JP2000179112A - 排水管カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 竪樋の伸縮現象が起こり排水管カバーが
排水管からはずれても、隙間から排水管の周囲に飛散し
ない排水管カバーを提供する事である。 【解決手段】 上端部に竪樋接続部４を有すると共に下
端部に排水管３との接続部５を覆うカバー部６を有する
排水管カバーＡにおいて、排水管３との接続部５の内周
面に水上から水下方向に整流部材７が設けられているも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は竪樋と、地中に埋設
された排水管との接続部分に使用される排水管カバーに
関する。

【０００２】

【従来の技術】排水管カバーとは壁等に取り付けられた
竪樋と、地中に設けられた排水管との間の地表面近傍に
取り付けられるものであり、竪樋の下端部や排水管を石
跳ね等の衝撃から保護すると共に、竪樋から排水管へ排
水された水が地表面近傍で飛散することを防止し、家屋
の側壁や人の衣服が汚されるのを防ぐものである。例え
ば、従来、実開昭５７−６６１２９号公報、実開昭５８
−１８３８３９号公報、実開昭６２−１１８８２８号公
報、実開平６−２８０５３号公報に記載の排水管カバー
が知られている。

【０００３】これらの実開昭５７−６６１２９号公報、
実開平６−２８０５３号公報に記載の排水管カバーは、
いずれも排水管カバーの上端部の竪樋差込口に沿設部が
設けられ、この沿設部により、竪樋の下端部と排水管カ
バーの上端部が取着されるようになっている。又、実開
昭５８−１８３８３９号公報に記載の排水管カバーで
は、排水管カバーの上端部内周面に設けられた軟質突条
体により、竪樋の下端部と排水管カバーの上端が取着さ
れるようになっている。又、実開昭６２−１１８８２８
号公報に記載の排水管カバーでは、排水管カバーが縦方
向２分割の縦割り筒体で、これらの縦割り筒体を結合さ
せて竪樋と排水管をつなぎ合わせている。これらの排水
管カバーは上端部に竪樋の下端部を挿入し、下端部の排
水管差込口に排水管の上端部を接続して使用するもので
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、実開昭５７−
６６１２９号公報、実開平６−２８０５３号公報、及び
実開昭５８−１８３８３９号公報記載のように、排水管
カバーの上端部の竪樋差込口に沿設部や軟質突条体が設
けられたりしていると、竪樋の下端部と排水管カバーの
上端部とが止着された状態になることがある。更に、こ
れらの沿設部や軟質突条体で押さえられる力と共に、排
水管カバーの製造時に生ずるバリ、竪樋を切断する時に
生ずるバリ、或いは排水管カバーと竪樋との間に入った
砂利等によって、排水管カバーの上端部と竪樋の下端部
とが付着することがある。

【０００５】又、実開昭６２−１１８８２８号公報よう
に、竪樋と排水管を縦割り筒体でできた排水管カバーで
繋ぎ合わせていると、排水管カバーの製造時に生ずるバ
リ、竪樋を切断する時に生ずるバリ、或いは排水管カバ
ーと竪樋との間に入った砂利等によって、排水管カバー
の上端部と竪樋の下端部とが付着することがある。

【０００６】このように、排水管カバーの上端部と竪樋
の下端部とが付着すると、竪樋は夏冬の温度差の伸縮よ
って、この竪樋の下端部を排水管カバーの上端部に取り
付け、竪樋の下端部と排水管カバーの上端部とが止着さ
れたり、付着されたりしていると、竪樋が縮んだ時に
は、排水管カバーが竪樋の下端部と共に上方に引き上げ
られる。その結果、排水管カバーが排水管から外れて、
竪樋から排水管へ排水された水が排水管に流れず、この
隙間から排水管の周囲に飛散して、家屋の側壁や人の衣
服が汚れる等の問題がある。

【０００７】又、地中の排水管の埋設施工時、排水管の
出代が少なかったりすると、少しの伸縮によっても、排
水管カバーが排水管から外れて、隙間から排水管の周囲
に飛散して、家屋の側壁や人の衣服が汚れる等の問題が
ある。

【０００８】そこで、本発明の目的は、竪樋の伸縮現象
が起こり排水管カバーが排水管からはずれても、隙間か
ら排水管の周囲に飛散しない排水管カバーを提供する事
である。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の排水管カバーは
上記の目的を達成するためになされたものであり、上端
部に竪樋接続部を有すると共に下端部に排水管との接続
部を覆うカバー部を有する排水管カバーにおいて、排水
管との接続部の内周面に上下方向に整流部材が設けられ
ているものである。

【００１０】本発明において、整流部材の形状は、排水
管との接続部の内周面に設けられ、排水が詰まったりせ
ず、排水を伝わらせることができれば、適宜な形状でよ
く、例えば、排水管との接続部の内周面から排水管カバ
ーの中心に向けて一定間隔を開けて小片を突設させてお
くと、小片を伝わって排水管へ流れるので、好ましい。

【００１１】本発明において、排水管カバーの材質は、
合成樹脂、金属が使用されるが、防錆、竪樋との接続の
し易さの点で、硬質塩化ビニル樹脂が好ましい。又、硬
質塩化ビニル樹脂であると、射出成型法で製造できるの
で、好ましい。

【００１２】（作用）本発明の排水管カバーは、排水管
との接続部の内周面に水上から水下方向に整流部材が設
けられているから、排水管カバー内を流れる排水は整流
部材を伝わって排水管へと排水され、竪樋の伸縮現象が
起こり排水管カバーが排水管から外れても、雨水が排水
管カバーと排水管との隙間から排水管の周囲に飛散する
ことがない。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図１〜
図４に基づき詳述する。まず、図１〜図２に示す実施例
の構成について説明する。図１は排水管カバーの断面
図、図２は排水管カバーの上面図、図３は図１の排水管
カバーの使用状態を示す説明図である。

【００１４】図１において、Ａは硬質塩化ビニール樹脂
製の排水管カバーであり、上端部に竪樋接続部４を有
し、下端部に排水管３との接続部５及びカバー部６を有
する筒体１と、この筒体１の排水管３との接続部５の内
周面に水上から水下方向に設けられた整流部材７とから
なる。この整流部材７は、小片状のもので、接続部５の
内周面に一定間隔開けて８個突設されている。

【００１５】次に、排水管カバーＡの使用方法と作用を
説明する。竪樋２の下端部を排水管カバーＡの上端部の
竪樋接続部４に挿入する。次に、排水管カバーＡを少し
上げながら、排水管カバーＡの下端の接続部５の軸心を
地表面より出ている排水管３の軸心に合わせ、排水管３
の上端開口部内に排水管カバーＡの接続部５を内挿する
と共に排水管３の上端外周をカバー部６で覆う。

【００１６】このようにすることによって、図３に示す
ように、排水管カバーＡは、排水管３との接続部の内周
面に水上から水下方向に整流部材７が設けられているか
ら、排水管カバーＡ内を流れる排水は整流部材７を伝わ
って排水管３へと排水され、温度差によって竪樋２が縮
み、排水管カバーＡが竪樋２の下端部と共に上方に引き
上げられ、排水管カバーＡが排水管３から外れても、雨
水８が排水管カバーＡと排水管３との隙間から排水管３
の周囲に飛散することがない。

【００１７】以上、本発明を図面により詳述してきた
が、具体的な構成はこの実施例に限られるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等
があっても本発明に含まれる。例えば、一実施例では、
整流部材７の形状は、図２に示すように、小片とされて
いるが、図４の（イ）及び（ロ）に示すように、板状で
一方の内周面から他方の内周面にわたって取り付けられ
ていてもよく、複数枚の整流部材７ａでも１枚の整流部
材７ｂでもよい。又、排水管カバーの形状は、図２に示
すように、円筒形であるが、角筒形、或いは、断面略長
方形で相対向する側壁の略中央部において内方に屈曲す
る屈曲部が長手方向に設けられた形状でもよい。

【００１８】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の排水
管カバーは、排水管との接続部の内周面に水上から水下
方向に整流部材が設けられているから、排水管カバー内
を流れる排水は整流部材を伝わって排水管へと排水さ
れ、竪樋の伸縮現象が起こり排水管カバーが排水管から
外れても、雨水が排水管カバーと排水管との隙間から排
水管の周囲に飛散することがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】排水管カバーの断面図である。

【図２】排水管カバーの上面図である。

【図３】図１の排水管カバーの使用状態を示す説明図で
ある。

【図４】(イ)は他の排水管カバー(４枚の整流部材使用)
の上面図、(ロ)は別の排水管カバー(１枚の整流部材使
用)の上面図である。

【符号の説明】

Ａ 排水管カバー １ 筒体 ２ 竪樋 ３ 排水管 ４ 軒樋接続部 ５ 接続部 ６ カバー部 ７、７ａ、７ｂ 整流部材 ８ 雨水

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上端部に竪樋接続部を有すると共に下端
   部に排水管との接続部を覆うカバー部を有する排水管カ
   バーにおいて、 前記排水管との接続部の内周面に上下方向に整流部材が
   設けられていることを特徴とする排水管カバー。