JP2000167405A - コーティングによる触媒再生法 - Google Patents

コーティングによる触媒再生法

Info

Publication number
JP2000167405A
JP2000167405A JP10343352A JP34335298A JP2000167405A JP 2000167405 A JP2000167405 A JP 2000167405A JP 10343352 A JP10343352 A JP 10343352A JP 34335298 A JP34335298 A JP 34335298A JP 2000167405 A JP2000167405 A JP 2000167405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
powder
component
coating
regenerating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10343352A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Fujisawa
雅敏 藤澤
Yasuyoshi Kato
泰良 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP10343352A priority Critical patent/JP2000167405A/ja
Publication of JP2000167405A publication Critical patent/JP2000167405A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済み触媒の再生法においてコーティング
の際の液だれによる劣化成分の不均一化を少なくし、均
一なコーティング層を設けることで活性の回復を触媒表
面で均一に行なうこと。 【解決手段】 アルカリ劣化した使用済み酸化チタン系
脱硝触媒を水に含浸させて予め吸湿させた後に、触媒成
分の粉末を前記使用済み脱硝触媒の表面に付着させて触
媒再生するコーティングによる触媒再生法。前記水を吸
湿させる代わりに、硫酸水溶液又はシリカゾルを吸液さ
せるコーティングによる触媒再生法。前記触媒成分の粉
末として、酸化チタンを主成分とし、モリブデン、タン
グステン又はバナジウムの少なくとも1種類以上の活性
成分からなり、500°C以上で焼成されている粉末を
使用するコーティングによる触媒再生法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業廃棄物となる使
用済み脱硝触媒の再生技術に係わり、特にアルカリ劣化
した使用済み触媒の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化チタンを主成分とする脱硝触媒を用
い、排ガス中の窒素酸化物をアンモニアで還元する脱硝
方法(特開昭50−128681号公報)が国内外で広
く実用されるようになってから約20年が経過する。現
在、これらが使用済み触媒として排出される時期とな
り、さまざまな再利用法が検討されている。
【0003】その再利用法の1つに触媒再生法があり、
劣化した触媒を水により洗浄し、劣化成分(主にアルカ
リ金属元素やアルカリ土類金属元素)を水に溶出するこ
とで除去する水洗方法や、吸着力の高いものに対しては
水のかわりにアルカリと反応性の高い酸性水溶液を用い
る薬洗方式などが開発された。
【0004】しかし、水洗方式及び薬洗方式では多量の
廃水が発生するため、多量の廃水を処理できる廃水処理
設備の設置が必要とされる。このため、現地において廃
水を出さず、且つ容易に触媒を再生する方法として、硫
酸を含んだ触媒スラリを用い、劣化触媒を含浸すること
で表面コーティングする、または、スプレ法により表面
コーティングすることで、劣化成分を無害化し、活性を
回復させる再生法が技術開発された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、触媒スラリを含浸法又はスプレ法により
コーティングするため、触媒スラリが液だれにより触媒
下部へと流れ落ちてしまう。この液だれする触媒スラリ
には表面に付着していた劣化成分が溶出するため、触媒
の下部の劣化成分の濃度が非常に高くなる。
【0006】硫酸添加による劣化成分の無毒化は、ある
特定の濃度以上となると非常に効果が低減されるため十
分に活性が回復されない。そのうえ、液だれにより触媒
上部のコーティング層が薄くなるため、十分に活性が回
復されなくなる。そこで、高濃度な触媒スラリを用いて
全体の担持量を増やす必要が生じ、コストの増加へとつ
ながる。
【0007】本発明の目的は、コーティングの際の液だ
れによる劣化成分の不均一化を少なくし、均一なコーテ
ィング層を設けることで活性の回復を触媒表面で均一に
行い、さらには、低コストで廃水の生じない簡易な触媒
再生の技術を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は主として次のような構成を採用する。
【0009】アルカリ劣化した使用済み酸化チタン系脱
硝触媒を水に含浸させて予め吸湿させた後に、触媒成分
の粉末を前記使用済み脱硝触媒の表面に付着させて触媒
再生するコーティングによる触媒再生法。
【0010】また、前記触媒再生法において、前記水を
吸湿させる代わりに、硫酸水溶液又はシリカゾルを吸液
させるコーティングによる触媒再生法。
【0011】また、前記触媒再生法において、前記触媒
成分の粉末として、酸化チタンを主成分とし、モリブデ
ン、タングステン又はバナジウムの少なくとも1種類以
上の活性成分からなり、500°C以上で焼成されてい
る粉末を使用するコーティングによる触媒再生法。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係るコーティ
ングによる触媒再生法について、実施例と比較例とを用
いて以下説明する。
【0013】酸化チタン系脱硝触媒(原子比Ti/Mo
/V=92/7/1)を、木材やピートなどを燃料とす
る燃焼設備の排ガス処理設備に2年以上充填し、約5w
t%のアルカリ成分(K:4〜5wt%、Na:0.6
〜0.8wt%)の付着により劣化した実機劣化触媒を
用いて試験を行った。
【0014】実施例1 実機劣化触媒を水に浸漬し、十分な水を吸湿させ取り出
した。約30秒後、500°Cで焼成した触媒成分粉末
(原子比Ti/Mo/V=88/5/7)をエアブロー
にて吹き付けた。室温にて2時間乾燥した後、350°
Cで2時間焼成したものを試料とし、NO:NH3
1:1.2,空間速度51m/hの条件にて脱硝性能を
測定した。
【0015】実施例2 実施例1の水のかわりにシリカゾルを用いて同様に試験
を行った。
【0016】実施例3 実施例2のシリカゾルにPVA(ポリビニールアルコー
ル)を2%入れたもので同様に試験を行った。
【0017】実施例4 実施例1の水のかわりに5wt%の硫酸を用いて同様の
試験を行った。
【0018】比較例1 実機劣化触媒をそのまま用いて脱硝率を測定した。
【0019】比較例2 実機劣化触媒を水により調製した触媒成分を22%含ん
だ触媒スラリに浸漬し、室温で2時間乾燥後、350°
Cで2時間焼成した試料を用いて同様の試験を行った。
【0020】実施例1〜4及び比較例1,2の試験結果
を図1にまとめて示す。比較例1,2より、比較例1の
触媒に触媒をコーティングした比較例2で活性が回復し
ていることが分かり、更に、実施例1との比較で本発明
の有効性が認められる。これは、触媒スラリに含浸した
ものは、スラリから出した後の乾燥時にコーティングし
た触媒層が液だれと共に流れ落ち、上部は必要担持量よ
り少なく、下部は必要担持量以上であるが劣化成分が集
中するため十分に活性回復されないためと推測できる。
【0021】実施例2は比較例2より高活性であるが、
実施例1よりやや低活性となった。これは強度を増やす
ためシリカゾルを表面担持したことで、触媒成分の担持
量が減ったためとも考えられるので、担持量を増やした
実施例3で確認した。その結果、担持量、活性ともに増
加し、同じ担持量であれば実施例1と同じ程度の活性で
あることが分かる。
【0022】実施例4はアルカリ劣化した触媒の再生に
対する確認試験であるが、実施例4が最も高活性である
ことは一目瞭然である。これは劣化成分であるアルカリ
成分を活性に影響しない硫酸塩としているためである
が、ある特定の濃度以上になると急激に活性の回復の度
合いが小さくなる。触媒スラリを用いたコーディングに
おいては、下部のアルカリ成分が特定濃度を超え、活性
回復しなくなる可能性が非常に高いのに対し、本発明を
用いた実施例4はアルカリ成分もほぼ均一に残存するた
め非常に有効な手段である。
【0023】以上説明したように、本発明の実施形態に
係る触媒再生法は、次のような構成と作用乃至機能を奏
するものを含むものである。
【0024】アルカリ劣化した使用済み脱硝触媒を、水
に含浸することで予め吸湿しておき、表面に500°C
以上で焼成された触媒成分の粉末を、空気に含ませて吹
き付け、付着させるコーティングによる触媒再生法。
【0025】(1)前記触媒再生法において、含浸のか
わりにスプレ法により吸湿させてもよく、吸湿量を調整
することで触媒成分の粉末の担持量の調整もできる。
【0026】(2)前記触媒再生法において、硫酸水溶
液又はシリカゾルを用いて予め吸液させてもよく、硫酸
水溶液を用いた場合はアルカリ成分を無毒化するため、
より高活性な再生触媒を得ることができ、シルカゾルを
用いた場合はより高強度な触媒を得ることができる。
【0027】(3)前記触媒再生法において、触媒成分
の粉末は、酸化チタンを主成分とし、モリブデン、タン
グステン又はバナジウムといった活性成分が多いものが
比較的高活性であり、500°C以上で焼成しておくこ
とで流動化しやすく、且つ使用済み脱硝触媒表面に付着
した際に、表面の水分を吸湿するため、均一に担持する
ことができる。
【0028】(4)前記触媒再生法において、触媒成分
の粉末を空気に含ませて吹き付けて付着させるかわり
に、流動化させた触媒成分の粉末に、使用済み脱硝触媒
を入れることでも可能である。
【0029】従来技術では、触媒スラリを用いてコーテ
ィングするため、含浸法、スプレ法いずれの方法を用い
た場合も、再生に有効な70g/m2以上の触媒担持量
を得ようとすれば、余分な水分又は触媒スラリは液だれ
してしまう。このとき、スラリに溶出した劣化成分も流
れ落ちるため、触媒の下部での劣化成分濃度が高くな
り、活性の回復が十分に行われない。また、均一なコー
ティング層を設けることは難しく、液だれにより触媒上
部のコーティング層が薄くなり、十分な活性が出なくな
るため、必要担持量以上の触媒を用いて不均一に担持す
ることとなる。
【0030】本発明では、予め水分を含ませた使用済み
脱硝触媒に触媒成分の粉末を付着させるため、液だれに
よる触媒成分の移動はない。また、含浸法により表面を
吸湿させた際に劣化成分が流れ落ちても簡単に液切りが
できるため活性の回復には特に大きく影響しない。
【0031】さらに、乾燥した触媒成分の粉末が使用済
み触媒の表面に付着する際に表面の水分を吸湿して付着
するため、付着した触媒は非常に強く表面に固定化され
る。表面水分は含浸法、スプレ法でほぼ均一にすること
が可能であるため、担持する触媒成分も均一にすること
が容易となる。
【0032】
【発明の効果】本発明にれば、均一なコーティング層を
持ったコーティング触媒を、個々の性能差を少なく量産
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜4と比較例1,2の試験結果をまと
めた図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 38/48 B01J 38/48 Z 38/60 38/60

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ劣化した使用済み酸化チタン系
    脱硝触媒を水に含浸させて予め吸湿させた後に、触媒成
    分の粉末を前記使用済み脱硝触媒の表面に付着させて触
    媒再生することを特徴とするコーティングによる触媒再
    生法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の触媒再生方法におい
    て、 前記水を吸湿させる代わりに、硫酸水溶液又はシリカゾ
    ルを吸液させることを特徴とするコーティングによる触
    媒再生法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の触媒再生法にお
    いて、 前記触媒成分の粉末として、酸化チタンを主成分とし、
    モリブデン、タングステン又はバナジウムの少なくとも
    1種類以上の活性成分からなり、500°C以上で焼成
    されている粉末を使用することを特徴とするコーティン
    グによる触媒再生法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の触媒再生法
    において、 前記触媒成分の粉末を付着させる方法として、流動化さ
    せた触媒成分の粉末に前記使用済み脱硝触媒を入れる、
    又は触媒成分の粉末を含んだ空気を前記使用済み脱硝触
    媒に吹き付けることを特徴とするコーティングによる触
    媒再生法。
JP10343352A 1998-12-02 1998-12-02 コーティングによる触媒再生法 Pending JP2000167405A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10343352A JP2000167405A (ja) 1998-12-02 1998-12-02 コーティングによる触媒再生法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10343352A JP2000167405A (ja) 1998-12-02 1998-12-02 コーティングによる触媒再生法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000167405A true JP2000167405A (ja) 2000-06-20

Family

ID=18360866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10343352A Pending JP2000167405A (ja) 1998-12-02 1998-12-02 コーティングによる触媒再生法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000167405A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006021142A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Babcock Hitachi Kk 再生脱硝触媒およびその製法
JP2006167526A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Babcock Hitachi Kk 脱硝触媒の再生用薬剤およびそれを用いた再生方法
JP2006192344A (ja) * 2005-01-12 2006-07-27 Babcock Hitachi Kk 脱硝触媒の再生方法および再生脱硝触媒
CN106345538A (zh) * 2016-08-30 2017-01-25 河南康宁特环保科技股份有限公司 脱硝催化剂再生强度修复液的制备方法及该强度修复液、和再生脱硝催化剂
CN109046474A (zh) * 2018-08-17 2018-12-21 大唐南京环保科技有限责任公司 一种脱硝催化剂再生时补充浸渍的方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006021142A (ja) * 2004-07-08 2006-01-26 Babcock Hitachi Kk 再生脱硝触媒およびその製法
JP4518851B2 (ja) * 2004-07-08 2010-08-04 バブコック日立株式会社 再生脱硝触媒およびその製法
JP2006167526A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Babcock Hitachi Kk 脱硝触媒の再生用薬剤およびそれを用いた再生方法
JP4511915B2 (ja) * 2004-12-14 2010-07-28 バブコック日立株式会社 脱硝触媒の再生用薬剤およびそれを用いた再生方法
JP2006192344A (ja) * 2005-01-12 2006-07-27 Babcock Hitachi Kk 脱硝触媒の再生方法および再生脱硝触媒
CN106345538A (zh) * 2016-08-30 2017-01-25 河南康宁特环保科技股份有限公司 脱硝催化剂再生强度修复液的制备方法及该强度修复液、和再生脱硝催化剂
CN109046474A (zh) * 2018-08-17 2018-12-21 大唐南京环保科技有限责任公司 一种脱硝催化剂再生时补充浸渍的方法
CN109046474B (zh) * 2018-08-17 2021-01-26 大唐南京环保科技有限责任公司 一种脱硝催化剂再生时补充浸渍的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6596661B2 (en) Process for regenerating a deactivated catalyst
KR101271105B1 (ko) 촉매의 재생 방법
EP0159959A2 (en) Method for recovering denitrating catalyst for ammonia catalytic reduction
JPH10235209A (ja) 脱硝触媒の再生方法
CA2496693C (en) Method for the regeneration of phosphorus-loaded denox catalysts
CN108906139A (zh) 一种脱硝催化剂再生方法
JP2012024669A (ja) 脱硝触媒の再生方法
JP3059137B2 (ja) 脱硝触媒の再生処理方法
JP2000167405A (ja) コーティングによる触媒再生法
JPS58247A (ja) 脱硝触媒の再生法
JPH10156192A (ja) 脱硝触媒の活性再生方法及び装置
JP5615228B2 (ja) 使用済脱硝触媒の再生方法
KR101096938B1 (ko) 열적 열화 촉매의 재생 방법
JP2000024520A (ja) 脱硝触媒の再生方法および再生触媒
TWI771685B (zh) 脫硫、硝之觸媒和觸媒裝置,及其製備、活化、再生方法
JP3915173B2 (ja) 脱硝触媒の活性再生方法及び装置
JP3872656B2 (ja) 劣化脱硝触媒の活性改良方法及び装置
JP4149760B2 (ja) 脱硝触媒の再生法
JPS6321536B2 (ja)
JP2002316051A (ja) 脱硝触媒またはダイオキシン分解触媒の再生方法および再生装置
JP3796214B2 (ja) 劣化した触媒の再生処理方法
JPH0773650B2 (ja) 触媒フイルターの制造方法
JP3789230B2 (ja) 排ガス脱硝触媒の再生方法
JPS60209252A (ja) 脱硝触媒の再生方法
JPH1157410A (ja) アルカリ劣化脱硝触媒の再生装置および再生方法