JP2000177257A - 昇華型熱転写用受像シート及び昇華熱転写用受像体並びにそれを用いた記録方法 - Google Patents

昇華型熱転写用受像シート及び昇華熱転写用受像体並びにそれを用いた記録方法

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JP2000177257A
JP2000177257A JP10359059A JP35905998A JP2000177257A JP 2000177257 A JP2000177257 A JP 2000177257A JP 10359059 A JP10359059 A JP 10359059A JP 35905998 A JP35905998 A JP 35905998A JP 2000177257 A JP2000177257 A JP 2000177257A
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Chiharu Nogawa
千春 野川
Hideo Sakurai
秀夫 櫻井
Mutsumi Takahashi
睦 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受像体に対する記録体の相対速度を1/n倍
(n/1)の条件で記録体の基体側から加熱印字する画
像記録方法に使用した場合でも、地合いむらのない画像
を形成しうる昇華型熱転写用受像シート、それを用いた
受像体及び該受像体を用いた上記1/n倍転写画像記録
方法を提供する。 【解決手段】 シート状の基材の一方の面に中空粒子層
及び染料により染着可能な受像層を順次設け、かつ該基
材の他方の面に接着層を設けたことを特徴とする昇華型
熱転写用受像シート、該受像シートに紙基材を設けた昇
華型熱転写用受像体、それを用いた1/n倍(n>1)
転写画像記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇華型熱転写用受
像シート及び該受像シートに紙基材を設けた昇華型熱転
写用受像体、並びに該受像体を、受像体に対する記録体
の相対速度を1/n倍(n>1)の条件(すなわち受像
体の速度を記録体の速度より速くして)で記録体の基体
側から加熱印字する昇華型熱転写記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報端末としてパーソナルコンピ
ューター、VTR、デジタルカメラ、スキャナーなどの
普及により、これらの静止画像をカラー画像を出力す
る、所謂フルカラープリンターの需要が年々増加してい
る。このフルカラープリンターの記録方式としては電子
写真方式、インクジェット方式、感熱転写記録方式など
があるが、このなかで写真のような高精細の画像を形成
できることから昇華型熱転写方式が用いられることがあ
る。この昇華型熱転写方式は、昇華性染料として一般に
比較的昇華しやすい染料をバインダーで結着した層を設
けたインクリボンと受像体を接触させて、レーザーやサ
ーマルヘッド等の電気信号により制御された熱エネルギ
ーで、インクリボン上に設けられた染料を受像体上に拡
散移行させて着色し画像を形成するものである。この
時、レーザーやサーマルヘッドの熱エネルギーに対応し
て昇華性染料が拡散するため容易に中間調の濃度が得ら
れ、かつ随意に階調をコントロールすることができると
いう利点があり、フルカラープリントにもっとも適した
方式と考えられている。
【0003】この昇華型熱転写方式に用いる受像体にお
いて、フルカラー転写画像を記録できるのは勿論のこ
と、各種物品に転写画像を形成することが望まれてお
り、転写後の記録シートを各種物品に貼り付けることの
できる、所謂ラベルタイプの受像体が開発され、例えば
実開昭62−180557号や特開昭63−25768
3号等によって提案されている。しかしながら、これら
のラベルの上に昇華画像を形成し紙などに貼り付けて使
用する場合には、ラベルの厚さが薄く腰の無い場合や大
きい場合には貼るときに皺が入りやすく外観を損ねやす
いと云う欠点を有する。これを防止する為にラベルを厚
くすると貼った後の腰がありすぎて、紙として感じが出
なくなったり、また郵便はがきの様に重量や厚みの制限
を受ける場合には使用できなくなるなどの問題がある。
【0004】また、ラベルを紙に貼った後に印字を行う
場合には、受像体に対する記録体の相対速度を1/n倍
(n>1)の条件(すなわち受像体の速度を記録体の速
度より速くして)で記録体の基体側から加熱印字するこ
とにより、ランニングコストを低くすることができる
が、この方式では特に、受像体に紙を使用していると受
像体と転写シート速度差の為に紙の地合いを拾って濃淡
むらが生じるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、官製はがき
などの紙にあらかじめ受像シートを貼り付けしかも紙基
材として一般的な紙を使用した場合であっても、受像体
に対する記録体の相対速度を1/n倍(n>1)の条件
(すなわち受像体の速度を記録体の速度より速くして)
で記録体の基体側から加熱印字する場合に起こる受像体
と転写シート速度差の為に紙の地合いを拾って濃淡むら
が生じるなどの問題を防止することができ、また画像を
記録した受像体をラベルとして使用した場合、皺がなく
外観に優れたラベルとすることができる昇華型熱転写用
受像シート、及びそれを用いた紙基材の受像体、並びに
該受像体を用いた上記1/n倍条件で行なう記録方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、シート
状の基材の一方の面に中空粒子層及び染料により染着可
能な受像層を順次設け、かつ該基材の他方の面に接着層
を設けたことを特徴とする昇華型熱転写用受像シートが
提供される。また、本発明によれば、前記の昇華型熱転
写用受像シートに前記接着層を介して紙基材を設けたこ
とを特徴とする前記昇華型熱転写用受像体が提供され
る。更に、本発明によれば、前記紙基材が官製はがきで
あることを特徴とする前記昇華型熱転写用受像体が提供
される。更にまた、本発明によれば、基材フィルム上に
昇華性及び/又は気化性染料を含有する転写層を有する
転写シートと受像体を重ね合わせ、受像体に対する記録
体の相対速度を1/n倍(n>1)の条件下、記録体の
基体側から加熱印字して画像記録を行なう記録方法にお
いて、該受像体として上記昇華型熱転写用受像体を用い
ることを特徴とする記録方法が提供される。
【0007】即ち、本発明者等は、昇華型熱転写用受像
体の受像シートとして、シート基材と受像層の間に中空
粒子層を設け、かつシート基材の受像層とは反対の面に
接着層を設けたことにより、上記課題を解決しうること
を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に説明
する。先ず、本発明を図によって説明する。図1は請求
項1の受像シートの構成を示したものであって、基材フ
ィルム上に昇華性及び/又は気化性染料を含有する転写
層を有する転写シートと重ねあわせてサーマルヘッドに
より加熱し画像記録を行う記録方法において使用する昇
華型熱転写用受像シートであって、シート状の基材の一
方の面に中空粒子層を設け、さらに該中空粒子層上に上
記染料で染着可能な受像層を設け、またシート状の基材
の受像層とは反対の面に、接着層を設けた昇華型熱転写
用受像シートである。
【0009】図2は請求項2〜請求項3の受像体の構成
を示したものであって、基材フィルム上に昇華性及び/
又は気化性染料を含有する転写層を有する転写シートと
重ねあわせてサーマルヘッドにより加熱し画像記録を行
う記録方法において使用する昇華型熱転写用受像体であ
って、シート状の基材の一方の面に中空粒子層を設け、
さらに該中空粒子層上に上記染料で染着可能な受像層を
設け、またシート状の基材の受像層とは反対の面に、接
着層を介して紙基材を設けた昇華型熱転写用受像体であ
る。
【0010】本発明の上記受像体を使用する記録方法
は、受像体に対する記録体の相対速度を1/n倍(n>
1)の条件(すなわち受像体の速度を記録体の速度より
速くして)で、記録体の基体側から加熱印字することに
より、受像体に画像記録を行なうものであり、この記録
方法によってランニングコストを低くすることができ
る。
【0011】以下、本発明の昇華型熱転写用受像シート
及び昇華型熱転写用受像体の各構成について詳細に説明
する。本発明の受像シート及び受像体のシート状の基材
は、紙、フィルム等の10〜200μmのシート状のも
のである。紙としては、合成樹脂からなる合成紙、ラミ
ネート加工などの施こされた半合成紙、天然の繊維から
なる普通紙など従来一般に用いられてきた紙が用いられ
る。合成紙としては各種の延伸のフィルムや合成繊維を
接着剤で結着した各種の不織布等が用いられ、普通紙と
しては、上質紙、中質紙、コート紙、アート紙、キャス
トコート紙、合成樹脂あるいはゴムを含浸・塗工又は内
添した加工紙などが使用できる。またフィルムは透明フ
ィルムや各種着色フィルムなどが使用さできる。
【0012】本発明の受像シート及び受像体の中空粒子
層は、受像シートもしくは受像体にクッション性と断熱
性を与え、該中空粒子層を設けることにより、受像体に
対する記録体の相対速度を1/n倍(n>1)の条件
(すなわち受像体の速度を記録体の速度より速くして)
で記録体の基体側から加熱印字する場合にも紙の地合い
による濃度むらを防止できる。中空粒子層の中空粒子の
直径は0.2μm以上30μm以下であることが好まし
い。中空粒子の直径が0.2μm未満であると十分なク
ッション性と断熱性が得られない為に地合いに対応した
濃度むらを防止することができず、一方30μmを超え
ると粒子による表面の凸凹のために画質が白抜けして悪
くなる。特に1μm以上15μm以下の中空粒子は十分
なクッション性と断熱性が得られ平坦な塗膜が得られや
すいため好ましい。また、中空粒子の体積中空率は50
%以上であることが好ましく、これ以下の体積中空率で
は十分なクッション性と断熱性が得られない。
【0013】中空粒子は比重が低いため一般に扱いにく
いので、無機顔料で被覆すると比重が高くなって扱いや
すくなるため好ましい。上記中空粒子を被覆する無機顔
料としては、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等が
あげられ、これらを熱融着等で中空粒子を被覆する。ま
た、中空粒子は、ブタン、ペンタン等の低沸点液体をポ
リ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、メタクリル
酸メチル等の樹脂又は共重合体でマイクロカプセル化し
たものが好ましい。更に中空粒子としては、予め発泡さ
せた中空粒子と未発泡状態の中空粒子があるが、未発泡
の中空粒子は印画時の熱で均一に発泡することは難しく
て均一な画像にならないので、予め発泡させた中空粒子
を用いる方が画像は良好である。
【0014】本発明の受像シート及び受像体の中空粒子
層は中空粒子を溶解して壊さない樹脂溶解液もしくは樹
脂の分散液中に分散して中空粒子層形成用塗工液を形成
し、各種の塗工方法で前記基材上に塗工する事によって
得られる。中空粒子を含有した中空粒子層形成用塗工液
の塗工は、ロールコート、バーコート、グラビアコー
ト、グラビアリバーコート等の方法で実施することがで
きるが、特にダイコートでは、均一な塗膜が得られる。
【0015】上記中空粒子を結着させる樹脂としては一
般の熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂などの樹脂が用いら
れ、例えば水を溶媒としてポリビニルアルコールなどの
水溶性樹脂を使用したり、水に不可溶な樹脂をエマルジ
ョンとして使用したり、有機溶剤に溶解して使用するこ
とができる。中空粒子が上層の受像層などを塗工する時
に溶解して破壊することを防止したい場合には、中空粒
子層の結着樹脂は前記塗工液に溶解しない樹脂を使うべ
きである。中空粒子層の中空粒子の含有量は10%〜9
0%であることが好ましい。10%未満では十分なクッ
ション性と断熱性が得られない。また90%を超えても
クッション性と断熱性向上には向上が見られない。特に
20%〜80%であることが好ましい。
【0016】本発明の受像シート及び受像体の染料で染
着可能な受像層は、各種の熱可塑性樹脂もしくは熱硬化
性樹脂から構成され、これら樹脂としては、例えば酢酸
ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、
塩ビ酢ヒ共重合体、セルロースエステル樹脂、エポキシ
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、
ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメタクリル酸エステ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール
樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリエチレンオキサイド樹脂、ポリビニ
ルエーテル樹脂またはポリアクリロニトリル樹脂など公
知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用でき、
架橋剤との反応硬化物、単独または2種以上を混合して
使用しても良い。特にポリビニルアセタール樹脂は高濃
度の画像を形成し、画像保存性も良好である。受像層の
厚みは1〜20μm程度が好ましく、特に1〜10μm
の範囲が好ましい。
【0017】また受像層には滑性を上げるために潤滑剤
を添加することができ、必要に応じて硬化剤、充填剤、
界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、
硬化反応促進触媒など公知の添加剤を添加しても良い。
上記受像層はこれらの材料を適当な有機溶剤に溶解し、
ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、ダ
イコーターなど任意の塗工機にてベースフィルムの中空
粒子層上に塗布、乾燥して形成する。硬化剤を用いた場
合など反応系の材料を用いている場合や溶剤が残りやす
い場合にはさらに適当な温度でエージングを行って反応
を十分おこなうか残留溶剤を減らすなどして保存性を向
上することが必要である。
【0018】本発明の受像シート及び受像体は、上記受
像層上に離型層を設けることにより受像層と記録層の融
着あるいはスティッキングが発生しにくくなる。特に中
空粒子層は耐熱性が低く機械的強度も弱いため、離型層
により走行性が良好となれば中空粒子層にかかる負荷も
減少しスティッキング防止して非常に有利になると考え
られる。該離型層は、離型性のある樹脂から構成され、
このような樹脂としては従来公知の樹脂でよく、例えば
シリコン樹脂が挙げられる。また潤滑物質を添加するこ
とによりさらに良好となり、潤滑物質としては例えば流
動パラフィン等石油系潤滑油、ハロゲン化炭化水素、ジ
エステル油、シリコン油、フッ素シリコン等合成潤滑
油、各種変性シリコン油(エポキシ変性、アミノ変性、
アルキル変性、ポリエーテル変性等)、ポリオキシアル
キレングリコール等の有機化合物とシリコンの共重合体
等のシリコン系潤滑性物質またはシリコン共重合体、フ
ルオロアルキル化合物等各種フッ素系界面活性剤、トリ
フルオロ塩化エチレン低重合物等のフッ素系潤滑性物
質、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等のワ
ックス類、高級脂肪族アルコール、高級脂肪酸アミド、
高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸塩、二硫化モリブデン
等が使用でき、その中でも特に、シリコン共重合体(樹
脂にシリコンをブロックやグラフトにより重合させたも
の)は良好である。これらの潤滑物質は、1種でもよい
が2種以上の混合によって使用してもよい。離型層の厚
さは、0.05μm〜10μm程度が好ましい。
【0019】また、離型層には公知の添加剤として紫外
線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤等を添加してもよ
い。上記離型層は、これらの材料を適当な有機溶剤に溶
解し、ロールコーター、バーコーター、グラビアコータ
ー、ダイコーターなど任意の塗工機にて受像層上に塗
布、乾燥して形成する。硬化剤を用いた場合など反応系
の材料を用いている場合や溶剤が残りやすい場合には、
さらに適当な温度でエージングを行って反応を十分おこ
なうか残留溶剤を減らすなどして保存性を向上すること
が必要である。
【0020】本発明の受像シート及び受像体の接着層は
接着剤から構成され、このような接着剤としては、一般
によく知られる硬化型、非硬化型いずれの感熱性接着剤
を主成分として使用することができる。例えば、ポリ酢
酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラー
ル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル
酸エステル、アクリル系重合体、天然ゴム、合成ゴム、
SISやSBRなどの接着剤樹脂があげられる。これら
の樹脂のガラス転移温度は10℃〜160℃、好ましく
は50℃〜120℃であり、ガラス転移点が10℃未満
では初期接着が生じて位置あわせが困難となり、またガ
ラス転移温度が160℃より高くなると熱接着が困難と
なる。また必要に応じて接着剤に粘着増強剤、可塑剤、
充填剤などを添加することができる。接着層の厚みは2
μmから100μmが好ましく、2μm未満では十分な
接着力が得られず、また100μmより厚くなると熱接
着が困難となる。
【0021】上記接着層は、これらの材料を適当な有機
溶剤に溶解し、ロールコーター、バーコーター、グラビ
アコーター、ダイコーターなど任意の塗工機にてシート
状の基材上に塗布、乾燥して形成する。硬化剤を用いた
場合など反応系の材料を用いている場合や溶剤が残りや
すい場合には、さらに適当な温度でエージングを行って
反応を十分おこなうか残留溶剤を減らすなどして保存性
を向上することが必要である。
【0022】本発明の受像体の紙基材は、普通紙など従
来一般に用いられてきた紙が用いられる。普通紙として
は、上質紙、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコ
ート紙、合成樹脂あるいはゴムを含浸・塗工又は内添し
た加工紙などが使用できる。また、官製はがきも使用で
きる。
【0023】また上記基材下面にバック層を従来公知の
材料を用いて設けることもできるし、更に表面処理、熱
およびエネルギー処理を施すこともできる。また本発明
の受像体に画像を形成した後加熱処理を施すことによ
り、受像体に移行した染料が内部に拡散され、保存安定
性や耐可塑剤性および耐光性が向上する。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。 実施例1 次の中空粒子層塗工液をワイヤーバーを用いてコート紙
(OKトップコート110:王子製紙株式会社)上に乾
燥後の中空粒子層の厚さが30μmになるように塗布
し、ドライヤーで乾燥後、下記受像層塗工液をワイヤー
バーをもちいて乾燥後の厚さが3μmになるように塗布
し、乾燥温度80℃で1分間乾燥後、下記剥離層塗工液
を乾燥後の厚さが0.5μmになるように塗布し、乾燥
温度100℃で3分間乾燥し100℃、6時間のエージ
ングを行い、さらに反対の面に接着層塗工液を厚さが乾
燥後の厚さが10μmになるように塗布し、乾燥温度8
0℃で3分間乾燥し、塗工受像シートを作成した。 中空粒子塗工液 松本マイクロスフェアーR24H:松本油脂製薬 5重量部 クラレポバールPVA617:クラレ 5重量部 水 90重量部 受像層塗工液 エスレックK KS5:積水化学工業 5重量部 メチルエチルケトン 45重量部 トルエン 45重量部 剥離層塗工液 SP712:大日精化 834重量部 SR2411:東レダウコーニングシリコーン 87重量部 SF8411:東レダウコーニングシリコーン 15重量部 LMS300:富士タルク 12重量部 VIOSORB100:共同薬品 43重量部 TDH703:武田薬品 122重量部 トルエン 2430重量部 イソプロピルアルコール 2430重量部 トルエン 2430重量部 接着層塗工液 バイロン200:東洋紡 10重量部 トルエン 90重量部 メチルエチルケトン 90重量部 こうして得られた受像シートをPPC用紙(TYPE
S:リコー)に接着層を接触させアイロンで熱圧着して
受像体を作成した。一方、昇華熱転写シートとして、バ
ック層としてシリコーン硬化樹脂間膜(厚さ0.5μ
m)を設けた厚さ6μmのアラミドフィルム上に下記ア
ンダー層並びにインク層用塗液並びに転写寄与層並びに
低染着層をそれぞれ0.3μm、5μm、0.6μm、
0.5μmになるように塗布し、それぞれの層を塗布後
100℃、3分間乾燥してのち70℃、24時間エージ
ングして昇華熱転写シートを得た。 アンダー層塗布液 E550:武田薬品 10重量部 D103H:武田薬品 4重量部 メチルエチルケトン 80重量部 トルエン 80重量部 インク層塗布液 HSB2207:三菱化成 3重量部 エスレックB BX1:積水化学 1重量部 メチルアルコール 30重量部 エチルセロソルブ 10重量部 インク層塗布液は染料を十分に分散して塗布液とした。 転写寄与層 エスレックB BX1 44重量部 TDH703 26重量部 エタノール 670重量部 ブタノール 167重量部 酢酸エチル 93重量部 低染着層 LDL615:ナトコペイント 13重量部 HC400:ナトコペイント 17重量部 イソプロピルアルコール 851重量部 こうして得られた受像体と転写シートを重ねあわせ記録
体のバック層からサーマルヘッドで加熱し画像記録を行
った。地合いのむらの無い画像が得られた。
【0025】実施例2 実施例1のPPC用紙のかわりに官製はがきを用いる以
外は実施例と同様にして画像を形成した。地合いのむら
の無い画像が得られた。
【0026】比較例1 実施例1で中空粒子層を設けない以外は実施例1と同様
にして画像を形成した。 地合いのむらのある画像が得
られた。
【0027】比較例2 実施例2で中空粒子層を設けない以外は実施例2と同様
にして画像を形成した。 地合いのむらのある画像が得
られた。
【0028】
【発明の効果】本発明の基材と受像層の間に中空粒子層
を設けた昇華型熱転写用受像シートは、それを使って、
一般の紙、並びに官製はがき昇華型熱転写用受像体とし
て使用することができ、該受像体は、上記中空粒子層を
設けたことにより、受像体に対する記録体の相対速度を
1/n倍(n>1)の条件(すなわち受像体の速度を記
録体の速度より速くして)で記録体の基体側から加熱印
字する転写記録に使用した場合でも、ランニングコスト
を低くしうることは勿論、地合いのむらない昇華型熱転
写画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の昇華型熱転写用受像シートの模式図。
【図2】本発明の昇華型熱転写用受像体の模式図。
フロントページの続き (72)発明者 高橋 睦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H111 AA01 AA14 AA21 AA27 CA03 CA04 CA05 CA23 CA25 CA43 CA44 CA45 4J004 AA04 AA05 AA06 AA07 AA08 AA09 AA10 AA15 AA16 AB01 AB03 AB04 CA01 CA02 CB01 CB02 CC02 CC03 CC05 CD01 CD05 FA01 FA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の基材の一方の面に中空粒子層
    及び染料により染着可能な受像層を順次設け、かつ該基
    材の他方の面に接着層を設けたことを特徴とする昇華型
    熱転写用受像シート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の昇華型熱転写用受像シー
    トに前記接着層を介して紙基材を設けたことを特徴とす
    る昇華型熱転写用受像体。
  3. 【請求項3】 前記紙基材が官製はがきであることを特
    徴とする請求項2記載の昇華型熱転写用受像体。
  4. 【請求項4】 基材フィルム上に昇華性及び/又は気化
    性染料を含有する転写層を有する転写シートと受像体を
    重ね合わせ、受像体に対する記録体の相対速度を1/n
    倍(n>1)の条件下、記録体の基体側から加熱印字し
    て画像記録を行なう記録方法において、該受像体として
    請求項2又は3記載の昇華型熱転写用受像体を用いるこ
    とを特徴とする記録方法。
JP10359059A 1998-12-17 1998-12-17 昇華型熱転写用受像シート及び昇華熱転写用受像体並びにそれを用いた記録方法 Pending JP2000177257A (ja)

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