JP7252723B2 - オーバーフロー排水システム及びベランダ - Google Patents

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Description

本発明は、屋外に設けたベランダやバルコニー等の床面から排水を行うためのオーバーフロー排水システム及びベランダに関する。
従来、屋外のベランダ等では、床面に窓や外壁等から離間した腰壁等の真下に雨水等の排水を誘導するための溝部が設けられている。この溝部の端部には排水を下方に流すための竪樋の上部開口が設置され、竪樋はベランダの床面から軒天を貫通して下方に延びている。
しかし、集中豪雨やゲリラ豪雨等が発生すると、竪樋だけではベランダの床面に降りそそぐ大量の雨水を処理しきれないため雨水が床面に溜まってしまい、オーバーフローして障子等を通して室内に浸入する恐れが生じる。竪樋が落ち葉やごみ等で詰まった場合にも同様な現象が起こる。
この場合、腰壁を貫通させてオーバーフローキャップを水平方向外側に突出させ、雨水を排出するようにしたものもあるが、腰壁の壁面が汚れてしまい、見栄えも悪いという欠点があった。
このような不具合を改善する装置として、例えば特許文献1に記載された建物の屋外床部の排水構造が提案されている。この排水構造では、ベランダの腰壁側の床面に形成された溝部の一方の端部に開口を有する通常の排水装置として竪樋を設け、他方の端部にオーバーフロー用排水装置を設けている。
オーバーフロー用排水装置は排水管が床面を有する軒天を貫通して下端の開口が形成されていると共に、排水管の上端が竪樋より上方に延びてその上端の半球部近傍に長穴からなる排水口が設けられている。排水口は竪樋より高い位置に形成され、床面に滞留する雨水の水面が排水口の高さに達した場合にのみ排水処理を行っている。
そのため、集中豪雨やゲリラ豪雨等の際に、雨水が溜まってベランダの水位が上昇したとしても、竪樋とは別に設けたオーバーフロー用排水装置によって下方に排水することで、雨水が室内に浸入することを抑制している。
特開平11-148205号公報
ところで、上述した特許文献1のオーバーフロー用排水装置では、排水管がベランダの軒天を貫通した下端部に開口が設けられているため、排水管の下端部の開口から排出される排水が周辺の外壁面等に飛散したり、飛散した排水が伝い水となって外壁面等を流れたりすることがあった。そのため、排水で外壁面等が汚れてしまう問題が生じる。また、排水管のオーバーフローキャップを腰掛等に取り付ける場合には、壁面を汚す上に外観の見栄えを損なうというおそれもあった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、排水で外壁面等が汚れたり外観の見栄えを損なったりすることがないようにしたオーバーフロー排水システム及びベランダを提供することを目的とする。
本発明によるオーバーフロー排水システムは、床面の溝部内に設けられていて床面上の排水を排出する主排水部材と、床面の主排水部材から離間した位置に設けられていて溝部よりも高い位置にある床面から突出し、主排水部材より高い所定高さ以上の水位の排水を排出可能なオーバーフロー排水部材と、を備え、オーバーフロー排水部材は床面を貫通した下部において軒天から下方に突出する下端に排水の吐出方向を制御する排水調整部材を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、床面に設置した主排水部材の上部開口より高い水位の排水をオーバーフロー排水部材を通して排出でき、しかもオーバーフロー排水部材は床面を貫通して設置してその下部に排水調整部材を設けたため、外壁面を汚さないように排水の吐出方向を制御できる。
なお、オーバーフロー排水部材の下端に、排水調整部材を螺合させるねじ部が形成され
ていることが好ましい。
また、排水調整部材は、排水を同心円状に吐出させる規制吐出部であることが好ましい。
オーバーフロー排水部材の下部の規制吐出部によって排水を同心円状に吐出させることで、排水の飛散を制限して下方に落下させて外壁面を汚す等の不具合を防止できる。
また、排水調整部材は、排水を螺旋状に旋回させながら吐出させる螺旋吐出部であることが好ましい。
オーバーフロー排水部材の下部の螺旋吐出部によって排水を螺旋状に旋回させながら吐出することで、排水の飛散を阻止して真下に落下させて外壁面を汚す等の不具合を防止できる。
また、排水調整部材は、排水を中心から偏った方向に吐出させる偏心吐出部であることが好ましい。
オーバーフロー排水部材の下部の偏心吐出部によって排水を外壁面から離れた偏った方向に吐出することで、排水が外壁面を汚す等の不具合を防止できる。
また、本発明によるベランダは、上述したいずれかに記載されたオーバーフロー排水システムが設けられ、床面として、室内から室外に出るための延長床面を備えることを特徴とする。
本発明によるオーバーフロー排水システム及びベランダは、オーバーフロー排水部材の下部に排水の吐出方向を制御する排水調整部材を設けたため、排水調整部材を通して排出される排水が外壁面等に飛散したり偏ったりすることを阻止することができる。しかも、オーバーフロー排水部材はその下部に設けた排水調整部材を通して排水するため、外観の見栄えを損なうことを防止できる。
本発明の実施形態によるオーバーフロー排水システムにおいて、ベランダに設けた竪樋とオーバーフロー排水部材を示す要部平面図である。 図1に示す排水管を示すもので、(a)は竪樋の断面図、(b)は第一のオーバーフロー排水部材の断面図、(c)は第二のオーバーフロー排水部材の断面図である。 オーバーフロー排水部材の縦断面図である。 図3に示すオーバーフロー排水部材の分解斜視図である。 オーバーフロー排水部材のキャップを示すもので、(a)は上方から見た斜視図、(b)は下方から見た斜視図である。 (a)はソケットとキャップの締め込み構造を示す部分断面図、(b)はキャップを緩める方向に回す説明図、(c)はキャップを締め込む方向に回す説明図である。 第一変形例によるキャップを示すもので、(a)は上方から見た斜視図、(b)は下方から見た斜視図である。 オーバーフロー排水部材の第一変形例によるキャップから排出される排水を示す図である。 第二変形例によるキャップを示すもので、(a)は上方から見た斜視図、(b)は下方から見た斜視図である。 オーバーフロー排水部材の第二変形例によるキャップから排出される排水を示す図である。
以下、本発明の実施形態によるオーバーフロー排水システムについて添付図面により説明する。
図1において、本実施形態によるベランダ1は、例えば住宅用建物2の2階以上に設置され、室内3とベランダ1とは例えば内障子4a及び外障子4bを備えた引き戸タイプのサッシ4またはドア等を出入り口として仕切られている。ベランダ1は、建物の室内3から室外にでるための延長床面であり、サッシ4の出入り口の内障子4aまたは外障子4b、ドア等を開くことで出入りできる。
ベランダ1は、コンクリート製の床面5と、出入り口のサッシ4またはドアと反対方向の屋外側に設けた腰壁6とを備えている。腰壁6に代えて柵等を設置してもよい。床面5において、腰壁6の下部に沿って雨水等の排水を集めるための溝部8が形成されている。床面5は、サッシ4側から溝部8に向けて下り傾斜する排水勾配が形成され、しかも図1で左側から右側に向けて下り傾斜する排水勾配が形成されている。
溝部8における排水勾配の下方側に主排水部材として竪樋9が設置され、竪樋9から離間した排水勾配の上方側には第一のオーバーフロー排水部材10が設置されている。更に、床面5の第一のオーバーフロー排水部材10に対向するサッシ4に隣接する壁面の近傍には第二のオーバーフロー排水部材11が設置されている。
図2(a)はベランダ1における竪樋9の縦断面を示す図である。竪樋9はベランダ1の床面5の溝部8から軒天12を貫通して下方に延びており、軒天12の下方に突出する位置でエルボー等を介して建物の外壁面13側に傾斜して外壁面13に沿って下方に延びている。竪樋9は上部開口9aが溝部8内に開口し、その上部に枯れ葉やごみ等の侵入を防ぐ屋根部9bが設けられていてもよい。そのため、ベランダ1の床面5に降り注ぐ雨水は排水勾配に沿って溝部8に落下し、溝部8内では排水勾配に沿って竪樋9に向けて流れて上部開口9aから下方に流される。
図2(b)に示す第一のオーバーフロー排水部材10は、ベランダ1の床面5の溝部8内に設置され、床面5及び軒天12を貫通して下方に延びている。第一のオーバーフロー排水部材10の上端開口は竪樋9の上部開口9aより高くサッシ4の下枠以下の高さに設けられている。第一のオーバーフロー排水部材10の下部開口は軒天12の下面から突出した位置に設けられている。
図2(c)に示す第二のオーバーフロー排水部材11は、ベランダ1の床面5におけるサッシ4の近傍に設置され、床面5及び軒天12を上下方向に貫通している。第二のオーバーフロー排水部材11の上端開口は竪樋9の上部開口9aより高くサッシ4の下枠以下の高さに設けられている。第二のオーバーフロー排水部材11の下端開口は軒天12の下面から突出した位置に設けられている。
第一のオーバーフロー排水部材10と第二のオーバーフロー排水部材11は同一構成を有しており、いずれか一方だけを設けてもよい。以下、図3~図5に基づいて第一のオーバーフロー排水部材10の構造を代表して説明する。
第一のオーバーフロー排水部材10は、溝部8内に設置される略筒状のドレン本体16と、その下部に連結されたキャップ22とを備え、キャップ22は取り外し可能に装着されている。ドレン本体16の上部開口16aには蓋部19が設置されているが、蓋部19は省略してもよい。
図4に示すように、ドレン本体16は、上下に上部開口16a、下部開口16bを有する略円筒状に形成され、その上部に拡径して形成された上側拡径部16cの外周面には雄ねじ部16dが形成されている。上側拡径部16cの下側には円筒部の周方向に沿って複数の流入開口25が所定間隔で形成されている。ドレン本体16は床面5及び軒天12を貫通して軒天12の下面から下方に突出している。ドレン本体16は、軒天12の下面から突出した下端部をなす円筒部の外周面に雄ねじ部16eが形成されている。この雄ねじ部16eにキャップ22が締め込まれる。
蓋部19は有蓋円筒状に形成され、その内周面には上側拡径部16cの雄ねじ部16dに螺合する雌ねじ部19aが形成されている。ドレン本体16の上部開口16aに蓋部19を装着した状態で、ドレン本体16の外周面と蓋部19の内周面との間には全周に亘って間隙sが形成されている(図3参照)。流入開口25の高さは、床面5より高くサッシ4の下枠部分以下であることが好ましい。
そのため、ベランダ1に降り注ぐ雨水が床面5上に溜まり水面高さがドレン本体16の流入開口25を超えると、その内部に流入して下方から排出される。なお、ドレン本体16に蓋部19を設けることで、上部開口16aから枯れ葉やごみ等が流入することを阻止できる。
ドレン本体16がベランダ1の溝部8に形成された穴部に挿入された際、ドレン本体16の下部の雄ねじ部16eが軒天12の下方に突出する位置で固定される。しかも、ドレン本体16は、流入開口25がベランダ1の床面5より上方でサッシ4の下枠以下の位置になるように取り付けられる。
ドレン本体16の下部に設けた雄ねじ部16eに螺合するキャップ22は薄型で略円筒形状であり、図5(a)、(b)に示すように、略円筒状の外周面部24aとその内部に固定された略円板状の排水口部24bとの2部材で形成されているが、一体に形成してもよい。外周面部24aと排水口部24bを別部材で構成すると、固定前に排水口部24bの角度位置を調整できる。外周面部24aと排水口部24bの固定はねじ止めや接着剤や嵌合や係止等、適宜の固定手段を採用できる。
外周面部24aは上端部がフランジ状に拡径しており、その内面に雌ねじ部22aが形成されている。この雌ねじ部22aはドレン本体16の雄ねじ部16eと螺合可能である。その内部の排水口部24bでは、小径筒状の中央旋回筒22b、その外側の第一旋回筒22c、第二旋回筒22dが同心円状に形成され、半径方向に延びるリブ22eによって連結されている。リブ22eは周方向に適宜の間隔で形成されている。中央旋回筒22b、第一旋回筒22c、第二旋回筒22dは排水の整流化を促す整流部材である。
そのため、中央旋回筒22b内の円形の空間k1、中央旋回筒22bと第一旋回筒22cの間のリング状の空間k2、第一旋回筒22cと第二旋回筒22dの間のリング状の空間k3、第二旋回筒22dと排水口部24bの外周壁の間の空間k4、が同心円状に形成されている。そして、第一のオーバーフロー排水部材10の上方から流入する雨水の流れを、各空間k1、k2、k3、k4を通して同心円状に制御して整流化させて下方に落下させることができる。
キャップ22における同心円状の各空間k1、k2、k3、k4は排水開口26を形成する。そのため、キャップ22から落下する雨水が中央に集合させられて真下に流れ落ち、周囲に飛散することを抑制し、不規則に偏って外壁面13等に付着したりすることを阻止できる。
図6は、ドレン本体16とキャップ22の緩み防止構造を示すものである。
図6(a)~(c)において、ドレン本体16の下部の雄ねじ部16eの下端部に第一凸部28が形成され、キャップ22の雌ねじ部22aの下側に形成された段部には、第一凸部28に係合可能な第二凸部29が形成されている。第一凸部28と第二凸部29は、それぞれ一方向の傾斜が緩やかで他方の傾斜が急峻な、一方向に傾く凸部形状を有している。しかも、第一凸部28と第二凸部29は傾斜の緩やかな傾斜面28a,29aと急峻な傾斜面28b、29bとが対向する位置に設置されている。
そのため、図6(b)、(c)に示すように、キャップ22をドレン本体16に締め込む場合には、第二凸部29の緩やかな傾斜面29aが第一凸部28の緩やかな傾斜面28aを乗り越える。キャップ22の雌ねじ部22aをドレン本体16の雄ねじ部16eに締め込んだ状態では、第一凸部28と第二凸部29の急峻な傾斜面28b、29b同士が当接することでキャップ22の緩みを阻止できる。
なお、メンテナンス等のためにキャップ22を取り外す場合には、ドレン本体16の第一凸部28の急峻な傾斜面28bをキャップ22の第二凸部29の急峻な傾斜面29bが乗り越えることで取り外しできる。その際、ドレン本体16やキャップ22は合成樹脂製であるため、第一凸部28と第二凸部29が弾性変形させられる。また、キャップ22をドレン本体16に対して相対回転させて着脱操作するため、ドレン本体16に供回り防止ガイドを形成してもよい。
なお、第二のオーバーフロー排水部材11も第一のオーバーフロー排水部材10と同一の構成を有している。
本実施形態によるオーバーフロー排水システムは上述した構成を備えており、次にその作用について説明する。
通常の状態において、図1に示すように、ベランダ1に降った雨水は床面5の排水勾配に沿って流れて溝部8に流入し、溝部8の排水勾配に沿って竪樋9に流れる。竪樋9では、その上部開口9aを介して下方に流れて外部に排出される。この場合、ベランダ1の床面5に溜まる雨水の水面高さは第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11のドレン本体16に設けた各流入開口25に届かないため、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11を流れない。雨水は竪樋9から外部に排出される。
また、集中豪雨やゲリラ豪雨等によって短時間で集中的に多量の降雨が発生した場合、床面5上の雨水の水面が急上昇する。特に床面5の第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11を設けた排水勾配の高い領域で雨水の水位が急上昇し、ドレン本体16の流入開口25を超える。そのため、雨水は竪樋9だけでなく、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11の各流入開口25を通して流入し、ドレン本体16内を落下する。
ドレン本体16内に流入した雨水は、図2(b)、(c)及び図5に示すように、その下端部のキャップ22の各空間k1、k2、k3、k4の排水開口26を通して集合させられて同心円状に整流化され、真下に落下する。そのため、キャップ22から外部に落下する排水は飛散しても飛散量が小さく、外壁面13に雨水が付着することを抑制できる。キャップ22から外部に落下する雨水は外壁面13側に偏ったりすることなく、下方の地面に落下する。
なお、枯れ葉やごみ等が第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11に落下したとしても、ドレン本体16に蓋部19が設置されているため、上部開口16aで詰まることはない。
しかも、床面5を流れる雨水と共に枯れ葉やごみ等が第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11に流れ着いたとしても、各流入開口25の周囲は蓋部19で覆われているため、流入開口25が枯れ葉やごみ等で詰まることを阻止できる。
竪樋9の集水器のあたりが枯れ葉やごみ等で詰まった場合でも、床面5の水面が上昇するため、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11の各ドレン本体16内に設けた流入開口25から雨水が流入して、キャップ22から排出される。本実施形態によるオーバーフロー排水システムは、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11が外壁面13から離れている場合に好適である。
なお、床面5から第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11内の流入開口25を通して各ドレン本体16内に細かい枯れ葉やごみ等が排水と共に流入し、キャップ22へ降下することがある。この場合、キャップ22の中央旋回筒22b、その外側の第一旋回筒22c、第二旋回筒22dが同心円状に形成されていて、中央旋回筒22b、第一旋回筒22c、第二旋回筒22dとリブ22eはその高さが異なるリブ形状である。そのため、その上端に枯れ葉やごみ等が付着しても中央旋回筒22b、第一旋回筒22c、第二旋回筒22dで仕切られる各空間k1、k2、k3、k4の流路が確保され、水流が詰まることを阻止できる。
上述したように、本実施形態によるオーバーフロー排水システムによれば、集中豪雨等でベランダ1の床面5に降る雨水の水面が上昇した場合、竪樋9とは別に溝部8及び床面5の排水勾配の高い位置に設けた第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11を通して雨水を排水できる。また、竪樋9が枯れ葉やごみ等で詰まった場合も同様に第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11を通して雨水を排水できる。そのため、床面5をオーバーフローした雨水が居室側に流れ込むことを阻止できる。
このように、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11を設けたことで、集中豪雨等で床面5上の水位が急上昇したとしても速やかに排出できるため、ベランダ1の床面5の傾斜を緩やかに形成できると共に床面5と室内3との段差を小さくすることができる。
しかも、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11内に流入する雨水を、その下端部のキャップ22に設けた中央旋回筒22b、第一旋回筒22c、第二旋回筒22dによって同心円状に整流させて飛散が小さいように束ねて下方に放出することができる。そのため、キャップ22から排出される排水が飛散して外壁面13などを汚すことを阻止できる。
以上、本発明の実施形態によるオーバーフロー排水システムについて説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。なお、以下に、本発明の変形例について説明するが、上述した実施形態と同一または同様な部材、部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。
図7(a)、(b)及び図8は第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11における第一変形例によるキャップ32を示すものである。
キャップ32は、略円筒状の外周面部33aとその内部に固定された略円板状の排水口部33bとで形成されている。排水口部33bは略円筒状のリブを備えた中央円筒部34と、その周囲に所定間隔で形成された径方向外側に延びる螺旋状をなす複数(例えば4個)のガイドリブ35と、中央円筒部34及びガイドリブ35の間に形成された複数(例えば4個)の開口部36と、を備えている。中央円筒部34とガイドリブ35の底部には底面が形成されているが、中央円筒部34を貫通孔にして排水を落下させてもよい。中央円筒部34とガイドリブ35は整流化部材である。
そのため、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11のドレン本体16から落下する排水は、キャップ32において、ガイドリブ35にガイドされて螺旋状に流れて複数の開口部36から下方に排出される。本第一変形例によるキャップ32によれば、図8に示すように、排水口部33bから螺旋状に流れ落ちる排水は、外側に広がって飛散することなく拡径しない状態で真下に落下する。
図9(a)、(b)及び図10は第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11における第二変形例によるキャップ38を示すものである。
キャップ38は、略円筒状の外周面部39aとその内部に固定された略円板状の排水口部39bとで形成されている。排水口部39bは底面40aにおいて例えば中心から偏った位置に開口部40bが形成され、開口部40bの上部には例えば直線状の複数のガイドリブ41が所定間隔で平行に配列されている。キャップ38は開口部40bが外壁面13から離間した位置にくるように取り付ける。ガイドリブ41は整流化部材である。
そのため、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11のドレン本体16からキャップ38に落下する排水は、キャップ38において、複数のガイドリブ41にガイドされて開口部40bから下方に排出される。図10に示すように、本第二変形例によるキャップ38によれば、排水口部39bの各開口部40bから流れ落ちる排水は飛散するが、外壁面13から離間する方向に排出されて下方に落下する。
上述した実施形態によるオーバーフロー排水システムにおいて、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11をベランダ1の床面5における排水勾配の上流側で溝部8とサッシ4側近傍に設置したが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、第一のオーバーフロー排水部材10と第二のオーバーフロー排水部材11のいずれか一方を設置するだけでもよい。
また、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10、11の下端部に設けたキャップ22、32、38の排水開口26について、3種類を開示したが、本発明はこのような構成に限定されない。キャップ22、32、38の流れを規制する整流化部材の構造は任意に形成できる。或いは、キャップ22の排水口部24bとして先細または縮径となるテーパ状の筒体を下方に設けて吐出する水流を絞ってもよい。
上述した実施形態において、第一及び第二のオーバーフロー排水部材10,11からの排水の吐出を制御するキャップ22は規制吐出部、キャップ32は螺旋吐出部、キャップ38は偏心吐出部に含まれ、これらは排水調整部材に含まれる。
なお、ベランダ1の床面5と軒天12は一体形成されているが、別体で二層構造としてもよい。また、本発明はベランダ1の床面5だけでなく、バルコニーの床面に設けた主排水部材やオーバーフロー排水部材を有するオーバーフロー排水システムにも適用できる。
1 ベランダ
4 サッシ
5 床面
9 竪樋(主排水部材)
10 第一のオーバーフロー排水部材
11 第二のオーバーフロー排水部材
12 軒天
13 外壁面
16 ドレン本体
19 蓋部
22、32,38 キャップ
22b 中央旋回筒
22c 第一旋回筒
22d 第二旋回筒
25 流入開口
34 中央円筒部
35、41 ガイドリブ
36、40b 開口部
k1、k2、k3、k4 空間

Claims (6)

  1. 床面の溝部内に設けられていて前記床面上の排水を排出する主排水部材と、
    前記床面の前記主排水部材から離間した位置に設けられていて前記溝部よりも高い位置にある前記床面から突出し、前記主排水部材より高い水位の排水のみを排出可能なオーバーフロー排水部材と、
    を備え、
    前記オーバーフロー排水部材の前記床面を貫通する下部において軒天から下方に突出する下端に排水の吐出方向を制御する排水調整部材を設けたことを特徴とするオーバーフロー排水システム。
  2. 前記オーバーフロー排水部材の前記下端に、前記排水調整部材を螺合させるねじ部が形成されている請求項1に記載されたオーバーフロー排水システム。
  3. 前記排水調整部材は、排水を同心円状に吐出させる規制吐出部である請求項1または2に記載されたオーバーフロー排水システム。
  4. 前記排水調整部材は、排水を螺旋状に旋回させながら吐出させる螺旋吐出部である請求項1または2に記載されたオーバーフロー排水システム。
  5. 前記排水調整部材は、排水を中心から偏った方向に吐出させる偏心吐出部である請求項1または2に記載されたオーバーフロー排水システム。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のオーバーフロー排水システムが設けられ、
    前記床面として、室内から室外に出るための延長床面を備えることを特徴とするベランダ。
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