JP2000168405A - 車両駆動力制御装置 - Google Patents

車両駆動力制御装置

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JP2000168405A
JP2000168405A JP10345315A JP34531598A JP2000168405A JP 2000168405 A JP2000168405 A JP 2000168405A JP 10345315 A JP10345315 A JP 10345315A JP 34531598 A JP34531598 A JP 34531598A JP 2000168405 A JP2000168405 A JP 2000168405A
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vehicle
driving force
resistance
weight gradient
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寛朗 西島
Shinsuke Higashikura
伸介 東倉
Masaaki Uchida
正明 内田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量勾配抵抗力を精度よく推定し、駆動力補
正時において運転者に与える違和感を低減する。 【解決手段】 PCM111は、検出されたアクセルペ
ダル踏み込み量と車速に応じて平坦路での車両の目標駆
動力である通常目標駆動力を設定し、車両の走行中の重
量勾配抵抗力を駆動トルクに対する加速抵抗トルクの応
答遅れを考慮して推定する。そして、PCM111は推
定された重量勾配抵抗力に勾配抵抗係数を掛けたものを
前記通常目標駆動力に加算して補正目標駆動力を演算
し、補正目標駆動力が実現されるようにエンジン102
あるいはCVT103の少なくとも一方を制御する。こ
のように加速抵抗トルクの遅れを考慮して重量勾配抵抗
力を推定するようにしたことにより重量勾配抵抗力を精
度よく推定することができ、駆動力補正の精度を向上さ
せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の運転特性を変化
させる装置に関し、特に、走行中の路面勾配に応じて駆
動力を変化させる駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】登坂路等における走行性能を向上させる
ために、車両が受ける重量勾配抵抗力を推定し、推定さ
れた重量勾配抵抗力に応じて車両特性を変化させる車両
が知られている。
【0003】このような車両としては、例えば、特開平
3−24362号公報に記載されている装置がある。し
かし、これは車速やスロットル開度やその変化速度から
勾配の大小を判断するだけのものであり、重量勾配抵抗
力を精度よく推定することができなかった。したがっ
て、このようにして推定された重量勾配抵抗力に基づい
て駆動力制御を行っても適切な制御が行えず、運転者に
違和感を与える原因となっていた。
【0004】そこで、例えば、特開平9−242862
号公報に記載された装置では、車両駆動トルクから平坦
路走行抵抗トルクと加速抵抗トルクを減じて重量勾配抵
抗トルクを算出し、この重量勾配抵抗トルクにに基づき
重量勾配抵抗力を推定することで制御精度の向上を図っ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとしている問題点】ところで、重量
勾配抵抗トルクを車両駆動トルクから平坦路走行抵抗ト
ルク、加速抵抗トルクを減じて算出する場合、重量勾配
抵抗トルクを精度よく求めるためには車両駆動トルク、
平坦路走行抵抗トルク及び加速抵抗トルクをそれぞれ正
確に算出する必要がある。
【0006】しかしながら、この従来装置においては、
車速センサから入力される車速信号を微分して求めた加
速度を基に加速抵抗トルクを算出していたので、車両駆
動トルクに対して加速抵抗トルクが遅れ、重量勾配抵抗
トルクを精度よく求めることができなかった。
【0007】例えば、一定勾配を走行中にアクセルペダ
ルを踏み込んだ場合、加速抵抗トルクは車両駆動トルク
に比べて遅れて増加するが、車両駆動トルクから加速抵
抗トルクをそのまま減じて重量勾配抵抗トルクを算出す
ると、一定勾配では一定値を保つはずの重量勾配抵抗ト
ルクが変動する。このため、実際は路面勾配が一定であ
るのにもかかわらず、路面勾配が変化していると誤認し
てしまい、それに応じた駆動力補正を行うと運転者に違
和感を与えてしまう。
【0008】本発明はこのような課題を鑑みてなされた
ものであり、車両駆動トルクと加速抵抗トルクとを同期
させることにより重量勾配抵抗力を精度よく推定し、駆
動力制御の精度を向上することを目的とする。
【0009】
【問題点を解決するための手段】第1の発明は、車両駆
動力制御装置において、アクセルペダル踏み込み量を検
出する手段と、車速を検出する手段と、検出されたアク
セルペダル踏み込み量と車速に基づき平坦路における通
常目標駆動力を設定する手段と、駆動トルクに対する加
速抵抗トルクの応答遅れを考慮して車両にかかる重量勾
配抵抗力を推定する手段と、前記通常目標駆動力を重量
勾配抵抗力で補正して補正目標駆動力を算出する手段
と、補正目標駆動力を実現するようにエンジン、自動変
速機のうち少なくとも一方を制御する手段とを備えるこ
とを特徴とするものである。
【0010】第2の発明は、第1の発明において、補正
目標駆動力を演算する手段が、推定された重量勾配抵抗
力に0.3から0.7の勾配抵抗係数を掛けたものを通
常目標駆動力に加算することにより補正目標駆動力を算
出することを特徴とするものである。
【0011】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、重量勾配抵抗力を推定する手段が、エンジン出力
トルク、エンジンイナーシャトルク、トルクコンバータ
のトルク比及び駆動系の変速比に基づき理想車両駆動ト
ルクを算出する手段と、理想車両駆動トルクを駆動系損
失トルクに基づき補正し、有効車両駆動トルクを算出す
る手段と、車速に基づき平坦路における走行抵抗トルク
を算出する手段と、有効車両駆動トルクから走行抵抗ト
ルクを減じて理想車両推進トルクを算出する手段と、理
想車両推進トルクをむだ時間補正してむだ時間補正推進
トルクを算出する手段と、むだ時間補正推進トルクを一
次遅れ補正して有効車両推進トルクを算出する手段と、
車速に基づき加速抵抗トルクを算出する手段と、前記有
効車両推進トルクから加速抵抗トルクを減じて重量勾配
抵抗トルクを求め、この重量勾配抵抗トルクを基に走行
中の重量勾配抵抗力を推定する手段とを備えることを特
徴とするものである。
【0012】第4の発明は、第1または第2の発明にお
いて、重量勾配抵抗力を推定する手段が、エンジン出力
トルク、エンジンイナーシャトルク、トルクコンバータ
のトルク比及び駆動系の変速比に基づき理想車両駆動ト
ルクを算出する手段と、理想車両駆動トルクをむだ時間
補正してむだ時間補正駆動トルクを算出する手段と、車
速に基づき平坦路における走行抵抗トルクを算出する手
段と、車速に基づき加速抵抗トルクを算出する手段と、
前記むだ時間補正駆動トルクから走行抵抗トルクを減じ
て有効車両推進トルクを求める手段と、前記有効車両駆
動トルクから加速抵抗トルクを減じたものを一次遅れ補
正して補正重量勾配抵抗トルクを求め、この補正重量勾
配抵抗トルクを基に走行中の重量勾配抵抗力を推定する
手段とを備えることを特徴とするものである。
【0013】
【作用及び効果】第1の発明によると、車両が平坦路を
走行しているときはアクセルペダル踏み込み量と車速に
応じて目標駆動力が設定され、この目標駆動力を実現す
るようにエンジンあるいは変速機が制御されるのに対
し、車両が勾配のあるところを走行しているときは勾配
を走行することで車両が受ける抵抗、すなわち重量勾配
抵抗力に応じて目標駆動力が補正される。これにより、
登坂路等においても運転者が加速不足を感じることはな
く心地よい加速感を得ることができる。
【0014】特に、重量勾配抵抗力は車両駆動トルク、
平坦路走行抵抗トルク、加速抵抗トルク等に基づき推定
されるが、本発明によると車両駆動トルクに対する加速
抵抗トルクの遅れを考慮して重量勾配抵抗力が推定され
るので、車両駆動トルクに対して加速抵抗トルクが遅れ
ることによる重量勾配抵抗力の推定精度の低下が避けら
れる。
【0015】第2の発明によると、目標駆動力は、重量
勾配抵抗力に0.3から0.7の間の勾配抵抗係数を掛
けた値を通常目標駆動力に加算した値に設定される。推
定された重量勾配抵抗力をそのまま通常目標駆動力に加
算した値を目標駆動力とすると、平坦路も登坂路も同じ
ように加速するため運転者に違和感を与えてしまうが、
このように重量勾配抵抗力よりも少ない値を加算するよ
うにすることにより、このような違和感を与えるのを防
止できる。
【0016】第3の発明によると、理想車両推進トルク
にむだ時間補正及び一次遅れ補正を施すことにより有効
車両推進トルクが算出され、この有効車両推進トルクと
加速抵抗トルクに基づき重量勾配抵抗力が推定される。
このように、むだ時間補正及び一次遅れ補正を施すこと
により有効車両推進トルク加速抵抗トルクの同期がとれ
るので、重量勾配抵抗力を精度よく推定することができ
る。
【0017】第4の発明によると、理想車両駆動トルク
にむだ時間補正を施すことにより、それに基づき算出さ
れる有効車両推進トルクと加速抵抗トルクとの増加の同
期がとれ、重量勾配抵抗力の推定精度が向上する。ま
た、一次遅れ補正を施した補正重量勾配抵抗トルクに基
づき重量勾配抵抗力が算出されるので、重量勾配抵抗力
の急激な変動を抑えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき本発明の
実施の形態について説明する。
【0019】図1は、この発明が適用されるCVT搭載
車両101の概略構成を示す。この車両101の駆動シ
ステムは、トルクコンバータ104を内蔵したCVT1
03と、プロペラシャフト105と、ファイナルギア及
びデファレンシャルギア106と、デファレンシャルギ
ア106と駆動輪108とを連結するドライブシャフト
107とを備え、エンジン102の出力がそれらを介し
て駆動輪108に伝達される構成となっている。
【0020】ここでCVT103はベルト式無段変速機
を意味するが、トロイダル式無段変速機等他の構造の無
段変速機を備えていてもよい。また、図1に示す車両1
01は後輪駆動であるが、他の駆動方式であってもよ
い。
【0021】エンジン102には、出力軸であるクラン
クシャフトの回転数Neを検出するクランク角センサ1
21が設けられている。また、エンジン102の吸気通
路にはアクセルペダルの動きに応じて吸気通路を通る空
気量を調節するスロットルバルブが設けられており、ス
ロットルバルブの開度TVOはスロットル開度センサ1
22により検出される。
【0022】CVT103は、コントロールバルブ等か
らなる油圧制御回路とステップモータを備え、ステップ
モータの回転位置に応じて無段階に変速を行うことがで
きる。また、CVT103には、CVT入力軸回転数N
inを検出する入力軸回転数センサ123、前記油圧制
御回路内の油圧Plを検出する油圧センサ125、油温
Tmpを検出する油温センサ126が設けられている。
【0023】トルクコンバータ104は、エンジン10
2のクランクシャフトに直結されているポンプと、CV
T103の入力軸に直結されているタービンと、前記ポ
ンプとタービンの間にオイルを介して設けられるステー
タと、クラッチ部材を利用したロックアップ機構とを有
する。
【0024】ファイナルギア及びデファレンシャルギア
106には、車速に比例する出力軸回転数を検出する車
速センサ124が設けられている。
【0025】上記エンジン102及びCVT103はパ
ワートレイン・コントロール・モジュール(以下PC
M)111により制御される。PCM111はCPU、
ROM及びRAM等から構成され、PCM111にはク
ランク角センサ121からのエンジン回転数Ne、スロ
ットル開度センサ122からのスロットル開度TVO、
油圧センサ125からの油圧Pl、油温センサ126か
らの油温Tmp、アクセルペダル踏み込み量センサ12
8からのアクセルペダル踏み込み量APO、車速センサ
124からの車速信号VSP等の信号が入力される。P
CM111はこれら各種信号に基づき、エンジン102
の燃料供給量や点火時期の制御、CVT103の変速比
や油圧の制御を行う。
【0026】以下、このPCM111の構成及びその機
能について詳しく説明する。
【0027】図2は、PCM111をブロック線図で表
したものである。PCM111は、通常目標駆動力設定
部161、重量勾配抵抗推定部154、駆動力補正量演
算部162、エンジントルク制御部169、目標入出力
回転数比演算部165、CVT入出力回転数比制御部1
67、加算部163及び乗算部168を備える。
【0028】通常目標駆動力設定部161は、所定のマ
ップ153を参照して、アクセルペダル踏み込み量セン
サ128で検出されたアクセルペダル踏み込み量APO
と、車速センサ124で検出された車速VSPに対応す
る通常目標駆動力tTd_n(平坦路における車両の駆
動力目標値)を設定する。
【0029】重量勾配抵抗推定部154は、車速VS
P、スロットル開度TVOの他、各種信号に基づき、勾
配のある路面を走行する際に車両が受ける重量勾配抵抗
力RFORCEを推定する。重量勾配抵抗推定部154
をブロック線図で表すと図3に示すようになるが、これ
については後で説明する。
【0030】駆動力補正量演算部162は、重量勾配抵
抗力RFORCEよりも小さな駆動力補正量ΔRFOR
CEを演算する。駆動力補正量ΔRFORCEを演算す
るには、例えば、所定の勾配抵抗係数α(0<α<1)
を予め設定しておき、 ΔRFORCE=α×RFORCE (1) により演算する。
【0031】加算部163は、通常目標駆動力設定部1
53で設定された通常目標駆動力tTd_nに駆動力補
正量演算部162で演算された駆動力補正量ΔRFOR
CEを加算し、目標駆動力tTdを演算する。
【0032】乗算部168は、目標駆動力tTdにCV
T103の入出力回転数比RATIOを乗じて目標とす
るエンジントルクtTeを演算する。
【0033】エンジントルク制御部169は、目標エン
ジントルクtTeを実現するためにエンジン10F2の
スロットル開度、燃料噴射量、点火時期等を制御する。
【0034】目標入出力回転数比演算部165は、所定
のマップ171を参照して目標駆動力tTdと車速VS
Pに対応するCVT103の目標入出力回転数比tRA
TIOを演算する。なお、変速機の入出力回転数比制御
には入力軸回転数の目標値を用いることが多いため、い
ったんこの入力軸回転数の目標値を求めてから車速との
関係で目標入出力回転数比tRATIOを求めても良
い。
【0035】CVT入出力回転数比制御部167は、目
標入出力回転数比tRATIOが実現されるようにCV
T103を制御する。
【0036】したがって、登坂路においては、通常目標
駆動力tTd_nに勾配に応じた駆動力補正量ΔRFO
RCEが加算された値が目標駆動力tTdとなり、この
目標駆動力tTdを実現するようにエンジン102及び
CVT103が制御されることになる。
【0037】なお、ここではエンジン102、CVT1
03両方を制御し、目標駆動力を実現する構成となって
いるが、どちらか一方を制御することにより目標駆動力
を実現する構成であっても良い。
【0038】また、駆動力補正量演算部162において
重量勾配抵抗力RFORCEに勾配抵抗係数αを掛けて
求めた駆動力補正量ΔRFORCEを出力するようにな
っているのは、通常目標駆動力tTd_nに重量勾配抵
抗力RFORCEをそのまま加算した値に基づき駆動力
制御を行うと、登坂路でも平坦路と同じように車が加速
してしまい、運転者に違和感を与えてしまうのを防止す
るためである。勾配抵抗係数αは好ましくは0.3〜
0.7の間の値に設定される。
【0039】次に、上記重量勾配抵抗推定部154の構
成について説明する。
【0040】重量勾配抵抗推定部154をブロック線図
で表すと図3のようになる。重量勾配抵抗推定部154
は、スロットル開度TVO、エンジン回転数Neの他、
各種入力信号に基づき有効車両駆動トルクToyを算出
する車両駆動トルク算出部1と、車速VSPに基づき平
坦路走行抵抗トルクTrlを算出する走行抵抗トルク算
出部2と、同じく車速VSPに基づき加速抵抗トルクT
rarを算出する加速抵抗トルク算出部4を備える。さ
らに、重量勾配抵抗推定部154は、推進トルク補正部
5と、減算部3、6と、除算部7とを備える。
【0041】減算部3は有効車両駆動トルクToyから
平坦路走行抵抗トルクTrlを減じて理想車両推進トル
クTtrを算出する。推進トルク補正部5は、理想車両
推進トルクTtrを車両特性に関連して実際に有効な有
効車両推進トルクTtyに補正する。この推進トルク補
正部5を備えたことが従来装置と大きく異なる点であ
る。そして、減算部6は有効車両推進トルクTtyから
加速抵抗トルクTrarを減じて重量勾配抵抗トルクT
rgを算出し、除算部7は重量勾配抵抗トルクTrgを
駆動輪半径rで除して重量勾配抵抗力RFORCEを算
出する。
【0042】これら車両駆動トルク算出部1、走行抵抗
トルク算出部2、加速抵抗トルク算出部4及び推進抵抗
トルク5をブロック線図で表すと、それぞれ図4、図
5、図6及び図7に示すようになる。以下、それぞれの
構成について詳しく説明する。
【0043】まず、図4を参照しながら車両駆動トルク
算出部1について説明すると、この車両駆動トルク算出
部1は、スロットル開度TVO、エンジン回転数Ne、
CVT入力軸回転数Nin、変速比Ip及び油圧Plに
基づき車両駆動トルクToyを算出するものである。
【0044】車両駆動トルク算出部1は、理想車両駆動
トルク算出部10と、損失トルク算出部12と、減算部
35とを備える。理想車両駆動トルク算出部10は、エ
ンジン出力トルク算出部21と、エンジンイナーシャト
ルク算出部22と、トルク比算出部24と、減算部23
と、乗算部25、26、31とから構成される。
【0045】エンジン出力トルク算出部21は、所定の
エンジントルクマップ33を参照して、スロットル開度
TVO、エンジン回転数Neに対応するエンジン出力ト
ルクTeを求める。
【0046】エンジンイナーシャトルク算出部22は、
エンジン回転数Neを時間微分演算部27で微分してエ
ンジン回転数微分値dNe/dtを算出し、これにエン
ジンイナーシャ定数Iengを乗算部22aで乗じてエ
ンジンイナーシャトルクTeiを算出する。
【0047】減算部23は、エンジン出力トルクTei
からエンジンイナーシャトルクTeiを減じて実エンジ
ン出力トルクTe2を算出する。
【0048】トルク比算出部24はトルクコンバータ1
04のトルク比τを算出するもので、除算部29にてC
VT入力軸回転数Ninをエンジン回転数Neで除する
ことにより回転速度比eを求め、トルコントルク比マッ
プ34を参照して回転速度比eに対応するトルク比τを
算出する。
【0049】乗算部25は、実エンジン出力トルクTe
2にトルク比τを乗じてCVT103への入力トルクT
inを算出する。乗算部26は、入力トルクTinに変
速比Ipを乗じてCVT103の出力トルクTsecを
算出する。乗算部31は、CVT103の出力トルクT
secにファイナルギア比Finalを乗じて理想車両
駆動トルクTorを算出する。
【0050】損失トルク算出部12は、損失トルクマッ
プ32を参照してCVT103の油圧Plに対応する駆
動系損失トルクTlosを算出する。損失トルクマップ
32では駆動系損失トルクTlosと油圧Plの関係は
二次曲線で表される。なお、駆動系損失トルクTlos
は油圧Pl以外にもエンジン回転数Ne、変速比Ip、
油温Tmpにも影響を受けるため、エンジン回転数N
e、変速比Ip、油温Tmpのいずれか一つに基づいて
損失トルクを算出するようにしても良い。
【0051】減算部35は、理想車両駆動トルクTor
から損失トルクTlosを減じて有効車両駆動トルクT
oyを算出する。
【0052】以上のような構成により、車両駆動トルク
算出部1は、スロットル開度TVO、エンジン回転数N
e、CVT入力軸回転数Nin、変速比Ipに基づきエ
ンジン出力トルクTe、エンジンイナーシャトルクTe
i、トルク比τをそれぞれ算出し、これらに基づき理想
車両駆動トルクTorを算出する。さらに、油圧Plに
基づき算出した駆動系損失トルクTlosを理想車両駆
動トルクTorから減じて有効車両駆動トルクToyを
算出する。
【0053】次に、図5を参照しながら走行抵抗トルク
算出部2について説明する。
【0054】走行抵抗トルク算出部2は、車両が平坦路
を走行しているときに受ける抵抗(ころがり摩擦抵抗、
空気抵抗等)をトルクに換算して算出するものである。
具体的には、平坦路走行抵抗トルクマップ20を参照し
て車速VSPに対応する平坦路走行抵抗トルクTrlを
算出する。
【0055】次に、図6を参照しながら加速抵抗トルク
算出部4について説明する。
【0056】加速抵抗トルク算出部4は、車両が加速す
るときに受ける抵抗(慣性力)をトルクに換算して算出
するもので、車速センサ124からの車速VSPに基づ
き加速抵抗トルクTraを算出する。
【0057】具体的には、時間微分演算部41、乗算部
43、45を備え、車速VSPを時間微分演算部41に
て微分して加速度Acelを算出し、この加速度Ace
lに車両重量Ivと駆動輪半径rを乗算部43、45に
てそれぞれ乗じることで理想加速抵抗Trarを算出す
る。
【0058】したがって、理想加速抵抗トルクTrar
は、 Trar=(dVSP/dt)・Iv・r (2) で表される。
【0059】続いて、本発明の特徴である推進トルク補
正部5について説明する。図7に示すように、この推進
トルク補正部7は、むだ時間補正部60と、一次遅れ補
正部70とを備える。
【0060】ここで推進トルク補正部5に入力される理
想車両推進トルクTtrがデジタル信号とすると、むだ
時間補正部60は、理想車両推進トルクTtrをホール
ド部61にて保管し、mサンプリング周期前の理想車両
推進トルクTtrをむだ時間補正推進トルクTtmとし
て出力する。
【0061】一次遅れ補正部70は、ゲイン乗算部7
1、72、73と、ホールド部74と、加算部75を備
える。加算部75では、ゲイン乗算部71においてむだ
時間補正推進トルクTtmにゲイン係数Aを乗じた値
に、ホールド部74で保管された1サンプリング周期前
の有効車両推進トルクTtyにフィードバック係数Bを
乗じた値を加える。そして、その値にゲイン乗算部72
においてゲイン係数Aとフィードバック係数Bの和の逆
数(1/A+B)を乗じることで有効車両推進トルクT
tyを算出する。
【0062】したがって、この推進トルク補正部5に理
想車両推進トルクTtrが入力されると、それにむだ時
間補正及び一次遅れ補正を施した値である有効車両推進
トルクTtyが出力される。
【0063】次に、重量勾配抵抗推定部154の処理内
容を図8に示すフローチャートを参照しながら説明す
る。
【0064】図8のステップS11からS20は有効車
両駆動トルクToyを算出するステップであり、図4に
示した車両駆動トルク算出部1に対応するステップであ
る。
【0065】まず、ステップS11では、クランク角セ
ンサ121からのエンジン回転数Neと、スロットル開
度センサ122からのスロットル開度TVOと、入力軸
回転数センサ123からのCVT入力軸回転数Nin
と、PCM111のCVT制御部で演算される変速比I
pを読み込む。
【0066】そして、ステップS12では、エンジント
ルクマップを検索してエンジン回転数Neとスロットル
開度TVOに対応するエンジン出力トルクTeを求め、
ステップS13では、エンジン回転数Neを時間微分し
てエンジン回転数微分値dNe/dtを算出し、これに
エンジンイナーシャ定数Iengを乗じてエンジンイナ
ーシャトルクTeiを算出する。
【0067】ステップS14では、CVT入力軸回転数
Ninをエンジン回転数Neで除してトルクコンバータ
104の回転速度比eを演算し、ステップS15では、
トルコントルク比マップを検索してこの回転速度比eに
対応するトルク比τを求める。
【0068】ステップS16では、ステップS12で求
めたエンジン出力トルクTeからステップS13で算出
したエンジンイナーシャトルクTeiを減じた値に、ス
テップS14で求めたトルク比τを乗じて駆動系の入力
トルクTinを算出する。ステップS17では、この入
力トルクTinに変速比Ipと最終減速比Finalを
乗じて理想車両駆動トルクTorを算出する。
【0069】ステップS18では、油圧センサ125か
らの油圧Plを読み込み、所定の損失トルクマップを参
照して駆動系損失トルクTlosを求める。そして、ス
テップS20ではステップS17で求めた理想車両駆動
トルクTorから駆動系損失トルクTlosを減じて有
効車両駆動トルクToyを算出する。
【0070】次のステップS21からステップS23は
理想車両推進トルクTtrを算出するステップで、図5
の走行抵抗トルク算出部2、図3の減算部3に対応する
ステップである。
【0071】まず、ステップS21で車速VSPを読み
込み、ステップS22で平坦路走行抵抗トルクマップを
参照して車速VSPに対応する平坦路走行抵抗トルクT
rlを求める。
【0072】そして、ステップS23で、ステップS2
0で算出した有効車両駆動トルクToyからステップS
22で求めた平坦路走行抵抗トルクTrlを減じて理想
車両推進トルクTtrを算出する。
【0073】次のステップS24、ステップS25は理
想車両推進トルクTtrを補正して有効車両推進トルク
Ttyを算出するステップである。図7に示した推進ト
ルク補正部5に対応するステップで、ステップS24で
は、理想車両推進トルクTtrにむだ時間補正を施して
無駄時間補正推進トルクTtmを算出し、ステップS2
5では、このむだ時間補正推進トルクTtmに一次遅れ
補正を施して有効車両推進トルクTtyを算出する。
【0074】次のステップS26、ステップS27は理
想加速抵抗トルクTrarを算出するステップである。
図6に示した加速抵抗トルク算出部4に対応するステッ
プで、ステップS26では車速VSPを時間微分して加
速度Acelを算出し、ステップS27では、この加速
度Acelに車両重量Ivと駆動輪半径rを乗じて理想
加速抵抗トルクTrarを算出する。
【0075】以上のステップを経て有効車両推進トルク
Tty、理想加速抵抗トルクTrarを算出したら、ス
テップS28で有効車両推進トルクTtyから理想加速
抵抗トルクTrarを減じて重量勾配抵抗トルクTrg
を算出し、ステップS29でこの重量勾配抵抗トルクT
rgを駆動輪半径rで除して重量勾配抵抗力RFORC
Eを算出する。
【0076】したがって、このフローチャートを処理す
ることにより、重量勾配抵抗推定部154は理想車両駆
動トルクTorから駆動系損失トルクTlosを考慮し
て有効車両駆動トルクToyを算出し、この有効車両駆
動トルクToyから、平坦路走行抵抗トルクTrlを減
じて理想車両推進トルクTtrを算出する。さらに、理
想車両推進トルクTtrにむだ時間補正及び一次遅れ補
正を施して有効車両推進トルクTtyを求め、そこから
理想加速抵抗トルクTrarを減じて重量勾配抵抗トル
クTrg、重量勾配抵抗力RFORCEを推定する。
【0077】図9は本発明による作用効果を示すタイミ
ングチャートである。
【0078】これは車両が一定勾配を走行しているとき
に運転者がアクセルペダルを踏み込んで加速した場合の
スロットル開度、車速、推進トルク、加速抵抗トルク及
び重量勾配抵抗トルクの変化の様子を示し、(a)が従
来装置の場合、(b)が本発明による装置の場合を示
す。
【0079】従来の装置では、(a)に示すように運転
者がアクセルペダルを踏み込んでスロットル開度TVO
が増加すると、その直後に理想車両推進トルクも増加す
るが、加速抵抗トルクは理想車両推進トルクに比べて遅
れて増加する。このため、理想車両推進トルクから加速
抵抗トルクを差し引いて求まる重量勾配抵抗トルクは左
最下段のグラフに示すように加速直後に増加してしま
う。実際の勾配は一定であるにもかかわらず勾配が変化
しているものと推定されてしまうので、これに基づき駆
動力制御を行った場合、運転者に違和感を与えてしま
う。
【0080】これに対し、本発明による装置では、
(b)に示すように、理想車両推進トルクに遅れ補正を
施して求めた有効車両推進トルクと加速抵抗トルクが同
期し、増加のタイミングが一致するので、重量勾配抵抗
トルクは右最下段のグラフに示すように加速時もほぼ一
定値に収まる。これにより、重量勾配抵抗力は加速時に
おいても精度よく推定される。
【0081】なお、ここでは一定勾配走行時にアクセル
ペダルを踏み込んだ状況を例に挙げて本発明が重量勾配
抵抗力を正しく推定可能なことを示したが、他の状況で
あっても同様に重量勾配抵抗力を正しく推定できる。
【0082】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。
【0083】この第2の実施形態は、先の実施形態と比
べ、重量勾配抵抗推定部154の構成が異なる。
【0084】図10はその重量勾配抵抗推定部154の
ブロック線図である。この実施形態においては、推進ト
ルク補正部5を持たない代わりに減算部6と除算部7間
に勾配抵抗トルク補正部8を備えている。
【0085】勾配抵抗トルク補正部8の構成は、図6に
示した一次遅れ補正部70と同じであり、重量勾配抵抗
トルクTrgが入力されるとそれを一次遅れ補正したT
rg2を出力する。
【0086】また、車両駆動トルク算出部1の構成も異
なり、この実施形態では、図4に示す理想車両駆動トル
ク算出部10の後ろにむだ時間補正部を備える。このむ
だ時間補正部は図7に示したむだ時間補正部60と同じ
ものであり、具体的には、図4の乗算部31と減算部3
5の間に設けられる。
【0087】重量勾配抵抗推定部154における処理内
容は図11に示すフローチャートのようになる。ステッ
プS31以降の処理が図8に示したものと異なる。
【0088】ステップS31以降の処理について説明す
ると、まず、ステップS31では理想車両駆動トルクT
orをむだ時間補正してむだ時間補正駆動トルクTor
2を算出する。そして、ステップS32、S33では油
圧Plに基づき駆動系損失トルクTlosを求め、ステ
ップS34ではむだ時間補正駆動トルクTor2から駆
動系損失トルクTlosを減じて有効車両駆動トルクT
oyを算出するステップS35、S36では車速VSP
に基づき平坦路走行抵抗トルクTrlを求め、ステップ
S37では有効車両駆動トルクToyから平坦路走行抵
抗トルクTrlを減じて有効車両推進トルクTtyを算
出する。
【0089】ステップS38、S39では車速VSPの
微分値に基づき理想加速抵抗トルクTrarを算出し、
ステップS40では有効車両推進トルクTtyから理想
加速抵抗トルクTrarを減じて重量勾配抵抗トルクT
rgを算出する。
【0090】ステップS41では、重量勾配抵抗トルク
Trgを一次遅れ補正して補正重量勾配抵抗トルクTr
g2とし、ステップS42ではこの補正重量勾配抵抗ト
ルクTrg2を駆動輪半径rで除して重量勾配抵抗力R
FORCEを算出する。
【0091】したがって、この実施形態において重量勾
配抵抗推定部154は、理想車両駆動トルクTorを算
出するまでは先の実施形態と同じ処理を行うが、理想車
両駆動トルクTorを算出した後は、理想車両駆動トル
クTorをむだ時間補正してむだ時間補正駆動トルクT
or2とし、ここから駆動系損失トルクTlosを減じ
て有効車両駆動トルクToyを算出する。そして、この
有効車両駆動トルクToyから平坦路走行抵抗トルクT
rlを減じて有効車両推進トルクTtyを算出し、有効
車両推進トルクTtyから理想加速抵抗トルクTrar
を減じて重量勾配抵抗トルクTrgを算出する。
【0092】さらに、この重量勾配抵抗トルクTrgに
一次遅れ補正を施して補正重量勾配トルクTrg2を算
出し、この補正重量勾配抵抗トルクTrg2に基づき重
量勾配抵抗力RFORCEを算出する。
【0093】したがって、図12のタイミングチャート
に示すようにこの実施形態においても先の実施形態と同
様に有効車両推進トルクTtyがスロットル開度TVO
の増加よりも遅れて立ち上がるようになり、理想加速抵
抗トルクTraと同期させることができる。
【0094】また、重量勾配抵抗トルクTrgをそのま
ま重量勾配抵抗力演算に用いるのではなく、重量勾配抵
抗トルクTrgに一次遅れ補正を施した補正重量勾配抵
抗トルクTrg2に基づき重量勾配抵抗力RFORCE
を算出するようにしているので、重量勾配抵抗力が急激
に変動するのを抑えることができる。
【0095】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明の範囲は上記実施形態に限定されるもので
はない。例えば、上記実施形態ではエンジン出力トルク
Teをエンジン回転数Neとスロットル開度TVOから
エンジントルクマップ33を検索して求めているが、エ
ンジン102の燃料噴射量TPとエンジン回転数Neに
対するエンジン出力トルクTeの関係を規定するマップ
を用意しておき、燃料噴射量TPとエンジン回転数Ne
からそのマップを検索することによりエンジン出力トル
クTeを求めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される車両の概略構成を示す図で
ある。
【図2】PCMのブロック線図である。
【図3】重量勾配抵抗推定部のブロック線図である。
【図4】車両駆動トルク算出部のブロック線図である。
【図5】走行抵抗トルク算出部のブロック線図である。
【図6】推進抵抗トルク補正部のブロック線図である。
【図7】加速抵抗トルク算出部のブロック線図である。
【図8】重量勾配抵抗推定部における処理内容を示すフ
ローチャートである。
【図9】本発明の作用効果を示すタイミングチャートで
ある。
【図10】第2の実施形態による重量勾配抵抗推定部の
ブロック線図である。
【図11】第2の実施形態による重量勾配抵抗推定部に
おける処理内容を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施形態の作用効果を示すタイミング
チャートである。
【符号の説明】
101 車両 102 エンジン 103 CVT 104 トルクコンバータ 111 PCM 124 車速センサ 128 アクセルペダル踏み込み量センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F16H 59:18 59:44 59:52 59:66 (72)発明者 内田 正明 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA31 AA66 AB01 AC09 AC19 AC20 AD02 AD04 AD10 AD37 AD47 AD51 AE04 AE07 AE09 AE36 AF09 3G084 BA05 BA13 BA17 CA04 DA05 DA15 EB08 EC04 FA04 FA05 FA06 FA10 FA33 3G093 AA06 BA15 CA07 CB06 DA01 DA06 DB05 DB11 DB18 EA05 EA09 EA13 EB03 EC01 FA07 FB01 FB02 3G301 HA01 JA03 KA09 KA12 KB07 LA03 LB01 NA09 ND03 NE01 NE06 NE21 PA11A PA11Z PB03A PE01Z PE09A PF01Z PF03Z PF08A PF08Z 3J052 AA04 CA21 EA04 FB31 GC13 GC23 GC43 GC44 GC46 GC71 GC72 GD05 HA11 HA13 LA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクセルペダル踏み込み量を検出する手段
    と、 車速を検出する手段と、 検出されたアクセルペダル踏み込み量と車速に基づき平
    坦路における通常目標駆動力を設定する手段と、 駆動トルクに対する加速抵抗トルクの応答遅れを考慮し
    て車両にかかる重量勾配抵抗力を推定する手段と、 前記通常目標駆動力を重量勾配抵抗力で補正して補正目
    標駆動力を算出する手段と、 補正目標駆動力を実現するようにエンジン、自動変速機
    のうち少なくとも一方を制御する手段と、を備えること
    を特徴とする車両駆動力制御装置。
  2. 【請求項2】前記補正目標駆動力を演算する手段は、 推定された重量勾配抵抗力に0.3から0.7の勾配抵
    抗係数を掛けたものを前記通常目標駆動力に加算するこ
    とにより補正目標駆動力を算出することを特徴とする請
    求項1に記載の車両駆動力制御装置。
  3. 【請求項3】前記重量勾配抵抗力を推定する手段は、 エンジン出力トルク、エンジンイナーシャトルク、トル
    クコンバータのトルク比及び駆動系の変速比に基づき理
    想車両駆動トルクを算出する手段と、 理想車両駆動トルクを駆動系損失トルクに基づき補正
    し、有効車両駆動トルクを算出する手段と、 車速に基づき平坦路における走行抵抗トルクを算出する
    手段と、 有効車両駆動トルクから走行抵抗トルクを減じて理想車
    両推進トルクを算出する手段と、 理想車両推進トルクをむだ時間補正してむだ時間補正推
    進トルクを算出する手段と、 むだ時間補正推進トルクを一次遅れ補正して有効車両推
    進トルクを算出する手段と、 車速に基づき加速抵抗トルクを算出する手段と、 前記有効車両推進トルクから加速抵抗トルクを減じて重
    量勾配抵抗トルクを求め、この重量勾配抵抗トルクを基
    に走行中の重量勾配抵抗力を推定する手段と、を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両駆動力
    制御装置。
  4. 【請求項4】前記重量勾配抵抗力を推定する手段は、 エンジン出力トルク、エンジンイナーシャトルク、トル
    クコンバータのトルク比及び駆動系の変速比に基づき理
    想車両駆動トルクを算出する手段と、 理想車両駆動トルクをむだ時間補正してむだ時間補正駆
    動トルクを算出する手段と、 車速に基づき平坦路における走行抵抗トルクを算出する
    手段と、 車速に基づき加速抵抗トルクを算出する手段と、 前記むだ時間補正駆動トルクから走行抵抗トルクを減じ
    て有効車両推進トルクを求める手段と、 前記有効車両駆動トルクから加速抵抗トルクを減じたも
    のを一次遅れ補正して補正重量勾配抵抗トルクを求め、
    この補正重量勾配抵抗トルクを基に走行中の重量勾配抵
    抗力を推定する手段と、を備えることを特徴とする請求
    項1または2に記載の車両駆動力制御装置。
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