッカアーム
28とメインロッカアーム25とを最適な位置になるように
制御しているので、全ての気筒で、ベースサークルにお
いて第1のカム21から第2のカム22への切換がより早く
なされるされることとなる。また、油圧室38,39への油
圧供給通路にヒータを内蔵し、強制的に油温を上昇させ
ることにより、サブロッカアーム28とメインロッカアー
ム25との係合が完了するのに必要な所定待機時間を短く
することができ、第1のカム21から第2のカム22への切
換をより早くすることが可能となる。
【0036】また、電動ポンプ2の回転数を上昇して、
電磁弁45,46に強制的に供給するオイルの圧力を上昇さ
せることにより、第1のカム21から第2のカム22への切
換をより早くすることも可能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
開弁手段は、オイルポンプの油圧の供給により第1のカ
ム作動態様から第2のカム作動態様に切換えるものであ
り、オイルポンプとは別に、第1のカム作動態様から第
2のカム作動態様に切換えるべくアクチュエータを駆動
する駆動手段を設け、機関温度が所定値より低い冷機始
動時には、運転領域にかかわらず駆動手段を作動させて
始動前に強制的に第2のカム作動態様に切換える構成と
したので、ポンプ容量増大による燃費の悪化を防止しつ
つ、カム作動態様の切換不良による、機関トルクの不
足、運転性の悪化を防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃機関の可変動弁装置の一実施
例を示すシステム構成図
【図2】同上実施例に係る制御内容を示すフローチャー
ト(その1)
【図3】同上実施例に係る制御内容を示すフローチャー
ト(その2)
【図4】油温TOIL と待機時間 2 との関係を示す特性
【図5】従来の内燃機関の可変動弁装置の構成を示す平
面図
【図6】図5におけるX−X線に沿う横断面図
【図7】各々のカムのバルブリフト特性を示す特性図
【図8】各々のカムの全開出力特性を示す特性図
【図9】従来例における可変動弁装置のシステム構成図
【符号の説明】
2 電動ポンプ 10 キースイッチ 15 油温センサ 21 第1のカム(低速カム) 22 第2のカム(中速カム) 23 高速カム 45 電磁弁 46 電磁弁 51 コントロールユニット 60 点火装置 70 スタータモータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のカム作動態様と、第1のカム作動態
    より大きなリフト量広い開弁期間、早い開弁時期、
    遅い閉弁時期の少なくとも1つを設定し弁を作動させる
    第2のカム作動態様と、運転領域に応じてオイルポンプ
    の油圧の供給によりアクチュエータを駆動させ前記第1
    カム作動態様から前記第2のカム作動態様に切換えて
    弁を開弁させる開弁手段と、を備えてなる内燃機関の可
    変動弁装置において、前記オイルポンプとは別に、第1のカム作動態様から第
    2のカム作動態様に切換えるべく前記アクチュエータを
    駆動する駆動手段を設け、 機関温度が所定値以上の時には、前記オイルポンプを用
    いてカム作動態様の切換えを行う一方、機関温度が前記
    所定値より低い 冷機始動時には、前記運転領域にかかわ
    らず前記駆動手段を作動させて始動前に強制的に第2の
    カム作動態様に切換えることを特徴とする内燃機関の可
    変動弁装置。
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