JP2020029758A - 樋排水システム及びオーバーフロー樋 - Google Patents

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JP2020029758A JP2018157735A JP2018157735A JP2020029758A JP 2020029758 A JP2020029758 A JP 2020029758A JP 2018157735 A JP2018157735 A JP 2018157735A JP 2018157735 A JP2018157735 A JP 2018157735A JP 2020029758 A JP2020029758 A JP 2020029758A
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聡 高柳
Satoshi Takayanagi
聡 高柳
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Abstract

【課題】軒樋内のオーバーフロー水を効率的に排水処理できるようにした樋排水システムを提供する。【解決手段】樋排水システムは、屋根2の軒先部分に設けられた軒樋3と、軒樋3の一端部に連結されていて軒樋3内の排水を下方に導く竪樋と、軒樋3における竪樋から離間した位置に設置されていて軒樋3内の排水が軒樋3から溢れる前に排出させるオーバーフロー樋7と、を備えた。軒樋3の一端部に竪樋を設けると共に、他端部にオーバーフロー樋7を設け、軒樋3の底面3aはオーバーフロー樋7側から竪樋に向けて下り傾斜の排水勾配を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、軒樋に設けたオーバーフロー樋及びこのオーバーフロー樋を備えた樋排水システムに関する。
従来、屋根に落ちる雨水は、図9(a)に示すように軒先に設けた軒樋100から竪樋101に集めて下方に落下させて排水している。一方、集中豪雨やゲリラ豪雨等が発生すると竪樋101だけでは雨水を処理しきれないため、図9(b)に示すように、軒樋100を溢れ出てオーバーフローしてしまい、雨水が軒樋から直接落下することがあった。しかも、軒樋で排水がオーバーフローする部分は特定されておらず、軒樋の変形部分や屋根等から雨水が集中して流入する等の軒樋の予期せぬ部分でオーバーフローすることがあった。
このような不具合を改善する手段として、例えば建物の外壁面やベランダの外壁面等にオーバーフローキャップの排水口を設けて、オーバーフロー水をオーバーフローキャップを通して排水することが行われている。
また、特許文献1に記載されたオーバーフローセンサでは、軒樋内に軒樋の満水レベルより下側に縦管や横管の流入口を設置したオーバーフロー管を備えている。そのため、オーバーフロー管から雨水を排出させることで、豪雨や竪樋の詰まり等によって生じる雨水の軒樋からのオーバーフローを関係者に事前に知らせて、雨水のオーバーフローによる被害を軽減するとしている。
実用新案登録第3189518号公報
ところで、上述した従来技術のオーバーフローキャップは外壁面に設置されているため、オーバーフロー排水時の伝い水によって外壁面を汚すことがあった。また、オーバーフローキャップが外壁面から露出するために外観の見栄えが悪い等の問題があった。
また、軒樋は止まり等の端部から排水を落下させる竪樋に向けて底面が下り傾斜で配置されているが、特許文献1に記載されたオーバーフロー管はその設置位置が特定されておらず、オーバーフロー水の効率的な検出と排出を実現できないという問題があった。
更に、軒樋が高温や寒気等に晒されて熱膨張や熱収縮をすると、軒樋に連結されたオーバーフロー管が変形するおそれがあり、オーバーフロー水の排出特性に悪影響を与えるおそれがあった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、軒樋内のオーバーフロー水を効率的に排水処理できるようにした樋排水システムを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、軒樋が熱で伸縮したとしても変形したりすることを抑制して効率的に排水処理できるようにしたオーバーフロー樋を提供することである。
本発明による樋排水システムは、軒樋と、軒樋に連結されていて軒樋内の排水を下方に導く竪樋と、軒樋における竪樋から離間した位置、または互いに離間して配設された複数の竪樋の中間位置に設置されていて軒樋内の排水が軒樋から溢れる前に排出させるオーバーフロー樋と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、軒樋には排水勾配が設けられており、竪樋に向かって下り傾斜に形成されている。集中豪雨等により軒樋内に排水が溜まり、水面が上昇して軒樋から溢れそうになると、排水が溢れる前にオーバーフロー樋に排水を流入させて外部に排水することで、軒樋から排水がオーバーフローすることを防止できる。しかも、オーバーフロー樋は軒樋における竪樋から離れた位置または竪樋と竪樋の中間位置に設置したため、排水勾配が高くて集中豪雨等によって急激に軒樋の水位が上昇する位置から排水を効率的に排出できる。
また、オーバーフロー樋は、軒樋内に装着されていて軒樋内に流入する排水が軒樋を溢れる前に排出させる上部ドレンと、上部ドレンの下部を移動可能に収容するソケットと、を備えていることが好ましい。
軒樋が高温や寒気等で熱伸縮すると、オーバーフロー樋の上部ドレンが軒樋と一体に微小距離移動するが、上部ドレンの下部はソケットに移動可能に収容されているため、軒樋の伸縮に応じて上部ドレンの下部が移動することを許容でき、オーバーフロー樋の損傷や変形を生じない。
また、上部ドレンはその側面上部に排水を流入させる流入開口を備え、流入開口が蓋部で覆われていることが好ましい。
上部ドレンを蓋部で覆うことで上部開口に枯れ葉やごみ等が流入することを阻止でき、上部ドレンの側面上部と蓋部との間隙を通して軒樋の排水が流入することを許容し、枯れ葉やごみ等が流入することを阻止している。
また、ソケットの下部に排水の流れをガイドするキャップが装着されていることが好ましい。
オーバーフロー樋の上部ドレンの流入開口から流入する排水が下方に流れ、キャップを通して排水の流れをガイドすることができるため、排水が外壁面等を流れて汚すことを阻止できる。
本発明によるオーバーフロー樋は、軒樋に装着されていて軒樋内に流入する排水が軒樋を溢れる前に排出させる上部ドレンと、上部ドレンの下部を相対移動可能に収容するソケットと、ソケットから排出される排水の流れる方向をガイドするキャップと、を備えたことを特徴とする。
本発明による樋排水システムは、軒樋において竪樋から離間した位置、または竪樋と竪樋の中間位置にオーバーフロー樋を設置したため、集中豪雨等で軒樋から排水がオーバーフローし易い領域でオーバーフロー樋を通して効率的に排水することができる。
また、本発明によるオーバーフロー樋によれば、軒樋が高温や寒気等の温度変化によって熱伸縮したとしても、オーバーフロー樋は軒樋に連結された上部ドレンの下部がソケットに対して移動可能に収容されているため、変形したり損傷したりすることを抑制して効率的に排水できる。
本発明の実施形態による軒樋とオーバーフロー樋の縦断面図である。 図1に示す軒樋と竪樋とオーバーフロー樋の位置関係を示す要部側断面図である。 オーバーフロー樋の分解斜視図である。 図3に示すソケットを示すもので、(a)は下方から見た斜視図、(b)は縦断面図である。 (a)はキャップを上方から見た斜視図、(b)はキャップを下方から見た斜視図である。 (a)はソケットとキャップの締め込み構造を示す要部断面図、(b)はキャップを緩める方向に回す説明図、(c)はキャップを締め込む方向に回す説明図である。 第一変形例によるキャップを示すもので、(a)はキャップを上方から見た斜視図、(b)はキャップを下方から見た斜視図である。 第二変形例によるキャップを示すもので、(a)はキャップを上方から見た斜視図、(b)はキャップを下方から見た斜視図である。 従来の軒樋と竪樋との関係を示す図であり、(a)は通常時、(b)は集中豪雨時の図である。
以下、本発明の実施形態による樋排水システムとオーバーフロー樋について添付図面により説明する。
図1において、本発明の実施形態における戸建住宅等の建物1は建物本体の上部に例えば折版屋根等の屋根2が設けられ、屋根2の軒先には例えば断面略U字状の軒樋3が取り付けられている。図2に示すように、軒樋3はその長手方向に沿って断面略U字状に延びており、その両端部が止まり4で仕切られている。
軒樋3において、一方の端部の止まり4の近傍には竪樋6が取り付けられ、他方の端部の止まり4の近傍にはオーバーフロー樋7が取り付けられている。しかも、軒樋3はオーバーフロー樋7側から竪樋6に向けてその底面3aに下り傾斜をなす傾斜面を形成することで、排水勾配が形成されている。竪樋6は例えば軒樋3に設けた集水器を介して下方に延びている。
図1において、軒樋3の下側には、軒樋3を覆うように断面略U字状の二次樋9が配設されている。軒樋3から雨水(排水)が溢れた場合には二次樋9で受けることができる。二次樋9で受けた排水は竪樋6を通して外部に排出できる。
オーバーフロー樋7は例えば建物1の外壁面10から突出する軒天12に固定され、軒天12の上部に軒樋3及び二次樋9が固定されている。軒樋3及びオーバーフロー樋7及び軒天12はその外側領域がパラペット13によって覆われており、パラペット13によって軒樋3の部分の外観の見栄えをよくして意匠性を向上させている。
軒天12の下面にはオーバーフロー樋7を下側から支持する支持部材14が固定され、支持部材14の一端部14aは外壁面10に支持され、他端部14bはパラペット13の下部に係止されている。支持部材14はオーバーフロー樋7の途中部分から溢れる排水を受け止めることができる。
次に、図1及び図3乃至図5によって、オーバーフロー樋7の構成を説明する。
オーバーフロー樋7は、軒樋3内に設置される略筒状の上部ドレン本体16と、その下部に連結されていて軒天12に保持される下部ドレン本体17とを有する。上部ドレン本体16及び下部ドレン本体17で上部ドレン18を構成する。上部ドレン本体16の上部には蓋部19が設置されている。
また、下部ドレン本体17の下側には、支持部材14に支持されて上半部が軒天12内に保持されるソケット21が設けられている。ソケット21の下部開口21bにはキャップ22が取り外し可能に装着されている。
図3に示すように、上部ドレン18の上部ドレン本体16は、上下に上部開口16a、下部開口16bを有する略円筒状に形成され、その上部に拡径して形成された上側拡径部16cの外周面には雄ねじ部16dが形成されている。上側拡径部16cの下側には円筒部の周方向に沿って複数の流入開口25が所定間隔で形成されている。上部ドレン本体16の下部に下部フランジ部16eがリング状に拡径して形成され、その下側の円筒部の外周面には雄ねじ部16fが形成されている。
蓋部19は有蓋円筒状に形成され、その内周面には上側拡径部16cの雄ねじ部16dに螺合する雌ねじ部19aが形成されている。上部ドレン本体16の上部開口16aに蓋部19を装着した状態で、上部ドレン本体16の外周面と蓋部19の内周面との間には全周に亘って間隙sが形成されている(図1参照)。
そのため、軒樋3内に流入する雨水は、水面高さが上部ドレン本体16の流入開口25を超えるとその内部に流入して排出されることになる。なお、上部ドレン本体16に蓋部19を設けることで、上部開口16aから枯れ葉やごみ等が流入することを阻止できる。
上部ドレン本体16の下部に設けられた下部ドレン本体17は略ラッパ状に形成され、その上部には上部フランジ部17aが形成されている。上部フランジ部17aの内面側には円筒状の雌ねじ部17bが形成され、この雌ねじ部17bに上部ドレン本体16の雄ねじ部16dが螺合されて一体化される。下部ドレン本体17における上部フランジ部17aの下側には拡径筒部17dとより小径で長軸状の小径筒部17cとが形成され、小径筒部17cは軒天12内の空間内に延びている。
上部ドレン本体16の雄ねじ部16dを下部ドレン本体17の雌ねじ部17bに螺合することで、下部フランジ部16eと上部フランジ部17aが当接する。
上部ドレン18が軒樋3の底面3aに形成された穴部に挿入された際、上部ドレン本体16の下部フランジ部16eと下部ドレン本体17の上部フランジ部17aが底面3aの穴部の周囲に着座する。しかも、下部ドレン本体17の小径筒部17cが軒天12内の上面穴部に挿入されて、軒天12内に保持される。軒樋3の底面3aと二次樋9の底面とは、上部ドレン本体16の下部フランジ部16eと軒天12の上面との間に保持されている。
なお、上部ドレン本体16は、流入開口25が軒樋3の底面3aより上方で軒樋3の上端部より低い位置になるように取り付けられる。
下部ドレン本体17の下側に設置されるソケット21は、図4(a)、(b)に示すように、拡径された上部開口21aから下方の下部開口21bに向けて次第に縮径された略筒状の本体部21cと、その下側に拡径して形成された下部フランジ部21dと、下部フランジ部21dの下側に形成された筒部の外周面に形成された雄ねじ部21eとを有している。
本体部21cの上部開口21a内には下部ドレン本体17の小径筒部17cが収容されており、上部開口21aと小径筒部17cとの間にはその径の違いによって全周に間隙が形成されている。そのため、軒樋3が熱膨張や熱収縮等で伸縮した際に上部ドレン18がソケット21に対して相対的に微小距離移動することを許容している。また、本体部21cの縮径部の内周面には雨水の落下をガイドする整流板27が所定間隔で形成されている(図4(b)参照)。
また、ソケット21の本体部21cはその上半部が軒天12内に保持され、下半部が軒天12から下方に突出している。ソケット21の下半部は雄ねじ部21eの部分が支持部材14に形成した穴部から下方に突出しており、下部フランジ部21dが支持部材14の穴部の周囲に着座している。
しかも、上部開口21aの一端部、例えば建物1の外壁面10と反対側の部分には、下方に傾斜した略V字状の下方傾斜部21aaが形成されて開口している。これによって、上部ドレン18から雨水がソケット21内に落下した際、流入量がソケット21内の貯留量を超えた場合には下方傾斜部21aaから漏れ出て軒天12から支持部材14内に流れ落ちる。これによって、外壁面10が雨水で汚れることを防止できる。
ソケット21の下部に設けたキャップ22は薄型で略円筒形状であり、図5(a)、(b)に示すように、略円筒状の外周面部24aとその内部に固定された略円板状の排水口部24bとの2部材で形成されているが、一体に形成してもよい。外周面24aは上端部がフランジ状に拡径しており、その内面に雌ねじ部22aが形成されている。この雌ねじ部22aはソケット21の雄ねじ部21eに螺合可能である。
その内部の排水口部24bでは、小径筒状の中央旋回筒22b、その外側の第一旋回筒22c、第二旋回筒22dが同心円状に形成され、半径方向に延びるリブ22eによって連結されている。リブ22eは周方向に適宜の間隔で形成されている。中央旋回筒22b、第一旋回筒22c、第二旋回筒22dは排水の整流化を促す整流部材である。
そのため、中央旋回筒22b内の円形の空間k1、中央旋回筒22bと第一旋回筒22cの間のリング状の空間k2、第一旋回筒22cと第二旋回筒22dの間のリング状の空間k3、第二旋回筒22dと排水口部24bの外周壁との間の空間k4、が同心円状に形成されている。そして、オーバーフロー樋7の上方から流入する雨水の流れを、各空間k1、k2、k3、k4を通して同心円状に制御して整流化させて下方に落下させることができる。
キャップ22における同心円状の各空間k1、k2、k3、k4は排水開口26を形成する。そのため、キャップ22から落下する雨水が中央に集合させられて真下に流れ落ち、周囲に飛散することを抑制し、不規則に偏って外壁面10等に付着したりすることを阻止できる。
次に図6は、ソケット21とキャップ22の緩み防止構造を示すものである。
図6(a)〜(c)において、ソケット21の雄ねじ部21eの下端部に第一凸部28が形成され、キャップ22の雌ねじ部22aの下側に形成された段部には、第一凸部28に係合可能な第二凸部29が形成されている。第一凸部28と第二凸部29は、それぞれ一方向の傾斜が緩やかで他方の傾斜が急峻な、一方向に傾く凸部形状を有している。しかも、第一凸部28と第二凸部29は傾斜の緩やかな傾斜面28a,29aと急峻な傾斜面28b、29bとが対向する位置に設置されている。
そのため、図6(b)、(c)に示すように、キャップ22をソケット21に締め込む場合には、第二凸部29の緩やかな傾斜面29aが第一凸部28の緩やかな傾斜面28aを乗り越える。キャップ22の雌ねじ部22aをソケット21の雄ねじ部21eに締め込んだ状態では、第一凸部28と第二凸部29の急峻な傾斜面28b、29b同士が当接することでキャップ22の緩みを阻止できる。
なお、メンテナンス等のためにキャップ22を取り外す場合には、ソケット21の第一凸部28の急峻な傾斜面28bをキャップ22の第二凸部29の急峻な傾斜面29bが乗り越えることで取り外しできる。その際、ソケット21やキャップ22は合成樹脂製であるため、第一凸部28と第二凸部29が弾性変形させられる。また、キャップ22をソケット21に対して相対回転させて着脱操作するため、ソケット21の下部フランジ部21dには、一部を切り欠いた供回り防止ガイド21fが形成されている。
本実施形態による樋排水システムは上述した構成を備えており、次にその作用について説明する。
通常の状態において、図2に示すように、屋根2に降った雨水は軒先に設けられた軒樋3に流入し、軒樋3から竪樋6を介して下方に流れて外部に排出される。この場合、軒樋3内に溜まる雨水の水面高さはオーバーフロー樋7の上部ドレン本体16に設けた流入開口25に届かないため、雨水はオーバーフロー樋7からは排出されない。雨水は竪樋6から外部に排出される。
また、集中豪雨やゲリラ豪雨等によって短時間で集中的に多量の降雨が発生した場合、軒樋3内の雨水の水面が急上昇する。特にオーバーフロー樋7を設けた軒樋3の排水勾配の高い底面3aの領域で雨水の水位が上昇し、上部ドレン本体16の流入開口25を超える。そのため、雨水は竪樋6だけでなく、オーバーフロー樋7の流入開口25を通して流入し、上部ドレン本体16、下部ドレン本体17を通して小径筒部17cからソケット21内に落下する。
ソケット21内に流入した雨水は、その下端部のキャップ22の各空間k1、k2、k3、k4の排水開口26を通して集合させられ同心円状に整流化され、真下に落下する。そのため、キャップ22から外部に落下する排水は飛散してもその影響が小さく、外壁面13に雨水が付着する影響が小さい。キャップ22から外部に落下する雨水は外壁面10側に偏ったりすることなく、下方の地面に落下する。
なお、軒樋3内で枯れ葉やごみ等がオーバーフロー樋7に落下したとしても、上部ドレン本体16に蓋部19が設置されているため、上部開口16aで詰まることはない。
しかも、軒樋3を流れる雨水と共に枯れ葉やごみ等がオーバーフロー樋7に流れ着いたとしても、流入開口25の周囲は蓋部19で覆われているため、流入開口25が枯れ葉やごみ等で詰まることを阻止できる。
オーバーフロー樋7において、キャップ22の排水開口から吐出される排水量よりも流入開口25から流入する雨水の量が多い場合、余剰の雨水は下部ドレン本体17内の小径筒部17cからソケット21内に落下して滞留する。そして、ソケット21内が雨水で満杯になると上部開口21aの下方傾斜部21aaから雨水が溢れて落下する。
その際、下方傾斜部21aaは外壁面10の反対側に設けられて下向きに傾斜しているため、外壁面10を汚すことを防止できる。ソケット21から落下する雨水は下方の支持部材14に貯留される。或いは、支持部材14から下方に落下する。また、竪樋6の集水器のあたりが枯れ葉やごみ等で詰まった場合でも、軒樋3内の水面が上昇するため、オーバーフロー樋7の上部ドレン本体16内に設けた流入開口25から雨水が流入して、キャップ22から排出される。
なお、軒樋3からオーバーフロー樋7内の上部ドレン18内に細かくなった枯れ葉やごみ等が排水と共に流入し、ソケット21を介してキャップ22へ降下することがある。この場合、キャップ22の中央旋回筒22b、その外側の第一旋回筒22c、第二旋回筒22dが同心円状に形成されていて、中央旋回筒22b、第一旋回筒22c、第二旋回筒22dはその高さが異なる形状である。そのため、その上端に枯れ葉やごみ等が付着しても中央旋回筒22b、第一旋回筒22c、第二旋回筒22dで仕切られる各空間k1、k2、k3、k4の水路が確保され、水流が詰まることを阻止できる。
上述したように、本実施形態による樋排水システムによれば、集中豪雨等で軒樋3内に流れる雨水の水面が上昇した場合、竪樋6とは別に軒樋3の排水勾配の高い位置に設けたオーバーフロー樋7を通して雨水を排水できる。また、竪樋6が枯れ葉やごみ等で詰まった場合も同様にオーバーフロー樋7を通して雨水を排水できる。そのため、軒樋3をオーバーフローした雨水が屋内側や居室側に流れ込むことを阻止できる。また、軒樋3内の雨水がオーバーフローして外壁面10等に流れ込んで外壁面10等を汚すことを防止できる。
しかも、オーバーフロー樋7内に流入する雨水を、その下端部のキャップ22に設けた中央旋回筒22b、第一旋回筒22c、第二旋回筒22dによって整流させて飛散が小さいように束ねて下方に放出することができる。そのため、キャップ22から排出される排水が飛散して外壁面10を汚すことを阻止できる。
また、オーバーフロー樋7内に流入する雨水がソケット21内に滞留して溢れるとしても、上部開口21aの外壁面10と反対側に下方傾斜部21aaを設けたため、溢れ出た排水が外壁面10等を汚すことを防止できる。
また、軒樋3が高温や寒気等で伸縮した場合、オーバーフロー樋7の上部ドレン18が一体に移動するが、上部ドレン18がソケット21に対して微小距離移動することを許容するため、オーバーフロー樋7が変形したり損傷したりしない。
以上、本発明の実施形態による樋排水システムとオーバーフロー樋7について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。なお、以下に、本発明の変形例について説明するが、上述した実施形態と同一または同様な部材、部分には同一の符号を用いてその説明を省略する。
図7(a)、(b)はオーバーフロー樋7における第一変形例によるキャップ32を示すものである。
キャップ32は、略円筒状の外周面部33aとその内部に固定された略円板状の排水口部33bとで形成されている。排水口部33bは略円筒状のリブを備えた中央円筒部34と、その周囲に所定間隔で形成された螺旋状をなす複数のガイドリブ35と、中央円筒部34及びガイドリブ35の間に形成された複数の開口部36と、を備えている。中央円筒部34とガイドリブ35の底部には底面が形成されている。そのため、オーバーフロー樋7のソケット21から落下する雨水は、キャップ32において、ガイドリブ35にガイドされて螺旋状に流れて複数の開口部36から下方に排出される。本第一変形例によるキャップ32によれば、排水口部33bから螺旋状に流れ落ちる排水は外側に広がることなく真下に落下する。
図8(a)、(b)はオーバーフロー樋7における第二変形例によるキャップ38を示すものである。
キャップ38は、略円筒状の外周面部39aとその内部に固定された略円板状の排水口部39bとで形成されている。排水口部39bは底面40aにおいて例えば外壁部10から離間した位置に偏って開口部40bが形成され、開口部40bの上部には例えば直線状の複数のガイドリブ41が所定間隔で平行に配列されている。
そのため、オーバーフロー樋7のソケット21から落下する雨水は、キャップ38において、複数のガイドリブ41にガイドされて開口部40bに流れ、各ガイドリブ41の間の開口部40bから下方に排出される。本第二変形例によるキャップ38によれば、排水口部39bの開口部40bから流れ落ちる排水は外壁部10から離間する方向に排出されて下方に落下する。
上述した実施形態による樋排水システムにおいて、オーバーフロー樋7を軒樋3における竪樋6と反対側端部である排水勾配の上端部に設けたが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、軒樋3の両端に竪樋6がそれぞれ設置されている場合、その中間位置にオーバーフロー樋7を設置してもよい。この場合、軒樋3の底面3aにはオーバーフロー樋7の部分から両端の竪樋6に向けて下り傾斜の排水勾配が形成されていることが好ましい。
また、オーバーフロー樋7の下端部に設けたキャップ22の排水開口26について、同心円状の旋回筒によって排水を整流化させて真下に放出するようにしたが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば、キャップ22の排水開口26は水流がいずれかの方向に偏心するように形成してもよい。その流れを規制する整流化構造は任意に形成できる。
なお、キャップ22の流路をなす排水開口26は必ずしも同心円状の各空間k1、k2、k3、k4で形成されていなくてもよい。例えば、キャップ22の排水開口26を外壁面10から離れた位置に偏心させて形成してもよいし、外壁面10側に偏った位置に偏心させて排水開口26を形成してもよい。
3 軒樋
6 竪樋
7 オーバーフロー樋
10 外壁面
12 軒天
16 上部ドレン本体
17 下部ドレン本体
18 上部ドレン
19 蓋部
21 ソケット
21a 上部開口
21aa 下方傾斜部
22 キャップ
22b 中央旋回筒
22c 第一旋回筒
22d 第二旋回筒
25 流入開口
k1、k2、k3、k4 空間

Claims (5)

  1. 軒樋と、
    前記軒樋に連結されていて前記軒樋内の排水を下方に導く竪樋と、
    前記軒樋における前記竪樋から離間した位置または互いに離間して配設された複数の前記竪樋の中間位置に設置されていて前記軒樋内の排水が前記軒樋から溢れる前に排出させるオーバーフロー樋と、
    を備えたことを特徴とする樋排水システム。
  2. 前記オーバーフロー樋は、前記軒樋内に装着されていて前記軒樋内に流入する排水が前記軒樋を溢れる前に排出させる上部ドレンと、前記上部ドレンの下部を移動可能に収容するソケットと、を備えている請求項1に記載された樋排水システム。
  3. 前記上部ドレンはその側面上部に排水を流入させる流入開口を備えており、前記流入開口が蓋部で覆われている請求項2に記載された樋排水システム。
  4. 前記ソケットの下部に排水の流れる方向をガイドするキャップが装着されている請求項2または3に記載された樋排水システム。
  5. 軒樋に装着されていて前記軒樋内に流入する排水が前記軒樋を溢れる前に排出させる上部ドレンと、
    前記上部ドレンの下部を移動可能に収容するソケットと、
    前記ソケットから排出される排水の流れる方向をガイドするキャップと、
    を備えたことを特徴とするオーバーフロー樋。
JP2018157735A 2018-08-24 2018-08-24 樋排水システム及びオーバーフロー樋 Pending JP2020029758A (ja)

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