JP2522207Y2 - エンジンの可変動弁装置 - Google Patents

エンジンの可変動弁装置

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JP2522207Y2
JP2522207Y2 JP6868191U JP6868191U JP2522207Y2 JP 2522207 Y2 JP2522207 Y2 JP 2522207Y2 JP 6868191 U JP6868191 U JP 6868191U JP 6868191 U JP6868191 U JP 6868191U JP 2522207 Y2 JP2522207 Y2 JP 2522207Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案はエンジンの可変動弁装
置、特に特性の異なる複数のカムを選択的に切換可能な
ものに関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−167016号公報にある
ように、カム特性(カムプロフィル)の異なる複数のカ
ムを備えておき、運転条件によってカムの切換を行うこ
とにより、それぞれにおいて最適なバルブタイミングで
運転することを可能とした可変動弁装置が提案されてい
る。
【0003】これを図10〜図12で説明すると、低回
転域用のカム6,7と高回転域用のカム8とが同一のカ
ムシャフト5に設けられ、1気筒当たり2種類のカム6
〜8が2種類のロッカーアーム2〜4を駆動する。
【0004】このうち両サイドに位置する一方のロッカ
ーアーム2,3によって2本の吸気弁(または排気弁)
9,10が駆動される。中央に位置する他方のロッカー
アーム4には吸気弁を開閉するためのアームがなく、図
で下方よりロッカーアーム4を高速用カム8に押し付け
るロストモーションスプリング11が設けられている。
【0005】バルブタイミングおよびリフト量の切換
は、両サイドのロッカーアーム2,3と中央のロッカー
アーム4との2種類のロッカーアームを係合させるかど
うかで行われる。
【0006】高回転域で油圧ピストン12に油圧が供給
されると、2つのピストン12,13がともにリターン
スプリング15を押し縮める方向(図11で右)に押し
出され、図12のように両サイドと中央のロッカーアー
ムが係合状態となる。この状態ではバルブ作動角および
リフト量とも高速用カムの動きに支配される。
【0007】低回転時は、油圧ピストン12にかかる油
圧がカットされる。その結果、油圧ピストン12,13
が図11のようにリターンスプリング15により左に押
し戻される。このとき、油圧ピストン12,13の寸法
は、2種類のロッカーアームの関係をフリーにする長さ
に設定されている。したがって、両サイドと中央のロッ
カーアームとの係合が解かれ、バルブタイミングおよび
リフト量は低速用カムにしたがう。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】ところで、特性の異な
る2種類のカムはそれぞれ低回転域と高回転域に合わせ
て設定しているのであるから、運転条件が急激に低回転
域から高回転域、あるいはこの逆へと変化するときも、
各運転域にうつってすぐにその運転域に応じたカムで運
転されるようにすることが要求される。つまり、過渡時
には2種類のロッカーアームを係合させるため、油圧ピ
ストンを応答よく押し出し、またその係合を解くため応
答よく油圧ピストンを押し戻さなければならないのであ
る。
【0009】この場合、油圧ピストンの押し出し速度を
定めるのは供給油圧であり、高い油圧を供給すると、リ
ターンスプリングに打ち勝つ力が強くなって、2種類の
ロッカーアームを応答よく係合させることができる。
【0010】しかしながら、作動油の供給を停止したと
きは、低下していく油圧により油圧ピストンを押す力を
リターンスプリングの力がうわまった時点からピストン
が押し戻されるので、作動油を逃す直前の油圧が高いほ
ど、かえって係合を解くのが遅れるのである。
【0011】こうして係合を解くのに時間がかかると、
気筒間でカム切換タイミングがバラツク。
【0012】そこでこの考案は、高い油圧によってロッ
カーアームを係合した後は、係合状態が保持される最低
の油圧にまで下げておくことにより、係合を解きやすく
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この考案は、図1で示す
ように、出力特性の異なるカムプロフィルをもつ複数の
カム81と、油圧の供給を受けると2種類のロッカーア
ームが係合して1のカムから他のカムに、また油圧が供
給されないとロッカーアームの係合が解かれてこの逆に
カムを切換えるとともに、カムの運動を吸排気弁の少な
くとも一方に伝達するカム切換機構82と、このカム切
換機構82への油圧通路83に設けられ作動油の供給と
作動油の逃しとを切換える弁84と、運転条件より前記
1つのカムから他のカムへの切換が判定されたとき作動
油が供給されるように、またこの逆へのカム切換が判定
されたとき作動油が逃されるように前記油圧切換弁84
を開閉制御する手段85とを備えるエンジンの可変動弁
装置において、前記油圧切換弁下流の油圧通路83から
分岐されオイルタンクに戻るリターン通路86と、この
リターン通路86を開閉する開閉弁87と、前記油圧通
路83に供給された作動油の油圧が前記ロッカーアーム
の係合状態を保持できる最低の油圧にまで低下するよう
にリターン流量を規制するオリフィス88と、前記油圧
切換弁84の作動に連動し、油圧切換弁84が開かれる
とその一定時間後に開かれ、その後に油圧切換弁84が
閉じられても開かれたままで保持されるように前記開閉
弁87を制御する手段89とを設けた。
【0014】
【作用】複数あるカムのうち他のカムを働かせるため油
圧切換弁84を開くと、オイルポンプからの高圧の作動
油がカム切換機構82に供給され、2種類のロッカーア
ームが係合して1のカムから他のカムに切換えられる。
【0015】この係合直後に開閉弁87が開かれると、
油圧通路83の作動油がリターン通路86に逃され、ロ
ッカーアームの係合状態を保持できる最低の油圧にまで
油圧が低下する。
【0016】その後運転条件が変化して、1のカムへの
切換要求があると油圧切換弁84が閉じられる。
【0017】このとき、油圧通路83には係合状態を保
持できる最低の油圧になっているので、応答よく係合状
態が解かれる。
【0018】他気筒エンジンでは、係合を解くのに時間
がかかると気筒間でカム切換タイミングがバラツクので
あるが、係合を解く時間が短くなると、カム切換にバラ
ツキがなくなってカム切換が連続的に行われる。
【0019】
【実施例】まず、図2,図3に実施例の可変動弁装置の
具体的な構成を示すが、これ自体は本出願人により、特
願平2−117261号として、既に提案されている。
【0020】21は燃費重視型のカムプロフィルに設定
され、カムリフトおよびリフト区間のともに小さい第1
カム(燃費カム)、22は低回転域で高トルクを発生す
るカムプロフィルに設定され、前記第1カム21よりも
カムリフトが相対的に大きい第2カム(低速型出力カ
ム)、23は高回転域で高トルクを発生するカムプロフ
ィルに設定され、第2カム22よりもカムリフト、リフ
ト区間の大きい第3カム(高速型出力カム)で、これら
は同一のカムシャフトに並列的に設けられる。
【0021】24は吸・排気弁(吸気弁または排気
弁)、25はローラ26を介して前記第1カム21と常
時接触するメインロッカーアームで、ロッカーシャフト
27を支点に揺動して、吸・排気弁24を開閉する。
【0022】メインロッカーアーム25にはシャフト3
0を支点にして揺動する2つのサブロッカーアーム2
8,29が前記ローラ26と並列的に支持され、一方の
サブロッカーアーム28は前記第2カム22と、他方の
サブロッカーアーム29は前記第3カム23と接触す
る。
【0023】これらサブロッカーアーム28,29はメ
インロッカーアーム25と係合していないときは、ロス
トモーションスプリング31により常時第2,第3カム
22,23に接触するように付勢され、メインロッカー
アーム25からは独立して運動(揺動)する。
【0024】これらサブロッカーアーム28,29をメ
インロッカーアーム25に対して選択的に係合するた
め、まず一方のサブロッカーアーム28の揺動部位には
円柱形のピン32が、またメインロッカーアーム25に
もこのピン32と同軸上にピン34が、それぞれカムシ
ャフト方向に摺動自在に配設され、かつこれらピン3
2,34は常時はリターンスプリング36に付勢されて
図2の状態に保持され、メインロッカーアーム25との
係合を解かれているが、ピン34の収装された油圧室3
8に通路40を介して圧油が導かれると、ピン32と3
4が所定量だけ押し出されて、サブロッカーアーム28
がメインロッカーアーム25と係合するようになってい
る。
【0025】サブロッカーアーム28がメインロッカー
アーム25と一体になるのは、第1カム21および第2
カム22がベースサークルにあるときで、一体後は第1
カム21よりもリフトの大きい第2カム22にしたがっ
たバルブタイミングに切換わる。
【0026】つまり、第1カム21による燃費重視の特
性から、第2カム22による低回転域での出力重視特性
に切換えられるのである。
【0027】他方のサブロッカーアーム29について
も、これと同様に構成され、油圧室39に通路41を介
して圧油が導かれると、ピン35と33がリターンスプ
リング37に抗して押し出され、サブロッカーアーム2
9がメインロッカーアーム25に係合することにより、
バルブタイミングは前記と同じく第1カム21よりもリ
フト量、リフト区間のともに大きい第3カム23に依存
するように切換えられ、高回転域での出力重視の特性が
得られるのである。
【0028】なお、図4に第1カム21から第3カム2
3までのバルブリフト特性を示す。そして、各カムを用
いたときの全開出力特性は、図5のようになり、第1カ
ムによれば、発生トルクは低いものの燃費がよく、第2
カムでは低回転域での最大トルクが最も高く、第3カム
23は低回転域での発生トルクは第2カム22よりも小
さいものの、高回転域での最大トルクは最も大きくな
る。
【0029】ところで、第1カム21から第2、第3カ
ム22,23への切換や、その反対に第2、第3カム2
2,23から第1カム21への切換を制御するために図
6に示すようなコントロールユニット51が備えられ、
運転状態によって最適なカムが選択される。
【0030】コントロールユニット51におけるこのカ
ムの選択は図5の特性にもとづいて、要求するトルクと
回転数がたとえば燃費カムである第1カム21の領域に
あるときはこの燃費カムを使い、この状態からアクセル
開度が増加して要求トルクが燃費カムの領域を外れてた
とえば低速型出力カムである第2カム22の領域に移行
すると、燃費カムから低速型出力カムに切換えられ、ま
た、回転数が低回転域から高回転域に上昇してくると、
高速型出力カムである第3カム23に切換えられるので
ある。
【0031】このため、コントロールユニット51には
エンジン回転数、クランク角度位置を検出するクランク
角度センサ52、アクセルペダルの操作量(踏み込み
量)を検出するアクセル操作量センサ53、油温センサ
54からの信号が入力し、これらに基づいて上記のよう
にカムの切換が判定されたら、前記2つの油圧室38,
39への作動油の供給、逃しの切換を行う電磁弁(油圧
切換弁)45と46の作動を制御するのである。
【0032】つまり、一方の電磁弁45が開かれると低
速型出力カムを働かせるために油圧室38A,38Bに
オイルポンプからの圧油が導かれ、他方の電磁弁46を
開くことにより今度は高速型出力カムを働かせるため油
圧室39A,39Bに高圧の作動油が導かれるのであ
る。
【0033】なお、この実施例では吸気弁と排気弁の両
方に上記の3つのカムを用いるため、電磁弁45,46
の各下流で油圧通路を2つに分岐し、吸気弁用の油圧室
38A,39Aには油圧通路61,63を介して、また
排気弁用の油圧室38B,39Bには油圧通路62,6
4を介して作動油を導いている。
【0034】さらに、吸気弁用の油圧室38Aに向かう
油圧通路61からは、オイルタンクに戻るリターン通路
が分岐され、このリターン通路65を開閉するための電
磁弁66を設けている。
【0035】この電磁弁66は電磁弁45の作動に連動
してコントロールユニット51により制御され、電磁弁
45が開かれると、その一定時間後に開かれ、その後に
電磁弁45が閉じられても、開かれたままに保たれる。
【0036】上記の一定時間は図7で示したように、t
2+t3の時間に余裕をもたせた時間である。電磁弁
(ソレノイドバルブ)45が開かれたからといって即座
にカム切換が終了することはなく、メインとサブの両ロ
ッカーアームの係合(ピン結合)が終了するまでには、
電磁弁45の作動遅れ時間、油圧が上昇する時間、ピン
32,33が押し出される時間などが経過しなければな
らないので、これらの時間の経過後に電磁弁66を開か
せるのである。
【0037】電磁弁66が開かれると、オイル(作動
油)がリターン通路65に逃れるので油圧が低下する。
この低下をある程度にとどめるように電磁弁66の下流
にリターン流量を規制するオリフィス67を設けてい
る。オリフィス前後の差圧はオリフィス67を流れるオ
イル流量により定まるので、両ロッカーアームの係合状
態を保持できる最低の油圧が保たれるように、オリフィ
ス断面積を定めるのである。
【0038】ここで、この例の作用を説明する。
【0039】低速型出力カムを働かせるため電磁弁45
を開くと、オイルポンプからの高圧の作動油が供給さ
れ、ピン32,33が押し出されて吸気弁、排気弁とも
メインとサブの両ロッカーアームが係合する。
【0040】この係合直後(電磁弁45が開制御されて
から一定時間後)に電磁弁66が開かれると、油圧通路
61,62の作動油がリターン通路65に逃され、両ロ
ッカーアームの係合状態を保持できる最低の油圧にまで
油圧が低下する。しかしながら係合が解かれるわけでな
い。
【0041】その後運転条件が変化して、燃費カムへあ
るいは高速型出力カムへの切換要求があると電磁弁45
が閉じられる。
【0042】このとき、油圧室38A,38Bは係合状
態を保持できる最低の油圧になっているので、スプリン
グ36によりピン32,33がすばやく押し戻されて応
答よく係合状態が解かれる。
【0043】つまり、メインとサブの両ロッカーアーム
の係合を解く力はスプリング36の押し戻す力とこれと
は逆向きに作用する油圧の力の差であるから、油圧をあ
らかじめ下げておくほど係合を解く力が相対的に増すの
であり、これによって、油圧を下げないでそのままにし
ているときより係合を解く時間を短くできるのである。
また、油圧の低下によりオイルポンプへの負担も軽くな
る。
【0044】カムの切換は、カムのベースサークルでし
か行わせることができないこともあって、高回転域にな
るとカムの切換に要求される時間が短くなるので、係合
を解くのに時間がかかると、係合が解かれる前にベース
サークルでなくなって、次のベースサークルまで係合を
解くのが遅れてしまう気筒が生じるなど、気筒間でカム
切換タイミングがバラツクことになる。
【0045】これに対して、この実施例では係合を解く
時間の短縮により、カム切換にバラツキをなくして連続
的に行うことができるのである。
【0046】なお、電磁弁45を閉じた後に油圧通路6
1,62に残留するオイルは、少しはオリフィス67を
通して戻されるけれども、大部分は電磁弁45自体に設
けられ、電磁弁45の開時に開口するドレン穴(図示せ
ず)を通して戻すようにしているので、オリフィス67
を設けたことによってかえって係合の解除が遅れること
はない。また、両ロッカーアームを係合させる段階から
作動油の油圧を低くしたのでは、係合を解くのはよくて
も、係合させるときに時間がかかる。結局、係合のとき
は高い油圧が、これに対して係合解除のときは低い油圧
がカム切換時間の短縮のため要求されるのである。
【0047】ところで、低速型から高速型の出力カムへ
の切換は、同一の出力となる回転数を境に切換えればよ
いが、燃費カムへの場合はスロットル開度が同一で出力
トルクが一致することがないため、切換時に大きなトル
ク段差が発生する。このような切換前後で発生するトル
ク段差を吸収するため、この実施例では図6のようにス
ロットルバルブ56をアクセルペダルとは切り離して独
立して開度を制御できるようにしており、切換時のスロ
ットル開度や回転数等から判定したトルク段差を吸収す
るのに必要なだけ、自動的にスロットル開度や点火装置
57の点火時期を補正して、出力を一致させている。
【0048】こうした低速型出力カムから燃費カムへの
切換時に、両ロッカーアームの係合を解くのが遅れたこ
とにより実際のカム切換と出力補正のタイミングがずれ
たのでは、トルク段差を吸収できなくなる。
【0049】しかしながら、この実施例のように係合を
解除する時間が短いと、カム切換のタイミングが安定
し、両者のタイミングがずれにくくなるので、トルク段
差を確実に吸収することができるのである。
【0050】次に、図8は他の実施例で、吸気弁用の他
の油圧室39Aに向かう油圧通路63からもオイルタン
クに戻るリターン通路68を分岐し、この通路68に通
路を開閉するための電磁弁69と、リターン流量を規制
するオリフィス70を設けたものである。電磁弁69に
ついても、電磁弁46が開かれると、その一定時間後に
開き、その後に電磁弁46が閉じられても、開かれたま
まに保つ。
【0051】この例によれば、高速型出力カムからの切
換時にカム切換時間を短くすることができる。
【0052】図9は別の他の実施例である。上記2つの
実施例ではそれぞれリターン通路65,68に設けた電
磁弁66,69とオリフィス67,70で、電磁弁4
5,46の下流の油圧を2段階に変化させているのであ
るから、同じ働きをアキシャルピストンポンプなどの可
変オイルポンプ75に行わせることもできる。つまり、
電磁弁45,46を開くときは可変オイルポンプ75に
より高い油圧を供給しておき、一定時間経過したあと、
係合状態を保持できる最低の油圧にまで油圧を低下させ
るのである。ただし、応答性については上記の実施例の
ほうが優れている。
【0053】
【考案の効果】この考案では、油圧切換弁を開くと作動
油が供給されて、2種類のロッカーアームが係合し1の
カムから他のカムに、また油圧切換弁を閉じるとロッカ
ーアームの係合が解かれてこの逆にカムが切換えられる
ものにおいて、油圧切換弁下流の油圧通路を分岐してオ
イルタンクに戻るリターン通路にこのリターン通路を開
閉する開閉弁と、油圧通路に供給された作動油の油圧が
ロッカーアームの係合状態を保持できる最低の油圧にま
で低下するオリフィスとを設け、油圧切換弁の作動に連
動して、油圧切換弁が開かれるとその一定時間後に開閉
弁を開き、その後に油圧切換弁が閉じられても開かれた
ままで保持するため、オイルポンプへの負担を軽くでき
るほか、前記他のカムから1のカムへのカム切換時間が
短くなり、特に多気筒エンジンで気筒間でカム切換のバ
ラツキをなくして連続的に応答よくカム切換行わせるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案のクレーム対応図である。
【図2】一実施例の可変動弁装置の平面図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】前記装置のバルブリフトの特性図である。
【図5】前記装置の全開トルクの特性図である。
【図6】前記実施例の制御系統の構成図である。
【図7】カム切換の応答遅れを示す説明図である。
【図8】他の実施例の制御系統の構成図である。
【図9】別の他の実施例の制御系統の構成図である。
【図10】従来例の可変動弁装置の斜視図である。
【図11】従来例の低回転時の作動状態を示す一部断面
平面図である。
【図12】従来例の高回転時の作動状態を示す一部断面
平面図である。
【符号の説明】
21 第1カム(燃費カム) 22 第2カム(低速型出力カム) 23 第3カム(高速型出力カム) 24 吸・排気弁 25 メインロッカーアーム 28,29 サブロッカーアーム 32〜35 ピン 38A,38B 油圧室 39A,39B 油圧室 45,46 電磁弁(油圧切換弁) 51 コントロールユニット 52 クランク角度センサ(エンジン回転数センサ) 53 アクセル操作量センサ 61〜64 油圧通路 65 リターン通路 66 電磁弁(開閉弁) 67 オリフィス 68 リターン通路 69 電磁弁(開閉弁) 70 オリフィス 75 可変オイルポンプ 81 カム 82 カム切換機構 83 油圧通路 84 油圧切換弁 85 制御手段 86 リターン通路 87 開閉弁 88 オリフィス 89 開閉制御手段

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力特性の異なるカムプロフィルをもつ
    複数のカムと、油圧の供給を受けると2種類のロッカー
    アームが係合して1のカムから他のカムに、また油圧が
    供給されないとロッカーアームの係合が解かれてこの逆
    にカムを切換えるとともに、カムの運動を吸排気弁の少
    なくとも一方に伝達するカム切換機構と、このカム切換
    機構への油圧通路に設けられ作動油の供給と作動油の逃
    しとを切換える弁と、運転条件より前記1つのカムから
    他のカムへの切換が判定されたとき作動油が供給される
    ように、またこの逆へのカム切換が判定されたとき作動
    油が逃されるように前記油圧切換弁を開閉制御する手段
    とを備えるエンジンの可変動弁装置において、前記油圧
    切換弁下流の油圧通路から分岐されオイルタンクに戻る
    リターン通路と、このリターン通路を開閉する開閉弁
    と、前記油圧通路に供給された作動油の油圧が前記ロッ
    カーアームの係合状態を保持できる最低の油圧にまで低
    下するようにリターン流量を規制するオリフィスと、前
    記油圧切換弁の作動に連動し、油圧切換弁が開かれると
    その一定時間後に開かれ、その後に油圧切換弁が閉じら
    れても開かれたままで保持されるように前記開閉弁を制
    御する手段とを設けたことを特徴とするエンジンの可変
    動弁装置。
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