JP2000177253A - 感熱記録媒体 - Google Patents

感熱記録媒体

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JP2000177253A
JP2000177253A JP10358487A JP35848798A JP2000177253A JP 2000177253 A JP2000177253 A JP 2000177253A JP 10358487 A JP10358487 A JP 10358487A JP 35848798 A JP35848798 A JP 35848798A JP 2000177253 A JP2000177253 A JP 2000177253A
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leuco dye
resin
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Takehito Yamaguchi
岳人 山口
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発色剤と顕色剤との間の反応を利用した感熱記
録媒体において、熱感度および発色画像濃度が向上し、
さらに、発色色調がシャーカステン上で色味のない黒色
で透明性に優れる透明感熱記録媒体を提供すること。 【解決手段】フルオラン系黒色発色ロイコ染料と下記一
般式(1)〜(3)で示されるホスホン酸化合物、バイ
ンダー樹脂および発色後の分光吸収スペクトルの極大吸
収波長が480nmから550nmの範囲にあるフルオ
ラン化合物を含有する感熱記録層を有することを特徴と
する感熱記録媒体。 【化1】 【化2】 【化3】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医療用として好適な
感熱記録媒体に関し、特にシャーカステン上に透かして
観察した場合でも色味のない黒色画像を得ることのでき
る感熱記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】無色もしくは淡色のロイコ染料と接触時
発色させる顕色剤との間の、熱・圧力などによる発色反
応を利用した記録材料は種々提案されている。その一つ
の感熱記録材料は、現像、定着等の頻雑な処理を施す必
要がなく、比較的簡単な装置で短時間に記録できるこ
と、騒音の発生が少ないこと、更にコストが安いこと等
の利点により、電子計算機、ファクシミリ、券売機、ラ
ベルプリンター、レコーダー等の種々の記録材料として
有用である。感熱記録材料に用いられる発色性染料とし
ては、例えばラクトン、ラクタムまたはスピロピラン環
を有する無色または淡色のロイコ染料が、また顕色剤と
しては従来から有機酸、フェノール性物質等が用いられ
ている。このロイコ染料と顕色剤を用いた感熱記録材料
は、画像濃度が高く、かつ地肌の白色度が高いことから
広く利用されている。これら感熱記録材料は、一般的に
は紙の上に前記した発色性染料および顕色剤が塗布され
製造される。近年医療分野を中心に銀塩X線フィルムの
湿式プロセスに起因する廃液処理問題及び画像のデジタ
ル化の流れから、簡易にアウトプットできる透明な感熱
記録材料が開発されている。特開平1−99873号公
報には、発色剤をマイクロカプセル化し、さらに、水に
難溶または不溶の有機溶剤に溶解させた顕色剤とを乳化
分散した乳化分散物から成る塗布液を、透明支持体に塗
布して作製する透明感熱記録媒体が提案されているが、
工程が複雑であることや透明性が不十分、発色感度が遅
いため印字エネルギーを高くしなければ印字できないと
いう欠点がある。特開平7−76168号公報、特開平
7−223370号公報にはホスホン酸化合物を使っ
た、透明性に優れ、熱感度が早く、発色画像濃度に優れ
る透明感熱記録媒体が提案されているが発色画像が緑味
の黒色であるといった問題がある。
【0003】医療分野で銀塩X線フィルムに代わる感熱
記録材料は、医師等が診断において、背後から蛍光灯等
によって光を当てて観察するため(このような光を当て
る装置をシャーカステンという)、観察する画像色調は
銀塩感光材料を使用した場合の黒色画像に近ければ近い
程(すなわち、色味のない黒色画像であるほど)良いと
いわれている。しかしながら、感熱記録材料の黒発色
は、赤系または緑系の黒発色となるという欠点があっ
た。かかる欠点を改善するために、黒色発色のロイコ染
料と共に、該ロイコ染料の融点より高い融点を持つ青色
発色及び/又は赤色発色のロイコ染料を使用して、JI
S Z8729に準じて測定した発色部の色調のa*
を−2.0〜+10.0の範囲とすると共に、b*値を
−8.0〜+2.0の範囲にて、銀塩の黒色に近づける
という技術(特開平5−278328号公報)を応用す
ることができる。これによって確かに、シャーカステン
上で観察する黒色発色画像の色調を銀塩の黒発色の色調
に近づけることができるが、非画像部が白くなり、シャ
ーカステン上で画像を見る材料としては不適当である。
【0004】一方、特開平8−156430号公報に
は、記録後の発色画像における400〜700nmの領
域での光吸収量の最大値(A)および最小値(B)との
間で、B/A>0.6の関係を成立させることで色味の
ない黒色の画像を得ているが、ホスホン酸を使った顕色
剤では、最大値(A)および最小値(B)との間で、B
/A>0.6の関係を成立させる条件では青味が強くな
りシャーカステン上で画像を見る材料としては不適当で
ある。発色色調は一般に、発色剤であるロイコ染料と顕
色剤の組み合わせにより決まり、その発色色調が好まし
くない場合、その色調と補色の関係にある染料を用いる
ことによって改善できる。しかしながら、有機溶剤を用
いた一般的な塗工方法で感熱記録媒体を作製する場合、
有機溶剤に難溶の染料では透明性が不十分である問題
や、ホスホン酸顕色剤との反応性の問題から発色が不十
分なために発色色調が十分改善されないといった問題が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、発色剤と顕
色剤との間の反応を利用した感熱記録媒体において、前
記問題点を解決し、熱感度および発色画像濃度が向上
し、さらに、発色色調がシャーカステン上で色味のない
黒色で透明性に優れる透明感熱記録媒体を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記問題点
に対して鋭意検討を重ねた結果、フルオラン系黒色発色
ロイコ染料と下記一般式(1)〜(3)で示されるホス
ホン酸化合物、バインダー樹脂および発色後の分光吸収
スペクトルの極大吸収波長が480nmから550nm
の範囲にあるフルオラン化合物を含有する感熱記録層を
有するすること;
【0007】
【化4】
【0008】
【化5】
【0009】
【化6】
【0010】さらに、前記発色後の分光吸収スペクトル
の極大吸収波長が480nmから550nmの範囲とな
る1種類以上のフルオラン化合物の含有量が黒色発色ロ
イコ染料に対して5〜20%含有することが好ましいこ
と。さらに好ましくは、透明支持体上に形成され、感熱
記録媒体が青色に着色されていることが本発明に有効で
あることを見い出し本発明を完成するに至った。
【0011】以下に本発明の感熱記録媒体の詳細につい
て説明する。本発明で用いられる顕色剤としては下記一
般式(1)〜(3)で表わされる有機リン酸化合物、α
−ヒドロキシアルキルホスホン酸、酸性有機リン酸エス
テルが挙げられる。
【0012】
【化7】
【0013】一般式(1)で表わされる有機リン酸化合
物の具体例としては、例えば以下のようなものが挙げら
れる。ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、
ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エ
イコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシ
ルホスホン酸、ヘキサコシルホスホン酸、オクタコシル
ホスホン酸等。
【0014】
【化8】
【0015】一般式(2)で表わされるα−ヒドロキシ
アルキルホスホン酸を具体的に示すと、α−ヒドロキシ
ドデシルホスホン酸、α−ヒドロキシテトラデシルホス
ホン酸、α−ヒドロキシヘキサデシルホスホン酸、α−
ヒドロキシオクタデシルホスホン酸、α−ヒドロキシエ
イコシルホスホン酸、α−ヒドロキシドコシルホスホン
酸、α−ヒドロキシテトラコシルホスホン酸等が挙げら
れる。
【0016】
【化9】
【0017】一般式(3)で表わされる酸性有機リン酸
エステルを具体的に示すと、ジヘキサデシルホスフェー
ト、ジオクタデシルホスフェート、ジエイコシルホスフ
ェート、ジドコシルホスフェート、モノヘキサデシルホ
スフェート、モノオクタデシルホスフェート、モノエイ
コシルホスフェート、モノドコシルホスフェート、メチ
ルヘキサデシルホスフェート、メチルオクタデシルホス
フェート、メチルエイコシルホスフェート、メチルドコ
シルホスフェート、アミルヘキサデシルホスフェート、
オクチルヘキサデシルホスフェート、ラウリルヘキサデ
シルホスフェート等が挙げられる。
【0018】本発明の感熱記録媒体において使用される
顕色剤は発色剤1部に対して1〜20部好ましくは2〜
10部である。顕色剤は単独もしくは2種以上混合して
使用することができる。本発明で使用される黒色ロイコ
染料は電子供与性を示す化合物であり、単独または2種
以上混合して適用されるが、それ自体無色或いは淡色の
染料前駆体であり、特にフルオラン系のロイコ化合物が
好ましい。このような化合物の例としては、例えば以下
に示すようなものが挙げられる。
【0019】2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−
(ジ−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−
アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メ
チルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−
6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブ
チル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2
−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N
−イソプロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3
−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ
−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フ
ルオラン、
【0020】2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−
3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m
−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエ
チルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルア
ニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N
−メチルアミノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチル
アニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル
−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−
メチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プ
ロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−
6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラ
ン、
【0021】2−(o−クロルアニリノ)−6−ジエチ
ルアミノフルオラン、2−(o−ブロモアニリノ)−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロルアニリ
ノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(o−フロ
ロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−
(m−トルフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルア
ミノフルオラン、2−(p−アセチルアニリノ)−6−
(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン
等が挙げられる。もちろん本発明はこれら黒色発色のロ
イコ染料に限定されず、通常の感熱紙に用いられる黒色
発色のフルオラン系ロイコ染料を使用することができ
る。
【0022】本発明で使用される、一般式(1)〜
(2)で示されるホスホン酸化合物と発色後の分光吸収
スペクトルの極大吸収波長が480nmから550nm
の範囲にあるフルオラン化合物の例としては、3−ジエ
チルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−N−エチ
ル−イソペンチル−7,8−ベンゾフルオラン、3−
(N−エチル−p−トルイジル)−7−メチルフルオラ
ン、3−ジエチル−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチル−7−クロロフルオラン、3−シクロ
ヘキシルアニリノ−6−クロロフルオラン等が挙げられ
る。これら、フルオラン化合物の含有量は、フルオラン
系黒色発色ロイコ染料に対して5〜20%含有すること
が特に色調を改善するうえで好ましい。
【0023】また、透明性、画像の階調性等を改善する
ために、従来公知のバインダー樹脂を必要に応じて混合
することができる。これらの樹脂としては、例えば、ポ
リエステルウレタン、ポリアクリルアミド、マレイン酸
共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸
エステル類、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、スチレ
ン共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニル
ブチラール、エチルセルロース、ポリビニルアセター
ル、ポリビニルアセトアセタール、ポリカーボネート、
エポキシ樹脂、ポリアミド等がある。樹脂の屈折率と支
持体の屈折率の比が0.8〜1.2の間であるものを使
用するのが透明性の観点から好ましい。また、感熱発色
層中のバインダー樹脂の含有量についても透明性の観点
から感熱発色層の全固形分の15%以上であることが好
ましく、基材接着性、発色性等を考慮したより好ましい
範囲としては25〜40%の範囲である。
【0024】本発明の感熱記録層はロイコ染料および顕
色剤をバインダー樹脂とともに有機溶剤中に均一に分散
もしくは溶解し、これを支持体上に塗布、乾燥して作製
するが、塗工方式は特に限定されない。記録層塗布液に
顕色剤を分散した分散液を用いた場合、顕色剤の粒径が
保護層の表面粗さ、ひいては印字時のドット再現性に大
きく関与するので、粒径は0.5μm以下が好ましい。
記録層の膜厚は、記録層の組成や感熱記録媒体の用途に
もよるが1〜50μm程度、好ましくは3〜20μm程
度である。また、記録層塗布液には、必要に応じて、塗
工性の向上或いは記録特性の向上を目的に界面活性剤、
顔料、熱可融性物質、紫外線吸収剤等種々の添加剤を加
えることもできる。
【0025】本発明で使用する透明支持体は、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステルフィルム、三酢酸セルロース等のセルロー
ス誘電体フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等の
ポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム或いは
これらを貼り合わせたフィルムである。支持体の透明性
はシート全体の透明性にも影響を及ぼすことから本発明
においては支持体のHaze度は10%以下の支持体を
使用することが好ましい。
【0026】また、本発明の記録媒体は青色に着色する
ことでシャーカステン光からの幻惑、表面の光沢を防止
し画像がより見やすくなる。
【0027】本発明においては、感熱発色層上に、耐薬
品性、耐水性、耐摩擦性、耐光性、およびサーマルヘッ
ドに対するヘッドマッチング性の向上のために保護層が
設けられる。保護層に用いられる樹脂としては、水溶性
樹脂の他、水性エマルジョン、疎水性樹脂および紫外
線、電子線硬化樹脂等が挙げられる。樹脂の具体例とし
ては、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリビニ
ルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、
エチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテー
トプロピオネート、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等が
ある。また、必要に応じて架橋剤を添加することもでき
る。このような樹脂とともに用いる架橋剤としては、従
来から公知の化合物を使用することができる。また、透
明性の観点から本発明における保護層樹脂は透明支持体
との屈折率の比が0.8〜1.2の間である樹脂を使用
するのが好ましい。
【0028】本保護層中には、ヘッドマッチング性を向
上させる目的で充填剤、ワックス、オイル類を添加する
ことも可能である。充填剤の例としてはホスフェートフ
ァイバー、チタン酸カリウム、針状水酸化マグネシウ
ム、ウィスカー、タルク、マイカ、ガラスフレーク、炭
酸カルシウム、板状炭カル、水酸化アルミニウム、板状
水酸化アルミニウム、シリカ、クレー、カオリン、タル
ク、焼成クレー、ハイドロタルイサイト等の無機フィラ
ーや架橋ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、シ
リコーン樹脂、架橋ポリメタクリル酸メチルアクリレー
ト樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂等の有機フィ
ラーが挙げられるが、本発明はこれに限定されるもので
はない。ワックス類の例としては、ステアリン酸アマイ
ド、パルミチン酸アマイド、オレイン酸アマイド、ラウ
リン酸アマイド、エチレンビスステアロアマイド、メチ
レンビスステアロアマイド、メチロールステアロアマイ
ド、パラフィンワックス、ポリエチレン、カルナバワッ
クス、酸化パラフィン、ステアリン酸亜鉛等が挙げられ
る。オイルとしては一般的なシリコンオイル等を用いる
ことができる。
【0029】保護層の塗工方式は、特に制限はなく、従
来公知の方法で塗工することができる。好ましい保護層
厚は0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜10μ
mである。保護層厚が薄すぎると、記録媒体の保存性や
ヘッドマッチング等の保護層としての機能が不充分であ
り、厚すぎると記録媒体の熱感度が低下するし、コスト
的にも不利である。本発明の感熱記録媒体の記録方法は
使用目的によって熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加
熱等、特に限定されない。
【0030】
【実施例】以下本発明を実施例によって説明する。な
お、以下における部および%はいずれも重量基準であ
る。粒径についてはレーザー回折式粒径測定装置(HO
RIBA LA−700)で測定した結果を記載した。
【0031】実施例1 下記[A液]の組成物をボールミルで粒径0.3μmま
で粉砕・分散し記録層塗布液を作製した。 [A液] 3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン 4部 オクタデシルホスホン酸 12部 ポリビニルブチラール 2部 (電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2) ポリビニルアセトアセタール 6部 (積水化学製 エスレックKS−3Z) トルエン 14部 メチルエチルケトン 100部 塗布液を厚さ100μmの透明ポリエステルフィルム
(無色)上に[A液]を塗布した後乾燥して厚さ約3μ
mの吸収スペクトル測定用のサンプルフィルムを形成し
た。このサンプルフィルムを120℃の恒温槽に20秒
間入れて全面発色させ、島津製作所(株)製UV310
0分光光度計で吸収スペクトルを測定した。534nm
に吸収の極大が見られた。(図1)
【0032】次に、下記[B液]の組成物をボールミル
で粒径0.3μmまで粉砕・分散し記録層塗布液を作製
した。 [B液] 2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン 4部 3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン 0.4部 オクタデシルホスホン酸 12部 ポリビニルブチラール 2部 (電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2) ポリビニルアセトアセタール 6部 (積水化学製 エスレックKS−3Z) トルエン 14部 メチルエチルケトン 100部 塗布液を厚さ100μmの透明ポリエステルフィルム
(無色)上に[B液]を塗布した後乾燥して厚さ約10
μmの感熱記録層を形成した。
【0033】次に、下記組成物をボールミルで分散し充
填剤分散液[C液]を作製した。 [C液] メラミン−ホルムアルデヒド共重合体粒子 30部 (日本触媒製、エポスターS、平均粒径0.3μm) ポリビニルアセトアセタール樹脂溶解液 30部 (積水化学製、KS−1、10%MEK溶解液) メチルエチルケトン 140部 このときの分散液の粒径は0.201μmであった。
【0034】さらに、下記組成物を十分に撹拌し保護層
塗布液[D液]を作製した。 [D液] C液 100部 ポリビニルアセトアセタール樹脂溶解液 35部 (積水化学製、KS−1、10%MEK溶解液) メチルエチルケトン 65部 以上のようにして調製した保護層塗布液[D液]を、超
音波処理を15分行なった後、先に得られた感熱記録層
上に塗布、乾燥して、厚さ1.5μmの保護層を設け、
本発明の透明感熱記録媒体を作製した。このようにして
作製したサンプルをサーマルヘッド(印字エネルギー:
10.7mj/mm2)で印字しシャーカステン上で発
色色調、見やすさの評価を行なった。また、地肌の透明
性をJISK7105により直読ヘーズコンピューター
HGM−2DP(スガ試験機(株)製)でヘイズ値を測
定し評価を行なった。結果を表1に示した。
【0035】実施例2 実施例1の[A液]中の3−ジエチルアミノ−7,8−
ベンゾフルオランを3−ジエチル−6−メチル−7−ク
ロロフルオランに代えただけで実施例1と同様に吸収ス
ペクトルを測定した。吸収の極大は、504nmであっ
た。(図2)次に、[B液]中の3−ジエチルアミノ−
7,8−ベンゾフルオランを3−ジエチル−6−メチル
−7−クロロフルオランに代えただけで実施例1と同様
に透明感熱記録媒体を作製し評価を行なった。結果を表
1に示した。
【0036】実施例3 実施例1の[B液]中の3−ジエチルアミノ−7,8−
ベンゾフルオランを0.2部にした以外は実施例1と同
様に透明感熱記録媒体を作製し評価を行なった。結果を
表1に示した。
【0037】実施例4 実施例1の[B液]中の3−ジエチルアミノ−7,8−
ベンゾフルオランを0.8部にした以外は実施例1と同
様に透明感熱記録媒体を作製し評価を行なった。結果を
表1に示した。
【0038】実施例5 実施例1の透明ポリエステル(無色)の代わりに白色ポ
リエステルを用いた以外は実施例1と同様に透明感熱記
録媒体を作製し評価を行なった。結果を表1に示した。
【0039】実施例6 実施例1の透明ポリエステル(無色)の代わりに青色に
着色したポリエステルを用いた以外は実施例1と同様に
透明感熱記録媒体を作製し評価を行なった。結果を表1
に示した。
【0040】実施例7 実施例1の[B液]中の3−ジエチルアミノ−7,8−
ベンゾフルオランを0.1部にした以外は実施例1と同
様に透明感熱記録媒体を作製し評価を行なった。結果を
表1に示した。
【0041】実施例8 実施例1の[B液]中の3−ジエチルアミノ−7,8−
ベンゾフルオランを1.0部にした以外は実施例1と同
様に透明感熱記録媒体を作製し評価を行なった。結果を
表1に示した。
【0042】比較例1 実施例1の[B液]中の3−ジエチルアミノ−7,8−
ベンゾフルオランを0部にした以外は実施例1と同様に
透明感熱記録媒体を作製し評価を行なった。結果を表1
に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】以上詳細且つ具体的な説明から明らかな
ように、本発明の感熱記録媒体により、熱感度および発
色画像濃度が向上し、発色色調がシャーカステン上で色
味のない黒色で透明性に優れる画像を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱記録媒体の分光吸収スペクトル例
を示す。
【図2】本発明の感熱記録媒体の別の分光吸収スペクト
ル例を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フルオラン系黒色発色ロイコ染料と下記
    一般式(1)〜(3)で示されるホスホン酸化合物、バ
    インダー樹脂および発色後の分光吸収スペクトルの極大
    吸収波長が480nmから550nmの範囲にあるフル
    オラン化合物を含有する感熱記録層を有することを特徴
    とする感熱記録媒体。 【化1】 【化2】 【化3】
  2. 【請求項2】 前記発色後の分光吸収スペクトルの極大
    吸収波長が480nmから550nmの範囲にあるフル
    オラン化合物の含有量がフルオラン系黒色発色ロイコ染
    料に対して5〜20%含有することを特徴とする請求項
    1に記載の感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】 透明支持体上に形成されることを特徴と
    する請求項1または2に記載の感熱記録媒体。
  4. 【請求項4】 感熱記録媒体が青色に着色されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れか1に記載の感熱
    記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100620672B1 (ko) * 2002-12-14 2006-09-13 주식회사 하이닉스반도체 포토레지스트 조성물
US7585813B2 (en) 2003-06-25 2009-09-08 Ricoh Company, Ltd. Reversible thermosensitive recording medium, label and member, and image processing apparatus and method

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KR100620672B1 (ko) * 2002-12-14 2006-09-13 주식회사 하이닉스반도체 포토레지스트 조성물
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