JP2000164559A - シリコン系物質の選択エッチング方法および装置 - Google Patents

シリコン系物質の選択エッチング方法および装置

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JP2000164559A
JP2000164559A JP11104245A JP10424599A JP2000164559A JP 2000164559 A JP2000164559 A JP 2000164559A JP 11104245 A JP11104245 A JP 11104245A JP 10424599 A JP10424599 A JP 10424599A JP 2000164559 A JP2000164559 A JP 2000164559A
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silicon
gas
etching
fluorine
unit
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JP11104245A
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Yoshiaki Mori
義明 森
Takashi Koike
孝 小池
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1台の装置でシリコンと酸化シリコンとを選
択的にエッチングできるようにする。 【解決手段】 エッチング装置10の放電ユニットは、大
気圧状態で供給されたCFを放電によって分解して
フッ素単原子を生成し、フッ素単原子を含む処理ガスを
シリコンウエハ26が配置された処理室24に供給する。処
理室24には、シリコンウエハ26を加熱するヒータが設け
てあるとともに、窒素ガス源38から窒素ガスが希釈ガス
として流入するようになっている。シリコンウエハ26の
酸化されていない部分をエッチングする場合、放電ユニ
ット12からフッ素単原子を含む処理ガスを処理室24に導
入するとともに、窒素ガス源38から窒素ガスを処理室24
に導入して処理ガスを希釈し、希釈した処理ガス中のフ
ッ素単原子によってシリコンをエッチングする。シリコ
ンウエハ26に形成したシリコン酸化膜をエッチングする
場合、フッ素単原子を含む処理ガスを処理室24に導入す
るとともに、窒素ガス源38からの窒素ガスの一部を水バ
ブリングユニットに通し、水蒸気を添加した窒素ガスを
処理室24に導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化されたシリコ
ン(二酸化ケイ素(SiO))と酸化されていない
シリコンまたは窒化シリコンなどを選択的にエッチング
するシリコン系物質の選択エッチング方法および装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体であるシリコンウエハは、集積回
路(IC)やマイクロマシン等の基板として広く使用さ
れている。これらのICやマイクロマシンを形成する場
合、シリコンウエハ上に酸化シリコン(SiO)か
らなるシリコン酸化膜や窒化シリコン(Si
)からなるシリコン窒化膜または多結晶シリ
コン膜などを形成し、これらをエッチングして素子など
を形成する工程がしばしば利用される。このため、シリ
コンウエハを形成している単結晶シリコンのみ、シリコ
ンウエハ上に形成した多結晶シリコンのみ、またはシリ
コン酸化膜のみ、窒化シリコン膜のみを選択的にエッチ
ングしたいという要望が強い。どちらか一方(例えばシ
リコン)のエッチング速度に対する他方(例えばシリコ
ン酸化膜)のエッチング速度の比は、エッチング選択比
と呼ばれ、この選択比が大きければ大きいほどどちらか
一方しかエッチングできないことになる。
【0003】従来からシリコンのみをエッチングできる
装置、またはシリコン酸化膜のみをエッチングできる装
置は知られており、シリコンまたはシリコン酸化膜をエ
ッチングする場合、これらの装置を使用している。例え
ば、シリコンのみをエッチングする装置としては、フッ
化キセノンガスを用いた装置が知られている。このエッ
チング装置は、フッ化キセノンガスの雰囲気中にシリコ
ン基板を配置して行うようになっている。フッ化キセノ
ンガスは、フッ素とキセノンとの結合が弱く、この結合
が容易に室温において切れることによってフッ素の単原
子が生成され、このフッ素単原子がシリコンと、
【0004】
【化1】Si+4F→SiF のように反応する。そして、生成されたSiFは、
大気圧下でも気体となるため、フッ化キセノンガスによ
るシリコンのドライエッチングが可能となる。このと
き、シリコン酸化膜は、フッ素単原子と反応せず、エッ
チングされないためにシリコン酸化膜とシリコンとが存
在している場合であっても、シリコンを選択的にエッチ
ングすることができる。
【0005】一方、シリコン酸化膜をエッチングする装
置としては、HF(フッ酸)水を用いたウエットエッチ
ング装置が広く知られている。また、近年は、ガス状の
HFと、ガス状の水との反応を使ったシリコン酸化膜の
エッチングが紹介されている。このHFを利用したエッ
チングにおいては、
【0006】
【化2】2HF+HO→HF +H の反応によってフッ素系分子イオンが生成され、そのイ
オンがイオン性結合であるSiOと次のように反応
し、
【0007】
【化3】3HF +2SiO→Si+n
O+mO シリコン酸化膜(SiO膜)が酸化され、エッチン
グされる。このとき、シリコンは、イオン性結合でない
ためにHF イオンによってエッチングされないた
め、シリコン酸化膜のみを選択的にエッチングすること
ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来か
らシリコンのみをエッチングする装置、または酸化シリ
コン(SiO)のみをエッチングする装置は知られ
ている。しかし、従来のエッチング装置は、シリコンの
エッチングと酸化シリコンのエッチングとでメカニズム
が異なるため、いずれか一方のみをエッチングするとい
う考えの下に作られており、ICやマイクロマシンなど
を製造するためにシリコンと酸化シリコンとをエッチン
グする場合、それぞれに高価な専用のエッチング装置を
必要としていた。このため、2台のエッチング装置を設
置しなければならないため、クリーンルームのスペース
が大きくなり、コストがかかるなどの問題があった。
【0009】また、近年は、半導体装置やマイクロマシ
ンの構造が微細となっているため、例えば多結晶シリコ
ンの上部にシリコン酸化膜を形成し、フッ素系のガスを
用いた真空プラズマによってシリコン酸化膜のみをエッ
チングしようとする場合、シリコン酸化膜に対する多結
晶シリコンのエッチングレートが大きいため、シリコン
酸化膜を完全に除去するためにプラズマの照射時間を長
めにすると、多結晶シリコンまでエッチングされてなく
なることがある。これを避けるために、真空プラズマに
よってシリコン酸化膜をエッチングする場合、シリコン
酸化膜がある程度残るようにドライエッチングしたの
ち、残りのシリコン酸化膜をウエットエッチングによっ
て様子を見ながら除去するようにしており、エッチング
作業がわずらわしいばかりでなく、多くの時間を必要と
する。さらに、真空プラズマを利用したエッチングにお
いては、エッチングする被処理部材(例えばシリコンウ
エハ)が大きくなるのに従って真空容器などが大型化す
るばかりでなく、被処理部材に見合った均一なプラズマ
を発生させるために大電力を必要とする。
【0010】また、従来は、シリコン窒化膜は、ウエッ
トエッチングによらなければエッチングすることができ
なかった。このため、処理が容易なドライエッチングに
よりシリコン窒化膜をエッチングできる技術の開発が望
まれていた。
【0011】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、1台の装置でシリコンと酸化シ
リコンとを選択的にエッチングできるようにすることを
目的としている。
【0012】また、本発明は、1台の装置で各種のシリ
コン系物質を選択的にドライエッチングできるようにす
ることを目的としている。
【0013】さらに、本発明は、小型、安価でエッチン
グに要するエネルギーを低減できるようにすることを目
的としている。
【0014】そして、本発明は、窒化シリコンをドライ
エッチングできるようにすることを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】エッチングの機構を考察
すると、(1)反応性ガス(活性種)の被処理部材への
吸着、(2)反応性ガスと被処理部材との反応、(3)
反応性物質の被処理部材からの離脱、という過程を経
る。そして、本発明者等の研究によると、次のようなこ
とがわかった。
【0016】プラズマの生成領域外においては、フッ素
単原子は酸化シリコン(SiO)に吸着せず、シリコ
ン酸化膜をエッチングしない。しかし、フッ素単原子
は、単結晶シリコン、多結晶シリコン、窒化シリコンを
エッチングする。また、HFガスは、多結晶シリコンを
エッチングするが、単結晶シリコンや酸化シリコン、窒
化シリコンをエッチングしない。さらに、酸化シリコン
は、水(水蒸気)の存在下においてHFガスによってエ
ッチングされる。すなわち、イオン結合性の酸化シリコ
ンは、フッ素系の分子イオン(HF )によって容易
にエッチングされる。そして、フッ素系分子イオンは、
シリコン単結晶や多結晶シリコンをエッチングせず、窒
化シリコンもほとんどエッチングしない。
【0017】本発明は、上記の知見に基づいてなされた
もので、本発明に係るシリコン系物質の選択エッチング
方法は、放電により大気圧またはその近傍の圧力下にあ
る安定なフッ素系ガスからフッ素系活性種を生成し、こ
のフッ素系活性種をエッチング処理部に輸送して被処理
部材が有する複数のシリコン系物質から選択したシリコ
ン系物質をエッチングする方法であって、エッチング対
象のシリコン系物質に応じて前記安定なフッ素系ガスと
水蒸気との混合ガス、または水蒸気を添加しない前記安
定なフッ素系ガスによりフッ素系活性種を生成するとと
もに、前記エッチング対象のシリコン系物質に応じて前
記フッ素系活性種を含むガスに水蒸気を添加したガス、
または水蒸気を添加しない前記フッ素系活性種を含むガ
スを処理ガスとして前記被処理部材を配置したエッチン
グ処理部に輸送し、前記エッチング対象のシリコン系物
質をエッチングする、ことを特徴としている。
【0018】安定なフッ素系ガス、例えば四フッ化炭素
(CF)を介した気体放電を発生させると、CF
24 が分解されてフッ素系活性種(反応性フッ素系ガ
ス)であるフッ素単原子(F)やF、さらにはCF
、CFなどが生成される。また、CFに水
蒸気(HO)を添加して放電させると、
【0019】
【化4】CF4 +e→F- +CF +e
【0020】
【化5】F- +CF +2HO→4HF+CO または、
【0021】
【化6】F- +CF +HO→2HF+COF
【0022】
【化7】COF+HO→CO+2HF のようにフッ素系活性種(反応性フッ素系ガス)である
HFが生成される。
【0023】また、上記のフッ素系活性種を含むガスに
水蒸気を添加すると、
【0024】
【化8】2F+HO→2HF+(1/2)O または、
【0025】
【化9】2F+2HO→4HF+O となってHFが生成され、さらに生成されたHFが水
と、
【0026】
【化10】2HF+HO→HF +H のように反応してHF イオンを作る。
【0027】さらに、COFは、
【0028】
【化11】COF+HO→CO+2HF のように水蒸気と反応してHFが生成される。このHF
は、化学式10のように水(水蒸気)と反応してフッ素
系の分子イオンを形成する。
【0029】したがって、安定なフッ素系ガスに水蒸気
を添加して放電させるか水蒸気を添加しないで放電させ
るか、さらに放電させたのちのガスに水蒸気を添加する
かいなかによって、単結晶シリコンや窒化シリコンをエ
ッチングできるフッ素単原子を有する処理ガス、多結晶
シリコンをエッチングできるHFを有する処理ガス、酸
化シリコンをエッチングできるフッ素系分子イオンを有
する処理ガスを得ることができ、水蒸気の添加、不添加
によりシリコン系物質の選択エッチングが可能となる。
【0030】放電によりフッ素系活性種を生成したの
ち、フッ素系活性種を含むガスをエッチング処理部に輸
送する途中において、エッチング対象のシリコン系物質
以外のシリコン系物質をエッチングするフッ素系活性種
を除去することにより、より容易にかつ確実に行なうこ
とができる。しかも、放電により生成したフッ素系活性
種を放電領域と離れたエッチング処理部に輸送してエッ
チングするため、シリコンウエハなどの被処理部材が大
型となったとしても、放電部を大型にしたりする必要が
なく、装置の小型化と省エネルギー化とを図ることがで
きる。
【0031】そして、エッチング対象のシリコン系物質
が酸化シリコンである場合、放電させるガスに水蒸気を
添加するとともに、フッ素系活性種を含むガスに水蒸気
を添加し、さらに被処理部材を加熱するとよい。放電さ
せるガスに水蒸気を添加すると、上記したように、安定
なフッ素系ガスが水蒸気と反応してフッ素系活性種であ
るHFが生成される。また、活性種を含むガスに水蒸気
を添加すると、放電により生成されたフッ素系活性種で
あるフッ素単原子、フッ素(F)が水と反応してH
Fになるとともに、エッチング処理部への輸送途中や被
処理部材の表面において、上記したようにHFが水蒸気
と反応して酸化シリコンをエッチングするフッ素系分子
イオンとなるため、酸化シリコンを単結晶シリコンや多
結晶シリコン、窒化シリコンに対して選択的にエッチン
グすることができる。そして、被処理部材を例えば80
〜110℃程度に加熱すると、反応性生成物が被処理部
材から速やかに離脱して反応生成物の再付着が防止でき
るとともに、水蒸気の凝結による被処理部材の染みなど
を防止することができる。
【0032】エッチング対象のシリコン系物質が単結晶
シリコンまたは窒化シリコンである場合、水蒸気を添加
しない安定なフッ素系ガスを放電ガスとするとともに、
放電後のガスに水蒸気を添加しないようにする。これに
より、安定なフッ素系ガスが放電により分解されてフッ
素単原子が生成され、酸化シリコンをエッチングしない
フッ素単原子を含むガスをエッチング処理部に輸送する
ことにより、酸化シリコンに対して単結晶シリコン、窒
化シリコンを選択エッチングすることができる。
【0033】さらに、エッチング対象のシリコン系物質
が多結晶シリコンである場合、水蒸気を添加した安定な
フッ素系ガスを放電ガスとし、放電後のガスには水蒸気
を添加しない。これにより、放電によってHFが生成さ
れ、このHFを含むガスをエッチング処理部に導入する
ことにより、単結晶シリコンや酸化シリコン、窒化シリ
コンに対して多結晶シリコンを選択エッチングすること
ができる。
【0034】なお、エッチングを少なくとも紫外線が存
在しない無光の状態で行なうと、紫外線の影響によって
ガスが分解して処理ガス中の活性種が変化するのを避け
ることができ、選択エッチングを確実に行なうことがで
きる。
【0035】そして、本発明に係るシリコン系物質の選
択エッチング装置は、供給された大気圧またはその近傍
の圧力下にある安定なフッ素系ガスを放電により分解し
てフッ素単原子を生成する処理ガス生成部と、この処理
ガス生成部に接続されるとともにシリコンが配置され、
前記処理ガス生成部において生成されたフッ素単原子を
含む処理ガスが供給されるエッチング処理部と、このエ
ッチング処理部に接続され、前記シリコンに形成された
酸化シリコンをエッチングするときに、水蒸気を前記エ
ッチング処理室に供給する水蒸気供給部と、を有するこ
とを特徴としている。
【0036】このように構成した本発明は、処理ガス生
成部に大気圧状態のCFなどの安定なフッ素系ガス
を供給する。そして、処理ガス生成部において沿面放電
などのコロナ放電やグロー放電等を発生させると、安定
なフッ素系ガスが分解されフッ素単原子(F)や
、または反応性のフッ素系ガスであるHF等が生
成される。そこで、シリコンをエッチングする場合、シ
リコンを配置したエッチング処理室にフッ素単原子を含
む処理ガスを供給する。これにより、
【0037】
【化12】Si+4F→SiF の反応が生じてシリコンが選択的にエッチングされる。
【0038】一方、エッチング処理部に配置したシリコ
ンに形成したシリコン酸化膜をエッチングする場合、処
理ガス生成部において生成したF、Fをエッチング
処理部に供給するとともに、水蒸気をエッチング処理部
に供給する。これにより、
【0039】
【化13】2F+HO→2HF+(1/2)O または、
【0040】
【化14】2F+2HO→4HF+O となってHFが生成され、さらに生成されたHFが水
と、
【0041】
【化15】2HF+HO→HF +H のように反応してHF イオンを作り、
【0042】
【化16】3HF +2SiO→Si
nHO+mO の反応によってシリコン酸化膜をエッチングする。この
とき、シリコンは、HF によってエッチングされな
いため、シリコン酸化膜が選択的にエッチングされる。
【0043】このように、本発明においては、処理ガス
生成部において生成したフッ素単原子を含む処理ガスを
シリコンが配置されたエッチング処理室に供給し、シリ
コンをエッチングする場合には前記の処理ガスによって
そのままエッチングし、シリコン酸化膜をエッチングす
る場合には、処理ガスに水蒸気を添加してエッチングす
るようになっているため、1台でシリコンと酸化シリコ
ンとの両方を選択的にエッチングすることができ、省ス
ペース化を図れ、コストを低減することができる。
【0044】また、本発明に係るシリコン系物質の選択
エッチング装置は、第1の水蒸気供給部と、供給された
大気圧またはその近傍の圧力下の安定なフッ素系ガスを
放電により分解してフッ素単原子を生成するとともに、
大気圧またはその近傍の圧力下の安定なフッ素系ガスと
前記第1の水蒸気供給部からの水蒸気とが供給されたと
きに、放電によりこれらを反応させて反応性フッ素系ガ
スを生成する処理ガス生成部と、この処理ガス生成部に
接続されるとともにシリコンが配置され、このシリコン
の酸化された部分をエッチングするときに前記処理ガス
生成部において生成された前記反応性フッ素系ガスを含
む処理ガスが供給され、前記シリコンの酸化されていな
い部分をエッチングするときに、前記処理ガス生成部が
生成した前記フッ素単原子を含む処理ガスが供給される
エッチング処理部と、このエッチング処理部に接続さ
れ、前記シリコンの酸化された部分をエッチングすると
きに、エッチング処理部に水蒸気を供給する第2の水蒸
気供給部と、を有することを特徴としている。
【0045】このように構成した本発明は、シリコンを
エッチングする場合、大気圧またはその近傍の圧力下に
ある安定なフッ素系ガスをエッチング処理部に導入して
放電により分解してフッ素の単原子を生成し、これをシ
リコンが配置されているエッチング処理部に供給する。
一方、シリコン酸化膜をエッチングする場合には、処理
ガス生成部に安定なフッ素系ガスと水蒸気とを供給し、
コロナ放電などを発生させて安定なフッ素系ガスと水蒸
気とを反応させる。これにより、
【0046】
【化17】CF4 +e→F- +CF +e
【0047】
【化18】 F- +CF +2HO→4HF+CO または、
【0048】
【化19】 F- +CF +HO→2HF+COF
【0049】
【化20】COF+HO→CO+2HF のように反応性フッ素系ガスであるHFが生成される。
【0050】そこで、処理ガス生成部において生成した
HFを含むガスを処理ガスとして水蒸気とともにエッチ
ング処理室に供給すると、
【0051】
【化21】2HF+HO→HF +H
【0052】
【化22】3HF +2SiO→Si
nHO+mO の反応が生じてシリコン酸化膜がエッチングされる。こ
のとき、前記したようにシリコンはエッチングされない
ので、シリコン酸化膜(SiO)のみを選択的にエ
ッチングすることができる。
【0053】処理ガス生成部は、放電により安定なフッ
素系ガスを分解してフッ素単原子を生成する第1の放電
ユニットと、放電により安定なフッ素系ガスと第1の水
蒸気供給部からの水蒸気とを反応させて反応性フッ素系
ガスを生成する第2の放電ユニットを有する構造とする
ことができる。このように構成すると、シリコンをエッ
チングするためにフッ素単原子を生成するときに、水分
(湿度)のない状態を容易に実現することができ、HF
の生成が抑制されてフッ素単原子を効率的に生成するこ
とができ、またシリコンの選択エッチングを安定して行
うことができる。
【0054】エッチング処理部には、シリコンを加熱す
る加熱手段を設けることができる。シリコンをエッチン
グする際にシリコンを加熱すると、シリコンのエッチン
グ速度を高めることができる。ただし、酸化シリコンを
エッチングする場合には、シリコンを室温にする。シリ
コンの温度が高いと、酸化シリコンのエッチングが困難
となる。これは、シリコンの温度が高いと、フッ素系分
子のイオンが形成されないことによるものと思われる。
【0055】エッチング処理部には、エッチング処理部
内を無湿度状態にするパージガス源を接続することがで
きる。シリコンをエッチングするときに、エッチング処
理部内に水分が存在すると、フッ素単原子(F)が水と
反応してHFを形成するため、シリコンのエッチング速
度が低下するばかりでなく、シリコン酸化膜が露出して
いる場合に、HFによってシリコン酸化膜がエッチング
される。
【0056】さらに、本発明に係るシリコン系物質の選
択エッチング装置は、供給された大気圧またはその近傍
の圧力下にある安定なフッ素系ガスを介した放電により
フッ素系活性種を生成する放電ユニットと、この放電ユ
ニットに水蒸気を供給可能な水蒸気供給部と、複数のシ
リコン系物質を有する被処理部材が配置されるエッチン
グ処理部と、前記放電ユニット部において生成した前記
フッ素系活性種を前記エッチング処理部に導くガス輸送
路と、このガス輸送路に設けられ、前記複数のシリコン
系物質から選択したエッチング対象のシリコン系物質以
外のシリコン系物質をエッチングするフッ素系活性種を
除去する不要活性種除去部と、を有することを特徴とし
ている。
【0057】このように構成した本発明は、放電ユニッ
トに供給する安定なフッ素系ガスに水蒸気を添加するか
否かによって生成されるフッ素系活性種の種類を変える
ことができ、酸化シリコンに対する単結晶シリコン、多
結晶シリコン、窒化シリコンを選択的にエッチングする
ことができるとともに、単結晶シリコン、酸化シリコ
ン、窒化シリコンに対して多結晶シリコンを選択エッチ
ングすることができる。したがって、窒化シリコンから
なるシリコン窒化膜を工程が複雑で時間のかかるウエッ
トエッチングによらず、作業が容易なドライエッチング
をすることができる。しかも、フッ素系活性種を輸送し
てエッチングするため、被処理部材が大型化しても放電
ユニットを大きくする必要がなく、装置の小型化が図れ
て安価にすることができるとともに、真空プラズマに比
較して放電に要するエネルギーを大幅に削減することが
できる。
【0058】輸送路またはエッチング処理部に第2の水
蒸気供給部を接続してフッ素系活性種を含むガス中に水
蒸気を添加すると、酸化シリコンをエッチングできるフ
ッ素系分子イオンを生成することができ、単結晶シリコ
ン、多結晶シリコン、窒化シリコンに対して酸化シリコ
ンの選択エッチングをすることができる。したがって、
酸化シリコンのドライエッチングが可能となる。そし
て、第2の水蒸気供給部に水蒸気加熱部を設けて水蒸気
を加熱することにより、輸送途中における水蒸気の凝結
が防止されて安定したエッチング処理が可能となる。
【0059】さらに、被処理部材を加熱する加熱手段を
設けると、エッチング速度を大きくすることができる。
また、酸化シリコンをエッチングするためにエッチング
用のガス中に添加する水蒸気の量を多くしたとしても、
反応生成物の被処理部材からの離脱が速やかに行なわ
れ、被処理物の表面に付着した水分子が容易に蒸発する
ため、被処理部材の表面に染みなどができるのを防ぐこ
とができる。そして、エッチング処理部を遮光すると、
外部からの光(紫外線)によってガスが分解するのを防
ぐことができ、選択エッチングを確実に行なうことがで
きる。
【0060】
【発明の実施の形態】本発明に係るシリコン選択エッチ
ング装置の好ましい実施の形態を、添付図面に従って詳
細に説明する。
【0061】図1は、本発明の第1実施の形態に係るシ
リコン選択エッチング装置の説明図である。図1におい
て、エッチング装置10は、処理ガス生成部となる放電
ユニット12を有している。この放電ユニット12は、
流量制御弁14を有する原料ガス管16を介して原料ガ
ス源18が接続してあり、原料ガス源18からCF
SFなどの安定なフッ素系ガス(この実施形態の場
合、CF)が供給されるようになっている。そし
て、放電ユニット12は、コロナ放電の1種である沿面
放電や高周波によるグロー放電などによってCF
分解してフッ素単原子(F)やフッ素ガス(F)な
どを生成する。また、放電ユニット12には、開閉弁2
0を有する処理ガス管22を介してエッチング処理部と
なる処理室24が接続してあり、生成したF、F
処理室24に供給できるようになっている。
【0062】この処理室24は、シリコンウエハ26を
配置できるようになっているとともに、加熱手段である
ヒータ28が設けてあって、シリコンウエハ26を所定
の温度に加熱することができるようにしてある。また、
処理室24には、弁30を備えた配管32を介してパー
ジガス源34が接続してあって、パージガスとなる窒素
ガスが流入するようになっている。そして、処理室24
には、図示しない排気装置が接続してあり、排気装置を
介して処理室24に供給されたエッチング用の処理ガス
を除害装置などに送るようになっている。さらに、処理
室24には、開閉弁35を備えた希釈ガス管36が接続
してあって、希釈ガスとなる窒素ガスまたは窒素ガスと
水蒸気との混合ガスが流入するようにしてある。
【0063】すなわち、希釈ガス管36の基端側には、
希釈ガス源となる窒素ガス源38が接続してある。ま
た、希釈ガス管36には、流量制御弁40を備えた分岐
管42が設けてあって、窒素ガス源38からの窒素ガス
の一部を水蒸気供給部である水バブリングユニット44
内の水中に放出できるようにしてある。そして、水バブ
リングユニット44に吹き込まれた窒素は、配管46を
介して希ガス管36に戻すことができるようにしてあ
る。さらに、希釈ガス管36には、分岐管42の接続部
と窒素ガス源38との間に開閉弁48が設けてあるとと
もに、分岐管42の接続部と配管46の接続部との間に
流量制御弁50が設けてあって、水バブリングユニット
44を通過する窒素ガスと、水バブリングユニット44
を通らない窒素ガスの量を任意に調節できるようにして
ある。
【0064】このように構成した第1実施の形態におい
ては、シリコンをエッチングする場合、処理室24にシ
リコンウエハ26を配置したのち、ヒータ28に給電し
てシリコンウエハ26を例えば90℃等の所定の温度に
加熱するとともに、パージガス源34から窒素ガスを処
理室24に供給し、処理室24内を窒素ガスで置換して
無湿度状態に保持する。その後、原料ガス源18からエ
ッチング処理ガスの原料となるCFの所定量を大気
圧状態で放電ユニット12に供給する。そして、放電ユ
ニット12に通電してCFを介したコロナ放電やグ
ロー放電を発生させると、CFが分解されてF(あ
るいはF)やHFなどが生成される。
【0065】放電ユニット12において生成したFは、
分解されなかったCFなどとともに処理ガスとして
処理ガス管22を介して処理室24に輸送する。また、
窒素ガス源38から希釈ガス管36を介して窒素ガスを
処理室24に供給し、窒素ガスによって処理ガスを希釈
するとともに処理室24内を攪拌し、シリコンウエハ2
6が均一にエッチングされるようにする。処理室24に
供給されたFは、加熱されているシリコンウエハ26と
接触し、前記したようにシリコンと反応してSiF
を形成し、酸化されていないシリコンをエッチングす
る。このとき、シリコンウエハ26にシリコン酸化膜が
存在していたとしても、シリコン酸化膜はFと反応しな
いため、エッチングされない。従って、シリコンの部分
のみを選択的にエッチングすることができる。
【0066】なお、放電ユニット12に気体の標準状態
で100ml/minのCFを大気圧状態で供給
し、低周波沿面放電を発生させたところ、CFが分
解されて約1%のFが生成された。そして、約1%のF
を含む処理ガスを処理室24に供給するとともに、1l
/minの窒素ガスを希釈ガスとして処理室24に供給
し、90℃の温度に保持したシリコンウエハ26のエッ
チングを行ったところ、毎分50nmの割合でエッチン
グすることができた。また、シリコンウエハ26に形成
したシリコン酸化膜はエッチングされなかった。
【0067】シリコンウエハ26に形成したシリコン酸
化膜をエッチングする場合、シリコンウエハ26を所定
の温度に加熱するとともに処理室24内を窒素ガスで置
換して無湿度状態にする。その後、ヒータ28への給電
を停止してウエハ26の温度を室温まで低下させる。こ
れは、シリコンウエハ26の温度が高いと、フッ素系分
子イオンが形成されず、シリコン酸化膜がエッチングさ
れないためである。
【0068】その後、放電ユニット12において生成し
たF、Fを処理室24に供給するとともに、流量制
御弁40、50を開いて窒素ガス源38からの窒素ガス
の一部を水バブリングユニット44に供給し、水(水蒸
気)を添加した希釈ガスを処理室24に供給する。処理
室24に流入したF、Fは、
【0069】
【化23】2F+HO→HF +H
【0070】
【化24】2F+2HO→4HF+O のように水蒸気(水)と反応してHFが生成される。こ
のHFは、さらに水蒸気と
【0071】
【化25】2HF+HO→HF +H のように反応してフッ素系分子イオンHF を生成す
る。このイオンは、
【0072】
【化26】3HF +2SiO→Si
nHO+mO のように反応してシリコン酸化膜をエッチングする。こ
のとき、酸化されていないシリコンは、HF と反応
しないため、シリコン酸化膜が選択的にエッチングされ
る。
【0073】なお、前記したように、放電ユニット12
において約1%のFを含む処理ガスを生成して100m
l/minの割合で処理室24に供給するとともに、相
対湿度10%の窒素ガスを1l/minの割合で処理室
24に供給して処理ガスを希釈し、シリコンウエハ26
に形成したシリコン酸化膜をエッチングしたところ、シ
リコン酸化膜をエッチングすることができた。また、こ
のとき、酸化されていないシリコンはエッチングされな
かった。
【0074】このように、実施の形態においては、放電
ユニット12において大気圧状態のCFから生成し
た処理ガスを処理室24に供給し、シリコンをエッチン
グするときには窒素ガスのみを希釈ガスとして処理室2
4に供給し、シリコン酸化膜をエッチングするときには
窒素ガスと水蒸気とを処理室24に供給するようになっ
ているため、シリコンとシリコン酸化膜とを同一の装置
によって選択的にエッチングすることができ、エッチン
グ装置の設置スペースを小さくでき、コストの低減を図
ることができる。
【0075】なお、CFを放電によって分解する場
合、CF自体は放電しずらいガスであるため、低周
波沿面放電を利用する方がよいと思われるが、放電の手
法に改善を加えて高周波放電を実現し、CFの分解
効率を高めてもよい。また、CFの分解効率を向上
するために、CFに微量の酸素ガスを添加して放電
させてもよいし、アルゴンガスやヘリウムガスなどの希
ガスを添加してペニング効果を利用して放電を発生させ
るようにしてもよい。
【0076】図2は、本発明の第2実施の形態に係るエ
ッチング装置の説明図である。この実施の形態において
は、原料ガス管16に分岐管54を介して第1の水蒸気
供給部となる水バブリングユニット56が接続してあ
る。そして、分岐管54には、流量制御弁58が設けて
あって、水バブリングユニット56に流入させる原料ガ
ス(CF)の量を任意に調整できるようにしてあ
る。また、水バブリングユニット56には、原料ガス管
16の分岐管54との接続部より下流側に接続した配管
60が設けてあって、水バブリングユニット56におい
て水蒸気を添加されたCFを原料ガス管16に戻す
ことができるようにしてある。そして、原料ガス管16
には、分岐管54の接続部より上流側に開閉弁62が設
けてあるとともに、分岐管54の接続部と配管60の接
続部との間に流量制御弁14が設けてあり、水バブリン
グユニット56を通すCFと水バブリングユニット
56を通さないCFとの比を任意に設定できるよう
になっている。他の構成は、前記第1実施の形態と同様
である。そして、希釈ガスの一部を通す水バブリングユ
ニット44は、第2の水蒸気供給部の役割をなす。
【0077】このように構成した第2実施の形態におい
ては、処理室24に配置したシリコンウエハ26の酸化
されていない部分をエッチングする場合、流量制御弁5
8を閉じて放電ユニット12にCFのみを供給す
る。そして、放電ユニット12において放電を発生させ
てFを生成して処理室24に供給する。また、窒素ガス
源38からの窒素ガスは、水蒸気を添加せずに窒素ガス
のみを処理室24に希釈ガスとして供給する。これによ
り、前記したようにシリコンのみを選択的にエッチング
することができる。
【0078】一方、シリコン酸化膜をエッチングする場
合、弁62および流量制御弁14、58を開いて原料ガ
ス(CF)の一部を水バブリングユニット56に導
入し、原料ガスに水蒸気を添加して放電ユニット12に
CFと水蒸気(HO)との混合ガスを供給する。
そして、放電ユニット12に放電を発生させると、
【0079】
【化27】CF4 +e→F- +CF +e
【0080】
【化28】 F- +CF +2HO→4HF+CO または、
【0081】
【化29】 F- +CF +HO→2HF+COF の反応が生じ、反応性フッ素系ガスであるHF、COF
が生成される。これらの反応性フッ素系ガスは、処
理ガス管22を介してエッチング処理ガスとして処理室
24に供給する。また、窒素ガス源38からの窒素ガス
は、その一部が水バブリングユニット44を通されて水
蒸気が添加され、処理室24に供給される。
【0082】処理室24に供給されたCOF、HF
は、
【0083】
【化30】COF+HO→CO+2HF
【0084】
【化31】2HF+HO→HF +H のように水蒸気と反応し、フッ素系分子イオンを形成し
てシリコン酸化膜を選択的にエッチングする。従って、
この実施形態においても、1台の装置でシリコンと酸化
シリコンとを選択的にエッチングすることができる。
【0085】なお、図2の破線に示したように、放電ユ
ニット12とパージガス源34との間にヒータ64を有
する配管65を設け、水蒸気を添加したCFを放電
させたあとにヒータ64で加熱した窒素ガスを放電ユニ
ット12に供給し、放電ユニット12内や処理ガス管2
2を無湿度状態に保持するようにしてもよい。これによ
り、CFのみを放電させてFを生成する際に、HF
の発生が少なくなってFを効率よく生成することができ
るとともに、処理ガス管22内でFがHFになるのを防
ぐことができる。なお、図2に示した符号66は、処理
ガス管22の末端部に設けた排気弁である。
【0086】図3は、第3実施の形態の説明図である。
この第3実施の形態においては、CFのみを供給し
てFを生成する第1の放電ユニット12を有するととも
に、CFと水蒸気との混合ガスが供給されて反応性
フッ素系ガスであるHF、COFを生成する第2の
放電ユニット70を有している。第2の放電ユニット7
0には、配管72を介してCFが供給されるように
なっているとともに、配管74を介して水バブリングユ
ニット56が接続してあり、水バブリングユニット56
を通過して水蒸気を添加されたCFが流入するよう
になっている。そして、放電ユニット70において生成
されたHF、COFは、開閉弁76を有する処理ガ
ス管78を介して処理室24に供給できるようにしてあ
る。
【0087】このように構成した第3実施の形態におい
ては、Fを生成して処理室に供給する系統と、HF、C
OFを生成して処理室24に供給する系統とが別れ
ているため、Fによるシリコンのエッチングを安定して
行うことができる。
【0088】図4は、第4実施形態の説明図である。図
4において、希釈ガス管36の先端は、放電ユニット1
2において生成された反応性フッ素系ガスとなるフッ素
系活性種を処理室24に輸送する輸送路である処理ガス
管22に接続してある。そして、希釈ガスの供給系統に
設けた第2の水蒸気供給部80は、希釈ガス管36から
分岐している分岐管42と配管46との間に設けた水バ
ブリングユニット44を備えるとともに、希釈ガス管3
6の配管46との接続部より下流側に設けた蒸気加熱部
であるヒータ82を有している。また、処理ガス管22
の希釈ガス管36との接続部より下流側には、分岐部8
4が設けてある。
【0089】分岐部84は、先端が処理室24に連通し
ている分岐管86、88を備えている。そして、分岐管
86には弁90が設けてあり、分岐管88には弁92と
不要活性種除去部であるフッ素除去部94とが設けてあ
って、弁90、92を操作することにより、放電ユニッ
ト12からのガスを分岐管86、88のいずれかに通す
ことができるようになっている。また、フッ素除去部9
4は、例えば図示しない単結晶シリコンが内蔵してあっ
て、放電ユニット12において生成された複数のフッ素
系活性種のうち、フッ素単原子を単結晶シリコンと反応
させて除去できるようになっている。
【0090】なお、他の構成は図2に示した第2実施の
形態とほぼ同様であって、放電ユニット12には原料ガ
ス源18と第1の水蒸気供給部である水バブリングユニ
ット56が接続してあり、処理室24にはパージガス源
34が接続してある。そして、分岐管86に冷却器を設
けて分岐管90を省略してもよい。
【0091】このように構成した第4実施形態において
は、水バブリングユニット56によって放電ユニット1
2に水蒸気(水)を供給するか否か、水バブリングユニ
ット44によって処理ガス管22に水蒸気(水)を供給
するかいなかによって、単結晶シリコン、多結晶シリコ
ンまたは窒化シリコンに対する酸化シリコンの選択エッ
チング、単結晶シリコン、酸化シリコンまたは窒化シリ
コンに対する多結晶シリコンの選択エッチング、酸化シ
リコンに対する単結晶シリコンまたは多結晶シリコンの
選択エッチング、酸化シリコンに対する窒化シリコンの
選択エッチングを行なうことができる。
【0092】例えば、酸化シリコンからなるシリコン酸
化膜に対して単結晶シリコンまたは窒化シリコンからな
るシリコン窒化膜を選択エッチングする場合、流量調整
弁58を閉じて水蒸気を添加しないCFを放電ユニ
ット12に供給する。また、処理ガス管22へは、水蒸
気を添加しない希釈ガスを供給する。これにより、CF
が放電ユニット12において分解され、フッ素系活
性種であるフッ素単原子が生成される。そして、分岐部
84の弁92を閉じるとともに弁90を開放し、酸化シ
リコンをエッチングしないフッ素単原子を含むガスを廃
処理ガスとして、予め乾いた窒素ガスにより置換してあ
る処理室24に分岐管86を介して導入する。これによ
り、処理ガス中のフッ素単原子が単結晶シリコン、窒化
シリコンをエッチングするため、シリコン酸化膜に対し
て単結晶シリコンまたはシリコン窒化膜を選択エッチン
グすることができる。
【0093】また、多結晶シリコンを単結晶シリコン、
シリコン酸化膜、シリコン窒化膜に対して選択エッチン
グする場合、CFの一部を水バブリングユニット5
6に供給し、放電ユニットにCFと水蒸気との混合
ガスを供給する。しかし、希釈ガスには水蒸気を添加し
ない。これにより、CFが放電ユニット12におい
て水蒸気と反応し、フッ素系活性種であるHFが生成さ
れる。そして、分岐管86の弁90を閉じるとともに分
岐管88の弁92を開放し、HFを含む処理ガス管22
からのガスを処理室24に輸送する。
【0094】処理ガス管22からのガスは、分岐管88
に設けたフッ素除去部94を通る際に、水蒸気と未反応
のフッ素単原子やフッ素ガスがフッ素除去部94に内蔵
させた単結晶シリコンウエハや粒状の単結晶シリコンと
反応して除去される。このため、処理室24には、フッ
素単原子を含まないHFを含んだ処理ガスが供給され、
単結晶シリコンやシリコン酸化膜、シリコン窒化膜に対
する多結晶シリコンの選択エッチングをすることができ
る。
【0095】なお、窒化シリコンは、
【0096】
【化32】 Si+12F→3SiF+2N のようにフッ素単原子と反応し、フッ素単原子によって
エッチングされる。
【0097】シリコン酸化膜をエッチングする場合、C
の一部を水バブリングユニット56に供給して放
電ユニット12にCFと水蒸気との混合ガスを供給
するとともに、希釈ガスの一部を水バブリングユニット
44に供給し、水(水蒸気)を添加した希釈ガス(N
)を処理ガス管22に導入する。これにより、放電
ユニット12においてHFが生成されるとともに、放電
ユニット12において水と反応しなかったフッ素単原子
(F)が処理ガス管22に供給された水蒸気と反応して
HFとなり、さらにHFが水と反応してフッ素系分子イ
オン(HF )となる。そして、多結晶シリコンのエ
ッチングの場合と同様に、処理ガス管22からのガスを
分岐管88に通して未反応のフッ素単原子を除去し、H
およびHFと水蒸気とを含んだ処理ガスを処理室
24に導入することにより、単結晶シリコンや多結晶シ
リコン膜またはシリコン膜に対してシリコン酸化膜を選
択エッチングすることができる。
【0098】この場合、水バブリングユニット44から
供給する水蒸気の量を多くするとともに、ヒータ82に
よって希釈ガスと水蒸気との混合ガスを80〜110℃
程度に加熱し、さらにヒータ28によってシリコンウエ
ハ26を100℃程度に加熱すると、水の供給が充分に
行なわれてシリコンウエハ26の表面における反応が促
進されるとともに、反応生成物のシリコンウエハ26の
離脱が速やかに行なわれ、生成物の再付着を防止するこ
とができる。特に、多結晶シリコンは、HFによってエ
ッチングされるため、多結晶シリコンに対してシリコン
酸化膜を選択エッチングする場合は、水蒸気を多めに供
給することが望ましい。そして、シリコンウエハ26に
付着した水分子は、シリコンウエハ26が加熱されてい
るために比較的速やかに蒸発し、シリコンウエハに水に
よる染みなどができるのを防ぐことができる。
【0099】なお、前記実施形態においては、フッ素除
去部94を処理ガス管22の希釈ガス管36との接続部
より下流側に設けた場合について説明したが、フッ化除
去部94を希釈ガス管36との接続部より上流側に設け
てもよい。そして、処理室24に輸送するガスからHF
除去したい場合には、例えば分岐管86に冷却器を設け
てHFを凝縮させたり、フッ素単原子と反応せずにHF
と反応する部材を配置することにより行なうことができ
る。また、希釈ガスは、処理室24に直接入れてもよ
い。さらに、CFには、活性種を増加させるように
酸素やアルゴンガスなどを混入してもよい。
【0100】
【実施例】試料として、単結晶シリコンウエハ、単結晶
シリコンウエハの表面にCVD法によって多結晶シリコ
ン膜を形成したもの、単結晶シリコンウエハの表面にC
VD法によってシリコン酸化膜(SiO膜)を形成
したもの、単結晶シリコンウエハの表面にCVD法によ
ってシリコン窒化膜(Si膜)を形成したも
のを用意し、図4に示した装置の処理室24に順次配置
して各種の処理ガスを処理室24に導入し、単結晶シリ
コン、多結晶シリコン、酸化シリコン(SiO)、
窒化シリコン(Si)がエッチングされるか
否かの試験を行なった。なお、処理室24は、処理室2
4にエッチング処理ガスの供給する前と供給を停止した
直後とに乾いた窒素ガスによる置換を行なっている。
【0101】図5は、その結果を示したものである。た
だし、図中「−」は、実験を行なっていないことを示
す。また、図中「水(水蒸気)の添加」の欄における原
料ガスは放電ユニット12に供給するCFに水蒸気
を添加したか否かを示し、同欄の希釈ガスは処理ガス管
22に供給する窒素ガスに水蒸気を添加したか否かを示
す。また、「試料加熱」は、処理室24のヒータ28に
よる加熱の有無を示している。さらに、試料を加熱した
ときには、希釈ガス管36に設けたヒータ82によって
窒素ガスまたは窒素ガスと水蒸気との混合ガスを90℃
程度の温度に加熱している。なお、「処理予想ガス」の
欄に示した(Fイオン)は、HF イオンを意味して
いる。
【0102】そして、同図中に示した◎印は良好にエッ
チングされることを示し、○印はエッチングされること
を示し、△印はややエッチングされにくいことを示し、
×印はエッチングされないことを示している。
【0103】放電ユニット12へのCFの供給量
は、気体の標準状態において100ml/minであ
る。また、希釈ガスである窒素ガスの供給量は、1l/
minである。そして、CHとともに放電ユニット
に供給した水蒸気は、約2ml/minであり、この場
合もCFの総供給量は100ml/minである。
さらに、希釈ガスに添加した水蒸気の量は、約10ml
/minとなっている。
【0104】図5からわかるように、CFに水蒸気
を加えて放電させるとともに、放電ユニット12からの
ガスに水蒸気を添加することにより、フッ素系の分子イ
オン(HF )が生成されることにより、酸化シリコ
ンがエッチングされる。ただし、ヒータ28によって試
料を加熱した場合、ややエッチングレートが低下する。
これは、試料表面において水が蒸発することにより、試
料表面における反応に必要な水が不足することによるも
のと思われる。したがって、希釈ガス中への水蒸気の点
か量を多くすることにより、試料を加熱しなかったとき
と同様にエッチングできるものと思われる。
【0105】一方、原料ガスに水蒸気を添加し、希釈ガ
スに水蒸気を添加しない場合、HFがフッ素系分子イオ
ンとならず、多結晶シリコンがHFによってエッチング
される。また、原料ガスと希釈ガスとの両方に水蒸気を
添加しなかったときには、フッ素単原子が生成されて単
結晶シリコン、多結晶シリコン、窒化シリコンがエッチ
ングされる。
【0106】なお、原料ガスに水蒸気を添加せずに希釈
ガスにのみ水蒸気を添加した場合には、原料ガスと希釈
ガスとの両方に水蒸気を添加したときと同様の結果が予
想されるため、実験を行なわなかった。
【0107】上記の実験結果から、 (1)原料ガスと希釈ガスとに水蒸気を添加した場合、
酸化シリコンだけがエッチングされ、単結晶シリコン、
多結晶シリコン、窒化シリコンに対して酸化シリコンの
選択的エッチングが可能となる。
【0108】(2)原料ガスに水蒸気を添加し、希釈ガ
スに水蒸気を添加しない場合、多結晶シリコンだけがエ
ッチングされ、単結晶シリコン、酸化シリコン、窒化シ
リコンに対して単結晶シリコンの選択エッチングが可能
となる。
【0109】(3)原料ガスと希釈ガスとに水蒸気を添
加した場合、酸化シリコンはエッチングされず、単結晶
シリコン、多結晶シリコン、窒化シリコンがエッチング
される。このため、 (a)酸化シリコンに対して単結晶シリコンを選択エッ
チングできる。
【0110】(b)酸化シリコンに対して窒化シリコン
を選択エッチングできる。
【0111】ことがわかった。
【0112】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、処理ガス生成部において生成したフッ素単原子を含
む処理ガスをエッチング処理部に導入し、フッ素単原子
によって酸化されていないシリコンをエッチングすると
ともに、酸化シリコンをエッチングするときに、フッ素
単原子を含む処理ガスに水蒸気を添加してエッチングを
行うようになっているため、1台でシリコンと酸化シリ
コンとを選択的にエッチングすることが可能となり、設
置スペースを小さくできてコストの低減を図ることがで
きる。
【0113】また、本発明によれば、放電させる安定な
フッ素系ガスに水蒸気を添加するか否か、放電後のガス
に水蒸気を添加するか否かによって、(1)単結晶シリ
コン、多結晶シリコン、窒化シリコンに対して酸化シリ
コンの選択エッチングができ、(2)単結晶シリコン、
酸化シリコン、窒化シリコンに対して多結晶シリコンの
選択エッチングができ、(3)酸化シリコンに対して酸
化シリコンの選択エッチングができる。したがって、シ
リコン系物質を選択エッチングするのに複数のエッチン
グ装置を必要としない。しかも、フッ素系活性種を放電
部と異なるエッチング処理部に輸送してエッチングする
ため、被処理部材が大型化したとしても、フッ素系活性
種を生成するためのエネルギーを増大させる必要がな
く、省エネルギーを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係るシリコン選択エ
ッチング装置の説明図である。
【図2】本発明の第2実施の形態に係るシリコン選択エ
ッチング装置の説明図である。
【図3】本発明の第3実施の形態に係るシリコン選択エ
ッチング装置の説明図である。
【図4】本発明の第4実施の形態に係るシリコン系物質
の選択エッチング装置の説明図である。
【図5】第4実施形態に係る装置を用いた選択エッチン
グの実験結果を示す図である。
【符号の説明】
10 エッチング装置 12 処理ガス生成部(放電ユニット) 18 原料ガス源 24 エッチング処理部(処理室) 26 シリコン(シリコンウエハ) 28 加熱手段(ヒータ) 34 パージガス源 38 窒素ガス源 44 水蒸気供給部(水バブリングユニット) 56 第1の水蒸気供給部(水バブリングユニ
ット) 70 第2の放電ユニット 80 第2の水蒸気供給部 82 蒸気加熱部 94 不要活性種除去部(フッ素除去部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K057 DA13 DB06 DD01 DE06 DE08 DE20 DG06 DG12 DM39 5F004 BA03 BB26 BC03 BD07 DA01 DA20 DB01 DB02 DB03 DB07

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電により大気圧またはその近傍の圧力
    下にある安定なフッ素系ガスからフッ素系活性種を生成
    し、このフッ素系活性種をエッチング処理部に輸送して
    被処理部材が有する複数のシリコン系物質から選択した
    シリコン系物質をエッチングする方法であって、 エッチング対象のシリコン系物質に応じて前記安定なフ
    ッ素系ガスと水蒸気との混合ガス、または水蒸気を添加
    しない前記安定なフッ素系ガスによりフッ素系活性種を
    生成するとともに、 前記エッチング対象のシリコン系物質に応じて前記フッ
    素系活性種を含むガスに水蒸気を添加したガス、または
    水蒸気を添加しない前記フッ素系活性種を含むガスを処
    理ガスとして前記被処理部材を配置したエッチング処理
    部に輸送し、前記エッチング対象のシリコン系物質をエ
    ッチングする、 ことを特徴とするシリコン系物質の選択エッチング方
    法。
  2. 【請求項2】 前記放電により生成したフッ素系活性種
    から前記エッチング対象のシリコン系物質以外のシリコ
    ン系物質をエッチングするフッ素系活性種を前記エッチ
    ング処理部への輸送途中において除去すること特徴とす
    る請求項1に記載のシリコン系物質の選択エッチング方
    法。
  3. 【請求項3】 前記エッチング対象のシリコン系物質が
    酸化シリコンである場合、前記安定なフッ素系ガスと水
    蒸気との混合ガスにより前記フッ素系活性種を生成し、
    フッ素系活性種を含むガスに水蒸気を添加するととも
    に、前記被処理部材を加熱することを特徴とする請求項
    1または2に記載のシリコン系物質の選択エッチング方
    法。
  4. 【請求項4】 前記エッチング対象のシリコン系物質が
    単結晶シリコンまたは窒化シリコンである場合、水蒸気
    を添加しない前記安定なフッ素系ガスにより前記フッ素
    活性種を生成し、このフッ素系活性種を含むガスに蒸気
    を添加せずに前記エッチング処理部に輸送することを特
    徴とする請求項1に記載のシリコン系物質の選択エッチ
    ング方法。
  5. 【請求項5】 前記エッチング対象のシリコン系物質が
    多結晶シリコンである場合、前記安定なフッ素系ガスと
    水蒸気との混合ガスにより前記フッ素系活性種を生成
    し、このフッ素系活性種を含むガスに蒸気を添加せずに
    前記エッチング処理部に輸送することを特徴とする請求
    項1または2に記載のシリコン系物質の選択エッチング
    方法。
  6. 【請求項6】 前記エッチングは、少なくとも紫外線が
    存在しない状態で行なうことを特徴とする請求項1ない
    し5のいずれかに記載のシリコン系物質の選択エッチン
    グ方法。
  7. 【請求項7】 供給された大気圧またはその近傍の圧力
    下にある安定なフッ素系ガスを放電により分解してフッ
    素単原子を生成する処理ガス生成部と、 この処理ガス生成部に接続されるとともにシリコンが配
    置され、前記処理ガス生成部において生成されたフッ素
    単原子を含む処理ガスが供給されるエッチング処理部
    と、 このエッチング処理部に接続され、前記シリコンに形成
    された酸化シリコンをエッチングするときに、水蒸気を
    前記エッチング処理室に供給する水蒸気供給部と、 を有することを特徴とするシリコン系物質の選択エッチ
    ング装置。
  8. 【請求項8】 第1の水蒸気供給部と、 供給された大気圧またはその近傍の圧力下の安定なフッ
    素系ガスを放電により分解してフッ素単原子を生成する
    とともに、大気圧またはその近傍の圧力下の安定なフッ
    素系ガスと前記第1の水蒸気供給部からの水蒸気とが供
    給されたときに、放電によりこれらを反応させて反応性
    フッ素系ガスを生成する処理ガス生成部と、 この処理ガス生成部に接続されるとともにシリコンが配
    置され、このシリコンの酸化された部分をエッチングす
    るときに前記処理ガス生成部において生成された前記反
    応性フッ素系ガスを含む処理ガスが供給され、前記シリ
    コンの酸化されていない部分をエッチングするときに、
    前記処理ガス生成部が生成した前記フッ素単原子を含む
    処理ガスが供給されるエッチング処理部と、 このエッチング処理部に接続され、前記シリコンの酸化
    された部分をエッチングするときに、エッチング処理部
    に水蒸気を供給する第2の水蒸気供給部と、 を有することを特徴とするシリコン系物質の選択エッチ
    ング装置。
  9. 【請求項9】 前記処理ガス生成部は、放電により前記
    安定なフッ素系ガスを分解してフッ素単原子を生成する
    第1の放電ユニットと、放電により前記安定なフッ素系
    ガスと前記第1の水蒸気供給部からの水蒸気とを反応さ
    せて反応性フッ素系ガスを生成する第2の放電ユニット
    を有していることを特徴とする請求項8に記載のシリコ
    ン系物質の選択エッチング装置。
  10. 【請求項10】 前記エッチング処理部には、前記シリ
    コンを加熱する加熱手段が設けてあることを特徴とする
    請求項7ないし9のいずれかに記載のシリコン系物質の
    選択エッチング装置。
  11. 【請求項11】 前記エッチング処理部には、エッチン
    グ処理部内を無湿度状態にするパージガス源が接続して
    あることを特徴とする請求項7ないし10のいずれかに
    記載のシリコン系物質の選択エッチング装置。
  12. 【請求項12】 供給された大気圧またはその近傍の圧
    力下にある安定なフッ素系ガスを介した放電によりフッ
    素系活性種を生成する放電ユニットと、 この放電ユニットに水蒸気を供給可能な水蒸気供給部
    と、 複数のシリコン系物質を有する被処理部材が配置される
    エッチング処理部と、前記放電ユニット部において生成
    した前記フッ素系活性種を前記エッチング処理部に導く
    ガス輸送路と、 このガス輸送路に設けられ、前記複数のシリコン系物質
    から選択したエッチング対象のシリコン系物質以外のシ
    リコン系物質をエッチングするフッ素系活性種を除去す
    る不要活性種除去部と、 を有することを特徴とするシリコン系物質の選択エッチ
    ング装置。
  13. 【請求項13】 前記ガス輸送路または前記エッチング
    処理部には、フッ素系活性種を含むガス中に水蒸気を供
    給可能な第2の水蒸気供給部が接続してあることを特徴
    とする請求項12に記載のシリコン系物質の選択エッチ
    ング装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の水蒸気供給部は、水蒸気を
    加熱可能な蒸気加熱部を有していることを特徴とする請
    求項13に記載のシリコン系物質の選択エッチング装
    置。
  15. 【請求項15】 前記エッチング処理部は、前記被処理
    部材を加熱可能な加熱手段を有していることを特徴とす
    る請求項12ないし14のいずれかに記載のシリコン系
    物質の選択エッチング装置。
  16. 【請求項16】 前記エッチング処理部は、遮光してあ
    ることを特徴とする請求項12ないし15のいずれかに
    記載のシリコン系物質の選択エッチング装置。
  17. 【請求項17】 前記エッチング処理部には、エッチン
    グ処理部内を無湿度状態にするパージガス源が接続して
    あることを特徴とする請求項12ないし16のいずれか
    に記載のシリコン系物質の選択エッチング装置。
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