JP2015105627A - 多気筒内燃機関の可変動弁装置及び該可変動弁装置のコントローラ - Google Patents

多気筒内燃機関の可変動弁装置及び該可変動弁装置のコントローラ Download PDF

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Abstract

【課題】一部気筒の稼働が休止状態のときに、他の気筒の吸気弁のリフト量を多段階に変化させることによって燃費の向上を図り得る多気筒内燃機関の可変動弁装置を提供する。【解決手段】#1気筒における吸排気弁1、3の作動を停止可能な気筒休止機構5、6と、#2気筒における吸気弁2のバルブリフト量を、機関の始動時から最大トルクまでの機関運転状態の変化に伴って、小リフトカム26による第1リフト量と、中リフトカム25により、第1リフト量よりも大きなリフト量である第2リフト量に段階的に切り換え可能な吸気可変リフト機構7と、を備え、気筒休止機構5、6により#1気筒の吸排気弁の作動が停止されて気筒休止状態である場合に、吸気側の可変リフト機構7により前記第1リフト量と第2リフト量を選択可能に構成した。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車用内燃機関の一部気筒の吸気弁や排気弁の作動を停止させて気筒休止に移行することで燃費を向上させることができる多気筒内燃機関の可変動弁装置に関する。
従来における一部の気筒を休止可能な多気筒内燃機関の可変動弁装置としては、以下の特許文献1〜3に記載されているものが知られている。
概略を説明すると、まず、特許文献1に記載の可変動弁装置は、半数の気筒(右バンク)の吸排気弁を停止させて残り半数の気筒(左バンク)のみで稼動(燃焼)させるいわゆる気筒休止(減筒運転)を行うようになっている。
気筒休止を行うとスロットルバルブの開度が相対的に拡大しポンプ損失が低減し、さらに、稼動気筒当たりの負荷が高まるので、この高負荷シフトにより熱効率が向上し、もって走行燃費を向上させることができるようになっている。
特許文献2に記載の可変動弁装置は、減筒運転の態様に加えて、全筒運転領域において吸気弁が小リフト量の態様(低速バルブタイミング)、大リフト量の態様(高速バルブタイミング)を選択できるようになっている。
特許文献3に記載の可変動弁装置は、気筒群ごとにバルブリフト量を連続的に変更可能に構成され、これにより、減筒運転移行時あるいは減筒運転から全筒運転への復帰時におけるトルクショックの発生を低減するようになっている。
特開平10−82334号公報 特開2000−179366号公報 特開2004−316571号公報
しかしながら、特許文献1記載の可変動弁装置は、減筒運転時における稼動気筒での吸気弁リフト量は一定であることから、減筒運転領域における燃費効果には制約があった。すなわち、減筒運転領域における低トルク側では、機関トルクを下げるためにスロットルバルブの開度量をある程度絞るようになっていることから、減筒運転状態であってもポンプ損失がある程度大きくなって燃費効果が阻害されてしまう。
逆に、減筒運転領域における高トルク側では、充分には機関トルクを高められず、燃費の良い減筒運転領域を高機関トルク側には充分には拡大できず、したがって、実用運転時において、燃費の良い減筒運転の頻度が充分には高められない。
以上に理由により、実走行における燃費性能を充分には高めることができない。
特許文献2に記載の可変動弁装置は、機構的に切換機構の数が増加し複雑になる一方、減筒態様における稼動気筒の吸気弁のリフト量自体は一定であり、特許文献1記載の装置と同様に減筒領域における燃費効果には制約があった。
特許文献3に記載の従来技術も、減筒態様における稼動気筒の吸気弁のリフト量自体は一定であり(同文献 図21参照)、同様の問題を有している。また、別の問題として、気筒群ごとにバルブリフト量を連続的に変更できる機構であることから、気筒群間でリフト量の偏差が生じるおそれがあり、そのため、制御リフト量を安定化させるための制御負荷が高くなり、またシステムの複雑化を招いている。
本発明は、前記従来技術の技術的課題に鑑みて案出されたもので、一部気筒の稼働が休止状態(減筒状態)のときに、他の気筒の吸気弁のリフト量を多段階に変化させることによって気筒休止(減筒)時におけるさらなる燃費の向上を図り得る多気筒内燃機関の可変動弁装置を提供する。
請求項1に記載の発明は、一部の気筒における吸排気弁の作動を停止可能な気筒休止機構と、前記一部の気筒以外の他の気筒における吸気弁のバルブリフト量を、所定のリフト量である第1リフト量と該第1リフト量よりも大きなリフト量である第2リフト量に段階的に切り換え可能な吸気可変リフト機構と、を備え、
前記気筒休止機構により前記一部気筒が気筒休止状態である場合には、前記吸気可変リフト機構により前記他の気筒が前記第1リフト量と第2リフト量を選択可能に構成したことを特徴としている。
この発明によれば、一部気筒の稼働が休止状態のときに、他の気筒の吸気弁のリフト量を多段階に変化させることによって気筒休止時における燃費の向上を図ることができる。
本発明の第1実施形態の多気筒内燃機関の可変動弁装置の概略図である。 Aは吸気側(排気側)気筒休止機構による零リフト制御時の作動説明図、Bは同機構による中リフト制御時の作動説明図である。 Aは吸気側可変リフト機構による小リフト制御時の作動説明図、Bは同機構による中リフト制御時の作動説明図である。 本実施形態のコントローラによる、機関回転数と機関トルクとの座標系における、可変動弁の制御マップである。 本実施形態における全筒運転時と減筒運転時の吸気・排気弁のバルブリフト特性及びスロットルバルブの開度特性図である。 図4に示す機関運転のA領域からB領域に移行する切り換えシーケンス図である。 図4に示す機関運転のA領域からB領域に移行する場合のコントローラの制御フローチャート図である。 第2実施形態のコントローラによる、機関回転数と機関トルクとの座標系における、可変動弁の制御マップである。 本実施形態における全筒運転時と減筒運転時の吸気・排気弁のバルブリフト特性及びスロットルバルブの開度特性図である。 第3実施形態内燃機関の可変動弁装置の概略図である。 本実施形態における全筒運転時と減筒運転時の吸気・排気弁のバルブリフト特性及びスロットルバルブの開度特性図である。 第4実施形態における#2気筒の吸気側可変リフト機構を示し、Aはサブロッカアームのロストモーション作動時を示す断面図、Bはサブロッカアームの固定時を示す断面図である。 本実施形態における全筒運転時と減筒運転時の吸気・排気弁のバルブリフト特性及びスロットルバルブの開度特性図である。 第5実施形態に供される吸気側の気筒休止機構と吸気側の可変リフト機構を示す斜視図である。 本実施形態における気筒休止機構を示し、Aは油圧ラッシアジャスタボディの固定状態(弁作動状態)を示す縦断面図、Bは油圧ラッシアジャスタボディのロストモーション状態(弁停止状態)を示す縦断面図である。 第6実施形態におけるコントローラによる、機関回転数と機関トルクとの座標系における、可変動弁制御マップである。 本実施形態における全筒運転時と減筒運転時の吸気・排気弁のバルブリフト特性及びスロットルバルブの開度特性図である。
以下、本発明に係る多気筒内燃機関の可変動弁装置の各実施形態を図面に基づいて詳述する。この実施形態は、ガソリン仕様の直列2気筒内燃機関に適用したものを示している。
〔第1実施形態〕
図1は第1実施形態における可変動弁装置を示し、吸気側(In側)と排気側(Ex側)は#1気筒と#2気筒において1気筒当たりそれぞれ2つの吸気弁1,1、2,2と排気弁3,3、4,4とを備えている。
前記#1気筒側の各吸気弁1,1と各排気弁3,3には、機関状態に応じて該各吸排気弁1,1、3,3の稼働を停止させる気筒休止機構5,6がそれぞれ設けられている一方、#2気筒側の各吸気弁2,2には、該各吸気弁2,2のバルブリフト量を段階的に可変制御する吸気側可変リフト機構7が設けられている。また、前記#2気筒側の各排気弁4,4は、後述する中リフトカム46とスイングアーム47を介してバルブリフト量が固定的な一定リフト特性になっている。
前記吸気側と排気側の気筒休止機構5,6は、同一の構造であるから、便宜上、吸気側気筒休止機構5について説明する。
この吸気側気筒休止機構5は、いわゆるVVLと称されるもので、図1〜図2に示すように、吸気カムシャフト8には、#1気筒側の中央に設けられた中リフト用の卵型の中リフトカム9と、該中リフトカム9の両側に設けられて、零リフト用の円筒カム10,10と、ロッカシャフト11に揺動自在に支持されて、前記両円筒カム10,10に対応した位置に一対のフォロワ部が配置され、該フォロワ部の各先端部の下端が前記両吸気弁1,1のステムエンドに当接した一体的なメインロッカアーム12と、前記中リフトカム9に対応した位置に設けられて、ロストモーション可能なサブロッカアーム13と、前記メインロッカア−ム12内に設けられて前記サブロッカアーム13を前記中リフトカム9側に付勢するロストモーション機構14と、メインロッカアーム12に固定された支軸15に揺動自在に支持されて、前記サブロッカアーム13の下端部に係脱することにより該サブロッカアーム13とメインロッカアーム12とを同期連動させ、あるいは連動を解除するレバー部材16と、該レバー部材16を係脱作動させる油圧プランジャ17及びリターンスプリングとを備えている。
前記油圧プランジャ17は、外周側に形成された油室18にロッカシャフト11の内部軸方向やメインロッカアーム12内に形成された油圧通路19a、19bを介してオイルポンプ20から油圧が供給されて後退移動すると共に、該油圧の供給がない場合は、内部に弾装されたコイルスプリング21のばね力によって進出移動するようになっている。
また、電磁式の気筒休止切換弁22によって前記油圧通路19a、19bとドレン通路23あるいはオイルポンプ20の吐出通路20aとの導通が切り換えられるようになっている。また、前記気筒休止切換弁22は、コントローラ24(ECU)から出力された制御電流によって切換作動するようになっている。
前記排気側の気筒休止機構6は、前述したように、吸気側気筒休止機構5と同じ構成であるから、図1において対応する構成部材の符番を変えて簡単に説明する。
機関前後方向に延びた排気カムシャフト40には、#1気筒側の中央に設けられた中リフト用の中リフトカム41と、該中リフトカム41の両側に設けられて、零リフト用の円筒カム42,42と、ロッカシャフト43に揺動自在に支持されて、前記両円筒カム42,42に対応した位置に一対のフォロワ部が配置され、該フォロワ部の各先端部の下端が前記両排気弁3,3のステムエンドに当接した一体的なメインロッカアーム44と、前記中リフトカム41に対応した位置に設けられて、ロストモーション可能なサブロッカアーム45と、前記メインロッカア−ム44内に設けられて前記サブロッカアーム45を前記中リフトカム41側に付勢するロストモーション機構46と、メインロッカアーム44に固定された図外の支軸に揺動自在に支持されて、前記サブロッカアーム45の下端部に係脱することにより該サブロッカアーム45とメインロッカアーム44とを同期連動させ、あるいは連動を解除する図外のレバー部材と、該レバー部材を係脱作動させる図外の油圧プランジャ及びリターンスプリングとを備えている。
前記油圧プランジャは、外周側に形成された図外の油室にロッカシャフト43の内部軸方向やメインロッカアーム44内に形成された油圧通路43aなどを介してオイルポンプ20から油圧が供給されて後退移動すると共に、内部に弾装されたコイルスプリングのばね力によって進出移動するようになっている。
また、前記吸気側気筒休止機構5と共用される前記気筒休止切換弁22によって、前記油圧通路43aなどとドレン通路23あるいはオイルポンプ20の吐出油圧との導通が切り換えられるようになっている。さらに、この気筒休止切換弁22は、コントローラ24から出力された制御電流によって切換作動するようになっていることは、前述の通りである。
前記コントローラ24は、クランク角センサやエアーフローメータ、機関水温センサ、油温センサ、スロットルバルブ50の開度を検出するスロットル開度センサなどの各種のセンサに基づいて現在の機関運転状態を検出して、前記気筒休止切換弁22や、後述する可変リフト切換弁36に制御電流をオン−オフ的に出力するようになっている。
〔吸気側と排気側の気筒休止機構5、6の作動〕
以下、この吸気側と排気側の気筒休止機構5、6の作動を説明するが、排気側気筒休止機構6も同じ作用になるため、ここでは代表的に吸気側気筒休止機構5の作動を図2に基づいて簡単に説明する。
まず、コントローラ24から前記気筒休止切換弁22への通電を遮断した場合は、油圧通路19a、19bは、ドレン通路23に導通されるので油圧が低下する。
したがって、図2Bに示すように、油圧プランジャ17が、コイルスプリング21のばね力によって進出移動して、レバー部材16をリターンスプリングのばね力に抗して反時計方向へ回動させて、レバー部材16の先端部が中リフトカム9(41)のベースサークル時にサブロッカアーム13(45)の先端側の下端顎部13aに係合し、サブロッカアーム13(45)とメインロッカアーム12(44)を一体的に連動させる。
これにより、メインロッカアーム12(44)が、中リフトカム9(41)のカムプロフィールにしたがって揺動することから、各吸気弁1,1(各排気弁3,3)は中バルブリフト量に切り換え制御される。具体的には、吸気弁1,1のバルブリフト量がLI3となり、排気弁3,3のバルブリフト量がLE1になる。
つまり、機関停止時など、オイルポンプ20からの切換油圧(切換エネルギー)が作用しない場合の態様(デフォルト態様)は、前述のような、中バルブリフト量LI3、LE1で吸排気弁1,1、3,3が開閉作動する状態になっている。
前記コントローラ24が、気筒休止切換弁22への通電を遮断する機関運転領域は図4及び図5に示す機関始動時及びアイドルを含む低回転低負荷領域であるA領域と高回転高負荷領域であるD領域である。
一方、コントローラ24から前記気筒休止切換弁22に通電されて、油圧通路19a(43a)とドレン通路23との連通が遮断されると、オイルポンプ20の吐出油圧が油圧通路19a、19bを介して油室18内に供給されて、図2Aに示すように、油圧プランジャ17がコイルスプリング21のばね力に抗して後退移動する。これによりレバー部材16は、リターンスプリングのばね力によって反対方向(時計方向)へ回動してサブロッカアーム13とメインロッカアーム12との連結が解除され、これにより、サブロッカアーム13は、ロストモーション機構14によってロストモーション状態になる。このため、メインロッカアーム12は、中リフトカム9のリフト力を受けずに、円筒部10、10に摺接しているだけとなり、吸気弁1,1のリフト量は零リフトとなる。これによって、弁停止状態となり、同様に前記排気弁3,3も排気側気筒休止機構6により弁停止状態になることから#1気筒が気筒停止(休止)状態になる。
前記コントローラ24が、前記気筒休止切換弁22へ通電する機関運転状態は図4及び図5に示す比較的低回転低負荷のB領域から中回転中負荷のC領域にかけての機関運転状態である。
前記#2気筒の吸気側可変リフト機構7は、図3に示すように、基本構造は前記吸気側気筒休止機構5、前記排気側気筒休止機構6と同じである。
すなわち、この吸気側可変リフト機構7は、前記吸気カムシャフト8の#2気筒側の中央に設けられた中リフト用の中リフトカム25と、該中リフトカム25の両側に設けられて、該中リフトカム25よりもカムリフト量が小さい小リフトカム26、26と、ロッカシャフト11に揺動自在に支持されて、前記両小リフトカム26,26に対応した位置に一対のフォロワ部が配置され、該フォロワ部の各先端部の下端が前記両吸気弁2,2のステムエンドに当接した一体的なメインロッカアーム27と、中リフトカム25に対応した位置に設けられて、ロストモ−ション可能なサブロッカアーム28と、前記メインロッカア−ム27内に設けられ該サブロッカアーム28を前記中リフトカム25方向に付勢するロストモーション機構38と、メインロッカアーム27に固定された支軸29に揺動自在に支持されて、前記サブロッカアーム28の下端部28aに係脱することにより該サブロッカアーム28とメインロッカアーム27とを同期連動させ、あるいは連動を解除するレバー部材30と、該レバー部材30を係脱作動させる油圧プランジャ31及びリターンスプリング32と、を備えている。
前記油圧プランジャ31は、外周側に形成された油室33にロッカシャフト11の内部軸方向やメインロッカアーム27内に形成された別異の油圧通路34a、34bを介して前記オイルポンプ20の吐出通路20aから油圧が供給されて後退移動すると共に、油圧が供給されない場合は、内部に弾装されたコイルスプリング35のばね力によって進出移動するようになっている。
また、前記ロッカシャフト11内の油圧通路34aは、電磁式の可変リフト切換弁36によって油圧通路34a、34bとドレン通路37あるいはオイルポンプ20の吐出油圧20aとの導通が切り換えられるようになっている。また、前記可変リフト切換弁36は、前記コントローラ24から出力された制御電流によって切換作動するようになっている。
〔吸気側可変リフト機構7の作動〕
前記構成の吸気側可変リフト機構7は、その作動によって各吸気弁2,2を常時稼働するようになっているが、前記コントローラ24から可変リフト切換弁36への通電を遮断することによって、前記油圧通路34aとドレン通路37とを連通させて、油圧プランジャ31に切換油圧(切換エネルギー)が作用しない状態(デフォルト態様)となり、図3Bに示すように、レバー部材30を介してサブロッカアーム28がメインロッカアーム27と連動することから、前記各吸気弁2,2は中リフトカム25により中バルブリフト量で開閉作動する。
一方、前記コントローラ24から可変リフト切換弁36へ通電されると、油圧通路34aとオイルポンプ20の吐出通路20aが導通される。これによって、図3Aに示すように、前記油圧プランジャ31が後退移動してレバー部材30が支軸29を介して回動してこの先端部が下端顎部28aから離間し、サブロッカアーム28とメインロッカアーム27との連動が解除される。よって、各吸気弁2,2は、小リフトカム26により小バルブリフト量で開閉作動する。
前記#2気筒側の各排気弁4,4は、バルブリフト量が固定された状態になっており、前記排気カムシャフト40の外周に#1気筒側の中リフトカム41と同じカムプロフィールを有する卵型の中リフトカム46が一体に設けられていると共に、前記ロッカシャフト43には、各排気弁4,4のステムエンドがそれぞれ当接する凸部47a、47aを有する矩形板状のスイングアーム47が揺動自在に設けられている。また、このスイングアーム47は、上面ほぼ中央位置に前記中リフトカム46が摺動する固定フォロア48が設けられている。
したがって、#2気筒の前記各排気弁4,4は、前記#1気筒側の中リフトカム42の中バルブリフト量LE1と同じリフト量LE1で中リフトカム46により常時開閉作動するようになっている。
図4は機関運転条件が変化した場合に、稼動気筒数やバルブリフト特性の変化を示すマップを示している(横軸は機関回転数、縦軸は機関トルクである)。
機関始動及びアイドリング運転を含む最も低回転低トルク側のA領域と最も高回転高トルク側のD領域は、全筒運転の領域である。
このA、D領域では、第1、#2気筒ともに吸気弁1,1、2,2と排気弁3,3、4,4は前述した中バルブリフト量で開閉作動する。つまり、#1気筒の吸気弁1,1は、吸気側気筒休止機構5がリフト態様となっているから中バルブリフト量(LI3)で作動する。一方、#2気筒の吸気弁2,2は、吸気可変リフト機構7が中リフト側作動態様となっているから中バルブリフト量(LI2)で作動する。ここで、本実施形態ではLI2=LI3となっており、全気筒の吸気弁が同一の中バルブリフト量で開閉作動する。
さらに、#1気筒の排気弁3,3は、排気側気筒休止機構6によってリフト態様となっており、中バルブリフト量(LE1)によって開閉作動する一方、#2気筒の排気弁4,4は、可変ではないスイングア−ム47によって、同じ中バルブリフト量(LE1)で開閉作動する。したがって、排気側も全気筒が同一の中バルブリフト量(LE1)で開閉作動する。
以上のように、A領域とD領域では、吸排気弁1〜4の全てが中バルブリフト量で作動しており、これが前述のデフォルト態様となっている。すなわち、両切換弁22,36(気筒休止、吸気可変リフト)の油圧が作用しない場合に機械的に安定な作動態様になっている。
前記A領域とD領域の中間にあるB領域とC領域が減筒運転領域つまり#1気筒が気筒休止状態となり、#2気筒のみが稼動(燃焼)している状態となっている。
前記B領域は、前記可変リフト切換弁36は、油圧オンとなっていることから、常時稼動の#2気筒の吸気弁2,2は小リフト(LI1)で作動し、一方、C領域では、油圧オフとなっていることから、#2気筒の吸気弁2,2は中リフト(LI2)で作動する。なお、B領域及びC領域では、前記気筒休止切換弁22が油圧オンとなっていることから、#1気筒の各吸気弁1,1と排気弁3,3は作動せずに気筒休止に移行している。
つまり、前記C領域では、前記気筒休止切換弁22は前記B領域から継続して油圧オン状態であり、したがって、#1気筒は気筒休止状態が継続している一方、前記可変リフト切換弁36が油圧オフとなって、#2気筒の吸気弁2,2は相対的にリフト量の大きい中リフト量の態様(リフト量LI2)に移行する。
図4のマップ上で、(1)は機関始動時あるいはアイドリング運転時である。ここからアクセルペダルを踏み込んで、(1)→(2)→(3)→(4)→(5)→(6)→(7)→(8)と加速して行くシ−ンについて本実施形態の効果を説明する。
まず機関始動時には、図4(1)、図5(1)にも示すように、全気筒態様であり、つまり第1、#2気筒とも稼動態様で、各気筒の吸排気弁1〜4は中バルブリフト量で開閉作動する。
機関の始動燃焼が開始されると、全気筒が燃焼仕事をするので速やかに機関回転数が立ち上がる。さらに、各吸気弁1〜2が中バルブリフト量(#1気筒 LI3、#2気筒LI2)で、各吸気弁1〜2の閉時期(IVC)は、下死点を僅かに超えたあたりで、スロットルバルブ50の開度がほぼ全開となっていることと相俟って、筒内への吸気充填効率が充分高くなるので、気筒あたりのトルクも高められて一層始動性が向上する。
特に、冷機始動時においては、機関の内部フリクションが大きく回転が上がりにくい傾向にあるが、これらの全筒運転態様でかつ各吸気弁1〜2が中バルブリフト量となっていることから、充填効率が十分に高められて燃焼トルクも充分に高められ、かつ全気筒が燃焼トルクを発生し、もって始動性をさらに良好にすることができる。
次に、機関始動後に暖機(ファ−ストアイドル)が完了して通常のアイドリング運転になっても、図4の(1)、図5の(1)に示すように、全筒運転態様でかつ各吸気弁1〜2の中バルブリフト量が継続される。但し、機関フリクションも下がっているので、図5の(1)のスロットル開度に示すように、始動時に対してスロットルバルブ50の開度が小開度まで絞られる。
吸気弁1〜2の中バルブリフト量により、IVCが下死点付近であって、有効圧縮比が高いため軽負荷時の燃焼が良好となり、さらにバルブオーバーラップが殆ど無く筒内残留ガス(内部EGR)が少ないため、一層燃焼が良好となる。
但し、ここで減筒運転にしてしまうと、爆発間隔が2倍に拡大してしまうので回転変動が増加し、特に静粛なアイドリング運転領域(車両停止時など)では、アイドリング振動やアイドリング回転変動として違和感として運転者に感じられてしまう。そのため、減筒運転にはしないのである。
次に、アイドリング運転状態からアクセルペダルを踏み込んで回転数やトルクが増加していくと、図4の(2)に示すように、スロットルバルブ50の開度を拡大して吸入空気量を高めて出力増加要求に対応して行き、AB境界ラインを超えると、図5の(3)や図6に示すように、まず、#2気筒の吸気弁2,2は小バルブリフト量に変換され、その直後、#1気筒の吸排気弁1,1、3,3が零リフトになって気筒休止に移行する。
これは、機関回転数やトルクが増加していくと車両としての騒音や振動レベルが増加することなどから、機関の回転変動や回転振動が気にならなくなり、そこで燃費の良い減筒(気筒休止)運転態様に切り換えられるのである。
ここで、減筒運転により燃費が向上する原理としては、以下の3つがあげられる。
1つ目は、同一機関トルクでみた場合、稼動気筒数が半減するので、混合気や燃焼ガスが接する筒内表面積が半減し、いわゆる冷却損失が低減して熱効率が向上することによって燃費が向上する。
2つ目は、稼動気筒数が半減するので、同一機関トルクでみた場合、スロットルバルブ50の開度が相対的に大きくなり、吸気管の負圧が減少することからポンプ損失が低減する。
3つ目は、動弁系の作動弁数が半減するので、動弁系の駆動フリクションが大幅に低減する。
以上の3つのメカニズムにより、減筒運転では燃費を向上(燃料消費量を低減)できるのである。
再び図4、図5の(3)(B領域)に戻るが、減筒運転移行に加えて、常時稼動の#2気筒の各吸気弁2,2が中バルブリフト量から小バルブリフト量に切り換わるのは、減筒運転での燃費効果を一層高めるのが狙いである。
すなわち、1点目として、#2気筒の各吸気弁2,2が中バルブリフト量のままだと、筒内への吸気充填効率が高いので、減筒状態といえどもスロットルバルブ50をある程度絞らなければならないことになり、これによってポンプ損失が比較的大きくなる。このため、充填効率の低い小カム(IVCが下死点より進角)にすることで、同一機関トルクに対するスロットルバルブ50の開度を大きくして、ポンプ損失を充分低減できるのである。
また、2点目として、吸気弁2,2が中バルブリフト量のままだと減筒状態といえども動弁駆動フリクションがまだ充分には下がっておらず、そこで小バルブリフト量にすることで動弁駆動フリクションを一層低減させることができるのである。
以上の2つの技術的効果により、減筒移行に加えて、常時稼動#2気筒の吸気弁2,2を中バルブリフト量(LI2)から小バルブリフト量(LI1)に変換することで、減筒運転での燃費効果を一層高めるのができるのである。
次に、図4、図5(3)の状態からさらにアクセルペダルを踏み込んでいくと、機関回転数や機関トルクを上昇するために、図5の(3)から(4)にかけて示すようにスロットルバルブ50の開度を拡大して行く。
しかしながら、前述のように、各吸気弁2,2は、ポンプ損失は小さいものの充填効率が上がりにくい小バルブリフト特性(IVC下死点より進角)であり、スロットルバルブ50をほぼ全開にしても(BC境界ライン付近の(4))、機関トルクが頭打ちになってしまう。
そこで、図4(5)において、常時稼動の#2気筒の各吸気弁2,2のバルブリフト量を小バルブリフト量から再び中バルブリフト量に切り換えるのである(可変リフト切換弁36の制御油圧を再びオフに切り換えてC領域とする)。
この各吸気弁2,2の中バルブリフト量は、前述のように、IVCが下死点を少し越えて充填効率が高くなるような設定であり、スロットルバルブ50の開度は少し絞った大開度となり、全開に対してはまだ余裕がある。したがって、スロットルバルブ50の開度をさらに開くことによってさらに機関トルクを高めることができる。
この結果、燃費の良い減筒運転領域を、高機関トルク側・高回転側に拡大できるのである。そして、減筒運転の領域を図4の(6)まで拡大できるのである。(小リフトのままだと(4)が限界)
このように、減筒運転領域を高機関トルク側まで拡大できたことにより、実用運転において、燃費の良い減筒運転の使用頻度を高め、もって実用運転における実質的な燃費効果を高めることができるのである。
さらに機関トルクが増加の要求があると、減筒ではその要求トルクを満足できなくなって、図4の(7)(D領域)に示すように、スロットルバルブ50開度がほぼ全開の状態から全筒運転に変換される(気筒休止切換弁22を再び油圧オフ)。
稼動(燃焼)気筒数が2倍になるので機関トルクは急増することから、スロットルバルブ50の開度を急激に絞りトルクショック(機関トルク段差)を抑制する。
さらに、アクセルペダルを踏み込んでいくと、スロットルバルブ50の開度が拡大しつつ機関トルクや回転数が増加して行き、最大トルク曲線上の(8)に達する。さらにアクセルペダルを踏み続けると、運転ポイントは最大トルク曲線上を高回転側にシフトして行く。
一方、アクセルペダルを緩めていくと、(8)→(7)→(6)→(5)→(4)→(3)→(2)→(1)(アイドル)というようにマップ上を戻って行く。
本実施形態の主たる効果をまとめると、減筒運転の低機関トルク側領域(B領域)では#2気筒の各吸気弁2,2が小バルブリフト量(LI1)となっているので、ポンプ損失低減やフリクション低減により同領域での燃費を一層向上できる。また、減筒運転の高機関トルク側領域(C領域)では、前記各吸気弁2,2を、充填効率を高められる中バルブリフト量(LI2)に切り換えるので、減筒領域を高機関トルク側に領域拡大でき、燃費の良い減筒領域の使用頻度を高めることができる。
以上により、実用運転時の燃費効果を高めることができる。しかも、吸気側弁停止機構と排気側弁停止機構である各気筒休止機構5、6及び可変リフト機構7のいずれもがバルブリフト量を段階的に切り換える(2段可変)ことから、比較的簡素な機構・構造で、かつ基本構造を共通とすることが可能になり、システムとしての基本構造や制御系を簡素化、統一化できる。
また、本実施形態では、前記可変リフト機構7や各気筒休止機構5、6が、カムプロフィールを選択することによって、リフト量を段階的、かつ択一的に選択できるので、制御リフト量に偏差やばらつきが生じにくく、エンジン性能が安定するという効果も得られる。
加えて、本実施形態の別の効果について説明すると、図4、図5おける(2)(全筒、中バルブリフト量)から(3)(減筒・小バルブリフト量)に移行する切り換えシ−ケンスを、図6に示すと共に、制御フローチャートを図7に示す。
ここで特徴的なのが、図6の(a)に示すように、先に#2気筒の吸気弁2,2のバルブリフト量を低下させ、次に#1気筒を気筒休止移行(減筒移行)させるのである。
これによれば、同一のスロットルバルブ50の開度で比較した場合に、充填効率低下変化の小さいリフト可変が先行して行われ、その所定時間後に同充填効率低下変化の大きい気筒休止切り換えが行われるので、トルクショックを抑制できる。
すなわち、前述した充填効率低下変化に伴いスロットルバルブ50の開度を速やかに拡大して、機関トルクショックを抑制する必要があるが、先行するのがリフト可変の方なのでスロットルバルブ50の開度の拡大補正量は少なくて済むことからトルクショックを抑制し易い。
一方、後続する気筒休止移行では、スロットルバルブ50の開度の拡大補正量は大きくなるのであるが、時間的な余裕があることと、既に拡大補正作動が先行して開始されているので、スロットルバルブ50の開度は円滑に速やかに拡大作動可能となるのである。
このようにして、前記図4の(2)から(3)に至る過程でトルクショックの発生を抑制されるのである。ちなみに、仮に先行して減筒移行の方が行われる場合を想定してみると、これは先行してスロットルバルブ50開度の大きな拡大補正を瞬時に実施しなければならないことを意味しており、この拡大補正に時間遅れが生じ、この結果トルクショックが発生し易くなるのである。
さらに、仮にリフト可変と減筒移行が全く同時に行われたとすると、両者が同一のオイルポンプ油圧を変換エネルギーとして用いているので、変換応答性が低下してしまうという問題も生じるのである。さらに、僅かな変換応答のばらつきにより、前述のような、減筒移行が先に行なわれる場合が発生してしまい、前述のようなトルクショックが生じる懸念もでてくるのである。それに対して、本実施形態では、リフト可変制御の開始後、所定時間経って初めて減筒移行するので、この様な懸念は回避されるのである。
さらに、本実施形態の別の効果として、前記各気筒休止機構5,6と吸気可変リフト機構7の両方が、切り換え油圧(切換エネルギー)が作用しない場合には中バルブリフト量で作動する態様に機械的に安定するように構成されている。ここで中バルブリフト量とは吸気弁1〜2の閉時期(IVC)が下死点を少し越えたあたりの低回転における充填効率が高まるバルブリフト特性となっている。
したがって、機関始動時に、クランキング前に予め、全気筒の吸気弁1〜2が中バルブリフト量で作動する態様となっているので、クランキング開始のまさに初期から、予め充填効率が高まるリフト特性になり、これによって始動性を高めることができる。
また、前記各切換弁22,36の電気系統の断線などの異常や、油圧系のオイルリ−クなどの異常が発生した場合であっても、予め機械的に中バルブリフト量で作動する態様に安定しているので、良好な始動性をクランキングのまさに初期から得ることができる。つまり、所謂メカニカルフェールセーフ機能を有している。
また、本実施形態では、#2気筒の各吸気弁2,2の中バルブリフト量と小バルブリフト量では、各吸気弁2,2の開時期(IVO)はほぼ一定となるように両カムプロフィ−ルが設定されている。
すなわち、図5にも示すように、バルブリフト量を切り換えてもIVOはほぼ変わらないので、バルブリフト量の切り換え時にバルブオーバーラップが変化して筒内の内部EGR量が変化するのを抑制して、バルブリフト量の切り換え時の過渡的な内部EGR量の変化に起因する過渡性能の不安定化を抑制できる。
ここで、吸気弁のリフト位相を可変にできる位相可変型のバルブタイミング機構VTCを併設しても良い。これによれば、図4(1)のアイドリング運転中で、吸気リフト位相を遅角側へ制御して負のオーバーラップとすることにより、筒内残留ガス量を一層低減させ、一層アイドル安定性を向上することもできる。あるいは図4(8)の最大トルク特性において機関回転数の増加に応じてVTCを遅角制御して行き、最高回転数付近では吸気弁1〜2の閉時期(IVC)を下死点から充分に遅角制御して、高回転域での充填効率を高めて最大出力を向上することも可能である。
また、前述の各吸気弁1〜2の両カムプロフィ−ルの開始点に相違があった場合でも、バルブリフト量の切り換え時のIVOを、このVTCの制御によりほぼ一定に保持することなどができ、カムプロフィール設定の自由度を高めることもできる。
次に、図7に基づいて前記コントローラ24による制御フローについて説明する。まず、ステップ1では、前述した各種センサ類などから現在の機関運転状態を読み込み、ステップ2では現在の運転状態が図4に示すA領域内か否かを判断する。
ここで、A領域内ではないと判断した場合はリターンするが、A領域であると判断した場合はステップ3に移行する。
ステップ3では、前記AB境界ラインに移行したか否かを判断し、AB境界ラインでない場合はリターンするが、AB境界ラインに移行したと判断した場合(図6の(2)に対応)は、ステップ4に移行する。
ステップ4では、#2気筒の吸気弁2,2のバルブリフト量を減少するように可変リフト切換弁36に制御電流を出力して、高油圧(信号油圧オン)により中バルブリフト量から小バルブリフト量に切り換える。同時にスロットルバルブ50の開度を増大する制御信号を出力して中開度からやや大開度に制御する(図6のaに対応)。
ステップ5では、ステップ4での制御開始から所定時間Δtを経過したか否かをタイマーにより判断し、ここで未だ所定時間を経過していない場合はステップ4に戻るが、所定時間を経過したと判断した場合は、ステップ6に移行する。
このステップ6では、気筒休止切換弁22に、気筒休止移行の制御信号(制御電流)を出力し、各気筒休止機構5,6へ高油圧の信号油圧を供給し(油圧オン)、#1気筒の吸気弁1,1と排気弁3,3の開閉作動を停止させると共に、スロットルバルブ50の開度をさらに増大制御させる制御信号を出力する(図6の(3)に対応)。これらの一連の処理を完了した後は、そのままリターンする。
このように、機関運転状態が図4、図5の(2)から(3)に移行する場合には、前述したように、図6のシ−ケンスに基づき、先行して#2気筒の吸気弁2,2のバルブリフト量を小バルブリフト量に減少させ、次に#1気筒を気筒休止移行すれば、前述のようにトルクショックを抑制できるのである。そして、#1気筒が気筒休止で#2気筒の吸気弁が小バルブリフトの状態では、ポンプ損失や動弁フリクションを充分低減できることにより、燃費を十分に向上させることができる。これらの原理は、前述した通りである。
〔第2実施形態〕
図8及び図9は本発明の第2実施形態を示し、第1実施形態に対して図8に示す気筒数/バルブリフト量のマップが異なっている。
すなわち、第1実施形態の図6に示す(2)から(3)に移行する途中段階の態様である(a)を、予めマップの領域としてA領域(2)とB領域(3)との間に与えている(図8参照)。
これによれば、(2)から(3)に変化する際、第1実施形態では、高度な過渡制御が必要であったのに対し、本実施形態では予めマップにして与えているだけなので、過渡制御が簡素化され、制御負荷が小さくなる。
さらに、(6)における減筒運転・中バルブリフト量と(7)における全筒運転・中バルブリフト量との間に、(b)領域、つまり全筒運転・小バルブリフト量の領域を予めマップに与えている。 この(b)領域のバルブリフト特性を図9に示す。同一スロットルバルブ50の開度で比較した場合、全筒運転なので(6)より充填効率が高く、#2気筒の吸気弁2,2は小バルブリフト量なので(7)より充填効率が低く、したがって(b)を介在させることで、トルク変化にワンクッション置くことになる。
前記(6)から(7)に至る際のトルクショック抑制はスロットルバルブ50の開度を瞬時に補正することで行われるが、(6)と(7)の間に(b)を介在させることによって、スロットルバルブ50の開度の急激な補正過渡制御を回避できる。
また、(b)も(a)と同様に、予めマップにして与えているだけなので、その面からも過渡制御が簡素化され、制御負荷が小さくなる。
〔第3実施形態〕
図10及び図11は第3実施形態を示し、気筒休止機構5,6や吸気側可変リフト機構7などの基本構成は図1に示す第1実施形態と同様であるが、異なるところは、前記#2気筒のバルブリフト量が固定であった前記排気弁4,4側にも、排気側可変リフト機構51を設けたものである。
すなわち、排気側可変リフト機構51は、図3に示す前記吸気側可変リフト機構7と同じ構造であるから簡単に説明すると、排気カムシャフト40に中リフトカム52の両側部に小リフトカム53,53が設けられ、前記両小リフトカム53,53に対応した位置に一対のフォロワ部が配置され、該フォロワ部の各先端部の下端が前記両排気弁4,4のステムエンドに当接した一体的なメインロッカアーム54と、中リフトカム52に対応した位置に設けられて、ロストモ−ション可能なサブロッカアーム55と、前記メインロッカア−ム54内に設けられて前記サブロッカア−ムを前記中リフトカム52側に付勢するロストモーション機構と、メインロッカアーム54に固定された支軸に揺動自在に支持されて、前記サブロッカアーム55の下端部に係脱することにより該サブロッカアーム55とメインロッカアーム54とを同期連動させ、あるいは連動を解除する図外のレバー部材と、該レバー部材を係脱作動させる油圧プランジャ及びリターンスプリングとを備えている。
前記油圧プランジャは、外周側に形成された油室にロッカシャフト43の内部軸方向やメインロッカアーム54内に形成された別異の油圧通路43bなどを介して前記オイルポンプ20の吐出通路20aから油圧が供給されて後退移動すると共に、内部に弾装されたコイルスプリングのばね力によって進出移動するようになっている。前記油圧通路43bは、前記吸気可変リフト機構7の油圧通路34aと連通しており、つまり両者7,51が同時に、同じ可変リフト切換弁36により制御されるようになっている。
すなわち、前記ロッカシャフト43内の油圧通路43bは、前記可変リフト切換弁36によって油圧通路43bとドレン通路37あるいはオイルポンプ20の吐出油圧20aとの導通が切り換えられるようになっている。
そして、可変リフト切換弁36の切り換え油圧がオフになった場合には、中リフトカム52により、各排気弁4、4は中バルブリフト量(LE1)となり、切り換え油圧がオンとなった場合には、小バルブリフト量(LE2)に切り換えられる。
このように、吸気側可変リフト機構7と排気側可変リフト機構51とを、同じ油圧を介して同時に切り換えできるようになっていることから、システムが簡素で済むだけでなく、吸気弁2,2のバルブリフトと排気弁4,4のバルブリフトが同時に切り換えられるので、両者間で不都合な変換時間差が生じるのが防止され、変換時の過渡性能が安定する。
次に、第1実施形態に対する本実施形態のさらなる特徴としては、図11に示すように、減筒運転時の吸気弁2,2が小バルブリフト領域(領域B、(3)(4))において、稼動#2気筒における排気弁4,4のバルブリフト量を小リフト(LE2)とできる点がある。
すなわち、排気弁4,4の小リフト化により排気弁4,4の開時期(EVO)を下死点付近まで遅角したので、燃焼圧をピストン下死点付近まで有効に膨張仕事として活用できるので燃費を一層低減できる。
また、排気弁4,4の閉時期(EVC)が上死点前なので、上死点位置において筒内に高温内部EGRを多く残留させることができ、その面からも燃費が向上する。
前記第1実施形態で説明したように、バルブオーバーラップよる内部EGRは吸排気脈動などの影響でEGR量がばらつき易いのに対し、この排気弁4,4の上死点前閉じによる内部EGRは、原理的に吸排気脈動の影響は受けにくく、EGR量のばらつきは小さい。また、バルブオーバーラップよる内部EGRは一度吸気系に戻したEGRを再度吸入するため、温度が下がりがちであるのに対し、この排気弁早閉じによれば、EGRガスを筒内から排出する前に筒内に保持することになり、高温のEGRガスが筒内に保持され、もって燃焼が改善でき燃費も一層向上するのである。
したがって、本実施形態では、内部EGRのばらつきを抑えつつ内部EGR量を増大できる。また、前述のように、膨張仕事を増大できることにより、さらには高温内部EGRにより燃焼改善できることにより、減筒吸気小リフト領域の燃費を一層向上できるのである。
〔第4実施形態〕
図12及び図13は第4実施形態を示し、第1実施形態における吸気可変リフト機構7の構造及びカムプロフィ−ルを変更したものである。
つまり、吸気カムシャフト8の#2気筒に対応する位置に、サブロッカアーム28に摺接する大リフトカム60が設けられていると共に、該大リフトカム60の両側にメインロッカアーム27に設けられた一対のフォロワ部と摺接する2つの中リフトカム61、61が設けられている。
前記中リフトカム61,61による吸気弁2,2のバルブリフト量LI1は、吸気側気筒休止機構5の中リフトカム9による吸気弁1,1のバルブリフト量LI3とほぼ同程度となっている。一方、前記大リフトカム60によるバルブリフト量LI2は、前記中バルブリフト量LI1及びLI3よりさらに大きなリフト量になっている。また、前記サブロッカアーム28は、第1実施形態と同様のロストモーション機構38により、大リフトカム60側に付勢されている。
そして、デフォルト態様は第1実施形態とは逆になっており、相対的に小さい側のリフト(中バルブリフト量LI1)で開閉作動する態様がデフォルト態様となっている。
図12にその作動状態を示すが、油圧プランジャ31にはフランジ部がなく、コントローラ24により可変リフト切換弁36の切り換え油圧がオンになると、油圧プランジャ31は、進出してレバー部材30を反時計方向に回転させ、レバー部材30の先端部がサブロッカアーム28の顎部28aに入り込み、メインロッカアーム27とサブロッカアーム28が回転方向で一体となる。これによって、吸気弁2,2は、図12Bで示すように、大リフトカム60のカムプロフィールによって大バルブリフト量LI2でリフト作動する。
一方、前記切り換え油圧がオフになると、図12Aで示すように、レバー部材30がリタ−ンスプリング32により時計方向に戻され、レバー部材30の先端部がサブロッカアーム28の顎部28aから外れて、サブロッカアーム28が前記ロストモーション機構38を介してロストモーションする状態になる。これによって、吸気弁2,2は、図12Aに示すように、メインロッカアーム27が一対のフォロワ部を介して中リフトカム61のカムプロフィールによって中リフト量LI1でリフト作動する。
つまり、デフォルトリフトは、第1実施形態が相対的に大きい側のLI2(中バルブリフト量)であったのに対し、第4実施形態では相対的に小さい側のLI1(中バルブリフト量)となっている。ここで、リフト量の絶対値でみれば両者は同等の中リフトとなっている。
アンチデフォルト側のリフトで見てみれば、第1実施形態が相対的に小さい側のLI1(小バルブリフト量)であったのに対し、第4実施形態では相対的に大きい側のLI2(大バルブリフト量)となっている。
図13にリフト特性を示す。リフト特性として異なっているのはB領域の(3)(4)で示す部分であって、第1実施形態では、減筒・吸気小リフトになっているのに対し、本実施形態では、減筒・吸気大リフトになっている。
この吸気大リフトは、図13に示すように、吸気弁2,2の閉時期が下死点より大幅に遅れているので、第1実施形態の小リフト同様に筒内への吸気充填効率が低下し、その分スロットルバルブ50の開度を広げないと所定トルクを出せなくなる。つまり、吸気管の負圧が減少してポンプ損失が低減され、燃費が向上するのである。
一方、#2気筒の吸気弁2,2のバルブリフト量が増加するので動弁駆動フリクションは増加するという燃費悪化要因もでてくるのであるが、他方で、吸気弁2,2の閉時期が充分遅れたことにより 筒内導入空気を下死点後に吸気管側に再排出することで、吸気管内を攪拌することができる。この結果、燃焼が改善されるので、この点からは燃費を向上することができる。
また、比較的低温の新気を筒内に多量に導入し、そして再排出することで、筒内冷却ができるので、ノッキングがしにくくなり、点火時期を進角することによって燃費を改善することもできる。結果として、第1実施形態と同様に燃費効果を充分に高められるのである。
〔第5実施形態〕
図14は第5実施形態を示し、これは、第1実施形態に対して、吸気、排気側気筒休止機構5、6の構造と吸気側の可変リフト機構7の構造を変更したものである。
まず、吸気側の動弁機構を簡単に説明すると、#1気筒側では、吸気カムシャフト8の外周に一対の回転カム70、70が設けられていると共に、該各回転カム70、70の回転に伴って揺動して各吸気弁1,1を開閉作動させる一対のスイングアーム71、71が設けられている。また、シリンダヘッドに保持されて、各スイングアーム71と各吸気弁1、1との間の隙間を零ラッシに調整する支点部材(ピボット)である一対の第1、第2油圧ラッシアジャスタ72、72が配設されている。
一方、#2気筒側では、後述する可変リフト機構の一部を構成する揺動カム73、73が中央の軸受け部を介して一体的に設けられて、吸気カムシャフト8の外周に揺動自在に支持されていると共に、該各揺動カムカム73、73の揺動に伴って揺動して各吸気弁2,2を開閉作動させる一対のスイングアーム74、74が設けられている。また、同じくシリンダヘッドに保持されて、各スイングアーム74と各吸気弁2、2との間の隙間を零ラッシに調整する支点部材(ピボット)である一対の第3,第4油圧ラッシアジャスタ75、75が配設されている。
前記第1、第2油圧ラッシアジャスタ72、72は、図15に示すように、ロストモーションによる気筒休止機構5を構成しており、シリンダヘッド01の円柱状の各保持穴01a内にそれぞれ保持された有底円筒状のボディ76と、該ボディ76内に上下摺動自在に収容されて、下部に一体に有する隔壁77を介して内部にリザーバ室78を構成するプランジャ79と、前記ボディ76の下部内に形成されて、前記隔壁77に貫通形成された連通孔77aを介して前記リザーバ室78と連通する高圧室80と、該高圧室80の内部に設けられて、前記リザーバ室78内の作動油を高圧室80方向へのみ流入を許容するチェック弁81と、を備えている。また、前記シリンダヘッド01の内部には、前記保持穴01a内の溜まった作動油を外部に排出する図外の排出孔が形成されている。
前記ボディ76は、外周面に円筒状の第1凹溝76aが形成されていると共に、該第1凹溝76aの周壁に、前記シリンダヘッド01の内部に形成されて下流端が前記第1凹溝76aに開口した油通路82とボディ76内部とを連通する第1通路孔83が径方向に貫通形成されている。
また、#1気筒側の第1、第2油圧ラッシアジャスタ72,72のボディ76は、底部76b側が#2気筒側の第3,第4油圧ラッシアジャスタ75、75側のボディよりも下方向へ延設されてほぼ円柱状に形成されている。
前記油通路82は、シリンダヘッド01内に形成された潤滑油供給用の図外のメインオイルギャラリと連通しており、このメインオイルギャラリには、図外のオイルポンプから潤滑油が圧送されるようになっている。
前記プランジャ79は、図15A,Bに示すように、軸方向のほぼ中央の外周面に円筒状の第2凹溝79aが形成されていると共に、該第2凹溝79aの周壁に前記第1通路孔83とリザーバ室78とを連通する第2通路孔84が径方向に沿って貫通形成されている。また、各プランジャ79の先端頭部79bの先端面が各スイングアーム71の他端部の球面状の下面凹部との良好な摺動性を確保するために球面状に形成されている。
なお、この各プランジャ79は、ボディ76の上端部に嵌着固定された円環状のストッパ部材85によってその最大突出量が規制されるようになっている。
前記第2凹溝79aは、その軸方向の幅が比較的大きく形成され、これによってボディ76に対するプランジャ79のいずれの上下摺動位置においても前記第1通路孔83と第2通路孔84とを常時連通するようになっている。
前記各チェック弁81は、前記連通孔77aの下部開口縁(シート)を開閉するチェックボール81aと、該チェックボール81aを閉方向へ付勢する第1コイルばね81bと、該第1コイルばね81bを保持するカップ状のリテーナ81cと、ボディ76の底壁76bの内底面とリテーナ81cの円環状上端部との間に弾装されて、リテーナ81cを隔壁77方向へ付勢しつつプランジャ79全体を上方に付勢する第2コイルばね81dとから構成されている。
そして、前記駆動カム70のベースサークル区間では、前記第2コイルばね81dによる付勢力による前記プランジャ79の進出移動(上方移動)に伴って高圧室80内が低圧になると、前記油通路82から保持穴01a内に供給された作動油が第1凹溝76aから第1通路孔83と第2凹溝79a及び第2通路孔84を通ってリザーバ室78に流入して、さらにチェックボール81aを第1コイルばね81bのばね力に抗して押し開き、作動油を高圧室80内に流入させる。
これによって、プランジャ79は、スイングアーム71の他端部を押し上げてローラ71aと駆動カム70との接触を介して駆動カム70とスイングアーム71の一端部及び各吸気弁1のステムエンドとの間の隙間を零ラッシに調整するようになっている。
そして、前記駆動カム70のリフト区間では、プランジャ79に下方荷重が作用するので、高圧室80内の油圧が上昇し、高圧室80内のオイルがプランジャ79とボディ76の隙間から漏れ出てプランジャ79は僅かに降下する(リークダウン)。再び、駆動カム70のベースサークル区間になると、前述のように、前記第2コイルばね81dによる付勢力で前記プランジャ79の進出移動(上方移動)により、各部の隙間を零ラッシに調整するのである。
このようなラッシ調整機能を、前記第1〜第4油圧ラッシアジャスタ72,72、75,75の全てがもっている。
前記吸気側と排気側の気筒休止機構5、6は、同じ構造であるから以下では吸気側の気筒休止機構5について説明する。これは、前記#1気筒の第1、第2油圧ラッシアジャスタ72、72側にのみ設けられ、前記各保持穴01aの底部側に連続して形成された円柱状の一対の摺動用穴90と、該各摺動用穴90の底面とボディ76の下面との間に弾装されて、前記第1、第2油圧ラッシアジャスタ72,72を上方向へ付勢するロストモーションスプリング91,91と、第1、第2油圧ラッシアジャスタ72,72のロストモーションを規制する一対の規制機構92と、から構成されている。なお、#2気筒の吸気側第3、第4ラッシアジャスタ75、75側には、気筒休止機構5が設けられておらず、したがって、通常のピボット機能と零ラッシ調整機能のみを有している。
前記各摺動用穴90は、内径が前記保持穴01aの内径と同一に設定されて前記各ボディ76が前記保持穴01aから連続的に上下方向へ摺動可能に保持するようになっている。
前記各ロストモーションスプリング91は、コイルスプリングによって形成されて、前記ボディ76の底面を上方向へ付勢して前記プランジャ79の先端頭部79bを前記スイングアーム71の他端部下面の凹部に弾接させるようになっている。
また、前記各ボディ76は、前記シリンダヘッド01の内部に挿通配置されたストッパピン93によって最大上方移動位置が規制されるようになっている。すなわち、前記各ストッパピン93は、シリンダヘッド01内を前記ボディ76に向かって軸直角方向に配置され、先端部93aが前記第1凹溝76a内に摺動可能に臨設配置されて、ボディ76の上方移動に伴い前記先端部93aが第1凹溝76aの下端縁に当接することによってボディ76の最大上方の摺動位置が規制されるようになっている。
したがって、前記各油圧ラッシアジャスタ72は、各スイングアーム71の揺動に伴い前記ロストモーションスプリング91のばね力を介して前記保持穴01aと摺動用穴90との間を上下にストロークしてロストモーションを行うことによって、前記スイングアーム71の揺動支点としての機能が失われて、駆動カム70のリフト作動が吸収され、各吸気弁1、1の開閉作動を停止させるようになっている。
前記各規制機構92は、前記ボディ76の底部76bの内部径方向に貫通形成された移動用孔93と、前記シリンダヘッド01内に保持穴01aと軸直角方向に形成された規制用孔94と、前記移動用孔93の内部一端側に固定されたリテーナ95と、前記移動用孔93の内部に摺動自在に設けられて、該移動用孔93から前記規制用孔94に跨って移動可能な規制ピン96と、該規制ピン96の後端と前記リテーナ95との間に弾装されて、前記規制ピン96を規制用孔94方向へ付勢するリターンスプリング97と、から主として構成されている。
前記規制用孔94は、前記ボディ76が前記ストッパピン93によって最大上方位置に規制された際に、前記移動用孔93と軸方向から合致するようになっており、内径が前記移動用孔93とほぼ同一に形成されていると共に、一端側にシリンダヘッド01内に形成された油通路孔98から信号油圧が導入されるようになっている。
前記リテーナ95は、有蓋円筒状に形成されて、底部に規制ピン96の円滑な移動を確保するための呼吸孔95aが貫通形成されていると共に、軸方向の長さが図15Bに示すように、前記規制ピン96が移動用孔93に完全に収容された時点で、先端縁に規制ピン96の後端が当接してそれ以上の後退移動を規制する長さに設定されている。
前記規制ピン96は、中実円柱状に形成されて、外径が前記移動用孔93と規制用孔94の内径よりも僅かに小さく形成されて円滑な摺動性が確保されている。また、この規制ピン96は、前記油通路孔98から規制用孔94に供給された油圧を先端部96aの受圧面によって受けることにより、前記リターンスプリング97のばね力に抗して後退移動して先端部が規制用孔94から抜け出して移動用孔93内に収容されて、規制が解除されるようになっている。
前記油通路孔98(規制用孔94)には、図1に示すようなオイルポンプ20から圧送された油圧が気筒休止切換弁22を介して信号油圧として供給されるようになっている。
前記気筒休止切換弁22は、前記コントローラ24から制御電流が通電、非通電(オン−オフ)されてポンプ吐出通路20aと前記油通路孔98とを連通するか、またはポンプ吐出通路20aを閉止して前記油通路孔98とドレン通路23を連通するように切り換え制御されるようになっており、これによって、信号油圧を大小2段階に制御するようになっている。
そして、本実施形態における前記気筒休止機構5、6も、機関運転状態に応じて前記コントローラ24から気筒休止切換弁22に制御電流がオン−オフされて、前記第1実施形態と同じ作用により#1気筒側の吸気弁1,1及び排気弁3,3
の弁停止、弁作動を行う。つまり、この気筒休止機構5、6もデフォルト態様は、気筒休止でなく弁作動態様であって、そのときのリフト量は、吸気側でLI3の中リフト、排気側でLE1の中リフトとなっている。
前記吸気側可変リフト機構7は、例えば特許第4931740号公報に記載されたリフト量可変機構(VEL)を基本構造が同じであるから、図14に基づいて簡単に説明すると、前記吸気カムシャフト8の#2気筒側の外周に固定された円形状の駆動カム100と、吸気カムシャフト8の外周面に揺動自在に支持されて、前記各スイングアーム74を介して前記各吸気弁2、2を開閉作動させる前述の一対の揺動カム74と、前記駆動カム100の回転力を揺動力に変換して前記一対の揺動カム74に伝達する伝達機構と、該伝達機構を介して前記各吸気弁2,2のバルブリフト量を制御する制御機構と、から構成されている。
前記伝達機構は、吸気カムシャフト8の上方に配置されたロッカアーム101と、該ロッカアーム101の一端部と駆動カム100とを連係するリンクアーム102と、ロッカアーム101の他端部と一つの揺動カム73とを連係するリンクロッド103と、を備えている。
前記制御機構は、吸気カムシャフト8の上方位置に軸受部に回転自在に支持された制御軸104と、該制御軸104の外周に前記ロッカアーム101の支持孔に摺動自在に嵌入されて、各ロッカアーム101の揺動支点となる制御カム105と、前記制御軸104の回転角度を機関運転状態に応じて制御する図外のアクチュエータと、を備えている。
また、前記制御軸104の一端部には、該制御軸104の最大回転位置を規制するほぼ扇状のストッパ部106が固定されており、このストッパ部106は、周方向の一端面106aがシリンダヘッド01に設けられたストッパ面に当接した回転位置で吸気弁2,2の小バルブリフト量(LI1)に制御するようになっている。一方、周方向の他端面106bがシリンダヘッド01に設けられた他のストッパ面に当接した回転位置(図中矢印方向への回転位置)で吸気弁2,2の中バルブリフト量(LI2)に制御するようになっている。
さらに、制御軸104の前記ストッパ部106よりも軸方向端部側には、該制御軸104を中バルブリフト量に制御する方向に付勢する付勢機構107が設けられている。この付勢機構107は、制御軸104の端部に設けられた矩形状の被押圧部107aと、該被押圧部107aを介して前記制御軸104を図中矢印方向の中バルブリフト量制御する回転方向へ付勢するコイルスプリング107bとから構成されている。このコイルスプリング107bは、シリンダヘッド01の上面と被押圧部107aとの間に弾装されて、リテーナ107cを介して被押圧部107aに弾接している。
したがって、前記制御軸104に対して、前記アクチュエータによって回転させる切り換えエネルギーが作用しない場合には、前記付勢機構107によって各吸気弁2,2を中バルブリフト量LI2で作動する態様に安定的に保持するようになっており、この中リフト(LI2)作動が、第1実施形態同じくデフォルト態様になっている。
なお、前記アクチュエータによる切り換えエネルギーとしては、電動モータに供給される電流でも良いし、油圧モータのような油圧であってもよい。
本実施形態では、#2気筒の吸気弁のリフト量は、#1気筒が気筒休止の状態において、前述のLI1とLI2の間で段階的に変換し得るため、第1実施形態と同様の燃費効果を得ることができる。さらに、LI1とLI2の間でリフト量が択一的に非連続で急変するのではなく、変換過渡時において連続的にリフト量が変化する機構のため、トルクショックが起こりにくいという効果も得られる。
本実施形態では、可変リフト機構は吸気側にしか用いていないが、第3実施形態と同様に排気側にも可変リフト機構を設けても良い。こうすれば、さらに燃費が向上する。
〔第6実施形態〕
図16は第6実施形態に用いられるバルブリフト量のマップを示し、第1実施形態の場合は、減筒領域において、常時稼動気筒の吸気リフト量がLI1である領域Bと、LI2である領域Cの2領域に分かれていたのに対し、本実施形態では、このC領域をさらに、C−1領域、C−2領域の2つの領域に分けている。
C−2領域は、第1実施形態のC領域と同じ吸気リフト量LI2であり、C−1領域ではLI1とLI2の中間のリフト量LI1.5となっている。
すなわち、ここで、稼動気筒(#2気筒)における可変リフト機構は、第1実施形態のような2段階の切り換えではなく、3段階に切り換える機構となっている。
この3段階の可変リフト機構としては、例えば、特開2002−256832号公報の図16、図17に示すようなものがある。これは、カム山として、小リフトカム、中間リフトカム、中リフトカムがあり、これらは順にメインロッカア−ム、中央サブアーム、端部サブア−ムに当接している。
両サブア−ムがロストモ−ションしている状態では、吸気弁2,2は小リフトカムにより小リフト作動(LI1)となり、中央サブア−ムが可変リフト切換弁の第1信号油圧制御によりメインロッカア−ムに固定されると中間リフト作動(LI1.5)となり、さらに端部サブア−ムが別の可変リフト切換弁の第2信号油圧制御によりメインロッカア−ムに固定されると中リフト作動(LI2)になる。
図17に、図16のマップと対応するリフト特性を示す。第1実施形態の図5と比較すると、(1)〜(4)までは同様であり、また(6)〜(8)までも同様であるが、
(4)と(6)の間に、(9)〜(11)が入ってくる。
減筒状態で稼動気筒の吸気弁2,2が小リフトLI1の状態で(4)に達するとスロットルバルブ50の開度はほぼ全開になり機関トルクは頭打ちになり、BCラインを越えると、さらに機関トルクを高めるためにリフト量を増加させることになる。
ここで、第1実施形態のような中リフトLI2に変化する場合は、機関トルク増大を抑えるためスロットルバルブ50の開度は大開度であるものの、ある程度抑えることになる。したがって、ある程度のポンプ損失が発生する。
これに対して、本実施形態のような中間リフトLI1.5(L2より小)に変化する(9)の場合は、充填効率が下がり気味になってしまうので、その分、スロットルバルブ50の開度を大きくして(大開度〜ほぼ全開の中間)機関トルクを維持することになる。このようなスロットルバルブ50の開度増大により、C−1領域では一層ポンプ損失を低減し、一層燃費を向上できるのである。
さらにアクセルペダルを踏み込んでいくと、(10)で機関トルクが頭打ちになり、C−1とC−2の境界ラインを超えると、(11)でリフト量をLI2に増大するのである。それ以降は第1実施形態と同様である。
このように、本実施形態では、C−1領域において、LI2よりリフトの低いLI1.5の領域を増やすことで、一層燃費を向上できるのである。
以上、第1実施形態から第6実施形態まで説明してきたが、これらから分かるように、気筒休止機構や可変リフト機構の構造は特に具体的には限定されるものではない。気筒休止機構は、第1実施形態で示した作動カム切換え型でもよいし、第5実施形態で示したロストモ−ション型でもよい。
可変リフト機構の方も、第1実施形態で示した作動カム切換え型でも良いし、第5実施形態で示した揺動カム方式でもよい。
つまり、本発明の主旨から逸脱しない範囲で、多様な方式・構造に適用可能である。
また、切り換えエネルギーとしては、油圧に限らず、電動すなわち電気や別のエネルギ−源であってもよく、また負圧力などであっても良い。
さらに、可変リフト機構だけでなく、可変位相型のバルブタイミング機構を併用しても構わない
さらに、第6実施形態に示したように、可変リフト機構の段階的な切り換えは2段でなく3段でも構わない。3段の場合は燃費効果が一層高まる。また、さらに段数を増やすことも可能で、その場合はさらに燃費が向上する。吸気弁リフト量の段階的な変化のさせ方としては、作動カム切換え型のような、択一的に急変するものでも良いし、揺動カム方式のような連続的に変換するような機構を用いても良い。前者の場合は、リフト制御精度が高く、後者の場合はトルクショックに有利である。
前記実施形態から把握される前記請求項以外の発明の技術的思想について以下に説明する。
〔請求項a〕請求項1に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記気筒休止可能な一部気筒以外の他の気筒における排気弁のバルブリフト量を、所定リフト量の排気第1リフト量と該排気第1リフト量よりも大きな排気第2リフト量に段階的に切り換え可能な排気可変リフト機構を設け、
前記吸気可変リフト機構によって前記吸気第1リフト量と吸気第2リフト量との間で段階的に切り換えられる際に、前記排気可変リフト機構によって前記排気第1リフト量と排気第2リフト量との間でリフト量が段階的に切り換えられるように構成したことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、排気リフト量の変化によって燃費の低減効果を一層高めることが可能になる。
〔請求項b〕請求項3に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記一部の気筒を休止する際に、前記他の気筒の前記吸気可変リフト機構による吸気リフト量の切り換えを行った後に、前記気筒休止機構によって気筒休止切り換えを行うようにしたことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項c〕請求項bに記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記一部の気筒を休止する際に、前記他の気筒の前記吸気リフト機構によって前記吸気第2リフト量から吸気第1リフト量へ切り換えた後に、前記気筒休止機構によって気筒休止を行うことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、充填効率変化の小さい可変が先行して行われ、その後に充填効率変化の大きな気筒休止の変換が行われるのでトルクショックの発生を抑制できる。
〔請求項d〕請求項7に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記一部の気筒を休止する際に、前記他の気筒の前記吸気可変リフト機構によって前記吸気第2リフト量から前記吸気第1リフト量へと切り換えた後に、前記気筒休止機構による気筒休止を行うことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
この発明によれば、充填効率変化の小さい可変が先行して行われ、その後に充填効率変化の大きな気筒休止の変換が行われるのでトルクショックの発生を抑制できる。
〔請求項e〕
請求項cに記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
機関始動時には、全気筒を稼働させることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項f〕
請求項3に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記吸気可変リフト機構は油圧によって駆動され、前記切換エネルギーは、前記吸気可変リフト機構に供給される油圧であることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項g〕
請求項3に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記吸気可変リフト機構は電気的に駆動され、
前記切換エネルギーは前記吸気可変リフト機構に供給される電流であることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項h〕
請求項2に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記第2リフト量を前記第3リフト量とほぼ同一に設定したことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項i〕
請求項2に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記第1リフト量を前記第3リフト量とほぼ同一に設定したことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項h〕
請求項2に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記第2リフト量を前記第3リフト量とほぼ同一に設定したことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
〔請求項i〕
請求項2に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
前記第1リフト量を前記第3リフト量とほぼ同一に設定したことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
1…#1気筒の吸気弁
2…#2気筒の吸気弁
3…#1気筒の排気弁
4…#2気筒の排気弁
5…吸気側の気筒休止機構
6…排気側の気筒休止機構
7…吸気側の可変リフト機構
8…吸気カムシャフト
9・41…中リフトカム(#1気筒の吸・排気側)
10・42…零リフトカム(#1気筒の吸・排気側)
11・43…ロッカシャフト(吸・排気側)
12・44…メインロッカアーム(#1気筒の吸・排気側)
13・45…サブロッカアーム(#1気筒の吸・排気側)
14・46…ロストモーション機構
20…オイルポンプ
20a…吐出通路
22…気筒休止切換弁
24…コントローラ
25…中リフトカム(#2気筒の吸気側)
26…小リフトカム(#2気筒の吸気側)
27…メインロッカアーム(#2気筒の吸気側)
28…サブロッカアーム(#2気筒の吸気側)
36…可変リフト切換弁
40…排気カムシャフト
46…中リフトカム(#2気筒の排気側)
47…排気側のスイングアーム

Claims (6)

  1. 一部の気筒における吸排気弁の作動を停止可能な気筒休止機構と、
    前記一部の気筒以外の他の気筒における吸気弁のバルブリフト量を、所定のリフト量である第1リフト量と該第1リフト量よりも大きなリフト量である第2リフト量に段階的に切り換え可能な吸気可変リフト機構と、を備え、
    前記気筒休止機構により前記一部気筒が気筒休止状態である場合には、前記吸気可変リフト機構により前記他の気筒が前記第1リフト量と第2リフト量を選択可能に構成したことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  2. 請求項1に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
    前記気筒休止機構は、吸気弁の零リフト量と所定のリフト量である第3リフト量とを切り換えることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  3. 請求項2に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
    前記吸気可変リフト機構は、リフト量の切り換えエネルギーが作用しない場合には、前記第2リフト量で作動するように構成されていることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  4. 請求項2に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
    前記吸気可変リフト機構は、リフト量の切り換えエネルギーが作用しなかった場合は、前記第1リフト量で作動するように構成されていることを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  5. 請求項2に記載の多気筒内燃機関の可変動弁装置において、
    前記気筒休止機構と吸気可変リフト機構は、基本的な構造が同じに形成されていると共に、前記各機構の対応する各吸気弁を駆動させるカムプロフィールを異ならせたことを特徴とする多気筒内燃機関の可変動弁装置。
  6. 一部の気筒における吸排気弁の作動を停止可能な気筒休止機構と、
    前記一部の気筒以外の他の気筒における吸気弁のバルブリフト量を、所定のリフト量である第1リフト量と該第1リフト量よりも大きなリフト量である第2リフト量に段階的に切り換え可能な吸気可変リフト機構に用いられ、
    前記気筒休止機構により前記一部気筒が気筒休止状態である場合には、前記吸気可変リフト機構により前記他の気筒が前記第1リフト量と第2リフト量を選択的に切換作動させる制御電流を出力する可変動弁装置のコントローラ。
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