JP2005316453A - 液晶装置 - Google Patents

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浩 塚田
Makoto Kurihara
誠 栗原
Atsushi Chiba
淳 千葉
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Abstract

【課題】 本発明は、光抜け及びディスクリミネーションの発生を少なくした液晶装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 対向する一対の基板と、対向する一対の基板間に配置された液晶と、対向する一対の基板間の間隔を保持するためのスペーサとを有し、スペーサが、スペーサの表面において液晶を構成する液晶分子に配向性を与える配向材料を被覆した被覆付きスペーサと、配向材料が被覆されない被覆無しスペーサとを混合したものである液晶装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は液晶装置に係わり、特に所定のスペーサを有する液晶装置に関する。
液晶表示装置は、一般に、透明電極と配向膜をそれぞれ設けた一対の透明な基板を上下に対向して配置し、その上下の基板の間に液晶を封入した構成を取る。そして、スペーサを一対の基板の間に挟んで一定のギャップを設けている。
図5に、従来の液晶装置の断面図を示す。
図5に示すように、液晶装置20は、一対の透明な基板は上基板1と下基板11を有している。上基板1は、上透明基板2と、その下面に設けた上透明電極3と、この上透明電極3の上面に設けた上配向膜4とから構成されている。同様に、下基板11も、下透明基板12と、その上面に設けた下透明電極13と、この下透明電極13の上面に設けた下配向膜14とから構成されている。そして、スペーサ17を介して、上下の基板間に一定の間隙を設け、封止材18で液晶16を封入している。更に、上基板1の上面には上偏光板5、下基板11の下面には下偏光板15を設けている。
しかし、スペーサ17を用いた液晶装置20では、スペーサの周囲に、光抜け部が生じるという問題がある。
図6に、スペーサ回りの液晶分子の配向状態を説明する説明図を示す。図6Aはスペーサ近傍の液晶分子の配向状態を模式的に示した拡大断面図であり、図6Bは図6Aにおけるスペーサを上面から見た拡大平面図である。
図6Aに示すように、電圧の無印加状態においても、スペーサ17の表面近くの液晶分子16bは、スペーサ17の表面に沿って異常配向を起こしている。図6Bに示すように、スペーサ17の周囲で異常配向を起こした部分に、光抜け部Aが発生する。光抜け部Aは、液晶が駆動されている場合も、液晶が駆動されていない場合でも生じる。このような光抜け部による光抜けが、液晶装置のコントラストを低下させ、表示品質が損なう一つの要因になっている。
このような光抜けを防止するための1つの技術が、特許文献1に記載されている。
特許文献1に示された技術は、スペーサの表面に被覆層を設ける技術である。被覆材料として、イソボルニル基、ノルボルニル基、t−ブチルシクロヘキシル基及びアダマンチル基からなる群より選択される少なくとも1種の置換基と、炭素数が10〜22の長鎖アルキル基とを含むグラフト重合体を用いた。また、スペーサのコア部分は、エチレン性不飽和基を持つ重合性単量体を重合させて形成した。エチレン性不飽和基を持つ重合性単量体は、少なくとも20重量%が2個以上のエチレン製不飽和基を有する重合性単量体である。
図7に、被覆層を有するスペーサの周囲の液晶分子の配向状態を説明するための説明図を示す。
被覆層を有するスペーサを用いると、図7Aに示すように、液晶分子16cがスペーサ27に対して垂直に配向するとされている。なお、特許文献1によれば、液晶分子が長鎖アルキル基の鎖間に配向しやすくなることにより液晶分子がスペーサに対して垂直配向を示すとされている。
上記の垂直配向性を与える被覆膜を有したスペーサのみを用いて各種の実験を試みた所、光抜けは生じなかった。しかしながら、細い線状の光抜けが生じることが新たに判明した。発明者はその原因を詳細に調べたところ、このような細い線状の光抜け(ディスクリミネーション)はスペーサとその隣のスペーサの間で発生することも分かった。
図7Bに示すように、垂直配向性を与える被覆膜を有したスペーサ27a及び27bがピッチpで隣接した場合、スペーサ間で液晶分子16cが液晶分子の配向方向(電圧無印加時)Bとは異なった方向Cに異常配向してしまう。このような液晶分子16cの挙動によって、細い線状の光抜けが発生するものと考えられる。このようなディスクリミネーションの発生は、液晶表示装置の表示画像品質を損ない且つ生産歩留の低下を生じる。
特開2001−133788号公報
本発明は、光抜け及びディスクリミネーションの発生を少なくし、表示画像品質が向上し、生産歩留が向上した液晶装置を提供することを目的とする。
本発明に係る液晶装置は、対向する一対の基板と、対向する一対の基板間に配置された液晶と、対向する一対の基板間の間隔を保持するためのスペーサとを有し、スペーサが、スペーサの表面において液晶を構成する液晶分子に配向性を与える配向材料を被覆した被覆付きスペーサと、配向材料が被覆されない被覆無しスペーサとを混合したものである、ことを特徴とする。
また、本発明に係る液晶装置では、被覆付きスペーサと被覆無しスペーサとの混合数量の割合が、80%:20%から20%:80%であることが好ましい。
さらに、本発明に係る液晶装置では、被覆付きスペーサの粒径が被覆無しスペーサの粒径より大きいことが好ましい。
本発明に係る液晶装置は、対向する一対の基板と、対向する一対の基板間に配置された液晶と、対向する一対の基板間の間隔を保持するためのスペーサとを有し、スペーサが、液晶を構成する液晶分子に配向性を与える配向機能が強い第1のスペーサと配向機能が弱い第2のスペーサとが混合されたものである、ことを特徴とする。
また、本発明に係る液晶装置では、第1のスペーサと第2のスペーサとの混合数量の割合が、80%:20%から20%:80%であることが好ましい。
さらに、本発明に係る液晶装置では、第1のスペーサの粒径が第2のスペーサの粒径より大きいことが好ましい。
さらに、本発明に係る液晶装置では、第1のスペーサはスペーサの表面において液晶を構成する液晶分子に垂直配向性を与える垂直配向材料を被覆したものであり、第2のスペーサは垂直配向材料が被覆されないものであることが好ましい。
本発明は、被覆付きスペーサ(又は垂直配向機能が強い第1のスペーサ)と、被覆無しスペーサ(又は垂直配向機能が弱い第2のスペーサ)とを混ぜ合わせ、被覆付きスペーサによりスペーサ表面における光抜けの発生率を減少させ、被覆無しスペーサによりディスクリミネーションの発生率を減少させるものである。したがって、本発明に係る液晶装置では、画像品質又は表示品質が向上する。さらに、本発明に係る液晶装置では、生産歩留まりが向上し、コストダウンを図ることができる。
また、被覆付きスペーサ(又は垂直配向機能が強い第1のスペーサ)と被覆無しスペーサ(又は垂直配向機能が弱い第2のスペーサ)との混合数量の割合は、80%:20%から20%:80%とすることが好ましい。このような割合とすることで、前述したそのディスクリミネーションの発生が殆ど生じなくなり、光抜けが点在して視認されるかもしれないが、実用上使用できる画像品質又は表示品質を有する液晶装置を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る液晶装置について説明する。しかしながら、本発明が、図面に記載される実施例に限定されるものではないことを理解されたい。
図1は、本発明に係る液晶装置の要部断面図である。
図1に示すように、液晶装置40は、対向して配置された一対の透明な基板、即ち、上基板1と下基板11とを含むように構成した。上基板1は、透明なガラスからなる上透明基板2と、その下面に設けたITO(Indium Tin Oxide)膜からなる上透明電極3と、この上透明電極3の上面に設けたポリイミド樹脂からなる上配向膜4とから構成した。同様に、下基板11も、透明なガラスからなる下透明基板12と、その上面に設けたITO膜からなる下透明電極13と、この下透明電極13の上面に設けたポリイミド樹脂からなる下配向膜14とから構成した。
また、液晶装置40では、同一粒径の被覆付きスペーサ47a及び被覆無しスペーサ47bにより上基板1と下基板11との間に一定の間隙(ギャップ)を設け、この間隙の中に液晶16をシール部材又は封止材18により封入した。
さらに、上基板1の上面には上偏光板5、下基板11の下面には下偏光板15を設けた。
上透明基板2及び下透明基板12として、透明なガラスを使用した。ガラスとしては、ソーダガラス、石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、普通板ガラス等を用いることができる。ガラスの厚みは、0.3〜1.1mmが好ましい。なお、ガラス基板以外にも、プラスチック基板やセラミック基板を用いることができる。
上透明電極3及び下透明電極13を構成する錫をドープした酸化インジウムのITO膜は、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法などで形成し、エッチング法で所望の形状に仕上げた。
上配向膜4及び下配向膜14は、ポリイミド樹脂から構成され、スクリーン印刷法やスピンコート法などによって形成され、液晶材料の配向性を整えるためのラビング処理を施した。
封止材18は、液晶を封止するための枠形状を有する。また封止材18は、一方の基板の外周域部にスクリーン印刷方法などで形成した。封止材18には、開口部(液晶16の注入口)を設けて形成した。封止材18には、エポキシ樹脂接着剤を用いたが、他の接着剤を用いることもできる。
液晶装置40は、最初に上基板1と下基板11との位置合わせを行い、次に150°C前後の温度で加熱且つ1kg/cm2程度の圧力で加圧して上基板1と下基板11とを封止材18によって貼合わせ、次に上基板1及び下基板11の間隙の中に液晶を封止材18の開口部から真空注入方法で注入し、最後に開口部を紫外線硬化型の樹脂で封口して、製造される。
液晶装置40では、TN型モードの液晶を用いたが、他のネマチック液晶、即ち、STN型モードの液晶等を使用することもできる。
また、液晶装置40において、図示はしていないが、上透明電極3及び下透明電極13には、電圧を印加するための配線電極をそれぞれ接続した。
液晶装置40では、TN型モードの液晶を用いているので、上透明電極3及び下透明電極13間に電圧が印加されていない場所は、液晶分子が基板に対して水平方向に配向しており、光が透過しない状態となる。一方、上透明電極3及び下透明電極13間に電圧が印加された場所は、液晶分子が基板に対して垂直方向に起立して配向し、光が透過する状態となる。
被覆付きスペーサ47aは、スペーサの表面において、液晶分子に垂直配向性を与える被覆材料をコーティングすることによって、被覆層を有するスペーサである。被覆無しスペーサ47bは、スペーサの表面において、液晶分子に垂直配向性を与える被覆材料をコーティングしていない被覆無しスペーサである。
液晶装置40では、被覆付きスペーサ47a及び被覆無しスペーサ47bの2種類のスペーサを混合して用いた。
被覆無しスペーサ47bおよび被覆付きスペーサ47aの被覆層を設ける前のスペーサのコアの材料として、アクリル樹脂を用いた。スペーサのコアの材料としては、ガラス、アルミナなどの無機材料やアクリル樹脂などの有機材料が選択できる。しかしながら、無機材料を用いた場合は、液晶の熱膨張率と無機材料の熱膨張率とが大きく異なることから、温度変化による液晶層の低温発泡現象などが発生する場合がある。したがって、スペーサのコアの材料としては、樹脂などの有機材料を用いるのが好ましい。
スペーサの表面において、液晶分子に垂直配向性を与える被覆材料として、イソボルニル基、ノルボルニル基、t−ブチルシクロヘキシル基及びアダマンチル基からなる群より選択される少なくとも1種の置換基と、炭素数が10〜22の長鎖アルキル基とを含むグラフト重合体を用いた。
スペーサに、被覆層を形成する方法は、前述の引用文献1(第5頁参照)に開示された技術を用いて形成することが可能である。なお、既にスペーサの表面にこのような被覆層を設けたスペーサが市販されているので、そのようなスペーサを被覆付きスペーサ47aとして用いることも可能である。
被覆付きスペーサ47aと被覆無しスペーサ47bの混ぜ合わせる混合数量の割合は、被覆付きスペーサ47a対被覆無しスペーサ47bが、80%対20%から20%対80%(全体で100%となるように混合する)の範囲であることが好ましい。
このような混合割合の範囲内では、ディスクリミネーションは殆ど目立たず、光抜けが点在して希に視認されるようにはなるが目立つほどでもなく、画像品質や表示品質として許容できる、又は使用できる範囲のものが得られる。
図2に、本発明に係る液晶装置におけるスペーサの周囲の液晶分子の配向状態を説明するための説明図を示す。なお、図2は、ピッチp(図7B参照)で配置された被覆付きスペーサ47a及び被覆無しスペーサ47bを液晶装置40の上基板1側から観測している状況を示している。また、図中の矢印Bは液晶分子の配向方向(電圧無印加時)を示している。
図2に示すように、被覆付きスペーサ47aの周囲の液晶分子16cは、被覆付きスペーサ47aに対して垂直に配向されてしまうが、被覆付きスペーサ47a間には被覆無しスペーサ47bが配置されているので、被覆付きスペーサ47a間で液晶分子が異常配向することが無い。したがって、ディスクリミネーションは発生しない。被覆無しスペーサ47bの周囲では光抜け部Aが生じてしまうが、全てのスペーサが被覆無しスペーサ47bでは無いので、液晶装置40全体では、表示品質の低下が少ない又は無視できる程度である。
表1は、被覆付きスペーサ47aと被覆無しスペーサ47bの混合割合を変えたときに、光抜けとディスクリミネーションの状態がどうであるかを評価した表である。ここで、被覆付きスペーサ47aとしてはナトコ社製スペーサB7SPタイプ、粒径5.1μmを用い、被覆無しスペーサ47bとしてはナトコ社製スペーサ、粒径5.1μmを用いた。表1では、スペーサの混合割合(被覆無しスペーサ47b:被覆付きスペーサ47a)を、(1)100%:0%、(2)80%:20%、(3)50%:50%、(4)20%:80%、(5)0%:100%の5種類とした。それぞれの場合において、2種類のスペーサを所定の混合割合で用意し、それぞれを例えばイソピルアルコール50重量%(10〜50重量%)と水50重量%(90〜50重量%)の混合液に混ぜあわて湿式散布機を用いて散布した。その後、STN型モードの液晶を注入して得た液晶装置を用いて、表示状態の評価を行った。スペーサの散布数量は、被覆無しスペーサ47bと被覆付きスペーサ47aの合計数量を120個/mm2に設定した。なお、評価用の液晶装置の大きさを400×300mmとした。
Figure 2005316453
評価方法は、50回の軽い衝撃を与えた後に目視にて表示状態を観察して判定した。表1において、「D」は、光抜け又はディスクリミネーションの発生割合がひどく、はっきり目立って見えて明らかに表示状態が悪いことを示している。「C」は、光抜けの発生が見られるが分散度合いも大きいことから全体としてさほど目立たなく、使用できる範囲にあることを示している。「B」は、光抜け及びディスクリミネーションの発生は僅かに見られるが殆ど目立たなく、全く問題なく使用できることを示している。「A]は、光抜け及びディスクリミネーションの発生が殆ど見られないことを示している。
表1による結果から、被覆付きスペーサ47aと被覆無しスペーサ47bとの混合割合が、80%:20%〜20%:80%の範囲内が良いことが分かる。
表1の評価はSTN型モードの液晶を用いて行ったものであるが、その後の確認で、TN型モードの液晶を用いた場合でも同様な結果が得られることが確認された。
ところで、スペーサの散布量はディスクリミネーションの発生にかなり影響を与える。散布量が多く、隣接するスペーサ間の距離が小さいとディスクリミネーションが発生しやすいことが確認されている。従って、なるべくスペーサ間の距離が大きくなるようにスペーサの散布量を少な目に設定するのが好ましい。一般に、スペーサの散布量は100〜200個/mm2の範囲であるが、できるだけ下限に近い数量で、且つ、液晶装置の製造時の加圧力に耐え得る数量を設定するのが好ましい。
上記の実施形態では、本発明を非常にシンプルな構造の液晶装置を用いて説明したが、本発明をスイッチング素子を用いたアクティブマトリックス型液晶装置にも適用することができる。アクティブマトリックス型液晶装置においても、液晶分子を粒子状のスペーサの表面で垂直配向性を与える被覆付きスペーサと被覆無しスペーサとを混合して配設すると同じ結果が得られる。
上記の実施形態では、2種類のスペーサを用いたが、複数の種類の被覆付きスペーサと、被覆無しスペーサを用いることもできる。また、複数の種類の被覆付きスペーサでは、それぞれの被覆層の厚みを変化させることもできる。
上記の実施形態では、被覆付きスペーサ47aと被覆無しスペーサ47bとを同じ粒径としたが、被覆付きスペーサの粒径を被覆無しスペーサの粒径より大きくすることが好ましい。通常、スペーサが上基板1と下基板11との間に配置された後、上基板1と下基板11とのギャップ調整又は液晶層の厚さの調整がなされる。したがって、当初真球形状に近いスペーサは、ギャップ調整後には多少扁平した形状となる。このため、被覆付きスペーサ47aと被覆無しスペーサ47bの粒径を同じにすると、被覆無しスペーサ47bも扁平した形状となり、基板との接触面積が広がり、その周囲の光抜け部が広がる場合がある。そこで、被覆付きスペーサ47aの粒径を被覆無しスペーサ47bの粒径より大きくし、被覆無しスペーサ47bを扁平させるのを防止することができる。なお、被覆付きスペーサ47aと被覆無しスペーサ47bとの粒径差は、ギャップ調整幅(例えば、0.1μm)程度とすることが好ましい。したがって、例えば、被覆付きスペーサ47aの平均粒径を5.1μm、被覆無しスペーサ47bの平均粒径を5.0μmとすることができる。
図3に、基板間のギャップ調整に関する説明図を示す。
図3Aは、被覆付きスペーサ47aと、被覆付きスペーサ47aより粒径が小さい被覆無しスペーサ47bを、上基板1と下基板11間に配置した状態を示している。この場合の上基板1と下基板11との間はw1である。図3Bは、加圧接着を行い、上基板1と下基板11との間をw2とした状態を示している(ギャップ調整幅=w1−w2)。図3Bに示すように、被覆付きスペーサ47aはギャップ調整によって扁平した状態となるが、被覆無しスペーサ47bは被覆付きスペーサ47aより粒径が小さいため、扁平していない。このように、被覆付きスペーサ47aの粒径を被覆無しスペーサ47bの粒径より大きくすることによって、被覆無しスペーサの周囲の光抜け部の発生を抑えることができる。
上記の実施形態では、液晶分子に垂直配向性を与える被覆材料から構成される被覆層を有する被覆付きスペーサと、被覆層を有しない被覆無しスペーサとの2種類のスペーサを用いた。しかしながら、液晶分子に強い垂直配向性を与える機能を有する被覆材料から構成される被覆層を有する第1のスペーサと、液晶分子に弱い垂直配向性を与える機能を有する被覆材料から構成される被覆層を有する第2のスペーサを用いることもできる。即ち、液晶分子に強い垂直配向性を与える機能を有する被覆材料から構成される被覆層を有する第1のスペーサ同士が隣り合って、液晶分子の異常配向による細い線状の光抜け(ディスクリミネーション)が発生することを防止できれば良いのであるから、完全に被覆層を有しないスペーサでなくとも十分に機能する。
図4は、被覆層を構成する被覆材料と画質との関係を示す図である。
図4において、401は被覆層を構成する被覆材料の長鎖アルキル基の平均炭素数Nを示しており、402は各平均炭素数NにおけるTN液晶の画質を示しており、403は各平均炭素数NにおけるSTN液晶の画質を示している。
また、図4において、「D」は、光抜けの発生割合がひどく、はっきり目立って見えて明らかに表示状態が悪いことを示している。「C」は、光抜けの発生が見られるが分散度合いも大きいことから全体としてさほど目立たなく、使用できる範囲にあることを示している。「B」は、光抜け発生は僅かに見られるが殆ど目立たなく、全く問題なく使用できることを示している。「A]は、光抜けの発生が殆ど見られないことを示している。
図4より、TN液晶については、被覆材料の長鎖アルキル基の炭素数が3〜12の範囲であれば、光抜け量が小さいので、液晶分子に強い配向性を与えられると考えられる。また、TN液晶については、被覆材料の長鎖アルキル基の炭素数が1〜3又は13以上の範囲であれば、液晶分子に弱い配向性を与えられると考えられる。
図4より、STN液晶については、被覆材料の長鎖アルキル基の炭素数が7以上の範囲であれば、光抜け量が小さいので、液晶分子に強い配向性を与えられると考えられる。また、STN液晶については、被覆材料の長鎖アルキル基の炭素数が1〜6の範囲であれば、液晶分子に弱い配向性を与えられると考えられる。
上記の実施形態において説明した液晶装置40は、液晶表示装置として利用することができるほか、液晶収差補正パネルに見られるような光ビームを制限する光学素子等としても利用することができる。
以上説明したように、本発明に係る液晶装置では、液晶分子を粒子状のスペーサ表面と垂直配向性を与える被覆材料をコートしたスペーサと被覆材料をコートしていないスペーサとを混合して配設することによって、線状光抜けとディスクリミネーションの発生率が低減し、また、その発生分布状態を分散させて目立たなくさせ、コントラストを高めて表示品質を良くする効果を得たものである。
上記の実施形態では、液晶分子に垂直配向性を与える被覆材料を用いて説明を行ったが、液晶分子に垂直以外の方向への配向性を与える材料を用いることもできる。
本発明に係る液晶装置の要部断面図である。 本発明に係る液晶装置におけるスペーサの機能を説明するための図である。 液晶装置の基板間の間隔調整を説明するための図である。 被覆層を構成する被覆材料と画質との関係を示す図である。 従来の液晶装置の要部断面図である。 (a)はスペーサ近傍の液晶分子の配向状態を模式的に示した拡大断面図であり、(b)は(a)におけるスペーサを上面から見た拡大平面図である。 (a)はスペーサ周面の液晶分子の配向状態を模式的に示した拡大断面図であり、(b)はディスクリミネーションの発生を説明するための図である。
符号の説明
1 上基板
2 上透明基板
3 上透明電極
4 上配向膜
5 上偏光板
11 下基板
12 下透明基板
13 下透明電極
14 下配向膜
15 下偏光板
16 液晶
17、27、47a、47b スペーサ
18 封止材
20、40 液晶装置

Claims (9)

  1. 液晶装置において、
    対向する一対の基板と、
    前記対向する一対の基板間に配置された液晶と、
    前記対向する一対の基板間の間隔を保持するためのスペーサとを有し、
    前記スペーサが、スペーサの表面において前記液晶を構成する液晶分子に配向性を与える配向材料を被覆した被覆付きスペーサと、配向材料が被覆されない被覆無しスペーサとを混合したものである、
    ことを特徴とする液晶装置。
  2. 前記配向材料は、前記液晶分子に垂直配向性を与える、請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記被覆付きスペーサと前記被覆無しスペーサとの混合数量の割合が、80%:20%から20%:80%である、請求項1に記載の液晶装置。
  4. 前記被覆付きスペーサの粒径が前記被覆無しスペーサの粒径より大きい、請求項1に記載の液晶装置。
  5. 液晶装置において、
    対向する一対の基板と、
    前記対向する一対の基板間に配置された液晶と、
    前記対向する一対の基板間の間隔を保持するためのスペーサとを有し、
    前記スペーサが、前記液晶を構成する液晶分子に配向性を与える配向機能が強い第1のスペーサと配向機能が弱い第2のスペーサとが混合されたものである、
    ことを特徴とする液晶装置。
  6. 前記第1のスペーサは前記液晶分子に垂直配向性を与える垂直配向機能が強く、前記第2のスペーサは前記液晶分子に垂直配向性を与える垂直配向機能が弱い、請求項5に記載の液晶装置。
  7. 前記第1のスペーサと前記第2のスペーサとの混合数量の割合が、80%:20%から20%:80%である、請求項5に記載の液晶装置。
  8. 前記第1のスペーサの粒径が前記第2のスペーサの粒径より大きい、請求項5に記載の液晶装置。
  9. 前記第1のスペーサはスペーサの表面において前記液晶を構成する液晶分子に垂直配向性を与える垂直配向材料を被覆したものであり、前記第2のスペーサは前記垂直配向材料が被覆されないものである、請求項6に記載の液晶装置。
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