JP2000174741A - 信号推定器を用いた位相同期ループ回路 - Google Patents

信号推定器を用いた位相同期ループ回路

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JP2000174741A JP10345773A JP34577398A JP2000174741A JP 2000174741 A JP2000174741 A JP 2000174741A JP 10345773 A JP10345773 A JP 10345773A JP 34577398 A JP34577398 A JP 34577398A JP 2000174741 A JP2000174741 A JP 2000174741A
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locked loop
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03LAUTOMATIC CONTROL, STARTING, SYNCHRONISATION OR STABILISATION OF GENERATORS OF ELECTRONIC OSCILLATIONS OR PULSES
    • H03L7/00Automatic control of frequency or phase; Synchronisation
    • H03L7/06Automatic control of frequency or phase; Synchronisation using a reference signal applied to a frequency- or phase-locked loop
    • H03L7/08Details of the phase-locked loop
    • H03L7/0807Details of the phase-locked loop concerning mainly a recovery circuit for the reference signal
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L27/00Modulated-carrier systems
    • H04L27/0014Carrier regulation
    • H04L2027/0024Carrier regulation at the receiver end
    • H04L2027/0026Correction of carrier offset
    • H04L2027/0038Correction of carrier offset using an equaliser
    • H04L2027/0042Correction of carrier offset using an equaliser the equaliser providing the offset correction per se

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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信信号に含まれる位相変化を高精度かつ高
速に補正する。 【解決手段】 信号推定器103はビタビアルゴリズム
を用いて送信信号系列の推定を行なっていて、推定信号
116および最小パスメトリック信号105を出力す
る。切替器111は、制御信号119により制御され、
速い応答速度が必要となるPLL動作開始から一定期間
は最小パスメトリック履歴信号105を選択し、それ以
外の場合には推定信号116を選択する。レプリカ生成
器112は、切替器111からの出力信号を用いてレプ
リカ信号118を生成する。パスメトリック履歴信号1
05を用いたレプリカ信号118の生成は、応答速度が
速いが精度が低く、推定信号116を用い場合には応答
速度は遅いが精度が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル伝送を行
う通信システムにおいて、周波数オフセットやバースト
伝送における信号立ち上がりで発生する位相変動などに
起因する位相ずれを、受信信号から検出して補正するた
めの位相同期ループ回路に関し、特許に伝送路歪みによ
り著しく劣化した受信信号でも位相ずれを正しく検出し
補正することができる信号推定器を用いた位相同期ルー
プ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル伝送を行う通信システムでは、
受信機により受信された受信信号には、周波数オフセッ
トやバースト伝送における信号立ち上がりで発生する位
相変動などに起因する位相が含まれている場合がある。
この受信信号に含まれている位相ずれを検出し補正する
ために、受信機側には位相同期ループ回路が設けられて
いる。
【0003】また、デジタル伝送を行う通信システムで
は、受信信号には、伝送路で発生する歪みの影響を受け
るため、その伝送路歪みにより劣化した受信信号を復元
するために受信機側には等価器や信号推定器が設けられ
ている。
【0004】そのため、デジタル伝送を行う通信システ
ムにおける受信機側には、伝送路歪みを除去するととも
に位相ずれを補正するために、信号推定器を用いた位相
同期ループ回路が用いられている。
【0005】特願平09−135454の明細書に記載
されている従来の信号推定器を用いた位相同期ループ回
路の構成を図13のブロック図を参照して説明する。
【0006】この従来の信号推定器を用いた位相同期ル
ープ回路は、位相回転器102と、遅延素子120と、
信号推定器303と、レプリカ生成器112と、位相検
出器113と、フィルタ114と、VCO(Volta
ge ControlledOscillator:電
圧制御発信器)115とから構成されている。
【0007】位相回転器102は、入力端子101から
入力された受信信号117の位相を、VCO115によ
り生成された信号に基づいて回転させることにより受信
信号117に含まれている位相ずれの補正を行なってい
る。
【0008】信号推定器303は、歪みを受けた受信信
号からビタビアルゴリズムを用いて送信信号系列の推定
を行ない推定信号116として出力している。
【0009】レプリカ生成器112は、予め求められた
伝送路インパルス応答値と信号推定器303で推定され
た推定信号116との畳込み演算を行い受信信号117
のレプリカ信号118を生成し出力している。
【0010】位相検出器113は、レプリカ生成器11
2において生成されたレプリカ信号118と遅延素子1
20の出力信号との位相差を検出している。この際に、
受信信号117に周波数オフセットが加わっていると時
間の経過と共に送受信間の位相が変化して行くため、位
相検出器113で検出される位相差も時間の経過と共に
変化して行くこととなる。
【0011】レプリカ生成器112では畳込み演算に用
いられる伝送路インパルス応答値は一定であるため、信
号推定器303で誤りが発生しない限り位相変動のない
レプリカ信号118が出力されるが、遅延素子120の
出力信号は位相が変化するため、位相検出器113から
は、この位相差が出力されることとなる。
【0012】遅延素子120は、位相回転器102から
出力された出力信号を、信号推定器303で発生する遅
延量と同じ遅延量だけ遅延させてから出力している。こ
のことにより、レプリカ生成器112から出力されるレ
プリカ信号118と遅延素子120の出力信号とのタイ
ミングを一致させている。
【0013】フィルタ114は、位相検出器113によ
り検出された位相差をフィルタリングすることにより帯
域制限してVCO115に出力している。
【0014】VCO115は、フィルタ114からの出
力信号により周波数が制御される信号を位相回転器10
2に出力している。
【0015】ここで、位相検出器113、フィルタ11
4、VCO115、位相回転器102は、フィードバッ
クループ手段として動作している。
【0016】次に、この従来の信号推定器を用いた位相
同期ループ回路の動作について説明する。
【0017】入力端子101から入力された位相ずれを
含む受信信号117は、位相回転器102により位相が
回転され、遅延素子120と信号推定器303に出力さ
れる。位相同期ループ回路が動作開始した当初は、位相
回転器102から出力される出力信号には位相ずれが含
まれたままとなっている。
【0018】信号推定器303では、位相回転された後
の受信信号からビタビアルゴリズムを用いて送信信号系
列の推定を行ない推定信号116として出力している。
遅延素子120では、位相回転器102から出力された
出力信号を、信号推定器303で発生する遅延量と同じ
遅延量だけ遅延させてから出力している。
【0019】位相検出器113では、レプリカ生成器1
12において生成されたレプリカ信号118と遅延素子
120の出力信号との位相差が検出される。この位相検
出器113により検出された位相差は、フィルタ114
により帯域制限された後に補正すべき位相差情報として
VCO115へ入力される。そして、VCO115の出
力信号が位相回転器102へ入力され受信信号117の
位相が回転することにより受信信号117に含まれてい
る位相ずれが補正される。
【0020】この従来の信号推定器を用いた位相同期ル
ープ回路では、位相検出器113により検出される位相
差が減少するような方向へ制御が行われ、受信信号11
7に含まれている周波数オフセットなどに起因する位相
ずれが吸収される。
【0021】この従来の信号推定器を用いた位相同期ル
ープ回路では、位相同期ループ演算における位相誤差信
号を信号推定器303の推定系列信号からレプリカ信号
118を用いて生成しているので、伝送路歪みの大きい
受信信号でも精度の高い位相同期補正演算を行うことが
できる。
【0022】通常のビタビアルゴリズムにおいて推定信
号を判定するには、パスメトリック値の中で一番小さい
パスを選び、そのパスから過去へある数(例えば10シ
ンボル)までさかのぼった時のパスがどの状態になって
いるかで判定を行ういわゆるトレースバックが行なわれ
ている。この判定の結果出力されるのが推定信号116
である。
【0023】そのため、図13に示した従来の信号推定
器を用いた位相同期ループ回路では、信号推定器303
が系列推定により推定値が確定するまでにある程度の時
間的遅れが生じる。位相変化の速度が小さいときは信号
推定器303の信号推定遅延が大きくても問題なく動作
するが、初期引き込み時など位相変化の速度が大きくな
ると位相同期ループの位相追従が追いつけなくなり発散
してしまう。
【0024】位相同期ループの位相追従特性を速くする
ための一つの方法として、図13におけるフィルタ11
4の周波数帯域を広げ位相同期ループの応答を速くする
方法がある。しかし、フィルタ114の周波数帯域を広
げることにより、雑音等の外乱の影響を受けやすくなる
ので位相ずれの追従精度が劣化する。
【0025】位相同期ループの位相追従特性を速くする
ためのもう一つの方法としては、信号推定器303の推
定遅延時間を小さくすることにより応答速度を速くする
方法がある。しかし、信号推定器303の遅延を小さく
すると信号推定器303の推定能力も小さくなってしま
うため、推定された信号系列にエラーが多く含まれるこ
ととなり、レプリカ信号118が正しく生成できなくな
る。そのため、位相検出器113で求められる位相差情
報の品位が劣化する。
【0026】このことはフィルタ114の周波数帯域を
広げることと同様に、位相同期ループの追従が受信信号
117に含まれる雑音や歪みの影響で乱れることとな
り、正確に位相を追従することができなくなる。
【0027】位相同期ループの位相追従特性を速くする
ためのもう一つの方法としては、特願平10−2386
25の明細書に記載されているような、信号推定器の最
小パスメトリック情報を用いてレプリカ信号を生成を行
う方法がある。
【0028】この従来の信号推定器を用いた位相同期ル
ープ回路の構成を図14に示す。
【0029】図14に示した従来例と図13に示した従
来例との違いは、信号推定器303が信号推定器103
に置き換わり、遅延素子120が遅延素子106に置き
換わっている点と、レプリカ生成器112に入力される
のが推定信号116ではなく信号推定器103により生
成された最小パスメトリック履歴信号105となってい
る点である。
【0030】信号推定器103は、信号推定器303に
対して最小パスメトリック履歴信号105を出力する機
能が新たに加わったものである。
【0031】通常のビタビアルゴリズムにおいて推定信
号116を判定する場合に、トレースバックを行わず
に、現時点のパスの状態から信号の仮推定を行った結果
が最小パスメトリック履歴信号105である。最小パス
メトリック履歴信号105はトレースバックを行わなず
に出力されるため、信号推定器103へ信号が入力され
てから最小パスメトリック履歴信号105が出力される
までの遅延が短い。
【0032】そのため、図14に示した従来例では、最
小パスメトリック履歴信号105を使用してレプリカ信
号118を生成することにより位相同期ループ回路全体
の遅延時間を短縮し、応答を高速化することができる。
【0033】そして、遅延素子106の遅延時間は、位
相回転器102から出力された受信信号が信号推定器1
03に入力されてから、信号推定器103において最小
パスメトリック履歴信号105が生成され、レプリカ生
成器112においてこの最小パスメトリック履歴信号1
05を用いて受信信号が再現されるまでの遅延時間に相
当する時間となっている。
【0034】この最小パスメトリック履歴信号105を
用いてレプリカ信号118の生成を行う従来の信号推定
器を用いた位相同期ループ回路では、レプリカ信号11
8を生成するまでの遅延時間が短縮され応答は早くなる
が、推定途中の情報を使用するためレプリカ信号118
の信頼度が低くなり、伝播路の状態によっては推定途中
の誤りのため、正確に位相誤差を検出できずに発散して
しまう。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の信号推
定器を用いた位相同期ループ回路では、下記のようなう
問題点があった。 (1)推定信号を用いてレプリカ信号を生成する場合で
は、正確な位相誤差を検出することができるが応答速度
が遅いため、位相変化の速度が大きくなると位相同期ル
ープの位相追従が追いつけなくなり発散してしまう。 (2)最小パスメトリック履歴信号を用いてレプリカ信
号を生成する場合では、応答速度を高速化することがで
きるがレプリカ信号の信頼度が低くなり正確な位相誤差
を検出することができない。
【0036】本発明の目的は、伝送路歪みを大きく受け
た受信信号をビタビアルゴリズムを用いた信号推定器を
用いて信号推定を行うシステムにおいて、受信信号に含
まれる位相変化を高精度かつ高速に補正することができ
る信号推定器を用いた位相同期ループ回路を提供するこ
とである。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の信号推定器を用いた位相同期ループ回路
は、受信信号に含まれている位相ずれを検出して補正す
るとともに伝送路歪み除去するための、信号推定器を用
いた位相同期ループ回路であって、前記受信信号からビ
タビアルゴリズムを用いて送信信号系列の推定を行ない
推定信号として出力するとともにビタビアルゴリズムに
おいてトレースバックを行わずに現時点のパスの状態か
ら信号の仮推定を行った結果得られる最小パスメトリッ
ク履歴信号を出力している信号推定器と、制御信号がア
クティブの場合には前記推定信号を選択して出力し、前
記制御信号がインアクティブの場合には前記最小パスメ
トリック履歴信号を選択して出力する切替手段と、前記
切替手段により選択された信号を用いてレプリカ信号を
生成するレプリカ生成手段と、前記レプリカ信号と前記
受信信号とから前記受信信号に含まれている位相差を検
出して該位相差を補正するフィードバックループ手段
と、前記制御信号を、前記フィードバックループ手段が
動作開始してから予め定められた一定期間のみインアク
ティブとする制御信号生成手段とを有している。
【0038】本発明は、フィードバックループ手段が動
作開始してから一定期間以内では、ビタビアルゴリズム
における最小パスメトリック履歴信号を用いてレプリカ
信号の生成を行ない、フィードバックループ手段が動作
開始してから一定期間経過後には、ビタビアルゴリズム
における推定信号を用いてレプリカ信号の生成を行なう
ようにしたものである。
【0039】信号推定器では受信信号を入力してから推
定結果信号が出力されるまである程度の遅延を生じる
が、最小パスメトリック履歴情報はほとんど遅延するこ
となしに出力することができる。一方、推定信号は遅延
を生じる反面、最小パスメトリック履歴信号と比較して
信号の信頼度が高く、位相誤差がより正確に検出でき
る。
【0040】したがって、フィードバックループ手段の
状態に応じて、これら2つの信号を使い分けることによ
って、フィードバックループ手段の動作開始から一定期
間以内には応答速度を速くすることができ、一定期間経
過した後の安定状態においてはより信頼度の高い位相誤
差情報を用いて位相ずれの補正を行うことができる。ま
た、本発明の他の信号推定器を用いた位相同期ループ回
路は、受信信号に含まれている位相ずれを検出して補正
するとともに伝送路歪み除去するための、信号推定器を
用いた位相同期ループ回路であって、前記受信信号から
ビタビアルゴリズムを用いて送信信号系列の推定を行な
い推定信号として出力するとともにビタビアルゴリズム
においてトレースバックを行わずに現時点のパスの状態
から信号の仮推定を行った結果得られる最小パスメトリ
ック履歴信号を出力している信号推定器と、制御信号が
アクティブの場合には前記推定信号を選択して出力し、
前記制御信号がインアクティブの場合には前記最小パス
メトリック履歴信号を選択して出力する切替手段と、前
記切替手段により選択された信号を用いてレプリカ信号
を生成するレプリカ生成手段と、前記レプリカ信号と前
記受信信号とから前記受信信号に含まれている位相差を
検出して該位相差を補正するフィードバックループ手段
と、前記制御信号を、前記フィードバックループ手段が
動作開始してから予め定められた一定期間である場合ま
たは前記フィードバックループ手段において検出された
位相差が予め定められた一定値以上の場合にインアクテ
ィブとする制御信号生成手段とを有している。
【0041】本発明は、フィードバックループ手段が動
作開始してから予め定められた一定期間経過し、フィー
ドバックループ手段の動作が安定している場合でも、検
出された位相差がある一定値以上の場合には最小パスメ
トリック履歴信号を用いてレプリカ信号を生成するよう
にしたものである。
【0042】したがって、フィードバックループ手段の
状態だけでなく追従すべき位相変動量に応じて応答速度
と位相補正の精度を切り替えることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して詳細に説明する。
【0044】(第1の実施形態)図1は本発明の第1の
実施形態の信号推定器を用いた位相同期ループ回路の構
成を示すブロック図である。図13、図14中と同番号
は同じ構成要素を示す。
【0045】本実施形態の信号推定器を用いた位相同期
ループ回路は、位相回転器102と、信号推定器103
と、遅延素子106、107と、切替器108、111
と、カウンタ109と、フィルタ110、114と、レ
プリカ生成器112と、位相検出器113と、VCO1
15とから構成されている。
【0046】本実施形態の信号推定器を用いた位相同期
ループ回路は、図14に示した従来の信号推定器を用い
た位相同期ループ回路に対して、切替器108、111
と、遅延素子107と、カウンタ109と、フィルタ1
10が新たに追加されたものである。
【0047】カウンタ109およびフィルタ110は、
制御信号生成手段を構成していて、切替器108、11
1を制御するための信号である制御信号119を生成し
て出力している。
【0048】切替器111では、制御信号119に基づ
いて、信号推定器103からの最小パスメトリック履歴
信号105と推定信号106のうちのどちらかを選択し
てレプリカ生成器112に出力している。
【0049】遅延素子106、107は位相回転器10
2の出力信号を信号推定器103およびレプリカ生成器
112で発生する遅延に相当する時間だけ遅延させて出
力している。
【0050】すなわち、遅延素子106の遅延時間は、
位相回転器102から出力された受信信号が信号推定器
103に入力されてから、信号推定器103において最
小パスメトリック履歴信号105が生成され、レプリカ
生成器112においてこの最小パスメトリック履歴信号
105を用いて受信信号が再現されるまでの遅延時間に
相当する時間となっている。
【0051】また、遅延素子107の遅延時間は、位相
回転器102から出力された受信信号が信号推定器10
3に入力されてから、信号推定器103において推定信
号116が生成され、レプリカ生成器112においてこ
の推定信号116を用いて受信信号が再現されるまでの
遅延時間から、遅延素子106の遅延時間を引いた遅延
時間に相当する時間となっている。
【0052】切替器108ではフィルタ110からの制
御信号119に基づいて、位相回転器102からの出力
信号に付加する遅延時間を切り替えている。このことに
より位相回転器102の出力信号のタイミングとレプリ
カ生成器112から出力される信号との同期をとること
ができる。
【0053】図2は、図1に示したブロック図におい
て、受信信号117の中の位相ずれ成分のみに着目した
ときのブロック図である。
【0054】図1の位相回転器102は図2では加算器
502で表すことができる。また、図1の信号推定器1
03と遅延素子106、107とレプリカ生成器112
は図2では遅延素子503のみに代表することができ
る。また図1のVCO115は、図2では遅延素子50
6と加算器505で構成される積分器として表すことが
できる。
【0055】このように位相ずれ成分のみに着目する
と、信号推定器を用いた位相同期ループ回路は、通常の
PLL回路のループ内に遅延素子503が加わったのみ
の構成として解釈することができる。従来の信号推定器
を用いた位相同期ループ回路と本実施形態の違いは図2
における遅延素子503の遅延時間にある。本実施形態
ではこの遅延時間を切り替えることができる。図2にお
ける位相同期ループの応答特性は遅延素子503の遅延
時間とフィルタ504の周波数特性によって決まる。位
相同期ループの応答速度を上げるには、フィルタ114
の帯域を広げることにより実現できるが、雑音等の外乱
の影響を受けやすくなるので応答精度が劣化する。一
方、遅延素子503の遅延時間を小さくすることによっ
ても位相同期ループの応答速度を高くすることができ
る。この場合、遅延時間を小さくしても信号推定器10
3での推定が正常に行われていれば応答精度が劣化しな
いので、PLLの動作初期の引き込み時のように受信信
号の位相変動が大きいときでも、位相補正の制御がかか
るようになる。
【0056】次に本実施形態の信号推定器を用いた位相
同期ループ回路の動作について詳細に説明する。
【0057】以下の説明では、伝送路歪みのインパルス
応答を(h0、h1、h2)の3シンボルに拡がっている
と仮定し、変調方式としてBPSKを用いて説明する。
また、信号推定器103は3タップのMLSE(Max
imum Likelihood Sequentia
l Estimation:最尤系列判定)を用いたも
のとし、図3に示すようにブランチの数は8つとなる。
【0058】図3に示すビタビアルゴリズムにおいて、
8つのブランチメトリックは下記に示す式1から式8に
基づいて求められる。
【0059】 b0,n=│rn−(−h0−h1−h2)│2 ・・・ (1) b1,n=│rn−(+h0−h1−h2)│2 ・・・ (2) b2,n=│rn−(−h0+h1−h2)│2 ・・・ (3) b3,n=│rn−(+h0+h1−h2)│2 ・・・ (4) b4,n=│rn−(−h0−h1+h2)│2 ・・・ (5) b5,n=│rn−(+h0−h1+h2)│2 ・・・ (6) b6,n=│rn−(−h0+h1+h2)│2 ・・・ (7) b7,n=│rn−(+h0+h1+h2)│2 ・・・ (8) ここで、rnはnシンボル目に受信された受信信号であ
る。
【0060】また、パスメトリックは下記に示す式9か
ら式12に基づいて求められる。
【0061】 s0,n=min[(s0,n-1+b0,n)、(s2,n-1+b4,n)] ・・・ (9 ) s1,n=min[(s0,n-1+b1,n)、(s2,n-1+b5,n)] ・・・ (1 0) s2,n=min[(s1,n-1+b2,n)、(s3,n-1+b6,n)] ・・・ (1 1) s3,n=min[(s1,n-1+b3,n)、(s3,n-1+b7,n)] ・・・ (1 2) さらに最小パスメトリックは下記に示す式13に基づい
て求められ、nシンボル目の受信信号の仮推定値dn
得られる。
【0062】 smin,n=min[s0,n、s1,n、s2,n、s3,n] ・・・ (13) 仮推定値dn-1およびはdn-2、dnへつながるパスを過
去へさかのぼることにより得ることができる。これらの
仮推定値が最小パスメトリック履歴信号105として出
力される。また、最小パスメトリック値を持つパスから
トレースバックを行うことにより、信号推定器103で
の推定結果が推定信号116として出力端子104へ出
力される。
【0063】本実施形態ではPLLの収束に合わせてレ
プリカ信号18を生成する際に使用する信号を切り替え
るが、この切り替えの制御方法について図4のフィルタ
特性を用いて説明する。
【0064】周波数オフセットに代表されるような、定
常的な位相変動をPLLを用いて追随する場合には、P
LL動作初期時の位相変動は大きいものの、PLLの収
束に合わせて位相変動も小さくなる。この収束までの時
間はPLLの応答から計算できる。ここでPLLの収束
までの時間をt1とする。
【0065】図1に示したカウンタ109を用いてPL
L動作開始時からの時間を計測し、図6に示すような特
性のフィルタ110を用いれば、入力される時間がt1
を超えたら制御信号119が変化し、この制御信号11
9によって位相検出に用いられる情報の遅延時間と精度
を切り替えることができる。
【0066】図1における切り替え器111では、この
制御信号119を受けて、制御信号119が”0”であ
れば最小パスメトリック履歴信号105を、制御信号1
19が”1”であれば推定信号116を出力する。
【0067】レプリカ生成器112では、切替器111
からの出力信号xn、xn-1、xn-2およびインパルス応
答(h0、h1、h2)からレプリカ信号118が求めら
れる。このレプリカ生成器112の構成を図5に示す。
【0068】このレプリカ生成器112は、図5に示す
ように、乗算器801〜803と、加算器804とから
構成されている。
【0069】切替器111からの出力信号xn、xn-1
n-2とインパルス応答(h0、h1、h2)は、乗算器8
01〜803においてそれぞれ乗算され、加算器804
によりその乗算結果が加算されることにより畳み込み演
算が行われ、受信信号117のレプリカ信号118が生
成され出力端子805から位相検出器113に出力され
る。
【0070】ここで、信号推定器103での推定結果お
よび仮推定結果が正しく推定されていれば、受信信号1
17がレプリカ信号118として再現されることにな
り、このレプリカ信号118と実際に受信された受信信
号とを比較することで、周波数オフセット等のゆるやか
な周波数変化を検出することができる。
【0071】次に位相検出器113の動作について説明
する。位相検出器113では、まず2次元の振幅値で表
されている受信信号およびレプリカ信号118を、その
2次元の振幅値(I、Q)をアドレスとしてROMテーブ
ルを参照することで、振幅値と位相(r、θ)に変換す
る。次にこのようにして求めたレプリカ信号118と位
相回転器102から出力された受信信号の位相を比較し
て、その位相差を出力する。
【0072】位相検出器113の出力はフィルタ114
へ入力される。このフィルタ114の特性により、位相
同期ループの応答が決められる。代表的な二次フィルタ
としては、下記の式14において示される伝達特性を持
ったフィルタを用いるとそのブロック図は図6のように
なる。
【0073】 F(z)=α+β/(1−z-1) ・・・ (14) 図6を参照すると、フィルタ114は、乗算器902、
903と、加算器904、905と、遅延素子906と
から構成されている。
【0074】乗算器902は、位相検出器113からの
出力信号を入力端子901を介して入力し、係数αを乗
算している。乗算器903は、位相検出器113からの
出力信号を入力端子901を介して入力し、係数βを乗
算している。加算器904は、遅延素子906の出力信
号と乗算器903の出力信号との加算を行なっている。
遅延素子906は、加算器904の出力信号を一定時間
だけ遅延させて出力している。加算器905は、乗算器
902の出力信号と加算器904の出力信号を加算し
て、その加算結果を出力端子907を介してVCO11
5に出力している。
【0075】このフィルタ114では、係数αおよびβ
の値を変えることによりループ特性の減衰係数や固有周
波数を選ぶことができる。
【0076】VCO115は、図7に示すような積分器
で表すことができる。
【0077】VCO115は、図7を参照すると、加算
器1002と遅延素子1003とから構成されている。
【0078】加算器1002は、フィルタ114からの
出力信号を入力端子1001を介して入力し、遅延素子
1003からの出力を加算して、出力端子1004を介
して位相回転器102に出力している。遅延素子100
3は、加算器1002の出力信号を一定時間だけ遅延さ
せて出力している。
【0079】次に、位相回転器102の構成を図8に示
す。
【0080】位相回転器102では、まずVCO115
の出力をROMテーブルで三角関数sinθ、cosθ
に変換する。次に下記の式15、16に示す三角関数の
加法定理を用いて受信信号(I、Q)の位相をθだけ回転
させ回転後の信号(I'、Q')を出力する。
【0081】 I’=Icosθ−Qsinθ ・・・ (15) Q’=Icosθ+Qsinθ ・・・ (16) この三角関数の加法定理を用いた位相回転器102は、
図8に示すように、乗算器1105〜1108と、加算
器1109、1110とから構成されている。そして、
受信信号117の実数部Iは入力端子1101へ、虚数
部Qは入力端子1102へ、ROMテーブルの出力co
sθは1103へ、sinθは1104へ入力される。
位相回転後の受信信号(I'、Q')は、出力端子1111
よりI'が、出力端子1112よりQ'が出力される。
【0082】本実施形態では、PLL動作開始初期には
パスメトリック履歴信号105を用いてレプリカ信号1
18が生成されるようにし、PLLが安定して位相変動
が小さくなった場合には推定信号116を用いてレプリ
カ信号118が生成される。そのため、PLL動作開始
初期に発生する急激な位相変動に対しては早い応答で、
PLL安定期の軽微な変動に対しては正確な位相検出に
よる応答で、動作できるようになる。
【0083】本実施形態の信号推定器を用いた位相同期
ループ回路によれば、デジタル通信において、受信信号
に含まれる伝送路歪みを補正するためのMLSEやDD
FSE(Delayed Decision Feed
back Sequential Estimatio
n)を用いた受信装置で周波数オフセットなどの位相変
動を引き込み時には速い応答で、安定状態ではより正確
に補正することができる。
【0084】従来はMLSEやDDFSEを用いた受信
装置ではMLSEやDDFSEの判定結果あるいは、最
小パスメトリック履歴情報のみを用いて位相変動の補正
を行っていたが、本実施形態では両者を適宜使い分けて
位相変動を補正するので、状況に応じてより適した位相
同期ループ回路の遅延時間とその精度を得ることができ
る。
【0085】特に、伝送路歪みが大きいとMLSEやD
DFSEの判定結果を出力するまでの遅延が増大し、か
つプリアンブル等で求めた周波数オフセットの誤差が増
大するので、従来技術と比べ応答の速さとその精度面で
の効果が大きくなる。
【0086】(第2の実施形態)次に本発明の第2の実
施形態の信号推定器を用いた位相同期ループ回路につい
て説明する。
【0087】上記第1の実施形態の信号推定器を用いた
位相同期ループ回路では、PLLの動作開始から一定期
間は応答速度を速くするために、パスメトリック履歴信
号105を用いてレプリカ信号118を生成するように
し、PLLが収束した後は精度を高くするために推定信
号116を用いてレプリカ信号118を生成するように
している。
【0088】しかし、PLLで追随すべき位相変動が定
常的でなく、PLL収束後も大きく受信信号117に含
まれる位相が変動する場合もある。このような場合で
も、その位相変動量に応じてPLLの応答を適宜変化さ
せるようにしものが本実施形態である。
【0089】本発明の第2の実施形態の信号推定器を用
いた位相同期ループ回路を図9を用いて説明する。
【0090】本実施形態の信号推定器を用いた位相同期
ループ回路は、位相回転器102と、信号推定器103
と、遅延素子106、107と、切替器108、111
と、レプリカ生成器112と、位相検出器113と、カ
ウンタ109と、フィルタ110と、論理積回路214
と、フィルタ215と、フィルタ114と、VCO11
5とから構成されている。
【0091】本実施形態の信号推定器を用いた位相同期
ループ回路は、図1に示した第1の実施形態の位相同期
ループ回路に対して、フィルタ215と論理積回路21
4が新たに追加され、切替器108、111は、論理積
回路214から出力された制御信号120により切替え
制御が行われるようになったものである。
【0092】論理積回路214は、カウンタ212とフ
ィルタ213で生成された信号と、位相検出器211と
フィルタ215で生成された信号との論理積を演算し、
制御信号120として出力している。
【0093】フィルタ215の構成を図10に示す。フ
ィルタ215は、絶対値検出部1202と、平均化フィ
ルタ1203と、レベル判定フィルタ1204とから構
成されている。
【0094】位相検出器113で検出された位相誤差θ
が入力端子1201から入力されると絶対値検出部12
02において絶対値|θ|が検出され、平均化フィルタ1
203でその絶対値|θ|の平均化が行なわれることによ
り、雑音等で生じる値のばらつきが平均化される。
【0095】平均化フィルタ1203の構成を図11に
示す。平均化フィルタ1203は、加算器1402と、
乗算器1403と、遅延素子1404とから構成されて
いる。
【0096】加算器1402は、入力端子1401を介
して絶対値検出部1202から入力された絶対値|θ|と
乗算器1403の出力を加算して、その加算結果を出力
端子1405を介してレベル判定フィルタ1204に出
力している。遅延素子1404は、加算器1402の出
力信号を一定時間だけ遅延して出力している。乗算器1
403は、遅延素子1404からの出力信号に係数γを
乗算して出力している。ここで、γは1以下の実数であ
る。
【0097】平均化された位相誤差θの平均値θ'はレ
ベル判定フィルタ1204に入力され、大きな位相変動
が生じているか否かの判定結果が出力端子1205へ出
力される。すなわち、レベル判定フィルタ1204で
は、図12に示すようなフィルタを通して、平均値θ'
の値がある一定の値θthより小さければ大きな位相変動
は生じていないとして”1”を、θthより大きければ位
相の変動量が大きいとして”0”を出力する。
【0098】論理積回路214では、フィルタ213お
よびフィルタ215からの出力が共に”1”であれば推
定信号116を用いて、”0”であれば最小パスメトリ
ック履歴信号105を用いて位相誤差を検出するよう、
切替器208、209を切り替える。
【0099】すなわち、位相検出器113で検出された
位相誤差θの絶対値が平均化後において一定値αよりも
小さく、かつPLL動作開始後一定時間が経過していれ
ば、PLLは収束し、かつ急激な位相変動はないとし
て、推定信号116を用いるよう切替器208、209
へ制御がかかる。一方、これ以外の場合にはPLLへの
入力信号には急激な位相変動が生じているものとして、
最小パスメトリック履歴信号105を用いるよう切替器
208、209へ制御がかかることになる。
【0100】以上の動作により、PLLの状態と追随す
べき位相変動量に応じて、PLLの遅延時間と精度を切
り替えることができる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、速い応
答速度が必要となる場合には最小パスメトリック履歴信
号を用いてレプリカ信号を生成するようにし、それ以外
の場合には推定信号を用いてレプリカ信号を生成するよ
うにしたので、受信信号に含まれる位相変化を高精度か
つ高速に補正することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の信号推定器を用いた
位相同期ループ回路の構成を示すブロック図である。
【図2】信号推定器を用いた位相同期ループ回路の構成
を説明するためのブロック図である。
【図3】ビタビアルゴリズムを適用した信号推定器10
3のパスメトリック図である。
【図4】フィルタ110特性を示す図である。
【図5】図1中のレプリカ生成器112の構成を示した
ブロック図である。
【図6】図1中のフィルタ114の構成を示したブロッ
ク図である。
【図7】図1中のVCO115の構成を示すブロック図
である。
【図8】図1中の位相回転器102の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の信号推定器を用いた
位相同期ループ回路の構成を示すブロック図である。
【図10】図9中のフィルタ215の構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】図10中の平均化フィルタ1203の構成を
示すブロック図である。
【図12】レベル判定フィルタ1204の特性を示す図
である。
【図13】従来の信号推定器を用いた位相同期ループ回
路(特願平09−135454)の構成を示すブロック
図である。
【図14】従来の他の信号推定器を用いた位相同期ルー
プ回路(特願平10−238625)の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
101 受信信号入力端子 102 位相回転器 103 信号推定器 104 推定信号出力端子 105 最小パスメトリック履歴信号 106、107 遅延素子 108 切替器 109 カウンタ 110 フィルタ 111 切替器 112 レプリカ生成器 113 位相検出器 114 フィルタ 115 電圧制御発振器(VCO) 116 推定信号 117 受信信号 118 レプリカ信号 119 制御信号 120 遅延素子 214 論理積回路 215 フィルタ 501 入力端子 502 加算器 503 遅延素子 504 フィルタ 505 加算器 506 遅延素子 801〜803 乗算器 804 加算器 805 出力端子 901 入力端子 902、903 乗算器 904、905 加算器 906 遅延素子 907 出力端子 1001 入力端子 1002 加算器 1003 遅延素子 1004 出力端子 1101〜1104 入力端子 1105〜1108 乗算器 1109、1110 加算器 1111、1112 出力端子 1201 入力端子 1202 絶対値検出部 1203 平均化フィルタ 1204 レベル判定フィルタ 1205 出力端子 1401 入力端子 1402 加算器 1403 乗算器 1404 遅延素子 1405 出力端子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号に含まれている位相ずれを検出
    して補正するとともに伝送路歪み除去するための、信号
    推定器を用いた位相同期ループ回路であって、 前記受信信号からビタビアルゴリズムを用いて送信信号
    系列の推定を行ない推定信号として出力するとともにビ
    タビアルゴリズムにおいてトレースバックを行わずに現
    時点のパスの状態から信号の仮推定を行った結果得られ
    る最小パスメトリック履歴信号を出力している信号推定
    器と、 制御信号がアクティブの場合には前記推定信号を選択し
    て出力し、前記制御信号がインアクティブの場合には前
    記最小パスメトリック履歴信号を選択して出力する切替
    手段と、 前記切替手段により選択された信号を用いてレプリカ信
    号を生成するレプリカ生成手段と、 前記レプリカ信号と前記受信信号とから前記受信信号に
    含まれている位相差を検出して該位相差を補正するフィ
    ードバックループ手段と、 前記制御信号を、前記フィードバックループ手段が動作
    開始してから予め定められた一定期間のみインアクティ
    ブとする制御信号生成手段とを有する、信号推定器を用
    いた位相同期ループ回路。
  2. 【請求項2】 前記制御信号生成手段が、 前記フィードバックループ手段が動作開始してからの時
    間を計測するカウンタと、 前記カウンタの値が予め定められた一定値より小さい場
    合には前記制御信号をインアクティブとし、前記カウン
    タの値が前記一定値以上となると前記制御信号をアクテ
    ィブとする手段とから構成されている請求項1記載の信
    号推定器を用いた位相同期ループ回路。
  3. 【請求項3】 受信信号に含まれている位相ずれを検出
    して補正するとともに伝送路歪み除去するための、信号
    推定器を用いた位相同期ループ回路であって、 前記受信信号からビタビアルゴリズムを用いて送信信号
    系列の推定を行ない推定信号として出力するとともにビ
    タビアルゴリズムにおいてトレースバックを行わずに現
    時点のパスの状態から信号の仮推定を行った結果得られ
    る最小パスメトリック履歴信号を出力している信号推定
    器と、 制御信号がアクティブの場合には前記推定信号を選択し
    て出力し、前記制御信号がインアクティブの場合には前
    記最小パスメトリック履歴信号を選択して出力する切替
    手段と、 前記切替手段により選択された信号を用いてレプリカ信
    号を生成するレプリカ生成手段と、 前記レプリカ信号と前記受信信号とから前記受信信号に
    含まれている位相差を検出して該位相差を補正するフィ
    ードバックループ手段と、 前記制御信号を、前記フィードバックループ手段が動作
    開始してから予め定められた一定期間である場合または
    前記フィードバックループ手段において検出された位相
    差が予め定められた一定値以上の場合にインアクティブ
    とする制御信号生成手段とを有する、信号推定器を用い
    た位相同期ループ回路。
  4. 【請求項4】 前記制御信号生成手段が、 前記フィードバックループ手段が動作開始してからの時
    間を計測するカウンタと、 前記カウンタの値が予め定められた一定値以上がどうか
    を判定する手段と、 前記フィードバック手段において検出された前記レプリ
    カ信号と前記受信信号の位相差の絶対値が予め定められ
    た一定値以上かどうかを判定する手段と、 前記カウンタの値が予め定められた一定値以上であり、
    かつ前記位相差の絶対値が予め定められた一定値より小
    さい場合のみ前記制御信号をアクティブとし、それ以外
    の場合には前記制御信号をインアクティブとする論理演
    算手段とから構成されている請求項3記載の信号推定器
    を用いた位相同期ループ回路。
  5. 【請求項5】 前記フィードバックループ手段が、 前記レプリカ信号と前記受信信号の位相差を検出する位
    相検出器と、 前記位相検出器により検出された位相差をフィルタリン
    グすることにより帯域制限して出力しているフィルタ
    と、 前記フィルタからの出力信号により周波数が制御される
    信号を生成して出力している電圧制御発振器と、 前記受信信号の位相を、前記電圧制御発振器により生成
    された信号に基づいて回転させることにより前記受信信
    号に含まれている位相ずれの補正を行なっている位相回
    転器とから構成されている請求項1から4のいずれか1
    項記載の信号推定器を用いた位相同期ループ回路。
  6. 【請求項6】 前記制御信号がインアクティブの場合に
    は、前記位相回転器から出力された受信信号が前記信号
    推定器に入力されてから、該信号推定器において最小パ
    スメトリック履歴信号が生成され、前記レプリカ生成器
    において該最小パスメトリック履歴信号を用いてレプリ
    カ信号が生成されるまでの遅延時間に相当する時間だけ
    前記位相回転器から出力された受信信号を遅延させて出
    力し、前記制御信号がアクティブの場合には、前記位相
    回転器から出力された受信信号が前記信号推定器に入力
    されてから、該信号推定器において推定信号が生成さ
    れ、前記レプリカ生成器において該推定信号を用いてレ
    プリカ信号が生成されるまでの遅延時間に相当する時間
    だけ前記位相回転器から出力された受信信号を遅延させ
    て出力する遅延時間切替手段をさらに有する請求項5記
    載の信号推定器を用いた位相同期ループ回路。
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