JP2000177616A - 車両の緊急時走行支援装置 - Google Patents
車両の緊急時走行支援装置Info
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Abstract
回避すべく車両の回避性能の向上を図る。 【解決手段】 ステアECU14は、通常時、ステアリ
ングホイール16の操舵角と車速Vとに応じた指令電流
を補助モータ38に供給する。ステアECU14は、前
方障害物との相対距離Lおよび自車速Vに基づいて出力
された緊急信号を検知した場合、通常時に比して大きな
指令電流を補助モータ38に供給する。このように補助
モータ38が制御されると、ステアリングギヤ比が小さ
くなることで、ステアリングホイール16の少しの操作
量で車輪が大きく転舵される。
Description
支援装置に係り、特に、車両の緊急時に車両の走行状態
を制御する装置として好適な車両の緊急時走行支援装置
に関する。
0号に開示される如く、車両が前方の障害物に衝突しそ
うな緊急状態にある場合に障害物との衝突を自動的に回
避するように車両の走行を支援する装置が知られてい
る。かかる装置は、車両が上記の緊急状態にあると判別
され、かつ、運転者の回避操作のみでは緊急状態を回避
できないと判別した場合に、車両の制動力を自動的に増
大させる。このため、上記従来の装置によれば、車両の
制動力が増大することで、車両を障害物の手前で停止さ
せることが可能となる。従って、上記従来の装置によれ
ば、車両と障害物との衝突を回避することが可能とな
る。
との衝突を回避させる手法として上記の手法が用いられ
ても、車両と障害物との相対距離およびそれらの速度か
ら判断すると、車両を障害物の手前で停止させることが
困難な場合がある。このため、上記従来の装置のように
常に車両に大きな制動力を発生させることにより車両と
障害物との衝突を回避させる手法は適切ではない。
であり、車両が緊急状態にある場合にその緊急状態を回
避すべく車両の回避性能の向上を図る車両の緊急時走行
支援装置を提供することを目的とする。
に記載する如く、走行状態を制御する走行制御機構を有
する車両の緊急時走行支援装置であって、該車両が緊急
状態にあるか否かを判別する緊急状態判別手段と、該車
両が緊急状態にあると判別された場合に、前記走行制御
機構の制御特性を変更する制御特性変更手段と、を備え
ることを特徴とする車両の緊急時走行支援装置により達
成される。
否かが判別される。車両が緊急状態にあると判別された
場合、車両の走行状態を制御する走行制御機構の制御特
性が変更される。走行制御機構は、制御特性が変更され
た場合、車両の回避性能が向上するように走行状態を制
御する。従って、本発明によれば、車両が緊急状態にあ
る場合にその緊急状態を回避することが可能になる。
衝突する可能性が高かったり、車両が不意に車線を逸脱
している等の危険な状態をいう。上記の目的は、請求項
2に記載する如く、前記走行制御機構は、ステアリング
ホイールの操作に基づいて操舵アクチュエータを制御す
る操舵制御機構を有し、前記制御特性変更手段は、前記
ステアリングホイールの操作に対する前記操舵アクチュ
エータの作動ゲインが通常時に比して大きくなるように
前記操舵制御機構の制御特性を変更する操舵制御特性変
更手段を有することを特徴とする請求項1記載の車両の
緊急時走行支援装置により達成される。
リングホイールの操作に基づいて操舵アクチュエータを
制御する操舵制御機構を有している。車両が緊急状態に
あると判別された場合、操舵制御機構の制御特性は、ス
テアリングホイールの操作に対する操舵アクチュエータ
の作動ゲインが通常時に比して大きくなるように変更さ
れる。このように操舵制御機構の制御特性が変更される
と、ステアリングホイールの操作量が小さい場合でも、
操舵アクチュエータの作動量は大きくなる。このため、
本発明によれば、緊急時にステアリングホイールの小さ
な操作量で車両を大きく操舵させることができる。従っ
て、本発明によれば、緊急時に車両の緊急状態を有効に
回避すべく車両の旋回性能の向上を図ることができる。
前記走行制御機構は、ステアリングホイールの操作に基
づいて前輪を転舵する前輪操舵アクチュエータを制御す
る前輪操舵制御機構と、前記前輪の転舵に伴って後輪を
転舵する後輪操舵アクチュエータを制御する後輪操舵制
御機構と、を有し、前記制御特性変更手段は、前記ステ
アリングホイールの初期操作で該車両に作用する横加速
度が所定の状態になるように前記後輪操舵制御機構の制
御特性を変更すると共に、前記ステアリングホイールの
切り戻し操作で車体すべり角が所定の状態になるように
前記後輪操舵制御機構の制御特性を変更する後輪操舵制
御特性変更手段を有することを特徴とする請求項1記載
の車両の緊急時走行支援装置により達成される。
リングホイールの操作に基づいて前輪を転舵する操舵ア
クチュエータを制御する前輪操舵制御機構と、前輪の転
舵に伴って後輪を転舵する操舵アクチュエータを制御す
る後輪操舵制御機構と、を有している。車両が緊急状態
にあると判別された場合、後輪操舵制御機構の制御特性
は、ステアリングホイールの初期操作で車両に作用する
横加速度が所定の状態になるように変更され、また、ス
テアリングホイールの切り戻し操作で車体すべり角が所
定の状態になるように変更される。このように後輪操舵
制御機構の制御特性が変更されると、車両は、ステアリ
ングホイールの初期操作で車幅方向に大きな横力で移動
すると共に、ステアリングホイールの切り戻し操作で安
定性を重視して旋回走行する。従って、本発明によれ
ば、緊急時の初期に車両の緊急状態を有効に回避すべく
車両の旋回性能の向上を図ることができると共に、その
後、車両安定性を確保することができる。
前記制御特性変更手段は、更に、前記ステアリングホイ
ールの操作に対する前記前輪操舵アクチュエータの作動
ゲインが通常時に比して大きくなるように前記前輪操舵
制御機構の制御特性を変更する前輪操舵制御特性変更手
段を有することを特徴とする請求項3記載の車両の緊急
時走行支援装置により達成される。
判別された場合、前輪操舵制御機構の制御特性は、ステ
アリングホイールの操作に対する操舵アクチュエータの
作動ゲインが通常時に比して大きくなるように変更され
ると共に、後輪操舵制御機構の制御特性は、ステアリン
グホイールの初期操作で車両に作用する横加速度が所定
の状態になるように変更され、また、ステアリングホイ
ールの切り戻し操作で車体すべり角が所定の状態になる
ように変更される。このように前輪および後輪操舵制御
機構の制御特性が変更されると、車両は、ステアリング
ホイールの少しの操作で前輪が大きく転舵されるように
なると共に、ステアリングの初期操作で車幅方向に大き
な力で移動し、切り戻し操作で安定性を重視して旋回走
行することになる。従って、本発明によれば、緊急時に
車両の緊急状態を有効に回避すべく車両の旋回性能の向
上を図りつつ、緊急時の初期には更に車両の旋回性能の
向上を図り、その後、車両安定性を確保することができ
る。
前記走行制御機構は、ブレーキペダルの操作に関する作
動速度がしきい値以上である場合に通常時に比して大き
な制動力が発生するようにブレーキアシスト制御を実行
するブレーキアシスト制御機構を有し、前記制御特性変
更手段は、前記しきい値が小さくなるように前記ブレー
キアシスト制御機構の制御特性を変更するしきい値変更
手段を有することを特徴とする請求項1記載の車両の緊
急時走行支援装置により達成される。
キペダルの操作に関する作動速度がしきい値以上である
場合に通常時に比して大きな制動力が発生するようにブ
レーキアシスト(BA)制御を実行するBA制御機構を
有している。車両が緊急状態にあると判別された場合、
BA制御機構の制御特性は、ブレーキペダルの操作に関
する作動速度のしきい値が小さなるように変更される。
このようにBA制御機構の制御特性が変更されると、ブ
レーキペダルの操作に関する作動速度が小さくても、B
A制御が実行される。このため、本発明によれば、緊急
時に車両に大きな制動力を発生させることが容易にな
る。従って、本発明によれば、緊急時に車両の緊急状態
を有効に回避すべく車両のブレーキ性能の向上を図るこ
とができる。
車両の操舵方向を検出する操舵方向検出手段を備え、前
記走行制御機構は、ブレーキペダルの操作に基づいて車
両に制動力を発生させる制動アクチュエータを制御する
制動制御機構を有し、前記制御特性変更手段は、前記操
舵方向検出手段の検出結果と同一の方向にヨーレートが
生じるように前記制動制御機構の制御特性を変更する制
動制御特性変更手段を有することを特徴とする請求項1
記載の車両の緊急時走行支援装置により達成される。
キペダルの操作に基づいて車両に制動力を発生させる制
動アクチュエータを制御する制動制御機構を有してい
る。車両が緊急状態にあると判別された場合、制動制御
機構の制御特性は、操舵方向検出手段の検出結果と同一
の方向にヨーレートが生じるように変更される。このよ
うに制動制御機構の制御特性が変更されると、車両はス
テアリングホイールの操作方向に旋回し易くなる。従っ
て、本発明によれば、緊急時に車両の緊急状態を回避す
べく車両の旋回性能の向上を図ることができる。
構は、旋回挙動に関する走行状態が所定の条件を満たす
場合に旋回方向の車両姿勢の安定化を図る旋回挙動制御
を実行する旋回挙動制御機構を有し、前記制御特性変更
手段は、前記所定の条件が緩和されるように前記旋回挙
動制御機構の制御特性を変更する旋回挙動制御変更手段
を有することを特徴とする請求項1記載の車両の緊急時
走行支援装置は、緊急時に旋回中の車両姿勢を確実に安
定化させるうえで有効である。
動に関する走行状態が所定の条件を満たす場合に旋回方
向の車両姿勢の安定化を図る旋回挙動制御(VSC制
御)を実行するVSC制御機構を有している。車両が緊
急状態にあると判別された場合、VSC制御機構の制御
特性は、上記の所定の条件が緩和されるように変更され
る。このようにVSC制御機構の制御特性が変更される
と、通常時には実行されない領域においてVSC制御を
実行することができる。従って、本発明によれば、緊急
時に旋回中の車両姿勢が不安定になることを確実に防止
することができる。
制御機構は、アクセルペダルの操作に基づいてスロット
ルバルブの開度を制御するスロットル制御機構を有し、
前記制御特性変更手段は、前記スロットルバルブが閉弁
するように前記スロットル制御機構の制御特性を変更す
るスロットル制御特性変更手段を有することを特徴とす
る請求項1記載の車両の緊急時走行支援装置は、緊急時
に運転者がパニック状態に陥った場合に運転者の誤操作
を防止するうえで有効である。
ルペダルの操作に基づいてスロットルバルブの開度を制
御するスロットル制御機構を有している。車両が緊急状
態にあると判別された場合、スロットル制御機構の制御
特性は、スロットルバルブが閉弁するように変更され
る。このようにスロットル制御機構の制御特性が変更さ
れると、アクセルペダルが操作されても、車両の内燃機
関に吸入空気が吸入されることが防止される。従って、
本発明によれば、緊急時に運転者がパニック状態に陥る
ことによりアクセル操作が行われた場合でも、車両に駆
動力が発生せず、緊急事態の更なる悪化を防止すること
ができる。
る緊急時走行支援装置を搭載する車両のステアリング装
置10のシステム構成図を示す。ステアリング装置10
は、緊急判定用電子制御ユニット(以下、緊急判定EC
Uと称す)12およびステアリング電子制御ユニット
(以下、ステアECUと称す)14を備えている。ステ
アリング装置10は、緊急判定ECU12およびステア
ECU14に制御されることにより、運転者がステアリ
ング操作する際に車速に応じたアシスト力を付与しつ
つ、車輪を転舵させる。
イール16を備えている。ステアリングホイール16に
は、ステアリングシャフト18が固定されている。ステ
アリングシャフト18は、ステアリングホイール16の
回転に伴って回転できるように構成されている。ステア
リングシャフト18には、操舵角センサ20が配設され
ている。操舵角センサ20は、ステアリングホイール1
6の操舵角θに応じた信号を出力する。操舵角センサ2
0の出力信号は、ステアECU14に供給されている。
ステアECU14は、操舵角センサ20の出力信号に基
づいてステアリングホイール16の操舵角θを検出す
る。
変機構22を備えている。ギヤ比可変機構22は、ステ
アリングシャフト18に連結されたサンギヤ24、サン
ギヤ24と同軸に設けられたリングギヤ26、および、
サンギヤ24とリングギヤ26とに係合する複数のプラ
ネタリギヤ28を有する遊星歯車機構で構成されてい
る。複数のプラネタリギヤ28は、周方向に互いに所定
の間隔が維持されるようにキャリア30に固定されてい
る。かかる構成において、リングギヤ28が非作動状態
である場合、キャリア30は、ステアリングシャフト1
8の回転に伴って所定の比率で回転する。
クス32が連結されている。ステアリングギヤボックス
32は、ラックアンドピニオン方式で構成されており、
キャリア30に形成されたピニオンと、ラックバー34
に形成されたラックギヤとが互いに係合するように構成
されている。ステアリングギヤボックス32は、キャリ
ア30の回転運動をラックバー34の軸方向への直線運
動に変換する機能を有している。ラックバー34の両端
には、タイロッドを介してナックルアーム36が連結さ
れている。ナックルアーム36には、左右前輪FL,F
Rが固定されている。前輪FL,FRは、ラックバー3
4が車幅方向に変位することにより転舵される。
ル16が操作されると、ステアリングシャフト18が回
転し、その回転に伴ってキャリア30が回転する。ステ
アリングギヤボックス32のピニオンとラックギヤとの
間には、摩擦力が作用している。かかる摩擦力を越える
トルクでキャリア30が回転すると、ラックバー34が
車幅方向に変位することで、前輪FL,FRが転舵され
る。ステアリングホイール16が上記と反対の方向に回
転された場合は、ラックバー34が上記の車幅方向と反
対方向に変位することで、前輪FL,FRが上記と反対
方向に転舵される。従って、本実施例のステアリング装
置10によれば、運転者がステアリングホイール16に
ある程度大きな操舵トルクを付与することで、車輪F
L,FRを左右方向に転舵し、車両を旋回させることが
可能となる。
て、ステアECU14には、補助モータ38が接続され
ている。補助モータ38は、リングギヤ26に固定され
ており、ステアECU14から操舵角θに応じた指令信
号を供給されることにより、その指令信号に応じたアシ
スト力をリングギヤ26に対して付与する。リングギヤ
26にアシスト力が付与されると、それに応じてキャリ
ア30が回転する。
ア30は、ステアリングシャフト18の回転と共に、補
助モータ38の駆動に伴うリングギヤ26の回転によっ
ても回転する。補助モータ38は、ステアリングホイー
ル16の回転に伴う前輪FL,FRの転舵を補助する役
割を有している。従って、上記のギヤ比可変機構22に
よれば、補助モータ38を適当に駆動することで、前輪
FL,FRの転舵角に対するステアリングホイール16
の操作量(以下、ステアリングギヤ比と称す)を可変に
することができる。
速走行時と同等のアシスト力が付与されると、ステアリ
ングホイール16の少しの操作でラックバー34が大き
く変位することで、車両の直進安定性が著しく損なわれ
るおそれがある。このため、ステアリングホイール16
の操舵角θに応じて付与されるアシスト力は、車両の速
度が高速であるほど小さい方が好ましい。
は、車速センサ40が接続されている。車速センサ40
は、車速に応じた周期でパルス信号を出力する。ステア
ECU14は、車速センサ40の出力信号に基づいて車
速Vを検出する。そして、その車速Vとステアリングホ
イール16の操舵角θとに応じて補助モータ38に供給
するモータ電流を演算し、その演算結果を補助モータ3
8に供給する。このため、ステアリング装置10によれ
ば、車速に応じたアシスト力が発生することで、車両の
直進安定性を確保することができる。
10によれば、運転者に操作されるステアリングホイー
ル16の回転と共に、ステアECU14から供給される
指令信号による補助モータ38の駆動により、車輪F
L,FRを左右方向に転舵し、車両を旋回させることが
可能となる。従って、本実施例のステアリング装置10
によれば、補助モータ38を適当に駆動することで、ス
テアリング操作を行う際の運転者の操作負担を軽減する
ことができる。
の如く、緊急判定ECU12を備えている。緊急判定E
CU12には、前方障害物検知センサ42および自車状
態量検知センサ44が接続されている。前方障害物検知
センサ42は、車両前部のバンパー等に鉛直方向に延び
るレーダアンテナを回動させることにより、所定のビー
ム角の広がりをもって信号の送受信を行う。緊急判定E
CU12は、前方障害物検知センサ42から供給される
信号に適当な処理を施すことにより、車両前方の検出範
囲内に存在する障害物を検出する。
Vに応じた周期でパルス信号を出力する車速センサ、車
両の重心回りの回転角速度に応じた信号を出力するヨー
レートセンサ、ステアリングホイールの操舵角θに応じ
た信号を出力する操舵角センサ、および、ブレーキペダ
ルのペダルストロークSに応じた信号を出力するブレー
キペダルストロークセンサを備えている。緊急判定EC
U12は、自車状態量検知センサ44から出力される信
号に基づいて、車速V、ヨーレートγ、操舵角θ、およ
び、ペダルストロークSを検出する。
ンサ42の出力信号から自車両と前方障害物との相対距
離Lを演算し、その相対距離Lと、自車状態量検知セン
サ44の出力信号に基づいて検出した車速Vとにより相
対速度Vs を演算する。そして、相対距離L、相対速度
Vs 、および自車速Vの関係に基づいて自車両が前方障
害物に衝突する可能性を演算する。
るか否かを判定する基準として、緊急度αなる概念を導
入している。緊急度αは、自車両が前方障害物に衝突す
る可能性の度合いである。以下、その緊急度αを求める
手法について説明する。自車両と前方障害物との相対距
離Lが大きくなるほど自車両が前方障害物に衝突する可
能性は低くなる。このため、緊急度αを求める場合に
は、相対距離Lの逆数1/Lを考慮することができる。
度で走行している場合、すなわち、自車両と前方障害物
との相対速度Vs が小さい場合には、自車両と前方障害
物との車両性能が略同一であれば、前方障害物が制動を
開始して停止するまでの制動停止距離と、自車両の制動
停止距離とは略一致する。この場合、自車両が前方障害
物に衝突する可能性は低く抑さえられる。しかし、相対
速度Vs が大きくなるにつれて、その相対速度Vs 分だ
け自車両の制動停止距離は長くなってしまう。自車両の
制動距離が相対的に長くなるほど、自車両が前方障害物
に衝突する可能性は高くなる。このため、緊急度αを求
める場合には、相対速度Vs に応じた制動停止距離Ls
を考慮することができる。
方障害物に衝突する可能性を表す緊急度αを設定する場
合、Ls /Lが演算される。ところで、自車両と前方障
害物との相対速度Vs が大きくなるほど自車両が前方障
害物に衝突する可能性は高くなる。また、自車速Vが大
きいほど単位時間当りに走行する距離は大きい。このた
め、かかる状況下で運転者の不注意等により制動の開始
が遅れると、その遅れ分の距離だけ車両の停止距離は大
きくなってしまう。従って、自車速Vが大きくなる場合
にも自車両が前方障害物に衝突する可能性は高くなる。
方障害物との相対速度Vs および自車速Vに応じた重み
付け係数f(V,Vs )を、上記のLs /Lに乗算した
値を、車両の緊急度αとして定義する(α=f(V,V
s )*Ls /L)。尚、重み付け係数f(V,Vs )
は、相対速度Vs が大きくなるほど、また、自車速Vが
大きくなるほど大きな値となるように設定されている。
かかる演算手法によれば、相対距離Vs と自車速Vとを
加味して、車両の走行状況に応じた緊急度αを求めるこ
とができる。
は、上記の手法に従って緊急度αを演算し、その緊急度
αが所定値α0 以上である場合、自車両が前方車両に衝
突する可能性が高いとして緊急信号を発する。これによ
り、車両では、後述する緊急時支援処理が実行されるこ
とになる。図2は、本実施例の緊急判定ECU12にお
いて実行される制御ルーチンの一例のフローチャートを
示す。図2に示すルーチンは、その処理が終了する毎に
繰り返し起動される。図2に示すルーチンが起動される
と、まずステップ200の処理が実行される。
サ44が備える車速センサの出力信号に基づいて自車速
Vが検出されると共に、前方障害物検知センサ42の出
力信号に基づいて自車両と前方障害物との相対距離Lが
検出される。ステップ202では、上記ステップ200
で検出された自車速Vおよび相対距離Lに基づいて、自
車両と前方障害物との相対速度Vs が演算される。
で演算された相対速度Vs における通常時の制動停止距
離Ls が演算される。ステップ206では、上記ステッ
プ204で演算された制動停止距離Ls を上記ステップ
200で検出された相対距離Lで除算した値に、自車速
Vおよび相対速度Vs に応じた重み付け係数f(V,V
s )を乗算する処理が実行される。本ステップ206の
処理が実行されると、緊急度αが実現される(α=α=
f(V,Vs )*Ls /L)。
で演算された緊急度αが、所定値α0 以上であるか否か
が判別される。尚、所定値α0 は、経験則から車両が緊
急状態にあると判断できる最小の緊急度である。α≧α
0 が成立しない場合は、車両が前方障害物に衝突する可
能性が低いと判断できる。従って、かかる判別がなされ
た場合は、今回のルーチンが終了される。一方、α≧α
0 が成立する場合は、車両が前方障害物に衝突する可能
性が高いと判断できる。従って、α≧α0 が成立すると
判別された場合は、次にステップ210の処理が実行さ
れる。
処理が実行される。本ステップ210の処理が実行され
ると、以後、車両において緊急支援処理が実行される。
本ステップ210の処理が終了すると、今回のルーチン
が終了される。上記の処理によれば、車両が前方障害物
に衝突する可能性が高いと判断される場合に、緊急信号
を出力することができる。
ECU12には、ステアECU14が接続されている。
緊急判定ECU12は、車両が緊急状態であるか否かを
判別し、その判別結果をステアECU14に供給する。
そして、ステアECU14は、緊急判定ECU12から
供給された判別結果を加味して操舵制御を支援する処理
を実行する。具体的には、車輪FL,FRに大きなアシ
スト力が付与されるように補助モータ32に供給するモ
ータ電流の特性を変更する。
な緊急状態にある状況下でかかる緊急状態を回避するた
めには、運転者は、通常、車輪が大きく転舵されるよう
にステアリングホイール16を大きく操作する必要があ
る。しかし、車輪を大きく転舵させるためにステアリン
グホイール16を大きく操作する必要があると、車輪が
所望の状態になるまでに多くの時間が必要となり、車両
が障害物に衝突してしまうおそれがある。このため、車
両が緊急状態にある状況下において上記の衝突を確実に
回避するためには、ステアリングギヤ比を小さくするこ
とが望ましい。このようにステアリングギヤ比を小さく
すれば、ステアリングホイール16の少しの操作で前輪
FL,FRを大きく転舵させることが可能となる。
るべく、緊急時にステアリングギヤ比を小さくする点に
特徴を有している。以下、その特徴部について説明す
る。図3は、上記の機能を実現すべく、本実施例のステ
アECU14において実行される制御ルーチンの一例の
フローチャートを示す。図3に示すルーチンは、その処
理が終了する毎に繰り返し起動される。図3に示すルー
チンが起動されると、まずステップ220の処理が実行
される。
出力信号に基づいてステアリングホイール16の操舵角
θが検出される。ステップ222では、車速センサ40
の出力信号に基づいて車速Vが検出される。ステップ2
24では、緊急判定ECU12から出力される緊急信号
を検知したか否かが判別される。緊急信号が検知されて
いない場合は、通常どおりステアリングホイール16の
操舵角θと車速Vとに応じたアシスト力を発生させるこ
とが適切である。従って、緊急信号が検知されていない
と判別された場合は、次にステップ226の処理が実行
される。一方、緊急信号が検知された場合は、ステアリ
ングホイール16の少しの操作で車輪が大きく転舵され
ること、すなわち、ステアリングギヤ比が小さいことが
望ましい。従って、緊急信号が検知されたと判別された
場合は、次にステップ228の処理が実行される。
給するモータ電流IMSを、操舵角θと車速Vとに応じた
値I(θ,V)にする処理が実行される。上記の処理に
よれば、通常時は、ステアリング操作の操作負担が軽減
されるように、モータ電流IMSを補助モータ38に供給
することが可能となる。ステップ228では、補助モー
タ38に供給するモータ電流IMSを、操舵角θと車速V
とに応じた値I(θ,V)に所定値I0 を加味した値に
する処理が実行される。本実施例において、補助モータ
38は、ステアリングホイール16が中立位置に維持さ
れている場合は非作動状態となっており、ステアECU
14からプラス(正)のモータ電流IMSが供給された場
合に所定方向に回転し、マイナス(負)のモータ電流I
MSが供給された場合に所定方向とは逆方向に回転する。
従って、本ステップ228においては、車両の操舵方向
に基づいて、I(θ,V)に所定値I0 を加算するか、
あるいは、減算するかが決定された後に、上記の処理が
実行される。
または228で演算されたモータ電流IMSを補助モータ
38に供給する処理が実行される。本ステップ230の
処理が実行されると、リングギヤ28が駆動すること
で、ステアリング操作を補助するアシスト力が発生す
る。本ステップ230の処理が終了すると、今回のルー
チンが終了される。
った場合に、補助モータ38に供給するモータ電流を大
きくすることができる。すなわち、ステアリングギヤ比
を小さく抑えることができる。このため、本実施例によ
れば、緊急時にステアリング操作が小さくても車輪F
L,FRを大きく転舵させることができる。ステアリン
グ操作に対する車輪の転舵量が大きくなると、車両は旋
回し易くなる。従って、本実施例のステアリング装置1
0によれば、緊急時に旋回性能の向上を図ることができ
る。これにより、車両の緊急状態を回避することが容易
になる。
グ装置10が請求項1記載の「走行制御機構」および請
求項2記載の「操舵制御機構」に相当していると共に、
ステアECU14が、上記ステップ224の処理を実行
することにより請求項1記載の「緊急状態判別手段」
が、上記ステップ226に代えて上記ステップ228の
処理を実行することにより請求項1記載の「制御特性変
更手段」および請求項2記載の「操舵制御特性変更手
段」が、それぞれ実現されている。
アリングホイール16とラックバー34との間をギヤ比
可変機構22を介して機械的に連結し、ラックバー34
を車幅方向に変位させることにより車輪FL,FRを転
舵する構成としているが、ステアリング装置10の構成
はこれに限定されるものではなく、ステアリングホイー
ル16をラックバー34に機械的に連結せず、所謂バイ
ワイヤ方式により車輪FL,FRを転舵させる構成とし
てもよい。
障害物に衝突する状態を車両の緊急状態として認識する
こととしているが、車両の緊急状態はこれに限定される
ものではなく、運転者の不注意や居眠り等により車両が
所定の走行レーンから逸脱する状態等を緊急状態として
認識することとしてもよい。この場合、車両の緊急状態
は、運転者の心拍数変化,表情,瞬き具合,瞬き頻度
や、道路情報から把握される路面Rと、車速と操舵角と
から推定される路面Rとの偏差等に基づいて判定される
ことになる。
の第2実施例の緊急時走行支援装置について説明する。
図4は、本実施例の緊急時走行支援装置を搭載する車両
のステアリング装置50のシステム構成図を示す。ステ
アリング装置50は、ステアECU52を備えている。
ステアリング装置50は、ステアECU52に制御され
ることにより、ステアリング操作等に基づいて前輪およ
び後輪を転舵する。
イール54を備えている。ステアリングホイール54に
は、ステアリングシャフト56が固定されている。ステ
アリングシャフト56には、操舵角センサ58が配設さ
れている。操舵角センサ58の出力信号は、ステアEC
U52に供給されている。ステアECU52は、操舵角
センサ58の出力信号に基づいて、ステアリングホイー
ル54の操舵角θを検出する。
よびヨーレートセンサ62が接続されている。車速セン
サ60は、車速に応じた周期でパルス信号を出力する。
また、ヨーレートセンサ62は、車両の重心回りに生じ
る回転角速度に応じた信号を出力する。ステアECU5
2は、車速センサ60およびヨーレートセンサ62の出
力信号に基づいて、車速Vおよびヨーレートγを検出す
る。
を転舵する前輪転舵機構64、および、後輪RL,RR
を転舵する後輪転舵機構66を有している。前輪転舵機
構64は、ナックルアーム68を介して左前輪FLおよ
び右前輪FRに互いに連結されるラックバー69、およ
び、ラックバー69に係合される前輪操舵モータ70か
ら構成されている。前輪操舵モータ70は、ステアEC
U52に接続されており、ステアECU52から指令信
号を供給されることにより、その指令信号に応じた操舵
力をラックバー69に対して付与する。前輪転舵機構6
4は、前輪操舵モータ70を動力源として前輪FL,F
Rを転舵する。
ム72を介して左後輪RLおよび右後輪RRに互いに連
結されるラックバー73、および、ラックバー73に係
合される後輪操舵モータ74から構成されている。後輪
操舵モータ74は、ステアECU52に接続されてお
り、ステアECU52から指令信号を供給されることに
より、その指令信号に応じた操舵力をラックバー73に
付与する。後輪転舵機構66は、後輪操舵モータ74を
動力源として後輪RL,RRを転舵する。
が、また、後輪転舵機構66には後輪舵角センサ78
が、それぞれ配設されている。前輪舵角センサ76は、
前輪FL,FRの舵角δf に応じた信号を出力する。後
輪舵角センサ78は、後輪RL,RRの舵角δr に応じ
た信号を出力する。前輪舵角センサ76の出力信号およ
び後輪舵角センサ78の出力信号は、共にステアECU
52に供給されている。ステアECU52は、前輪舵角
センサ76の出力信号および後輪舵角センサ78の出力
信号に基づいて、前輪舵角δf および後輪舵角δr を検
出する。
おいて用いられた緊急判定ECU12が接続されてい
る。ステアECU52は、緊急判定ECU12から供給
される車両が緊急状態であるか否かの判別結果に基づい
て、後輪の転舵制御を支援する処理を実行する。具体的
には、後述する如く、緊急時に、後輪RL,RRを、ス
テアリングホイール54の初期操作で車両に作用し得る
最大の横加速度が生じるように前輪FL,FRの転舵方
向と同相に転舵し、ステアリングホイール54の切り戻
し操作で車体すべり角がゼロになるように転舵する。
て、ステアリングホイール54が操作されると、ステア
ECU52は、ステアリングホイール54の操舵角θを
検出し、その操舵角θに応じた指令電流を演算する。そ
して、その指令電流を前輪操舵モータ70に供給する。
かかる手法によれば、前輪FL,FRを、運転者が操作
するステアリングホイール54の操舵角θに応じて転舵
することができる。
る場合、すなわち、車両が旋回している場合、車両の重
心回りには、ヨーレートγが生じている。車両の旋回中
に車速Vおよびステアリングホイール54の操舵角θに
応じた適切なヨーレートγが実現されている場合は、車
両は安定した旋回挙動を維持しながら旋回していると判
断できる。一方、車速Vおよび操舵角θに応じたヨーレ
ートγが実現されていない場合は、車両の旋回挙動が不
安定である、すなわち、車両安定性が悪化していると判
断できる。従って、車両が旋回する場合には、車両安定
性を考慮して、車両の重心回りに生じるヨーレートγ
を、車速Vおよびステアリングホイール54の操舵角θ
に応じたヨーレートに変更することが望ましい。
れている場合、通常、車軸に対する重心の進行方向角度
(以下、車体スリップ角と称す)βが生じている。車体
スリップ角βが大きい場合は、車両に大きな横すべりが
生じていると判断できる。この場合、ステアリングホイ
ール54の操作に対して車両が応答性よく操舵されてい
ない、すなわち、優れた操舵応答性が実現されていない
と判断できる。また、車体スリップ角βが大きい状況下
で前輪FL,FRが上記の所定方向とは逆方向に転舵さ
れると、車体の振り返しが大きくなり、優れた車両安定
性を実現することができない。従って、車両が旋回する
場合には、車両安定性および操舵応答性を考慮して、車
体スリップ角βを小さくすることが望ましい。
予め設定されたマップに従って、ステアリングホイール
54の操舵角θと自車速Vとの関係から目標となる車体
スリップ角βおよびヨーレートγを演算する。以下、こ
のように演算された車体スリップ角βおよびヨーレート
γを、それぞれ目標車体スリップ角βdes および目標ヨ
ーレートγdes と称す。また、ステアECU52は、所
定の車両運動モデルに基づいて、ステアリングホイール
54の操舵角θ、自車速V、後輪舵角δr 、およびヨー
レートγを検出することにより車両に生じていると推定
される車体スリップ角βを演算する。以下、このように
演算された車体スリップ角βを推定車体スリップ角βe
と称す。
目標車体スリップ角βdes と推定車体スリップ角βe と
の偏差|βdes −βe |が小さくなるように、かつ、目
標ヨーレートγdes とヨーレートセンサ62の出力信号
に基づいて検出されたヨーレートγ(以下、実ヨーレー
トγr と称す)との偏差|γdes −γr |が小さくなる
ように、指令電流を演算する。そして、その指令電流を
後輪操舵モータ74に供給する。
よびヨーレートγが目標値に一致するように後輪RL,
RRを転舵することができる。本実施例において、目標
車体スリップ角βは“0”近傍の値に設定されている。
従って、本実施例によれば、通常時は、重心回りのヨー
レートが所望の値になると共に、車体スリップ角βが小
さな値に抑えられることで、優れた車両安定性と優れた
操舵応答性とを共に実現することが可能となる。
な緊急状態にある状況下で上記のような車両安定性を重
視した後輪RL,RRの制御手法が用いられると、緊急
時には車両に速やかな回避走行が望まれるにも関わら
ず、速やかな回避走行が実現されない事態が生じ得る。
かかる走行が実現されないと、車両の前方障害物への衝
突を確実に回避することができなくなってしまう。とこ
ろで、車両を速やかに横移動させるためには、後輪R
L,RRを、前輪FL,FRが転舵されている転舵方向
に、すなわち、同相側に大きく転舵する方が有利であ
る。従って、車両が緊急状態にある状況下において車両
の前方障害物への衝突を確実に回避するためには、後輪
RL,RRを、前輪FL,FRに対して同相側に大きく
転舵することが適切である。
く、後輪RL,RRを前輪FL,FRに対して同相側に
大きく転舵した後に、ステアリングホイール54を切り
戻す場合にも、上記のような後輪RL,RRの制御が継
続されると、大きな車体すべり角の発生が継続すること
で、車体の振動が発散し、車両安定性が損なわれてしま
う。上記の不都合を解決するためには、後輪RL,RR
を前輪FL,FRに対して同相側に大きく転舵する制御
を、継続して行わないことが適切である。このため、車
両が緊急状態にある状況下、車両の前方障害物への衝突
を確実に回避しつつ、車両安定性を確保するためには、
後輪RL,RRを、ステアリングホイール54の初期操
作で前輪FL,FRに対して同相側に大きく転舵し、ス
テアリングホイール54の切り戻し操作で車体すべり角
がゼロになるように転舵することが適切である。
るべく、緊急時には後輪RL,RRを上記のように転舵
する点に特徴を有している。図5は、上記の機能を実現
すべく、本実施例のステアECU52において後輪R
L,RRを転舵すべく実行される制御ルーチンの一例の
フローチャートを示す。図5に示すルーチンは、その処
理が終了する毎に起動される。図5に示すルーチンが起
動されると、まずステップ240の処理が実行される。
車速センサ60、ヨーレートセンサ62、前輪舵角セン
サ76、および後輪舵角センサ78の出力信号に基づい
て、操舵角θ、車速V、ヨーレートγ、前輪舵角δf 、
および後輪舵角δr が検出される。ステップ242で
は、緊急判定ECU12から出力される緊急信号を検知
したか否かが判別される。緊急信号が検知されていない
場合は、通常どおりの後輪操舵制御を実行することが適
切である。従って、緊急信号が検知されていないと判別
された場合は、次にステップ244の処理が実行され
る。
速Vの関係から定められる所定のマップを参照すること
により、目標車体スリップ角βdes および目標ヨーレー
トγdes が演算される。ステップ246では、操舵角
θ、自車速V、後輪舵角δr 、およびヨーレートγの値
に基づいて、車両に生じていると推定される推定車体ス
リップ角βe が演算される。
βdes と推定車体スリップ角βe との偏差Δβ=|βde
s −βe |、および、目標ヨーレートγdes と実ヨーレ
ートγr との偏差Δγ=|γdes −γr |が演算され
る。ステップ250では、後輪操舵モータ74に供給す
るモータ電流IMRを、上記ステップ248で演算された
偏差Δβと偏差Δγとに応じた値にする処理が実行され
る。上記の処理によれば、通常時は、操舵角θおよび自
車速Vの関係から定められる所定のマップに従った目標
車体スリップ角βdes および目標ヨーレートγdes が生
じるように、モータ電流IMRを後輪操舵モータ74に供
給することが可能となる。
ステアリングホイール54の初期操作では、車両の緊急
状態を回避すべく、後輪RL,RRを前輪FL,FRの
転舵方向に対して同相側に大きく転舵させることが適切
である。尚、後輪RL,RRが前輪FL,FRに対して
同相側に転舵される状況下において後輪RL,RRの舵
角δr が前輪FL,FRの舵角δf に比して大きいと、
車両は前輪FL,FRの転舵方向に対して適切に旋回す
ることができない。このため、後輪RL,RRの舵角δ
r は、最大で前輪FL,FRの舵角δf であることが適
切である。
作後に切り戻し操作される場合は、車両の安定性を確保
すべく、後輪RL,RRを車体スリップ角およびヨーレ
ートが目標の値になるように転舵することが適切であ
る。従って、上記ステップ242において、緊急信号が
検知されたと判別された場合は、次にステップ251の
処理が実行される。
ル54の操作が初期操作であるか否かが判別される。そ
の結果、ステアリングホイール54の操作が初期操作で
ないと判別された場合は、次に上記ステップ244以降
の処理が実行される。一方、ステアリングホイール54
の操作が初期操作であると判別された場合は、次にステ
ップ252の処理が実行される。
に供給するモータ電流IMRを、後輪舵角δr が前輪舵角
δf に一致するように所定の値I0 にする処理が実行さ
れる。ステップ254では、上記ステップ250または
252で演算されたモータ電流IMRを、後輪操舵モータ
74に供給する処理が実行される。本ステップ254の
処理が実行されると、以後、後輪RL,RRが転舵され
る。本ステップ254の処理が終了すると、今回のルー
チンが終了される。
った場合に、後輪RL,RRを、前輪FL,FRの転舵
方向に対して同相側に同舵角だけ転舵させることができ
る。後輪RL,RRが上記の如く転舵されると、車幅方
向に大きな横加速度が生じる。従って、本実施例のステ
アリング装置50によれば、緊急時に車両が横移動し易
くなることで、車両の緊急状態を回避するための回避性
能の向上を図ることができる。これにより、車両の緊急
状態を回避することが容易になる。
L,RRが前輪FL,FRの転舵方向に対して同相側に
同舵角だけ転舵された後に、前輪FL,FRが上記の転
舵方向と逆方向に切り戻される場合には、後輪RL,R
Rは、上述した車両安定性を重視した制御則に従って転
舵される。従って、かかる手法によれば、車体の振り返
しの発生が防止され、車両安定性の悪化が防止される。
構64,後輪転舵機構66が請求項1記載の「走行制御
機構」および請求項3記載の「前輪操舵制御機構」,
「後輪操舵制御機構」に、ステアECU52が、上記ス
テップ242の処理を実行することにより請求項1記載
の「緊急状態判別手段」が、上記ステップ250に代え
て上記ステップ252の処理を実行することにより請求
項1記載の「走行制御機構」および請求項3記載の「後
輪操舵制御特性変更手段」が、それぞれ実現されてい
る。
L,FRを、ステアリングホイール54の操舵角θに応
じて転舵することとしているが、前輪FL,FRの転舵
手法はこれに限定されるものではなく、上記第1実施例
と同様に、ステアリング操作に対する前輪FL,FRの
転舵量を可変にすることとしてもよい。かかる手法によ
れば、車両の旋回性能を更に向上させることができる。
この場合、ステアECU52は、後輪RL,RRに関し
て上記図5に示すルーチンを実行すると共に、前輪F
L,FRに関して上記図3に示すルーチンを実行する。
そして、ステアECU52が上記ステップ226に代え
て上記ステップ228の処理を実行することにより、請
求項4記載の「前輪操舵制御特性変更手段」が実現され
る。
の第3実施例の緊急時走行支援装置について説明する。
図6は、本実施例の緊急時走行支援装置を搭載する車両
のブレーキ装置80のシステム構成図を示す。ブレーキ
装置80は、ブレーキ電子制御ユニット(以下、ブレー
キECUと称す)82を備えている。ブレーキ装置80
は、ブレーキECU82に制御されることにより、ブレ
ーキ操作量等に応じた制動力を発生する。
を備えている。ブレーキペダル84は、作動軸86を介
してストロークシミュレータ(図示せず)に連結されて
いる。ブレーキペダル84が踏み込まれると、作動軸8
6がストロークシミュレータに進入する。ストロークシ
ミュレータは、作動軸86の進入量に応じた反力を発生
する。このため、ブレーキペダル84には、ブレーキペ
ダルストロークSに応じた反力が伝達される。
配設されている。ストロークセンサ88は、ブレーキペ
ダルストロークSに応じた電気信号を出力する。ストロ
ークセンサ88の出力信号は、ブレーキECU82に供
給されている。ブレーキECU82は、ストロークセン
サ88の出力信号に基づいてブレーキペダルストローク
Sを検出する。
設されるブレーキモータ90、右前輪FRに配設される
ブレーキモータ91、左後輪RLに配設されるブレーキ
モータ92、および、右後輪RRに配設されるブレーキ
モータ93が接続されている。ブレーキモータ90〜9
3は、ブレーキECU82から供給される指令信号によ
り駆動される。
ブレーキモータ90〜93を動力源とするディスクブレ
ーキが配設されている。ディスクブレーキは、車輪F
L,FR,RL,RRと共に回動するディスクロータ9
4〜97、および、ディスクロータ94〜97の外周部
に配設されたキャリパ(図示せず)を備えている。キャ
リパは、ディスクロータ94〜97の表面に対向するよ
うに設けられたブレーキパッド100〜103を備えて
いる。ブレーキモータ100〜103は、ブレーキEC
U82から供給される指令信号に基づいてブレーキパッ
ド100〜103をディスクロータ94〜97に押圧す
る。これにより、ブレーキ装置80は、ブレーキモータ
90〜93の作動状態に応じた制動力を発生する。
において用いられた緊急判定ECU12が接続されてい
る。ブレーキECU82は、緊急判定ECU12から出
力される車両が緊急状態であるか否かの判別結果に基づ
いて、ブレーキ操作を支援する処理を実行する。具体的
には、後述する如く、ブレーキアシスト制御の開始条件
を緩和し、ブレーキアシスト制御を実行し易くする。
は、運転者によってブレーキ操作が行われる毎に、スト
ロークセンサ88の出力信号Sの変化率ΔSに基づいて
そのブレーキ操作が制動力の速やかな立ち上がりを意図
する操作(以下、この操作を緊急ブレーキ操作と称す)
であるか否かを判別する。具体的には、ブレーキペダル
ストロークSの変化率ΔSが所定しきい値ΔSSHより小
さい場合は緊急ブレーキ操作でないと判別し、所定しき
い値ΔSSH以上である場合に緊急ブレーキ操作であると
判別する。
ーキ操作が実行されたと判別された場合にブレーキアシ
スト制御(以下、BA制御と称す)を開始する。このB
A制御は、ブレーキペダルストロークSに応じた制動力
より大きな制動力が速やかに発生するようにブレーキモ
ータ90〜93に指令信号を供給することにより実現さ
れる。
な緊急状態にある状況下において通常時と同様の開始条
件でBA制御が実行されると、緊急時には速やかな制動
力の立ち上がりが望まれるにも関わらず、BA制御が行
われないことがある。緊急時に速やかにBA制御が実行
されないと、大きな制動力が速やかに発生せず、車両の
前方障害物への衝突を回避することができない場合があ
る。従って、車両が緊急状態にある状況下において車両
の前方障害物への衝突を確実に回避するためには、BA
制御の開始条件を緩和することが適切である。
るべく、緊急時にBA制御の開始条件を緩和する点に特
徴を有している。以下、その特徴部について説明する。
図7は、上記の機能を実現すべく、本実施例のブレーキ
ECU82において実行される制御ルーチンの一例のフ
ローチャートを示す。図7に示すルーチンは、その処理
が終了する毎に繰り返し起動される。図7に示すルーチ
ンが起動されると、まずステップ260の処理が実行さ
れる。
8の出力信号に基づいて、ブレーキペダルストロークS
i が検出される。ステップ262では、今回の処理サイ
クルで検出されたブレーキペダルストロークSi と、前
回の処理サイクルで検出されたブレーキペダルストロー
クSi-1との変化率ΔSを演算する処理が実行される。
から出力される緊急信号を検知したか否かが判別され
る。緊急信号が検知されていない場合は、BA制御を通
常のしきい値を用いて開始することが適切である。従っ
て、緊急信号が検知されていないと判別された場合は、
次にステップ266の処理が実行される。一方、緊急信
号が検知された場合は、上記のしきい値を小さくするこ
とによりBA制御を実行し易くすることが適切である。
従って、緊急信号が検知されたと判別された場合は、次
にステップ268の処理が実行される。
の基準となるブレーキペダルストロークの変化率のしき
い値ΔSSHを、所定しきい値ΔS0 にする処理が実行さ
れる。尚、所定しきい値ΔS0 は、車両が緊急状態でな
い場合にBA制御を実行するために必要な最小のブレー
キペダルストロークの変化率である。上記の処理によれ
ば、通常時は、所定しきい値ΔS0 に従ってBA制御を
実行することが可能となる。
ロークの変化率のしきい値ΔSSHを、所定しきい値ΔS
0 から所定値aを減算して得られた値にする処理が実行
される。尚、所定値aは、a>0を満たし、車両が緊急
状態である場合にBA制御を開始し易くするための値で
ある。ステップ270では、上記ステップ262で演算
された変化率ΔSが、上記ステップ266または268
で演算されたしきい値ΔSSH以上であるか否かが判別さ
れる。その結果、ΔS≧ΔSSHが成立しない場合は、B
A制御の開始条件が成立していないと判断できる。従っ
て、かかる判別がなされた場合は、今回のルーチンは終
了される。一方、ΔS≧ΔSSHが成立する場合は、BA
制御の開始条件が成立していると判断できる。従って、
かかる判別がなされた場合は、次にステップ272の処
理が実行される。
処理が行われる。具体的には、車両に通常時に比して大
きな制動力が生じるように、ブレーキモータ90〜93
に適当な指令信号が供給される。本ステップ272の処
理が実行されると、以後、通常時に比して大きな制動力
が発生する。本ステップ272の処理が終了すると、今
回のルーチンが終了される。
った場合に、BA制御の開始条件を緩和することができ
る。すなわち、ブレーキペダルストロークSの変化率Δ
Sが比較的小さい場合でもBA制御が実行されることに
なる。このため、本実施例によれば、緊急時に大きな制
動力が発生し易くなることで、車両を速やかに停車させ
ることが可能となる。従って、本実施例のブレーキ装置
80によれば、緊急時にブレーキ性能の向上を図ること
ができる。これにより、車両の緊急状態を回避すること
が容易になる。
置80が請求項1記載の「走行制御機構」および請求項
5記載の「ブレーキアシスト制御機構」に、ブレーキペ
ダルストロークSの変化率ΔSが請求項5記載の「ブレ
ーキペダルに関する作動速度」に、それぞれ相当してい
ると共に、ブレーキECU82が、上記ステップ264
の処理を実行することにより請求項1記載の「緊急状態
判別手段」が、上記ステップ272の処理を実行するこ
とにより請求項5記載の「ブレーキアシスト制御」が、
上記ステップ266に代えて上記ステップ268の処理
を実行することにより請求項1記載の「制御特性変更手
段」および請求項5記載の「しきい値変更手段」が、そ
れぞれ実現されている。
制御をブレーキペダルストロークSの変化率ΔSに基づ
いて実行することとしているが、BA制御の開始条件は
これに限定されるものではなく、例えばディスクブレー
キの動力源として液圧供給源が用いられる場合は、その
液圧の変化率に基づいてBA制御を実行することとして
もよい。
発明の第4実施例の緊急時走行支援装置について説明す
る。本実施例のシステムは、上記図6に示すブレーキ装
置80において、ブレーキECU82に図8に示すルー
チンを実行させることにより実現される。上述した第3
実施例では、BA制御の開始条件の緩和によって車両に
大きな制動力が発生し易くなり、車両を速やかに停車さ
せることが可能となる。このため、上記の第3実施例で
は、緊急時にブレーキ性能の向上を図ることにより、車
両の緊急状態の回避処理が実現されている。しかし、車
両のブレーキ性能が向上しても、車両と障害物との間が
小さい場合には、障害物との衝突を回避することができ
ない場合がある。
とによっても、障害物との衝突を回避することは可能で
ある。車両の旋回性能の向上を図る手法として、旋回方
向内側の前輪および後輪(以下、これらを総称して旋回
内輪と称す)に、外側の前輪および後輪(以下、これら
を総称して旋回外輪と称す)に比して大きな制動力を発
生させることが考えられる。車両が旋回しながら走行し
ている場合、車両の重心回りには、旋回方向にヨーレー
トが生じている。車両の旋回中に旋回内輪が発生する制
動力は、車両の重心に対して車両の旋回を助勢する方向
のトルクとして作用する。このため、車両の旋回中に旋
回内輪に制動力を発生させれば、旋回方向のヨーレート
を助勢することができる。従って、かかる手法によれ
ば、車両の回頭性が向上し、車両の緊急状態を確実に回
避することが可能となる。
ることで、車両の緊急状態を確実に回避する点に特徴を
有している。本実施例において、ブレーキECU82に
は、ヨーレートセンサが接続されている。ヨーレートセ
ンサは、車両の重心回りに生じる回転角速度に応じた電
気信号を出力する。ブレーキECU82は、ヨーレート
センサの出力信号に基づいて車両の重心回りに生じるヨ
ーレートγを検出する。ブレーキECU82は、検出さ
れたヨーレートγに基づいて車両の旋回方向を特定す
る。
例のブレーキECU152において実行される制御ルー
チンの一例のフローチャートを示す。図8に示すルーチ
ンは、その処理が終了する毎に繰り返し起動される。
尚、図8において、上記図7に示すステップと同一の処
理を実行するステップについては、同一の符号を付して
その説明を省略または簡略する。すなわち、図8に示す
ルーチンにおいては、ステップ260でブレーキペダル
ストロークSが検出された後、次にステップ280の処
理が実行される。
出力信号に基づいて検出された車両の重心回りに生じる
ヨーレートγから、車両の旋回方向が特定される。本ス
テップ280の処理が終了すると、次に上記ステップ2
64の処理が実行される。そして、上記ステップ264
において緊急信号が検知されていないと判別された場合
は、次にステップ282の処理が実行される。一方、緊
急信号が検知されたと判別された場合は、次にステップ
284の処理が実行される。
〜93に供給するモータ電流IM(*,*)を、上記ステップ
260で検出されたブレーキペダルストロークSに応じ
た値I(S)にする処理が実行される。上記の処理によ
れば、通常時は、車輪に適当な制動力が生じるように、
モータ電流IM(*,*)をブレーキモータ90〜93に供給
することが可能となる。
で特定された車両の旋回方向に基づいて車両の車輪を旋
回内輪と旋回外輪とに区別し、旋回内輪側のブレーキモ
ータ90〜93に供給するモータ電流IM(*,*)としては
上記ステップ260で検出されたブレーキペダルストロ
ークSに応じた値I(S)に所定値I0 を加算した値を
演算し、旋回外輪側のブレーキモータ90〜93に供給
するモータ電流IM(*,*)としては上記ステップ260で
検出されたブレーキペダルストロークSに応じた値I
(S)を演算する処理が実行される。
または284で演算されたモータ電流IM(*,*)を、ブレ
ーキモータ90〜93に供給する処理が実行される。本
ステップ286の処理が実行されると、以後、旋回内輪
に大きな制動力が発生し、旋回外輪に比較的小さな制動
力が発生する。本ステップ286の処理が終了すると、
今回のルーチンが終了される。
った場合に、旋回外輪に対して大きな制動力を旋回内輪
に発生させることができる。かかる状態が実現される
と、車両の重心回りに大きなモーメントが発生する。こ
の場合、車両は旋回方向に旋回し易くなり、回頭性が向
上する。従って、本実施例のブレーキ装置80によれ
ば、緊急時に旋回性能の向上を図ることができる。これ
により、車両の緊急状態を回避することが容易になる。
置80が請求項1記載の「走行制御機構」および請求項
6記載の「制動制御機構」に相当していると共に、ブレ
ーキECU82が、ヨーレートセンサの出力信号に基づ
いて車両の旋回方向を検出することにより請求項6記載
の「操舵方向検出手段」が、上記ステップ282に代え
て上記ステップ284の処理を実行することにより請求
項1記載の「制御特性変更手段」および請求項6記載の
「制動制御特性変更手段」が、それぞれ実現されてい
る。
の旋回方向内側の前輪および後輪に大きな制動力を発生
させることで車両の重心回りにモーメントを発生させる
こととしているが、モーメントを発生させる手法はこれ
に限定されるものではなく、前輪側のみ又は後輪側のみ
に大きな制動力を発生させることにより、あるいは、旋
回方向外側の車輪に生じさせる制動力を減少させること
によりモーメントを発生させることとしてもよい。
の第5実施例の緊急時走行支援装置について説明する。
図9は、本実施例の緊急時走行支援装置を搭載する車両
の旋回挙動制御装置(以下、VSC装置と称す)120
のシステム構成図を示す。VSC装置120は、旋回挙
動電子制御ユニット(以下、旋回ECUと称す)122
を備えている。VSC装置120は、旋回ECU122
に制御されることにより、各車輪に適切に制動力を発生
させ、車両の旋回挙動の安定化を実現する。以下、この
制御をVSC制御と称す。
4、ヨーレートセンサ126、および横加速度センサ1
28が、それぞれ接続されている。舵角センサ124
は、前輪の舵角に応じた電気信号を出力する。ヨーレー
トセンサ126は、車両の重心回りに生じる回転角速度
に応じた信号を出力する。また、横加速度センサ128
は、車両の重心付近に作用する車幅方向の加速度に応じ
た信号を出力する。旋回ECU122は、各種センサの
出力信号に基づいて、舵角δ、ヨーレートγ、および横
加速度Gy を検出する。
サ130〜133が接続されている。車輪速センサ13
0〜133は、左前輪FL、右前輪FR、左後輪RL、
および右後輪RRに配設されており、各車輪の車輪速に
応じた周期でパルス信号を出力する。旋回ECU122
は、車輪速センサ130〜133から出力されるパルス
信号の周期に基づいて、各車輪に生じる車輪速VWFL,V
WFR,VWRL,VWRR (以下、これらを総称して車輪速VW
と称す)を検出する。
されるブレーキモータ134、右前輪FRに配設される
ブレーキモータ135、左後輪RLに配設されるブレー
キモータ136、および、右後輪RRに配設されるブレ
ーキモータ137が接続されている。ブレーキモータ1
34〜137は、通常時はブレーキ操作に基づいて駆動
され、車両の旋回挙動が不安定になった場合に旋回EC
U122から供給される指令信号により駆動される。
ブレーキモータ134〜137を動力源とするディスク
ブレーキが配設されている。ディスクブレーキは、車輪
FL,FR,RL,RRと共に回動するディスクロータ
140〜143、および、ディスクロータ140〜14
3の外周部に配設されたキャリパ(図示せず)を備えて
いる。キャリパは、ディスクロータ140〜143の表
面に対向するように設けられたブレーキパッド144〜
147を備えている。ブレーキモータ134〜137
は、車両の旋回挙動が不安定になった場合、旋回ECU
82から供給される指令信号に基づいてブレーキパッド
144〜147をディスクロータ140〜143に押圧
する。ブレーキパッド144〜147がディスクロータ
140〜143に押圧された場合、車輪の回転を抑制す
る制動力が発生する。
施例において用いられた緊急判定ECU12が接続され
ている。旋回ECU122は、緊急判定ECU12から
出力される車両が緊急状態であるか否かの判別結果に基
づいて、旋回挙動制御を支援する処理を実行する。具体
的には、旋回挙動制御の開始条件を緩和し、旋回挙動制
御を速やかに実行できるように制御特性を変更する。
実施例のVSC装置120において実行される車両の旋
回挙動を安定させる制動力制御の内容について説明す
る。図10は、車両が左旋回する状況を車両上方から見
た際の図を示す。尚、図10において、点“C”は、車
両の重心を表す。同図に示す如く、車両が左旋回しなが
ら走行している場合、車両の重心C回りには、反時計回
り方向、すなわち、旋回方向にヨーレートγが生じてい
る。また、車両が右旋回しながら走行する場合は、車両
の重心C回りには、時計回り方向にヨーレートγが生じ
る。
ヨーレートγが実現されている場合は、車両は安定した
旋回挙動を維持しながら旋回していると推定できる。一
方、車速や舵角に対してヨーレートγが過剰に生じてい
る場合は、車両がオーバーステア傾向にある、すなわ
ち、車両がスピン傾向にあると推定できる。また、車速
や舵角に対してヨーレートγが不足している場合は、車
両がアンダーステア傾向にある、すなわち、車両がドリ
フトアウト傾向にあると推定できる。
実線矢線で示す如く、旋回外輪側の前輪FRに制動力F
BRK が発生すると、かかる制動力FBRK は、重心Cに対
して車両の旋回を妨げる方向のトルクとして作用する。
このため、車両の旋回中に旋回外輪側の前輪FLまたは
FRに制動力が発生すれば、車両に生じているヨーレー
トγを抑制することができる。一方、図10に破線矢線
で示す如く、後輪RL,RRに制動力が発生すると、車
両の重心Cが前輪FL,FR側に移動することで、旋回
方向内側に向かう求心力が増大する。また、旋回内輪側
の後輪RLに生じる制動力FBRK は、重心Cに対して車
両の旋回を助勢する方向のトルクとして作用する。この
ため、車両の旋回中に後輪RL,RRに制動力が発生す
れば、ヨーレートγを助勢することができる。
回中における車両挙動の推定を行い、その推定結果に基
づいて、車両がドリフトアウト傾向にあると判別される
場合は後輪RL,RRのブレーキモータ132,133
に適当な指令信号を供給し、また、車両がスピン傾向に
あると判別される場合は旋回外輪側に位置する前輪FL
またはFRのブレーキモータ130,131に適当な指
令信号を供給することで、車両の旋回挙動の安定化を図
っている。
定しているか否かを判定する基準として、スピン度SV
およびドリフト度DVが用いられる。スピン度SVは車
両旋回時におけるオーバーステア傾向の度合いであり、
ドリフト度DVは車両旋回時におけるアンダーステア傾
向の度合いである。以下、スピン度SVおよびドリフト
度DVについて説明する。
体スリップ角βおよびその変化率 dβ/dt は共に大きな
値となっている。従って、本実施例において、スピン度
SVは、定数k1,k2 を用いて、次式の如く定義してい
る。 SV=k1 ・β+k2 ・ dβ/dt ・・・(1) また、車体スリップ角βの変化率 dβ/dt 、および、車
体スリップ角βは、それぞれ、車両に作用する横加速度
Gy 、車輪速Vw 、およびヨーレートγを用いて、以下
の如く表すことができる。
は、それぞれ各種センサにより実測されている。従っ
て、本実施例によれば、車体スリップ角βおよびその変
化率 dβ/dt が演算できるので、車両のオーバーステア
傾向を判断するための車両のスピン度SVを正確に求め
ることができる。
合、実際に重心C回りに生じるヨーレートγは、舵角δ
および車輪速Vw に基づいて想定されるヨーレートγ0
に対して小さな値となっている。従って、本実施例にお
いて、ドリフト度DVは、実ヨーレートγと目標ヨーレ
ートγ0 との偏差Δγ、および、定数k3 を用いて、次
式の如く定義している。
サ126の出力信号に基づいて実測されており、また、
目標ヨーレートγ0 は、舵角センサ124の出力信号と
車輪速センサ130〜133の出力信号との関係に基づ
いて演算されている。従って、本実施例によれば、実ヨ
ーレートγと目標ヨーレートγ0 との偏差Δγが演算で
きることで、車両のアンダーステア傾向を判断するため
の車両のドリフト度DVを正確に求めることができる。
上記の手法を用いてスピン度SVおよびドリフト度DV
を演算し、スピン度SVが所定値SV0 以上である場合
は車両のスピン傾向を抑制するように、また、ドリフト
度DVが所定値DV0 以上である場合は車両のドリフト
傾向を抑制するように、各車輪に発生させる制動力を制
御する。
な緊急状態にある状況下において通常時と同様の条件で
VSC制御が実行されるものとすると、緊急時には速や
かに旋回挙動を安定させることが望まれるにも関わら
ず、VSC制御が実行されないことがある。緊急時に速
やかにVSC制御が実行されないと、車両の旋回挙動が
不安定になり易い。特に、上述した第1実施例のように
ステアリングホイールに対する車輪の転舵量が大きくな
る場合には、車両の旋回挙動が不安定になり易い。従っ
て、車両が緊急状態にある状況下において車両の旋回挙
動が不安定になることを確実に防止するためには、VS
C制御の開始条件を緩和することが適切である。
るべく、緊急時にVSC制御の開始条件を緩和する点に
特徴を有している。以下、その特徴部について説明す
る。図11は、上記の機能を実現すべく、本実施例の旋
回ECU122において実行される制御ルーチンの一例
のフローチャートを示す。図11に示すルーチンは、そ
の処理が終了する毎に繰り返し起動される。図11に示
すルーチンが起動されると、まずステップ300の処理
が実行される。
ヨーレートセンサ126、横加速度センサ128、およ
び、車輪速センサ130〜133の出力信号に基づい
て、舵角δ、ヨーレートγ、横加速度Gy 、および車輪
速Vw が検出される。ステップ302では、上記(2)
式に従って、上記ステップ300で検出された横加速度
Gy 、車輪速Vw 、およびヨーレートγを用いて、車体
スリップ角βの変化率 dβ/dt =(Gy /Vw )−γが
演算される。また、上記(3)式に従って、すなわち、
車体スリップ角βの変化率 dβ/dt を積分することによ
り、車体スリップ角β=∫{(Gy /Vw )−γ}dtが
演算される。
で演算された演算値を上記(1)式に代入することによ
り、スピン度SV=k1 ・β+k2 ・ dβ/dt が演算さ
れる。ステップ306では、上記ステップ300で検出
された車輪速Vw および舵角δに対応する目標ヨーレー
トγ0 を求める処理が実行される。具体的には、旋回E
CU122に記憶された車輪速Vw と舵角δとの関係か
ら目標ヨーレートγ0を定めたマップに基づいてγ0 が
演算される。
で検出された実ヨーレートγと、上記ステップ306で
演算された目標ヨーレートγ0 との偏差Δγ=γ0 −γ
が演算され、その偏差Δγを上記(4)式に代入するこ
とにより、ドリフト度DV=k3 ・Δγが演算される。
ステップ310では、緊急判定ECU12から出力され
る緊急信号を検知したか否かが判別される。緊急信号が
検知されていない場合は、VSC制御を通常のしきい値
を用いて開始することが適切である。従って、緊急信号
が検知されていないと判別された場合は、次にステップ
312の処理が実行される。一方、緊急信号が検知され
た場合は、上記のしきい値を小さくすることによりVS
C制御を実行し易くすることが適切である。従って、緊
急信号が検知されたと判別された場合は、次にステップ
314の処理が実行される。
件の基準となるスピン度SVSHおよびドリフト度DVSH
を、それぞれ、所定しきい値SV0 ,DV0 にする処理
が実行される。尚、所定しきい値SV0 は、車両が緊急
状態でない場合にVSC制御を実行するために必要な最
小のスピン度であり、また、所定しきい値DV0 は、車
両が緊急状態でない場合にVSC制御を実行するために
必要な最小のドリフト度である。上記の処理によれば、
通常時は、所定しきい値SV0 ,DV0 に従ってVSC
制御を実行することが可能となる。
定しきい値SV0 から所定値bを減算して得られた値に
変更し、かつ、ドリフト度DVSHを所定しきい値DV0
から所定値cを減算して得られた値に変更する処理が実
行される。尚、所定値b,cは、b>0,c>0を満た
し、車両が緊急状態である場合にBA制御を開始し易く
するための値である。
で演算されたスピン度SVが上記ステップ312または
314で演算されたしきい値SVSH以上であるか否か、
および、上記ステップ308で演算されたドリフト度D
Vが上記ステップ312または314で演算されたしき
い値DVSH以上であるか否かが、それぞれ判別される。
その結果、SV≧SV0 およびDV≧DV0 が共に成立
しない場合は、VSC制御の開始条件が成立していない
と判断できる。従って、かかる判別がなされた場合は、
今回のルーチンは終了される。一方、SV≧SV0 また
はDV≧DV0が成立する場合は、VSC制御の開始条
件が成立していると判断できる。従って、かかる判別が
なされた場合は、次にステップ318の処理が実行され
る。
る処理が行われる。具体的には、車両がスピン傾向にあ
る場合は、旋回外輪側に位置する前輪FLまたはFRの
ブレーキモータ130,131に適当な指令信号が供給
され、車両がドリフト傾向にある場合は、後輪RL,R
Rのブレーキモータ132,133に適当な指令信号が
供給される。本ステップ318の処理が実行されると、
以後、車両のスピン傾向またはドリフト傾向を抑制する
ように重心C回りにトルクが発生する。本ステップ31
8の処理が終了すると、今回のルーチンが終了される。
った場合に、VSC制御の開始条件を緩和することがで
きる。すなわち、スピン度SVおよびドリフト度DVが
比較的小さい場合でもVSC制御が実行されることにな
る。このため、本実施例によれば、緊急時には速やかに
車両のスピン傾向およびドリフト傾向を抑制することが
できる。車両のスピン傾向およびドリフト傾向が速やか
に抑制されれば、上述した第1実施例のように車両の旋
回性能の向上を図るべくステアリングホイールに対する
車輪の転舵量を大きくした場合でも、車両安定性を確保
することが可能となる。従って、本実施例のVSC装置
によれば、緊急時に車両の旋回挙動が不安定になること
を確実に防止することができる。
120が請求項1記載の「走行制御機構」および請求項
7記載の「旋回挙動制御機構」に、スピン度SVおよび
ドリフト度DVが請求項7記載の「旋回挙動に関する走
行状態」に、それぞれ相当していると共に、旋回ECU
122が、上記ステップ310の処理を実行することに
より請求項1記載の「緊急状態判別手段」が、上記ステ
ップ318の処理を実行することにより請求項7記載の
「旋回挙動制御」が、上記ステップ312に代えて上記
ステップ314の処理を実行することにより請求項1記
載の「制御特性変更手段」および請求項7記載の「旋回
挙動制御変更手段」が、それぞれ実現されている。
発明の第6実施例の緊急時走行支援装置について説明す
る。図12は、本実施例の緊急時走行支援装置を搭載す
る車両のスロットル装置150のシステム構成図を示
す。スロットル装置150は、スロットル電子制御ユニ
ット(以下、スロットルECUと称す)152を備えて
いる。スロットル装置150は、スロットルECU15
2に制御されることにより、アクセル操作量等に応じた
駆動力を発生する。
154を備えている。アクセルペダル154は、作動軸
156に連結されている。アクセルペダル154が踏み
込まれると、作動軸156が作動する。作動軸156に
は、アクセルポジションセンサ158が配設されてい
る。アクセルポジションセンサ158は、アクセルペダ
ル154の踏み込み量Aに応じた電気信号を出力する。
アクセルポジションセンサ158の出力信号は、スロッ
トルECU152に供給されている。スロットルECU
152は、アクセルポジションセンサ158の出力信号
に基づいて、アクセルペダル154の踏み込み量Aを検
出する。
吸入される吸入空気が流通する吸気管160に配設され
るスロットルモータ162が接続されている。吸気管1
60には、吸入空気量を調整するためのスロットルバル
ブ164が設けられている。スロットルモータ162
は、スロットルECU152から供給される指令信号に
基づいてスロットルバルブ164を開閉させる。スロッ
トル装置150は、スロットルモータ162の作動状態
に応じた吸入空気を内燃機関に供給することで、車両に
駆動力を発生させる。
施例において用いられた緊急判定ECU12が接続され
ている。スロットルECU152は、緊急判定ECU1
2から出力される車両が緊急状態であるか否かの判別結
果に基づいて、アクセル操作を支援する処理を実行す
る。具体的には、後述する如く。内燃機関に吸入空気が
供給されないようにスロットルバルブ164を閉弁状態
に維持する。
な緊急状態にある状況下において、運転者が誤ってアク
セルペダル154を操作してしまう場合がある。アクセ
ルペダル154が操作されると、スロットルバルブ16
4が開弁することで、内燃機関に多量の吸入空気が供給
される。従って、上記の状況下でアクセルペダル154
が誤って操作された場合には、車両が加速されること
で、更に緊急事態が悪化してしまうことになる。このた
め、車両が緊急状態にある状況下においては、アクセル
ペダル154が誤って操作されてもスロットルバルブ1
64を開弁させないことが適切である。
るべく、緊急時にアクセルペダルが操作されてもスロッ
トルバルブ164を開弁しない点に特徴を有している。
以下、その特徴部について説明する。図13は、上記の
機能を実現すべく、本実施例のスロットルECU152
において実行される制御ルーチンの一例のフローチャー
トを示す。図13に示すルーチンは、その処理が終了す
る毎に繰り返し起動される。図13に示すルーチンが起
動されると、まずステップ320の処理が実行される。
センサ158の出力信号に基づいて、アクセルペダル1
54の踏み込み量Aが検出される。ステップ322で
は、緊急判定ECU12から出力される緊急信号を検知
したか否かが判別される。その結果、緊急信号が検知さ
れていないと判別された場合は、次にステップ324の
処理が実行される。一方、緊急信号が検知されたと判別
された場合は、次にステップ326の処理が実行され
る。
62に供給するモータ電流IMAを、上記ステップ320
で検出されたアクセル踏み込み量Aに応じた値I(A)
にする処理が実行される。上記の処理によれば、通常時
は、アクセル操作に応じてスロットルバルブ164が開
閉するように、モータ電流IMAをスロットルモータ16
2に供給することが可能となる。
62に供給するモータ電流IMAを、“0”にする処理が
実行される。ステップ328では、上記ステップ324
または326で演算されたモータ電流IMAを、スロット
ルモータ162に供給する処理が実行される。本ステッ
プ328の処理が実行されると、以後、スロットルバル
ブ164がモータ電流IMAに応じた開度Oに開弁され
る。本ステップ328の処理が終了すると、今回のルー
チンが終了される。
った場合に、スロットルモータ162に供給するモータ
電流IMAを“0”にすることができる。このため、本実
施例によれば、緊急時に運転者が誤ってアクセルペダル
154を操作した場合でも、スロットルバルブ164の
開弁を防止することができる。従って、本実施例のスロ
ットル装置150によれば、緊急時にアクセル操作が行
われても、車両に駆動力が発生しないことで、緊急事態
の更なる悪化を防止することができる。
装置150が請求項1記載の「走行制御機構」および請
求項8記載の「スロットル制御機構」に相当していると
共に、スロットルECU152が、上記ステップ322
の処理を実行することにより請求項1記載の「緊急状態
判別手段」が、ステップ324に代えてステップ326
の処理を実行することにより請求項1記載の「制御特性
変更手段」および請求項8記載の「スロットル制御特性
変更手段」が、それぞれ実現されている。
ては、車両の緊急状態を緊急判定ECU12からの出力
信号に基づいて認識することとしているが、ステアEC
UやブレーキECU等が直接に認識することとしてもよ
い。また、上述した第1〜6実施例においては、車両の
ステアリング機構、ブレーキ機構、およびスロットル機
構等の制御をそれぞれ独立に制御することとしている
が、任意の制御を組み合わせて制御することとしてもよ
い。
ば、緊急時に走行制御機構の制御特性を変更すること
で、車両の回避性能の向上を図ることができる。請求項
2記載の発明によれば、緊急時にステアリングホイール
の操作に対する操舵アクチュエータの作動ゲインが通常
時に比して大きくなることで、車両の旋回性能の向上を
図ることができる。
期に車幅方向に大きな横力が作用することで、車両の旋
回性能の向上を図ることができると共に、その後、優れ
た車両安定性を実現することができる。請求項4記載の
発明によれば、緊急時に車両の緊急状態を有効に回避す
べく車両の旋回性能の向上を図りつつ、緊急時の初期に
は更に車両の旋回性能の向上を図り、その後、車両安定
性を確保することができる。
A制御が速やかに実行されることで、車両のブレーキ性
能の向上を図ることができる。請求項6記載の発明によ
れば、緊急時に車両の操舵方向と同一の方向にヨーレー
トが作用することで、車両の旋回性能の向上を図ること
ができる。請求項7記載の発明によれば、緊急時にVS
C制御が速やかに実行されることで、旋回中の車両姿勢
が不安定になることを防止することができる。
時にアクセルペダルが誤って操作された場合でもスロッ
トルバルブが開弁されないことで、車両に駆動力が発生
することを防止し、緊急事態の更なる悪化を防止するこ
とができる。
を搭載する車両のステアリング装置のシステム構成図で
ある。
制御ルーチンの一例のフローチャートである。
御ルーチンの一例のフローチャートである。
を搭載する車両のステアリング装置のシステム構成図で
ある。
御ルーチンの一例のフローチャートである。
を搭載する車両のブレーキ装置のシステム構成図であ
る。
制御ルーチンの一例のフローチャートである。
を搭載する車両のブレーキ装置が備えるブレーキECU
において実行される制御ルーチンの一例のフローチャー
トである。
を搭載する車両のVSC装置のシステム構成図である。
の図である。
御ルーチンの一例のフローチャートである。
置を搭載する車両のスロットル装置のシステム構成図で
ある。
れる制御ルーチンの一例のフローチャートである。
CU) 16,54 ステアリングホイール 38 補助モータ 74 後輪操舵モータ 80 ブレーキ装置 82 ブレーキ電子制御ユニット(ブレーキECU) 84 ブレーキペダル 90〜93 ブレーキモータ 120 VSC装置 122 旋回挙動電子制御ユニット(旋回ECU) 130〜133 ブレーキモータ 150 スロットル装置 152 スロットル電子制御ユニット(スロットルEC
U) 154 アクセルペダル 162 スロットルモータ
Claims (8)
- 【請求項1】 走行状態を制御する走行制御機構を有す
る車両の緊急時走行支援装置であって、 該車両が緊急状態にあるか否かを判別する緊急状態判別
手段と、 該車両が緊急状態にあると判別された場合に、前記走行
制御機構の制御特性を変更する制御特性変更手段と、 を備えることを特徴とする車両の緊急時走行支援装置。 - 【請求項2】 前記走行制御機構は、ステアリングホイ
ールの操作に基づいて操舵アクチュエータを制御する操
舵制御機構を有し、 前記制御特性変更手段は、前記ステアリングホイールの
操作に対する前記操舵アクチュエータの作動ゲインが通
常時に比して大きくなるように前記操舵制御機構の制御
特性を変更する操舵制御特性変更手段を有することを特
徴とする請求項1記載の車両の緊急時走行支援装置。 - 【請求項3】 前記走行制御機構は、ステアリングホイ
ールの操作に基づいて前輪を転舵する前輪操舵アクチュ
エータを制御する前輪操舵制御機構と、 前記前輪の転舵に伴って後輪を転舵する後輪操舵アクチ
ュエータを制御する後輪操舵制御機構と、を有し、 前記制御特性変更手段は、前記ステアリングホイールの
初期操作で該車両に作用する横加速度が所定の状態にな
るように前記後輪操舵制御機構の制御特性を変更すると
共に、前記ステアリングホイールの切り戻し操作で車体
すべり角が所定の状態になるように前記後輪操舵制御機
構の制御特性を変更する後輪操舵制御特性変更手段を有
することを特徴とする請求項1記載の車両の緊急時走行
支援装置。 - 【請求項4】 前記制御特性変更手段は、更に、前記ス
テアリングホイールの操作に対する前記前輪操舵アクチ
ュエータの作動ゲインが通常時に比して大きくなるよう
に前記前輪操舵制御機構の制御特性を変更する前輪操舵
制御特性変更手段を有することを特徴とする請求項3記
載の車両の緊急時走行支援装置。 - 【請求項5】 前記走行制御機構は、ブレーキペダルの
操作に関する作動速度がしきい値以上である場合に通常
時に比して大きな制動力が発生するようにブレーキアシ
スト制御を実行するブレーキアシスト制御機構を有し、 前記制御特性変更手段は、前記しきい値が小さくなるよ
うに前記ブレーキアシスト制御機構の制御特性を変更す
るしきい値変更手段を有することを特徴とする請求項1
記載の車両の緊急時走行支援装置。 - 【請求項6】 車両の操舵方向を検出する操舵方向検出
手段を備え、 前記走行制御機構は、ブレーキペダルの操作に基づいて
車両に制動力を発生させる制動アクチュエータを制御す
る制動制御機構を有し、 前記制御特性変更手段は、前記操舵方向検出手段の検出
結果と同一の方向にヨーレートが生じるように前記制動
制御機構の制御特性を変更する制動制御特性変更手段を
有することを特徴とする請求項1記載の車両の緊急時走
行支援装置。 - 【請求項7】 前記走行制御機構は、旋回挙動に関する
走行状態が所定の条件を満たす場合に旋回方向の車両姿
勢の安定化を図る旋回挙動制御を実行する旋回挙動制御
機構を有し、 前記制御特性変更手段は、前記所定の条件が緩和される
ように前記旋回挙動制御機構の制御特性を変更する旋回
挙動制御変更手段を有することを特徴とする請求項1記
載の車両の緊急時走行支援装置。 - 【請求項8】 前記走行制御機構は、アクセルペダルの
操作に基づいてスロットルバルブの開度を制御するスロ
ットル制御機構を有し、 前記制御特性変更手段は、前記スロットルバルブが閉弁
するように前記スロットル制御機構の制御特性を変更す
るスロットル制御特性変更手段を有することを特徴とす
る請求項1記載の車両の緊急時走行支援装置。
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