JP2002270575A - エッチング方法、この方法により製造されたことを特徴とする半導体装置およびエッチング装置 - Google Patents

エッチング方法、この方法により製造されたことを特徴とする半導体装置およびエッチング装置

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JP2002270575A
JP2002270575A JP2001070369A JP2001070369A JP2002270575A JP 2002270575 A JP2002270575 A JP 2002270575A JP 2001070369 A JP2001070369 A JP 2001070369A JP 2001070369 A JP2001070369 A JP 2001070369A JP 2002270575 A JP2002270575 A JP 2002270575A
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JP2001070369A
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Mitsuru Sato
充 佐藤
Yoshinori Ota
吉則 太田
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エッチング後に二酸化ケイ素が再形成されるこ
とのないエッチング方法およびその装置の提供を目的と
する。 【解決手段】ウエハ基板5の表面に形成された酸化ケイ
素被膜または窒化ケイ素被膜をエッチングする装置であ
って、原料ガス供給源10から供給された大気圧または
その近傍の圧力下にある安定なフッ素系ガス(CF4)
を介した放電により活性なフッ素系ガスを生成してウエ
ハ基板5に供給する放電ユニット20と、この放電ユニ
ット20からウエハ基板5に供給される活性なフッ素系
ガス(HF)にオゾンを添加するオゾン供給手段60と
を有する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエッチング方法、こ
の方法により製造されたことを特徴とする半導体装置お
よびエッチング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】LSIなどの半導体装置は、ウエハ基板
上に無数に形成されたトランジスタなどの半導体素子で
構成される。近年では半導体装置の高集積化に伴って、
半導体素子を何層にも積層した半導体装置が開発されて
いる。この半導体素子間の絶縁被膜として、また半導体
装置内における絶縁被膜として、二酸化ケイ素(SiO
2)被膜が広く利用されている。
【0003】ところで、半導体素子間を接続する配線を
形成する場合などには、二酸化ケイ素被膜を部分的に除
去するエッチングを行う必要がある。その作業は、まず
二酸化ケイ素被膜の表面全体にフォトレジスト膜を形成
し、次にエッチングパターンをプリントしたマスクを介
して露光した後、現像してレジスト膜をエッチングす
る。次にレジスト膜のエッチング部分を通して、二酸化
ケイ素被膜をエッチングする。最後に残ったレジストを
はく離すれば、所望のパターンにエッチングされた二酸
化ケイ素被膜を得る。
【0004】二酸化ケイ素被膜のエッチング装置として
は、真空チャンバ内にウエハ基板を配置し、そのチャン
バ内で処理ガスをプラズマ化してエッチングする装置も
あるが、ウエハ基板に対するダメージを低減するため、
外部で処理ガスをプラズマ化した上でウエハ基板上に導
入する、いわゆるリモートプラズマを利用した装置が提
案されている。図3にリモートプラズマを利用した従来
技術に係るエッチング装置の説明図を示す。図3に示す
エッチング装置では、二酸化ケイ素被膜を有するウエハ
基板5を処理室40内に配置する。次に、処理室40内
にフッ素系ガスを供給するフッ素系ガス供給手段1にお
いて、CF4ガスの一部に水蒸気を添加して放電ユニッ
ト20に供給する。さらに放電ユニット20でフッ化水
素(HF)ガスを生成して、処理室40内に供給する。
一方、処理室40内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段
3において、希釈ガスとしての窒素ガスの一部を水槽3
6に通してこれに水蒸気を添加し、処理室内のウエハ基
板上に供給する。処理室40内では、ウエハ基板上に供
給された水蒸気にフッ化水素が溶解し、以下の反応式に
従って二酸化ケイ素が分解される。
【化1】
【化2】 このようにフッ化水素と水蒸気を供給することにより、
SiF4が脱離して二酸化ケイ素被膜がエッチングされ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、二酸化
ケイ素被膜のエッチングに伴ってSiF4が脱離する
が、ウエハ基板上や処理室内には窒素ガスによって供給
された水蒸気が残存しているので、脱離したSiF4
これに溶解して二酸化ケイ素が再形成され、重合してウ
エハ基板上や処理室内に析出(いわゆる再デポ)すると
いう問題があった。これにより、ウエハ基板に形成され
る半導体素子の品質に悪影響を及ぼす可能性があるとと
もに、処理室内を頻繁に清掃する必要があった。
【0006】本発明は上記問題点に着目し、エッチング
後に二酸化ケイ素が再形成されることのないエッチング
方法およびその装置の提供を目的とする。また、エッチ
ング速度を向上可能なエッチング方法およびその装置の
提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るエッチング方法は、大気圧またはその
近傍の圧力下にある安定なフッ素系ガスを介した放電に
より活性なフッ素系ガスを生成し、この活性なフッ素系
ガスにオゾンを添加して、被処理部材の表面に形成され
た酸化ケイ素被膜または窒化ケイ素被膜をエッチングす
る構成とした。
【0008】これにより、希釈ガスに水蒸気を添加して
ウエハ基板上に供給しなくても、酸化ケイ素被膜または
窒化ケイ素被膜をエッチングすることができる。よっ
て、エッチングにより生成されたSiF4が、水蒸気に
溶解することがなくなる。従って、エッチング後に二酸
化ケイ素が再形成されることがない。
【0009】また前記放電は、前記安定なフッ素系ガス
に水蒸気を添加した混合物を介して行う構成とした。こ
れにより、フッ化水素をエッチング反応に関与させるこ
とができるので、エッチング反応が促進され、エッチン
グ速度を向上させることができる。
【0010】また前記エッチングは、前記被処理部材を
加熱して行う構成とした。これによりエッチング反応が
促進され、エッチング速度を向上させることができる。
一方、本発明に係る半導体装置は、請求項1ないし3の
エッチング方法によって製造された構成とした。これに
より、上記効果を伴った半導体装置とすることができ
る。
【0011】一方、本発明に係るエッチング装置は、被
処理部材の表面に形成された酸化ケイ素被膜または窒化
ケイ素被膜をエッチングする装置であって、原料ガス供
給源から供給された大気圧またはその近傍の圧力下にあ
る安定なフッ素系ガスを介した放電により活性なフッ素
系ガスを生成して前記被処理部材に供給する放電ユニッ
トと、この放電ユニットから前記被処理部材に供給され
る前記活性なフッ素系ガスにオゾンを添加するオゾン供
給手段とを有する構成とした。これにより、エッチング
後に二酸化ケイ素が再形成されることがない。
【0012】また、前記原料ガス供給手段から前記放電
ユニットに供給される前記安定なフッ素系ガスに水蒸気
を添加する水蒸気供給手段を有する構成とした。これに
より、エッチング速度を向上させることができる。ま
た、前記被処理部材を加熱する加熱手段を有する構成と
した。これにより、エッチング速度を向上させることが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係るエッチング装置およ
びエッチング方法の好ましい実施の形態を、添付図面に
従って詳細に説明する。なお以下に記載するのは本発明
の実施形態の一態様にすぎず、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。図1に本実施形態に係るエッチング
装置の説明図を示す。本実施形態に係るエッチング装置
は、原料ガス供給源から供給された大気圧またはその近
傍の圧力下にある安定なフッ素系ガスを介した放電によ
り活性なフッ素系ガスを生成してウエハ基板5に供給す
る放電ユニット20と、この放電ユニット20からウエ
ハ基板5に供給される活性なフッ素系ガスにオゾンを添
加するオゾン発生器60とを有するものである。なお本
実施形態では、大気圧またはその近傍の圧力下において
安定なフッ素系ガスとして、CF4ガスを使用した場合
を例にして説明する。
【0014】原料ガス供給源として、CF4ガスボンベ
10を設置する。CF4ガスボンベ10から原料ガス供
給管12を配設し、後述する放電ユニット20に接続す
る。一方この原料ガス供給管12から分岐して、流量調
整弁13およびバイパス管14を配設し、水蒸気供給手
段としての純水を封入した水槽16に接続する。バイパ
ス管14は、水槽16の原料ガス取入口16aに接続す
る。原料ガス取入口16aは、図1のように水槽16の
気層部18に形成してもよいし、液層部17に形成して
もよい。液層部17に形成した場合には、原料ガスが純
水の中を通過するので、より多くの水蒸気が添加され
る。さらに水槽16の気層部18には、原料ガス排出口
16bを形成する。原料ガス排出口16bから再びバイ
パス管14を配設し、上述した原料ガス供給管12に再
合流させる。
【0015】原料ガス供給管12は放電ユニット20に
接続する。放電ユニット20は原理的には、対向電極2
4を設置して高周波電源25に接続し、対向電極24の
間で放電を発生可能とするものである。なお放電ユニッ
ト20内は大気圧またはその近傍の圧力として、かかる
圧力下で放電可能とする。一方、放電ユニット20から
処理ガス供給管22を配設し、後述する処理室40に接
続する。なお処理ガス供給管22に、図示しない希釈ガ
ス供給手段を接続し、処理ガスを希釈した上で処理室4
0に供給可能としてもよい。この希釈ガスとして窒素ガ
ス等の不活性ガスを供給するが、従来技術のように水蒸
気のキャリアガスとして供給するものではないので、希
釈ガス供給手段には水槽等の水蒸気添加手段を設ける必
要はない。また、処理ガス供給管22から分岐して開閉
弁27および排気管28を設置し、性質の安定しない初
期の処理ガスを排気可能とする。
【0016】一方、酸素ガス供給源として酸素ガスボン
ベ50を設置する。酸素ガスボンベ50からは酸素ガス
供給管52を配設して、オゾン発生器60に接続する。
オゾン供給手段としてのオゾン発生器60は、放電ユニ
ット20と同様に放電を利用することにより、酸素ガス
を活性化してオゾンを生成するものである。また、オゾ
ン発生器60からオゾン供給管62を配設し、上述した
処理ガス供給管22に接続する。
【0017】処理ガス供給管22は処理室40に接続す
る。処理室40内の下方にはヒータ44を設置し、その
上面に載置するウエハ基板5を加熱可能とする。さらに
処理室40から処理後ガスの排気管42を配設する。な
お処理後ガスは、図示しないスクラバ等により除害して
から排気する。
【0018】上記のように構成したエッチング装置は、
以下の2つの方法で使用することができる。その第1の
方法は、バイパス管14を通してCF4ガスに水蒸気を
添加して使用する方法である。まず前提として、二酸化
ケイ素被膜を有するウエハ基板5に対し紫外線照射や加
熱等を行って、ウエハ基板上に存在する水分および有機
物を除去しておく。そして処理室40のヒータ44上
に、かかるウエハ基板5を載置する。
【0019】最初に、CF4ガスボンベから原料ガスで
あるCF4ガスを供給する。CF4ガスは、原料ガス供給
管12により放電ユニット20に供給されるとともに、
流量調整弁13を開くことによりバイパス管14を通し
て水槽16にも供給される。水槽16に供給されたCF
4ガスには、その気層部18を通過する過程で、純水の
水蒸気が添加される。なお水槽の原料ガス取入口16a
を液層部17に形成した場合には、CF4ガスが液層部
を通過するので、より多くの水蒸気が添加される。水蒸
気が添加されたCF4ガスは、バイパス管14から原料
ガス供給管12を経由して、放電ユニット20に供給さ
れる。
【0020】次に、放電ユニット20を大気圧またはそ
の近傍の圧力下に保持したまま、対向電極24に高周波
電圧を印加して、電極間に放電を発生させる。その際、
一方の電極から放出された電子は、放電ユニット20内
に供給されたCF4ガスの分子に衝突し、これを介して
他方の電極に吸収される。一方CF4ガスは、電子との
衝突によってエネルギーを受け、添加された水蒸気と反
応して、HFやF2やCOF2などの活性なフッ素系ガス
を生成する。なお、F2やCOF2などの一部は、さらに
水と反応してHFとなる。このため全体としては、以下
の反応となる。
【化3】 なお、CF4に添加された水蒸気のほとんどは、上記の
ように反応して消費される。生成されたフッ化水素を含
む処理ガスは、処理ガス供給管22により処理室40内
に供給される。なお活性なフッ素系ガスは、窒素ガス等
の不活性ガスにより希釈した上で処理室40内に供給し
てもよい。
【0021】上記各工程と同時に、酸素ガスボンベ50
から反応ガスである酸素ガスを供給する。酸素ガスは反
応ガス供給管52によりオゾン発生器60に供給され
る。オゾン発生器60において、酸素ガスは電子との衝
突によってエネルギーを受け、酸素原子(O)、酸素ラ
ジカル(O*)、酸素イオン(O2-)等の励起活性種と
ともに、オゾン(O3)を生成する。そして生成された
オゾン系ガスは、オゾン供給管62により処理ガス供給
管22に供給され、処理ガスと混合されて処理室40に
供給される。
【0022】以上により、処理室40内においてウエハ
基板上の二酸化ケイ素が分解され、エッチングされる。
エッチング後の処理室40内のガスは、図示しないスク
ラバ等により除害してから排気する。なお処理室40内
は常温であってもよいが、ヒータ44によりウエハ基板
5を加熱することにより、エッチング反応を促進するこ
とができる。
【0023】一方、上記のエッチング装置を使用する第
2の方法は、CF4ガスに水蒸気を添加しないで使用す
る方法である。なお、第1の方法と同じ構成となる部分
については、その説明を省略する。最初に、CF4ボン
ベから原料ガスであるCF4ガスを供給する。CF4ガス
は、原料ガス供給管12により放電ユニット20に供給
されるが、流量調整弁13を閉じることにより、バイパ
ス管14から水槽16には供給されない。その結果CF
4ガスは、水蒸気が添加されることなく放電ユニットに
供給される。
【0024】放電ユニット20において、CF4ガスは
電子と衝突し、エネルギーを受けてプラズマ化すること
により、活性なフッ素系ガスであるCF4ラジカル(C
4 *)が生成される。そして処理室40内では、以下の
ようにして二酸化ケイ素の分解反応が行われると考えら
れる。
【化4】 この場合オゾンは、触媒として作用しているものと思わ
れる。以上により、処理室40内においてウエハ基板上
の二酸化ケイ素がエッチングされる。なお処理室40内
は常温であってもよいが、ヒータ44によりウエハ基板
5を加熱することにより、エッチング反応を促進するこ
とができる点は、第1の方法と同様である。
【0025】上記のように構成した本実施形態に係るエ
ッチング装置を、上記の方法に従って使用することによ
り、エッチング後に二酸化ケイ素が再形成されることが
ない。すなわち、本実施形態に係るエッチング装置は、
被処理部材の表面に形成された酸化ケイ素被膜または窒
化ケイ素被膜をエッチングする装置であって、原料ガス
供給源から供給された大気圧またはその近傍の圧力下に
ある安定なフッ素系ガスを介した放電により活性なフッ
素系ガスを生成してウエハ基板に供給する放電ユニット
と、この放電ユニットからウエハ基板に供給される活性
なフッ素系ガスにオゾンを添加するオゾン供給手段とを
有する構成とした。一方、本実施形態に係るエッチング
方法は、大気圧またはその近傍の圧力下にある安定なフ
ッ素系ガスを介した放電により活性なフッ素系ガスを生
成し、この活性なフッ素系ガスにオゾンを添加して、ウ
エハ基板の表面に形成された酸化ケイ素被膜または窒化
ケイ素被膜をエッチングする構成とした。これにより、
希釈ガスに水蒸気を添加してウエハ基板上に供給しなく
ても、酸化ケイ素被膜または窒化ケイ素被膜をエッチン
グすることができる。よって、エッチングにより生成さ
れたSiF4が、水蒸気に溶解することがなくなる。従
って、エッチング後に二酸化ケイ素が再形成されること
がない。これに伴って、再形成された二酸化ケイ素が重
合してウエハ基板上や処理室内に析出することがなくな
り、ウエハ基板に形成される半導体素子の品質に悪影響
を及ぼす可能性がなくなるとともに、処理室内を頻繁に
清掃する必要もなくなる。
【0026】なお本実施形態では、ウエハ基板上に水分
がなくてもエッチングすることができるので、ウエハ基
板を十分に加熱することができる。この点従来は、ウエ
ハ基板上からの水分の蒸発を防止するため、ウエハ基板
を十分に加熱することができなかった。しかし本実施形
態では、ウエハ基板を十分に加熱することにより、エッ
チング反応を促進させることができる。また本実施形態
では、処理室内に水蒸気を供給する代わりにオゾンを供
給すればよいので、エッチング処理を安定して行うこと
ができる。この点一般に、水蒸気の安定供給は困難であ
り、エッチング処理を安定して行うことが困難であっ
た。しかしオゾンを安定供給することは比較的容易であ
るから、エッチング処理を安定して行うことができるの
である。
【0027】また本実施形態では、原料ガス供給手段か
ら放電ユニットに供給される安定なフッ素系ガスに水蒸
気を添加する水蒸気供給手段を有する装置として、放電
は安定なフッ素系ガスに水蒸気を添加した混合物を介し
て行う方法とした。これにより、フッ化水素をエッチン
グ反応に関与させることができるので、エッチング反応
が促進され、エッチング速度を向上させることができ
る。
【0028】また本実施形態では、ウエハ基板を加熱す
る加熱手段を有する装置として、エッチングはウエハ基
板を加熱して行う方法とした。これによりエッチング反
応が促進され、エッチング速度を向上させることができ
る。なお本実施形態では、大気圧またはその近傍の圧力
下において安定なフッ素系ガスとしてCF4ガスを使用
したが、これ以外にもフッ素(F2)ガス等を使用する
ことができる。またフッ素ガス以外でも、塩素系ガス等
のハロゲン系ガスであれば、広く原料ガスとして使用す
ることができる。一方、本実施形態では主に酸化ケイ素
被膜をエッチングする場合について述べたが、窒化ケイ
素被膜も同様にエッチングすることができる。逆に、シ
リコン基板をエッチングすることはないので、その表面
に形成された被膜のみをエッチングすることができる。
【0029】
【実施例】上述した実施形態に係るエッチング装置によ
り、第1のエッチング方法を使用してウエハ基板上の二
酸化ケイ素被膜をエッチングした実施例について説明す
る。サンプルとして、シリコン基板上に直接二酸化ケイ
素被膜を6500オングストロームの厚さで形成したも
のを、20mm×5mmの大きさに切り出して使用し
た。
【0030】前提として、上記サンプルに紫外線(U
V)を照射し、サンプル上の水分の除去を行った。UV
ランプには、ウシオ電機製UER20−172を使用し
た。このランプの光源はエキシマArF(波長172n
m)で、有効距離は5mmである。照射手順は、まずU
Vランプの電源を入れ、次にランプ内に10L/min
の窒素を10min以上導入して、ランプ内の空気を窒
素に置換した。次に照射距離1mmで、照射時間2mi
nにわたって、サンプルにUVを照射した。その結果、
サンプル上の水分は完全に除去された。
【0031】次に、上記サンプルに対してエッチング処
理を行った。エッチング装置は図1に示すものを使用し
たが、本実施例のサンプルに合わせて図2に示す特殊な
処理室80を使用した。同図(1)はA−A線における
平面断面図であり、同図(2)はB−B線における正面
断面図である。処理室80は、密閉された処理室内にフ
ロート85を固定し、処理室80とフロート85との間
に処理ガス流路を形成したものである。すなわち処理ガ
スは、まず処理室80の天井板に形成したガス流入孔8
1から、ガス溜まり81aに流入する。さらに、処理室
80の側板とフロート85との1mm程度の隙間から、
処理室下部へと流れる。処理室80の底板上には複数の
サンプル7を配置しておき、処理ガスが処理室80の底
板とフロート85との3mm程度の隙間を流れる間に、
サンプルにエッチングが施される。処理後のガスは、ガ
ス溜まり89aを経て、ガス流出孔89から排気され
る。
【0032】エッチング処理の手順は、まずCF4ガス
ボンベ10から150ccmのCF4ガスを、放電ユニ
ット20に供給した。なお流量調整弁13を調整して、
原料ガス供給管12に50ccm、バイパス管14に1
00ccmが流れるようにした。次に、放電ユニットを
運転して処理ガスを生成した。運転開始から1時間程度
は処理ガスの性質が安定しないので、開閉弁27を開い
て生成した処理ガスをそのまま排気した。次に、酸素ガ
スボンベ50から150ccmの酸素ガスをオゾン発生
器60に導入し、オゾン発生器を運転してオゾンを発生
させた。
【0033】次に処理室80内に、10L/minの窒
素ガスを10min導入して、処理室内の空気を窒素ガ
スで置換した。その後、性質の安定した処理ガスおよび
オゾンガスの混合気体を処理室80に導入し、5min
エッチング処理を行った。導入した処理ガスにおいて、
フッ化水素(HF)ガスの濃度は43083ppmであ
り、COF2ガスの濃度は16026ppmであった。
またオゾンガスの濃度は約1%であった。なお本実施例
では、処理ガスの希釈ガスとして窒素ガス等は導入して
いない。また、エッチング処理と同時にウエハ基板を加
熱していない。処理の後、上記混合気体の処理室80内
への導入を停止し、10L/minの窒素ガスを10m
in導入して、処理室内を窒素ガスで置換した。
【0034】次に、サンプルを処理室から取り出して、
エッチング処理がなされているか外観を確認した。確認
は、AXIOTRON−ZEISS製の金属顕微鏡を用
いて行った。その結果、図2のサンプル列7aにおける
ハッチング部8にエッチングされていない部分が残った
が、サンプル列7aのその他の部分およびサンプル列7
bの全体は、6500オングストロームの二酸化ケイ素
被膜の全厚につきエッチングがなされていた。処理時間
は5minであるため、エッチングレートは1minあ
たり1300オングストローム以上であった。なお、一
部にエッチングされていない部分が残ったのは、処理室
内における処理ガスの流れ方に問題があったものと考え
られ、この点を改善すれば全体のエッチングが可能にな
るものと考えられる。
【0035】
【発明の効果】大気圧またはその近傍の圧力下にある安
定なフッ素系ガスを介した放電により活性なフッ素系ガ
スを生成し、この活性なフッ素系ガスにオゾンを添加し
て、被処理部材の表面に形成された酸化ケイ素被膜また
は窒化ケイ素被膜をエッチングする構成としたので、希
釈ガスに水蒸気を添加してウエハ基板上に供給しなくて
も、酸化ケイ素被膜または窒化ケイ素被膜をエッチング
することができる。従って、エッチング後に二酸化ケイ
素が再形成されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るエッチング装置の説明図であ
る。
【図2】実施例で使用した処理室の説明図であり、
(1)はA−A線における平面断面図であり、(2)は
B−B線における正面断面図である。
【図3】リモートプラズマを利用した従来技術に係るエ
ッチング装置の説明図である。
【符号の説明】
1………フッ素系ガス供給手段、3………水蒸気供給手
段、5………ウエハ基板、7………サンプル、7a,7
b………サンプル列、8………ハッチング部、10……
…CF4ガスボンベ、12………原料ガス供給管、13
………流量調整弁、14………バイパス管、16………
水槽、16a………原料ガス取入口、16b………原料
ガス排出口、17………液層部、18………気層部、2
0………放電ユニット、22………処理ガス供給管、2
4………対向電極、25………高周波電源、27………
開閉弁、28………排気管、30………窒素ガスボン
ベ、36………水槽、40………処理室、42………排
気管、44………ヒータ、50………酸素ガスボンベ、
52………酸素ガス供給管、60………オゾン発生器、
62………オゾンガス供給管、80………処理室、81
………処理ガス流入孔、81a………ガス溜まり、85
………フロート、89………処理ガス流出孔、89a…
……ガス溜まり

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気圧またはその近傍の圧力下にある安
    定なフッ素系ガスを介した放電により活性なフッ素系ガ
    スを生成し、この活性なフッ素系ガスにオゾンを添加し
    て、被処理部材の表面に形成された酸化ケイ素被膜また
    は窒化ケイ素被膜をエッチングすることを特徴とするエ
    ッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記放電は、前記安定なフッ素系ガスに
    水蒸気を添加した混合物を介して行うことを特徴とする
    請求項1に記載のエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記エッチングは、前記被処理部材を加
    熱して行うことを特徴とする請求項1または2に記載の
    エッチング方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のエ
    ッチング方法によって製造されたことを特徴とする半導
    体装置。
  5. 【請求項5】 被処理部材の表面に形成された酸化ケイ
    素被膜または窒化ケイ素被膜をエッチングする装置であ
    って、 原料ガス供給源から供給された大気圧またはその近傍の
    圧力下にある安定なフッ素系ガスを介した放電により活
    性なフッ素系ガスを生成して前記被処理部材に供給する
    放電ユニットと、 この放電ユニットから前記被処理部材に供給される前記
    活性なフッ素系ガスにオゾンを添加するオゾン供給手段
    と、 を有することを特徴とするエッチング装置。
  6. 【請求項6】 前記原料ガス供給手段から前記放電ユニ
    ットに供給される前記安定なフッ素系ガスに水蒸気を添
    加する水蒸気供給手段を有することを特徴とする請求項
    5に記載のエッチング装置。
  7. 【請求項7】 前記被処理部材を加熱する加熱手段を有
    することを特徴とする請求項5または6に記載のエッチ
    ング装置。
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