JP4039630B2 - 透明感熱記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した透明感熱記録材料に関するものであり、透明性が高く、且つサーマルヘッドとのマッチング性に優れる透明感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無色もしくは淡色のロイコ染料と接触時発色させる顕色剤との間の、熱・圧力などによる発色反応を利用した記録材料は種々提案されている。
その一つの感熱記録材料は、現像、定着等の頻雑な処理を施す必要がなく、比較的簡単な装置で短時間に記録できること、騒音の発生が少ないこと、更にコストが安いこと等の利点により、電子計算機、ファクシミリ、券売機、ラベルプリンター、レコーダー等の種々の記録材料として有用である。
【0003】
感熱記録材料に用いられる発色性染料としては、たとえばラクトン、ラクタムまたはスピロピラン環を有する無色または淡色のロイコ染料が、又顕色剤としては従来から有機酸、フェノール性物質等が用いられている。このロイコ染料と顕色剤を用いた感熱記録材料は、画像濃度が高く、かつ地肌の白色度が高いことから広く利用されている。
これら感熱記録材料は、一般的には紙の上に前記した発色性染料及び顕色剤が塗布され製造される。
【0004】
近年医療分野を中心に銀塩X線フィルムの湿式プロセスに起因する廃液処理問題及び画像のデジタル化の流れから、簡易にアウトプットできる透明なドライフィルムのシステムが求められている。そのような流れの中で感熱プロセスにおいてもそのプロセスの簡便さから透明な感熱記録フィルムが求められている。
【0005】
感熱記録フィルムの透明性を高める方法として、支持体に透明なプラスチックフィルムを用い、感熱記録層に添加される粒子状の材料を微粒子化したり、ロイコ染料または顕色剤のいずれかを溶解したりあるいは粒子状の材料を少なくして接着剤の割合を増加したり、保護層の粒子状の材料を微粒子化したりする方法がなされている(例えば特許文献1〜5参照)。
【0006】
このような方法で透明性を高めた場合、多くの場合サーマルヘッドとのマッチング性能が低下する。マッチング性能が低下するとは具体的には、印画の熱エネルギーによりサーマルヘッドの発熱抵抗体上またはその近傍に感熱記録層や保護層などの塗工物が付着し画像欠陥を引き起こしたり(以下ヘッドカス付着という)、発熱抵抗体上に記録材料表面が粘着し、フィルムが正常に走行しなかったり著しい騒音を引き起こしたり(以下スティッキングという)、印画によりサーマルヘッド表面が摩耗し印画欠陥を引き起こしたりする事(以下ヘッド摩耗という)を表わす。またヘッドカス付着、スティッキング、ヘッド摩耗は、支持体にプラスチックフィルムを用いた場合に顕著である。
【0007】
かかるヘッドマッチング性を向上するために透明な感熱記録材料において、保護層中に含有するフィラーの粒径を規定したもの(例えば特許文献6参照)があるが、透明性を向上させるため平均粒子径を小さくしていくと前記したカス付着が発生したり、フィラー分散が不安定でありフィラーが凝集してしまい、透明性が低下してしまう問題がある。また、保護層中に含有するフィラーの吸油量を規定したもの(例えば特許文献7〜9参照)があるが、いずれも透明な感熱記録材料に適用しようとした場合には、透明性が不十分であったり、ヘッド摩耗が発生したりしていまだ十分満足する結果が得られていない。
【0008】
【特許文献1】
特開昭63−265682号公報
【特許文献2】
特開平02−099385号公報
【特許文献3】
特開平02−162090号公報
【特許文献4】
特開平05−058051号公報
【特許文献5】
特開平07−223370号公報
【特許文献6】
特開平08−175015号公報
【特許文献7】
特開平05−270130号公報
【特許文献8】
特開平02−172786号公報
【特許文献9】
特開平01−301368号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は透明でありながらヘッドマッチング性に対して優れた透明感熱記録材料を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以下の透明感熱記録材料が提供される。
(1)透明なプラスチック支持体上に、無色又は淡色のロイコ染料と、該ロイコ染料を加熱発色せしめる顕色剤及び結着剤としてのバインダー樹脂を主成分とする感熱記録層、更にその上に樹脂を含む保護層を設けてなる透明感熱記録材料において、該保護層中に、JIS K−5101による吸油量が100ml/100g以上の炭酸カルシウムを体積平均粒径0.2〜0.5μmに分散した粒子と下記一般式(1)で示されるポリビニルアセタール樹脂をともに含有する事を特徴とする透明感熱記録材料。
【0011】
【化3】
Figure 0004039630
(一般式(1)中、R3は炭素数1〜3の直鎖のアルキル基、l、m、nはモル%で、l+m+n=100%を表す。)
【0012】
(2)炭酸カルシウムの含有量が保護層全重量に対し20〜70重量%である事を特徴とする前記(1)記載の透明感熱記録材料。
(3)顕色剤が、下記一般式(2)で示されるサリチル酸誘導体である事を特徴とする前記(1)又は(2)記載の透明感熱記録材料。
【化4】
Figure 0004039630
(一般式(2)中、R1は炭素数4〜17の直鎖のアルキル基又はアルキルアミノ基を表す。)
【0013】
(4)感熱記録層が、有機溶剤中に顕色剤を分散しロイコ染料及びバインダー樹脂を溶解した感熱記録層塗布液を透明なプラスチック支持体上に塗布乾燥する事により形成されている事を特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の感熱記録材料。
(5)体積平均粒径0.2〜0.5μmに分散した粒子が、炭酸カルシウムと有機溶剤及び該有機溶剤に溶解する樹脂を混合した液を粉砕分散して得られた事を特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の感熱記録材料。
(6)保護層中にイソシアナート化合物を含有することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の感熱記録材料。
【0014】
ここでいう吸油量は、煮あまに油を使用してへら練り法で測定する方法であり、JIS K−5101−1991に従い測定できる。
また体積平均粒径は、フィラーを分散させた液の累積体積粒径分布より求められる50%体積平均粒子径であり、全粒子の粒子径及び体積を測定し、小さい粒子径のものから順次体積を積算し該積算体積が測定した全粒子の体積に対して50%となる時の粒子径である。このような体積平均粒子径はレーザー散乱/回折型粒径測定装置にて測定することができる。
【0015】
本発明の感熱記録材料の詳細について説明する。
先に述べた通り、本発明の目的は、透明でありながらヘッドマッチング性に対して優れた透明感熱記録材料を提供することである。透明性を向上する方法は、前記した通り種々提案されているが、表面の光散乱を小さくする上で保護層中に含まれるフィラーの粒径を細かくする事が有効である。特に体積平均粒径を0.5μm以下にする事が好ましい。また、フィラーの粒子径を小さくすることは、透明性に対して有効であるばかりでなく、ヘッド磨耗もしにくくなる。しかし前記した通りフィラーの粒子径を小さくするとヘッドカス付着やスティッキングが発生したり、フィラーの分散が不安定であり、凝集し透明性が低下する問題がある。
【0016】
本発明者らは、これらの問題を改良するため体積平均粒子径が0.5μm以下でヘッドマッチング性が向上し、さらに分散が安定するための検討を進めた結果、フィラーとして吸油量が100ml/100g以上の炭酸カルシウムを用い、分散状態を安定化させるため前記した一般式(1)のポリビニルアセタール樹脂を保護層中に用いる事により透明でありながらヘッドマッチング性が良好になることを発見した。本検討のなかで、フィラーとして吸油量が100ml/100g以上のシリカを用いたり、吸油量が100ml/100g未満の炭酸カルシウムを用いても十分なヘッドマッチング性は得られなく、吸油量が100ml/100g以上の炭酸カルシウムを用いた場合のみが特異的にヘッドマッチング性に効果がある事がわかった。炭酸カルシウムの吸油量は300ml/100gを超えると粘度が非常に高くなってしまい実用的ではないと推定される。また一般式(1)のポリビニルアセタール樹脂を保護層中に用いる事により炭酸カルシウム粒子を0.5μm以下で安定して分散させることができ十分な透明性が得られるだけでなく、他樹脂に比較してヘッドマッチング性も向上することがわかった。
【0017】
また、炭酸カルシウムの体積平均粒子径は0.5μm以下にすることにより所望の透明性は達成でき、更に粒子径を細かくすることにより透明性は向上するが、0.2μm未満になるとヘッドマッチング性が著しく低下することがわかった。
体積平均粒径が0.2〜0.5μmに分散した粒子は、炭酸カルシウムと有機溶剤及び該有機溶剤に溶解する樹脂を混合した液を粉砕分散して得ることにより、0.5μm以下の微粒子を安定に分散させることができる。
上記有機溶剤としてはトルエン、ケトン類、テトラヒドロフラン、アルコール類、酢酸エステル類等が挙げられ、有機溶剤に溶解する樹脂としてはポリアクリルアミド、マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル類、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、スチレン共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルブチラール、エチルセルロース、ポリビニルアセタール、ポリビニルアセトアセタール、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリアミド等が挙げられる。
【0018】
また本発明における炭酸カルシウムの使用量は、保護層全重量に対し20〜70重量%である事が好ましく、より好ましくは30〜60重量%である。20重量%未満の場合はヘッドカスが付着しやすくなり、70重量%よりも多い場合は透明性が低下する。本発明においては、吸油量が100ml/100g以上の炭酸カルシウムを用い、さらに透明性をさほど落とさない範囲で他フィラーを併用することができる。併用できるフィラーの例としてはホスフェートファイバー、チタン酸カリウム、針状水酸化マグネシウム、ウィスカー、タルク、マイカ、ガラスフレーク、炭酸カルシウム、板状炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、板状水酸化アルミニウム、シリカ、クレー、カオリン、タルク、焼成クレー、ハイドロタルイサイト等の無機フィラーや架橋ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、シリコーン樹脂、架橋ポリメタクリル酸メチルアクリレート樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂等の有機フィラーが挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
本発明において保護層に用いられる樹脂としては、下記一般式(1)で示されるポリビニルアセタール樹脂を用いるが、その他の樹脂を併用する事ができる。
【0020】
【化5】
Figure 0004039630
(一般式(1)中、R3は炭素数1〜3の直鎖のアルキル基、l、m、nはモル%で、l+m+n=100%を表す。)
【0021】
一般式(1)中、lが少ない(アセタール化が低い)と耐水性が低くなり、また有機溶剤への溶解性が低下する。好ましくは、lは60%以上である。
一般式(1)で表されるポリビニルアセタール樹脂としては、ポリビニルブチラール〔エスレックBL−1(l;63±3、m;3以下、n;残り)、エスレックBL−S、エスレックBM−1、エスレックBM−S(以上積水化学社製)、#3000−2(l;75以上、m;3以下、n;18〜22)(電気化学社製)等〕、ポリビニルアセトアセタール〔エスレックKS−1(l;70以上、m;3以下、n;残り)エスレックKS−3Z、エスレックKS−5(以上積水化学社製)等〕等が挙げられる。
【0022】
併用できる樹脂としては、水溶性樹脂の他、水性エマルジョン、疎水性樹脂及び紫外線、電子線硬化樹脂等が挙げられ、樹脂の具体例としてはポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、エチルセルロース、メチルセルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、スチレンアクリレート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等がある。
【0023】
また、必要に応じて架橋剤を添加することもできる。架橋剤としては、特にイソシアナート化合物が好ましいが、エポキシ化合物等従来から公知の化合物を使用する事ができる。イソシアナート化合物の具体例としては、トルイレンジイソシアナート、その2量体、ジフェニルメタンジイソシアナート、ポリメチレンポリフェニルイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ポリイソシアナート及びこれらの誘導体等分子中にイソシアナート基を2個以上有する化合物が挙げられる。またエポキシ化合物の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、エポキシアクリレート等が挙げられる。
【0024】
さらにヘッドマッチング性を向上させるために保護層にワックス、オイル類を添加したり、バインダー樹脂としてシリコンで変成された樹脂を混合して用いる、樹脂とフィラーの比を調節する、などにより動摩擦係数を上げ下げして調節する事ができる。ここで用いることができるワックス類としては、ステアリン酸亜鉛がカス付着を防止できる事から最も好ましく、その他ステアリン酸アマイド、パルミチン酸アマイド、オレイン酸アマイド、ラウリン酸アマイド、エチレンビスステアロアマイド、メチレンビスステアロアマイド、メチロールステアロアマイド、パラフィンワックス、ポリエチレン、カルナバワックス、酸化パラフィン、等が挙げられる。オイルとしては一般的なシリコンオイル等を用いる事ができる。
【0025】
本発明で使用する透明なプラスチック支持体は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム或いはこれらを貼り合わせたフィルム等である。支持体の透明性はひいてはシート全体の透明性にも影響を及ぼすことから本発明においては支持体のHaze度は10%以下、好ましくは5%以下の支持体を使用することが好ましい。
【0026】
透明な感熱記録材料を得る上で、感熱記録層は、保護層、支持体同様透明性の高い層を形成させる事が必要である。本発明において感熱記録層は、先に示した通り、添加される粒子状の材料を微粒子化したり、ロイコ染料または顕色剤のいずれかを溶解したり、粒子状の材料を少なくして接着剤の割合を増加する等により透明性を向上させる事ができるが、中でも特に、有機溶剤中に顕色剤を分散しロイコ染料及びバインダー樹脂を溶解した感熱記録層塗布液を、透明支持体上に塗布乾燥する事により形成する方法が好ましい。この場合の有機溶剤としては、トルエン、ケトン類、テトラヒドロフラン、アルコール類、酢酸エステル類等ロイコ染料を溶解するものを用いることができ、顕色剤としては、これら有機溶剤に溶解しないまたは溶けにくいものを用いる事が好ましい。
【0027】
本発明で用いられる発色剤であるロイコ染料は、電子供与性を示す化合物であり、単独または2種以上混合して適用されるが、それ自体無色或いは淡色の染料前駆体であり、特に限定されず従来公知のもの、例えば、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチジアン系、チオフルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ化合物が好ましく用いられる。このような化合物の例としては、例えば以下に示すようなものが挙げられる。
【0028】
2-アニリノ-3-メチル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(ジ-n-ブチルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-n-プロピル-N-メチルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-イソプロピル-N-メチルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-イソブチル-N-メチルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-n-アミル-N-メチルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-sec-ブチル-N-エチルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-n-アミル-N-エチルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-iso-アミル-N-エチルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-n-プロピル-N-イソプロピルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-シクロヘキシル-N-メチルアミノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-メチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-(m-トリクロロメチルアニリノ)-3-メチル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(m-トリフロロメチルアニリノ)-3-メチル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(m-トリフロロメチルアニリノ)-3-メチル-6-(N-シクロヘキシル-N-メチルアミノ)フルオラン、
2-(2,4-ジメチルアニリノ)-3-メチル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(N-エチル-p-トルイジノ)-3-メチル-6-(N-エチルアニリノ)フルオラン、
2-(N-メチル-p-トルイジノ)-3-メチル-6-(N-プロピル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-アニリノ-6-(N-n-ヘキシル-N-エチルアミノ)フルオラン、
2-(o-クロルアニリノ)-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(o-ブロモアニリノ)-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(o-クロルアニリノ)-6-ジブチルアミノフルオラン、
2-(o-フロロアニリノ)-6-ジブチルアミノフルオラン、
2-(m-トリフルオロメチルアニリノ)-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(p-アセチルアニリノ)-6-(N-n-アミル-N-n-ブチルアミノ)フルオラン、
2-ベンジルアミノ-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-ベンジルアミノ-6-(N-メチル-2,4-ジメチルアニリノ)フルオラン、
2-ベンジルアミノ-6-(N-エチル-2,4-ジメチルアニリノ)フルオラン、
2-ジベンジルアミノ-6-(N-メチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-ジベンジルアミノ-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-(ジ-p-メチルベンジルアミノ)-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-(α-フェニルエチルアミノ)-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-メチルアミノ-6-(N-メチルアニリノ)フルオラン、
2-メチルアミノ-6-(N-エチルアニリノ)フルオラン、
2-メチルアミノ-6-(N-プロピルアニリノ)フルオラン、
2-エチルアミノ-6-(N-メチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-メチルアミノ-6-(N-メチル-2,4-ジメチルアニリノ)フルオラン、
2-エチルアミノ-6-(N-メチル-2,4-ジメチルアニリノ)フルオラン、
2-ジメチルアミノ-6-(N-メチルアニリノ)フルオラン、
2-ジメチルアミノ-6-(N-エチルアニリノ)フルオラン、
2-ジエチルアミノ-6-(N-メチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-ジエチルアミノ-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-ジプロピルアミノ-6-(N-メチルアニリノ)フルオラン、
2-ジプロピルアミノ-6-(N-エチルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-メチルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-エチルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-プロピルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-メチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-プロピル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-メチル-p-エチルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-エチル-p-エチルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-プロピル-p-エチルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-メチル-2,4-ジメチルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-エチル-2,4-ジメチルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-プロピル-2,4-ジメチルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-メチル-p-クロルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-エチル-p-クロルアニリノ)フルオラン、
2-アミノ-6-(N-プロピル-p-クロルアニリノ)フルオラン、
2,3-ジメチル-6-ジメチルアミノフルオラン、
3-メチル-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-クロル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-ブロモ-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-クロル-6-ジプロピルアミノフルオラン、
3-クロル-6-シクロヘキシルアミノフルオラン、
3-ブロモ-6-シクロヘキシルアミノフルオラン、
2-クロル-6-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)フルオラン、
2-クロル-3-メチル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-アニリノ-3-クロル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(o-クロルアニリノ)-3-クロル-6-シクロヘキシルアミノフルオラン、
2-(m-トリフロロメチルアニリノ)-3-クロル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(2,3-ジクロルアニリノ)-3-クロル-6-ジエチルアミノフルオラン、
1,2-ベンゾ-6-ジエチルアミノフルオラン、
1,2-ベンゾ-6-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)フルオラン、
1,2-ベンゾ-6-ジブチルアミノフルオラン、
1,2-ベンゾ-6-(N-エチル-N-シクロヘキシルアミノ)フルオラン、
1,2-ベンゾ-6-(N-エチル-トルイジノ)フルオラン、その他。
【0029】
本発明において好ましく用いられる他の発色剤の具体例を示すと以下の通りである。
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-2-エトキシプロピル-N-エチルアミノ)フルオラン、
2-(p-クロルアニリノ)-6-(N-n-オクチルアミノ)フルオラン、
2-(p-クロルアニリノ)-6-(N-n-パルチミルアミノ)フルオラン、
2-(p-クロルアニリノ)-6-(ジ-n-オクチルアミノ)フルオラン、
2-ベンゾイルアミノ-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-(o-メトキシベンゾイルアミノ)-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-ジベンジルアミノ-4-メチル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-ジベンジルアミノ-4-メトキシ-6-(N-メチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-ジベンジルアミノ-4-メチル-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-(α-フェニルエチルアミノ)-4-メチル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(p-トルイジノ)-3-(t-ブチル)-6-(N-メチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-(o-メトキシカルボニルアニリノ)-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-アセチルアミノ-6-(N-メチル-p-トルイジノ)フルオラン、
3-ジエチルアミノ-6-(m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
4-メトキシ-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-エトキシエチルアミノ-3-クロル-6-ジブチルアミノフルオラン、
2-ジベンジルアミノ-4-クロル-6-(N-エチル-p-トルイジノ)フルオラン、
2-(α-フェニルエチルアミノ)-4-クロル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(N-ベンジル-p-トリフロロメチルアニリノ)-4-クロル-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-ピロリジノフルオラン、
2-アニリノ-3-クロル-6-ピロリジノフルオラン、
2-アニリノ-3-メチル-6-(N-エチル-N-テトラヒドロフルフリルアミノ)フルオラン、
2-メシジノ-4',5'-ベンゾ-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(m-トリフロロメチルアニリノ)-3-メチル-6-ピロリジノフルオラン、
2-(α-ナフチルアミノ)-3,4-ベンゾ-4'-ブロモ-6-(N-ベンジル-N-シクロヘキシルアミノ)フルオラン、
2-ピペリジノ-6-ジエチルアミノフルオラン、
2-(N-n-プロピル-p-トリフロロメチルアニリノ)-6-モルフォリノフルオラン、
2-(ジ-N-p-クロルフェニル-メチルアミノ)-6-ピロリジノフルオラン、
2-(N-n-プロピル-m-トリフロロメチルアニリノ)-6-モルフォリノフルオラン、
1,2-ベンゾ-6-(N-エチル-N-n-オクチルアミノ)フルオラン、
1,2-ベンゾ-6-ジアリルアミノフルオラン、
1,2-ベンゾ-6-(N-エトキシエチル-N-エチルアミノ)フルオラン、
ベンゾロイコメチレンブルー、
2-[3,6-ビス(ジエチルアミノ)]-6-(o-クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、
2-[3,6-ビス(ジエチルアミノ)]-9-(o-クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、
3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)フタリド、
3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド、
(別名クリスタルバイオレットラクトン)
3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジエチルアミノフタリド、
3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-クロルフタリド、
3,3-ビス(p-ジブチルアミノフェニル)フタリド、
3-(2-メトキシ-4-ジメチルアミノフェニル)-3-(2-ヒドロキシ-4,5-ジクロルフェニル)フタリド、
3-(2-ヒドロキシ-4-ジメチルアミノフェニル)-3-(2-メトキシ-5-クロルフェニル)フタリド、
3-(2-ヒドロキシ-4-ジメトキシアミノフェニル)-3-(2-メトキシ-5-クロルフェニル)フタリド、
3-(2-ヒドロキシ-4-ジメチルアミノフェニル)-3-(2-メトキシ-5-ニトロフェニル)フタリド、
3-(2-ヒドロキシ-4-ジエチルアミノフェニル)-3-(2-メトキシ-5-メチルフェニル)フタリド、
3,6-ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3')-6'-ジメチルアミノフタリド、
6'-クロロ-8'-メトキシ-ベンゾインドリノ-スピロピラン、
6'-ブロモ-2'-メトキシ-ベンゾインドリノ-スピロピラン等。
【0030】
次に、本発明で用いられる顕色剤は電子受容性の化合物であり、従来公知の種々の電子受容性顕色剤を用いることができるが、透明性、ヘッドマッチング性を達成する上でより好ましいのは、顕色剤として下記一般式(2)で表される化合物である。
【0031】
【化6】
Figure 0004039630
(一般式(2)中、R1は炭素数4〜17の直鎖のアルキル基又はアルキルアミノ基を表す。)
【0032】
これらの化合物を顕色剤として用いた場合、先に示した本発明の保護層のフィラーとの組み合わせにおいて、透明性、ヘッドマッチング性だけでなく、画像の保存性が著しく向上することがわかった。
【0033】
一般式(2)で示される化合物の具体例としては、4−(n−ブタノイルアミノ)サリチル酸、4−(n−ヘキサノイルアミノ)サリチル酸、4−(n−オクタノイルアミノ)サリチル酸、4−(オクタデカノイルアミノ)サリチル酸、4−(N’−n−ブチルカルバモイルアミノ)サリチル酸、4−(N’−n−ヘキシルカルバモイルアミノ)サリチル酸、4−(N’−n−オクチルカルバモイルアミノ)サリチル酸、4−(N’−オクタデシルカルバモイルアミノ)サリチル酸等が挙げられる。
【0034】
その他透明性を向上する上で、特開平5−124360号公報等で示した長鎖アルキル基を分子内に含む電子受容性顕色剤が有効である。例えば、炭素数12以上の脂肪族基を持つ有機リン酸化合物や脂肪族カルボン酸化合物やフェノール化合物、又は炭素数10〜18の脂肪族基を持つメルカプト酢酸の金属塩、或いは炭素数5〜8のアルキル基を持つカフェー酸のアルキルエステルや炭素数16以上の脂肪族基を持つ酸性リン酸エステル等である。脂肪族基には、直鎖状または分岐状のアルキル基、アルケニル基が包含され、ハロゲン、アルコキシ基、エステル等の置換基を持っていても良い。
【0035】
本発明の感熱記録材料において顕色剤は発色剤1部に対して1〜20部、好ましくは2〜10部である。顕色剤は単独もしくは2種以上混合して適用することができ、発色剤についても同様に単独もしくは2種以上混合して適用することができる。
【0036】
次に、本発明で用いられる感熱記録層中のバインダー樹脂としては公知の種々の樹脂を使用でき、例えば、ポリアクリルアミド、マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル類、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、スチレン共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルブチラール、エチルセルロース、ポリビニルアセタール、ポリビニルアセトアセタール、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリアミド等がある。ここでも保護層同様に樹脂の屈折率と支持体の屈折率の比が0.8〜1.2の間であるものを使用するのが透明性の観点から好ましい。
【0037】
以上、本発明の感熱記録材料の感熱記録層中の主成分である、ロイコ染料、顕色剤、バインダー樹脂の具体例を挙げたがこれらに限るものではない。また、必要に応じ公知の填料、顔料、界面活性剤、熱可融性物質を添加する事ができる。
【0038】
本発明の感熱記録層は発色剤及び顕色剤をバインダー樹脂とともに水もしくは有機溶剤中に均一に分散もしくは溶解、またはマイクロカプセル化し、これを支持体上に塗布、乾燥して作製するが、塗工方式は特に限定されない。記録層塗布液に顕色剤を分散、もしくはマイクロカプセル化した液を用いた場合、顕色剤もしくはマイクロカプセルの粒径が保護層の表面粗さ、透明性ひいては印字時のドット再現性に大きく関与するので、粒径は1.0μm以下が好ましい。記録層の膜厚は、記録層の組成や感熱記録材料の用途にもよるが1〜50μm程度、好ましくは3〜20μm程度である。また、記録層塗布液には、必要に応じて、塗工性の向上或いは記録特性の向上を目的に界面活性剤等種々の添加剤を加えることもできる。
【0039】
なお、本発明においては、支持体と感熱発色層との間に、平滑性の向上などの必要に応じて中間層として顔料、バインダー、熱可融性物質などを含有する層を設けることが出来る。
【0040】
保護層の塗工方式は、特に制限はなく、従来公知の方法で塗工することができる。好ましい保護層厚は0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜10μmである。保護層厚が薄すぎると、記録媒体の保存性やヘッドマッチング等の保護層としての機能が不充分であり、厚すぎると記録媒体の熱感度が低下するし、コスト的にも不利である。
【0041】
本発明の透明感熱記録材料の記録方法は使用目的によって熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等特に限定されない。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施例によって説明する。なお、以下における部及び%はいずれも重量基準である。
【0043】
実施例1〜7、比較例1〜3(感熱記録材料の作製)
下記組成物を攪拌し樹脂を溶媒に溶解させた後ボールミルで体積平均粒径0.4μm以下になるまで粉砕、分散し、顕色剤分散液[A液]を調製した。粒径は堀場製作所社製レーザー回折式粒径測定装置LA−700で測定した。
(顕色剤W、フィラーX、樹脂Yは、各実施例、比較例において下記表1に示す材料を用いた。)
[A液]
メチルエチルケトン 40部
トルエン 40部
顕色剤W 10部
ポリビニルアセトアセタール樹脂 10部
(積水化学社製、エスレックKS−1)
【0044】
次に、下記組成で調合した[B液]を充分に攪拌し、記録層塗布液を調製した。
[B液]
[A液] 100部
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン 5部
以上の様にして調製した塗布液を厚さ75μmのポリエステルフィルム(ユニチカ製T−75、Haze度3%)上に[B液]を塗布した後乾燥して厚さ10μmの感熱記録層を形成し、実施例1〜7、比較例1〜3の感熱記録層塗布済フィルムを得た。
【0045】
次に、下記組成物を十分に攪拌しボールミルで分散し保護層用フィラー分散液[C液]を作製した。
[C液]
フィラーX 20部
樹脂Y 4部
メチルエチルケトン 76部
この時の分散液の粒径を実施例1〜3、比較例1〜2用の分散液は平均粒子径0.25μmになるまで分散し、実施例5用の分散液は0.35μmに、実施例4、6、7、比較例3用の分散液は0.45μmになるまで分散した。
【0046】
次に、下記組成物を十分に攪拌しボールミルで体積平均粒径0.4μm以下になるまで粉砕、分散し保護層用ステアリン酸亜鉛分散液[D液]を作製した。
[D液]
ステアリン酸亜鉛 10部
ポリビニルアセトアセタール樹脂 3部
(積水化学社製、エスレックKS−1)
メチルエチルケトン 87部
【0047】
さらに下記組成物を十分に撹拌し、実施例1〜2、比較例1〜3用の保護層塗布液[E1液]を作製した。
[E1液]
[C液] 41.7部
樹脂Y 1.6部
ヘキサメチレンジイソシアナートのアダクト体 3.0部
(日本ポリウレタン製、コロネートHL)
[D液] 11.1部
メチルエチルケトン 42.7部
以上の様にして調製した保護層塗布液[E1液]を、超音波処理を15分行った後、先に得られた実施例1〜2、比較例1〜3用の感熱記録層上に塗布、乾燥して、厚さ3.0μmの保護層を設け、実施例1〜2、比較例1〜3用の透明感熱記録材料を作製した。
【0048】
さらに下記組成物を十分に撹拌し、実施例3用の保護層塗布液[E2液]を作製した。
[E2液]
[C液] 41.7部
樹脂Y 3.8部
[D液] 11.1部
メチルエチルケトン 43.4部
以上の様にして調製した保護層塗布液[E2液]を、超音波処理を15分行った後、先に得られた実施例3用の感熱記録層上に塗布、乾燥して、厚さ3.0μmの保護層を設け、実施例3用の透明感熱記録材料を作製した。
【0049】
さらに下記組成物を十分に撹拌し、実施例4〜5用の保護層塗布液[E3液]を作製した。
[E3液]
[C液] 23.4部
樹脂Y 4.6部
ヘキサメチレンジイソシアナートのアダクト体 5.0部
(日本ポリウレタン製、コロネートHL)
[D液] 9.4部
メチルエチルケトン 57.6部
以上の様にして調製した保護層塗布液[E3液]を、超音波処理を15分行った後、先に得られた実施例4〜5用の感熱記録層上に塗布、乾燥して、厚さ3.0μmの保護層を設け、実施例4〜5用の透明感熱記録材料を作製した。
【0050】
さらに下記組成物を十分に撹拌し、実施例6用の保護層塗布液[E4液]を作製した。
[E4液]
[C液] 46.9部
樹脂Y 0.8部
ヘキサメチレンジイソシアナートのアダクト体 2.5部
(日本ポリウレタン製、コロネートHL)
[D液] 9.4部
メチルエチルケトン 40.4部
以上の様にして調製した保護層塗布液[E4液]を、超音波処理を15分行った後、先に得られた実施例6用の感熱記録層上に塗布、乾燥して、厚さ3.0μmの保護層を設け、実施例6用の透明感熱記録材料を作製した。
【0051】
さらに下記組成物を十分に撹拌し、実施例7用の保護層塗布液[E5液]を作製した。
[E5液]
[C液] 16.1部
樹脂Y 5.7部
ヘキサメチレンジイソシアナートのアダクト体 5.7部
(日本ポリウレタン製、コロネートHL)
[D液] 10.7部
メチルエチルケトン 61.8部
以上の様にして調製した保護層塗布液[E5液]を、超音波処理を15分行った後、先に得られた実施例7用の感熱記録層上に塗布、乾燥して、厚さ3.0μmの保護層を設け、実施例7用の透明感熱記録材料を作製した。
【0052】
【表1】
Figure 0004039630
【0053】
以上のようにして作製した感熱記録材料を以下のようにして評価した。結果を表2に示す。
・透明性(Haze度)
スガ試験機製直読ヘイズメーターにより感熱記録材料のヘーズ(曇り度)をJIS7105に従い測定した。
【0054】
・カス付着
ソニー社製サーマルプリンターUP−D70XR(印加電圧を22Vに設定)を用い、黒率100%の黒べた画像をA4サイズで連続10枚印字し、10枚目の画像異常の有無と印画後のサーマルヘッドの発熱抵抗体及びその近傍のカスの付着性を観察し、以下基準に従いランク付けを行った。
(基準)
ランク5…印画画像に異常なくカス付着が見られない。
ランク4…印画画像に異常ないがカス付着が若干見られる。
ランク3…印画画像にカスによる傷が若干見られ、カス付着が若干見られる。
ランク2…印画画像にカスによる傷が見られ、カス付着が見られる。
ランク1…印画画像にカスによる傷及び画像濃度低下があり、カス付着が多く見られる。
【0055】
・スティッキング
ソニー社製サーマルプリンターUP−D70XR(印加電圧を22Vに設定)を用い、黒率10%〜100%の間で10%刻みに全巾(20cm)長さ各階調2.5cmの階調画像を低エネルギーから連続で印字し、スティッキングによる画像異常の有無と印画音の異常を観察し、以下基準に従いランク付けを行った。
(基準)
ランク3…印画画像に異常なく印画音に異常はない。
ランク2…印画画像に画像とびが見られるが印画音に異常はない。
ランク1…印画画像に画像とびが見られ印画音に異常がある。
【0056】
・画像保存性
ソニー社製サーマルプリンターUP−D70XR(印加電圧を22Vに設定)を用い、黒率10%〜100%の間で10%刻みに全巾(20cm)長さ各階調2.5cmの階調画像を低エネルギーから連続で印字し、各階調の透過濃度を透過濃度計(X−Rite社製、X−Rite309)で測定した後、40℃90%RHの環境下に100hr保管した後の各階調の透過濃度を測定し以下計算式で画像濃度変化率を算出した。
「変化率=(保存後の透過濃度−初期透過濃度)×100÷初期透過濃度」で算出される値
画像保存性を各階調のなかで最も大きい変化率から以下基準で評価した。
(基準)
ランク5:変化率=5%以内。全く変化に気づかない。
ランク4:変化率=10%以内。ほとんど変化に気づかない。
ランク3:変化率=30%以内。あまり変化に気づかない。
ランク2:変化率=30%以上。変化が気になる。
ランク1:ほぼ消色。実用に耐えない。
【0057】
【表2】
Figure 0004039630
【0058】
【発明の効果】
本発明の透明感熱記録材料は、保護層中に吸油量が100ml/100g以上の炭酸カルシウムを体積平均粒径0.2〜0.5μmに分散した粒子とポリビニルアセタール樹脂をともに含有する事で透明でありながら、カス付着、スティッキング等のヘッドマッチング性に優れ、また画像の保存性も優れたものである。

Claims (6)

  1. 透明なプラスチック支持体上に、無色又は淡色のロイコ染料と、該ロイコ染料を加熱発色せしめる顕色剤及び結着剤としてのバインダー樹脂を主成分とする感熱記録層、更にその上に樹脂を含む保護層を設けてなる透明感熱記録材料において、該保護層中に、JIS K−5101による吸油量が100ml/100g以上の炭酸カルシウムを体積平均粒径0.2〜0.5μmに分散した粒子と下記一般式(1)で示されるポリビニルアセタール樹脂をともに含有する事を特徴とする透明感熱記録材料。
    Figure 0004039630
    (一般式(1)中、R3は炭素数1〜3の直鎖のアルキル基、l、m、nはモル%で、l+m+n=100%を表す。)
  2. 炭酸カルシウムの含有量が保護層全重量に対し20〜70重量%である事を特徴とする請求項1記載の透明感熱記録材料。
  3. 顕色剤が、下記一般式(2)で示されるサリチル酸誘導体である事を特徴とする請求項1又は2記載の透明感熱記録材料。
    Figure 0004039630
    (一般式(2)中、R1は炭素数4〜17の直鎖のアルキル基又はアルキルアミノ基を表す。)
  4. 感熱記録層が、有機溶剤中に顕色剤を分散しロイコ染料及びバインダー樹脂を溶解した感熱記録層塗布液を、透明なプラスチック支持体上に塗布乾燥する事により形成されている事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感熱記録材料。
  5. 体積平均粒径0.2〜0.5μmに分散した粒子が、炭酸カルシウムと有機溶剤及び該有機溶剤に溶解する樹脂を混合した液を粉砕分散して得られた事を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感熱記録材料。
  6. 保護層中にイソシアナート化合物を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の感熱記録材料。
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