JP2000171060A - 空調設備 - Google Patents

空調設備

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JP2000171060A
JP2000171060A JP10348532A JP34853298A JP2000171060A JP 2000171060 A JP2000171060 A JP 2000171060A JP 10348532 A JP10348532 A JP 10348532A JP 34853298 A JP34853298 A JP 34853298A JP 2000171060 A JP2000171060 A JP 2000171060A
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air
heat storage
hole
living space
heat
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JP10348532A
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English (en)
Inventor
Naotatsu Yano
直達 矢野
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 居住空間の空気が外部に逃げるのを抑制し
て、蓄熱を有効に利用した暖房を行える空調設備を提供
する。 【解決手段】 居住空間1の高温空気を流通させて蓄熱
する蓄熱部2を設けると共に、居住空間1と隣接する空
間との境界に位置する開口部3の上縁に、開口部3の面
方向に沿った孔部を有する第1流通孔5を設け、第1流
通孔5と蓄熱部2とを第1連通路6で連通し、蓄熱部2
と第1流通孔5との間で空気を流通させるべく、第1連
通路6の途中に送風機7を備えてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、居住空間の空気が
高温である場合に当該高温空気が有する温熱を蓄熱して
おき、夜間など居住空間の温度が低下した場合に、前記
蓄熱を取り出して居住空間を暖房する空調設備に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、蓄冷熱を利用する空調設備では、
例えば、昼間に高温となった居住空間の内部の空気を、
屋根裏あるいは壁内部に設けた蓄冷熱部に導いて温熱を
蓄えておき、夜間にこの蓄熱を取り出して居住空間の内
部を暖房するものがあった。蓄熱効率を高めるために
は、居住空間の内部の高温空気を吸引する必要があり、
できるだけ居住空間の高所の位置から空気を吸引するの
が望ましい。その一方で、居住空間の内観を良好に保つ
ためには、高温空気の吸引口は居住空間に露出しない方
がよい。これらの観点から、従来の空調設備では、空気
の吸引口を天井近傍の周り縁などに設けておくものがあ
った。この構成であれば、居住空間の高所の位置から空
気を吸引することができ、高温空気が有する熱エネルギ
ーを効率的に蓄熱することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の空
調設備によれば以下のような問題があった。居住空間は
必ず他の空間と隣接しており、これらの境界に形成した
窓あるいは扉などの開口部を開閉する度に居住空間の暖
かい空気が外部に逃げ、その代わりに外部から冷たい空
気が居住空間の内部に侵入して居住空間の温度が低下す
ることとなる。この場合、居住空間の温度を再び上昇さ
せるべく温風を居住空間に吹き出させるのであるが、当
該温風は蓄熱を利用するものであるため、温風を吹き出
させるにも一定の限界がある。よって、前記開口部の開
閉を頻繁に行った場合には、蓄熱が早期に消費され、居
住空間を暖房し得る時間が極めて短いものとなる。ま
た、蓄熱容量を増大させるべく大型の蓄熱部を導入する
には、それだけ建物内部の空間を利用する自由度が損な
われたり、設備費が増大するという不都合が生じるなど
未だ改善すべき点があった。本発明の目的は、このよう
な従来技術の欠点を解消し、居住空間の空気が外部に逃
げるのを抑制して、蓄熱を有効に利用した暖房を行える
空調設備を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】(構成1)本発明の空調
設備は、請求項1に記載したごとく、居住空間の高温空
気を流通させて蓄熱する蓄熱部を設けると共に、当該居
住空間と隣接する空間との境界に位置する開口部の上縁
に、前記開口部の面方向に沿った孔部を有する第1流通
孔を設け、当該第1流通孔と前記蓄熱部とを第1連通路
で連通し、前記蓄熱部と前記第1流通孔との間で空気を
流通させるべく、前記第1連通路の途中に送風機を備え
た点に特徴を有する。 (作用・効果)本構成のごとく、開口部の上縁に、当該
開口部の面方向に沿って貫通するように第1流通孔を設
け、この第1流通孔と蓄熱部とを第1連通路で連通して
おき、前記第1連通路の途中に備えた送風機を用いて前
記蓄熱部と前記第1流通孔との間で空気を流通させるこ
ととすれば、居住空間のうち比較的高所の位置で居住空
間の高温空気を吸引することができる。よって、蓄熱を
効率的に行うことができる。また、上記構成であれば、
蓄熱を利用して居住空間を暖房する場合に、前記第1流
通孔からは開口面の方向に沿って空気を吹き出すことが
できるため、この空気流によって開口部をシールする効
果が発揮される。この結果、居住者が開口部を開放させ
たり、当該開口部から居住者が出入りする場合でも、居
住空間内の高温空気を確実に保持することができる。
【0005】(構成2) 本発明の空調設備は、請求項
2に記載したごとく、前記開口部の下縁であって、前記
第1流通孔に対向する位置に第2流通孔を設けると共
に、前記蓄熱部と前記第2流通孔とを第2連通路で連通
して構成することができる。 (作用・効果)本構成であれば、前記送風機を運転し
て、前記第1流通孔および第2流通孔の間に空気を流通
させた場合に、例えば、第1流通孔が吹出口としての機
能を発揮し、一方の第2流通孔が吸引口としての機能を
発揮する。よって、前記開口部の略全面に亘る空気の流
れを良好に維持して一種のエアーカーテンを形成し、居
住空間の空気が外部に逃げるのを防止することができ
る。
【0006】(構成3) 本発明の空調設備は、請求項
3に記載したごとく、前記第1流通孔を、カーテンを開
閉自在に取り付けるためのカーテンボックス部に設けて
構成することができる。 (作用・効果)本構成であれば、例えば、昼間にカーテ
ンを閉めた状態で外出している場合などに、カーテンが
日射によって暖められた結果のカーテン表面近傍の高温
空気を集中的に吸引することができるため、蓄熱効率が
向上する。また、第1流通孔をカーテンボックス部に形
成するものであれば、当該第1流通孔が居住空間の内部
に対して目立たないから、居住空間の内観を損なうこと
もない。
【0007】(構成4) 本発明の空調設備は、請求項
4に記載したごとく、前記第1流通孔を前記カーテンの
内側と外側とに切り替えて開口させるよう切替機構を備
えて構成することができる。 (作用・効果)本構成のごとく、切替機構を備えておけ
ば、例えば、昼間にカーテンを閉めた状態で蓄熱する際
には、前記第1流通孔をカーテンの外側に開口するよう
に設定して高温の空気を集中的に吸引することができ
る。一方、夜間に居住空間を蓄熱暖房する場合には、前
記第1流通孔をカーテンの内側に開口するように設定し
て、居住空間の側に高温の空気を集中的に吹き出させる
ことができる。
【0008】(構成5) 本発明の空調設備は、請求項
5に記載したごとく、前記第1連通路の途中に冷暖房用
の熱交換器を設けると共に、前記熱交換器に熱媒を供給
する室外機を設けて構成することができる。 (作用・効果)本構成のごとく、室外機および熱交換器
を備えておけば、蓄熱暖房のみならず積極的に冷暖房を
行うことができる。よって、例えば、冬場の夜間におい
て蓄熱だけでは十分な暖房を行えない場合にも暖かい空
気を居住空間に供給することができる。一方、夏場にお
いては深夜電力を利用して電力のピークカットを行いつ
つ蓄冷運転を行うことができる他、蓄冷を用いずに通常
の冷房運転を行うことも可能である。よって、一年を通
じて熱効率がよく経済的な空調運転を行うことができ
る。
【0009】(構成6) 本発明の空調設備は、請求項
6に記載したごとく、居住空間の高温空気を流通させて
蓄熱する蓄熱部を設けると共に、当該居住空間と隣接す
る空間との境界に位置する開口部の下縁に、前記開口部
の面方向に沿った孔部を有する第2流通孔を設け、当該
第2流通孔と前記蓄熱部とを第2連通路で連通し、前記
蓄熱部と前記第2流通孔との間で空気を流通させるべ
く、前記第2連通路の途中に送風機を備えて構成するこ
とができる。 (作用・効果)本構成のごとく、開口部の下縁に、当該
開口部の面方向に沿って貫通するように第2流通孔を設
け、この第2流通孔と蓄熱部とを第2連通路で連通して
おき、前記第2連通路の途中に備えた送風機を用いて前
記蓄熱部と前記第2流通孔との間で空気を流通させるこ
ととすれば、特に、蓄熱を用いて居住空間を暖房する場
合に、居住空間の暖かい空気を良好に保持することがで
きる。即ち、本構成では、第2流通孔から開口面に沿っ
て上方に空気を吹き出させることとなるが、当該空気が
温暖空気である場合には積極的に上昇しようとする。よ
って、第2開口部から吹き出された空気流の拡散が抑制
され、開口部の全面に亘って空気流が確実に形成され
る。また、通常、居住空間の外部の冷気は開口部のうち
の下部から侵入してくるが、当該下部における前記空気
流は吹き出し直後であるため流速は低下しておらず、未
だ拡散の程度も少ないままである。よって、外部から冷
気が侵入するのを確実に防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0011】本願発明に係る空調設備の一例を図1およ
び図2に示す。当該空調設備は、例えば昼間の日照等に
よって暖められた居住空間1の空気を、建物の内部の何
れかの場所に設けた蓄熱部2に誘導して、当該空気が有
する熱エネルギーを蓄熱しておき、夜間等にこの蓄熱を
再び居住空間1に供給し、居住空間1を暖房するもので
ある。本発明においては、居住空間1の暖められた空気
を吸引し、あるいは蓄熱によって暖めた空気を居住空間
1に吹き出すための流通孔を、居住空間1の開口部3で
ある例えば窓部の上縁、あるいは、扉部・障子部等の上
縁に形成することができる。即ち、居住空間1と外部空
間4との仕切部であって、居住空間1と外部空間4との
間で空気が行き来する箇所や居住者が出入りする箇所等
に対して適用することが可能である。
【0012】図1には、例えば、通常の窓部3aの上縁
に第1流通孔5を設けた例を示す。当該第1流通孔5
は、例えば溝状の部材を前記窓部3aの全幅に亘って設
けることで構成する。前記第1流通孔5の方向は、前記
窓部3aの面方向に沿うように形成してある。また、当
該第1流通孔5と前記蓄熱部2とは、第1連通路6によ
って連通させてある。当該第1連通路6は、断熱効果を
高めるべく断熱材で被覆しておく。当該第1連通路6の
途中には、前記蓄熱部2と前記第1流通孔5との間で空
気を流通させるべく送風機7を備えてある。当該送風機
7の回転方向は正逆切替自在であり、第1連通路6にお
ける空気の流通方向を変更可能である。
【0013】本発明の装置は、例えば日射等によって昼
間に暖められた居住空間1の内部空気を利用して蓄熱暖
房を行うことができる。蓄熱を行うには、前記送風機7
を作動させて居住空間1の内部の高温空気を前記第1流
通孔5から吸引し、前記第1連通路6を介して蓄熱部2
に導く。当該高温空気を蓄熱部2に多数設けた蓄熱体2
aの表面に接触させつつ流通させることで熱交換を行
い、蓄熱する。熱交換を終了した空気は、例えば天井裏
にそのまま排出する。
【0014】尚、前記蓄熱部2の一例を図2に示す。こ
こでは、前記蓄熱部2を天井裏8に設けてある。本構成
であれば、天井裏8の余剰空間を有効に利用して蓄熱容
量の大きな蓄熱部2を確保することができる。また、前
記第1流通孔5と蓄熱部2との距離を短く設定できるか
ら、蓄熱あるいは蓄熱暖房に際しての熱損失を最小限に
止めることができる。前記蓄熱部2は、前記高温空気と
の熱交換によって蓄熱・放熱が自在な蓄熱体2aを多数
配して構成してある。蓄熱体2aの材料としては、例え
ば塩化カルシウム水和物と水との混合物、あるいは、低
融点の各種プラスチック、パラフィン類、ワックスなど
熱の吸収・放出に伴って相変態する潜熱を利用する物質
を用いることができる。また、この他にも、石材、各種
金属、セメント板のごとく単に顕熱を利用する物質を用
いてもよい。前者の潜熱を利用する物質の場合には、例
えば、20℃前後の温度において相変態可能に設定して
おく。潜熱を利用する場合には、熱の吸収・排出量を大
きく確保することができる。一方、後者の顕熱を利用す
る物質の場合には、蓄熱材が洩れ出す等のトラブルを確
実に防止することができる。
【0015】前記蓄熱部2に蓄えた熱は、例えば夜間に
おいて居住空間1の暖房を行うために利用する。即ち、
前記送風機7を逆方向に回転作動させ、例えば天井裏8
から吸引した空気を前記蓄熱体2aの表面に流通させて
当該空気を加熱し、第1連通路6および第1流通孔5を
介して居住空間1に供給する。前記第1流通孔5には、
図3に示すごとく多数の孔を有する整流部材9を設けて
ある。当該整流部材9は、第1流通孔5から吹き出す空
気の流量を第1流通孔5の全ての位置において均等化す
るものである。即ち、窓部3aの全面に亘って、均等な
流速の下降気流を形成することができる。前記第1流通
孔5は、前述のごとく窓部3aの面に沿って得形成して
あるから、前記下降気流は窓部3aと平行な流動空気層
を形成する。この空気層は、仮に前記窓部3aが開放さ
れた場合にも維持され、居住空間1の側の内部空気と外
部空気との混合を効果的に抑制する。このように、居住
空間1の内部の暖かい空気が外部に逃げたり、外部の冷
気が居住空間1に侵入するのを防止すれば、居住空間1
の開口部3が開けられた場合でも居住空間1の温度が低
下するのを最小限に止めることができる。本発明のごと
く蓄熱を利用して暖房を行う場合には、その蓄熱量は蓄
熱体2aの容量によって決まる。ただし、通常は、前記
蓄熱量を無制限に確保することは困難であるから、上記
のごとく蓄熱消費量を削減することは、限られた蓄熱を
利用して暖房する本発明の装置においては極めて有用で
ある。
【0016】(効果)本発明の空調設備であれば、居住
空間1を蓄熱暖房する場合に、窓部3aなどの開口部3
に沿って空気流を形成するから、居住空間1の室内空気
が外部に逃げるのを抑制することができる。この結果、
蓄熱消費量を低減化して、蓄熱を有効に利用する蓄熱暖
房を可能にすることができた。また、蓄熱消費量を低減
化することで、蓄熱設備の小型化を図ることができるば
かりでなく、空調設備の初期コスト或いはランニングコ
ストを低減化することもできる。
【0017】〔別実施形態〕 〈1〉 上記実施形態では、開口部3の上縁に第1流通
孔5を設ける例を示したが、当該構成に限られるもので
はなく、図4に示すごとく、前記第1流通孔5に対向す
る位置の床面10に第2流通孔11を設けることもでき
る。この場合、開口部3は掃き出し窓部3bとして構成
してある。前記蓄熱部2と前記第2流通孔11とは第2
連通路12で連通する。これにより、居住空間1の空気
を第1流通孔5と第2流通孔11との間で循環させる。
つまり、居住空間1の高温空気が有する熱を蓄熱部2に
蓄放熱する点では上記実施形態と同様であるが、本構成
の場合には、第1流通孔5および第2流通孔11を空気
の吸引口あるいは吹出口として機能させるのである。
【0018】例えば、蓄熱暖房を行う場合に、第1流通
孔5を空気の吹出口として機能させ、第2流通孔11を
空気の吸引口として機能させる場合を考える。本別実施
形態のごとく、第2流通孔11から空気を吸引すること
で、第1流通孔5から吹き下ろされる空気を積極的に下
方に降下させることができる。よって、掃出し窓部3b
に形成される空気層の拡散程度をより小さく押さえるこ
とができ、居住空間1の内部空気をより確実に保持する
のである。
【0019】本実施形態では、前記第1流通孔5および
前記第2流通孔11のうち、特に前記第1流通孔5は、
図4に示すごとく、例えばカーテン13を開閉自在に吊
り下げ支持するカーテンボックス部14に設けることが
できる。昼間の間に居住者が外出する場合には、通常カ
ーテン13を閉めておくが、この場合に、カーテン13
は日射によって暖められ、カーテン13と掃出し窓部3
bとの間に存在する空気が高温に暖められる。本構成に
することで当該高温空気を有効に利用するのである。前
記第1流通孔5は、高温空気をより多く取り入れるため
に、カーテンボックス部14に係る幅の略全長に亘って
形成してある。
【0020】前記第1流通孔5をカーテンボックス部1
4に形成する場合には、図5(イ)〜(ハ)に示すごと
く、前記第1流通孔5および前記第2流通孔11を前記
カーテン13の内側と外側とに切り替えて開口させるた
めの切替機構15を備えるとよい。図5は前記第1流通
孔5および前記第2流通孔11を、これら流通孔の延出
方向と同方向から見たものである。この図から明らかな
ごとく、前記第1流通孔5はカーテン13を略中央にし
て居住空間1の側と外部側とに選択的に開口可能であ
る。
【0021】前記切替機構15は、例えば揺動フィン1
5aにより構成してある。図5(イ)は、前記揺動フィ
ン15aを居住空間1の側に揺動させ、第1流通孔5お
よび第2流通孔11をカーテン13に対して外部側に連
通させた状態を示している。これは主に、昼間などカー
テン13の表面で高温となった空気を吸引して蓄熱する
場合の使用態様を示している。これに対し、図5(ロ)
には、前記揺動フィン15aを外部側に揺動させ、第1
流通孔5および第2流通孔11をカーテン13に対して
居住空間1の側に連通させた状態を示している。この状
態は、例えば居住空間1の内部の空気が高温である場合
に、当該高温空気を吸引して蓄熱する場合を示す。ま
た、当該状態は、居住空間1の空気が高温である場合
に、カーテン13を閉めた状態で蓄熱運転する使用態様
を示すと考えることもできる。一方、蓄熱暖房を行う場
合であるが、上記のごとくカーテン13を閉めた状態で
は、カーテン13そのものが遮蔽膜として機能する。よ
って、この場合には掃出し窓部3bのシール性をそれほ
ど考慮する必要はない。しかし、カーテン13を開けた
状態では、掃出し窓部3bの遮蔽を良好に行う必要があ
る。即ち、第1流通孔5と第2流通孔11との間に空気
を確実に流通させるべく、図5(ハ)に示すように、前
記揺動フィン15aを中立位置に設定しておく。これに
より、第1流通孔5から吹き出した空気は第2流通孔1
1に向けて流通し、第2流通孔11の吸引効果によっ
て、第1流通孔5からの吹き出し空気はさほど拡散する
ことなく第2流通孔11に吸引される。このように、前
記第1流通孔5と前記第2流通孔11との協動によって
掃出し窓部3bの全面において空気の流通層を形成する
ことができ、居住空間1の空気を確実に保持できること
となる。
【0022】前記切替機構15の切り替えは、居住者が
手動操作によって行うものであってもよいし、自動で行
うこととしてもよい。自動で行うには、例えば、カーテ
ン13の開閉状態、あるいは、蓄熱運転もしくは蓄熱暖
房運転の別を認識して上述のごとく揺動フィン15aの
角度切り替えることができる。
【0023】尚、本別実施形態の場合には、第1流通孔
5と第2流通孔11とを設ける関係上、前記蓄熱部2
は、図4に示すごとく、これらの間の位置である例えば
壁16に内装する。蓄熱効果を高めるために、前記壁1
6は蓄熱壁16aで構成しておくとよい。蓄熱壁16a
は、一般にセメント系の材質で一体に構成されているパ
ネル部材を壁16の内側に設けて構成することができ
る。このように、壁16の内部に蓄熱部2を備える構造
を用いる場合には、予め工場等でユニットとして作製し
ておくことができ、建物を実際に施工する際の手間を大
幅に削減することができる。
【0024】本発明の空調設備は、原則として蓄熱暖房
を行うものであるが、図4に示すごとく、前記第2連通
路12に冷暖房用の熱交換器17を設けると共に、前記
熱交換器17に熱媒を供給する室外機18を設けて構成
することができる。勿論、前記熱交換器17は第1連通
路6に設けるものであってもよい。本実施形態では、冷
房時に生じる結露水を処理する関係上、より低位置に熱
交換器17を設置するために第2連通路12に設ける例
を示している。
【0025】本構成であれば、例えば、冬場の夜間にお
いて蓄熱だけでは十分な暖房を行えない場合にも暖かい
空気を居住空間1に供給することができる。一方、夏場
においては深夜電力を利用して電力のピークカットを行
いつつ蓄冷運転を行うことができる他、蓄冷熱を用いず
に通常の冷房運転を行うことも可能である。よって、一
年を通じて熱効率がよく経済的な空調運転を行うことが
できる。
【0026】〈2〉これまでの実施形態では、居住空間
1の開口部3の上縁に第1流通孔5を設けていたが 、
図6に示すごとく、前記開口部3の下縁のみに流通孔1
1を設けるものとしてもよい。ここでは、開口部3を前
記窓部3aで構成した例を示す。前記窓部3aの下縁
に、当該窓部3aの面方向に沿って貫通するように第2
流通孔11を設け、この第2流通孔11と蓄熱部2とを
第2連通路12で連通する。そして、前記第2連通路1
2の途中に備えた送風機7を用いて前記蓄熱部2と前記
第2流通孔11との間で空気を流通させる。
【0027】本構成であれば、蓄熱を用いて居住空間1
を暖房する場合に、居住空間1の暖かい空気を良好に保
持することができる。即ち、本構成では、第2流通孔1
1から窓部3aの面に沿って上方に空気を吹き出させる
こととなるが、暖かい当該空気は積極的に上昇する。よ
って、第2開口部3から吹き出された空気流は、さほど
拡散することなく上昇し、窓部3aの略全面に亘って確
実に空気流が形成されるのである。また、窓部3aを開
放した場合には、居住空間1の外部の冷気は、通常、部
3aのうち下方の領域から侵入してくる。しかし、本構
成であれば吹出し直後である当該下部の空気の流速は大
きく、吹き出した空気の拡散の程度も少ない。よって、
外部から冷気が侵入するのを確実に防止できるのであ
る。
【0028】尚、図6には、前記蓄熱部2を床下19に
設ける例を示した。通常、床下19の空間は利用されな
い部分が多いから、大容量の蓄熱部2を設けることがで
き、長時間の蓄熱暖房運転が可能な空調設備を提供する
ことができる。
【0029】また、図示は省略するが、前記蓄熱部2を
地中に埋設するものであってもよい。この場合には、床
下空間の容積に拘わらず、さらに大容量の蓄熱部2を備
えることができる。さらに、蓄熱部2を埋設した場合に
は、以下の効果を発揮することとなる。即ち、前記蓄熱
部2の周囲は断熱材で形成してあるが、前記蓄熱部2の
周囲が空気に接している場合には、空気の流動に際して
幾分の熱の出入りが生じる。しかし、蓄熱部2の大部分
を地中に埋設し、周囲を土壌等で包っておけば、前記熱
の出入りを抑制することができ、蓄熱効率をさらに向上
させることができる。
【0030】尚、上記特許請求の範囲の記載中、図面を
参照し、図面との対照を便利にするために符号を記す
が、当該記入により本発明が添付図面の構成に限定され
るものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空調設備の概要を示す説明図
【図2】本発明に係る空調設備の概要を示す説明図
【図3】本発明に係る空調設備の一部詳細を示す説明図
【図4】別実施形態に係る空調設備の概要を示す説明図
【図5】別実施形態に係る空調設備の動作態様を示す説
明図
【図6】別実施形態に係る空調設備の概要を示す説明図
【符号の説明】
1 居住空間 2 蓄熱部 3 開口部 5 第1流通孔 6 第1連通路 7 送風機 11 第2流通孔 12 第2連通路 13 カーテン 14 カーテンボックス部 15 切替機構 17 熱交換器 18 室外機

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 居住空間(1)の高温空気を流通させて
    蓄熱する蓄熱部(2)を設けると共に、当該居住空間
    (1)と隣接する空間との境界に位置する開口部(3)
    の上縁に、前記開口部(3)の面方向に沿った孔部を有
    する第1流通孔(5)を設け、 当該第1流通孔(5)と前記蓄熱部(2)とを第1連通
    路(6)で連通し、 前記蓄熱部(2)と前記第1流通孔(5)との間で空気
    を流通させるべく、前記第1連通路(6)の途中に送風
    機(7)を備えてある空調設備。
  2. 【請求項2】 前記開口部(3)の下縁であって、前記
    第1流通孔(5)に対向する位置に第2流通孔(11)
    を設けると共に、前記蓄熱部(2)と前記第2流通孔
    (11)とを第2連通路(12)で連通してある請求項
    1に記載の空調設備。
  3. 【請求項3】 前記第1流通孔(5)を、カーテン(1
    3)を開閉自在に取り付けるためのカーテンボックス部
    (14)に設けてある請求項1又は2に記載の空調設
    備。
  4. 【請求項4】 前記第1流通孔(5)を前記カーテン
    (13)の内側と外側とに切り替えて開口させる切替機
    構(15)を備えている請求項3に記載の空調設備。
  5. 【請求項5】 前記第1連通路(6)の途中に冷暖房用
    の熱交換器(17)を設けると共に、前記熱交換器(1
    7)に熱媒を供給する室外機(18)を設けてある請求
    項1から4の何れかに記載の空調設備。
  6. 【請求項6】 居住空間(1)の高温空気を流通させて
    蓄熱する蓄熱部(2)を設けると共に、当該居住空間
    (1)と隣接する空間との境界に位置する開口部(3)
    の下縁に、前記開口部(3)の面方向に沿った孔部を有
    する第2流通孔(11)を設け、 当該第2流通孔(11)と前記蓄熱部(2)とを第2連
    通路(12)で連通し、 前記蓄熱部(2)と前記第2流通孔(11)との間で空
    気を流通させるべく、前記第2連通路(12)の途中に
    送風機(7)を備えてある空調設備。
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