JP2002231696A - レジスト除去方法とその装置 - Google Patents

レジスト除去方法とその装置

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JP2002231696A
JP2002231696A JP2001023745A JP2001023745A JP2002231696A JP 2002231696 A JP2002231696 A JP 2002231696A JP 2001023745 A JP2001023745 A JP 2001023745A JP 2001023745 A JP2001023745 A JP 2001023745A JP 2002231696 A JP2002231696 A JP 2002231696A
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ozone gas
aqueous solution
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Hideo Horibe
英夫 堀邊
Seiji Noda
清治 野田
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境に優しいオゾンを用いて基板のレジスト
を高速で除去できる方法及び装置の提供。 【解決手段】 基板のレジストにオゾンガスを施すオゾ
ンガス供給手段(オゾンガス処理工程)と、前記基板の
レジストに紫外線を照射する紫外線照射手段(紫外線処
理工程)と、前記レジストにアルカリ水溶液を施すアル
カリ水溶液供給手段(アルカリ水溶液処理工程)とを備
えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC、LSI等に
代表される半導体、LCD、プリント基板等の微細加工
の製造工程において、基板のレジストを除去する方法及
び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の、IC、LSI等に代表される半
導体装置における微細加工の製造工程では、先ず、シリ
コン等の基板に、CVD、スパッタリング等による種々
の成膜を行い、その後、感光性の有機高分子化合物(以
下、レジストという)を塗布し、所要の回路パターンを
形成したマスクを介し、特定の波長を持った紫外線、電
子線、X線、イオンビーム等で露光後、アルカリ水溶液
や薬液によって現像を行い、基板上にレジストパターン
を形成する。更に、薬液による湿式エッチング、RIE
(反応性イオンエッチング)による乾式エッチング、不
純物元素の拡散やイオン注入等を行う。そして最後の段
階において、上記のような一連の処理が終了した基板上
のレジストを除去する。一般に、LSI等の製造工程で
は、上記のような成膜、レジスト塗布、各種の処理、そ
の後のレジスト除去という一連の操作がほぼマスク枚数
の数だけ、通常、数十回繰り返される。
【0003】又、LCD製造工程でも、上記の半導体製
造工程とほぼ同様な手法により、ガラス基板に回路が形
成される。但し、LCD製造工程では、半導体製造工程
に比較し、基板サイズが大きいこと、回路の線幅が太い
こと、マスク枚数が少ないこと(処理回数が少ない)、
処理の種類が少ないこと(例えばイオン注入がない)こ
と等、異なる面もある。
【0004】基板のレジストを除去するには、各種の方
法が採用されているが、レジスト除去が不完全である
と、その後の工程に悪影響を与えるため、レジストを完
全に除去することが必要不可欠である。特に、最近のよ
うに回路の集積度が高まり、形成される回路の線幅が細
くなると、レジスト残さの影響は、集積度の低い場合と
比較して大きな問題となる。このため、レジストを基板
上から完全に除去することが求められており、通常は、
薬液による湿式法、或いは酸素プラズマ等を使用する乾
式法によって行われている。
【0005】湿式によるレジスト除去方法において、半
導体分野では、通常、濃度の高い硫酸が使用されてお
り、更に、硫酸の酸化能力を高めるために、過酸化水素
を混合することが行われている。又、LCD分野では、
用いる基板サイズが大きいため、乾式法では基板上のレ
ジスト除去均一性が得られず、ほぼ100%の割合で湿
式法が行われている。具体的には、専用のレジスト処理
溶液「106溶剤」(ジメチルスルホキシド/モノエタ
ノールアミン=30%/70%)が大部分のメーカで使
用されている。しかし、この「106溶剤」は、数百円
以上/リッターと高価であり、且つその使用量も1プロ
セスあたり数百cc/m2以上と多いため、コスト低減
とその排液に基づく環境負荷低減が大きな課題となって
いる。
【0006】一方、プリント基板の有機物(スミア)の
除去においては、過マンガン酸等の薬液が使用される。
これら薬液によりレジストや好ましくない付着物を除去
し、その後、残存する薬液やその他の付着物を除去する
ため超純水等での洗浄が広く行われている。しかし、上
記の何れの方法においても、高価で環境負荷の大きい薬
液を大量に使用する必要がある。
【0007】さて、オゾンは強い酸化力を持ち、反応後
は分解して再び酸素に戻るため残留性がなく環境に優し
いという特長がある。又、基板を洗浄する効果があるこ
とも確認されている。環境に優しい基板のレジスト除去
方法として、このオゾンガスを用いて有機物等の好まし
くない付着物を除去する方法がこれまでにも提案されて
いる。
【0008】例えば、特開平11−219926号公報
では、水蒸気、オゾンガス及びOHラジカル捕捉剤とし
て働く物質からなる気体混合物によって、半導体基板か
ら有機汚染物を除去する方法が開示されている。この開
示以前の従来のオゾンと水とを用いたプロセスにおいて
は、レジスト除去速度向上のために基板温度を上げる
と、高温域では基板表面上に形成された水とオゾンとの
混合層におけるオゾンの溶解度が規制され、除去速度が
低下する。
【0009】しかし、この公報の方法による装置では、
図6に示すように、液体を入れる石英タンク101と当
該石英タンク101の底に位置するオゾン拡散器102
とで構成されており、液体中に拡散したオゾンを、石英
タンク101の上方に設置された被処理基板103に作
用させることにより、被処理基板103表面上の混合層
を薄くすることができ、寿命が短かく、反応性の高いオ
ゾン成分をウエハ表面に到達しやすくさせることができ
る。
【0010】又、特開平5−152270号公報では、
処理液中を通過させたオゾン含有気体を基板表面の被処
理物に作用させる方法が開示されている。この公報の方
法による装置は、図7に示すように、処理室110は、
基板112が載置される基板載置台111と、気体分散
板118と、孔119と、供給ノズル121等とで構成
されており、更に、処理室110には、排気管113を
通じてオゾンを分解するオゾン分解装置120や、オゾ
ン含有気体供給管117を通じて装置された酸素貯槽1
15や、オゾン発生装置114及び気体接触装置116
等が設置されている。
【0011】この装置では、オゾン含有気体を例えば超
純水中を通した後、オゾン含有気体を処理基板112表
面に導入すると、基板表面がこのオゾンによって徐々に
濡れ、基板表面に水の薄い膜が形成されて、基板を加熱
すること無しに、有機物被膜を除去することができる。
【0012】その他、オゾンを用いたレジスト除去に関
する提案は、特開2000−077387号公報、特開
2000−058496号公報、特開平11−2959
05号公報、特開平11−165136号公報、特開平
10−199857号公報等多数ある。
【0013】又、オゾンガスと紫外線とを用いて、レジ
ストを除去する方法については、例えば、株式会社工業
調査会、昭和56年11月10日発行の「電子材料・1
981年別冊」の第137〜148頁に記載されてい
る。この記載中では、レジストの除去機構として、酸素
ガスに波長184nm、254nmの紫外線を照射して
得られるオゾンガスの励起反応により解離した活性酸素
が、レジストを酸化してCO2、H2O、N2等の揮発性
低分子に分解すると説明されている。又、特開平1−2
33728号公報では、予めオゾンを発生した後、これ
に波長184nm、254nmの紫外線を照射すること
により、オゾンを活性化させることが開示されている。
【0014】尚、オゾンを用いないでレジストを除去す
る提案としては、次のものがある。先ず、特開平11−
176812号公報では、レジストに光を照射すること
によりそのレジストの構成分子を分解した後、アッシン
グ処理を行って、スループット向上を図る方法が記載さ
れている。この場合のレジストとしては、ポリメチルメ
タクリレートやポリビニルアルコール系のレジストが挙
げられている。光照射によりレジストの主鎖切断を行っ
た後に、アッシング処理することにより、レジスト除去
速度を向上させることができる。次に、特開2000−
206707号公報では、レジストに露光後、現像液に
よりレジストを溶解して除去する方法及び装置が開示さ
れている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記の、特開平11−
219926号公報や特開平5−152270号公報に
開示されている基板のレジスト除去方法では、基板表面
にオゾン処理液の薄い薄膜が形成されて、オゾンの拡散
が妨げられなくなるので、レジストを高速で除去できる
と記載されている。しかしながら、これら手法を用いて
も、硫酸や専用のレジスト処理溶液(106溶剤等)を
用いた薬液によるレジスト除去プロセスに比較すると、
レジスト除去速度が1/5程度で、非常に遅いという問
題がある。
【0016】又、特開平1−233728号公報に開示
されている方法では、紫外線として波長が184nm、
254nmのものをオゾンに照射することによって、オ
ゾンを活性化して、レジスト除去速度を向上させようと
するものであるが、レジスト除去速度はわずかに向上す
るものの、薬液を用いたものに比較すれば、100℃以
下の低温プロセスにおいて非常に遅い。
【0017】又、特開平11−176812号公報に開
示されている基板のレジスト除去方法では、レジストが
ポリメチルメタクリレートやポリビニルアルコール系の
光照射により主鎖切断するタイプのレジストに限定され
ているので、通常使用されるレジストであるノボラック
系ポジ型レジスト(クレゾール系ノボラック樹脂+ナフ
トキノンジアジド)に適用しても、レジスト除去速度は
向上しない。特にLCD製造分野では、ノボラック系ポ
ジ型レジストがほぼ100%用いられているため、この
分野への適用は難しい。
【0018】又、特開2000−206707号公報で
開示されている基板のレジスト除去方法では、レジスト
を露光後、現像液を用いてレジスト除去する方法である
が、レジストがRIE等による乾式エッチング工程や不
純物元素の拡散工程やイオン注入工程等を経由している
と、レジストが元々のレジストに比較して架橋(ノボラ
ック樹脂が高分子量化)しているため、レジストを除去
するのが難しくなり、仮に、除去できたとしても、その
速度が非常に遅くなる。
【0019】本発明は、上記のような従来の技術の諸問
題を解決するためになされたもので、環境に優しいオゾ
ンを用いて基板のレジストを高速で除去できる方法及び
装置の提供を目的とする。又、紫外線照射後アルカリ水
溶液を用いたレジスト除去方法では、乾式エッチングや
高温のベーク工程を経由したレジストには適用できない
という問題点に対し、本発明はあらゆる工程を経由した
レジストに対応でき、且つ高速にレジストを除去できる
方法及び装置の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、基板
に施されたレジストの除去方法において、基板のレジス
トにオゾンガスを接触させて前記レジストの成分を分解
するオゾンガス処理工程と、前記基板のレジストに紫外
線を照射して前記レジストの成分をアルカリ水溶液に可
溶とする紫外線処理工程と、前記レジストにアルカリ水
溶液を施して除去するアルカリ水溶液処理工程とを含む
ことを特徴とする。
【0021】請求項2の発明は、請求項1に記載の基板
のレジスト除去方法において、オゾンガスは湿度を伴う
湿潤オゾン含有ガスであることを特徴とする。
【0022】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の基板のレジスト除去方法において、アルカリ水
溶液は、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
水溶液であることを特徴とする。
【0023】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の何れかに記載の基板のレジスト除去方法において、レ
ジストは、紫外線、電子線、X線、イオンビーム等の照
射によりアルカリ水溶液に可溶になるポジ型レジストで
あることを特徴とする。
【0024】請求項5のレジスト除去装置の発明は、基
板のレジストにオゾンガスを施すオゾンガス供給手段
と、前記基板のレジストに紫外線を照射する紫外線照射
手段と、前記レジストにアルカリ水溶液を施すアルカリ
水溶液供給手段とを有することを特徴とする。
【0025】請求項6の発明は、請求項5に記載のレジ
スト除去装置において、オゾンガス供給手段は、供給さ
れるオゾンガスを予め湿度を伴う湿潤オゾン含有ガス化
させる湿潤化手段を有することを特徴とする。
【0026】請求項7の発明は、請求項5又は請求項6
に記載のレジスト除去装置において、アルカリ水溶液供
給手段は、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド水溶液を供給することを特徴とする。
【0027】請求項8の発明は、請求項5乃至請求項7
の何れかに記載のレジスト除去装置において、レジスト
は、紫外線、電子線、X線、イオンビーム等の照射によ
りアルカリ水溶液に可溶になるポジ型レジストであるこ
とを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】実施の形態1.実施の形態1のレ
ジスト除去装置は、基板のレジストにオゾンガスを施す
オゾンガス供給手段と、前記基板のレジストに紫外線を
照射する紫外線照射手段と、前記レジストにアルカリ水
溶液を施すアルカリ水溶液供給手段とを有する構成とし
た装置である。以下、図1乃至図4に基づいてこれを説
明する。図1はレジスト除去装置の構成を示す概念図、
図2は湿潤化手段の構成を示す概念図、図3は紫外線照
射手段の配置を示す正面図、図4は紫外線照射装置の側
面図である。
【0029】図1において、図中の符号1はレジスト除
去装置内に設けられた処理室であり、この処理室1に
て、基板2のレジスト除去処理が行われる。レジストが
施された基板2は、この処理室1内に設置された基板台
3上に固定される。この形態1では、当該基台3上に設
けられた加熱手段としての平板ヒータ4の上に基板2が
固定される。基板2のレジストは、この平板ヒータ4に
よって、必要に応じて、所要温度に、例えば室温以上の
温度に加熱される。以下、この工程を加熱処理工程とい
う。尚、後述するオゾンガスの供給或いは紫外線照射に
よって、処理に必要な所要温度が選られる場合には、こ
の加熱手段や加熱処理工程は不要となる。
【0030】次に、オゾンガス供給手段を説明する。オ
ゾンガス供給手段は、処理対象となる基板2のレジスト
にオゾンガスを接触させるように施す手段である。以
下、この工程をオゾンガス処理工程という。この形態1
のオゾンガス供給手段は、その本体が処理室1の外に配
置されており、オゾンガスの流れを制御して、基板2の
レジストに対してオゾンガスを均一に接触させるように
供給するヘッダ5が、処理室1内の基台3に固定された
基板2の上方に位置するよう配設されている。上記のヘ
ッダ5から、基板2のレジストに対してオゾンを含んだ
オゾン含有ガス(以下、オゾンガスともいう)が噴霧さ
れる。以下、この工程をオゾンガス処理工程という。
【0031】このヘッダ5から噴霧されるオゾンガス
は、後述の湿潤化手段7により、蒸気が加えられて湿潤
化された適宜の湿度を伴なっている。図2において、湿
潤化手段7としての加湿器は、例えば、バブリングボト
ル17に入れた処理液16中にオゾンガスを通気する構
成のものを用いており、図示の例では、処理液16を室
温以上に加熱するためのヒータ15を備えており、オゾ
ンガス発生手段と一体的に構成されている。
【0032】再び図1において、オゾンガス供給手段
は、処理室1内に設けられた上記のヘッダ5や処理室1
外に設けられた湿潤化手段7の外、処理室1外には、オ
ゾンガス発生器6、加湿されたオゾンガスを処理室1内
のヘッダ5に導く供給路8としての送気管8bや送気管
8c、これら送気管8b、8c内での蒸気の凝縮を防止
するため当該送気管8b、8cに装備されたリボンヒー
タ9等を備えている。尚、上記の送気管8は内径6mm
である。又、オゾンガスの流量はマスフローコントロー
ラ等によって適宜調整される(非図示)。
【0033】又、図中の符号12はオゾンガスを処理室
1から排気するための排気管、13はオゾンガスの排気
量を調整するためのバルブ、14は排気管12の後段に
設けられたオゾン分解塔14であり、残存オゾンガスは
完全に分解され酸素ガスとしてこのオゾン分解塔14か
ら排出される。又、このレジスト除去装置全体の構成部
材の中で、オゾンガスに暴露される部分については、耐
オゾン性の高い材料、例えば石英ガラスやフッ素樹脂等
を用いて構成するとよい。
【0034】次に、図3及び図4において、紫外線照射
手段を説明する。紫外線照射手段は、基板2のレジスト
に紫外線を照射して前記レジストの成分をアルカリ水溶
液に可溶とする手段である。以下、この工程を紫外線処
理工程という。この形態1では、レジスト除去装置を構
成する一装置として紫外線照射装置を備えており、この
装置の内部に、紫外線照射手段としての紫外線ランプ2
0が配置されている。基板2を加熱しながらの紫外線照
射や、紫外線照射後の加熱も可能である。勿論、紫外線
照射手段としては、このような紫外線ランプ20に限ら
ず、適宜の紫外線発射装置を用いればよい。尚、後述の
実施の形態2で説明するように、レジスト除去装置内に
紫外線照射手段としての紫外線ランプ20を配設した構
成としてもよい。
【0035】次に、アルカリ水溶液処理手段を説明す
る。アルカリ水溶液処理手段は、上記のオゾンガス処理
工程と紫外線処理工程とを経て処理された基板2のレジ
ストにアルカリ水溶液を施してこれを除去する手段であ
る。以下、この工程をアルカリ水溶液処理工程という。
この形態1のアルカリ水溶液処理手段は、図示のよう
に、アルカリ水溶液タンク18とアルカリ水溶液を送り
出すポンプ19とを備え、オゾンガス供給手段と一体的
に構成されている。
【0036】次に、洗浄手段を説明する。洗浄手段は、
アルカリ水溶液処理工程によって基板2のレジストに施
されたアルカリ水溶液をすすぐ手段である。以下、この
工程を洗浄手段という。この形態1では、図1に示すよ
うに、基板2を洗浄するための純水タンク10や洗浄水
を送るためのポンプ11を備えている。
【0037】次に、基板のレジスト除去方法(処理工
程)について、詳述する。先ず、加熱手段としての平板
ヒータ4によって基板2のレジストを所要の温度まで加
熱する(加熱処理工程)。尚、この工程においては、予
め、湿潤化手段7としての加湿器の処理液16やオゾン
ガス供給手段を構成する送気管8bや送気管8c及びヘ
ッダ5等を加熱して所要の温度に安定化させておく。
【0038】次に、基板2のレジストが上記の加熱処理
工程によって所要温度に安定した後、オゾンガス供給手
段のヘッダ5から、湿度を同伴させたオゾンガスを基板
2のレジストに噴霧する(オゾンガス処理工程)。ここ
で、オゾンガスの湿度は、処理液16の温度における飽
和蒸気相当が最適であり、処理液16の温度を変化させ
ることでオゾンガスに同伴させる蒸気量即ち湿度が制御
される。そして、基板2のレジストにオゾンガスを所要
時間の接触させることによって、レジストの成分が分解
されるのを待って、オゾンガスの供給を停止する。
【0039】次に、基板2を処理室1から取り出して、
紫外線照射装置(図3、図4)に移し、当該装置内にお
いて、基板2に対して加熱することも可能な紫外線照射
手段としての紫外線ランプ20で所要時間、即ち、基板
2のレジストの成分がアルカリ水溶液に可溶になるま
で、紫外線を照射する(紫外線処理工程)。この紫外線
処理工程を終えた基板2は、再び、処理室1に戻され
る。
【0040】次に、処理室1に戻されて基台2、この例
では平板ヒータ4の上に固定された基板2に、アルカリ
水溶液を施して、基板2のレジストを除去する(アルカ
リ水溶液処理手段)。即ち、アルカリ水溶液供給手段の
ポンプ19を動作させて、アルカリ水溶液タンク18か
らアルカリ水溶液を送液管8aを介して、所要量を基板
2のレジストに塗布した後、一定時間の経過を待つ。
【0041】次に、洗浄手段を構成するポンプ11を動
作させて、純水タンク10から純水を供給し、基板2表
面を洗浄即ちリンスする(洗浄処理工程)。
【0042】最後に、乾燥手段としての窒素ガス供給装
置(非図示)により、処理室1内に窒素ガスを供給して、
当該基板2の表面を充分に乾燥させる(乾燥処理工
程)。
【0043】以上の各工程を経て、基板2のレジストが
除去される。尚、この基板2のレジスト除去方法による
処理工程では、先にオゾンガス処理工程を行った後に紫
外線処理工程を行っているが、先に紫外線処理工程を行
った後にオゾンガス処理工程を行ってもよい。
【0044】次に、レジストとオゾン(オゾンガス)、
及びレジストと紫外線との反応機構、更にアルカリ水溶
液の作用について詳述する。先ず、レジストとオゾンと
の反応機構について説明する。レジストを含め高分子材
料は、オゾンにより、高分子の主鎖が切断され低分子量
化すると共に、末端部が酸化されカルボン酸構造に変化
する。レジストを水により溶解除去しようとする場合に
は、或る程度の低分子量の状態まで分解させ且つカルボ
ン酸構造にまで変化させないと、水で溶解除去できな
い。従って、この実施の形態において、仮に、紫外線処
理工程を行わず、オゾンガス処理工程のみを行った場合
には、この状態の分子まで変化させるのに長時間を要す
るため、レジスト除去速度が極めて遅くなってしまう。
【0045】次に、レジストと紫外線との反応機構につ
いて説明する。レジストがいわゆるノボラック系ポジ型
レジストの場合、レジストはノボラック樹脂と溶解抑制
剤(ナフトキノンジアジド)との混合物から成る。この
レジストに紫外線を照射すると、溶解抑制剤のナフトキ
ノンジアジドが直ちにインデンカルボン酸に変化して、
レジスト全体がアルカリ水溶液に可溶となる。尚、レジ
ストに含まれる今一つの成分であるノボラック樹脂は元
々からアルカリ水溶液に可溶である。
【0046】しかし、この場合、アルカリ水溶液の代わ
りに水を用いると、レジストは溶解できなくなり、レジ
スト除去ができない。これは、水では元々のノボラック
樹脂を溶解できないのと、生成したインデンカルボン酸
も比較的分子量の大きなカルボン酸のため溶解できない
という2点の理由による。
【0047】照射される紫外線の波長は、レジストの溶
解抑制剤がg線に感光して分解する構造ならば、g線
(436nm)を中心に発生する高圧水銀ランプを使用
する。他方、レジストがi線に感光して分解する構造な
らば、i線(365nm)を中心に発生する高圧水銀ラ
ンプを使用する。
【0048】次に、レジストがエキシマレーザ用レジス
トの場合について説明する。エキシマレーザ用レジスト
の大部分は化学増幅型レジストであるが、この場合は、
それぞれのレジストに含まれる酸発生剤に対応する遠紫
外線KrF(248nm)、ArF(193nm)、F
2(157nm)等をレジストに照射する。この照射に
よって、レジストに含まれる成分の酸発生剤から酸が発
生し、更に、レジストを加熱することにより、この酸が
レジスト膜内を拡散し、ベース樹脂の溶解抑制基(te
rt−ブトキシカルボニル基等)をアルカリ水溶液に可
溶なフェノール基やカルボン酸基に変化させる。この結
果、元々アルカリ水溶液に不溶であったレジストが、ア
ルカリ水溶液に可溶なレジストに変化する。尚、この場
合も、アルカリ水溶液の代わりに水を用いると、レジス
トは溶解せず、レジスト除去は不可能となる。
【0049】次に、この実施の形態1のように、アルカ
リ水溶液を用いた場合でも、レジストに紫外線(紫外線
処理工程)のみならずオゾン処理(オゾンガス処理工
程)をも行う理由について説明する。微細パターン製造
工程において、レジストの中には、RIEによる乾式エ
ッチングや不純物元素の拡散やイオン注入プロセスを経
由したレジスト等が存在する。このようなレジストは、
元々のレジストに比較して、レジストが架橋、硬化して
ベース樹脂自身が高分子量化しているため、紫外線照射
によって、ベース樹脂の一部がアルカリ水溶液に溶解す
る化学構造(カルボン酸やフェノール構造)に変化して
も、全体としては非常に大きな分子のため、アルカリ水
溶液でも溶解しない。従って、オゾンガス処理工程によ
って、ベース樹脂の主鎖を切断し、レジストの分子量を
小さくすることが必要であり、これによって、アルカリ
水溶液に可溶となる。
【0050】次に、具体的な実施例に基づいて、この実
施の形態1を説明する。 実施例1 先ず、実施例1について説明する。LCD用の微細パタ
ーン製造工程の中で、金属配線への電気的コンタクトを
取るためのコンタクトホール(CH)工程を形成した後
の基板のレジスト除去を行う。このCH工程は、ホール
の穴が50μm程度と小さく、数もそれほど多くないた
め、基板上においてレジストが残っている面積は非常に
大きく、基板がほとんどレジストで覆われているといえ
る。又、CH工程の基板は、塩素系のRIEや150℃
程度のベーク工程を経由しており、レジストとしては架
橋、変質しており、最もレジスト除去が難しいレジスト
の1つである。
【0051】このレジストとしては、ノボラック系ポジ
型レジストが大部分で使用されており、この例でもノボ
ラック系ポジ型レジストを用いた。レジストの初期膜厚
は1.2μmであった。このCH工程の基板を100m
m×100mmの大きさに割り、図1において、レジス
ト膜を上向きにして処理室1内の平板ヒータ4の上に設
置し、70℃まで加熱させた(加熱処理工程)。
【0052】他方、送気管8b、送気管8c及びヘッダ
5は90℃まで予め加熱させておき、それぞれの温度が
90℃安定した後、90℃に加熱した純水中を通過させ
て加湿器(湿潤化手段7)で加湿したオゾンガス(オゾ
ン濃度:200g/Nm3)を3L/minの速度で供
給した。このオゾンガスの湿度は90℃における飽和蒸
気濃度になるように調整されており、この湿潤オゾンガ
スを2分間基板2に作用させた(オゾンガス処理工
程)。
【0053】次に、基板2を処理室1から取り出して紫
外線照射装置(図3、図4)に移し、紫外線ランプ20
でg線(436nm)を中心とする紫外線を照射した
(紫外線処理工程)。この場合、レジストが、g線やi
線レジストのようなノボラック系ポジ型レジストの場
合、紫外線ランプにDeep UVカットフィルタを取
りつけることにより、同時に発生する短波長の紫外線照
射によりレジストが架橋しないようにした。紫外線ラン
プ強度は80W/cmで、ランプと基板2との距離を2
7cmに設定することにより、露光強度を20mW/c
2として、基板2に5秒間照射することで、レジスト
に対する照射量を100mJ/cm2とした。又、紫外
線照射量としては、レジスト感度が50mJ/cm2
あり、その2倍量を照射した。
【0054】次に、紫外線処理工程を終えた基板2を、
再び処理室1に戻して、アルカリ水溶液としてテトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)2.
38%水溶液を用い、これを基板2の全体に20cc塗
布し、1分間基板2を静止した(アルカリ水溶液処理工
程)。次に、3L/minの流量で55℃の純水を基板
2に供給した(洗浄処理工程)。こうして処理した基板2
を光学顕微鏡で観察したところ、レジスト(膜)は基板
2上に残っておらず、完全にレジストを除去することが
できた。
【0055】実施例2 次に、上記CH基板に対し、上記実施例1と同様の手法
で処理した後に、基板2上のレジストの膜の残膜厚を触
針式膜厚計で測定した。レジストの初期膜厚は1.2μ
mであった。レジストへの紫外線照射量は100mJ/
cm2とした。アルカリ水溶液の塗布量を20cc、基
板静止時間を1分間に固定し、オゾン処理時間のみを0
分から3分間まで30秒おきに行った時の結果を表1に
示す。
【0056】
【表1】
【0057】オゾン処理時間が1.5分までは、レジス
トが一部残り、2分以降では完全に除去できた。2分ま
ではオゾン処理時間が長いほどレジスト除去量が多い事
も分かった。CH基板のレジスト除去に関しては、アル
カリ水溶液の塗布量を20cc、基板静止時間を1分間
にした場合は、オゾン処理時間は2分以上必要なことが
分かる。
【0058】実施例3 次に、上記CH基板に対し、上記実施例1の手法で、オ
ゾン処理時間を2分間で固定し、アルカリ水溶液の塗布
量及び基板静止時間をパラメータに、レジスト除去を行
った結果を表2に示す。尚、基板全体で完全にレジスト
除去できた場合を○、基板の一部の箇所に少しでもレジ
ストが残った場合は×とした。レジストの初期膜厚は
1.2μm程度で、レジストへの紫外線照射量は100
mJ/cm2である。
【0059】
【表2】
【0060】アルカリ水溶液は基板全体を覆うために最
低限20cc塗布する必要がある。又、基板静止時間は
長ければ長いほど、レジストは除去されやすい。しか
し、生産の上では基板静止時間をできるだけ短くしたい
ので、以降、アルカリ水溶液の塗布量としては20c
c、基板静止時間としては1分間とした。
【0061】実施例4〜7 次に、LCD用の微細パターン製造工程の中で、異なる
工程で処理した4種類の基板を評価した。基板上のレジ
ストに、オゾン+紫外線(UV)処理(オゾンガス処理
工程と紫外線処理工程)後、アルカリ水溶液でレジスト
を除去した結果を表3に示す。オゾン処理時間をパラメ
ータに行い、0分間から30秒毎に5分間までの計11
条件でオゾン処理時間を変え実験を行った。表の値は、
レジストを完全に除去するためのオゾン処理時間であ
る。この表においては、オゾン処理時間が短ければ短い
ほど良い結果ということになる。アルカリ水溶液とし
て、塗布量を20cc、基板静止時間を1分間の一定条
件で行った。レジストへの紫外線照射量は100mJ/
cm2とした。
【0062】4種類の基板は、レジストを塗布、プリベ
ークしただけの「べた」基板、ゲート配線を作製した後
のレジストつきの「GE」基板、ソースドレイン配線を
作製した後のレジストつきの「SD」基板、コンタクト
ホール工程を作製した後のレジストつきの「CH」基板
である。べた基板は、表面を清浄化した基板(0.7m
m厚ガラス基板)に、ポジ型フォトレジストをスピンコ
ーターによって塗布した後、プリベークを120℃で2
分間行うことで、被処理物として厚さが1.2μmのレ
ジスト膜を形成したものである。
【0063】
【表3】
【0064】べた基板、GE基板においてはオゾン処理
する必要はなく、UV処理のみでもレジスト除去は可能
である。しかしながら、SD基板やCH工程基板は、U
Vのみ処理ではレジスト除去できない。すべての工程の
レジスト除去には、オゾン+紫外線(UV)処理を行う
必要がある。
【0065】比較例1〜8 上記の実施例4〜7に示したような異なる工程の4種類
の基板に対し、処理条件を変えて評価した。基板上のレ
ジストに、オゾンのみで処理した後、アルカリ水溶液で
レジスト除去した結果を表4に示す。基板上のレジスト
に、UVのみで処理した後、アルカリ水溶液でレジスト
除去した結果を表5に示す。オゾンのみでの処理の場
合、オゾン処理時間をパラメータに行い、0分間から3
0秒毎に5分間までの計11条件でオゾン処理時間を変
え実験を行った。表4の値は、レジストを完全に除去す
るためのオゾン処理時間である。この表においては、オ
ゾン処理時間が短ければ短いほど良い結果ということに
なる。尚、UVのみ照射した場合の表5の結果は、レジ
ストを完全に除去できた時を○、できなかった時を×と
した。アルカリ水溶液として、塗布量を20cc、基板
静止時間を1分間の一定条件で行った。レジストへの紫
外線照射量は100mJ/cm2とした。
【0066】
【表4】
【表5】
【0067】上記の表4より、オゾンのみの処理の場合
は、オゾン処理+UV処理(表3)に比較し、すべての
基板において、悪い結果(オゾン処理時間が長い)とな
ったことが分かる。又、表5より、SD基板やCH工程
基板は、UVのみの処理ではレジスト除去できないこと
が分かる。。
【0068】次に、実施例4〜7及び比較例1〜8の結
果をまとめる。オゾン処理+UV処理、オゾンのみ、U
Vのみでの処理の3種類の比較を行う(表3、表4、表
5)と、オゾン処理+UV処理が最も良い結果(オゾン
処理時間が短い)であった。但し、べた基板、GE基板
においてはオゾン処理する必要はなく、UV処理のみで
もレジスト除去は可能である。しかしながら、SD基板
やCH工程基板は、UVのみ処理ではレジスト除去でき
ない。オゾンのみでの処理では、オゾン処理+UV処理
に比較し、すべての基板において、悪い結果(オゾン処
理時間が長い)であった。
【0069】これによって、すべての基板に対してレジ
スト除去可能で、最もレジスト剥離速度が速いのは、上
記3条件の中では、オゾン処理+UV処理、即ち、本発
明のオゾンガス処理工程と紫外線処理工程とを含むレジ
スト除去方法である。
【0070】比較例9〜20 次に、洗浄液として、アルカリ水溶液の代わりに水を用
いた場合の評価を行った。LCD用微細パターン製造工
程の異なる4種類の基板を用いた。基板上のレジスト
に、オゾン+紫外線(UV)処理後に水でレジストを除
去した結果を表6に、又、オゾンのみでの処理後に水で
レジストを除去した結果を表7に、更に、UVのみでの
処理後に水でレジストを除去した結果を表8に示す。
尚、この場合、オゾン処理時間をパラメータに行い、0
分間から30秒毎に5分間までの計11条件でオゾン処
理時間を変えて実験を行った。表の値は、レジストを完
全に除去するためのオゾン処理時間である。この表にお
いては、オゾン処理時間が短ければ短いほど良い結果と
いうことになる。レジストへの紫外線照射量は100m
J/cm2とした。
【0071】
【表6】
【0072】
【表7】
【0073】
【表8】
【0074】上記のように、洗浄に水を用いた場合、オ
ゾン処理+UV処理、オゾンのみ、UVのみでの処理の
比較を行うと、オゾン処理+UV処理とオゾンのみでの
処理では全く同じ結果(オゾン処理時間)であり、UV
処理の効果がでていない。又、UVのみ処理ではすべて
の基板においてレジスト除去できない。
【0075】実施例4〜7及び比較例1〜20の結果を
まとめる。洗浄に、アルカリ水溶液を用いた場合と水を
用いた場合の比較を行うと、すべての条件でアルカリ水
溶液を用いた場合の方が良かった。これは、レジストが
オゾンやUV照射により最終的にカルボン酸に変化する
ためであり、アルカリ水溶液を用いた場合は、酸−塩基
中和反応(塩生成)により、生成物の溶解速度が増加す
ることにより、レジスト除去速度が向上するためであ
る。
【0076】実施例8 次に、半導体用レジストの中でも化学増幅型レジストを
用いた基板(シリコンウエハ)のレジスト除去性を評価
した。化学増幅型レジストとしては、ポリヒドロキシス
レンのOH基の30%がtert−ブトキシ基で保護さ
れたベース樹脂成分95wt%、及び酸発生剤成分5w
t%から構成されたものを用いた。この化学増幅型レジ
ストを用い、64MDRAM(最小線幅0.18μm)
を作製するための微細パターン製造工程の一つであるコ
ンタクトホール(CH)工程を形成した。CH工程はホ
ールの穴が0.18μm程度と非常に小さく、数も多く
ないため、基板上においてレジストが残っている面積は
非常に大きく、基板のほとんどがレジストで覆われてい
るといえる。
【0077】又、CH工程の基板は、塩素系のRIEや
150℃程度のベーク工程を経由しており、レジストと
しては架橋、変質しており、最もレジスト除去が難しい
工程の1つである。このときレジストは、表面を清浄化
したシリコンウエハに、スピンコーターによって塗布し
た後、プリベークを120℃、2分間行うことで、被処
理物として厚さが1μmであった。化学増幅型レジスト
に対する紫外線照射処理に関しては、酸発生剤を予め酸
に変えるため、一連のオゾン処理の前に実施した。
【0078】この基板を100mm×100mmの大き
さに割り、次に、紫外線ランプ20よりKrF(248
nm)を中心とする遠紫外線を照射した(紫外線照射工
程)。紫外線照射量としては、レジスト感度が10mJ
/cm2であり、その2倍量の20mJ/cm2を照射し
た。同時或いは次にレジストを所要の温度例えば、10
0℃まで加熱する(加熱処理工程)。
【0079】図1において、レジスト(膜)を上向きに
して処理室1内の平板ヒータ4の上に設置し、70℃ま
で加熱させた。送気管8b、送気管8c及びヘッダは9
0℃まで加熱し、それぞれの温度が安定した後、90℃
に加熱した純水中を通過させて加湿器7で加湿したオゾ
ンガス(オゾン濃度:200g/Nm3)を3L/mi
nの速度で供給した。 このオゾンガス中の湿度は90
℃における飽和蒸気濃度になるように調整して2分間基
板2に施した(オゾンガス処理工程)。
【0080】その後、アルカリ水溶液を基板全体に20
cc塗布し、1分間基板2を静止し(アルカリ水溶液処
理工程)、更に、その後3L/minの流量で55℃の
純水を基板2に供給した(洗浄処理工程)。以上のよう
に処理した基板を光学顕微鏡で観察したところ、レジス
ト(膜)は基板上に残っておらず、完全にレジストを除
去することができた。
【0081】比較例21 比較例21として、実施例8の洗浄をアルカリ水溶液の
代わりに水を用いた。この場合は、レジスト除去するの
に、オゾン処理が4分間必要であった。
【0082】実施例9 次に、64MDRAMを形成する工程のうち、CH工程
以外で化学増幅型レジストが用いられているその他の工
程に関して、レジスト除去性を評価した。化学増幅型レ
ジストとしては、実施例8と同じレジストである。紫外
線照射処理に関しては、一連のオゾン処理の前に実施し
た。評価の方法は、実施例8と同じであるが、オゾン処
理時間はそれぞれの工程によって異なる値であった。こ
の結果、レジストとして化学増幅型レジストを用いた場
合も、LCD用レジストと同様の結果が得られ、オゾン
処理+UV処理、その後のアルカリ水溶液処理により、
レジストはあらゆる工程を経由したものに対し、完全に
除去された。
【0083】実施の形態2.実施の形態2は、上記実施
の形態1が比較的小型の基板2のレジスト除去を対象と
したのに対し、実際のLCD用基板や半導体用基板とし
て8インチのシリコンウエハ等の比較的基板サイズの大
きな大型基板のレジスト除去装置の構成である。以下、
これを図5に基づいて説明する。図5はレジスト除去装
置の構成を示す概念図、図6は紫外線照射装置の拡大図
である。
【0084】図5において、符号50は紫外線処理工程
として、図示されていない加熱手段が装備され且つ紫外
線照射手段としての紫外線ランプ20が装備されたライ
ン領域、51は加熱処理工程として、図示されていない
加熱装置が装備されたライン領域、52はオゾンガス処
理工程として、オゾン供給手段を構成するヘッダ56が
装備されたライン領域、53はアルカリ水溶液処理工程
と洗浄処理工程とが行われるライン領域、54は乾燥処
理工程として、図示されていない乾燥手段が装備された
ライン領域である。レジストが除去される基板2は、紫
外線処理工程のライン領域50から乾燥処理工程のライ
ン領域54までの一連のライン上を、搬送手段としての
ローラ55によって一方向(図の左から右に)連続的に
搬送されながら処理されて行く。
【0085】上記の各工程における処理内容は、上記実
施の形態1において説明した相応する工程の処理内容と
同様であるので、相違する点を次に説明する。尚、上記
実施の形態1と同じ符号及び同じ用語は同じ内容であ
る。先ず、紫外線処理工程(50)において、ここで
は、基板2に紫外線を所要量照射するが、その照射量
は、例えば、レジストの感度の2倍の照射量とする。次
に、加熱処理工程(51)で所定の温度まで加熱され
る。次に、オゾンガス処理工程(52)において、ここ
に装備されているヘッダ56は、基板2の搬送方向と直
行する方向の長さ、即ち基板の2幅にそう奉する長さを
持つヘッダ56が配設されており、このヘッダ6からオ
ゾンガスが基板2のレジストに噴射される。
【0086】次に、アルカリ水溶液処理工程と洗浄処理
工程(53)において、ポンプ19の作動によりタンク
18からアルカリ水溶液100ccが基板2のレジスト
に塗布され、塗布されたままの基板2を1分間静止させ
てから、図示されていない洗浄手段から純水が供給され
て、基板2の表面が洗浄(リンス)される。最後に、乾
燥処理工程(54)において、洗浄された基板2が窒素
ガスの供給によりその表面が乾燥される。
【0087】尚、上記のヘッダ56の開口部は、例え
ば、スリット状のノズル、或いは、微小穴を多数空けた
ノズルを用いて構成するとよい。又、この場合、スリッ
ト状ノズルの開口幅は0.1〜1mmの範囲が適当であ
る。他方、穴を多数空けたノズルの場合には、直径0.
1〜1mmの穴を10mm間隔以下で多数並べることが
望ましい。
【0088】この実施の形態2によれば、特にLCD等
の大型基板のレジスト除去処理に有効である。勿論、基
板の大小に拘わらず、レジスト除去処理工程を連続的に
効率よく行うことができる。
【0089】この実施の形態2のレジスト除去装置で評
価した結果、基板2のレジストはLCD用レジストに関
しても半導体用レジストに関しても、基板2の全面にわ
たって完全に除去することができた。
【0090】尚、この実施の形態2では、加熱処理工程
(51)やオゾンガス処理工程(52)の前に紫外線処
理工程(50)を設置しているが、上記実施の形態1と
同様に、これらの工程の後に設置した構成としてもても
よい。この構成によるレジスト除去装置で評価した結
果、基板2のレジストはLCD用レジストに関しても半
導体用レジストに関しても、上記と同様に、基板2の全
面にわたって完全に除去することができた。
【0091】
【発明の効果】請求項1乃至請求項8の発明によれば、
何れも、基板上のレジストにオゾンガス処理と紫外線処
理とを行った後に、アルカリ水溶液処理を行うことによ
り、基板のレジストを高速にて効率よく除去することが
できる。しかも、環境に優しいオゾンを用いながら、紫
外線照射後、アルカリ水溶液を用いたレジスト除去方法
において、乾式エッチングや高温のベーク工程を経由し
たレジストに対してはもとより、あらゆる工程を経由し
た基板に対しても、レジストを高速にて効率よく除去す
ることができる。
【0092】請求項2及び請求項6によれば、オゾンガ
スを効率よくレジストに接触させることができ、オゾン
の酸化作用によるレジスト成分への作用を効率化させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のレジスト除去装置の構成を示
す概念図である。
【図2】 実施の形態1の湿潤化手段の構成を示す概念
図である。
【図3】 実施の形態1の紫外線照射装置の正面図であ
る。
【図4】 実施の形態1の紫外線照射装置の側面図であ
る。
【図5】 実施の形態2のレジスト除去装置の構成を示
す概念図である。
【図6】 紫外線照射装置の拡大図である。
【図7】 従来の装置の構成を示す概念図である。
【図8】 従来の別の装置の構成を示す概念図である。
【符号の説明】
1 処理室、2 基板、3 基板台、4 平板ヒータ
(加熱手段)、5 ヘッダ(オゾンガス供給手段)、6 オ
ゾンガス発生器(オゾンガス供給手段)、7 加湿器(湿
潤化手段)、10 純水タンク(洗浄処理手段)、11
ポンプ((洗浄処理手段))、17 バブリングボト
ル(湿潤化手段)、18 アルカリ水溶液タンク(アル
カリ水溶液処理手段)、19 ポンプ(アルカリ水溶液
処理手段)、20 紫外線ランプ(紫外線処理手段)、5
0 紫外線処理工程(ライン領域)、51 加熱処理工程
(ライン領域)52 オゾンガス処理工程(ライン領域)、
53アルカリ水溶液処理工程及び洗浄処理工程(ライン
領域)、54 乾燥処理工程(ライン領域)、55 ロ
ーラ(搬送手段)、56 ヘッダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H096 AA25 AA26 BA09 EA02 EA06 EA07 EA08 LA03 LA06 5F004 AA09 BA19 DA27 DB26 EA10 EA34 5F043 CC14 DD10 GG10 5F046 MA02 MA03 MA04 MA05 MA10 MA13 MA17

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に施されたレジストの除去方法にお
    いて、 基板のレジストにオゾンガスを接触させて前記レジスト
    の成分を分解するオゾンガス処理工程と、前記基板のレ
    ジストに紫外線を照射して前記レジストの成分をアルカ
    リ水溶液に可溶とする紫外線処理工程と、前記レジスト
    にアルカリ水溶液を施して除去するアルカリ水溶液処理
    工程とを含むことを特徴とする基板のレジスト除去方
    法。
  2. 【請求項2】 オゾンガスは湿度を伴う湿潤オゾン含有
    ガスであることを特徴とする請求項1に記載の基板のレ
    ジスト除去方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ水溶液は、テトラメチルアンモ
    ニウムハイドロオキサイド水溶液であることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の基板のレジスト除去方
    法。
  4. 【請求項4】 レジストは、紫外線、電子線、X線、イ
    オンビーム等の露光によりアルカリ水溶液に可溶になる
    ポジ型レジストであることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3の何れかに記載の基板のレジスト除去方法。
  5. 【請求項5】 基板のレジストにオゾンガスを施すオゾ
    ンガス供給手段と、前記基板のレジストに紫外線を照射
    する紫外線照射手段と、前記レジストにアルカリ水溶液
    を施すアルカリ水溶液供給手段とを有することを特徴と
    するレジスト除去装置。
  6. 【請求項6】 オゾンガス供給手段は、供給されるオゾ
    ンガスを予め湿度を伴う湿潤オゾン含有ガス化させる湿
    潤化手段を有することを特徴とする請求項5に記載のレ
    ジスト除去装置。
  7. 【請求項7】 アルカリ水溶液供給手段は、テトラメチ
    ルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を供給するこ
    とを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のレジスト
    除去装置。
  8. 【請求項8】 レジストは、紫外線、電子線、X線、イ
    オンビーム等による露光によりアルカリ水溶液に可溶に
    なるポジ型レジストであることを特徴とする請求項5乃
    至請求項7の何れかに記載のレジスト除去装置。
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