JP3686547B2 - 受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受信装置に関し、特にOFDM方式の移動体通信に用いられる受信装置及びその同期獲得方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、OFDM方式の移動体通信における同期獲得方法においては、A)受信信号中の既知シンボルと予め保持する既知シンボルとの相関値を算出し、最大相関値を得るタイミングを検出する方法(以下、「第1の方式」という)、B)受信信号と受信信号を1シンボル遅延させた信号との相関値を算出し、最大相関値を得るタイミングを検出する方法(以下、「第2の方式」という)、の2通りの同期獲得方法が提案されている。
【0003】
以下、図9から図15を用いて、従来のOFDM方式の移動体通信における受信装置及びその同期獲得方法について、第1の方式及び第2の方式に分けて説明する。図9は、それぞれ、第1の方式及び第2の方式に共通する、OFDM方式の移動体通信におけるフレームフォーマットの一例を示す模式図であり、図10は、従来提案されている第1の方式における受信装置の概略構成を示す要部ブロック図であり、図11は、従来提案されている第1の方式における受信装置の相関器の概略構成を示す要部ブロック図であり、図12は、従来提案されている第1の方式における相関値算出結果を示す模式図であり、図13は、従来提案されている第1の方式における受信装置の相関器の別の概略構成を示す要部ブロック図であり、図14は、従来提案されている第2の方式における受信装置の概略構成を示す要部ブロック図であり、図15は、従来提案されている第2の方式における相関値算出結果を示す模式図である。
【0004】
図9において、(a)、(b)はそれぞれフレームフォーマットの一例であり、図9(a)に示すフレームフォーマットは、AGC用シンボル901と、位相基準シンボル902と、ガード区間903と、有効シンボル904と、から構成される。ここで、位相基準シンボル902は、例えば、パイロットシンボルである。
【0005】
図9(b)に示すフレームフォーマットは、AGC用シンボル901と、同期用シンボル905と、位相基準シンボル902と、ガード区間903と、有効シンボル904と、から構成される。ここで、AGC用シンボル901の前半部分は同期用シンボル905の前半部分と同じ信号であり、AGC用シンボル901の後半部分は同期用シンボル905の後半部分を極性反転させた信号である。
【0006】
図10において、アンテナ1001は、無線信号を受信し、A/D変換器1002は、受信信号に対してA/D変換処理を行う。
【0007】
相関器1003は、受信信号中の既知シンボルと予め保持する既知シンボルとの相関値を算出し、最大値検出部1004は、算出された相関値の積算値が最大となるタイミングを検出し、後述するFFT回路1005に出力する。相関器1003については、後に詳述する。
【0008】
FFT回路1005は、A/D変換処理後の受信信号に対して、FFT(高速フーリエ変換)処理を行い、復調部1006が復調処理を行い、判定部1007が判定を行って、復調信号を得る。
【0009】
次いで、図11を用いて、相関器1003について詳述する。図11において、IFFT(逆高速フーリエ変換)回路1101は、予め保持する既知シンボルに対してIFFT処理を行う。
【0010】
硬判定部1102は、IFFT処理後の各信号に対して硬判定を行い、1ビットから成る判定結果を後述する乗算器1104にそれぞれ出力する。
【0011】
なお、硬判定部1102は、後述する乗算器1104における演算量を減らすために設けられたものであり、IFFT回路1101の出力をそのまま後述する乗算器1104に出力するようにしてもよい。
【0012】
遅延回路1103は、複数個設けられ、これらはカスケード接続され、入力されたA/D変換処理後の受信信号を一定時間遅延して次の段の遅延回路1103に出力すると共に、遅延回路1103に対応して設けられる乗算器1104に出力する。
【0013】
乗算器1104は、それぞれ、受信信号中の既知シンボル部分の信号のうち、遅延回路1103における遅延時間分の信号が入力され、硬判定部1102の出力ビットを乗ずる。
【0014】
加算器1105は、遅延回路1103及び乗算器1104に対応して設けられ、各乗算器1104の出力である相関結果の総和を演算し、最大値検出部1004に出力する。
【0015】
図12に相関結果の一例を示す。図示するように、受信信号中の既知シンボルと予め保持する既知シンボルとの相関値の積算結果は、ガード区間の先頭において最大値を採り、同期を獲得することができる。
【0016】
図13は、従来提案されている第1の方式における相関器1003の別の一概略構成を示す要部ブロック図である。図13において、硬判定部1302における硬判定結果は、各相関値算出部1301に出力される。各相関値算出部1301は、極性反転器1302と、硬判定部1302の出力を切替制御信号とするセレクタ1303と、から成る。
【0017】
各相関値算出部1301は、受信信号中の既知シンボル部分の信号のうち、遅延回路1103における遅延時間分の信号が入力され、硬判定部1302の出力ビットを乗じて相関値を算出した場合と同等の値を出力する。
【0018】
すなわち、セレクタ1303は、硬判定部1302の出力である硬判定結果に基づき、硬判定結果が「1」の時は、相関値算出部1301への入力信号をそのまま相関値として出力し、硬判定結果が「−1」の時は、極性反転器1302の出力である相関値算出部1301への入力信号を極性反転させた信号を相関値として出力する。
【0019】
このように、従来提案されている第1の方式においては、受信信号中の既知シンボルと予め保持する既知シンボルとの相関を取ることによって、FFT処理開始タイミングとして用いる同期タイミングを獲得する。
【0020】
又、予め保持する既知シンボルをIFFT処理後に硬判定してから乗算器に出力することにより、複数ビットから成るIFFT処理後の既知シンボルの代わりに、硬判定結果を表わす1ビットのみを乗算器における乗算処理に用いるため、演算量を減らすことができる。
【0021】
更に、図13を用いて示したような構成を採ることによって、回路規模低減及び処理速度向上を図ることができる。
【0022】
次いで、従来提案されている第2の方式について説明する。
【0023】
図14において、アンテナ1401は、無線信号を受信し、A/D変換器1402は、受信信号に対してA/D変換処理を行う。遅延器1403は、A/D変換処理後の受信信号を1OFDMシンボル分遅延させ、乗算器1404は、A/D変換器1402の出力である受信信号と、遅延器1403の出力である1シンボル遅延された受信信号と、を乗算処理し、相関値を算出する。
【0024】
積算器1405は、乗算器1404の出力を積算し、最大値検出部1406は、算出された相関値の積算値が最大となるタイミングを検出し、後述するFFT回路1407に出力する。
【0025】
FFT回路1407は、A/D変換処理後の受信信号に対して、FFT処理を行い、復調部1408は、復調処理を行い、判定部1409は、判定を行って、復調信号を得る。
【0026】
図15に相関結果の一例を示す。ここで、例えば同期用シンボルを用いて同期を取るとすると、図示するように、受信信号と、受信信号を1シンボル遅延させた信号との相関値の積算結果は、ガード区間の先頭において最大値を採り、同期を獲得することができる。
【0027】
このように、従来提案されている第2の方式においては、受信信号と、受信信号を1シンボル遅延させた信号との相関を取ることによって、FFT処理開始タイミングとして用いる同期タイミングを獲得する。
【0028】
なお、上記二方式においては、既知シンボルとしてパイロットシンボルを用いることが可能であり、又、パイロットシンボルの前段に設けられた専用の同期用シンボルを用いることも可能である。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の二方式のいずれかを用いる従来のOFDM受信装置は、二方式がそれぞれ有する問題の影響により、良好なシンボル同期引き込み特性(同期獲得精度)を得られないという問題がある。
【0030】
すなわち、第2の方式は、受信信号同士の相関値を算出するため、受信信号中の既知シンボルと予め保持する既知シンボルとの相関値を算出する第1の方式に比べてシンボル同期引き込み特性が劣化するという固有の問題がある。
【0031】
しかしながら、受信信号に位相回転が生じた場合、第2の方式は受信信号同士の相関値を算出するため影響はないが、受信信号中の既知シンボルと予め保持する既知シンボルとの相関値を算出する第1の方式においては、シンボル同期引き込み特性が大きく劣化する。
【0032】
このように、前述の二方式のいずれかを用いる従来のOFDM受信装置は、第2の方式を用いると、第1の方式を用いた場合に比べてシンボル同期引き込み特性が悪くなり、第1の方式を用いると、受信信号に位相回転等の変動が生じる場合にシンボル同期引き込み特性が劣化する、という問題を有する。
【0033】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、シンボル同期引き込み特性を向上させた受信装置を提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】
本発明の骨子は、前述の同期獲得方法に関する二方式を併用し、回線品質及び受信信号が受けている例えば位相回転等の変動に応じて上記二方式を切り替えて適用し、例えば、周波数オフセットが大きい時は第2の方式を適用し、周波数オフセットが充分に小さいと考えられる時は第1の方式を適用する、ことである。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様に係る受信装置は、回線品質情報及び受信信号の位相回転量を検出する検出手段と、複数の異なる方式でシンボル同期タイミングを検出する同期獲得手段と、前記検出手段の出力に基づいて前記同期獲得手段によって検出されたいずれかのタイミングを選択する選択手段と、この選択手段によって選択されたタイミングに基づいて受信したOFDM信号に対するフーリエ変換処理を開始する復調手段と、を具備する構成を採る。
【0036】
この構成によれば、複数の同期獲得の方式の特性に鑑み、受信信号の位相回転量に応じて用いる方式を変えることによって、常に適切な方式によって獲得されたシンボル同期タイミングを得ることができるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0037】
本発明の第2の態様に係る受信装置は、第1の態様において、前記同期獲得手段は、受信信号中の既知信号と予め保持する既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値を取るタイミングを検出する第一タイミング検出部と、受信信号中の既知信号と受信信号を所定の単位データ量分遅延させた信号中の既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値を取るタイミングを検出する第二タイミング検出部と、を有する構成を採る。
【0038】
この構成によれば、同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式と、同期引き込み精度は相対的に悪いが位相回転等の変動による影響を受けない方式と、を検出された受信信号の位相回転量に応じて切り替えて適用することによって、常に適切な方式によって獲得されたシンボル同期タイミングを得ることができるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0039】
本発明の第3の態様に係る受信装置は、第1の態様又は第2の態様において、前記選択手段は、前記検出手段によって検出された受信信号の位相回転量が任意のしきい値を下回る時は前記第一タイミング検出部の出力タイミングを選択し、前記検出手段によって検出された受信信号の位相回転量が任意のしきい値以上の時は前記第二タイミング検出部の出力タイミングを選択する構成を採る。
【0040】
この構成によれば、通常時には、同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式を適用し、受信信号の位相回転量が大きい時には、同期引き込み精度は相対的に悪いが位相回転等の変動による影響を受けない方式を適用することによって、位相回転等の変動によりシンボル同期引き込み特性が劣化することを防止することができるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0041】
本発明の第4の態様に係る受信装置は、第3の態様において、前記検出手段によって検出された回線品質情報に基づいて前記任意のしきい値を可変とし、回線品質が悪い時ほど前記任意のしきい値を大きくする構成を採る。
【0042】
この構成によれば、回線品質が悪い場合には、受信信号に定常的な位相回転が生じていると判断し、位相回転量に対するしきい値を大きくすることによって、同期引き込み精度は相対的に悪いが位相回転等の変動による影響を受けない方の方式が適用される時間が必要以上に長くなることを防止することができるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0043】
本発明の第5の態様に係る受信装置は、第3の態様又は第4の態様において、前記選択手段は、前記検出手段によって検出された受信信号の位相回転量が前記任意のしきい値を下回った回数を計数し、この計数結果が所定連続回数に達した時に前記第一タイミング検出部の出力タイミングを選択する構成を採る。
【0044】
この構成によれば、位相回転量がしきい値を下回った回数を監視し、この回数が所定回数連続で続いた時に、同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式に切り替えるため、偶発的に位相回転量が小さい値を示した時に切替が行われてしまうことを防止できるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0045】
本発明の第6の態様に係る受信装置は、第2の態様から第5の態様のいずれかにおいて、前記選択手段は、通信開始時から所定期間は前記第一タイミング検出部の出力タイミングを選択し、前記所定期間経過後は前記第二タイミング検出部の出力タイミングを選択する構成を採る。
【0046】
この構成によれば、通信開始直後は、周波数オフセットが充分に補償されておらず位相回転量が大きいことに鑑み、同期引き込み精度は相対的に悪いが位相回転等の変動による影響を受けない方式を適用し、位相回転量が充分に小さくなってから同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式を適用するため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0047】
本発明の第7の態様に係る受信装置は、第6の態様において、前記検出手段によって検出された回線品質情報に基づいて前記所定期間長を可変とし、回線品質が悪い時ほど前記所定期間を長くする構成を採る。
【0048】
この構成によれば、周波数オフセットの補償には、回線品質が悪い場合ほど長い時間を要することに鑑み、しきい値を回線品質に応じて可変として、周波数オフセットが確実に補償され、位相回転量が充分に小さい値となってから切り替えることによって、周波数オフセットの補償が不十分な状態下で同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式が適用され、シンボル同期引き込み特性が劣化することを防止できるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0049】
本発明の第8の態様に係る受信装置は、第4の態様又は第5の態様又は第7の態様のいずれかにおいて、前記検出手段は、受信信号の複数のフレームについて回線品質情報を検出し、これらを平均化したものを出力する構成を採る。
【0050】
この構成によれば、複数フレームにおいて検出された回線品質情報を平均化してから用いるため、回線品質推定精度が向上し、しきい値設定がより適切に行われ、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0051】
本発明の第9の態様に係る通信端末装置は、第1の態様から第8の態様における受信装置を具備する構成を採る。
【0052】
本発明の第10の態様に係る基地局装置は、第9の態様における通信端末装置と無線通信を行う構成を採る。
【0053】
本発明の第11の態様に係る基地局装置は、第1の態様から第8の態様における受信装置を具備する構成を採る。
【0054】
本発明の第12の態様に係る通信端末装置は、第9の態様における基地局装置と無線通信を行う構成を採る。
【0055】
これらの構成によれば、複数の同期獲得の方式の特性に鑑み、例えば受信信号の位相回転量に応じて用いる方式を変えることによって、常に適切な方式によって獲得されたシンボル同期タイミングを得ることができるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0056】
本発明の第13の態様に係る同期獲得方法は、回線品質情報及び受信信号の位相回転量に基づいて、受信信号中の既知信号と予め保持する既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値を取るタイミングをシンボル同期タイミングとする第一の方法と、受信信号中の既知信号と受信信号を所定の単位データ量分遅延させた信号中の既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値を取るタイミングをシンボル同期タイミングとする第二の方法と、を切り替えて適用するようにした。
【0057】
この方法によれば、同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式と、同期引き込み精度は相対的に悪いが位相回転等の変動による影響を受けない方式と、を検出された受信信号の位相回転量に応じて切り替えて適用することによって、常に適切な方式によって獲得されたシンボル同期タイミングを得ることができるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0058】
本発明の第14の態様に係る同期獲得方法は、第13の態様において、受信信号の位相回転量が任意のしきい値を下回る時は前記第一の方法を適用し、受信信号の位相回転量が任意のしきい値以上の時は前記第二の方法を適用するようにした。
【0059】
この方法によれば、通常時には、同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式を適用し、受信信号の位相回転量が大きい時には、同期引き込み精度は相対的に悪いが位相回転等の変動による影響を受けない方式を適用することによって、位相回転等の変動によりシンボル同期引き込み特性が劣化することを防止することができるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0060】
本発明の第15の態様に係る同期獲得方法は、第14の態様において、回線品質情報に基づいて前記任意のしきい値を可変とし、回線品質が悪い時ほど前記任意のしきい値を大きくするようにした。
【0061】
この方法によれば、回線品質が悪い場合には、受信信号に定常的な位相回転が生じていると判断し、位相回転量に対するしきい値を大きくすることによって、同期引き込み精度は相対的に悪いが位相回転等の変動による影響を受けない方の方式が適用される時間が必要以上に長くなることを防止することができるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0062】
本発明の第16の態様に係る同期獲得方法は、第14の態様又は第15の態様において、受信信号の位相回転量が前記任意のしきい値を下回った回数が所定連続回数に達した時に前記第一の方法を適用するようにした。
【0063】
この方法によれば、位相回転量がしきい値を下回った回数を監視し、この回数が所定回数連続で続いた時に、同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式に切り替えるため、偶発的に位相回転量が小さい値を示した時に切替が行われてしまうことを防止できるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0064】
本発明の第17の態様に係る同期獲得方法は、第13の態様から第16の態様のいずれかにおいて、通信開始時から所定期間は前記第一の方法を適用し、前記所定期間経過後は前記第二の方法を適用するようにした。
【0065】
この方法によれば、通信開始直後は、周波数オフセットが充分に補償されておらず位相回転量が大きいことに鑑み、同期引き込み精度は相対的に悪いが位相回転等の変動による影響を受けない方式を適用し、位相回転量が充分に小さくなってから同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式を適用するため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0066】
本発明の第18の態様に係る同期獲得方法は、第17の態様において、回線品質情報に基づいて前記所定期間長を可変とし、回線品質が悪い時ほど前記所定期間を長くするようにした。
【0067】
この方法によれば、周波数オフセットの補償には、回線品質が悪い場合ほど長い時間を要することに鑑み、しきい値を回線品質に応じて可変として、周波数オフセットが確実に補償され、位相回転量が充分に小さい値となってから切り替えることによって、周波数オフセットの補償が不十分な状態下で同期引き込み精度は相対的に良いが位相回転等の変動に対する劣化が大きい方式が適用され、シンボル同期引き込み特性が劣化することを防止できるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0068】
本発明の第19の態様に係る同期獲得方法は、第15の態様又は第16の態様又は第18の態様のいずれかにおいて、前記回線品質情報は、受信信号の複数のフレームについての回線品質情報が平均化処理されたものであるようにした。
【0069】
この方法によれば、複数フレームにおいて検出された回線品質情報を平均化してから用いるため、回線品質推定精度が向上し、しきい値設定がより適切に行われ、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0070】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0071】
(実施の形態1)
本実施の形態に係る受信装置は、前述の同期獲得方法に関する二方式を併用し、周波数オフセットが充分に補償されていない通信開始直後は第2の方式を用いて同期を獲得し、通信開始からしばらくして周波数オフセットが充分に補償されると第1の方式を用いて同期を獲得するものである。
【0072】
以下、図1から図3を用いて、本実施の形態に係る受信装置について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図であり、図2は、本発明の実施の形態1に係る受信装置の第一同期獲得部の概略構成を示す要部ブロック図であり、図3は、本発明の実施の形態1に係る受信装置の第二同期獲得部の概略構成を示す要部ブロック図である。
【0073】
図1において、アンテナ101は、無線信号を受信し、A/D変換器102は、受信信号に対してA/D変換処理を行う。
【0074】
第一同期獲得部103は、受信信号中の既知シンボルと予め保持する既知シンボルとの相関値を算出する方法、すなわち前述の第1の方式、を用いてシンボル同期タイミングを獲得し、第二同期獲得部104は、受信信号と受信信号を1シンボル遅延させた信号との相関値を算出する方法、すなわち前述の第2の方式、を用いてシンボル同期タイミングを獲得する。
【0075】
セレクタ105は、第一同期獲得部103の出力である同期タイミング又は第二同期獲得部104の出力である同期タイミングのいずれか一方を後述するFFT回路107に出力するように入力元を切り替える。
【0076】
大小比較部106は、セレクタ105から第2の方式によるシンボル同期タイミングが出力された回数を監視し、予め保持する任意のしきい値と比較し、この比較結果に基づいてセレクタ105の切替を制御する。
【0077】
すなわち、通信開始直後は、周波数オフセットの補償が充分に行われておらず、周波数オフセットによって受信信号に生じている位相回転量がまだ大きいと考えられるため、受信信号が受けている位相回転の影響を受けずにシンボル同期引き込みを行うことができる第2の方式を用い、通信開始後しばらくして周波数オフセットが充分に補償された後は、より精度の高い第1の方式を用いる。
【0078】
大小比較部106におけるしきい値は、セレクタ105の出力回数と比較することによって、周波数オフセットの補償に要すると考えられる期間、すなわち通信開始から第2の方式を用いる期間、を設定するためのものであり、しきい値を任意に定めることによって、通信開始から第2の方式を用いる期間を定めることができる。
【0079】
FFT回路107は、A/D変換処理後の受信信号に対して、FFT処理を行い、復調部108は、復調処理を行い、判定部109は判定を行い、復調信号を得る。
【0080】
次いで、図2を用いて、第一同期獲得部103の構成を説明する。IFFT回路201は、予め保持する既知シンボルに対してIFFT処理を行う。
【0081】
硬判定部202は、IFFT処理後の各信号に対して硬判定を行い、1ビットから成る判定結果を後述する乗算器204にそれぞれ出力する。
【0082】
なお、硬判定部202は、後述する乗算器204における演算量を減らすために設けられたものであり、IFFT回路201の出力をそのまま後述する乗算器204に出力するようにしてもよい。
【0083】
遅延回路203は、複数個設けられ、これらはカスケード接続され、入力されたA/D変換処理後の受信信号を一定時間遅延して次の段の遅延回路203に出力すると共に、遅延回路203に対応して設けられる乗算器204に出力する。
【0084】
乗算器204は、それぞれ、受信信号中の既知シンボル部分の信号のうち、遅延回路203における遅延時間分の信号が入力され、硬判定部202の出力ビットを乗ずる。
【0085】
加算器205は、遅延回路203及び乗算器204に対応して設けられ、各乗算器204の出力である相関結果の総和を演算し、最大値検出部206に出力する。最大値検出部206は、算出された相関値の積算値が最大となるタイミングを検出し、セレクタ105に出力する。
【0086】
次いで、図3を用いて、第二同期獲得部104の構成を説明する。遅延器301は、A/D変換処理後の受信信号を1OFDMシンボル分遅延させ、乗算器302は、A/D変換器102の出力である受信信号と、遅延器301の出力である1シンボル遅延された受信信号と、を乗算処理し、相関値を算出する。
【0087】
積算器303は、乗算器302の出力を積算し、最大値検出部304は、算出された相関値の積算値が最大となるタイミングを検出し、セレクタ105に出力する。
【0088】
次いで、上記構成を有する受信装置の動作について説明する。
【0089】
アンテナ101によって受信されたOFDM信号は、A/D変換器102によってディジタル信号に変換される。
【0090】
受信信号は、第一同期獲得部103によって、予め保持された既知シンボルとの相関値が算出され、積算された相関値が最大値を取るタイミングが検出される。
【0091】
又、受信信号は、第二同期獲得部104によって、受信信号を一OFDMシンボル遅延させた信号との相関値が算出され、積算された相関値が最大値を取るタイミングが検出される。
【0092】
大小比較部106の出力に基づいてセレクタ105によって選択された第一同期獲得部103の出力又は第二同期獲得部104の出力いずれか一方は、FFT回路107に入力され、受信信号に対するFFT処理開始タイミングとして用いられる。
【0093】
このように、本実施の形態によれば、通信開始直後は、周波数オフセットの影響を受けない第2の方式で同期を獲得し、周波数オフセットが充分に補償されると、第2の方式より精度が高い第1の方式を用いて同期を獲得するため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0094】
なお、図2に示す第一同期獲得部103の構成については、硬判定部202を省いた構成を採ってもよく、又、図13に示したような乗算器を用いない構成としてもよい。
【0095】
(実施の形態2)
本実施の形態に係る受信装置は、実施の形態1と同様の構成を有し、但し回線品質に応じてしきい値を可変とするものである。
【0096】
通常、周波数オフセットの補償には、回線品質が悪い場合ほど長い時間を要する。そこで、本実施の形態においては、第2の方式から第1の方式に切り替えるまでの時間を決定するしきい値を回線品質に応じて可変とし、周波数オフセットが確実に補償され、充分に小さい値となってから第1の方式に切り替えるものである。
【0097】
なお、ここでは、しきい値として、しきい値A及びしきい値B(しきい値A>しきい値B)の2値を設けるものとし、回線品質が悪い場合にはしきい値Aを用いて第1の方式に切り替えるまでの時間を長くし、回線品質が良い場合にはしきい値Bを用いて第1の方式に切り替えるまでの時間を短くするものとする。
【0098】
以下、図4を用いて、本実施の形態に係る受信装置について説明する。図4は、本発明の実施の形態2に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0099】
図4において、セレクタ401は、回線品質情報を切替制御信号とし、回線品質が悪い場合にはしきい値Aを大小比較部106に出力し、回線品質が良い場合にはしきい値Bを大小比較部106に出力する。
【0100】
回線品質情報を得る方法については、既に様々な方法が提案されているため、ここでは詳細な説明は省略するが、例えば、判定部109の入力信号と出力信号との差、すなわち判定誤差を用いてもよく、又、いわゆるCRCチェックの判定結果を用いてもよい。
【0101】
このように、本実施の形態によれば、第2の方式から第1の方式に切り替えるまでの時間を決定するしきい値を回線品質に応じて可変とし、周波数オフセットが確実に補償され、受信信号の位相回転量が充分に小さい値となってから第1の方式に切り替えるため、周波数オフセットの補償が不十分なまま第1の方式に切り替わり、シンボル同期引き込み特性が劣化することを防止することができる。
【0102】
なお、ここでは、予め保持され選択的に用いられるしきい値として大小2値を設ける場合について説明したが、本発明はこの条件に拘束されるものではなく、回線品質が悪い時ほど第2の方式から第1の方式に切り替える時期を遅くすることができるのであれば、しきい値の数及び各値は任意に定めることができる。
【0103】
(実施の形態3)
本実施の形態に係る受信装置は、実施の形態1と同様の構成を有し、但し周波数オフセット検出値に応じて二方式を切り替えるものである。
【0104】
実施の形態1、2に示したように、セレクタにおけるタイミングの出力回数に基づいて第2の方式から第1の方式に切り替える方法は、簡便ではあるが、周波数オフセットが充分に補償されたか不確実であるため、本実施の形態においては、受信信号の位相回転量を監視し、周波数オフセットが充分に補償されたと判断された時に第1の方式に切り替えるようにする。
【0105】
以下、図5を用いて、本実施の形態に係る受信装置について説明する。図5は、本発明の実施の形態3に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態1と同様の構成には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0106】
図5において、アークタンジェント演算部501には、第二同期獲得部104の積算器303の出力が入力され、積算結果に対してアークタンジェント演算が行われ、周波数オフセットにより生じた受信信号の位相回転量が検出される。
【0107】
大小比較部502は、アークタンジェント演算部501の出力である受信信号の位相回転量を任意のしきい値と大小比較し、位相回転量がしきい値を下回った時に、周波数オフセットの補償が充分にされたと判断して、通信開始時から用いられている第2の方式を第1の方式に切り替えるようにセレクタ105を制御する。
【0108】
このように、本実施の形態によれば、受信信号の位相回転量を監視し、周波数オフセットが充分に補償されてから第1の方式に切り替えるようにするため、周波数オフセットの値が大きい状態で第1の方式に切り替わることがなく、シンボル同期引き込み特性が劣化することを防止することができる。
【0109】
(実施の形態4)
本実施の形態に係る受信装置は、実施の形態3と同様の構成を有し、但し回線品質に応じてしきい値を可変とするものである。
【0110】
実施の形態3においては、回線品質が悪い場合、熱雑音等の影響により、周波数オフセットが既に充分に補償されているにもかかわらず、受信信号の位相回転量が大きい値を示し、第1の方式よりも精度の劣る第2の方式が適用される時間が必要以上に長くなる場合が生じる。
【0111】
そこで、本実施の形態においては、第2の方式から第1の方式に切り替える際の基準となる位相回転量に対するしきい値を回線品質に応じて可変とし、回線品質が悪い場合には、受信信号に定常的な位相回転が生じていると判断し、位相回転量に対するしきい値を大きくする。
【0112】
なお、ここでは、しきい値として、しきい値C及びしきい値D(しきい値C>しきい値D)の2値を設けるものとし、回線品質が悪い場合にはしきい値Cを用い、回線品質が良い場合にはしきい値Dを用いるものとする。
【0113】
以下、図6を用いて、本実施の形態に係る受信装置について説明する。図6は、本発明の実施の形態4に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態3と同様の構成には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0114】
図6において、セレクタ601は、回線品質情報を切替制御信号とし、回線品質が悪い場合にはしきい値Cを大小比較部502に出力し、回線品質が良い場合にはしきい値Dを大小比較部502に出力する。
【0115】
回線品質情報を得る方法については、既に様々な方法が提案されているため、ここでは詳細な説明は省略するが、例えば、判定部109の入力信号と出力信号との差、すなわち判定誤差を用いてもよく、又、いわゆるCRCチェックの判定結果を用いてもよい。
【0116】
このように、本実施の形態によれば、回線品質が悪い場合には、受信信号に定常的な位相回転が生じていると判断し、位相回転量に対するしきい値を大きくするため、第1の方式よりも精度の劣る第2の方式が用いられる時間が必要以上に長くなることを防止することができる。
【0117】
なお、ここでは、予め保持され選択的に用いられるしきい値として大小2値を設ける場合について説明したが、本発明はこの条件に拘束されるものではなく、回線品質が悪い時ほど大小比較部502におけるしきい値を大きくすることができるのであれば、しきい値の数及び各値は任意に定めることができる。
【0118】
(実施の形態5)
本実施の形態に係る受信装置は、実施の形態4と同様の構成を有し、但し回線品質情報を複数フレーム分平均化してから用いるものである。
【0119】
以下、図7を用いて、本実施の形態に係る受信装置について説明する。図7は、本発明の実施の形態5に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態4と同様の構成には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0120】
図7において、平均化部701は、フレーム毎に検出された回線品質情報を、複数フレーム分平均化して、セレクタ601に出力する。
【0121】
このように、本実施の形態によれば、複数フレームにおいて検出された回線品質情報を平均化してから用いるため、回線品質推定精度が向上し、しきい値設定がより適切に行われ、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【0122】
(実施の形態6)
本実施の形態に係る受信装置は、実施の形態5と同様の構成を有し、但し位相回転量がしきい値を下回る回数が所定回数続いた時に同期方式を切り替えるものである。
【0123】
実施の形態3から5で述べた切替方法においては、算出された受信信号の位相回転量が一度でもしきい値を下回れば、第2の方式から第1の方式に切替を行うため、周波数オフセットが充分に補償されたいないにもかかわらず、偶発的に位相回転量が小さい値を示した時に第1の方式に切り替わってしまう。
【0124】
そこで、本実施の形態においては、位相回転量がしきい値を下回った回数を監視し、この回数が所定回数連続で続いた時に、第2の方式から第1の方式に切り替えるようにする。
【0125】
以下、図8を用いて、本実施の形態に係る受信装置について説明する。図8は、本発明の実施の形態6に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図である。なお、実施の形態5と同様の構成には同一の符号を付し、詳しい説明は省略する。
【0126】
図8において、カウンタ801は、大小比較部502の出力である比較結果に基づいて、アークタンジェント演算部501の出力である受信信号の位相回転量がしきい値を下回った連続回数を計数する。
【0127】
大小比較部802は、カウンタ801によって係数された連続回数がしきい値に達したか否かを判定し、連続回数がしきい値に達した時には、第1の方式を用いるようにセレクタ105に切替を指示する。
【0128】
このように、本実施の形態によれば、位相回転量がしきい値を下回った回数を監視し、この回数が所定回数連続で続いた時に、第2の方式から第1の方式に切り替えるため、周波数オフセットが充分に補償されていないにもかかわらず、偶発的に位相回転量が小さい値を示した時に第1の方式に切り替わってしまうことを防止することができる。
【0129】
なお、上記連続回数は任意に定めることができ、又、回線品質に応じて可変とすることも可能である。
【0130】
ここで、上記実施の形態3から6においては、通信開始時は第2の方式を用い、しばらくして周波数オフセットが充分に補償されてからは第1の方式を用いるため、第1の方式に切り替わってからは第二同期獲得部104を稼動させる必要がなく、電源の供給を停止し、低消費電力化を図ることも可能である。
【0131】
又、上記実施の形態3から6においては、伝搬環境の時間的な変化によって、通信開始直後に限らず通信中にも受信信号に位相回転が生じ、周波数オフセットの値が大きくなる場合が生じる可能性があることに鑑み、常に周波数オフセット検出値を監視し、第1の方式と第2の方式を通信中常に切り替えられるようにすることも可能である。
【0132】
更に、上記実施の形態1から6においては、既知シンボルとしてパイロットシンボルを用いることが可能であり、又、パイロットシンボルの前段に設けられた専用の同期用シンボルを用いることも可能である。
【0133】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来提案されている二つの同期獲得方法に関する方式を切り替えて用いるため、シンボル同期引き込み特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図2】本発明の実施の形態1に係る受信装置の第一同期獲得部の概略構成を示す要部ブロック図
【図3】本発明の実施の形態1に係る受信装置の第二同期獲得部の概略構成を示す要部ブロック図
【図4】本発明の実施の形態2に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図5】本発明の実施の形態3に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図6】本発明の実施の形態4に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図7】本発明の実施の形態5に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図8】本発明の実施の形態6に係る受信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図9】(a)OFDM方式の移動体通信におけるフレームフォーマットの一例を示す模式図
(b)OFDM方式の移動体通信におけるフレームフォーマットの一例を示す模式図
【図10】従来提案されている第1の方式における受信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図11】従来提案されている第1の方式における受信装置の相関器の概略構成を示す要部ブロック図
【図12】従来提案されている第1の方式における相関値算出結果を示す模式図
【図13】従来提案されている第1の方式における受信装置の相関器の別の概略構成を示す要部ブロック図
【図14】従来提案されている第2の方式における受信装置の概略構成を示す要部ブロック図
【図15】従来提案されている第2の方式における相関値算出結果を示す模式図
【符号の説明】
103 第一同期獲得部
104 第二同期獲得部
105 セレクタ
Claims (9)
- 受信信号中の既知信号と予め保持する既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値をとる第一タイミングを検出する第一タイミング検出手段と、
受信信号中の既知信号と受信信号を遅延させた信号中の既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値をとる第二タイミングを検出する第二タイミング検出手段と、
受信信号に対してフーリエ変換を行う変換手段と、
通信開始時は前記第二タイミングを前記フーリエ変換の処理開始タイミングとして選択し、通信中において前記処理開始タイミングを前記第二タイミングから前記第一タイミングに切り替える選択手段と、
を具備する受信装置。 - 前記選択手段は、回線品質が悪いほど前記第二タイミングを前記処理開始タイミングとして選択する時間を長くする、
請求項1記載の受信装置。 - 前記選択手段は、受信信号の位相回転量がしきい値を下回ったときに前記処理開始タイミングを前記第二タイミングから前記第一タイミングに切り替えるとともに、回線品質が悪いほど前記しきい値を大きくする、
請求項1記載の受信装置。 - 前記選択手段は、前記回線品質として複数フレーム分の回線品質の平均値を用いる、
請求項3記載の受信装置。 - 前記選択手段は、受信信号の位相回転量がしきい値を下回る状態が継続するときに前記処理開始タイミングを前記第二タイミングから前記第一タイミングに切り替える、
請求項1記載の受信装置。 - 受信信号中の既知信号と予め保持する既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値をとる第一タイミングを検出する第一タイミング検出手段と、
受信信号中の既知信号と受信信号を遅延させた信号中の既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値をとる第二タイミングを検出する第二タイミング検出手段と、
受信信号に対してフーリエ変換を行うフーリエ変換手段と、
受信信号の位相回転量がしきい値以上の場合は前記第二タイミングを前記フーリエ変換の処理開始タイミングとして選択し、前記位相回転量が前記しきい値を下回る場合は前記第一タイミングを前記処理開始タイミングとして選択する選択手段と、を具備し、
前記選択手段は、回線品質が悪いほど前記しきい値を大きくする、
受信装置。 - 請求項1または6記載の受信装置を具備する通信端末装置。
- 請求項1または6記載の受信装置を具備する基地局装置。
- 受信信号中の既知信号と予め保持する既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値をとるタイミングをシンボル同期タイミングとする第一の方法と、受信信号中の既知信号と受信信号を遅延させた信号中の既知信号との相関値を積算し、この積算値が最大値をとるタイミングをシンボル同期タイミングとする第二の方法と、を切り替えて用いる同期獲得方法であって、
通信開始時に前記第二の方法を用いる時間を設け、前記時間の経過後に前記第二の方法から前記第一の方法に切り替える、
同期獲得方法。
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