JP2000166679A - ピボット機構を有する車両シ―ト - Google Patents

ピボット機構を有する車両シ―ト

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両のシートの背もたれ4の傾斜の調整を電
動操作により行う。 【解決手段】 車両のシートは、それぞれ座部2と背も
たれ4に固定され、軸X’を軸Xの周りに円弧状に並進
させつつ、背もたれ4を軸X’の周りにピボット回転さ
せる、1列の内サイクロイドギア機構によって互いに接
続された2つのフランジ10,11を含むピボット機構
9によって座部2上に取り付けられた背もたれ4を含ん
でいる。この内サイクロイドギア機構は、このギヤ機構
と同じ高さにある回転軸に軸心をおき、固定された軸X
を中心とする起動部14を含むクランク13を形成する
部分を有するコントロールシャフト8によって駆動され
る。駆動部14は座部2に取付けられた電気モータによ
り回転駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はピボット機構を有す
る車両シートに関する。
【0002】より詳細には、本発明は、相対的に相互に
ピボット回転するように取付けされた第1および第2の
部分を有する車両シートであって、第1のピボット機構
が、互いに噛み合い、それぞれシートの第1および第2
の部分に接続された、環状の、歯のある第1および第2
の歯車を含み、第1および第2の歯の群は、一方が半径
方向に外側に向き、他方が半径方向に内側に向くように
配置され、そして、第1および第2の歯の群はそれぞ
れ、互いにずれて配置され、水平方向に横切る第1およ
び第2の中心軸をするように配置されている、1列の内
サイクロイド歯車機構と、第1および第2の歯の群を相
対的に回転させるために、一方で、第1の歯の群に対し
て相対的に第1の軸の周りに回転し、他方で、第2の歯
の群に対して相対的に第2の軸の周りに回転するように
取付けられたカムと、カムに接続され、カムの高さの第
2の軸を軸心とするコントロールシャフトとを有する車
両シートに関する。
【0003】
【従来の技術】このようなシートの例が、フランス追加
特許FR-A-2 759 333号公開明細書に記載されており、こ
の例は申し分のないものであるが、そのピポット機構は
手動で操作するように特に設計されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のピボット機構を電気的に作動させようとすると、シー
トの第1の部分(特に、第1の部分がシートの座部であ
る場合)に、ピボット機構を動作させる電気モータを取
付けることが望ましいものであるかどうかという問題が
生じる。
【0005】事実上、コントロールシャフトは、シート
の第1の部分に対して相対的に固定されておらず、その
残りに章動運動を受ける。すなわち、コントロールシャ
フトはそれの中心軸の周りに回転するだけではなく、前
述のずれた位置の中心軸の周りの円弧状の並進運動をも
する。
【0006】この章動運動のために、コントロールシャ
フトと電動モータとを簡単に機械的に接続することはで
きない。
【0007】本発明の具体的な目的は、この欠点を克服
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、コントロールシャフトが、第1の軸を
軸心とし、シートの第1の部分に取付けられた電気モー
タによって回転駆動される起動部を含むクランクを形成
する部分を有していることを本質的な特徴とするピボッ
ト機構を提案する。
【0009】これらの特徴のために、クランク部の起動
部が単に回転駆動をするので、電気モータと、コントロ
ールシャフトの、クランクの役目をする部分とを簡単に
機械的に接続できる。
【0010】本発明の好適な実施態様では、次の特徴の
内の1つおよび/または他の特徴を含めることができ
る。 ・コントロールシャフトが一体構造になっており、この
コントロールシャフトのクランクを形成する部分が、コ
ントロールシャフトに含まれる急屈曲部分であり、この
クランク部の起動部材が第1の軸に沿って延びるコント
ロールシャフトの一部である。 ・シートは、互いに噛み合い、それぞれシートの第1、
第2の部分に接続された、環状の、歯のある第1および
第2の歯車を含んでおり、第2のピボット機構の第1、
第2の歯は、一方が半径方向に外側に、他方が半径方向
に内側に向いており、第2のピボット機構の第1、第2
の歯はそれぞれ第1、第2の軸を軸心とする、少なくと
も1つの1列の内サイクロイド歯車機構と、第2のピボ
ット機構の第1の歯と第2の歯とを相対的に回転させる
ために、一方で、第2のピボット機構の第1の歯に対し
て相対的に第1の軸の周りに、他方で、第2のピボット
機構の第2の歯に対して相対的に第2の軸の周りに回転
するように取付けられたカムとを有する第2のピボット
機構をも有しており、2つのピボット機構はそれぞれシ
ートの各側部に配置されており、コントロールシャフト
はこれら2つのピボット機構の間に水平に延びており、
このコントロールシャフトは、第2のピボット機構のカ
ムに接続され、カムの高さで2つのピボット機構の間
で、第2の軸を軸心としており、そしてコントロールシ
ャフトは、クランクを形成する部分まで外側に突出する
ように、第1のピボット機構と交差し、これを突き抜け
ている。 ・シートの第1、第2の部分は、それぞれ、座部、背も
たれを含んでいる。 ・電気モータは座部に固定されている。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て同面を参照して説明する。同一または類似の要素であ
ることを示すため、異なる図において同一の参照符号を
用いている。図1は、一方で車両の床3の上に取付けら
れた座部2を有し、他方で、座部2上で、水平に横切る
軸Xの周りにピボット回転するように取付けられた背も
たれ4を有する動力車の前部シート1を示している。
【0012】背もたれ4の傾斜は、図2に示す電気ギア
モータ7を含む傾斜面6を調整する装置を制御する電気
ボタン5を用いて調整できる。
【0013】ギアモータ7は、水平に横切る、スプライ
ン付きのコントロールシャフト8を回転駆動し、コント
ロールシャフト8は、シート1の各側面に配置された2
つの同一構成のピボット機構9を制御する。
【0014】各ピボット機構9は、以下でより詳細に説
明する1列の内サイクロイド歯車機構を有し、そして、
ここで議論する本例では、1列の内サイクロイド歯車機
構9は、軸Xに対して直角に延び、座部のフレーム2a
に接続された、円板状の固定された金属のフランジ10
と、同様に、軸Xに対して直角に延び、背もたれのフレ
ーム4aに接続された、円板状の可動の金属のフランジ
11と、フランジ10,11を、一方を他方に対して保
持し、内サイクロイド歯車機構を含むハウジングを封じ
込めている、ひだのついた金属のリング12とから構成
される閉じた環状のハウジングに収容されている。
【0015】さらに、コントロールシャフト8は、シー
ト1の全幅を超えて延び、2つのピボット機構9と交差
し、これを突き抜けている。2つのピボット機構9の間
を、コントロールシャフト8は、直線的に延び、上述の
軸Xに平行で軸Xから少しずれた軸X’(軸XとX’と
の間の距離は、例えば1〜2mmの間である)を軸心とし
ている。
【0016】加えて、コントロールシャフト8のクラン
クを形成する部分13は、一方のピボット機構9を超え
てシート1の外部に向かって延びている。このクランク
を形成する部分13はコントロールシャフト8の急屈曲
部からなり、この急屈曲部は軸Xを軸心とする端部14
で終っている。
【0017】図3,4に示す例では、各ピボット機構9
は、軸Xを軸心とし、半径方向に外側に向けられ、固定
されたフランジ10に接続され、ここに示す特定の例で
は、(前述のフランス追加特許FR-A-2 759 333号公開明
細書に記載されているように)フランジ10の内面上に
しっかりと固定された金属のピニオン16a上に形成さ
れている第1の歯車の群16と、この例では、可動のフ
ランジ11の内側の面上に形成され、第1の歯車の群1
6と噛み合い、内側に向かって半径方向に向けられ、内
径が第1の歯の群16の外径より大きい、軸X’を軸心
としている第2の歯車の群17を含む内サイクロイド歯
車機構15を有している。
【0018】最後に、各ピボット機構9は、軸Xに対し
て垂直に延び、コントロールシャフト8に接続されてお
り、回転する少なくとも2つの円筒状の表面、すなわ
ち、一方で軸Xを軸心とし、固定されたフランジ10に
接続されたベアリング20内でピボット回転する第1の
円筒状の表面19、他方で、軸X’を軸心とし、可動の
フランジ11に接続されたベアリング22内でピボット
回転する第2の円筒状の表面21を有している剛体の金
属のカム18をも有している。
【0019】したがって、コントロールシャフト8の回
転がカム18を回転させ、カム18の回転がフランジ1
1を、フランジ10に対して相対的に章動運動しつつ、
すなわち、軸X’が軸Xの周りに円弧状を並進しつつ、
軸X’の周りを回転させる。クランク部13の端部14
は軸Xを軸心としているため、この端部14は、シート
1のフレームに対して相対的に、およびギアモータ7に
対して相対的に回転するだけする。
【0020】したがって、図2に示すように、端部14
はギアモータ7に非常に単純な方法で接続でき、端部1
4はギアモータ7の回転する出力部材7aに簡単に挿入
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により提案される動力車用シートの一実
施形態の概略図である。
【図2】図1に示すシートの背もたれの傾斜の調整を可
能にする装置の部分的な分解組立図である。
【図3】図2に示す装置のピボット機構の内の1つの軸
方向断面の部分図である。
【図4】図3の線IV−IVに沿った部分の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 前部シート 2 座部(シート1の第1の部分) 2a、4a フレーム 3 床 4 背もたれ(シート1の第2の部分) 5 電気ボタン 6 傾斜面 7 ギアモータ 7a 出力部材 8 コントロールシャフト 9 ピボット機構 10、11 フランジ 12 リング 13 クランク部 14 起動部材 15 内サイクロイド歯車機構 16 第1の歯の群 16a ピニオン 17 第2の歯の群 18 カム 19 第1の円筒状の表面 20 ベアリング 21 第2の円筒状の表面 22 ベアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レポル フランク フランス国 61100 フレ ル ド メセ イ 2

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のピボット機構(9)によって相対
    的にピボット回転するように取付けられた第1および第
    2の部分(2,4)を含む車両シートであって、 前記第1のピボット機構(9)が、 互いに噛み合い、それぞれ前記シートの前記第1、第2
    の部分(2,4)に接続された、環状の、歯のある第1
    および第2の歯車(16,17)を含み、第1および第
    2の歯の群が、一方が半径方向に外側に向かって、他方
    が半径方向に内側に向かって延び、前記第1、第2の歯
    の群がそれぞれ、互いにずれて配置され、水平方向に横
    切る第1、第2の中心軸(X,X’)を有するように配
    置されている、1列の内サイクロイド歯車機構(15)
    と、 前記第1の歯の群と前記第2の歯の群とを相対的に回転
    させるために、一方で、前記第1の歯の群(16)に対
    して相対的に第1の軸(X)の周りに、他方で、前記第
    2の歯の群(17)に対して相対的に第2の軸(X’)
    の周りに回転するように取付けられたカム(18)と、 前記カム(18)に接続され、前記カムの高さの前記第
    2の軸(X’)を軸心とするコントロールシャフト
    (8)とを有する車両シートにおいて、 前記コントロールシャフト(8)が、前記第1の軸
    (X)を軸心とし、前記シートの第1の部分(2)に取
    付けられた電気モータ(7)により回転駆動される起動
    部材(14)を含むクランク(13)を形成する部分を
    有していることを特徴とする車両シート。
  2. 【請求項2】 前記コントロールシャフト(8)が一体
    構造になっており、このシャフトの前記クランク(1
    3)を形成する部分が前記コントロールシャフトに含ま
    れる急屈曲部であり、このクランク部の前記起動部材が
    第1の軸(X)に沿って延びするコントロールシャフト
    の一部(14)である、請求項1に記載の車両シート。
  3. 【請求項3】 第2のピボット機構(9)をも有する請
    求項1または2に記載の車両シートであって、前記第2
    のピボット機構(9)が、 互いに噛み合い、それぞれ前記シートの前記第1、第2
    の部分(2,4)に接続された、環状の、歯のある第1
    および第2の歯車(16,17)を含み、前記第2のピ
    ボット機構の第1、第2の歯が、一方が半径方向に外側
    に、他方が半径方向に内側に向いており、前記第2のピ
    ボット機構の前記第1、第2の歯がそれぞれ前記第1、
    第2の軸(X,X’)を軸心とする、少なくとも1つの
    1列の内サイクロイド歯車機構と、 前記第2のピボット機構の前記第1の歯と第2の歯とを
    相対的に回転させるために、一方で、前記第2のピボッ
    ト機構の前記第1の歯(16)に対して相対的に前記第
    1の軸(X)の周りに、他方で、前記第2のピボット機
    構の前記第2の歯(17)に対して相対的に前記第2の
    軸(X’)のまわりに回転するように取付けられたカム
    (18)とを含み、 2つの前記ピボット機構(9)がそれぞれ前記シートの
    各側部に配置されており、前記コントロールシャフト
    (8)が、これら2つのピボット機構の間に水平に延び
    ており、前記コントロールシャフトが、前記第2のピボ
    ット機構の前記カム(18)に接続され、前記カムの高
    さで、前記2つのピボット機構(9)の間で、前記第2
    の軸(X’)を軸心としており、そして、前記コントロ
    ールシャフトが、前記クランク(13)を形成する部分
    まで外側に突出するように、前記第1のピボット機構
    (9)と交差し、これを突き抜けている車両シート。
  4. 【請求項4】 前記シートの前記第1、第2の部分がそ
    れぞれ座部(2)、背もたれ(4)を含んでいる、請求
    項1から3のいずれか1項に記載のシート。
  5. 【請求項5】 前記電気モータ(7)が座部(2)に固
    定されている、請求項4に記載のシート。
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