JP2006229002A - 半導体装置の製造方法および半導体製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法および半導体製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 湿った状態でオゾンガスを作用させてレジスト除去行うに際し、レジスト除去に寄与するオゾンガスの溶解濃度の向上図る。
【解決手段】 レジスト除去装置10aに構成した半導体製造装置10に設けたオゾンガス供給手段30からオゾンガスを、オゾンガスと反応してOHラジカルを生成するラジカル生成物質を供給するラジカル生成物質供給手段40から水蒸気を、20℃以上120℃以下の温度範囲で沸点を有し水よりオゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質を供給するオゾンガス溶解物質供給手段50から酢酸蒸気を、それぞれ独立に制御して、半導体ウエハW上のレジスト面に供給し、湿潤レジスト面でのオゾンガスの実効濃度を向上させることでオゾン分解を効率的行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、オゾンガスを用いて半導体ウエハ上のレジストを処理する技術に関し、特に、レジスト処理でのオゾンガス濃度を高めて前記レジスト処理を速やかに行うのに適用して有効な技術である。
以下に説明する技術は、本発明を完成するに際し、本発明者によって検討されたものであり、その概要は次のとおりである。
半導体装置の製造においては、高い酸化能力に着目して、オゾンガス(O)が用いられている。オゾンガスは水に溶かしてオゾンガス水として使用する場合も見られるが、気体状態で使用する場合もある。
気体状態のオゾンガスを用いる場合としては、例えば、一連のフォトリソグラフィー工程において、エッチング処理後のレジスト除去に使用される。レジスト除去には、酸素プラズマを用いる処理手段がこれまで用いられてきたが、かかる酸素プラズマを使用したアッシングでは、例えば半導体ウエハのゲート酸化膜の耐性を劣化させる等種々の障害が発生することが分かってきたためである。
そこで、かかるダメージを発生させないダメージレスのレジスト除去方法として、オゾンガスをレジスト表面に吹き付け、レジストを酸化分解する方法が提案されている。
かかるオゾンガスによるレジスト除去技術としては、特許文献1に、オゾンガスによるレジスト分解を行う前に、紫外線をレジストに照射してレジストの結合を切断しておくと、オゾン分解が効率よく行えることが述べられている。かかる技術においては、分解に使用するオゾンガス濃度の低下を来さないように、酢酸等のオゾンガスの分解を抑制する物質を用いて紫外線照射によるオゾンガスの自己分解を抑える技術が提案されている。
酢酸等のオゾンガスの自己分解を抑制する物質は、オゾンガスが分解して生成するOHラジカルを補足し、いわゆるスカベンジャーとして機能し、生成したOHラジカルがさらにオゾンガスの分解を促進するのを防止する作用を有すると述べられている。
レジスト除去を液相で行う場合には、オゾンガス水に酢酸等のオゾン分解抑制物質を添加しておくとよいと述べられている。また、レジスト除去を気相で行う場合には、系内に、酢酸蒸気を導入しておき、紫外線照射によるオゾンガスの自己分解によるオゾンガス濃度の低下を防ぐことが述べられている。液相・気相のレジスト剥離処理の場合には、処理対象のレジスト上に酢酸を含有する温水を供給し、系内のオゾンガスによりレジストの酸化分解を行うことが述べられている。かかる場合には、温水に酢酸が含まれているため、系内のオゾンガスの自己分解が抑制され、系内のオゾンガスの濃度低下を来さずに処理することができると述べられている。
一方、特許文献2では、超純水中にオゾンガスを導入して湿潤にしたオゾンと、オゾン含有気体の気泡と水とが混合した水を作用させることにより、レジスト分解を短時間で行う技術が開示されている。このようにかかる開示の技術では、オゾンガス蒸気に水分を加えることでレジストなどの有機物の分解が加速されることが報告されている。水分を加えることでOHラジカルが生成しているにもかかわらず、上記特許文献1とは反対の効果が得られている。
また、特許文献3には、湿潤オゾンガスを用いることで、除去対象とするレジスト膜上に処理液の薄い膜形成を行い、オゾンガスの拡散を妨げることなく高速でレジスト除去を行うに際して、処理液として所定濃度の酢酸と水の混合溶液を用いると良いことが述べられている。酢酸濃度を80重量%以上に設定した酢酸と水の混合溶液を使用することで、湿潤オゾンガスによるレジスト除去に際して、有機汚染物質がオゾンガスにより酸化分解されて生成される酸性物質の湿潤オゾンガスによる水内での電離を抑制して酸性挙動を封じ、半導体基板上の電気的接続に使用するアルミ、モリブデン等の金属の腐食を効果的に抑制することができる旨述べられている。
特開2002−25971号公報 特開平5−152270号公報 特開2003−197593号公報
ところが、オゾンガスによるレジスト除去処理においては、以下の課題があることを本発明者は見出した。
オゾンガスを用いたレジスト除去処理に関しては、前掲の如く種々の方法が提案されているが、オゾンガスを用いたレジスト除去技術では、乾燥したオゾンガスをそのままレジスト表面に吹きつけてレジスト除去を行うより、水滴がレジスト表面に発生しない程度に、レジスト面を水蒸気雰囲気に保持して湿らせた状態でオゾンガスを吹きつけ、湿った状態でオゾンガスを作用させる方が、より効率的にレジスト除去が行えることが知られている。
これは、微視的には水蒸気雰囲気に置かれたレジスト表面に吸着された水分にオゾンガスが溶解し、生成した酸素(O)ラジカル、OHラジカルがレジストの酸化分解を行うものと考えられる。
かかる処理は、水分に溶解するオゾンガス量を増加させることで速くすることができると考えられる。しかし、処理チャンバ内に供給するオゾンガス量を高濃度にしても、水分中へのオゾンガスの溶解度は小さく、レジスト除去に実際的に貢献するレジスト表面のオゾンガス濃度は気体中より低いという問題がある。
また、かかる処理に際しては、除去速度を上げるために、半導体ウエハを所定温度に加熱するが、温度を高くすると水に対するオゾンガスの溶解度はさらに小さくなり、レジスト除去の処理速度に影響を与えるという問題もある。
本発明者は、水に溶解させるオゾンガス量を増加させる効果的な手段はないか検討してきた。溶解オゾンガス量を増やすことができれば、レジストのオゾン分解の速度を上げることができ、これまで以上に効率的なレジスト除去が行える筈である。
オゾンガスを用いたレジスト除去におけるオゾンガス濃度に関しての技術提案としては、例えば、先に挙げた特許文献1がある。しかし、かかる特許文献1では、あくまで紫外線照射を前提とした上で、照射紫外線によるオゾンガスの自己分解を抑制してオゾンガス濃度を高濃度に維持できるように、酢酸蒸気をオゾンガスの分解抑制物質として使用することが述べられているに過ぎない。あくまでもオゾンガスの自己分解抑制に関する技術で、オゾンガスの溶解濃度向上を図る技術とは異質の提案である。
特許文献2に開示の技術は、超純水に接触させて湿潤にさせたオゾンガスを用いたレジスト除去技術であるが、オゾンガスの溶解濃度向上を図ることについては一切の記載が見られない。すなわち、特許文献2に開示の技術は、オゾンガスの溶解濃度向上を図る技術とは異質の提案である。
また、前掲の特許文献3に開示の技術も、湿潤オゾンガスを用いた技術ではあるが、しかし、湿潤オゾンガスを用いてレジスト除去するに際して発生する酸性物質を如何に酸性挙動が発現しないように抑え込み、オゾンガスのレジスト除去に伴って発生する金属腐食を如何に防止するかという提案で、オゾンガスの溶解濃度向上を図る手段とは異質の技術である。
特許文献1〜3は、確かに優れた技術ではあるが、しかし、本発明者が意図するオゾンガスの水に対する溶解度の向上を図る技術ではない。
本発明の目的は、湿った状態でオゾンガスを作用させてレジスト除去行うに際し、レジスト除去に寄与するオゾンガスの溶解濃度の向上を図ることにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
オゾンガスと反応してOHラジカルを生成するラジカル生成物質と、20℃以上120℃以下の温度範囲で沸点を有し、水よりオゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質とを用いることで、レジスト面を水蒸気のみで湿らせた状態でオゾンガスにより分解を行う場合よりも効率のよいオゾンガスによるレジスト分解を行う。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
酢酸等のように20℃以上120℃以下の温度範囲で沸点を有し水よりオゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質と、水等のようにオゾンガスと反応してOHラジカルを生成するラジカル生成物質とを、オゾンガスと併用することで、これまでの単に純水を用いた水蒸気で湿らせたレジスト面をオゾンガスにより分解する場合よりも効率のよいレジストのオゾン分解を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
本発明は、オゾンガスでレジストの分解を行い、レジスト除去を行う技術である。オゾンガスによるレジスト分解に際しては、オゾンガスは、レジスト面が湿った状態で作用して分解に寄与する。酢酸等のように20℃以上120℃以下の温度範囲で沸点を有し水よりオゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質と、水等のようにオゾンガスと反応してOHラジカルを生成するラジカル生成物質とを、オゾンガスと併用することで、純水を用いた水蒸気のみで湿らせたレジスト面をオゾンガスにより分解する場合よりも、分解に寄与するオゾンガスの水に溶解する実効濃度の向上を図ることができ、効率のよいレジストのオゾン分解が行える。
これまでは水蒸気で湿らせたレジスト面に、オゾンガスを吹きつけて、レジスト面上の水分にオゾンガスを溶解させた状態でオゾンを作用させ、レジストのオゾン分解を行ってきた。しかし、かかる方法では、オゾンガスの水への溶解度は低いため、供給するオゾンガスの濃度を高濃度に維持しても、レジストの分解処理に寄与する実効オゾン濃度を上げることはできなかった。それは、かかる実効オゾン濃度が、水に対するオゾンガスの溶解度で規定されるためである。
そこで、本発明では、上記の如く、酢酸等のように20℃以上120℃以下の温度範囲で沸点を有し水よりオゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質を用いることで、湿った状態で作用させるオゾンガスの溶解濃度を水よりも大きくして、単に水だけで湿らせる場合よりも、分解に寄与するオゾンガスの実効濃度の向上を図ることができる。
沸点の温度範囲を20℃以上120℃以下と規定したのは、20℃未満では、例えば、室温環境での処理に際して、当該オゾンガス溶解物質が気体となってしまい、湿った状態でのオゾンガスの実効濃度の向上に実質的な寄与が図れないためである。また、120℃を超える場合には、レジスト処理後の洗浄、乾燥で、当該オゾンガス溶解物質が残存する虞があるためである。
本発明の適用は、半導体製造分野、液晶製造分野、有機EL製造分野等電子部品製造分野での適用を主な対象としているため、上記オゾンガス溶解物質は、かかる製造分野における汚染障害の原因物質とならないような物質であることが求められる。かかる製造分野でこれまでも使用された実績のある物質の中では、例えば、有機酸の酢酸等が例示できる。
しかし、本発明では、かかるオゾンガス溶解物質としては、酢酸等の有機酸に限定する必要はなく、オゾンガス溶解物質としての上記20℃以上120℃以下の温度範囲で沸点を有し水よりオゾンガスの溶解度が大きいとの条件を少なくとも満たす物質であれば、必要に応じて、適宜使用しても構わない。
また、本発明では、オゾンガスと反応してOHラジカルを生成するラジカル生成物質の存在を必須の要件としている。オゾン分解の作用においては、OHラジカルが分解反応を促進する化学種であるため、かかるラジカル生成物質の存在を必須の要件としている。
図1に模式的に示すように、例えば、レジスト表面が吸着水で湿らされ、その状態でオゾンガスが作用すると、オゾンガスが吸着水に溶解して、Oラジカル、OHラジカルが発生する。これらの化学種が分解反応を促進することとなる。このうちOHラジカルは吸着水とオゾンガスとの反応で生成されるもので、Oラジカルのみではオゾン分解は効率よく進まず、OHラジカルの存在が必要である。
ラジカル生成物質としては、本発明の適用は、上記の如く、半導体製造分野、液晶製造分野、有機EL製造分野等電子部品製造分野での適用を主な対象としているため、かかる製造分野における汚染障害等の原因物質とならないような物質であることが求められる。かかる製造分野でこれまでも使用された実績があり、使用上の懸念がない物質としては、例えば、純水等の水が一例として挙げられる。
(実施の形態1)
図2は、本発明に係る半導体装置の製造方法の適用に際して使用することができる本発明に係る半導体製造装置の全体構成を模式的に示す説明図である。
本実施の形態で説明する半導体製造装置10は、図2に示すように、オゾンガスによりレジスト除去処理を行うガス処理機能を有するレジスト除去装置10aに構成され、処理室11内に設けられている。かかるレジスト除去装置10aは、チャンバ12内に、回転チャック等に構成したウエハ保持手段13を有し、レジスト付きの半導体ウエハWを保持することができるようになっている。ウエハ保持手段13には、ヒータ等に構成したウエハ加熱手段14が設けられ、ウエハ保持手段13に保持された半導体ウエハWのレジスト除去に際して、レジストのオゾン分解が促進されるように、半導体ウエハWを加温できるようになっている。
チャンバ12の上方開口部側には、シャワーヘッド20が設けられている。シャワーヘッド20は、オゾンガス供給手段30、オゾンガスと反応してOHラジカルを生成するラジカル生成物質を供給するラジカル生成物質供給手段40、20℃以上120℃以下の温度範囲で沸点を有し水よりオゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質を供給するオゾンガス溶解物質供給手段50に接続されている。
オゾンガス供給手段30は、図2に示すように、オゾンガス発生ユニット31、オゾンガス量を制御する制御弁32、配管33から構成されている。オゾンガス発生ユニット31は、例えば、電極間に無声放電を行うことでオゾンガスを生成させるように構成されている。オゾンガス発生ユニット31で発生したオゾンガスは、制御弁32により圧力、流量等が制御されて、適正量のオゾンガスが配管33を通ってシャワーヘッド20に送られるようになっている。
ラジカル生成物質供給手段40は、例えば、図2に示すように、水蒸気発生ユニット41、水蒸気量を制御する制御弁42、配管43から構成されている。水蒸気発生ユニット41は、水を沸点以上に加熱して水蒸気を発生させるように構成されている。水蒸気発生ユニット41で発生した水蒸気は、制御弁42により圧力、流量等が制御され、所定量の水蒸気がOHラジカル生成物質として、配管43を通って、シャワーヘッド20に送られるようになっている。
オゾンガス溶解物質供給手段50は、例えば、図2に示す場合には、20℃以上120℃以下の温度範囲で沸点を有し水よりオゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質としての酢酸を沸点以上に加熱して酢酸蒸気を発生させる酢酸蒸気発生ユニットとして機能するオゾンガス溶解物質発生ユニット51、酢酸蒸気の量を制御する制御弁52、配管53から構成されている。オゾンガス溶解物質発生ユニット51で発生した酢酸蒸気は、制御弁52により圧力、流量等が制御されて、所定量の酢酸蒸気がシャワーヘッド20に送られるようになっている。
このようにしてシャワーヘッド20には、それぞれオゾンガス、OHラジカル生成物質としての水が水蒸気として、20℃以上120℃以下の温度範囲で沸点を有し水よりオゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質としての酢酸が酢酸蒸気として送られ、送られたこれら三者がシャワーヘッド20で合わされ、半導体ウエハW上のレジスト面に供給される。
上記説明では、図2に示すように、オゾンガス供給手段30、ラジカル生成物質供給手段40、オゾンガス溶解物質供給手段50から、それぞれ独立に送られたオゾンガス、水蒸気、酢酸蒸気がシャワーヘッド20で合わされ、半導体ウエハW上に供給されるように構成した場合を示したが、図3に示すように、シャワーヘッド20を設けることなく、個々独立に供給されるオゾンガス、水蒸気、酢酸蒸気のそれぞれの半導体ウエハWへの供給タイミングを独立制御可能に構成しても構わない。
かかる構成では、図3に示すように、配管33、43、53のそれぞれの開口端側に、
オゾンガス吹きつけ用のノズル34、水蒸気吹きつけ用のノズル44、酢酸蒸気吹きつけ用のノズル54を設けておけばよい。
また、以上の構成では、ラジカル生成物質供給手段40、オゾンガス溶解物質供給手段50をそれぞれ独立に別個に設けた構成を示したが、ラジカル生成物質とオゾンガス溶解物質とを混合状態にして供給するようにして、両手段を一本化した混合供給手段60を設けるようにしても構わない。
すなわち、図4に示すように、混合供給手段60として、酢酸と水の混合溶液である酢酸水溶液を用いて蒸気を発生させる混合蒸気発生ユニット61を設けることにより、水蒸気と酢酸蒸気とを別々に発生させて供給することなく、当初から酢酸蒸気を含んだ水蒸気である混合蒸気を発生させて供給するようにしても構わない。混合蒸気発生ユニット61から発生した混合蒸気は、制御弁62により圧力、流量等が制御され、所定量の混合蒸気が配管63を通って、シャワーヘッド20に送られるようになっている。また、かかる構成でも、図5に示すように、シャワーヘッド20を設けることなく、配管63の開口端側に混合蒸気吹きつけ用のノズル64を設ける構成を採用しても構わない。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明に係る半導体装置の製造方法について説明する。図2に示す構成のレジスト除去装置10aに構成した半導体製造装置10を用いて、イオン打込み工程で使用したレジストの除去を行う場合を例に挙げ、半導体装置の製造方法について説明する。
先の工程で、半導体ウエハ表面に、既に形成された素子間分離用のシャロートレンチ内への埋め込み可能な膜厚にシリコン酸化膜が堆積され、その後に化学的機械的研磨によりシリコン酸化膜表面が平らにされた状態で、図6に示すように、ステップS100で、シリコン酸化膜上にレジスト膜(フォトレジスト膜)を形成する。その後、ステップS200で、かかるレジスト膜を、イオン打込みパターンに合わせたマスクで露光し、さらに現像を行ってイオン打込み用のレジストパターンを形成する。
このようにして形成されたレジストパターンをマスクとして、ステップS300で、イオン注入機から例えばリン(P)イオン等を打込み、Nウエルを形成する。その後、ステップS400で、マスクとして使用したレジスト膜を除去する。かかるレジスト膜の除去に際して、本発明に係わる上記説明のレジスト除去装置10aが使用される。
すなわち、上記のようにイオン打込み終了後の不要のレジスト膜が残っている半導体ウエハWを、図2に示すように、レジスト除去装置10aのチャンバ12内のウエハ保持手段13に保持させる。
一方、オゾンガス供給手段30、ラジカル生成物質供給手段40、オゾンガス溶解物質供給手段50からは、それぞれオゾンガス、水蒸気、酢酸蒸気がシャワーヘッド20に供給される。オゾンガス供給手段30、ラジカル生成物質供給手段40、オゾンガス溶解物質供給手段50は、それぞれ独立に制御可能に構成されている。
シャワーヘッド20では、オゾンガス供給手段30、ラジカル生成物質供給手段40、オゾンガス溶解物質供給手段50から、それぞれ別個に供給されたオゾンガス、水蒸気、酢酸蒸気が合わされ、チャンバ12内でウエハ保持手段13に保持された半導体ウエハW上のレジスト面に供給される。
レジスト面では、微視的には、水蒸気と酢酸蒸気とが混じった酢酸水溶液の蒸気で表面が湿らされ、そのレジスト表面を濡らす酢酸水溶液の蒸気にオゾンガスが溶解して、レジストのオゾン分解が行われる。かかるオゾン分解に使用されるオゾンガスの実効濃度は、レジスト表面を濡らす酢酸水溶液へのオゾンガスの溶解度で決まる。酢酸は、水に比べて、オゾンガスの溶解度が大きく、酢酸の水溶液とすることで、水だけの場合に比べて、オゾンガスの溶解度を大きくすることができる。
そのため、これまで行われてきた水蒸気のみでレジスト表面を濡らし、その状態で水に溶解したオゾンガスでレジストの分解を行う場合に比べて、酢酸蒸気と水蒸気とを用いて酢酸水溶液の蒸気でレジスト表面を濡らした状態でオゾンガスを作用させる場合の方が、オゾン分解に寄与するオゾンガスの実効濃度を高くすることができる。その分、オゾン分解の反応を早めることができ、結果として、レジスト除去の効率向上を図ることができる。
ラジカル生成物質供給手段40、オゾンガス溶解物質供給手段50からそれぞれ供給される水蒸気、酢酸蒸気は、レジスト表面での酢酸濃度が10重量%以上、80重量%以下となるように供給量の調整を行えばよい。レジスト表面での酢酸濃度が10重量%未満では、酢酸添加によるオゾンガスの溶解濃度の効果が十分に得られず、また80重量%を超える場合には水分量が酢酸量に比べて少なく、オゾンガスと反応して生成するOHラジカルの量が抑制され、オゾン分解が抑制されるためである。
水のみで湿らせた状態でオゾンガスを作用させる場合に比べて実質的にオゾン分解速度の向上が確保される範囲として、本発明者は、酢酸濃度10重量%以上、80重量%以下と設定した。
酢酸濃度は、上記10重量%以上、80重量%以下の範囲であれば、レジストの材料組成等に合わせて、適宜変更すればよい。
(実施の形態3)
本実施の形態では、半導体ウエハWのレジスト上に供給するオゾンガス、水蒸気、酢酸蒸気の供給タイミングを調節することで、よりレジストのオゾン分解を制御する半導体装置の製造方法について説明する。
例えば、前記実施の形態1の図3に示す構成のレジスト除去装置10aを用いれば、オゾンガス、ラジカル生成物質としての水蒸気、オゾンガス溶解物質としての酢酸蒸気の供給量、及び、レジスト上への供給タイミングをそれぞれ独立に制御することができる。
かかる構成のレジス除去装置10aを用いて、例えば、酢酸蒸気を最初にレジスト表面に供給し、その後に水蒸気を供給し、最後にオゾンガスを供給すると、最初に水蒸気をレジスト面に供給する場合よりも、レジスト表面での水の凝集が防げ、レジストの除去残りを防止することができる。酢酸をレジスト面に最初に供給することで、酢酸の表面張力の低減効果が働き、その後の水蒸気によるレジスト面の濡れ性が向上するのである。
水の凝集が発生しない程度にレジスト上に水蒸気を最初に供給し、その後に酢酸蒸気を供給し、最後にオゾンガスを供給するように制御しても構わない。
上記説明では、イオン打込み工程で行われるレジスト処理を例に挙げて説明したが、かかるレジスト処理に限定する必要はなく、MOSIC( metal oxide semiconductor integrated circuit )等の半導体装置のプロセスで使用される種々のフォトリソグラフィー工程でのレジスト処理に適用できることは言うまでもない。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、オゾンガスによるレジストの除去分野で有効に利用することができる。
オゾンガスによるレジストの酸化分解に際してのラジカル化学種の発生状況を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施の形態であるレジスト除去装置に構成した半導体製造装置の全体構成を模式的に示す説明図である。 本発明に係る半導体製造装置の変形例の全体構成を模式的に示す説明図である。 本発明に係る半導体製造装置の変形例の全体構成を模式的に示す説明図である。 本発明に係る半導体製造装置の変形例の全体構成を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施の形態である半導体装置の製造方法の手順を示すフロー図である。
符号の説明
10 半導体製造装置
10a レジスト除去装置
11 処理室
12 チャンバ
13 ウエハ保持手段
14 ウエハ加熱手段
20 シャワーヘッド
30 オゾンガス供給手段
31 オゾンガス発生ユニット
32 制御弁
33 配管
34 ノズル
40 ラジカル生成物質供給手段
41 水蒸気発生ユニット
42 制御弁
43 配管
44 ノズル
50 オゾンガス溶解物質供給手段
51 オゾンガス溶解物質発生ユニット
52 制御弁
53 配管
54 ノズル
60 混合供給手段
61 混合蒸気発生ユニット
62 制御弁
63 配管
64 ノズル
S100、S200、S300、S400 ステップ
W 半導体ウエハ

Claims (10)

  1. 半導体ウエハ上のレジストを処理するレジスト処理工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    オゾンガスと、
    前記オゾンガスと反応してOHラジカルを生成するラジカル生成物質と、
    20℃以上、120℃以下の温度範囲で沸点を有し、水より前記オゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質とを、前記レジスト上に供給して前記レジスト処理を行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記オゾンガス溶解物質は、酢酸であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項2記載の半導体装置の製造方法において、
    前記酢酸の濃度は、10%以上、80%以内であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記オゾンガス溶解物質が、前記レジスト上に最初に供給されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ラジカル生成物質は、水蒸気であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記ラジカル生成物質と前記オゾンガス溶解物質とは、前記レジスト上に、混合蒸気として供給されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 半導体ウエハ上のレジストを処理する半導体製造装置であって、
    オゾンガス供給手段と、
    オゾンガスと反応してOHラジカルを生成するラジカル生成物質を供給するラジカル生成物質供給手段と、
    20℃以上、120℃以下の温度範囲で沸点を有し、水より前記オゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質を供給するオゾンガス溶解物質供給手段とを、有することを特徴とする半導体製造装置。
  8. 請求項7記載の半導体製造装置において、
    前記オゾンガス供給手段と、前記ラジカル生成物質供給手段と、前記オゾンガス溶解物質供給手段とは、それぞれ独立制御されることを特徴とする半導体製造装置。
  9. 半導体ウエハ上のレジストを処理する半導体製造装置であって、
    オゾンガス供給手段と、
    オゾンガスと反応してOHラジカルを生成するラジカル生成物質と、20℃以上、120℃以下の温度範囲で沸点を有し水より前記オゾンガスの溶解度が大きいオゾンガス溶解物質とを、混合した状態で供給する混合供給手段とを、有することを特徴とする半導体製造装置。
  10. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の半導体製造装置において、
    前記レジストの加温手段を有することを特徴とする半導体製造装置。
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