JP2000167865A - 複合材料成形品及びその製造方法 - Google Patents

複合材料成形品及びその製造方法

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JP2000167865A
JP2000167865A JP10342601A JP34260198A JP2000167865A JP 2000167865 A JP2000167865 A JP 2000167865A JP 10342601 A JP10342601 A JP 10342601A JP 34260198 A JP34260198 A JP 34260198A JP 2000167865 A JP2000167865 A JP 2000167865A
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Hidekatsu Shoji
英克 庄司
Yoshiki Maesaki
義樹 前崎
Yoshio Sako
吉男 佐古
Tadashi Yamamoto
忠 山本
Daizo Watanabe
大造 渡辺
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Togawa Rubber Co Ltd
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Togawa Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬質プラスチックに、該硬質プラスチックよ
り柔らかい熱可塑性エラストマーを、密に内嵌した複合
材料成形品において、嵌合作業を伴わず、且つ、接着剤
を使用せずに、圧着又は熱融着によって該硬質プラスチ
ックと熱可塑性エラストマーとを一体成形を可能とする
と同時に、該熱可塑性エラストマーの形状復元率を向上
させることによって、気密性及び液密性を確保した複合
材料成形品及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 硬質プラスチックに、該硬質プラスチッ
クより柔らかい熱可塑性エラストマーを、密に内嵌した
複合材料成形品の製造方法において、前記硬質プラスチ
ックを、該熱可塑性エラストマーの外縁を抱囲するよう
に溶融射出して圧接させる複合材料成形品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複合材料成形品及
びその製造方法に関し、特に、硬質プラスチックに熱可
塑性エラストマー成形品を密に内嵌した複合材料成形品
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】弾性体(熱可塑性エラストマー又はゴ
ム)を硬質プラスチックに密に内嵌した複合材料成形品
は、あらゆる分野で使用されており、例えば、液密性が
要求される容器などに用いられている。ここで、ゴムを
使用した複合材料成形品は、硫黄化合物をはじめとして
多数の薬品を配合しており、これらの薬品が漏出するお
それがあることと、ゴムと比べて熱可塑性エラストマー
は寸法安定性が高いことを考慮して、加硫不要な熱可塑
性エラストマーから構成される複合材料成形品を用いる
ことが好ましいと考えられる。具体的に、医療用器具や
医薬品用容器に複合材料成形品を用いる場合、該複合材
料成形品は栓体として用いられることが多く、前記熱可
塑性エラストマーは、注射針の様に先端が鋭利な筒状体
を貫通させて前記容器内外の気液交換を行なうための部
材に用いられる。ここで、前記熱可塑性エラストマーが
弾性変形及び弾性復帰することによって、該筒状体の貫
通孔を密閉して、前記医療用器具や医薬品用容器の気密
性及び液密性を保つことができる。そして、前記複合材
料成形品の前記熱可塑性エラストマーを硬質プラスチッ
クに密に内嵌する方法としては、オス−メスの凹凸形状
に嵌合する方法、カシメ方式、又は、接着剤を用いて固
定する方法が採用されている。
【0003】しかしながら、上述の嵌合によって成形し
た複合材料成形品は、嵌合作業が煩雑であり、多くの工
程が存在するために作業環境が広くなる。従って、異物
管理等が非常に困難であるという問題点があった。又、
前記熱可塑性エラストマーは、弾性体であるために、嵌
合によって、充分に保持することができない場合もあっ
た。更に又、接着剤を用いると、有機溶剤が使用される
ことが多く、衛生上の問題が生じるおそれもあった。
【0004】そこで、上記問題点を解決すべく、嵌合作
業も伴わず、且つ、接着剤も使用しない複合材料成形品
の製造方法が提案されている。この複合材料成形品の製
造方法を用いて前記医薬品用容器等の部材を製造する場
合には、硬質プラスチックであるポリプロピレン樹脂を
金型内に溶融射出して環状に成形し、次いで、該ポリプ
ロピレン樹脂の環内に熱可塑性エラストマーであるエチ
レンポリマーとプロピレンポリマーとのブロックコポリ
マーを溶融射出することによって、前記ポリプロピレン
樹脂とブロックコポリマーとを一体的に融着成形させ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ゴムと
比べて、熱可塑性エラストマーの歪量は大きいために、
前記エラストマー部の形状復元率が弱くなる。特に、前
記製造方法により製造したものであって、前記熱可塑性
エラストマー部が前記硬質プラスチック部に内嵌される
ような複合材料成形品においては、気密性、液密性を保
持することが非常に困難であるという問題点があった。
【0006】即ち、図7に示すように、前記複合材料成
形品6の製造過程において、溶融射出された熱可塑性エ
ラストマー部60が冷却されることによって収縮しよう
とするが、該熱可塑性エラストマー部60の外周部は前
記硬質プラスチック部61と融着しているために、エラ
ストマー分子は前記硬質プラスチック部61側、つま
り、外周へ向かって引き伸ばされる。従って、前記熱可
塑性エラストマー部60は、前記複合材料成形品の外周
部へ向かって広がろうとする応力が存在している状態で
固化することになる。このような状態で、該エラストマ
ー部60に注射針等2を貫通させて貫通孔3を穿つと、
外周方向に向かって弾性変形したエラストマー分子が更
に外周方向へと引き寄せらるために、元の位置に復帰す
ることができなくなる。そのため、前記複合材料成形品
6は、気密性又は液密性が要求される用途には、使用す
ることができないという問題点があった。
【0007】従って、本発明の目的は、上記欠点に鑑
み、硬質プラスチックに、該硬質プラスチックより柔ら
かい熱可塑性エラストマーを、密に内嵌した複合材料成
形品において、嵌合作業を伴わず、且つ、接着剤を使用
せずに、圧着又は融着によって該硬質プラスチックと熱
可塑性エラストマーとを一体成形を可能とすると同時
に、該熱可塑性エラストマーの形状復元率を向上させる
ことによって、気密性及び液密性を確保した複合材料成
形品及びその製造方法を提供するものである。
【0008】尚、熱可塑性エラストマーとしては、具体
的には、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラス
トマー及びエステル系エラストマーが挙げられる。又、
硬質プラスチックとしては、具体的には、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ABS樹脂及び硬質塩化ビニルが挙
げられる。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る硬質プラスチックに該硬質プラスチック
より柔らかい熱可塑性エラストマーを密に内嵌した複合
材料成形品及びその製造方法の特徴構成は、熱可塑性エ
ラストマー成形品の外縁を抱囲するように、前記硬質プ
ラスチックを、溶融射出して、該熱可塑性エラストマー
成形品と圧接させることにある。更に、前記熱可塑性エ
ラストマーがスチレン系エラストマーを主成分とする熱
可塑性エラストマーであり、前記硬質プラスチックがポ
リオレフィン、ポリスチレン、変性PPE、AS樹脂、
ABS樹脂、PC、PMMA及びPAから選ばれる少な
くとも1種以上の硬質プラスチックを主成分とする硬質
プラスチックであることが好ましい。更に又、前記複合
材料成形品を、医療用器具又は医薬品用容器に用いても
良い。そして、これらの作用効果は、以下の通りであ
る。
【0010】熱可塑性エラストマー成形品に、該熱可塑
性エラストマーより硬い硬質プラスチックを、熱可塑性
エラストマーの外縁を抱囲するように溶融射出して所定
の形状に成形する。これを冷却すると、該硬質プラスチ
ックは収縮しつつ固化する。ところが、該硬質プラスチ
ックに内嵌された前記熱可塑性エラストマー成形品は冷
却前と同じ形状を保とうとするので、硬質プラスチック
が熱可塑性エラストマーに圧着し、更に、前記複合材料
成形品の中心、即ち、前記熱可塑性エラストマーの中心
方向に向かって圧縮応力を与えることとなる。こうし
て、硬質プラスチックが、熱可塑性エラストマーに圧縮
応力を与えつつ、該熱可塑性エラストマーを内嵌してい
る複合材料成形品が得られる。このとき、該エラストマ
ーの分子は、前記硬質プラスチック側、つまり、外周か
ら、複合材料成形品の中央部に向かう圧縮応力を受けて
いるので、収縮した状態にある。従って、図2に示すよ
うに、該エラストマー10に注射針等2で貫通孔3を穿
つと、外周方向に向かって弾性変形したエラストマー1
0に、すぐさま前記硬質プラスチック11から中心方向
に向かう応力がかかると共に、収縮したエラストマー分
子が伸張しようとするので、元の位置に復帰し易い。
【0011】ここで、前記熱可塑性エラストマーがスチ
レン系エラストマーを主成分とする熱可塑性エラストマ
ーであって、前記硬質プラスチックがポリオレフィン、
ポリスチレン、変性PPE、AS樹脂、ABS樹脂、P
C、PMMA及びPAから選ばれる少なくとも1種以上
の硬質プラスチックを主成分とする硬質プラスチックで
ある場合に、融着状態が良好な複合材料成形品が得られ
る。尚、前記熱可塑性エラストマーと前記硬質プラスチ
ックとを単に圧着させるだけであっても、硬質プラスチ
ック側から複合材料成形品の中央部に向かう圧縮応力
が、該熱可塑性エラストマーに与えられることには変わ
りない。従って、熱可塑性エラストマーの外縁に、硬質
プラスチックを抱囲するように溶融射出して圧着させた
複合材料成形品であっても、形状復元率が向上すると考
えられる。
【0012】上述の如く、本発明に係る複合材料成形品
1は、高い気密性及び液密性を備えていると共に、高い
形状復元率を示すので、医療用器具や医薬品用容器の栓
体などの用途に適しているといえる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本発明に係る複合材料成形品1
は、図1(c)及び(d)に示すように、熱可塑性エラ
ストマー部10と、該熱可塑性エラストマー部10より
硬い硬質プラスチック部11とを備えている。そして、
前記硬質プラスチック部11に熱可塑性エラストマー部
10を密に内嵌したものであって、熱可塑性エラストマ
ー部10の外縁を抱囲するように該硬質プラスチック部
11が圧接している。この複合材料成形品1の製造方法
は、以下の通りである。
【0014】溶融した熱可塑性エラストマーを一次金型
内に射出し、冷却固化すると、図1(a)に示すよう
に、熱可塑性エラストマー部10が得られる。更に、こ
の熱可塑性エラストマー部10を二次金型内に保持しつ
つ、該二次金型内に溶融した硬質プラスチックを射出す
ると、図1(b)に示すように、該硬質プラスチック
が、前記熱可塑性エラストマー部10の外側面を抱囲す
るように融着した硬質プラスチック部11が成形され
る。そして、該硬質プラスチック部11を冷却すると、
該硬質プラスチック部11は収縮しつつ固化し、内嵌す
る前記熱可塑性エラストマー部10に応力を与える。こ
うして、図1(c)に示すように、前記熱可塑性エラス
トマー部10は、前記硬質プラスチック部11から圧縮
応力を受けた状態で内嵌されることとなる。
【0015】本発明に係る複合材料成形品1において
は、前記熱可塑性エラストマーと硬質プラスチックとが
圧接しているが、両者が圧接界面で融着している場合
と、単に圧着している場合とが考えられる。尚、前記熱
可塑性エラストマーと前記硬質プラスチックとの間の接
着強度を考慮すると、前記両部材が融着している複合材
料成形品が好ましく、ここで、前記熱可塑性エラストマ
ーがスチレン系エラストマーを主成分とする熱可塑性エ
ラストマーであって、前記硬質プラスチックがポリオレ
フィン、ポリスチレン、変性PPE、AS樹脂、ABS
樹脂、PC、PMMA及びPAから選ばれ少なくとも1
種以上の硬質プラスチックを主成分とする硬質プラスチ
ックを用いると、融着状態が良好な複合材料成形品1が
得られる。又、前記エラストマーと硬質プラスチックと
が界面で融着しておらず、単に物理的に圧着している複
合材料成形品を成形することも可能である。この場合、
図3に示すように、ガイド12が一方の開口端部に環状
に設けられた略円筒状の硬質プラスチック部11と中栓
13が、熱可塑性エラストマー部10を挟持する構造を
採用することができる。このように構成すると、前述し
た硬質プラスチック部11から熱可塑性エラストマー部
10方向へ応力が加わるだけでなく、前記熱可塑性エラ
ストマー部10の外縁部に対して該複合材料成形品の天
地方向から応力が加わることとなり、該熱可塑性エラス
トマー部10を確実に保持することができる。
【0016】
【実施例】〔実施例1〕以下に、本発明に係る複合材料
成形品1を、医薬品用ボトル4の栓体に採用した実施例
を、図面に基づいて説明する。尚、前記複合材料成形品
1を構成する材料としては、熱可塑性エラストマーとし
てスチレン系エラストマーであるセプトン(クラレ製)
を用いると共に、硬質プラスチックとしてポリプロピレ
ン樹脂(三井化学製)を用いた。更に、該複合材料成形
品と共にボトル4を構成する貯液部41の材料として、
ポリプロピレン樹脂(三井化学製)を用いた。又、前記
複合材料成形品は、市販の二色成形機を用いて成形し
た。
【0017】前記セプトンを170〜210℃で溶融し
た後に、前記二色成形機に設置した一次金型内に射出
し、冷却固化すると、図1(a)に示すように、厚みが
6.6mmの採液部10が得られた。更に、この採液部
10を前記二色成形機に設置した二次金型内に保持しつ
つ、該二次金型内に200〜240℃で溶融した前記ポ
リプロピレン樹脂を射出する。こうして、図1(b)に
示すように、該ポリプロピレン樹脂が、前記採液部10
の外側面を抱囲するように融着した支持部11が成形さ
れる。そして、該支持部11を冷却すると、該支持部1
1は収縮しつつ固化するために、前記採液部10は該支
持部11から圧縮応力を受けた状態で内嵌されることと
なる。このようにして、図1(c)に示す複合材料成形
品1を得た。そして、図4に示すように、この複合材料
成形品1の支持部11の開口端部と、袋状の貯液部41
の開口端部とを熱融着して、容量500mlのボトル4
を作成した。
【0018】以下、このボトル4を用いて、複合材料成
形品1の形状復元率ついて試験を行なった。尚、比較例
として、硬質プラスチック部を成形した後に熱可塑性エ
ラストマー部を成形する従来の方法で製造した、同一形
状の複合材料成形品を採用したボトルを試験に供した。
【0019】前記実施例のボトル4に水を封入したもの
を、10個用意した。これらのボトル4の採液部10に
直径4.22mmの樹脂針を刺して貫通させ、この状態
で、3時間、保持した。そして、該採液部10を下向き
にして夫々のボトルを保持し、前記樹脂針を引き抜いた
後、30秒間に該採液部10の樹脂針貫通孔を通じて漏
出した水量を測定した。又、比較例のボトルについて
も、同様の試験を行なった。
【0020】この結果、従来の複合材料成形品を備えた
ボトルからは、平均して4.6mlの水が漏出した。一
方、本発明に係るボトル4の複合材料成形品1は、形状
復元率に優れているために液漏れが認められず、液密性
が保たれていることが明らかとなった。
【0021】〔実施例2〕以下に、本発明に係る複合材
料成形品を飲料用ボトルのキャップに採用した実施例
を、図面に基づいて説明する。尚、前記複合材料成形品
を構成する材料としては、熱可塑性エラストマーとして
オレフィン系エラストマーであるサントプレン(AES
ジャパン製)を用いると共に、硬質プラスチックとして
ポリプロピレン樹脂(三井化学製)を用いた。
【0022】図6に示すように、本発明に係る飲料用ボ
トル7のキャップ5は、開口部に内ネジ50が内設され
ると共に、半球状の底部を備えた筒状の硬質プラスチッ
ク製本体51と、略半球状の熱可塑性エラストマー製パ
ッキング52とを備え、前記本体51の底部にパッキン
グ52が密に内嵌されている。そして、飲料用ボトル7
の開口部に外設された外ネジ71とキャップ5の内ネジ
51とが螺合することによって、該飲料用ボトル7の気
密性が保たれる。該キャップ5の製造方法は、前記実施
例1に記載された複合材料成形品1と同様である。即
ち、一次金型でパッキング52を成形した後に、二次金
型で本体51を成形して両部材を融着させ、その後、冷
却することによって本体51を収縮させ、パッキング5
2に圧着させている。
【0023】以下、前記キャップ5を用いて、形状復元
率について試験を行なった。ここで、前記形状復元率の
指標として圧縮永久ひずみを採用した。又、比較例とし
て、本体を成形した後にパッキングを成形した、同一形
状のキャップを試験に供した。尚、実施例及び比較例の
サンプル数は、夫々4個であった。円柱状の治具を用い
て、前記キャップ5の底面に垂直な方向から、該キャッ
プ5に内設されたパッキング52の中心部を加圧して圧
縮して、該パッキングの厚みを加圧前の75%に保持し
ながら、70±1℃の恒温槽内に22時間置いた。そし
て、該キャップ5を恒温槽から取り出して室温で1時間
放置放置した後に、前記パッキング52の加圧中心部の
厚みを測定して、圧縮永久ひずみを求めた。
【0024】この結果、本発明に係るキャップ5では、
圧縮永久ひずみは21%であったのに対して、従来の方
法で作成したキャップでは32%であった。従来のキャ
ップと比較して、本発明に係るキャップ5は、圧縮永久
ひずみが抑制されているために、形状復元率が向上して
いる。従って、飲料用ボトル7との螺合を繰り返した場
合にも気密性を保つことができ、耐久性が向上すると考
えられる。
【0025】〔別実施形態〕以下に別実施形態を説明す
る。本実施例においては、硬質プラスチックとして、ポ
リオレフィンの一種であるポリプロピレンを用いたが、
ポリエチレンを用いることも可能である。又、前記熱可
塑性エラストマー及び硬質プラスチックは、夫々数種の
熱可塑性エラストマー又は硬質プラスチックの混合物で
あっても良く、又、他種の樹脂、金属又は無機物等を混
合してもよい。更に、二色成形の金型は、回転型、コア
バック型のどちらを用いても良い。更に又、複合材料成
形品1の成形方法として二色成形法を採用したが、イン
サート成形を採用することも可能である。
【0026】尚、発明者らの経験的知見により、熱可塑
性エラストマー成形体10の外縁を抱囲するように硬質
プラスチック11を溶融射出して圧着させて、硬質プラ
スチック11に熱可塑性エラストマー成形体10を密に
内嵌した、図5に示すような形状の複合材料成形品1を
栓体として用いた医薬品用ボトル4であっても、気密性
及び液密性が保たれることが明らかにされている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合材料成形品の製造工程を表わ
す断面図及び完成した複合材料成形品を表わす斜視図
【図2】本発明に係る複合材料成形品の作用効果を説明
する断面図
【図3】本発明に係る複合材料成形品の別途実施形態を
表わす断面図
【図4】本発明に係る複合材料成形品を採用した医薬品
用ボトルを表わす部分断面図
【図5】本発明に係る複合材料成形品を採用した医薬品
用ボトルの別実施形態を表わす部分断面図
【図6】本発明に係る複合材料成形品を表わす断面図
【図7】従来の複合材料成形品を表わす断面図
【符号の説明】
1 複合材料成形品 10 エラストマー部 11 硬質プラスチック部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 22:00 (72)発明者 佐古 吉男 徳島県阿波郡市場町大字上喜来字大門834 番1 株式会社十川ゴム徳島市場工場内 (72)発明者 山本 忠 徳島県阿波郡市場町大字上喜来字大門834 番1 株式会社十川ゴム徳島市場工場内 (72)発明者 渡辺 大造 大阪府堺市上之516番地 株式会社十川ゴ ム堺工場内 Fターム(参考) 3E084 AA04 AA12 AB01 AB05 BA02 CA01 CC03 CC05 DA01 DB12 DB13 DC03 DC05 FA09 FB01 FC07 GA04 GA08 GB04 GB12 HA02 HB03 HC03 HD01 KB01 LA17 4F206 AA03 AA13 AA19 AA21 AA28 AA32 AG03 AG13 AH57 AH63 JA07 JB12 JF05 JL02 JM04 JN11 JQ81

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質プラスチックに、該硬質プラスチッ
    クより柔らかい熱可塑性エラストマーを、密に内嵌した
    複合材料成形品の製造方法において、熱可塑性エラスト
    マー成形品の外縁を抱囲するように、硬質プラスチック
    を、溶融射出して圧接させる複合材料成形品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性エラストマーがスチレン系
    エラストマーを主成分とする熱可塑性エラストマーであ
    って、前記硬質プラスチックがポリオレフィン、ポリス
    チレン、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、
    アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、アクリロニ
    トリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリカ
    ーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMM
    A)及びポリアセタール(PA)から選ばれる少なくと
    も1種以上の硬質プラスチックを主成分とする硬質プラ
    スチックである請求項1に記載の複合材料成形品の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 硬質プラスチックに、該硬質プラスチッ
    クより柔らかい熱可塑性エラストマーを、密に内嵌した
    複合材料成形品において、熱可塑性エラストマー成形品
    の外縁を抱囲するように、硬質プラスチックを、溶融射
    出して圧接させてある複合材料成形品。
  4. 【請求項4】 前記熱可塑性エラストマーがスチレン系
    エラストマーを主成分とする熱可塑性エラストマーであ
    って、前記硬質プラスチックがポリオレフィン、ポリス
    チレン、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、
    アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、アクリロニ
    トリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリカ
    ーボネート(PC)、ポリメタクリル酸メチル(PMM
    A)及びポリアセタール(PA)から選ばれる少なくと
    も1種以上の硬質プラスチックを主成分とする硬質プラ
    スチックである請求項3に記載の複合材料成形品。
  5. 【請求項5】医療用器具又は医薬品用容器に用いられる
    請求項3又は請求項4に記載の複合材料成形品。
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