JP3909299B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、バルブタイミングを可変制御しつつバルブリフト特性を切り換えるようにした内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用内燃機関にあっては、従来から低中速運転時の燃費と高速運転時の出力トルクの向上を両立する目的で、運転状態に応じて吸気弁または排気弁のリフト特性を異ならせ、これによって吸排気のタイミングあるいは吸排気量を制御するバルブリフト制御機構を備えたものが知られている(例えば特開昭62−121811号公報等参照)。
【0003】
これは、その揺動先端が例えば吸気弁に当接する低速用ロッカアームと、この低速用ロッカアームの片側に隣接して吸気弁との当接部位を持たない高速用ロッカアームとが共通のロッカシャフトに揺動可能に支持されている。また、低速用ロッカアームには低速用カムが、高速用ロッカアームには低速用カムよりも開弁角度または弁リフト量が大きくなるプロフィールを有する高速用カムがそれぞれ摺接している。
【0004】
さらに、各ロッカアームには、該各ロッカアームを一体に連結あるいは連結を解除するプランジャやガイド孔等からなる連結切換手段が設けられている。
【0005】
そして、現在の機関運転状態に応じてコントローラからの出力信号に基づいて連結切換手段を制御して、機関の低回転時には、各ロッカアームの連結を解除して図11の実線で示すように低速側のバルブリフト特性(小作動角)とし、高回転時には各ロッカアームを一体に連結して図11の一点鎖線で示すように高速側のバルブリフト特性(大作動角)に選択的に切り換えるようになっている。これによって、低回転時には、吸気弁のバルブリフト量を小さくすると共に、閉弁時期を下死点より早くなるように制御して機関のポンプ損失やフリクション等の機械的損失を可及的に小さくして燃費等を向上させる一方、高回転時には、吸気弁のバルブリフト量を大きくかつ開弁時期を早めることによって吸気の充填効率を向上させて十分な出力を確保するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、前記従来の装置にあっては、機関低回転時にバルブリフト制御機構により単にバルブリフト特性を固定的な小作動角に変換して、吸気弁の開弁時期を遅角(遅らせる)制御と、閉弁時期を進角(早める)制御を行うにすぎない。したがって、様々な機関運転状態つまり回転数の他に負荷の変化に応じた制御がなされないため、機関性能を十分に発揮させることが困難である。
【0007】
即ち、例えば低回転低負荷域では、前述のような小作動角制御によって燃焼改善,ポンプ損失の低下等の効果が得られるものの、高回転時において大作動角に制御された場合に比較して夫々の吸気充填効率が著しく相違するため、該大小作動角の切り換え時において大きな出力変化、つまり大きなトルクショックが発生する。この結果、運転の不安定化を招く。したがって、バルブリフト制御機構による小作動角制御だけでは、排気弁とのオーバラップを単純に小さくしたり、吸気弁の閉弁時期を進角するだけでは燃費を向上するための制御が自ずと制約されてしまう。
【0008】
特に、低回転中負荷域では、小作動角制御によって吸気弁の閉弁時期を大作動角時の閉弁時期よりも進角させることができるものの、その進角量は制限的なものであって、下死点位置よりも若干進角されるにすぎず、十分に進角させることができない。したがって、ポンプ損失の低減効果つまり燃費の向上が不十分になるといった問題がある。つまり、ポンプ損失は図12に示すように吸気弁の閉弁時期が下死点(BDC)近傍にあるときに最も大きくなるため、制限的な進角量ではポンプ損失を十分に低減できない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、機関運転状態を検出するコントローラからの出力信号に基づいて吸気弁のバルブリフト特性を機関低回転域では小さな弁作動角に、高回転域では大きな弁作動角に夫々切り換えるバルブリフト制御機構と、前記コントローラからの出力信号に基づいて前記弁作動角の位相を変換して吸気弁の開閉時期を進角側あるいは遅角側に切り換えるバルブタイミング制御機構と、を備えた動弁装置であって、機関低回転時において前記バルブリフト制御機構により小作動角に制御された位相を機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記吸気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御して、吸気弁の閉時期を下死点近傍となるように制御し、機関中負荷時には、前記吸気弁の弁作動角の位相進み側制御して、吸気弁の閉時期を下死点位置よりも前となるように制御すると共に、機関高負荷時には、前記吸気弁の弁作動角の位相遅れ側に制御して、吸気弁の閉時期を下死点近傍となるように制御したことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記吸気弁の小作動角制御時において機関低負荷時に、吸気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御した際に、吸気弁と排気弁とのバルブオーバーラップがほぼ零に近く小さくなるように制御したことを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、前記機関中負荷時において吸気弁の弁作動角の位相を進み側に制御した際に、吸気弁の開弁時期をも早めて排気弁とのバルブオーバーラップを、吸気弁の大作動角時の排気弁とのバルブオーバーラップよりも大きくなるように制御したことを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、前記機関高負荷時において吸気弁の開弁時期も遅れ側に制御して、排気弁とのバルブオーバーラップを小さくなるように制御したことを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、機関運転状態を検出するコントローラからの出力信号に基づいて排気弁のバルブリフト特性を機関低回転域及び中回転域では小さな弁作動角に、高回転域では大きな弁作動角に夫々切り換えるバルブリフト制御機構と、前記コントローラからの出力信号に基づいて前記弁作動角の位相を変換して排気弁の開閉時期を進角側あるいは遅角側に切り換えるバルブタイミング制御機構と、を備えた動弁装置であって、
機関低回転時において前記バルブリフト制御機構により小作動角に制御された位相を、機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、排気弁の閉時期を上死点近傍となるように制御し、機関中負荷時には、前記排気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御して、排気弁の閉時期を上死点よりも遅れ側に制御することを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項5の発明において、前記機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、排気弁の開時期を下死点近傍となるように制御したことを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項5の発明において、前記機関中負荷時には、前記排気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御して、排気弁の開時期を下死点位置よりも遅れ側の下死点近傍となるように制御したことを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項5の発明において、前記機関中負荷時には、前記排気弁の閉時期を上死点よりも遅れ側でかつ機関高回転時の大作動角の排気弁の閉時期よりも遅れ側に制御したことを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項5の発明において、機関低負荷時には、排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、吸気弁とのバルブオーバーラップが小さくなるように制御することを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項5の発明において、機関中負荷時には、排気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御して、吸気弁とのバルブオーバーラップを大きくなるように制御することを特徴としている。
請求項11に記載の発明は、機関運転状態を検出するコントローラからの出力信号に基づいて排気弁のバルブリフト特性を機関低回転域及び中回転域では小さな弁作動角に、高回転域では大きな弁作動角に夫々切り換えるバルブリフト制御機構と、前記コントローラからの出力信号に基づいて前記弁作動角の位相を変換して排気弁の開閉時期を進角側あるいは遅角側に切り換えるバルブタイミング制御機構と、を備えた動弁装置であって、
機関低回転時において前記バルブリフト制御機構により小作動角に制御された位相を、機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、排気弁の閉時期を上死点近傍となるように制御し、機関中負荷時には、排気弁の閉時期を上死点前まで進み側に制御することを特徴としている。
請求項12に記載の発明は、請求項11の発明において、前記機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、排気弁の閉時期を上死点近傍となるように制御して排気弁の開時期を下死点近傍となるように制御することを特徴としている。
請求項13に記載の発明は、請求項11の発明において、機関中負荷時には、排気弁の 閉時期を上死点前まで進み側に制御して排気弁の開時期を下死点位置よりも遅れ側の下死点近傍となるように制御することを特徴としている。
請求項14に記載の発明は、請求項11の発明において、機関中負荷時には、排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、吸気弁とのバルブオーバーラップを小さくすることを特徴としている。
【0011】
【作用】
請求項1の発明によれば、機関低回転中負荷時には、小作動角の位相を進角側に制御して、吸気弁の閉弁時期を下死点位置よりも前になるように設定したため、機関のポンプ損失を低減させることが可能になる。また、同時に吸気弁の開弁時期も早くなるため、排気弁とのオーバーラップが大きくなり、気筒内の高温な残留ガス割合が増加して吸入された混合気を暖めることができる。したがって、前述のように吸気弁の閉弁時期の大きな進角制御によって有効圧縮比が低下しても燃焼開始時(圧縮行程終わり)の混合気温度が上昇して良好な燃焼が得られる。
【0012】
すなわち、前記中負荷域で吸気弁の閉弁時期を下死点よりも早めると、有効な圧縮比が低下して圧縮後の混合気温度が低下し、燃焼の悪化を招く惧れがある。しかし、この運転域では吸入混合気量も多く燃焼による発熱量も高くなるため、燃焼室の壁温や残留ガス温度等が上昇して圧縮後の混合気温度も高くなるので、燃焼の悪化を十分に抑制できる。したがって、積極的に吸気弁の閉弁時期を早めることによりポンプ損失を低減することが可能になる。換言すれば、吸気弁の閉弁時期を早めることを優先させてポンプ損失の低減化による燃費の向上を図るものである。
【0013】
しかも、アイドリング近傍やアイドリング運転時などの低回転低負荷時などでは、吸気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御して、閉弁時期を下死点近傍となるように設定したため、圧縮比を高めることができる。このため、圧縮行程終わりの燃焼温度を高めて良好な燃焼状態を得ることが可能になる。つまり、アイドリング近傍の運転条件では、混合気の流量が絞られるので、燃焼による発熱量が少なくなり、また、燃焼室の壁温も低いため、燃焼速度が遅く燃焼が不安定になり易いが、前述のように圧縮比を高めることができるので、燃焼が改善され、燃費の向上と回転の安定化等が図れる。
また、低回転高負荷時にも、低回転低負荷時と同じく吸気弁の閉弁時期を下死点近傍となるように設定したため、有効な吸入行程を長くすることができ、これによって吸気充填効率の向上が図れ、出力トルクを高めることが可能になる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。尚、本実施例では、1気筒当たり2つの吸気弁を備えた内燃機関に適用したものを示している。
【0015】
図1は本実施例の構成全体を示す概略図であって、図中Aはカムシャフト11に設けられたバルブリフト制御機構、Bはカムシャフト11の一端部に設けられたバルブタイミング制御機構、Cはクランク角センサFやエアーフローメータG,油水温センサHおよびスロットル弁開度センサ等からの出力信号に基づいて検出した現在の機関運転状態及び油水温に応じて油圧切換弁D,Eを切り換えるコントロールユニットであって、前記油圧切換弁Dは、バルブリフト制御機構Aの制御油圧を低速側と高速側に切り換える一方、油圧切換弁Eは、バルブタイミング制御機構Bの後述する圧力室に対する油圧の供給をON−OFF的に切り換えるものである。
【0016】
前記バルブリフト制御機構Aは、図2〜図5に示すように構成されている。即ち、各気筒には、2本の吸気弁3,3に対応した単一のメインロッカアーム1が設けられており、このメインロッカアーム1は、基端部1aが各気筒に共通なメインロッカシャフト4を介してシリンダヘッドに揺動自在に支持されている一方、先端部1bが吸気弁3,3のステム頂部に当接している。また、このメインロッカアーム1は、平面略矩形状を呈し、一側部の長手方向に長方形状の開口5が切欠形成されていると共に、他側部の長手方向にも前記開口5よりも面積の大きな略長方形状の矩形孔6が切欠形成されており、この矩形孔6の外側壁1Cの前端側には、該矩形孔6を外部に臨ませる切欠窓7が形成されている。そして、前記開口5には、図5にも示すようにシャフト8にニードルベアリング9を介してローラ10が回転自在に設けられている一方、矩形孔6内にサブロッカアーム2が配置されている。また、前記ローラ10は、図外のクランクシャフトと同期回転するカムシャフト11に有する低速用カム12が転接している。
【0017】
前記サブロッカアーム2は、図4にも示すように基端がサブロッカシャフト13を介してメインロッカアーム2に相対的に揺動自在に支持されていると共に、吸気弁3に当接する部位を有さず、その先端には前記低速用カム12と並設された高速用カム14に摺接するカムフォロア部15が円弧状に突出形成されている。また、その下側には、カムフォロア部15を高速用カム14に押し付けるコイル状のロストモーションスプリング16が介装されている。前記サブロッカシャフト13は、サブロッカアーム2の基端内部に形成された挿通孔2aに摺動自在に挿通していると共に、その両端部13a,13bが基端部1aの矩形孔6両対向位置に穿設された圧入用穴17,17に圧入固定されている。
【0018】
また、メインロッカアーム1には、図4にも示すようにサブロッカアーム2の直下に位置してロストモーションスプリング16を保持する円柱状の凹部18が一体形成されている。ロストモーションスプリング16は、下端が凹部18の底板18aに着座し、その上端が凹部18に摺動自在に嵌合するリテーナ19を介してサブロッカアーム2に一体形成されたフォロア部20を押圧している。
【0019】
図中21はメインロッカアーム1とサブロッカアーム2を適宜連結,解除する連結切換手段であって、この連結切換手段21は、図2及び図3に示すように構成されている。即ち、メインロッカアーム1のローラ10の側部内には、有底円筒状の第1ガイド孔23が幅方向に形成され、この内部に円柱状の短尺なピストン22が摺動自在に保持されていると共に、該ピストン22の背後に油室24が画成されている。一方、サブロッカアーム1には、第1ガイド孔23と同軸上でかつ同一径の第2ガイド孔25が形成されており、この第2ガイド孔25には、一端がリテーナ28により支持されたリターンスプリング26を介して前記ピストン22を油室24方向に付勢するプランジャ27が収納されている。
【0020】
そして、油室24に導かれる作動油圧によりピストン22が第1,第2ガイド孔22,25に渡って嵌合することによりメインロッカアーム1とサブロッカアーム2が一体に連結されるようになっている。一方、油室24内に作動油圧が導入されない場合は、リターンスプリング26のばね力により、ピストン22がプランジャ27を介して油室24側に押されて第1ガイド孔23に収まった状態で両ロッカアーム1,2の連結が解除されるようになっている。
【0021】
また、前記油室24に作動油圧を導く油圧回路29は、図2に示すようにメインロッカシャフト4の内部軸方向に形成されたオイルギャラリ30と、メインロッカシャフト4の半径方向及びメインロッカアーム1の内部を通って油室24とオイルギャラリ30とを連通する油通路31とから構成されている。
【0022】
オイルギャラリ30には、前記油圧切換弁Dを介してオイルポンプの吐出油圧が所定の高速運転時に導かれる。油圧切換弁Dは、3ポート2位置型の電磁弁が用いられ、コントロールユニットCからの制御信号によって作動が制御されるようになっている。
【0023】
前記低速用カム12とこれに隣接する高速用カム14は、それぞれ共通のカムシャフト11に一体形成され、機関の低回転時と高回転時において要求される弁リフト特性を満足するように異なる形状(大きさが異なる相似形も含む)に形成されている。つまり、高速用カム14は、低速用カム12と比べ、弁リフト量と開弁期間の両方を大きくするプロフィールを有している。
【0024】
したがって、このバルブリフト制御機構Aによれば、機関低回転運転時には、メインロッカアーム1が低速用カム12のプロフィールに従って揺動し、各吸気弁3を開閉駆動し、弁の開き角度及びリフト量が図9のX1のように共に小さくなる。
【0025】
尚、このとき、サブロッカアーム2は、高速用カム14によって揺動されるものの、リターンスプリング26の付勢力により各ピストン22及びプランジャ27が各ガイド孔23,25に夫々収まってメインロッカアーム1の動きを妨げることはない。
【0026】
これに対して、機関の高回転運転時(約4000〜5000rpm)には、オイルポンプ32から圧送された作動油圧がオイルギャラリ30および油通路31を介して油室24に導かれると、各ピストン22,プランジャ27は、リターンスプリング26に抗して移動し、ピストン22が各ガイド孔23,25に渡って嵌合する。これによって、両ロッカアーム1,2が一体となって揺動する。ここで、高速用カム14は、低速用カム12に比較して、弁の開き角度およびリフト量が共に大となるように形成されているから、サブロッカアーム2と一体化した揺動時はメインロッカアーム1のローラ10が低速用カム12から浮き上がり、各吸気弁3は高速用カム14のプロフィールに従って開閉駆動され、弁の開き角度およびリフト量が図9のX2のように共に大きくなる。
【0027】
一方、機関運転状態が高回転域から再び低回転域に移行すると、油圧切換弁Dの作動により油室24に導かれる油圧が低下し、リターンスプリング26の弾性復元力によりピストン22及びプランジャ27が元の位置に移動して、メインロッカアーム1の拘束が解除される。
【0028】
これにより、第9図に示すように、低速用カム12のプロフィールに基づくバルブリフト特性(小作動角)X1と高速用カム14のプロフィールに基づくバルブリフト特性(大作動角)X2が合成される。また、低速用バルブリフト特性X1における各吸気弁3の閉弁時期は下死点近傍に設定されている。
【0029】
一方、前記バルブタイミング制御機構Bは、図6に示すように、シリンダヘッドにブラケット40を介して軸支されたカムシャフト11と、クランクシャフトから駆動力が伝達されるスプロケット41との間に設けられており、前記カムシャフト11の前端部11aにスリーブ42が取付ボルト43によって設けられている。このスリーブ42は、外周にアウタ歯42aが形成されていると共に、端部のフランジ部44外周面で前記スプロケット41を回転自在に支持している。
【0030】
前記スプロケット41は、スリーブ42の外周に被嵌した筒状本体45の内周にインナ歯45aが形成されていると共に、該筒状本体45の外端部開口が円環状のカバー部46によって閉塞されている。また、この筒状本体45とスリーブ42との間には軸方向へ移動自在な筒状歯車47が介装されている。
【0031】
この筒状歯車47は、前後2個の歯車構成部からなり、夫々の内外周面には前記アウタ歯42aとインナ歯45aが噛合する両方がはす歯の内外歯47a,47bが形成されている。さらに、この筒状歯車47は、後側の歯車構成部とフランジ部44との間に弾持された圧縮スプリング48のばね力で前側歯車構成部がカバー部46に突き当たるまで前方に付勢されていると共に、カバー部46と前側歯車構成部との間に形成された圧力室49内の油圧によって後側歯車構成部がフランジ部44に突き当たるまで後方移動するようになっている。
【0032】
前記圧力室49には、油圧回路50を介して前記油圧切換弁Eによりオイルポンプ32からの油圧が給・排されるようになっている。前記油圧切換弁Eは、バルブリフト制御機構Aの油圧切換弁Dと同様に3ポート2位置型電磁弁で構成され、コントロールユニットCからの出力信号によって作動が制御されるようになっている。
【0033】
該コントロールユニットCは、機関の回転数だけではなく負荷及び冷却水温度をも制御要素として前記油圧切換弁EをON−OFF制御しており、前述の機関低回転域においてバルブリフト制御機構Aが小作動角X1制御を行っている場合に油圧切換弁Eを制御するようになっている。
【0034】
以下、このコントロールユニットCによる油圧切換弁Eの制御を図7のフローチャートに基づいて説明する。
【0035】
まず、セクション1で前述のように各センサ類からの情報信号に基づいて現在の機関運転状態を検出する。セクション2では、現在の冷却水温度Tが所定値TW以上か否かを判別し、所定値以上と判別した場合はセクション3に進む。このセクション3では、クランク角センサFからの信号に基づいて現在の機関回転数が所定回転数(例えば約3,500rpm)以下か否かを判別し、所定回転数以下であれば、セクション4に移行する。ここでは、図8の特性図で示すようにスロットルバルブの開度量に基づいて現在の機関負荷が中負荷域か否かを判別する。ここで、中負荷域であると判別した場合は、セクション5に移行する。このセクション5では、前記油圧切換弁EのソレノイドにON信号(通電)を出力して、油圧回路50の供給通路を開成する。これによって、後述する各吸気弁3の開閉時期の進角制御を行う。この進角量は、図9のX3(破線)で示すように吸気弁3の閉弁時期が下死点位置よりも十分手前に設定され、開弁時期が高速側バルブリフト特性X2時の開弁時期よりもα分さらに進角した位置に設定されている。
【0036】
一方、前記セクション2で冷却水温が所定値以下(例えば60℃以下)と判断した場合は、セクション6に進み、ここでは油圧切換弁EのソレノイドにOFF信号(非通電)を出力して油圧回路50の供給通路を閉成する。また、セクション3で機関回転数が所定回転数以上であると判別した場合及びセクション4で中負荷以外の低負荷あるいは高負荷域であると判断した場合は、セクション6に進んで、油圧切換弁EにOFF信号を出力して供給通路を閉成する。これによって、吸気弁3の開閉時期の進角制御を行わずに遅角制御を行う。
【0037】
即ち、アイドリング時やアイドリング近傍の低速低負荷域では、供給通路が閉成されるため、オイルポンプ32から圧力室49へ作動油圧が供給されない。したがって、筒状歯車47は、図6に示すように圧縮スプリング48のばね力によって最大前方向位置(図示位置)に付勢され、カムシャフト11をスプロケット41に対して回転方向と逆の方向へ相対回動させる。依って、バルブリフト制御機構Aによって小作動角に制御されたバルブリフト特性X3を、図9X1に示すように遅れ側に制御する。
【0038】
したがって、各吸気弁3の閉弁時期Y1を従来のものよりも下死点近傍としたため、圧縮比を高めることができる。このため、圧縮行程終わりの燃焼温度を高めて良好な燃焼状態を得ることが可能になる。つまり、アイドリング近傍の運転条件では、混合気の流量が絞られるので、燃焼による発熱量が少なくなり、また、燃焼室の壁温も低いため、燃焼速度が遅く燃焼が不安定になり易いが、前述のように圧縮比を高めることができるので、燃焼が改善され、燃費の向上と回転の安定化等が図れる。
【0039】
また、吸気弁3,3の開弁時期は遅らせるため、排気弁とのオーバーラップが小さくなり、燃焼室内に排気ポートから逆流して残留する既燃ガス量を減らすことができる。したがって、この点でも燃焼の改善が図れる。
【0040】
一方、前記低回転中負荷域では、前述のように供給通路が開成されるため、圧力室49に作動油圧が供給されて高圧になる。したがって、筒状歯車47は、圧縮スプリング48のばね力に抗して最大後方向位置(図中右方向)に移動し、カムシャフト11を回転方向と同方向に相対回動させる。依って、バルブリフトは、前述のように図9のX3(破線)で示すように小作動角制御の状態のまま進角側に制御され、各吸気弁3の閉弁時期と開弁時期を十分に早めることができる。したがって、良好な燃焼状態を確保しつつポンプ損失の低減化が図れる。
【0041】
即ち、斯かる中負荷域で各吸気弁3の閉弁時期を早めると、有効な圧縮比が低下して圧縮後の混合気温度が低下し、燃焼の悪化を招く惧れがある。しかし、この運転域では吸入混合気量も多く燃焼による発熱量も高くなるため、燃焼室の壁温や残留ガス温度等が上昇して圧縮後の混合気温度も高くなるので、燃焼の悪化を十分に抑制できる。したがって、積極的に各吸気弁3の閉弁時期を早めることによりポンプ損失を低減することが可能になる。換言すれば、各吸気弁3の閉弁時期を早めることを優先させてポンプ損失の低減化による燃費の向上を図るものである。
【0042】
但し、各吸気弁3の閉弁時期を早めすぎると、やがて圧縮温度が低下して燃焼の悪化を招来する。そこで、前述のように、吸気弁3の開弁時期も早めて、排気弁とのオーバーラップを大きくする制御を行った。これにより、燃焼室内の残留ガス割合を増加させて該残留ガスの熱で混合気を暖めることができるので、閉弁時期を早めることによる有効圧縮比の低下が生じても燃焼開始時の燃焼状態が良好になり、燃焼悪化を防止しつつポンプ損失の低減化が図れるのである。
【0043】
さらに、残留ガスを増加させるので、その分、気筒内の吸気行程時における負圧が小さくなり(圧力が上昇する)、この点からもポンプ損失の低減化が図れる。
【0044】
次に、低回転高負荷域では、前記低回転無負荷域と同じ制御を行い、吸気弁3の閉時期を遅らせて下死点近傍とするため、有効な吸気行程を長くすることができ、これによって吸気充填効率の向上が図れ、出力トルクを高めることが可能になる。
【0045】
また、各吸気弁3の開弁時期も遅らせたため、排気弁とのオーバーラップが小さくなり、残留ガスの減少化によってノッキングの発生を防止することができる。
【0046】
しかも、本実施例では、前述のように低回転中負荷域における進角制御は、冷却水温度TWが所定値以下(例えば60℃)の場合は行わないようにしたため、燃焼の悪化を防止できる。
【0047】
また、前記進角制御における各吸気弁3の開弁時期を高速用バルブリフトの開弁時期よりも進角させたため、各吸気弁3の早閉じとオーバーラップ大による効果を従来よりもさらに大きくすることができる。即ち、従来では、構造上の点(バルブリフト制御機構Aのメインロッカアーム1とサブロッカアーム2が高回転,低回転運転を問わず常に揺動している構造のもの)から低速用バルブリフトを高速用バルブリフトの前後へはみ出させることはできないが、本実施例では高低バルブリフトの切り換えと位相の変換とを夫々別個に制御することができるため、前述のような進角制御が可能になり、より高いレベルの効果を得ることができるのである。
【0048】
尚、低回転中負荷域では、図9に示す高速用バルブリフト特性X2に制御することにより各吸気弁3の閉弁時期を通常機関の吸気弁閉時期よりもさらに遅らせることによってポンプ損失の低減効果が得られると共に、吸気弁3の開弁時期が通常機関の閉弁時期より進み側となって排気弁とのバルブオーバーラップ量が大きくなって残留ガスによる混合気の加熱作用が一層向上するが、バルブリフト量が大きくなるため、動弁駆動損失つまり摺動摩擦抵抗が大きくなってしまい、出力トルクが低下する惧れがある。
【0049】
これに対し、本実施例では、低速用バルブリフト特性X3を選択するため、各吸気弁3の小さな開口部によって混合気が絞られ、燃焼室内でのスワールが強化され、燃焼が良好になると共に、小バルブリフトにより動弁駆動損失が小さくなり、出力トルクを向上させることができる。また、各吸気弁3の閉弁時期を進ませる方が気筒内断熱膨張作用により一時的に大きな負圧になるため、燃料の気化が促進されて燃焼が良好になるといった種々の利点がある。
【0050】
図10は、本発明を排気弁に適用したバルブリフト特性を示しており、一点鎖線は高速用バルブリフト特性XE3を、実線は低速用バルブリフト特性XE4、二点鎖線は低速用バルブリフト特性の閉弁時期を進角側(進み側)に制御した進角側低バルブリフト特性XE1、破線は低速用バルブリフト特性の閉弁時期を遅角側(遅れ側)に制御した遅角側低バルブリフト特性XE2をそれぞれ示している。即ち、アイドリングやアイドリング近傍の機関の低速低負荷域(バルブリフト制御)では、機構Aによって低速用カムのプロフィールに基づく低速用バルブリフト特性XE4に切り換わり、さらにバルブタイミング制御機構BによってXE4をさらにXE1に示すように進角側(進み側)に制御する。したがって、排気弁は、下死点位置近傍で開弁し、上死点位置近傍で閉弁するので膨張行程が長くなると共に、吸気弁3とのオーバラップ量も少なくなるので燃焼の悪化が防止されて、燃費の向上が図れる。
【0051】
次に、機関の低回転中負荷域では、低速用バルブリフト特性XE4をバルブタイミング制御機構BによってXE2に示すように遅角側(遅れ側)に制御する。したがって、排気弁の閉弁時期を高速用カムのカムプロフィールに基づいた高速用バルブリフト特性XE3の閉弁時期より遅らせることができるので、吸気管に逆流した既燃ガス(残留ガス)を燃焼室内に吸い戻す作用が大きくなる。このため、該残留ガスの加熱作用により混合気が暖められ燃焼効率が良好となる。
【0052】
尚、排気弁の閉弁時期を上死点前まで進角(進み側)させることにより、前記残留ガスの加熱作用を行うことができる。即ち、この場合は既燃ガス(残留ガス)を燃焼室内に封じ込めるようにしている(図10のXE1参照)。以上説明した封じ込め作用及び吸い戻し作用は、機関の排気行程終期のHC濃度の濃い排気を燃焼室内に封じ込めあるいは吸い戻して次の行程で再燃焼させることができるので、HCの低減化が図れる。また、小バルブリフトにより動弁駆動損失が小さくなり、出力トルクを向上させることができる。
【0053】
本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、制御要素としての機関温度は冷却水温以外に潤滑油温であってもよい。また、制御要素の機関回転数上限値は機関の仕様等によって任意に設定することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1の発明によれば、低回転中負荷域において吸気弁の閉弁時期を下死点よりも前としたことにより、良好な燃焼状態を確保しつつポンプ損失の低減化が図れる。この結果、運転性の安定化と燃費の大巾な向上が図れる。
【0055】
た、低回転低負荷域において吸気弁の閉弁時期を下死点近傍としたことにより、圧縮比を高めることができ、したがって、圧縮行程終わりの燃焼温度を高めて良好な燃焼状態を得ることが可能になる。この結果、燃費の向上と機関回転の安定化などが図れる。
また、低回転高負荷時にも、低回転低負荷時と同じく吸気弁の閉弁時期を下死点近傍となるように設定したため、有効な吸入行程を長くすることができ、これによって吸気充填効率の向上が図れ、出力トルクを高めることが可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、吸気弁の開弁時期も遅らせて、排気弁とのバルブオーバーラップが十分に小さくなるように制御したため、燃焼室内に排気ポートから逆流して残留する既燃ガス量を減少させることができる。したがって、この点でも燃焼の改善が図れる。
請求項3に記載の発明によれば、燃焼室内の残留ガス割合を増加させて該残留ガスの熱で混合気を暖めることができるので、閉弁時期を早めることによる有効圧縮比の低下が生じても燃焼開始時の燃焼状態が良好になり、燃焼悪化を防止しつつポンプ損失の低減化が図れるのである。
さらに、残留ガスを増加させるので、その分、気筒内の吸気行程時における負圧が小さくなり(圧力が上昇する)、この点からもポンプ損失の低減化が図れる。
また、吸気弁の開弁時期を吸気弁の大作動角時の排気弁とのバルブオーバーラップよりも大きくなるよう制御したことから、吸気弁の早閉じとオーバーラップ大による効果を従来よりもさらに大きくすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、各吸気弁3の開弁時期も遅らせたため、排気弁とのオーバーラップが小さくなり、残留ガスの減少化によってノッキングの発生を防止することができる。
請求項5以下に記載の発明によれば、機関低負荷時には、排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、上死点位置近傍で閉弁するので膨張行程が長くなると共に、吸気弁とのバルブオーバーラップ量も少なくなるので燃焼の悪化が防止されて、燃費の向上が図れる。
しかも、排気弁の閉弁時期を上死点前まで進み側に制御することにより、前記残留ガスの加熱作用を行うことができる。
また、機関の低回転中負荷域では、吸気管に逆流した既燃ガス(残留ガス)を燃焼室内に吸い戻す作用が大きくなる。このため、該残留ガスの加熱作用により混合気が暖められ燃焼効率が良好となると共に、HCの低減化が図れる。 さらに、小バルブリフトにより動弁駆動損失が小さくなり、出力トルクを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体構成図。
【図2】本実施例のバルブリフト制御機構を示す平面図。
【図3】図2のI−I線断面図。
【図4】図2のJ−J線断面図。
【図5】図2のK−K線断面図。
【図6】本実施例のバルブタイミング制御機構を示す断面図。
【図7】本実施例の制御態様を示すフローチャート図。
【図8】スロットル開度と負荷との関係を示す特性図。
【図9】本実施例におけるバルブリフトとバルブタイミング特性を示す図。
【図10】排気弁側に適用した実施例におけるバルブリフトとバルブタイミング特性を示す図。
【図11】従来のバルブリフト特性図。
【図12】クランク角とポンプ損失の関係を示す説明図。
【符号の説明】
A…バルブリフト制御機構
B…バルブタイミング制御機構
C…コントロールユニット(コントローラ)
D・E…油圧切換弁
3…吸気弁
11…カムシャフト

Claims (14)

  1. 機関運転状態を検出するコントローラからの出力信号に基づいて吸気弁のバルブリフト特性を機関低回転域では小さな弁作動角に、高回転域では大きな弁作動角に夫々切り換えるバルブリフト制御機構と、
    前記コントローラからの出力信号に基づいて前記弁作動角の位相を変換して吸気弁の開閉時期を進角側あるいは遅角側に切り換えるバルブタイミング制御機構と、を備えた動弁装置であって、
    機関低回転時において前記バルブリフト制御機構により小作動角に制御された位相を、
    機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記吸気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御して、吸気弁の閉時期を下死点近傍となるように制御し、
    機関中負荷時には、前記吸気弁の弁作動角の位相進み側制御して、吸気弁の閉時期を下死点位置よりも前となるように制御すると共に、
    機関高負荷時には、前記吸気弁の弁作動角の位相遅れ側に制御して、吸気弁の閉時期を下死点近傍となるように制御したことを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  2. 前記吸気弁の小作動角制御時において機関低負荷時に、吸気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御した際に、吸気弁と排気弁とのバルブオーバーラップがほぼ零に近く小さくなるように制御したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
  3. 前記機関中負荷時において吸気弁の弁作動角の位相を進み側に制御した際に、吸気弁の開弁時期をも早めて排気弁とのバルブオーバーラップを、吸気弁の大作動角時の排気弁とのバルブオーバーラップよりも大きくなるように制御したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
  4. 前記機関高負荷時において吸気弁の開弁時期も遅れ側に制御して、排気弁とのバルブオーバーラップを小さくなるように制御したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の動弁装置。
  5. 機関運転状態を検出するコントローラからの出力信号に基づいて排気弁のバルブリフト特性を機関低回転域及び中回転域では小さな弁作動角に、高回転域では大きな弁作動角に夫々切り換えるバルブリフト制御機構と、
    前記コントローラからの出力信号に基づいて前記弁作動角の位相を変換して排気弁の開閉時期を進角側あるいは遅角側に切り換えるバルブタイミング制御機構と、を備えた動弁装置であって、
    機関低回転時において前記バルブリフト制御機構により小作動角に制御された位相を、
    機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、排気弁の閉時期を上死点近傍となるように制御し、
    機関中負荷時には、前記排気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御して、排気弁の閉時期を上死点よりも遅れ側に制御することを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  6. 前記機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、排気弁の開時期を下死点近傍となるように制御したことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の動弁装置。
  7. 前記機関中負荷時には、前記排気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御して、排気弁の開時期を下死点位置よりも遅れ側の下死点近傍となるように制御したことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の動弁装置。
  8. 前記機関中負荷時には、前記排気弁の閉時期を上死点よりも遅れ側でかつ機関高回転時の大作動角の排気弁の閉時期よりも遅れ側に制御したことを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の動弁装置。
  9. 機関低負荷時には、排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、吸気弁とのバルブオーバーラップが小さくなるように制御することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の動弁装置。
  10. 機関中負荷時には、排気弁の弁作動角の位相を遅れ側に制御して、吸気弁とのバルブオーバーラップを大きくなるように制御することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の動弁装置。
  11. 機関運転状態を検出するコントローラからの出力信号に基づいて排気弁のバルブリフト特性を機関低回転域及び中回転域では小さな弁作動角に、高回転域では大きな弁作動角に夫々切り換えるバルブリフト制御機構と、
    前記コントローラからの出力信号に基づいて前記弁作動角の位相を変換して排気弁の開閉時期を進角側あるいは遅角側に切り換えるバルブタイミング制御機構と、を備えた動弁装置であって、
    機関低回転時において前記バルブリフト制御機構により小作動角に制御された位相を、
    機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、排気弁の閉時期を上死点近傍となるように制御し、
    機関中負荷時には、排気弁の閉時期を上死点前まで進み側に制御することを特徴とする内燃機関の動弁装置。
  12. 前記機関低負荷時には、前記バルブタイミング制御機構によって前記排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、排気弁の閉時期を上死点近傍となるように制御して排気弁の開時期を下死点近傍となるように制御することを特徴とする請求項11に記載の内燃機関の動弁装置。
  13. 機関中負荷時には、排気弁の閉時期を上死点前まで進み側に制御して排気弁の開時期を下死点位置よりも遅れ側の下死点近傍となるように制御することを特徴とする請求項11に記載の内燃機関の動弁装置。
  14. 機関中負荷時には、排気弁の弁作動角の位相を進み側に制御して、吸気弁とのバルブオーバーラップを小さくすることを特徴とする請求項11に記載の内燃機関の動弁装置。
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