JP4378856B2 - 選択ダイバーシティを用いたofdm受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各キャリアがシンボル区間内で相互に直交するように各キャリアの周波数が設定されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の受信装置に係り、特に、信号間の相関が小さくなるように配置された複数のアンテナで受信した信号を用いるダイバーシティ受信を行うOFDM受信装置に関する。
【0002】
更に詳しくは、本発明は、複数の受信信号のうち最も信号電力が強い受信信号を選択的に使用する選択的ダイバーシティ受信を行うことで小型に構成されたOFDM受信装置に係り、特に、選択的ダイバーシティ受信を効率的に行うOFDM受信装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
近年、携帯電話や車載電話など移動通信の普及と需要が目覚しく進展している。今や誰もが移動通信機器を使用し、社会生活上の必需品として認知されつつある。
【0004】
移動伝搬環境で無線伝送を行う場合、フェージングによる伝送品質の劣化が特に問題となる。
【0005】
無線伝送の高速化・高品質化を実現する技術として「OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式」が期待されている。OFDM方式とは、マルチキャリア(多重搬送波)伝送方式の一種で、各キャリアがシンボル区間内で相互に直交するように各キャリアの周波数が設定されている。情報伝送の一例は、シリアルで送られてきた情報を情報伝送レートより遅いシンボル周期毎にシリアル/パラレル変換して出力される複数のデータを各キャリアに割り当ててキャリア毎に変調を行い、その複数キャリアについて逆FFTを行うことで周波数軸での各キャリアの直交性を保持したまま時間軸の信号に変換して送信する。例えば、各キャリアはBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調を行うとして情報伝送速度の256分の1のシンボル周期でシリアル/パラレル変換するとキャリア総数は256となり、逆FFTは256キャリアについて行うことになる。復調はこの逆の操作、すなわちFFTを行なって時間軸の信号を周波数軸の信号に変換して各キャリアについてそれぞれの変調方式に対応した復調を行い、パラレル/シリアル変換して元のシリアル信号で送られた情報を再生するといったことで行なわれる。OFDM伝送方式は、遅延波があっても良好な伝送特性を有することが実験で確かめられている。
【0006】
OFDM方式による伝送は、同じ伝送容量のシングルキャリア伝送方式に比べ、1シンボル周期が長くなるので、到来波の遅延時間差が大きなマルチパス・フェージングや選択性フェージングに対する耐フェージング特性が強いという特徴がある。しかしながら、到来波の遅延時間差が比較的小さなフラット・フェージングに対する耐フェージング特性は強いとは言い難い。
【0007】
フラット・フェージングに対する有効な対策としては、信号間の相関が小さくなるように配置された複数のアンテナで受信した信号を用いる「ダイバーシティ(diversity)受信」が有効であることが知られている。ダイバーシティ受信には、複数の受信信号のうち最も信号電力が強い受信信号を選択的に使用する「選択的ダイバーシティ」と、複数の受信信号をそれぞれ復調してその最大比合成をとる「最大比合成ダイバーシティ」が挙げられる。
【0008】
装置規模から比較すると、選択的ダイバーシティは受信信号選択後の受信系統を1つにまとめることができるが、最大比合成ダイバーシティは復調に至るまでの受信系統が受信信号毎に必要となるため大規模となる。また、ダイバーシティ利得の面で比較すると、選択的ダイバーシティは最大比合成ダイバーシティよりも2dB程度劣化する。したがって、ダイバーシティ受信を行う際は、所望する受信装置の規模とダイバーシティ利得の双方の面から、いずれの方式が適切かを判断する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、各キャリアがシンボル区間内で相互に直交するように各キャリアの周波数が設定されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の優れた受信装置を提供することにある。
【0010】
本発明の更なる目的は、信号間の相関が小さくなるように配置された複数のアンテナで受信した信号を用いるダイバーシティ受信を行う、優れたOFDM受信装置を提供することにある。
【0011】
本発明の更なる目的は、複数の受信信号のうち最も信号電力が強い受信信号を選択的に使用する選択的ダイバーシティ受信を行うことで小型に構成された、優れたOFDM受信装置を提供することにある。
【0012】
本発明の更なる目的は、選択的ダイバーシティ受信を効率的に行うことができる、優れたOFDM受信装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、複数のOFDM(直交周波数多重分割)受信信号を選択的に使用する選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置であって、
受信アンテナと該受信アンテナを介して受信した信号をRF周波数帯からベースバンド信号にダウンコンバートするRF部と該ダウンコンバートされたベースバンド信号をA/D変換して複素ディジタル信号に変換するディジタル変換部をそれぞれ含む複数の受信系統と、
各受信系統におけるフーリエ変換前の複素ディジタル信号を電力測定した結果に基づいて、前記複数の受信系統からの複素ディジタル信号のうち1つを選択する選択手段と、
該選択された複素ディジタル信号についてOFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行ってOFDMサブキャリア毎の複素ディジタル信号を求めるFFT部と、
該OFDMサブキャリア毎の複素ディジタル信号のシンボル復調を行う復調部と、
を具備することを特徴とする選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置である。
【0014】
前記選択手段は、
FFTサイズや伝送品質情報などの信号制御情報、及び/又は、相関検出情報を用いて電力測定制御情報を設定する電力測定制御部と、
該電力測定制御情報に従って積分周期や積分タイミングを逐次切り替えて複素ディジタル信号の電力測定を行う、前記の各受信系統毎に設けられた電力測定部と、
各電力測定部における測定結果を比較する電力比較部と、
前記電力比較部における電力比較情報を基に、前記の複数の受信系統からの複素ディジタル信号のうち1つを選択するセレクタとで構成することができる。
【0015】
また、本発明に係る選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置は、相関ピーク電力及びFFTウィンドウの先頭位置などの相関検出情報の検出を行う相関検出部をさらに備えてもよい。このような場合、前記FFT部は、前記相関検出部の検出結果に従って、選択された複素ディジタル信号についてOFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行ってOFDMサブキャリア毎の複素ディジタル信号を求めることができる。
【0016】
また、前記電力測定部は、
入力する複素ディジタル信号の積分ダンプを行う積分ダンプ部と、
該積分ダンプ部における積分値と所定の閾値とを比較する電力閾値比較部と、
外部から供給される電力測定制御情報(信号制御情報や相関検出情報)及び/又は前記閾値比較部における比較結果を基に、前記積分ダンプ部が使用する積分情報(積分ダンプ積分周期やリセット・タイミング)及び/又は前記電力閾値比較部が使用する閾値情報を決定する電力測定タイミング制御部とで構成することができる。
【0017】
このような場合、前記積分ダンプ部は積分周期毎に求まる電力測定結果であるダンプ値以外に積分途中の積分データを出力して、前記電力閾値比較部は信号制御情報と相関検出情報に基づいて設定される電力閾値と積分データとの比較を行うとともに該比較結果を電力測定タイミング制御部並びに電力測定制御部に出力し、
また、前記電力測定制御部は、積分周期毎の電力測定結果だけでなく積分途中の積分データを基に電力測定の制御を行うようにしてもよい。
【0018】
また、前記電力測定部は、前記電力閾値比較部における比較結果のうち伝送品質を保証できる電力閾値以下の値を示すものがある場合は、少なくとも1つの最も大きな比較結果に対応する受信系統の複素ディジタル信号については電力測定を継続するが、残りは電力測定を必要に応じて停止するようにしてもよい。
【0019】
また、前記相関検出部が相関検出を行う際、FFTウィンドウ位置の成否判定とOFDM信号周期毎の位相差から位相誤差と周波数誤差の計算を行い、FFTウィンドウ位置情報と位相及び周波数誤差を併せて検出した相関信号のピーク本数やそのピーク電力を相関検出結果として前記電力測定制御部に出力するようにしてもよい。
【0020】
また、本発明に係る選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置は、初期同期時においては、あらかじめ設定された積分周期やタイミングで複素ディジタル信号の電力測定を行うようにしてもよい。このような場合、該電力測定結果に基づいて前記電力比較部で比較して値の大きい方を選択して電力比較情報として前記セレクタに出力し、
前記セレクタは該電力比較情報に従って該当する複素ディジタル信号を選択的に前記相関検出部に出力し、
前記相関検出部は該選択された複素ディジタル信号の相関をとって相関電力測定を行い、相関ピーク電力とFFTウィンドウ先頭位置の検出を行うことができる。
【0021】
また、本発明に係る選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置は、初期同期獲得後においては、前記電力測定部の各々は、前記電力測定制御部で設定された積分周期やタイミングに従って複素ディジタル信号の電力測定を行うようにしてもよい。このような場合、前記電力比較部は、各電力測定結果を比較して値の大きい方を選択して電力比較情報として前記セレクタに出力し、
前記セレクタは該電力比較情報に従って該当する複素ディジタル信号を選択的に前記FFT部並びに前記相関検出部に出力し、
前記FFT部は該選択された複素ディジタル信号についてOFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行うとともに、前記復調部はフーリエ変換されたサブキャリア毎の複素ディジタル信号の復調処理を行い、
前記相関検出部は該選択された複素ディジタル信号の相関をとって相関電力を測定して相関ピーク電力とFFTウィンドウ位置の検出を行うことができる。
【0022】
また、本発明に係る選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置は、初期同期に成功するまでは、FFT部及び復調部を作動させないようにしてもよい。
【0023】
【作用】
本発明に係る選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置は、複数の受信アンテナすなわち複数の受信系統を備えている。各受信系統では、受信アンテナの受信信号を、RF部及びディジタル変換部によって複素ディジタル信号に変換して、バッファ及び電力測定部に送る。
【0024】
電力測定部は、信号制御情報と相関検出情報を用いて設定された電力測定制御情報に従って積分周期や積分タイミングを逐次切り替えながら、複素ディジタル信号の電力測定を行う。信号制御情報は、FFTサイズや伝送品質情報を含み、電力測定制御部から送られてくる。
【0025】
電力比較部は、各受信アンテナ毎の電力測定結果を比較して、値が最も大きいものを選択して、電力比較情報としてセレクタに出力する。セレクタでは、電力比較情報に従って、該当するバッファに記憶されている複素ディジタル信号を選択的に取り出して、FFT部及び相関検出部に出力する。
【0026】
相関検出部は、相関ピーク電力とFFTウィンドウの先頭位置の検出を行う。また、FFT部は、相関検出部における検出結果に従って、選択された複素ディジタル信号についてOFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行って、OFDMサブキャリア毎の複素ディジタル信号を求め、その結果を復調部に出力する。復調部は、該サブキャリア毎の複素ディジタル信号のシンボル復調を行う。
【0027】
したがって、本発明に係る選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置によれば、複数のアンテナで受信したOFDM信号の選択ダイバーシティを、フーリエ変換の前に行うことができる。また、FFT部、復調部、相関検出部を、受信アンテナ毎に配置せず、1系統にまとめることができるので、装置の全体構成が簡素化されコスト低減につながる。
【0028】
電力測定部は、例えば、積分ダンプ部と、電力閾値比較部と、電力測定タイミング制御部により構成される。積分ダンプ部は、FFTサイズ、伝送品質といった信号制御情報と相関検出情報に従って、積分周期や積分タイミングを逐次切り替えて、受信信号の電力測定を行う際に、積分周期毎に求まる電力測定結果であるダンプ値以外に、積分途中の積分データを電力閾値比較部に出力する。電力閾値比較部は、信号制御情報と相関検出情報に基づいて決定された電力閾値と比較して、該比較結果を電力測定タイミング制御部並びに電力測定制御部に送るようになっている。したがって、積分周期毎の電力測定結果だけでなく、積分途中の積分データを基に、電力測定の制御を行うことができる。
【0029】
また、電力測定部は、積分周期毎に求まる電力測定結果すなわち積分ダンプ値以外に、積分途中の積分データを出力して、信号制御情報と相関検出情報に基づいて設定された電力閾値との比較を行い、比較結果を電力測定タイミング制御部に送る際に、さらに該比較結果を電力測定制御部に送るようにしてもよい。このような場合、電力測定制御部は、該比較結果のうち伝送品質を保証できる電力閾値以下の値を示すものがある場合は、少なくとも1つの最も大きな比較結果に対応する受信系統の複素ディジタル信号については電力測定を継続するが、残りは電力測定を必要に応じて停止することができる。この結果、複数のアンテナで受信したすべての信号を常時電力測定する必要がなくなり、消費電力を低減させることができる。
【0030】
また、相関検出部が相関検出を行う際、FFTウィンドウ位置の成否判定とOFDM信号周期毎の位相差から位相誤差と周波数誤差の計算を行うことで、FFTウィンドウ位置情報と位相及び周波数誤差を併せて検出した相関信号のピーク本数やそのピーク電力を相関検出結果として出力することができる。電力測定制御部は、このような相関検出結果に基づいて、遅延波の本数から伝送路の推定を行うことができる。
【0031】
また、初期同期時は、あらかじめ設定された積分周期やタイミングで、複素ディジタル信号の電力測定を行うようにしてもよい。
【0032】
このような場合、該電力測定結果に基づいて電力比較部で比較して値の大きい方を選択し、電力比較情報としてセレクタに出力し、セレクタは電力比較情報に従って該当するバッファから複素ディジタル信号を選択的に取り出して相関検出部に出力する。相関検出部は、選択された複素ディジタル信号の相関をとって相関電力測定を行い、相関ピーク電力とFFTウィンドウ先頭位置の検出を行う。
【0033】
初期同期獲得後は、電力測定制御部で設定された積分周期やタイミングに従って複素ディジタル信号の電力測定を行う。そして、電力測定結果に基づいて、電力比較部で比較して値の大きい方を選択し、電力比較情報としてセレクタに出力する。セレクタは、電力比較情報に従って、該当するバッファから複素ディジタル信号を選択的に取り出して、FFT部と相関検出部に出力する。FFT部は、選択された複素ディジタル信号についてOFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行い、後続の復調部はフーリエ変換されたサブキャリア毎の複素ディジタル信号の復調処理を行う。また、相関検出部は、選択された複素ディジタル信号の相関をとって相関電力の測定を行い、相関ピーク電力とFFTウィンドウ位置の検出を行うようにすることで、初期同期時においても選択ダイバーシティを行うことが可能となる。
【0034】
また、初期同期に成功するまでは、FFT部及び復調部を作動させないようにすることで、消費電力を低減することができる。
【0035】
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0036】
【発明の実施の形態】
本実施例に係る選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置の説明を行う前に、OFDM信号を送信するOFDM送信装置100の概略構成について、図1を参照しながら説明しておく。
【0037】
図1に示すように、OFDM送信装置100は、変調部101と、シリアル/パラレル変換部102と、IFFT103と、ガード区間挿入部104と、アナログ変換部105と、送信RF部106と、送信アンテナ107と、送信制御部108とで構成される。
【0038】
変調部101は、送信制御部108から供給される変調情報及びタイミングに従って入力データを変調処理して、シリアル/パラレル変換部102に出力する。
【0039】
シリアル/パラレル変換部102は、送信制御部108から供給されるFFT(高速フーリエ変換)サイズ及びタイミングに従って、入力されたシリアル・データをFFTサイズ分だけパラレル・データに変換して、IFFT部103に出力する。
【0040】
IFFT部103は、送信制御部108から供給されるFFTサイズ及びタイミングに従って、FFTサイズ分の逆FFTを行う。
【0041】
ガード区間挿入部104は、送信制御部108から供給されるガード・インターバル・サイズ、ガード・バンド・サイズ、及びタイミングに従って、ガード・インターバル(信号の一部を繰り返し伝送する区間)やガード・バンドなどのガード信号を挿入する。ガード・インターバルは、ガード・インターバル・サイズ以下のマルチパス伝搬を吸収して、受信品質の致命的な劣化を防止する。
【0042】
ガード信号が挿入されたディジタル送信信号は、アナログ変換部105において直交変調並びにD/A変換が施され、送信RF部106においてアップコンバートされて、送信アンテナ107から装置100外部に送信される。
【0043】
本実施例に係るOFDM受信装置は、選択的ダイバーシティを用いて、図1に示すOFDM送信装置100から送出されるOFDM信号を受信することができる。以下の説明では、本実施例に係るOFDM受信装置は、選択的ダイバーシティ受信を行うために2本の受信アンテナを使用するが、受信アンテナ本数はこれに限定されず、3本以上であっても同様に本発明の作用効果を奏することを理解されたい。
【0044】
図2には、本実施例に係るOFDM受信装置200の概略構成を示している。以下、同図を参照しながら説明する。
【0045】
各RF部203及び204は、それぞれ受信アンテナ201及び202において受信した信号をRF周波数帯からベースバンド信号にダウンコンバートする。各ディジタル変換部205及び206は、さらにベースバンド信号をA/D変換により複素ディジタル信号に変換する。各バッファ207及び208は、電力測定制御部209から供給される制御信号に従って、それぞれの複素ディジタル信号を遅延させて適正なタイミングで出力する。
【0046】
電力測定制御部209は、伝送品質情報や、相関検出部216からの情報に従って、電力積分周期の制御を行う。各電力測定部210及び211は、電力測定制御部209から供給される制御信号に従って、それぞれの複素ディジタル信号を積分してダンプする。電力積分周期は、フーリエ変換1周期の分のデータ単位に相当する。
【0047】
電力比較部212は、各電力測定部210及び211においてダンプされた電力測定結果の比較を行う。
【0048】
セレクタ213は、電力比較部212から出力される比較結果に基づいて、各バッファ207及び208にそれぞれ記憶された複素ディジタル信号のうちの1つを選択する。
【0049】
FFT部214は、セレクタ213から供給された複素ディジタル信号をOFDMシンボル1周期分の逆フーリエ変換された信号のフーリエ変換を行う。
【0050】
復調部215は、フーリエ変換されたサブキャリア毎の受信信号の復調処理を行う。
【0051】
相関検出部216は、ガード・インターバル信号の相関をとって、相関電力の測定を行い、その測定結果を基にFFTウィンドウ先頭位置及び位相、周波数誤差の検出を行う。検出結果は、電力測定制御部209に送出される。
【0052】
図2に示すようなOFDM受信装置200の構成によれば、選択的ダイバーシティ受信における受信信号の選択をFFT部214よりも前に配置して、フーリエ変換のための回路を1系統にまとめることができる。FFT部は一般に回路規模が大きいので、受信装置の構造を大幅に簡素化することができる。
【0053】
また、図2に示すようなOFDM受信装置200の構成によれば、受信信号をディジタル信号に変換した後に受信信号の選択を行うので、電力測定や同期のための精度を高くすることができる。
【0054】
次いで、このOFDM受信装置200による選択的ダイバーシティ受信動作について説明する。
【0055】
各受信アンテナ201及び202において受信された信号は、それぞれRF部203及び204に入力されてベースバンド信号に変換される。これらベースバンド信号は、各ディジタル変換部205及び206においてA/D変換並びに直交変換されて、ベースバンド複素ディジタル信号として各バッファ207及び208、並びに、各電力測定部210及び211に入力される。
【0056】
各電力測定部210及び211は、電力測定制御部209から供給される信号制御情報に従ってそれぞれの受信信号の電力を計算して、電力測定結果として電力比較部212に出力する。電力比較部212では、それぞれの電力測定結果を比較して、値の大きい方を選択して、電力比較情報としてセレクタ213に出力する。セレクタ213では、この電力比較情報に従って、2つのバッファ207及び208のうちいずれか一方を選択して複素ディジタル信号を取り出して、後続のFFT部214並びに相関検出部216に送出する。
【0057】
相関検出部216は、FFTウィンドウの先頭位置及び位相、周波数誤差の検出を行う。また、FFT部214は、相関検出部216による検出結果に従って、OFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行って、OFDMサブキャリア毎の複素シンボル値を求めて、その結果を復調部215に出力する。復調部215は、シンボル復調を行うことによって、復調シンボルを出力する。
【0058】
図2において、各受信系統毎に設けられた電力測定部210及び211は同一構成を備えている。図3には、電力測定部の概略的な構成を示している。電力測定部は、積分ダンプ部301と、電力閾値比較部302と、電力測定タイミング制御部303とで構成される。
【0059】
積分ダンプ部301は、電力測定タイミング制御部303から供給される積分ダンプ積分周期やリセット・タイミングといった積分情報に従って、入力する受信信号の積分ダンプを行う。
【0060】
電力閾値比較部302は、電力測定タイミング制御部303から供給される閾値と、積分ダンプ部301で計算された積分値とを比較して、その結果を電力測定タイミング制御部303に出力する。
【0061】
電力測定タイミング制御部303は、電力測定部の外から供給される(信号制御情報や相関検出情報)と、電力閾値比較部302から出力される比較結果を基に、積分情報と閾値情報を決定して、積分ダンプ部301及び電力閾値比較部302の各々に供給する。
【0062】
次いで、図3のように構成された電力測定部における動作について説明する。
【0063】
受信信号は積分ダンプ部301に入力される。積分ダンプ部301は、電力測定タイミング制御部303から与えられる積分周期や積分タイミングに従って受信信号の積分を行い、積分経過の値を電力閾値比較部302に出力し、さらに、積分終了時にダンプされたダンプ値を出力する。
【0064】
電力閾値比較部302は、電力測定タイミング制御部303から与えられる閾値と比較タイミングに従って、積分ダンプ部301が出力する積分経過と閾値とを比較し、その比較結果を電力測定タイミング制御部303に出力する。
【0065】
電力測定タイミング制御部303は、信号制御情報(FFTサイズやデータ・フォーマットなど)と相関検出情報、及び、電力閾値比較部302から出力される比較結果を基に、積分情報と閾値情報を決定して、積分ダンプ部301及び電力閾値比較部302の各々に供給する。
【0066】
図4には、相関検出部216の概略的な構成を示している。同図に示すように、相関検出部216は、遅延部401と、相関計算部402と、閾値比較部403と、相関判定部404と、相関検出制御部405とで構成される。
【0067】
遅延部401は、相関検出制御部405から供給されるタイミングに従って、受信信号を遅延させて適切なタイミングで出力する。
【0068】
相関計算部402は、遅延部401から入力する受信信号について、相関検出制御部405から供給される相関タイミングに従って相関電力を計算する。
【0069】
閾値比較部403は、相関計算部402における相関計算結果と、相関計算制御部405から供給される閾値との比較を行う。
【0070】
相関判定部404は、閾値比較部403から入力する閾値比較結果と、これまでに記憶された閾値比較結果に基づいて、FFTウィンドウ位置の成否判定と、OFDM信号周期毎の位相差から位相誤差と周波数誤差の計算を行い、FFTウィンドウ位置情報と位相及び周波数誤差を出力する。
【0071】
相関検出制御部405は、相関検出部216外から供給される相関検出制御情報に従って、初期同期、同期獲得後のそれぞれの過程における各ブロックのタイミング制御信号を生成する。
【0072】
次いで、図4のように構成された相関検出部216の動作を、図5及び図6の各々に示す相関検出タイミング例に従って説明する。
【0073】
本実施例では、OFDM信号は、OFDMシンボルDnと、OFDMシンボルの後半部分をガード区間として割り当てられた長さ分についてコピーしたガード・インターバルGnで構成され、Gn,Dnの順で伝送されるものとする(但し、n=1,2,…)。
【0074】
図5には、到来波が直接波のみ又はフラット・フェージングの場合の相関検出例を示している。同図に示すように、直接波のみを受信する場合、遅延部401において既知のシンボル周期Tsだけ遅延させる。
【0075】
相関検出部402では、相関検出制御部405から供給される相関積分回数及び相関計算タイミングに従って、遅延された受信信号と現時刻の受信信号の相関をとり、相関データを閾値比較部403に出力する。
【0076】
閾値比較部403では、相関検出部402から入力する相関データと相関検出制御情報に合わせてあらかじめ設定した閾値とを比較し、その相関閾値比較データを相関判定部404に出力し、相関判定部404は相関判定情報として出力する。
【0077】
[a−2]は、相関積分回数がTgに相当する時間を設定したときに受信信号の同期がとれた場合の相関検出信号のタイミングを示している。一度相関のデータのピークが検出されると、相関積分回数、相関計算タイミングを変更しない限り、OFDM信号1周期、すなわちTg+Tsの周期で相関ピークが検出されることを示している。
【0078】
[a−3]は、OFDM1周期で電力測定を行う場合の、電力測定部の積分ダンプ・タイミングを示している。初期同期時に同期獲得情報、雑音や伝搬環境の変化による相関ピーク位置のずれ情報が相関判定情報になる。
【0079】
また、図6には、マルチパス(多重反射電波伝搬)の場合の相関検出タイミング例を示している。但し、受信信号が直接波(D波)と遅延波(U波)からなる2波モデルとする。
【0080】
この場合の相関検出結果は、[b−2]に示すようにD波に対応する成分と、[b−4]に示すようにU波に対応する成分を含み、[b−5]に示すようにこれら各成分を加算した形の相関検出信号が出力されることになる。
【0081】
[b−6]は、D/U=3dBの場合におけるOFDM信号1周期で電力測定を行う場合の電力測定部の積分ダンプ・タイミングを示している。OFDM信号周期の先頭はD波とU波のうち相関検出信号の大きい方を基準に設定されていることから、積分ダンプ・タイミングの先頭もこのタイミングに一致させている。
【0082】
以下では、図2に示したOFDM選択ダイバーシティ合成受信装置200における電力測定動作について、図7〜図11の各々に示す電力測定タイミング・チャートを参照しながら説明する。
【0083】
図7は、初期同期時における電力測定タイミングである。初期同期時は、正しいFFTウィンドウが未だ検出されていないので、積分周期、積分タイミングは、s1〜s2に示すように、あらかじめ定められた初期値を用いて電力測定及び比較を行い、2つの受信信号のうち電力測定結果が大きい方の受信信号をセレクタ213から出力する。
【0084】
同期獲得に成功した場合、相関検出部216は同期獲得情報を電力測定制御部209に出力する。この結果、電力測定タイミングは、s3〜s5に示すようにFFTウィンドウと一致するように変更される。これ以後の電力測定は、FFTウィンドウの先頭から行うようにする。この過程における積分ダンプ部301の積分周期タイミングは、図7のc1〜c5のようになる。
【0085】
図8は、FFTサイズ変更時の電力測定タイミングである。この例では、FFTサイズ切り替えタイミングが既知であるとする。
【0086】
図示の例では、最初、s1及びs2におけるOFDM信号周期1で送信された信号が、2倍のFFTサイズを持つOFDM信号周期2に切り替えられたことを示しており、s3及びs4が切り替え後の信号に相当する。
【0087】
FFTサイズ切り替えタイミングは、FFTサイズ変更情報が信号制御情報として、切り替え直前の区間s2に電力測定制御部209に入力される。そして、次のOFDM信号周期の先頭、すなわち区間s3の先頭から指定された積分周期が電力測定制御部209で設定され、以後の電力測定は切り替え後の積分周期で行われる。この過程における積分ダンプ部301の積分周期タイミングは図8のc1〜c4のようになる。
【0088】
図9は、ガード・インターバル除去の電力測定タイミングである。OFDM信号周期の4分の1など、長いガード・インターバルが設定された場合、あるいは伝送品質の変動が大きい場合は、FFTウィンドウ外のガード・インターバル区間の電力を積分範囲から除去する方が、高精度の電力測定を行うことができる。図9に示す例では、ガード・インターバルを含んだ周期からガード・インターバルを除去した周期へ、積分ダンプ周期を切り替える様子を示している。
【0089】
同図の受信信号において、s1及びs2のOFDM信号周期では、ガード・インターバルを含んで積分され、s3〜s5がガード・インターバルを除いて積分ダンプされた信号に相当する。
【0090】
切り替えタイミングは、電力測定制御部209が、信号制御情報として供給されるガード・インターバル変更情報や伝送品質情報に基づいて判断する。切り替えが必要な場合には、切り替えるOFDM信号周期の先頭、すなわちs3の先頭から指定された積分周期が電力測定制御部209において設定され、以後の電力測定は切り替えられた積分周期で行うようにする。
【0091】
図9に示す例では、ガード・インターバルに相当する部分は、リセット信号が設定されている。この過程における積分ダンプ部301の積分周期タイミングは、同図のc1〜c4のようになる。
【0092】
図10は、フラット・フェージング環境における伝送品質情報を用いた電力測定タイミングの一例である。図示の電力測定は、任意のタイミングで積分ダンプ周期を切り替える過程を示しており、周波数歪みを伴わないフラット・フェージング環境において特に有効である。
【0093】
同図の受信信号において、s1及びs2のOFDM信号周期ではOFDM信号周期1周期で積分ダンプされ、s3〜s5がOFDM信号周期の2分の1周期で積分ダンプされた信号に相当する。これは、フラット・フェージングにおいてドップラ周波数が小さい場合から大きい場合に変化したなどの状況に相当し、外部から入力する信号制御情報である伝送品質情報又は電力測定部210,211内の電力閾値比較部302の比較結果から推定することができる。
【0094】
電力測定制御部209は、伝送品質情報と電力閾値比較部302の比較結果に基づいて積分周期の切り替えの有無を判断する。切り替えが必要な場合は、積分周期切り替え情報を電力測定部210,211に出力する。その後、積分ダンプ部301は、その直後のOFDM信号周期の先頭から新たに設定された積分周期で行うようにする。この過程における積分ダンプ部301の積分周期タイミングは、図10のc1〜c9のようになる。
【0095】
図11は、伝搬環境が動特性から静特性に変化した場合などの環境による伝送品質情報を用いた電力測定タイミングの一例を示している。
【0096】
同図の受信信号において、s1及びs2のOFDM信号周期ではOFDM信号周期の2分の1周期で積分ダンプされ、s3及びs4がOFDM信号周期の1周期で積分ダンプされた信号に相当する。この場合の積分ダンプ周期の切り替えは、図10に示した場合と同様の操作で実現することができる。この過程における積分ダンプ部301の積分周期タイミングは、図11のc1〜c8のようになる。
【0097】
[追補]
以上、特定の実施例を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。
【0098】
本明細書中では2本の受信アンテナを用いたOFDM選択ダイバーシティ合成受信装置を例に挙げて説明したが、3本以上の受信アンテナを用いた場合であっても、2本の受信アンテナによる電力測定タイミングを拡張して実現することができる。すなわち、図2に示す受信アンテナ、RF部、ディジタル変換部、電力測定部の各々を受信アンテナに相当する個数だけ増設し、電力比較部において最も電力の大きい受信アンテナの受信信号を判定して、セレクタでその受信信号を選択的に出力するように電力測定制御部が電力測定タイミングを制御すればよい。
【0099】
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
【0100】
【発明の効果】
以上詳記したように、本発明によれば、各キャリアがシンボル区間内で相互に直交するように各キャリアの周波数が設定されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の優れた受信装置を提供することができる。
【0101】
また、本発明によれば、信号間の相関が小さくなるように配置された複数のアンテナで受信した信号を用いるダイバーシティ受信を行う、優れたOFDM受信装置を提供することができる。
【0102】
また、本発明によれば、複数の受信信号のうち最も信号電力が強い受信信号を選択的に使用する選択的ダイバーシティ受信を行うことで小型に構成された、優れたOFDM受信装置を提供することができる。
【0103】
また、本発明によれば、選択的ダイバーシティ受信を効率的に行うことができる、優れたOFDM受信装置を提供することができる。
【0104】
本発明に係る選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置によれば、複数のアンテナで受信したOFDM信号の選択ダイバーシティを、フーリエ変換の前に行うことができる。また、FFT部、復調部、相関検出部を、受信アンテナ毎に配置せず、1系統にまとめることができるので、装置構成が簡素化されコスト低減につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】OFDM信号を送信するOFDM送信装置100の概略構成を示した図である。
【図2】本実施例に係るOFDM受信装置200の概略構成を示した図である。
【図3】電力測定部の概略構成を示した図である。
【図4】相関検出部216の概略構成を示した図である。
【図5】相関検出部216における相関検出タイミングを示したチャートであり、より具体的には、直接波のみ又はフラット・フェージングの場合の相関検出タイミングを示した図である。
【図6】相関検出部216における相関検出タイミングを示したチャートであり、より具体的には、マルチパス(2波モデルD/U=3dB)の場合の相関検出タイミングを示した図である。
【図7】選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置200における電力測定動作を示すタイミング・チャート(但し、初期同期時)である。
【図8】選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置200における電力測定動作を示すタイミング・チャート(但し、FFTサイズ変更時)である。
【図9】選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置200における電力測定動作を示すタイミング・チャート(但し、ガード・インターバル除去時)である。
【図10】選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置200における電力測定動作を示すタイミング・チャート(但し、回線品質情報を用いたとき(フラット・フェージング))である。
【図11】選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置200における電力測定動作を示すタイミング・チャート(但し、回線品質情報を用いたとき(マルチパス検出))である。
【符号の説明】
200…OFDM選択ダイバーシティ合成受信装置
201,202…受信アンテナ
203,204…RF部
205,206…ディジタル変換部
207,208…バッファ
209…電力測定制御部
210,211…電力測定部
212…電力比較部
213…セレクタ
214…FFT部
215…復調部
216…相関検出部
301…積分ダンプ部
302…電力閾値比較部
303…電力測定タイミング制御部
401…遅延部
402…相関計算部
403…閾値比較部
404…相関判定部
405…相関検出制御部
Claims (8)
- 複数のOFDM(直交周波数多重分割)受信信号を選択的に使用する選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置であって、
受信アンテナと該受信アンテナを介して受信した信号をRF周波数帯からベースバンド信号にダウンコンバートするRF部と該ダウンコンバートされたベースバンド信号をA/D変換して複素ディジタル信号に変換するディジタル変換部をそれぞれ含む複数の受信系統と、
各受信系統におけるフーリエ変換前の複素ディジタル信号を電力測定した結果に基づいて、前記複数の受信系統からの複素ディジタル信号のうち1つを選択する選択手段と、
該選択された複素ディジタル信号についてOFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行ってOFDMサブキャリア毎の複素ディジタル信号を求めるFFT部と、
該OFDMサブキャリア毎の複素ディジタル信号のシンボル復調を行う復調部と、
を具備し、
前記選択手段は、
FFTサイズや伝送品質情報などの信号制御情報、及び/又は、相関検出情報を用いて電力測定制御情報を設定する電力測定制御部と、
該電力測定制御情報に従って積分周期や積分タイミングを逐次切り替えて複素ディジタル信号の電力測定を行う、前記の受信系統毎に設けられた電力測定部と、
各電力測定部における測定結果を比較する電力比較部と、
前記電力比較部における電力比較情報を基に、前記の複数の受信系統からの複素ディジタル信号のうち1つを選択するセレクタと、
を含む、
ことを特徴とする選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置。 - さらに、相関ピーク電力及びFFTウィンドウの先頭位置などの相関検出情報の検出を行う相関検出部を備え、
前記FFT部は、前記相関検出部の検出結果に従って、選択された複素ディジタル信号についてOFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行ってOFDMサブキャリア毎の複素ディジタル信号を求める、
ことを特徴とする請求項1に記載の選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置。 - 前記電力測定部は、
入力する複素ディジタル信号の積分ダンプを行う積分ダンプ部と、
該積分ダンプ部における積分値と所定の閾値とを比較する電力閾値比較部と、
外部から供給される電力測定制御情報(信号制御情報や相関検出情報)及び/又は前記閾値比較部における比較結果を基に、前記積分ダンプ部が使用する積分情報(積分ダンプ積分周期やリセット・タイミング)及び/又は前記電力閾値比較部が使用する閾値情報を決定する電力測定タイミング制御部と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置。 - 前記積分ダンプ部は積分周期毎に求まる電力測定結果であるダンプ値以外に積分途中の積分データを出力して、前記電力閾値比較部は信号制御情報と相関検出情報に基づいて設定される電力閾値と積分データとの比較を行うとともに該比較結果を前記電力測定タイミング制御部並びに前記電力測定制御部に出力し、
前記電力測定制御部は、積分周期毎の電力測定結果だけでなく積分途中の積分データを基に電力測定の制御を行う、
ことを特徴とする請求項3に記載の選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置。 - 前記電力測定部は、前記電力閾値比較部における比較結果のうち伝送品質を保証できる電力閾値以下の値を示すものがある場合は、少なくとも1つの最も大きな比較結果に対応する受信系統の複素ディジタル信号については電力測定を継続するが、残りは電力測定を必要に応じて停止する、
ことを特徴とする請求項4に記載の選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置。 - 前記相関検出部が相関検出を行う際、FFTウィンドウ位置の成否判定とOFDM信号周期毎の位相差から位相誤差と周波数誤差の計算を行い、FFTウィンドウ位置情報と位相及び周波数誤差を併せて検出した相関信号のピーク本数やそのピーク電力を相関検出結果として前記電力測定制御部に出力する、
ことを特徴とする請求項2に記載の選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置。 - 初期同期時は、あらかじめ設定された積分周期やタイミングで複素ディジタル信号の電力測定を行うようにして、
該電力測定結果に基づいて前記電力比較部で比較して値の大きい方を選択して電力比較情報として前記セレクタに出力し、
前記セレクタは該電力比較情報に従って該当する複素ディジタル信号を選択的に前記相関検出部に出力し、
前記相関検出部は該選択された複素ディジタル信号の相関をとって相関電力測定を行い、相関ピーク電力とFFTウィンドウ先頭位置の検出を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置。 - 初期同期獲得後は、前記電力測定部の各々は、前記電力測定制御部で設定された積分周期やタイミングに従って複素ディジタル信号の電力測定を行い、
前記電力比較部は、各電力測定結果を比較して値の大きい方を選択して電力比較情報として前記セレクタに出力し、
前記セレクタは該電力比較情報に従って該当する複素ディジタル信号を選択的に前記FFT部並びに前記相関検出部に出力し、
前記FFT部は該選択された複素ディジタル信号についてOFDMシンボル1周期分のフーリエ変換を行うとともに、前記復調部はフーリエ変換されたサブキャリア毎の複素ディジタル信号の復調処理を行い、
前記相関検出部は該選択された複素ディジタル信号の相関をとって相関電力を測定して相関ピーク電力とFFTウィンドウ位置の検出を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の選択ダイバーシティを用いたOFDM受信装置。
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