JP2000177251A - 多色感熱記録体 - Google Patents

多色感熱記録体

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JP2000177251A
JP2000177251A JP10354380A JP35438098A JP2000177251A JP 2000177251 A JP2000177251 A JP 2000177251A JP 10354380 A JP10354380 A JP 10354380A JP 35438098 A JP35438098 A JP 35438098A JP 2000177251 A JP2000177251 A JP 2000177251A
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microcapsules
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Kazuo Watanabe
一生 渡辺
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発色色調の異なる鮮明な記録部が得られる多色
感熱記録体を提供することにある。 【解決手段】支持体上に、発色色調の異なる複数のロイ
コ染料、および呈色剤を含有する感熱記録層を有する多
色感熱記録体において、上記の課題を解決するための一
つの手段として、本発明は、固体状のロイコ染料の少な
くとも一種が内包され、しかも熱記録時に破壊し得るマ
イクロカプセルを感熱記録層中に含有させるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロイコ染料と呈色
剤との発色反応を利用した多色感熱記録体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用
し、熱により記録像を得るようにした感熱記録体はよく
知られている。このような感熱記録体は比較的安価であ
り、また記録機器がコンパクトでかつその保守も容易な
ため、ファクシミリや各種計算機などのアウトプット、
科学計測機器のプリンターなどの記録媒体として広範囲
に使用されている。
【0003】また、感熱記録体の多様化に伴い、例えば
発色色調の異なる感熱記録層を二層以上設けた多色感熱
記録体が提案させているが、かかる多色感熱記録体は、
製造コストが高くなるここと、下層の記録部が不鮮明に
なる欠点がある。
【0004】ところで、特開昭59−99490号公報
および特開昭59−91438号公報には、有機溶剤に
溶解されたロイコ染料をマイクロカプセル中に内包さ
せ、周りにある呈色剤が加熱により軟化されたカプセル
壁を通り抜けてマイクロカプセル中のロイコ染料を発色
させる多色感熱記録体が記載されているが、かかる多色
感熱記録体はロイコ染料がカプセル壁に完全に隔離され
ているため、記録像の保存安定性は高められるが、記録
感度が低く、またロイコ染料が有機溶剤に溶けているた
めか、記録像の耐光性が低い欠点がある。
【0005】更に、ロイコ染料を内包するマイクロカプ
セル、マイクロカプセル中のロイコ染料とは発色色調の
異なるロイコ染料および呈色剤とを感熱記録層内に含有
させた感熱記録体が特開昭58−282115号公報に
記載されているが、記録感度および記録部の鮮明さに問
題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、発色
色調の異なる鮮明な記録部が得られる多色感熱記録体を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】支持体上に、発色色調の
異なる複数のロイコ染料、および呈色剤を含有する感熱
記録層を有する多色感熱記録体において、上記の課題を
解決するための一つの手段として、本発明は、固体状の
ロイコ染料の少なくとも一種が内包され、しかも熱記録
時に破壊し得るマイクロカプセルを感熱記録層中に含有
させるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】固体状のロイコ染料を内包するマ
イクロカプセルは、水を分散媒体とし、ロイコ染料を湿
式粉砕した後、コアセルベーション法またはin−si
tu法によるマイクロカプセル化により得られる。湿式
粉砕されたロイコ染料の粒子径は特に限定されないが、
その平均粒子径としては、0.5〜3.0μm程度が好
ましい。平均粒子径が0.5μm未満になると、サーマ
ルヘッド等による熱記録時にマイクロカプセルが破壊さ
れ難くなり、また3.0μmを越えると高エネルギー印
字での発色が弱くなる。
【0009】マイクロカプセルの壁膜材としては記録時
の破壊し得るものであれば特に限定されないが、コアセ
ルベーション法では、例えばゼラチンが使用され、また
in−situ法では、例えばメラミン−ホルムアルデ
ヒド樹脂が使用される。
【0010】特に、固体状のロイコ染料を湿式粉砕する
際に、例えば分散在としてアラビヤゴム、アルギン酸ソ
ーダ、カルボキシメチルセルロース等のアニオン性ポリ
マーを用い、かかるアニオン性ポリマーとゼラチンとの
コアセルベーションにより得られるマイクロカプセル
は、熱記録時に破壊され易く好ましい。
【0011】壁膜剤の使用量としては特に限定されない
が、固体状のロイコ染料に対して5〜20重量%程度が
好ましい。特に、壁膜剤がゼラチンの場合、ゼラチンの
使用量が5重量%未満になると熱記録時にマイクロカプ
セルが極めて容易に破壊され色分離が悪くなり、20重
量%を越えると熱記録時にマイクロカプセルが破壊され
難くなり、鮮明な多色記録部が得られない恐れがある。
【0012】マイクロカプセル中には、更に下記の固体
状の呈色剤、増感剤、保存性改良剤等を内包させてもよ
い。特に、増感剤をマイクロカプセル中に内包させるこ
とにより発色開始温度のコントロールが容易でき、更に
鮮明な色分離を得ることができる。
【0013】感熱記録層中には、マイクロカプセルに内
包される固体状のロイコ染料とマイクロカプセル中のロ
イコ染料とは発色色調が異なり、マイクロカプセルに内
包されないロイコ染料とを含有させることにりより、例
えば低エネルギー記録側でマイクロカプセルに内包され
ないロイコ染料Bと呈色剤による記録部を形成し、高エ
ネルギー記録側で、マイクロカプセルが破壊されマイク
ロカプセル中のロイコ染料Aと呈色剤による記録部が形
成されて、多色記録が得られる。
【0014】ロイコ染料Aおよびロイコ染料Bとして
は、各種公知のものが使用でき、例えば下記のものが挙
げられる。3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−
N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)ア
ミノ−7−(o−クロロフェニルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロフェニルアミ
ノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロ
フルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−p−エト
キシアニリノフルオラン等の黒色発色性ロイコ染料、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2
−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミ
ノ−7−ジベンジルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン等
の青色発色性ロイコ染料、3,6−ビス(ジエチルアミ
ノ)フルオラン−γ−アニリノラクタム、3−シクロヘ
キシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−エチル−p−
トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6,8−ジメチルフルオラン等の赤色発色性ロイ
コ染料、3,6−ジメトキシフルオラン、1−(4−n
−ドデシルオキシ−3−メトキシフェニル)−2−(2
−キノリル)エチレン、1,3,3−トリメチルインド
リン−2,2’−スピロ−6’−ニトロ−8’−メトキ
シベンゾピラン等の黄色発色性ロイコ染料等
【0015】感熱記録層に含有される呈色剤としては、
各種公知のものが使用でき、例えば4−ヒドロキシアセ
トフェノール、2,2’−ジヒドロキシジフェノール、
4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−
イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4’−sec−ブチリデンジフェノール、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチル
ペンタン、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノー
ル、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキ
シ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒ
ドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒド
ロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホ
ン、3,4’−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフ
ェニルスルホン、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、
4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ安息香
酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸−p−メトキシベ
ンジル、ノボラック型フェノール樹脂、フェノール重合
体、p−tert−ブチル安息香酸亜鉛、3−シクロヘ
キシル−4−ヒドロキシ安息香酸亜鉛、4−〔2−(p
−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜
鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキ
シ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフ
ェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛、4,4’
−ビス(p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタン、N−p−トリルスルホニル−
N’−フェニル尿素等が挙げられる。
【0016】全ロイコ染料と呈色剤との使用比率として
は特に限定されるものではないが、一般にロイコ染料1
重量部に対して呈色剤は0.5〜10重量部程度、好ま
しくは1〜5重量部程度である。
【0017】感熱記録層中には、更に記録感度を調整す
るために増感剤、或いは記録部の保存性を高めるために
保存性改良等を含有させることもできる。増感剤として
は、例えばシュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ−
p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−クロロ
ベンジルエステル、テレフタル酸ジメチルエステル、テ
レフタル酸ジベンジルエステル、1−ヒドロキシナフト
エ酸フェニルエステル、1,2−ジ(3−メチルフェノ
キシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−フェ
ノキシ−2−ナフトキシエタン、1−フェノキシ−2−
(4−メチルフェノキシ)エタン、1−(4−メチルフ
ェノキシ)−2−ナフトキシエタン、1,3−ナフトキ
シプロパン、1,4−ナフトキシブタン、p−ベンジル
ビフェニル、m−ターフェニル、ベンジル−2−ナフチ
ルエーテル、1,2−ビス(3、4−ジメチルフェニ
ル)エタン、1,4−ビス(p−トリルオキシ)ベンゼ
ン、ジフェニルスルホン、炭酸ジフェニル、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ールなどが挙げられる。
【0018】保存性改良剤としては、例えば2,2’−
メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェー
ル)、2,2’−エチレンビス(4−メチル−6−tert
−ブチルフェール)、2,2’−エチリデンビス(4,
6―ジ―tert−ブチルフェール)、2,2’−エチリデ
ンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェール)、1
−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エ
チル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’−ヒドロキシフ
ェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−
メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニ
ル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン等のヒン
ダードフェノール系酸化防止剤、N,N’−ジ−2−ナ
フチル−p−フェニルレジンアミン、4,4’−ビス
(エチレンイミンカルボニルアミノ)ジフェニルメタン
等のアミン系酸化防止剤、4−ベンジルオキシ−4’−
(2−メイル−2,3−エポキシプロピルオキシ)ジフ
ェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジルエーテル、
4,4’−グリシジルオキシフェニルスルホン等のエポ
キシ化合物、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロ
ロ−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’−tert−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,
5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’−ドデシル−5’−メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0019】感熱記録層は、水を分散媒体とし、例えば
少なくともロイコ染料Aが内包されたマイクロカプセ
ル、平均粒子径が3μm以下となるように粉砕されたロ
イコ染料B、接着剤、および必要により増感剤、保存性
改良とを混合攪拌して調製された感熱記録層用塗液を上
質紙(酸性紙、中性紙)、合成紙、フィルム等の支持体
上に乾燥後の塗布量が2〜15g/m2 程度となるよう
に塗布乾燥して形成される。
【0020】感熱記録層用塗液中に含有される接着剤と
しては、例えば例えば完全(部分)ケン化ポリビニルア
ルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、
ケイ素変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリ
ビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコー
ル、澱粉、酸化澱粉、アラビアゴム、ゼラチン、カゼイ
ン、キトサン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、スチレン−アクリル酸共重合体の塩、
スチレン−無水マレイン酸共重体の塩、メチルビニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体の塩、イソプロピレン
−無水マレイン酸共重合体の塩などの水溶性樹脂、およ
び酢酸ビニル系ラテックス、アクリル酸エステル共重合
系ラテックス、メタクリル酸エステル共重合系ラテック
ス、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合系
ラテックス、ポリウレタン系ラテックス、ポリ塩化ビニ
ル系ラテックス、ポリ塩化ビニリデン系ラテックス、ス
チレン−ブタジエン系ラテックスなどの水分散性樹脂が
挙げられる。接着剤の使用量としては、感熱記録層に対
して5〜40重量%程度である。
【0021】感熱記録層用塗液中には、さらに無呈定形
シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、カオリ
ン等の顔料類、アセチレングリコール、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ジアルキルスルホコハ
ク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩などの界面活性
剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの
滑剤、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィ
ンワックス、エステルワックスなどのワックス類、着色
染料、蛍光染料等の各種助剤を添加することもできる。
【0022】感熱記録層用塗液の塗布方法は、例えばエ
アナイフ方式、メイヤーバー方式、ピュアブレード方
式、ロッドブレード方式、ロール方式、グラビア方式、
スロットダイ方式、カーテン方式、スライドホッパー方
式等が挙げられる。
【0023】本発明の多色感熱記録体は、記録部の耐薬
品性やプリンター走行性を高めるために感熱記録層上に
成膜性を有する樹脂と顔料を主成分とする保護層を設け
ることもできる。樹脂としては水性樹脂、有機溶剤系樹
脂あるいは紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型が挙げられ
るがいずれを用いてもよい。また、水系樹脂を用いた保
護層上に紫外線あるいは電子線硬化型樹脂に紫外線ある
いは電子線を照射して硬化させた保護層を設けてもよ
い。水性樹脂および顔料としては、感熱記録層に含有さ
れるものが挙げられる。
【0024】保護層の塗布量は乾燥重量で0.5〜6.
0g/m2 であることが好ましく、特に1.0〜4.0
g/m2 であることが好ましい。0.5g/m2 未満で
は耐スティッキング性が悪化し、6.0g/m2 を越す
と記録感度が低下する。
【0025】なお、必要に応じて、支持体と感熱記録層
の間に吸油性顔料、あるいは中空粒子を主成分とした下
塗り層を設けたり、各層塗工後にスーパーカレンダー掛
け等の平滑化処理を施したり、あるいは感熱記録層を磁
気カード、ICカード、キャッシュカード等の表面に設
けたりするなど、感熱記録体製造分野における各種公知
技術が必要に応じて付加し得るものである。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、もちろん本発明の範囲はこれらに限定され
るものではない。各実施例、比較例中、「部」および
「%」はそれぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0027】〔実施例1〕 ・ロイコ染料A分散液の調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン40部、アラビヤゴムの10%水溶液40
部、および水20部からなる組成物をサンドミルで平均
粒子径が1.5μmとなるまで粉砕してロイコ染料A分
散液を得た。
【0028】・ロイコ染料B分散液の調製 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリドを40部、メチルセルロースの5
%水溶液5部および水55部からなる組成物をサンドミ
ルで平均粒子径が1.5μmになるまで粉砕してロイコ
染料B分散液を得た。
【0029】・呈色剤分散液の調製 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホン40部、メチルセルロースの5%水溶液5部および
水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が
1.5μmになるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。
【0030】・増感剤分散液の調製 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン40部、メ
チルセルロースの5%水溶液5部および水55部からな
る組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmになる
まで粉砕して増感剤分散液を得た。
【0031】・マイクロカプセル分散液の調製 ロイコ染料A分散液100部と増感剤分散液10部を6
0℃に保った中に、ゼラチン(ニッピゼラチン株式会
社、S−1286、等電点8.46)の10%水溶液
(液温60℃)を40部、および水150部添加し、ア
ンモニア水でpHを7.0に調整した。次いで、攪拌し
ながら酢酸の10%水溶液を滴下しpHを4.0に調整
した。徐々に温度を10℃まで下げて、コアセルベード
されたゼラチンをゲル化し、グルタールアルデヒドの5
%水溶液を5部添加しゼラチンを不溶化させて固形濃度
10%のマイクロカプセル分散液を得た。
【0032】・感熱記録層用塗液の調製 ロイコ染料B分散液20部、呈色剤分散液50部、増感
剤分散液40部、マイクロカプセル分散液100部、完
全ケン化ポリビニルアルコールの10%水溶液100
部、ステアリン酸亜鉛の30%水分散液15部および平
均粒子径1μmの水酸化アルミニウム30部、ジ(2−
エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウムの5%水溶
液5部からなる組成物を混合攪拌して感熱記録層用塗液
を得た。
【0033】・多色感熱記録体の作成 坪量64g/m2 の上質紙(中性紙)の片面に感熱記録
層用塗液を乾燥後の塗布量が6g/m2 となるよう塗布
乾燥して多色感熱記録体を得た。なお、感熱記録層を形
成後、スーパーカレンダーで平滑化処理をした。
【0034】〔実施例2〕実施例1のマイクロカプセル
分散液の調製において、ゼラチンの10%水溶液40部
の代わりに同水溶液60部を用い、水150部の代わり
にアラビヤガムの10%水溶液20部と水130部を用
い、グルタールアルデヒドの5%水溶液を5部の代わり
に同水溶液7.5部用いた以外は、実施例1と同様にし
て多色感熱記録体を得た。
【0035】〔実施例3〕実施例1のマイクロカプセル
分散液の調製において、ゼラチンの10%水溶液40部
の代わりに同水溶液20部を用い、グルタールアルデヒ
ドの5%水溶液5部の代わりに同水溶液2.5部を用い
た以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を得
た。
【0036】〔実施例4〕実施例1のロイコ染料A分散
液の調製において、平均粒子径を1.0μmにした以外
は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を得た。
【0037】〔実施例5〕実施例1のロイコ染料A分散
液の調製において、平均粒子径を2.0μmにした以外
は、実施例1と同様に多色感熱記録体を得た。
【0038】〔実施例6〕実施例1の感熱記録層用塗液
の調製において用いたマイクロカプセル分散液100部
の代わりに、下記のマイクロカプセル分散液67部を用
いた以外は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を得
た。 ・マイクロカプセル分散液の調製 実施例1のロイコ染料A分散液100部中に、メラミン
−ホルムアルデヒドプレポリマーの30%水溶液80部
を滴下した後、0.1規定の塩酸を滴下してpHを5.
3に調整してから、60℃に1時間保持後、0.2規定
の塩酸でpH3.5にし、70℃に4時間保持後、冷却
することにより、ロイコ染料を内包したマイクロカプセ
ルが固形濃度15%の分散液で得られた。
【0039】〔実施例7〕実施例1のロイコ染料A分散
液の調製において、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン40部の代わりに、3
−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン40部を使用した以外は、実施例1
と同様にして多色感熱記録体を得た。
【0040】〔実施例8〕実施例1のロイコ染料A分散
液の調製において、平均粒子径を3.5μmにした以外
は、実施例1と同様にして多色感熱記録体を得た。
【0041】〔実施例9〕実施例1のマイクロカプセル
分散液の調製において、ゼラチンの10%水溶液40部
の代わりに同水溶液120部を用い、水150部の代わ
りにアラビヤゴムの10%水溶液を80部および水70
部を用い、グルタールアルデヒドの5%水溶液を5部の
代わりに同水溶液15部を用いた以外は、実施例1と同
様に感熱記録層用塗液を得た。
【0042】〔比較例1〕実施例1の感熱記録層用塗液
の調製において、マイクロカプセル分散液100部の代
わりに、ロイコ染料分散液A25部を用いた以外は、実
施例1と同様に多色感熱記録体を得た。
【0043】かくして得られた多色感熱記録体につい
て、以下の評価を行い、その結果を表1に記載した。
【0044】〔発色性〕感熱記録体評価機(商品名:T
H−PMD、大倉電気社製)を用い、印加電圧24V、
パルス時間1.5msおよび3.0msにて各記録体を
発色させ、目視にて発色の鮮明性を下記のごとく評価し
た。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】表1に示されているように、本発明の多
色感熱記録体は発色色調の異なる鮮明な記録部が得られ
る効果を有するものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、発色色調の異なる複数のロイ
    コ染料、および呈色剤を含有する感熱記録層を有する感
    熱記録体において、感熱記録層中に、固体状のロイコ染
    料の少なくとも一種が内包されたマイクロカプセルが含
    有され、該マイクロカプセルが熱記録時に破壊し得るこ
    とを特徴とする多色感熱記録体。
  2. 【請求項2】マイクロカプセルの壁膜材が、ゼラチンで
    ある請求項1記載の多色感熱記録体。
  3. 【請求項3】壁膜材としてのゼラチンが、マイクロカプ
    セル中のロイコ染料に対して5〜20重量%である請求
    項2記載の多色感熱記録体。
  4. 【請求項4】マイクロカプセル中に、更に増感剤を内包
    させた請求項1〜3のいずれか一項に記載の多色感熱記
    録体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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