JP2001018540A - 昇華型熱転写受像シート - Google Patents

昇華型熱転写受像シート

Info

Publication number
JP2001018540A
JP2001018540A JP11197842A JP19784299A JP2001018540A JP 2001018540 A JP2001018540 A JP 2001018540A JP 11197842 A JP11197842 A JP 11197842A JP 19784299 A JP19784299 A JP 19784299A JP 2001018540 A JP2001018540 A JP 2001018540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
receiving sheet
cut
image receiving
thermal transfer
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11197842A
Other languages
English (en)
Inventor
Chiharu Nogawa
千春 野川
Hideo Sakurai
秀夫 櫻井
Mutsumi Takahashi
睦 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP11197842A priority Critical patent/JP2001018540A/ja
Publication of JP2001018540A publication Critical patent/JP2001018540A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受像シートを切り離すのが容易で且つ切り取
り後の切口の見栄えがよく、しかも印画のときの搬送性
が良好である昇華型熱転写受像シートを提供すること。 【解決手段】 表面から裏面まで貫通した破線状の切り
取り線、好ましくは更に実線状の切り取り線とを組み合
わせた切り取り線を有し、これらの切り取り線に沿って
2以上の部分に分割できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】昇華性染料を熱により転写し
染着画像を形成するプリンター用の昇華型熱転写受像シ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報端末としてパーソナルコンピ
ューター、VTR、デジタルカメラ、スキャナーのなど
の普及により、これらの静止画像からカラー画像を出力
するプリンターの需要が年々増加している。このフルカ
ラープリンターの記録方式としては、電子写真方式、イ
ンクジェット方式、感熱転写記録方式などがあるが、こ
のなかで写真のような高精細の画像を形成できることか
ら昇華型熱転写方式が用いられることがある。この昇華
型熱転写方式は、昇華性染料として一般に比較的昇華し
やすい染料をバインダーで結着した層を設けたインクリ
ボンと受像体を接触させて、レーザーやサーマルヘッド
等の電気信号により制御された熱エネルギーで、インク
リボン上に設けられた染料を受像体上に拡散移行させて
着色し、画像を形成するものである。この時、レーザー
やサーマルヘッドの熱エネルギーに対応して昇華性染料
が拡散するため、容易に中間調の濃度が得られ且つ随意
に階調をコントロールすることができるという利点があ
り、フルカラープリントにもっとも適した方式と考えら
れる。
【0003】このようなサーマルプリンターにより高画
質の印画を高速で受像シート上に形成する為には、シー
ト状支持体の上に受像層を設けることが必要である。受
像層は昇華染料に可染な合成樹脂を主成分とし、これに
架橋剤、離型剤などを添加してなるものである。シート
状支持体としては、コート紙、アート紙等の紙や各種の
フィルムが用いられる。
【0004】一般にプリンターで印字できる受像シート
はサイズや大きさががあらかじめ決まっていて、例えば
A4サイズのプリンターで写真のL版サイズのものを得
たいときは、画像出力後はさみ又はカッター等の道具を
用いて切り取らねばなない。しかも、昇華型熱転写受像
シートは樹脂のフィルム層が設けられている場合が多い
ので、これらの加工なしで切り離せるものではない。こ
れを容易にはさみやカッター等の道具を用いないで切り
取るために受像シートにあらかじめ点線状に切り込みを
入れることが特開平6−127153号公報に提案され
ている。しかしながら、上記支持体を点線状の切り取り
線によってきれいに切り離すことは困難で、切り口が凸
凹になるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、受
像シートを切り離すのが容易で且つ切り取り後の切り口
の見栄えがよく、しかも印画のときの搬送性が良好であ
る昇華型熱転写受像シートを提供することを、その課題
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、点線状の切
り取り線よりも切り口がきれいになる破線状の切り取り
線や実線状の切り取り線を多く使用することにより、切
り離すことが容易で且つ切り口の凸凹が少なくなって外
観が良くなることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】即ち、本発明によれば、第一に、シート状
支持体と、その表面に形成され且つ昇華性染料染着樹脂
を主成分として含有する受像層とを有する昇華型熱転写
受像シートにおいて、表面から裏面まで貫通した破線状
の切り取り線を有し、これらの切り取り線に沿って2以
上の部分に分割し得ることを特徴とする昇華型熱転写受
像シートが提供される。
【0008】第二に、シート状支持体と、その表面に形
成され且つ昇華性染料染着樹脂を主成分として含有する
受像層とを有する昇華型熱転写受像シートにおいて、表
面から裏面まで貫通した破線状の切り取り線と表面から
裏面まで貫通した実線状の切り取り線とを組み合わせた
切り取り線を有し、これらの切り取り線に沿って2以上
の部分に分割し得ることを特徴とする昇華型熱転写受像
シートが提供される。
【0009】第三に、切り取り線の角度の付いた部分が
表面から裏面まで貫通した実線状の切り取り線であるこ
とを特徴とする上記第一又は第二に記載した昇華型熱転
写受像シートが提供される。
【0010】第四に、切り取り線が受像シートの端の部
分は表面から裏面まで貫通した実線状の切り取り線であ
ることを特徴とする上記第一〜第三のいずれかに記載し
た昇華型熱転写受像シートが提供される。
【0011】第五に、シート状支持体と、その表面に形
成され且つ昇華性染料染着樹脂を主成分として含有する
受像層とを有する昇華型熱転写受像シートにおいて、表
面から裏面まで貫通した実線状の切り取り線を有し、し
かも切り取り線が2本以上に分断されていて、これらの
切り取り線に沿って2以上の部分に分割し得ることを特
徴とする昇華型熱転写受像シートが提供される。
【0012】第六に、受像シートの切り取り線の分断さ
れた部分が切り取られる部分1枚に付き3個所以上であ
ることを特徴とする上記第五に記載の昇華型熱転写受像
シートが提供される。
【0013】第七に、受像シートの切り取り線の分断さ
れた部分が切り取られる部分1枚に付き4個所以上であ
ることを特徴とする上記第五に記載した昇華型熱転写受
像シートが提供される。
【0014】第八に、点線状若しくは破線状の切り取り
線に支持体を貫通しない実線の切り取り線が全く同じ部
分に付けられていることを特徴とする上記第一〜第四の
いずれかに記載した昇華型熱転写受像シートが提供され
る。
【0015】本発明の昇華型熱転写受像シートは、表面
から裏面まで貫通した破線状の、場合により更に実線上
の、切り取り線を設けたことから、受像シートの切り離
しが容易で、且つ切り取り後の見栄えが良く、しかも印
画のときの搬送性も良好なものとなる。また、切り込み
部分が多くなると印画中に受像シートが変形しやすく、
本発明の作像プロセスで高精細の画像出力を特徴として
いるために、受像シートが印画中に変形すると出力画像
がその影響を受けやすく、画像が異常になりやすいが、
切り取り線をそれほど多く使用しなくても、裏面から表
面まで貫通しない切り込みを、基材の半ばまで入れるこ
とによって、容易な切り離しが可能となり、しかも、印
画中に受像シートが変形して画像が異常になるというこ
とを防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳しく説明す
る。まず、本発明を図によって説明する。図1に請求項
1の構成を、図2に請求項2の構成を、図3に請求項3
の構成を、図4に請求項4の構成を、図5、6に請求項
5の構成を、図7、8に請求項6の構成を、図9、10
に請求項7の構成を夫々示す。
【0017】図1は請求項1の受像シートであって、破
線状の切り取り線が設けられていることを特徴とする昇
華型熱転写受像シートである。
【0018】図2は請求項2の受像シートであって、破
線状の切り取り線と実線状の切り取り線が設けているこ
とを特徴とする昇華型熱転写受像シートである。
【0019】図3は請求項3の受像シートであって、破
線状の切り取り線と実線状の切り取り線が設けられてい
て、切り取り線の角度のある部分に実線状の切り取り線
が設けてあることを特徴とする昇華型熱転写受像シート
である。
【0020】図4は請求項4の受像シートであって、破
線状の切り取り線と実線状の切り取り線が設けられてい
て、受像シートの端の部分に実線状の切り取り線が設け
てあることを特徴とする昇華型熱転写受像シートであ
る。
【0021】図5と6は請求項5の受像シートであっ
て、受像シートが実線上の切り取り線を有し、しかも切
り取り線が2本以上に分断されていることを特徴とする
昇華型熱転写受像シートである。
【0022】図7と8は請求項6の受像シートであっ
て、受像シートが実線状の切り取り線を有し、しかも切
り取り線が分断されていて、切り取り線の分断された部
分が切り取られる部分1枚に付き3個所以上であること
を特徴とする昇華型熱転写受像シートである。
【0023】図9と10は請求項7の受像シートであっ
て、受像シートが実線状の切り取り線を有し、しかも切
り取り線が分断されていて、切り取り線の分断された部
分が切り取られる部分1枚に付き4個所以上であること
を特徴とする昇華型熱転写受像シートである。
【0024】上記図1〜10に示される本発明の受像シ
ート(即ち、後記実施例1から7の受像シート)の切り
取り線は表面から裏面まで貫通していて、切り取り線を
破線状にすることによって、受像シートは切り口の凸凹
が少なく切り口がきれいにみえ、また、はさみやカッタ
ー等の道具を使わずに切ることができる。また、実線上
の切れ目を多く入れることにより更に凸凹の数は減り、
切れ目はきれいになる。更に、切り取る形状によっては
切り取り線は角度を持つが、その部分は切り離すときに
力の方向を変えながら切るので切り損じやすくて容易に
切り離せないが、その部分に実線状の切り取り線を入れ
てあるので切り損じが無い。また、切り取り線が受像シ
ート端面まで及ぶ場合には、端面における切り取り線を
実線にすることにより、受像シートを切り取る時に端面
から切り離すことが容易になるので切り離しやすくな
る。
【0025】更に、請求項8においては、このような破
線状の切り取り線を入れた受像シートの切り取り線の同
じ場所に、受像シートのシート状支持体の半ばまで実線
上の切れ目を入れたいわゆるハーフカットを施すことに
より、更に切り離しを容易にすることができる。
【0026】前記図5〜10に示される本発明の受像シ
ート(即ち、後記実施例5〜7の受像シート)は、切り
取り線が実線で表面から裏面まで貫通していて、部分的
に切り取り線が分断されていて実線が無い部分がある。
このために、受像シートは形状を保つことができ通常の
印字ができる。しかも、切り取り線が実線なので切り口
に凸凹はほとんどなくきれいである。しかしながら、受
像シートの形状を印字中に維持するためには、切り取ら
れる部分に切り取り線の分断された部分が3個所以上、
ぺらぺらしないためには4個所以上が必要となる。
【0027】点線若しくは破線を入れる場合には、貫通
している部分と次の貫通している部分の間の貫通してい
ない部分の長さは、長すぎると切り離した後に凸凹が大
きくなり、印字中にちぎれてしまってドットずれが起こ
るので、適度な長さにすることが必要である。50μm
未満だと印字中にちぎれてしまい、1mm超過だと凸凹
が目立つので、50μm〜1mmにするのが良い。
【0028】また、前記図5〜10に示される受像シー
ト(即ち、後記実施例5〜7の受像シート)において、
実線状の切り取り線の間隔は、上記の間隔よりも長くと
ることが必要である。切取り線の貫通部分が多いので、
切り取られていない部分は印字中に負担が大きくなって
切れやすい。400μm〜1mmにするのが良い。
【0029】本発明に用いられる点線状若しくは破線上
の切り取り線は、一般のミシン目加工、マイクロミシン
目加工などいかなる加工方法を用いても良い。
【0030】本発明の受像シートに用いるシート状基材
としては、紙、合成樹脂等の10〜1000μmのシー
ト状のもので、紙では、合成樹脂からなる合成紙、ラミ
ネート加工などのされた半合成紙、天然の繊維からなる
普通紙など、従来一般に用いられてきた紙が用いられ
る。合成紙としては、各種の延伸のフィルムや合成繊維
を接着剤で結着した各種の不織布等が用いられ、普通紙
としては、上質紙、中質紙、コート紙、アート紙、キャ
ストコート紙、合成樹脂あるいはゴムを含浸・塗工又は
内添した加工紙などが使用できる。また、フィルムは透
明フィルム、各種着色フィルムなどでも良い。
【0031】また、上記シート状基材には受像層との間
に中空粒子層や中空フィルムなどの中間層を設けて良
い。中空粒子層は受像シート若しくは受像体にクッショ
ン性と断熱性を与えていて、受像体に対する記録体の相
対速度を1/n倍(n>1)の条件で(即ち、受像体の
速度を記録体の速度より速くして)記録体の基体側から
加熱印字する場合にも、紙の地合いによる濃度むらを防
止できる。本発明の昇華型熱転写印画で紙基体の中空粒
子層は、中空粒子を溶解して壊さない樹脂溶解液若しく
は樹脂の分散液中に分散して、各種の塗工方法で前記紙
上に塗工する事によって得られる。
【0032】中空粒子層の中空粒子の直径は0.2μm
以上30μm以下であることが好ましく、0.2μm未
満であると、十分なクッション性と断熱性が得られない
為に地合いに対応した濃度むらを防止することができな
い。30μm超過だと、粒子による表面の凸凹のために
画質が白抜けして悪くなる。特に、1μm以上15μm
以下の中空粒子は十分なクッション性と断熱性が得ら
れ、平坦な塗膜が得られやすいため好ましい。中空粒子
の体積中空率は50%以上であることが必要で、これ以
下の体積中空率では十分なクッション性と断熱性は得ら
れない。
【0033】中空粒子は比重が低いため一般に扱いにい
ので、無機顔料で被覆された中空粒子を用いると比重が
高くなって扱いやすくなるため好ましい。中空粒子を被
覆する無機顔料としては、炭酸カルシウム、タルク、酸
化チタン等が挙げられ、これらを熱融着等で中空粒子に
被覆させる。中空粒子は、ブタン、ペンタン等の低沸点
液体をポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、メ
タクリル酸メチル等の樹脂又は共重合体でマイクロカプ
セル化したものが好ましい。予め発泡させた中空粒子と
未発泡状態の中空粒子があるが、未発泡の中空粒子は印
画時の熱で均一に発泡することは難しくて均一な画像に
ならないので、予め発泡させた中空粒子を用いる方が画
像は良好である。中空粒子を結着させる樹脂としては、
一般の熱可塑性若しくは熱硬化性樹脂などの樹脂が用い
られ、水を溶媒としてポリビニルアルコールなどの水溶
性樹脂を使用したり、水に不可溶な樹脂をエマルジョン
として使用したり、有機溶剤に溶解して使用したりす
る。
【0034】中空粒子が上層の受像層などを塗工する時
に溶解して破壊することを防止したい場合には、中空粒
子層の結着樹脂は前記塗工液に溶解しない樹脂を使うべ
きである。中空粒子層の中空粒子の含有量は10%〜9
0%であることが好ましい。10%未満では十分なクッ
ション性と断熱性が得られない。また、90%超過でも
クッション性と断熱性には向上が見られない。特に、2
0%〜80%であることが好ましい。発泡粒子を含有し
た中間層の塗工は、ロールコート、バーコート、グラビ
アコート、グラビアリバースコート等の方法で実施する
ことができるが、特にダイコートでは、均一な塗膜が得
られる。
【0035】染料で染着可能な受像層としては、各種の
熱可塑性樹脂若しくは熱硬化樹脂が用いられ、例えば酢
酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、塩ビ酢ビ共重合体、セルロースエステル樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメタクリル酸エ
ステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコ
ール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエーテルイミド樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンオキサイド樹脂、ポ
リビニルエーテル樹脂又はポリアクリロニトリル樹脂な
ど公知の熱可塑性樹脂はいずれも使用でき、架橋剤との
反応硬化物、単独又は2種以上を混合して使用しても良
い。特に、ポリビニルアセタール樹脂は高濃度の画像を
形成し、画像保存性も良好である。
【0036】染着層の厚みは1〜20μm程度が好まし
く、特に1〜10μmの範囲が好ましい。また、滑性を
上げるために潤滑剤を添加することができ、必要に応じ
て硬化剤、充填剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、蛍光増白剤、硬化反応促進触媒など公知の添加剤
を添加しても良い。これらの材料を適当な有機溶剤に溶
解し、ロールコーター、バーコーター、グラビアコータ
ー、ダイコーターなど任意の塗工機にてベースフィルム
の発泡層上に塗布、乾燥して受像層を形成する。硬化剤
を用いた場合など反応系の材料を用いている場合や溶剤
が残りやすい場合には、更に適当な温度でエージングを
行って反応を十分行うか残留溶剤を減らすなどして、保
存性を向上することが必要である。
【0037】樹脂層上に離型層を設けることにより、受
像層と記録層の融着あるいはスティッキングが発生しに
くくなる。特に、発泡粒子含有層は耐熱性が低く機械的
強度も弱いため、離型層により走行性が良好となれば発
泡層にかかる負荷も減少し、スティッキングは非常に有
利になると考えられる。離型層は、離型性のある樹脂な
らば従来公知の樹脂でよく、例えばシリコーン樹脂が挙
げられる。また、潤滑物質を添加することにより更に良
好となり、例えば流動パラフィン等石油系潤滑油、ハロ
ゲン化炭化水素、ジエステル油、シリコーン油、フッ素
シリコーン等合成潤滑油、各種変性シリコーン油(エポ
キシ変性、アミノ変性、アルキル変性、ポリエーテル変
性等)、ポリオキシアルキレングリコール等の有機化合
物とシリコンの共重合体等のシリコーン系潤滑性物質又
はシリコーン共重合体、フルオロアルキル化合物等各種
フッ素系界面活性剤、トリフルオロ塩化エチレン低重合
物等のフッ素系潤滑性物質、パラフィンワックス、ポリ
エチレンワックス等のワックス類、高級脂肪族アルコー
ル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、高級脂肪
酸塩、二硫化モリブデン等が使用でき、その中でも特
に、シリコーン共重合体(樹脂にシリコーンをブロック
やグラフトにより重合させたもの)は良好である。これ
らの潤滑物質は、1種でもよいが2種以上の混合によっ
て使用してもよい。離型層の厚さは、0.05μm〜1
0μm程度が好ましい。
【0038】公知の添加剤として紫外線吸収剤、酸化防
止剤、光安定化剤等を添加してもよい。また、画像が形
成されたあと加熱処理を施すことにより、受像体に移行
した染料が内部に拡散され、保存安定性や耐可塑剤性及
び耐光性が向上する。これら加熱処理は1度でもよいが
2回以上加熱処理を行うと更に向上する。これらの材料
を適当な有機溶剤に溶解し、ロールコーター、バーコー
ター、グラビアコーター、ダイコーターなど任意の塗工
機にてベースフィルムの発泡層上に塗布、乾燥して受像
層を形成する。硬化剤を用いた場合など反応系の材料を
用いている場合や溶剤が残りやすい場合には、更に適当
な温度でエージングを行って反応を十分行うか残留溶剤
を減らすなどして、保存性を向上することが必要であ
る。
【0039】シート状支持体の下面にバック層を従来公
知の材料を用いて設けることもできるし、表面処理、熱
及びエネルギー処理を施すこともできる。
【0040】本発明の受像シートと組み合わせて使用す
る記録方法は、受像シートに対する記録体の相対速度を
1/n倍(n>1)の条件で(即ち、受像シートの速度
を記録体の速度より速くして)記録体の基体側から加熱
印字することにより、ランニングコストを低くすること
ができる。
【0041】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。なお、以下において示す部はいずれも重量基準で
ある。
【0042】(実施例1)次の中空粒子層塗工液をワイ
ヤーバーを用いてコート紙(OKトップコート110:
王子製紙社製)上に乾燥後の中空粒子層の厚さが30μ
mになるように塗布し、ドライヤーで乾燥後、下記受像
層塗工液をワイヤーバーを用いて乾燥後の厚さが3μm
になるように塗布し、乾燥温度80℃で1分間乾燥後、
下記剥離層塗工液を乾燥後の厚さが0.5μmになるよ
うに塗布し、乾燥温度100℃で3分間乾燥し、100
℃、6時間のエージングを行い、切り取り線を入れる前
の受像シートを作成した。
【0043】 <中空粒子塗工液> 松本マイクロスフェアーR24H:松本油脂製薬社製 5部 クラレポバールPVA617:クラレ社製 5部 水 90部
【0044】 <受像層塗工液> エスレックK KS5:積水化学工業社製 5部 メチルエチルケトン 45部 トルエン 45部
【0045】 <剥離層塗工液> SP712:大日精化社製 834部 SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製 87部 SF8411:東レダウコーニングシリコーン社製 15部 LMS300:富士タルク社製 12部 VIOSORB100:共同薬品社製 43部 TDH703:武田薬品社製 122部 トルエン 2430部 イソプロピルアルコール 2430部
【0046】 <接着層塗工液> バイロン200:東洋紡社製 10部 トルエン 90部 メチルエチルケトン 90部
【0047】この受像シートに、表面から裏面まで貫通
して破線状の切り取り線を入れた。
【0048】一方、昇華熱転写シートとして、バック層
としてシリコーン硬化樹脂間膜(厚さ0.5μm)を設け
た厚さ6μmのアラミドフィルム上に、下記アンダー層
並びにインク層用塗液並びに転写寄与層並びに低染着層
をそれぞれ0.3μm、5μm、0.6μm、0.5μ
mになるように塗布し、それぞれの層を塗布後100
℃、3分間乾燥してのち、70℃、24時間エージング
して昇華熱転写シートを得た。
【0049】 <アンダー層塗布液> E550:武田薬品社製 10部 D103H:武田薬品社製 4部 メチルエチルケトン 80部 トルエン 80部
【0050】 <インク層塗布液> HSB2207:三菱化学社製 3部 エスレックB BX1:積水化学社製 1部 メチルアルコール 30部 エチルセロソルブ 10部 インク層塗布液は染料を十分に分散して塗布液とした。
【0051】 <転写寄与層> エスレックB BX1 44部 TDH703 26部 エタノール 670部 ブタノール 167部 酢酸エチル 93部
【0052】 <低染着層> LDL615:ナトコペイント社製 13部 HC400:ナトコペイント社製 17部 イソプロピルアルコール 851部
【0053】こうして得られた受像シートと転写シート
を重ねあわせ、記録体のバック層からサーマルヘッドで
加熱し画像を作成し、切り取り線で切り離した。
【0054】(比較例1)実施例1の破線の代わりに、
表面から裏面まで貫通した点線状の切り取り線を入れた
以外は、実施例1と同様にして画像を作成し切り取り線
で切り離した。
【0055】(実施例2)実施例1の破線の代わりに、
表面から裏面まで貫通した破線状の切り取り線と表面か
ら裏面まで貫通した実線状の切り取り線とを組み合わせ
た切り取り線を入れた以外は、実施例1と同様にして画
像を作成し切り取り線で切り離した。
【0056】(実施例3)実施例1の破線の代わりに、
表面から裏面まで貫通した破線状の切り取り線と表面か
ら裏面まで貫通した実線状の切り取り線とを組み合わせ
た切り取り線を入れて、切り取り線の角度の付いた部分
に実線状の切り取り線を入れた以外は、実施例1と同様
にして画像を作成し切り取り線で切り離した。
【0057】(実施例4)実施例1の破線を、受像シー
トの端の部分のみには表面から裏面まで貫通した実線状
の切り取り線を入れた以外は、実施例1と同様にして画
像を作成し切り取り線で切り離した。
【0058】(実施例5)実施例1の破線の代わりに、
図5に示される様に表面から裏面まで貫通した実線状の
切り取り線を入れた以外は、実施例1と同様にして画像
を作成し切り取り線で切り離した。
【0059】(実施例6)実施例1の破線の代わりに、
図7に示される様に表面から裏面まで貫通した実線状の
切り取り線を入れた以外は、実施例1と同様にして画像
を作成し切り取り線で切り離した。
【0060】(実施例7)実施例1の破線の代わりに、
図9に示される様に表面から裏面まで貫通した実線状の
切り取り線を入れた以外は、実施例1と同様にして画像
を作成し切り取り線で切り離した。
【0061】(実施例8)実施例1の破線状の切り取り
線に、裏面からハーフカットをシート状支持体に施した
以外は、実施例1と同様にして画像を作成し切り取り線
で切り離した。
【0062】<評価結果>
【表1】 註:評価段階は5段階とし、5良い〜1悪い
【0063】
【発明の効果】請求項1の昇華型熱転写受像シートは、
表面から裏面まで貫通した破線状の切り取り線を有し、
これらの切り取り線に沿って2以上の部分に分割し得る
ことから、受像シートを切り離すのが容易で、切り取り
後の切り口の見栄えがよく、印画のとき受像シートが良
好に搬送できる。
【0064】請求項2の昇華型熱転写受像シートは、表
面から裏面まで貫通した破線状の切り取り線と表面から
裏面まで貫通した実線状の切り取り線とを組み合わせた
切り取り線を有し、これらの切り取り線に沿って2以上
の部分に分割し得ることから、請求項1の受像シートよ
りも受像シートを切り離すのが容易で、切り離し後の切
り口の見栄えが良く、印画のとき受像シートが良好に搬
送できる。
【0065】請求項3の昇華型熱転写受像シートは、請
求項1又は2の受像シートにおいて、切り取り線の角度
のついた部分が表面から裏面まで貫通した実線状の切り
取り線であることから、受像シートを切り離すのが容易
で、特に切り取り線の角度のある部分で切り離すのが容
易である。もちろん、切り離し後の切り口の見栄えが良
く、印画のとき受像シートが良好に搬送できる。
【0066】請求項4の昇華型熱転写受像シートは、請
求項1、2又は3の受像シートの切り取り線が受像シー
トの端の部分は表面から裏面まで貫通した実線状の切り
取り線であることから、請求項2の受像シートよりも受
像シートを切り離すのが容易で、切り離し後の切り口の
見栄えが良く、印画のとき受像シートが良好に搬送でき
る。
【0067】請求項5の昇華型熱転写受像シートは、表
面から裏面まで貫通した実線状の切り取り線を有し、し
かも切り取り線が2本以上に分断されていて、これらの
切り取り線に沿って2以上の部分に分割し得ることか
ら、請求項4の受像シートよりも受像シートを切り離す
のが容易で、切り取り後の切り口の見栄えが良い。
【0068】請求項6の昇華型熱転写受像シートは、請
求項5の受像シートの切り取り線の分断された部分が切
り取られる部分1枚につき3個所以上であることから、
請求項4の受像シートよりも受像シートを切り離すのが
容易で、切り取り後の切り口の見栄えが良く、請求項5
の受像シートよりも受像シートが良好に搬送できる。
【0069】請求項7の昇華型熱転写受像シートは、請
求項5の受像シートの切り取り線の分断された部分が切
り取られる部分1枚につき4個所以上であることから、
請求項4の受像シートより受像シートを切り離すのが容
易で、切り取り後の切り口の見栄えが良く、請求項6の
受像シートよりも良好に受像シートが搬送できる。
【0070】請求項8の昇華型熱転写受像シートは、請
求項1〜4のいずれかの受像シートにおいて、点線状若
しくは破線状の切り取り線に支持体を貫通しない実線の
切り取り線が全く同じ部分に付けられていることから、
請求項1の受像シートよりも受像シートを切り離すのが
容易で、切り取り後の切り口の見栄えが良く、印画のと
きの受像シートが良好に搬送できる。また、裏面から表
面まで貫通しない切り込みを、基材の半ばまで入れるこ
とによって、容易な切り離しが可能となり、しかも、印
画中に受像シートが変形して画像が異常になるというこ
とを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の受像シートの切り取り線の配列状態
の一例を示す平面説明図である。
【図2】請求項2の受像シートの切り取り線の配列状態
の一例を示す平面説明図である。
【図3】請求項3の受像シートの切り取り線の配列状態
の一例を示す平面説明図である。
【図4】請求項4の受像シートの切り取り線の配列状態
の一例を示す平面説明図である。
【図5】本発明の実施例5で得られた受像シートの切り
取り線の配列状態(即ち、請求項5の受像シートの切り
取り線の配列状態の一例)を示す平面説明図である。
【図6】請求項5の受像シートの切り取り線の配列状態
の他の一例を示す平面説明図である。
【図7】本発明の実施例6で得られた受像シートの切り
取り線の配列状態(即ち、請求項6の受像シートの切り
取り線の配列状態の一例)を示す平面説明図である。
【図8】請求項6の受像シートの切り取り線の配列状態
の他の一例を示す平面説明図である。
【図9】本発明の実施例7で得られた受像シートの切り
取り線の配列状態(即ち、請求項7の受像シートの切り
取り線の配列状態の一例)を示す平面説明図である。
【図10】請求項7の受像シートの切り取り線の配列状
態の他の一例を示す平面説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 睦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H111 AA27 CA03 CA30

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状支持体と、その表面に形成され
    且つ昇華性染料染着樹脂を主成分として含有する受像層
    とを有する昇華型熱転写受像シートにおいて、表面から
    裏面まで貫通した破線状の切り取り線を有し、これらの
    切り取り線に沿って2以上の部分に分割し得ることを特
    徴とする昇華型熱転写受像シート。
  2. 【請求項2】 シート状支持体と、その表面に形成され
    且つ昇華性染料染着樹脂を主成分として含有する受像層
    とを有する昇華型熱転写受像シートにおいて、表面から
    裏面まで貫通した破線状の切り取り線と表面から裏面ま
    で貫通した実線状の切り取り線とを組み合わせた切り取
    り線を有し、これらの切り取り線に沿って2以上の部分
    に分割し得ることを特徴とする昇華型熱転写受像シー
    ト。
  3. 【請求項3】 切り取り線の角度の付いた部分が表面か
    ら裏面まで貫通した実線状の切り取り線であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の昇華型熱転写受像シー
    ト。
  4. 【請求項4】 切り取り線が受像シートの端の部分は表
    面から裏面まで貫通した実線状の切り取り線であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の昇華型熱
    転写受像シート。
  5. 【請求項5】 シート状支持体と、その表面に形成され
    且つ昇華性染料染着樹脂を主成分として含有する受像層
    とを有する昇華型熱転写受像シートにおいて、表面から
    裏面まで貫通した実線状の切り取り線を有し、しかも切
    り取り線が2本以上に分断されていて、これらの切り取
    り線に沿って2以上の部分に分割し得ることを特徴とす
    る昇華型熱転写受像シート。
  6. 【請求項6】 受像シートの切り取り線の分断された部
    分が切り取られる部分1枚に付き3個所以上であること
    を特徴とする請求項5に記載の昇華型熱転写受像シー
    ト。
  7. 【請求項7】 受像シートの切り取り線の分断された部
    分が切り取られる部分1枚に付き4個所以上であること
    を特徴とする請求項5に記載の昇華型熱転写受像シー
    ト。
  8. 【請求項8】 点線状若しくは破線状の切り取り線に支
    持体を貫通しない実線の切り取り線が全く同じ部分に付
    けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の昇華型熱転写受像シート。
JP11197842A 1999-07-12 1999-07-12 昇華型熱転写受像シート Pending JP2001018540A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11197842A JP2001018540A (ja) 1999-07-12 1999-07-12 昇華型熱転写受像シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11197842A JP2001018540A (ja) 1999-07-12 1999-07-12 昇華型熱転写受像シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001018540A true JP2001018540A (ja) 2001-01-23

Family

ID=16381256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11197842A Pending JP2001018540A (ja) 1999-07-12 1999-07-12 昇華型熱転写受像シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001018540A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009163250A (ja) * 2002-07-15 2009-07-23 Sony Corp 画像受容材料
JP2010234702A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シート及び熱転写受像シートの製造方法
JP2010284790A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 K D K Kk 引裂き破断が可能な合成紙

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009163250A (ja) * 2002-07-15 2009-07-23 Sony Corp 画像受容材料
JP2010234702A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シート及び熱転写受像シートの製造方法
JP2010284790A (ja) * 2009-06-15 2010-12-24 K D K Kk 引裂き破断が可能な合成紙

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1268332A (en) Heat transferable sheet for preparation of a transparency
US6162517A (en) Image-receiving sheet for thermal transfer printing
JP2004345267A (ja) 熱転写受像シート及びその製造方法
US6380132B1 (en) Thermal transfer image-receiving sheet and process for producing the same
JP2001018540A (ja) 昇華型熱転写受像シート
JP2001018541A (ja) 昇華型熱転写受像シート
JP4073852B2 (ja) 熱転写受像シートおよびその製造方法
JP2010076183A (ja) 熱転写受像シート
US5179388A (en) Multiple-use thermal image transfer recording method
JP4202570B2 (ja) 熱転写受像シートと、その製造方法及びその使用方法
JP6350078B2 (ja) 熱転写受像シート
JPS62261486A (ja) 被熱転写シ−ト
JP2002166660A (ja) 熱転写記録用受像体
JP2002200851A (ja) 昇華型熱転写受像シート
JP2007008170A (ja) 熱転写受像シートの製造方法
JP3810136B2 (ja) 熱転写受像シート
JP3695609B2 (ja) 熱転写受像シート
JP2004009644A (ja) 熱転写受容シート
JP7192335B2 (ja) 熱転写受像シート
JP2000177257A (ja) 昇華型熱転写用受像シート及び昇華熱転写用受像体並びにそれを用いた記録方法
JP4073853B2 (ja) 熱転写受像シートおよびその製造方法
JPH09300834A (ja) 熱転写受像シート
JPH09156226A (ja) 盛り上げ画像形成用熱転写シートおよびそれを用いた画像形成方法
JP2004330442A (ja) 熱転写受像シート及びその製造方法
JP4118214B2 (ja) 熱転写受像シートおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050225