JP2000171809A - 液晶表示装置用スペーサ - Google Patents

液晶表示装置用スペーサ

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JP2000171809A
JP2000171809A JP34560798A JP34560798A JP2000171809A JP 2000171809 A JP2000171809 A JP 2000171809A JP 34560798 A JP34560798 A JP 34560798A JP 34560798 A JP34560798 A JP 34560798A JP 2000171809 A JP2000171809 A JP 2000171809A
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crystal display
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JP34560798A
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Tetsuo Takano
哲男 鷹野
Kazuo Kubota
和男 久保田
Yasuhiro Yoneda
康洋 米田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均質な表示を可能とし、衝撃等により生じる
セルギャップ変化によるムラの発生も防止でき、また傷
その他の配向欠陥も防止できる液晶表示装置用スペーサ
の提供。 【解決手段】 粒径分布解析グラフにおいて、その最大
値の高さを 100H、ベースラインを0Hとしたとき、ベ
ースラインに水平な高さ3Hの線がグラフと重なる範囲
の長さL1(μm)、同じくベースラインに水平な高さ75H
の線がグラフと重なる範囲の長さL2(μm)の比L2/L1
が0.45以上1以下であり、かつ粒径分布の標準偏差が
1.0μm 以下で、その10%圧縮弾性率が2940〜6860MPa
である液晶表示装置用スペーサ、その製造方法及びこの
スペーサを用いる液晶表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置用ス
ペーサに関し、特に大型の液晶表示装置においてセルギ
ャップ均一性を高くしてムラのない均質な表示を可能と
し、また完成後に主に衝撃を与えられることによって生
じるセルギャップ変化によるムラの発生も防止する、液
晶表示装置用スペーサ及び液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】液晶表
示装置は、図5に示されるような構造を持っている。上
下のガラス基板2の表面には、所定の形状にパターン化
された透明電極3とそれを覆う配向膜4があり、2枚の
ガラス基板の間には液晶材料5が注入されており、ガラ
ス基板の周辺部はシール剤6で封止されている。液晶セ
ルの間隔を一定に保つため、スペーサ7が、均一に分散
配置されており、液晶セルの間隔は一般に1〜30μm で
ある。ガラス基板の両外側には偏光板1が配設されてい
る。
【0003】液晶はガラス基板上の電極にかけられる電
圧の制御により、バックライトからの光を通過させた
り、遮断したりするシャッター機能を担っているが、こ
のガラス基板間の間隔(セルギャップ)が均一でない場合
には光の透過度が不均一になるために表示ムラを起こ
す。高品位な表示を実現するには、まずセルギャップ均
一性が高く均質な表示が可能であることが必要である。
また、たとえ始めはムラがなくとも、衝撃等によりセル
ギャップ変化が誘発されるとやはり表示ムラ(以下衝撃
ムラと表記)が発生するため、これを防止することが必
要である。パネルの大型化に伴い衝撃ムラは格段に発生
しやすくなる傾向となっているため、これらのムラを同
時に防止することがより重要になってきている。傷等の
表示欠陥の発生防止も当然必要である。このような特性
は、TN、STN、MIM、TFT、さらに最近商品化
されてきている横電界駆動方式TFT等、一般的に商品
化されている液晶表示装置においては程度の差はあるが
基本的に同一である。
【0004】これまでの液晶表示装置用スペーサは、主
に樹脂系スペーサ、シリカ系スペーサ、樹脂/シリカハ
イブリッド系スペーサが使用されている。これらのスペ
ーサは、あらかじめ粒径分布の広いものを合成した後に
精密な分級操作を施し粒径分布を狭くすることにより得
られたものと、シード重合等のように合成の段階で粒径
分布の狭いものを直接得たものとに分けられる。しか
し、分級操作が行なわれる前者のスペーサは、衝撃ムラ
が発生しにくい反面、セルギャップ均一性で劣るという
欠点があり、他方、シード重合等で粒径分布の狭いもの
を直接合成する後者のスペーサは、セルギャップ均一性
は良好で均質な表示が可能であるが、その反面衝撃ムラ
が発生しやすいという欠点を有しており、両性能を両立
するにはどちらも不十分なものであった。
【0005】また、液晶表示装置用スペーサが一定の硬
度をもつこともセルギャップ均一性を高くする方法とし
て必要である。例えば、スペーサが軟らかすぎる場合、
散布密度の差やスペーサの塑性変形によりセルギャップ
変化が発生しムラの原因となったり、逆に硬すぎる場合
には衝撃や振動等によるスペーサの移動が起こりやすく
なり、ガラス基板の1方向に向かって移動が起こると、
散布密度に大きな差が生じセルギャップが変化しムラが
発生する。更にスペーサが硬すぎる場合には、衝撃や振
動でスペーサが移動し配向膜に傷をつけ表示欠陥となっ
たり、温度が低下したときに液晶の体積が収縮してもス
ペーサが追随して収縮しにくいために、液晶セル中に減
圧に伴う気泡が生じる等の不都合も生じることがあっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定の粒径
分布パターンをもち、かつ一定の硬度をもつスペーサ
が、液晶表示装置において均質な表示を可能とし、かつ
衝撃印加後に生じるセルギャップ変化によるムラの発生
も防止でき、また傷その他の配向欠陥も防止できること
を見出した。
【0007】即ち本発明は、粒径分布解析グラフにおい
て、その最大値の高さを 100H、ベースラインを0Hと
したとき、ベースラインに水平な高さ3Hの線がグラフ
と重なる範囲の長さL1(μm)、同じくベースラインに
水平な高さ75Hの線がグラフと重なる範囲の長さL2(μ
m)の比L2/L1が、0.45以上1以下であり、かつ粒径
分布の標準偏差が 1.0μm以下で、その10%圧縮弾性率
が2940〜6860MPa (300〜700kgf/mm2) である液晶表示装
置用スペーサ、その製造方法及びこのスペーサを用いる
液晶表示装置を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】粒径分布解析グラフは、スペーサ
の全粒子をある一定範囲の粒径ごとに等間隔に区切った
とき、それぞれの範囲毎にどれだけの粒子が存在してい
るかを全粒子数に対する百分率(%、以下粒径分布確率
と表記)で表し、縦軸を粒径分布確率、横軸に分割した
粒径をとって粒度分布グラフとして表したものである。
このときに区切ったそれぞれの一定の粒径範囲を、この
グラフの分解能と呼ぶ。
【0009】模式的にこれらの数値の関係を図示する
と、図1の様に表される。ただし、粒径分布解析グラフ
は、本来は柱状グラフで表されるが、見やすくするため
に図1は折れ線グラフとして示している。
【0010】図1で示すように、縦軸を粒径分布確率、
横軸に分割した粒径をとった粒径分布グラフの最大値の
高さを 100H、ベースラインを0Hと規定する。これを
高さの基準として、ベースラインに水平な高さ3Hの線
が、グラフと重なる範囲の長さL1(μm)とする。同じく
ベースラインに水平な高さ75Hの線が、グラフと重なる
範囲の長さをL2 とする。
【0011】また、ベースラインに水平な高さ85Hの線
をもとに、上記L1 やL2 と同様にグラフと重なる範囲
の長さを求めたものがL3 、高さ50Hの線をもとにした
長さがL4 である。
【0012】さらに、その最大値の高さを 100H、ベー
スラインを0Hとしたとき、ベースラインに水平な高さ
3Hの線がグラフと重なる範囲で最も大粒径側の点P2
と、同じくベースラインに水平な高さ75Hの線がグラフ
と重なる範囲で最も大粒径側の点P1 を結ぶ線の傾き
が、K12であり、その傾きの向きを考慮しない値という
意味で、その絶対値をabs(K12) として示す。
【0013】尚、粒径分布解析グラフの測定データの分
解能は0.02μm 以内とする。また、それぞれの高さの線
がグラフと重なる範囲が2つ以上ある時は、その長さの
総和をL1 等の長さとする。ここで、「それぞれの高さ
の線がグラフと重なる範囲が2つ以上ある時」は、二峰
性を示す分布等で現れ、例えば図2で示す二峰性分布
は、ベースラインに水平な高さ75Hがグラフと重なる範
囲は、二つある。
【0014】即ち、図2のように、高さ75Hの線がグラ
フと重なる部分の小粒径側をl2 、大粒径側をm2 とし
た場合、「その長さの総和をL2 の長さとする」から、
L2はl2 とm2 の和になる。一方、「ベースラインに
水平な高さ75Hの線がグラフと重なる範囲のうち平均粒
径以上の部分」はm2 しかないので、M2 =m2 とな
る。同様に、L3 もl3 とm3 の和になる。
【0015】粒径分布解析グラフ本来の柱状グラフでの
L1 、L2 の正確な定義は、拡大図としてそれぞれ図
3、図4に図示できる。図3および図4の柱状グラフに
おける、解析のために区切ったそれぞれの一定の粒径範
囲、即ち柱一本の幅がこのグラフの分解能である。ま
た、L1 、M1 はベースラインに水平な高さ3Hの線が
グラフと重なる範囲の長さであるから、正確には図3の
ようになる。L2 、M2 も同様に、正確には図4のよう
になる。その他L3 、L4 もベースラインに水平な線の
高さが違うだけでL1 、L2 と同様な定義となる。
【0016】次に、粒径分布解析の測定方法および条件
を説明する。スペーサー0.03gをあらかじめ濾過等の微
粒子を除く処理を行ったドデシル硫酸ナトリウム(以下
SDS と略記)の 0.4重量%水溶液に均一に分散させスペ
ーサ分散液を調製する。粒径測定器(コールターマルチ
サイザーII、コールターカウンター社製)のスイッチを
投入し30分以上放置して安定させ、粒径補正を済ませて
おく。測定アパチャーはサンプル通過孔50μm のものを
用い、測定個数は50万個に設定する。
【0017】次に上記スペーサ分散液を粒径測定器にセ
ットし、付属の濃度ゲージが5%を示すよう調整する。
濃度が足りない場合はスペーサ量を増やし、過剰な場合
は上記 SDS水溶液で希釈する。所定の濃度になったら、
まずNARROWレンジのレンジ幅を設定するためにFULLレン
ジで1000個〜10000 個程度の粒径を測定する。この仮測
定で粒径分布の高さが最大値を示した粒径にNARROWレン
ジ設定の左右カーソルを合わせてから、右カーソル移動
ボタンの右を13回、左カーソル移動ボタンを左に12回ず
つ押してNARROWレンジのレンジ幅を設定する。例えば、
上記方法によりNARROWレンジのレンジ幅を 5.197μm 〜
8.340 μm に設定すると測定の分解能は0.0123μm とな
る。但し、測定アパチャーのサンプル通過孔が50μmの
場合、1.5μm 以下ではノイズが急激に多くなるため、N
ARROWレンジの下限が 1.5μm 以下にならないよう注意
する。次にNARROWレンジに切り替えて本測定を行い、50
万個の粒径を測定する。次に、この測定データを付属の
解析ソフトウェア(COULTER MULTISIZER粒度分布解析プ
ログラム VER.MD.1.1)の256ch解析モードで解析し、粒
径分布確率を算出する。この粒径分布解析値から上記定
義にしたがってL1、L2を算出する。
【0018】本発明の液晶表示装置用スペーサは、上記
のように定義されるL1 とL2 の比L2/L1が、0.45以
上1以下の範囲にあることが必要である。L2/L1が上
記範囲にあることにより、高いセルギャップ均一性と衝
撃ムラ防止性を両立することができる。また、本発明の
スペーサは、L1 とL3 の比L3/L1が 0.2以上1以下
の範囲にあることが好ましく、L1 とL4 の比L4/L1
が 0.6以上1以下の範囲にあることが好ましい。またM
1 とM2 の比M2/M1が 0.3以上1以下の範囲にあるこ
とが好ましい。更に、abs(K12) が3(%/μm)以上で
あることが好ましい。
【0019】本発明で定義する上記のような粒径分布パ
ターンを持つ液晶表示装置用スペーサは、大粒径側の粒
径分布確率がシャープに立ち上がるものであり、粒径分
布全体のうち大粒径側部分の粒子の標準偏差が小さい。
実際の液晶表示装置においてガラス基板を支持するの
は、全ての粒子ではなく大粒径側の粒子である。したが
って分布全体として同一の標準偏差を持つ分布でも、上
記条件を満たすことによりガラス基板を有効に支持する
大粒径部分の粒子の粒径の偏差を小さくすることができ
る。このようなスペーサを用いた液晶表示装置は、セル
ギャップ均一性が高く大型パネルの広い画面においても
均質な表示が可能となる。
【0020】また、大粒径側において 75 H以上の高さ
を持つ範囲が十分に広く、衝撃による圧縮に対し十分な
支持力をもつために、衝撃によって起こるセルギャップ
の変化が小さく大型パネルでの衝撃ムラも十分に防止で
きる。本発明の定義では、複数の峰部分を持った分布パ
ターンも範囲に入る場合があるが、この場合も上記理由
により衝撃ムラは防止される。
【0021】また10%圧縮弾性率とは、島津粉体圧縮試
験機(島津製作所(株)製、PCT−200)を用いて粒子直径
の10%が変位した時点の圧縮弾性率として得られる値で
以下のようにして測定される。
【0022】<10%圧縮弾性率測定方法>平滑な表面を
有する鋼板の上にスペーサ粒子を散布し、これを上記粉
体圧縮試験機の試料台にセットする。圧縮試験機の顕微
鏡で鋼板上のスペーサ粒子を観察しながら、鋼板下のス
テージを移動させ、同試験機の粒径測定器を使用して所
望の粒径の粒子を1個選び出す。選んだ粒子を同試験機
のダイヤモンド製の圧子(直径50μmの円柱)の平滑な
端面で圧縮し、荷重−圧縮変位を測定し、10%変位時の
荷重を求める(圧縮試験)。測定は室温で行い、測定条
件は、圧縮速度0.27gf/秒、試験荷重は最大10gfで行
う。
【0023】この測定結果から、下記式 E=(3/√2)・F・S-3/2・R-1/2・(1−K2) 〔F:荷重値(kgf) 、S:圧縮変位(mm)、R:スペーサ
粒子の半径(mm)、K:粒子のポアソン比(0.38)〕によ
り、微球体の10%圧縮変形によるE値を求める。これら
の操作を、3回繰り返してE値の平均値を算出し、該ス
ペーサの10%圧縮弾性率とする。
【0024】本発明の液晶表示装置用スペーサは、上記
のように定義される10%圧縮弾性率が2940〜6860MPa の
範囲にあることが必要である。10%圧縮弾性率がこの範
囲内にあることで、散布密度の差や塑性変形に起因する
セルギャップムラや、衝撃や振動等がかかった時のスペ
ーサ移動による配向膜への傷つけや極端な移動によるセ
ルギャップの著しい変化を防止でき、均質で鮮明な画像
を表示できる。10%圧縮弾性率は、3430〜5880MPa (350
〜600kgf/mm2) の範囲が特に好ましい。
【0025】本発明の上記のような粒径分布パターンと
10%圧縮弾性率を有するスペーサの組成は特に限定され
ないが、樹脂系スペーサ、樹脂/シリカハイブリッド系
スペーサ等の樹脂を含有するスペーサが好ましく、特に
樹脂系スペーサが好ましい。
【0026】所定の10%圧縮弾性率を付与するには、ス
ペーサ合成時の懸濁重合や分散重合、シード重合等にお
いて、架橋性単量体を全単量体の50重量%以上用いて、
かつ重合性単量体に対して3〜10重量%の有機過酸化物
系ラジカル重合開始剤を用いて合成する等の方法を用い
ればよい。さらに本発明の粒径分布パターンを付与する
には、例えば、上記の方法を用いて、懸濁重合や分散重
合等で予め粒径分布の広い重合体微粒子を合成した後に
精密な分級操作を施すことで粒径分布を狭くすることに
より得られたスペーサ、もしくはシード重合等により合
成した二峰性の分布を持つ樹脂微球体からなるスペーサ
を複数、それぞれ粒径の標準偏差が1.0μm以下、好ま
しくは0.5 μm以下のものを用意し、各々の平均粒径の
差が、好ましくは0.005 μm〜1.0 μm、より好ましく
は0.01μm〜0.5 μm、特に好ましくは0.01μm〜0.1
μmとなる数点を特定の比率で混合する等の方法を用い
ればよい。
【0027】
【実施例】以下の例中「部」は重量部を示す。
【0028】参考例(種ポリマー粒子の製造) ポリビニルピロリドン(分子量4万)10部、ペレックス
OT-P(花王(株)製、アニオン界面活性剤)3部、アソ
ビスイソブチロニトリル0.48部をメタノール340部に溶
解させた溶液を攪拌しながら窒素気流下60℃に昇温さ
せ、次いで攪拌下でスチレン32部を加え、同温度で24時
間保持して重合体粒子を得た。この粒子の平均粒径は1.
60μm 、粒径分布の標準偏差は0.045 μm であった。
【0029】比較例1 参考例で得られた乾燥種ポリマー粒子1.69部にイオン交
換水300 部とラウリル硫酸ナトリウム2.88部を加え、均
一に分散させ種ポリマー粒子分散液を調製した。一方、
ジビニルベンゼン(純度81%)90部、エチレングリコー
ルジメタクリレート(新中村工業(株)製NKエステル
1G)40部及びアクリロニトリル20部とからなる単量体
混合物150 部にエタノール75部及び過酸化ベンゾイル8.
34部を溶解させたものに、イオン交換水750 部、ラウリ
ル硫酸ナトリウム6.75部を混合し単量体/重合開始剤分
散液を調製した。
【0030】次いで種ポリマー粒子分散液305 部に超音
波処理した単量体/重合開始剤分散液を40℃で撹拌しな
がら、248部ずつ120分間隔で4回加えた。単量体/重合
開始剤分散液の最後の添加から更に120 分後にこの分散
液混合物にポリビニルアルコール(GH-17;けん化度8
6.5〜89mol%、日本合成化学工業(株)製)1%及びポ
リビニルピロリドン(BASF(株)製、LUVISKOL K-3
0)1%の水溶液324 部を加え、撹拌しながら窒素気流下
80℃で14時間重合を行った。得られた重合体微粒子をイ
オン交換水及び溶剤で洗浄後、単離し乾燥させた。この
粒子の平均粒径は6.57μm、標準偏差は0.186μmであ
り、表1に示す粒径分布及びL2/L1、L3/L1、L4
/L1、M2/M1及びabs(K12)を有していた。また、1
0%圧縮弾性率は4410MPa(450kgf/mm2) であった。
【0031】この粒子を液晶表示装置用スペーサとして
用い、セルサイズ対角約13.4インチ、ドット数 800×60
0 、セルギャップ6.54μm のSTN型液晶表示装置を作
成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特
性を観察したところ、全面に亘って均一性に優れた高品
位の表示が得られたが、衝撃を与えるとムラが発生し
た。尚、ここで衝撃は以下の方法で与えた。即ち、液晶
表示装置の一方の長辺を下にして床に垂直に立て、この
時、床に接した長辺と並行に、直径1cmで長辺以上の長
さを持つゴム棒を床に設置する。液晶表示装置とゴム棒
の間の距離は液晶表示装置の高さ(短辺)の90%とし、
床に接した長辺の両末端から床面上に垂直に伸ばした範
囲内全てにゴム棒が必ずあるように位置を調整する。衝
撃は、このゴム棒に向かって液晶表示装置を倒すことを
50回繰り返す事によって与える。以下の実施例、比較例
においても同様である。
【0032】
【表1】
【0033】実施例1 比較例1において、参考例で得られた乾燥種ポリマー粒
子の量を1.551 部、1.608 部、1.667 部、1.721 部、1.
778 部、1.837 部にそれぞれ変える以外は比較例1と同
様にして、それぞれ平均粒径6.760 μm 、6.680 μm 、
6.600 μm 、6.530 μm 、6.460 μm 、6.390 μm の重
合体微粒子を得た。次にこれらの微粒子を重量比で36/
25/16/9/4/1の割合で混合することにより、平均
粒径6.66μm 、標準偏差0.208 μm の粒子を得た。この
粒子は表2に示す粒径分布およびL2/L1 、L3/L1
、L4/L1、M2/M1およびabs(K12) を有してい
た。また、10%圧縮弾性率は4410MPa であった。
【0034】この粒子を液晶表示装置用スペーサとして
用い、セルサイズ対角約13.4インチ、ドット数 640×48
0 、セルギャップ6.65μm のSTN型液晶表示装置を作
成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特
性を目視により観察したところ、全面に亘って均一性に
優れた高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発
生はなかった。
【0035】
【表2】
【0036】実施例2 実施例1と同一の液晶表示装置用スペーサを用いて、セ
ルサイズ対角約13.4インチ、ドット数 800×600 、セル
ギャップ6.65μm のTFT型液晶表示装置を作成した。
この表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察
したところ、全面に亘って均一性に優れた高品位の表示
が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。
【0037】実施例3 実施例1と同一の液晶表示装置用スペーサを用いて、セ
ルサイズ対角約13.4インチ、ドット数 800×600 、セル
ギャップ6.65μm の横電界駆動方式TFT型液晶表示装
置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加してその
表示特性を観察したところ、全面に亘って均一性に優れ
た高品位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生は
なかった。
【0038】実施例4 実施例1と同一の液晶表示装置用スペーサを用いて、セ
ルサイズ対角約10.4インチ、ドット数 640×480 、セル
ギャップ6.65μm のTN型液晶表示装置を作成した。こ
の表示装置に走査電圧を印加してその表示特性を観察し
たところ、全面に亘って均一性に優れた高品位の表示が
得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかった。
【0039】実施例5 比較例1において、参考例で得られた乾燥種ポリマー粒
子の量を1.501 部、1.551 部、1.608 部、1.663 部、1.
713 部、1.765 部にそれぞれ変える以外は比較例1と同
様にして、それぞれ平均粒径6.835 μm 、6.760 μm 、
6.680 μm 、6.605 μm 、6.540 μm 、6.475 μm の重
合体微粒子を得た。次にこれらの微粒子を重量比で6/
5/4/3/2/1の割合で混合することにより、平均
粒径6.70μm 、標準偏差0.215 μm の粒子を得た。この
粒子は表3に示す粒径分布およびL2/L1、L3/L1、
L4/L1、M2/M1およびabs(K12) を有していた。ま
た、10%圧縮弾性率は4410MPa であった。
【0040】この粒子を液晶表示装置用スペーサとして
用い、セルサイズ対角約13.4インチ、ドット数 800×60
0 、セルギャップ6.70μm のSTN型液晶表示装置を作
成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特
性を観察したところ、全面に亘って均一性に優れた高品
位の表示が得られ、衝撃を与えてもムラの発生はなかっ
た。
【0041】
【表3】
【0042】比較例2 比較例1において、参考例で得られた乾燥種ポリマー粒
子の量を1.446 部、1.518 部、1.586 部、1.652 部、1.
721 部、1.786 部にそれぞれ変える以外は比較例1と同
様にして、それぞれ平均粒径6.920 μm 、6.810 μm 、
6.710 μm 、6.620 μm 、6.530 μm 、6.450 μm の重
合体微粒子を得た。次にこれらの微粒子を重量比で1/
2/3/3/2/1の割合で混合することにより、平均
粒径6.67μm 、標準偏差0.226 μm の粒子を得た。この
粒子は表4に示す粒径分布およびL2/L1、L3/L1、
L4/L1、M2/M1およびabs(K12) を有していた。ま
た、10%圧縮弾性率は4410MPa であった。
【0043】この粒子を液晶表示装置用スペーサとして
用い、セルサイズ対角約13.4インチ、ドット数 800×60
0 、セルギャップ6.64μm のスーパーツイスト型液晶表
示装置を作成した。この表示装置に走査電圧を印加して
その表示特性を観察したところ、衝撃を与えてもムラの
発生はなかったが表示の均一性は不十分であった。
【0044】
【表4】
【0045】比較例3 比較例1において、単量体をジビニルベンゼン(純度81
%)80部、エチレングリコールジメタクリレート(新中
村工業(株)製NKエステル1G)30部及びスチレン40
部に、また過酸化ベンゾイル量を2.00部に変え、参考例
で得られた乾燥種ポリマー粒子の量を1.818部、1.884
部、1.953部、2.017部、2.803部、2.152部にそれぞれ変
える以外は比較例1と同様にして、それぞれ平均粒子径
6.760 μm、6.680μm、6.600μm、6.530μm、6.460
μm、6.390 μmの重合体微粒子を得た。次にこれらの
微粒子を重量比で36/25/16/9/4/1の割合で混合
することにより、平均粒径6.66μm、標準偏差 0.208μ
mの粒子を得た。この粒子は表5に示す粒径分布及びL
2/L1、L3/L1、L4/L1、M2/M1及びabs(K12)
を有していた。また、10%圧縮弾性率は2750MPa(280kgf
/mm2) であった。
【0046】この粒子を液晶表示装置用スペーサとして
用い、セルサイズ対角約13.4インチ、ドット数 610×48
0 、セルギャップ6.65μmのSTN型液晶表示装置を作
成した。この表示装置に走査電圧を印加してその表示特
性を観察したところ、画面全体に表示ムラが認められ
た。
【0047】
【表5】
【0048】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置用スペーサは、こ
れを用いる液晶表示装置において均質な表示を可能と
し、衝撃等により生じるセルギャップ変化によるムラの
発生も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 粒径分布解析グラフを模式的に示した図であ
る。
【図2】 二峰性分布を有する粒径分布解析グラフを模
式的に示した図である。
【図3】 本来の柱状グラフでの粒径分布解析グラフの
高さ3H付近の拡大図である。
【図4】 本来の柱状グラフでの粒径分布解析グラフの
高さ75H付近の拡大図である。
【図5】 液晶表示装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 偏光板 2 ガラス基板 3 透明電極 4 配向膜 5 液晶材料 6 シール剤 7 スペーサ
フロントページの続き (72)発明者 米田 康洋 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 2H089 LA07 LA19 MA04X PA06 QA03 QA06 QA14 QA15 5C094 AA03 AA36 AA47 AA48 AA55 BA43 EC03 FA01 FA02 FB01 GB01 GB10 JA08 JA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径分布解析グラフにおいて、その最大
    値の高さを 100H、ベースラインを0Hとしたとき、ベ
    ースラインに水平な高さ3Hの線がグラフと重なる範囲
    の長さL1(μm)、同じくベースラインに水平な高さ75
    Hの線がグラフと重なる範囲の長さL2(μm)の比L2
    /L1が、0.45以上1以下であり、かつ粒径分布の標準
    偏差が 1.0μm以下で、その10%圧縮弾性率が2940〜68
    60MPa である液晶表示装置用スペーサ。
  2. 【請求項2】 樹脂を含有するスペーサからなる請求項
    1記載の液晶表示装置用スペーサ。
  3. 【請求項3】 標準偏差が 1.0μm以下の粒径分布をも
    ち、かつその10%圧縮弾性率が2940〜6860MPa であり、
    その平均粒径が相異なる複数群の微粒子を混合すること
    による請求項1又は2記載の液晶表示装置用スペーサの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のスペーサを用いて
    なる液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007026629A1 (ja) * 2005-08-30 2007-03-08 Kyocera Chemical Corporation 感光性樹脂組成物、スペーサー、カラーフィルター及び液晶表示装置

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