JP2000162752A - 写真感光材料処理装置 - Google Patents

写真感光材料処理装置

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JP2000162752A
JP2000162752A JP10341626A JP34162698A JP2000162752A JP 2000162752 A JP2000162752 A JP 2000162752A JP 10341626 A JP10341626 A JP 10341626A JP 34162698 A JP34162698 A JP 34162698A JP 2000162752 A JP2000162752 A JP 2000162752A
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JP
Japan
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processing
temperature
duty ratio
set temperature
control
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JP10341626A
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English (en)
Inventor
Kenji Yamauchi
賢治 山内
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にスリット現像処理方式を採用した場合に
おいても、処理液の平均温度を安定に保ち、処理済み写
真感光材料における現像濃度低下の発生を極力抑制し、
良好な現像濃度を有する写真感光材料を得ることができ
るように構成した写真感光材料処理装置を提供する事に
ある。 【解決手段】 処理液の設定温度と実測温度との差に比
例した加熱手段のON/OFF制御に関わるデューティ
比を制御するように構成した写真感光材料処理装置であ
って、デューティ比を決める直近の所定時間内における
平均のデューティ比に基づいて、前記設定温度を自動的
に変更するように構成した事を特徴とする写真感光材料
処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光済みの写真感
光材料を現像処理する写真感光材料処理装置に関し、特
に、処理液を加熱するための加熱手段の制御に改善を加
えた事を特徴とする写真感光材料処理装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】自動現像装置と呼称される写真感光材料
処理装置は、基本的に、現像液を収納する現像処理槽、
漂白液を収納する漂白処理槽、定着液を収納する定着処
理槽、安定化液を収納する安定化処理槽および乾燥部
(室)等を備えている。
【0003】そして、露光(焼き付け)済みのフィルム
或いは印画紙等の写真感光材料を前記処理槽に導き、当
該処理槽に収納してある大容量の各処理液中を搬送させ
て現像処理するようになっている。
【0004】ところで、前記各処理を行うに際しては、
それぞれの処理液を所定の温度範囲内に維持しておくこ
とが必要である。
【0005】例えば、前記各処理液の設定温度および温
度幅(許容温度範囲と同義)は、処理液メーカにより、
発色現像液(以下、現像液という)38.0±0.3
℃、漂白液38.0±3℃、定着液38.0±3℃、安
定液38.0+5、−8℃と好適な使用条件が設定され
ている。
【0006】換言すると、発色現像液37.7℃〜3
8.3℃、漂白液35.0℃〜41.0℃、定着液3
5.0℃〜41.0℃、安定液30.0℃〜43.0℃
という許容温度範囲であれば所期性能が発揮できること
を保証している。
【0007】一般に、従来の写真感光材料処理装置にお
いては、各処理槽毎に温度センサ、加熱手段等を準備
し、当該処理槽に収納した処理液を循環させながら前記
加熱手段により加熱し、当該処理液を、処理に適した許
容温度範囲に常時保持するように個別に制御している。
【0008】前記加熱手段のON−OFF制御方法の1
つとして、例えば、処理液の実測温度と加熱手段のデュ
ーティ比との関係を実験により求めておき、前記温度セ
ンサによる前記処理液体の実測温度に伴って前記デュー
ティ比を変えて制御することが考えられる(図6参
照)。
【0009】一方、写真感光材料処理装置の小型化の要
望に応えたミニラボ用自動現像装置の普及には著しいも
のがあるが、このような写真感光材料処理装置において
もさらなる小型化、省スペース化が要望されている。
【0010】この要請に応えるべく、例えば、登録番号
2641555等により、スリット現像方式の処理ラッ
クが提案されている。
【0011】スリット現像を可能とする前記処理ラック
は、従来の処理槽に比してより小さく構成する事ができ
る等、幾つかの便利さを有する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、少量の処理
液を貯留し、かつ、循環させて使用する前記スリット現
像方式を有する写真感光材料処理装置において、前記の
ような加熱手段に対する制御方法を用いても、例えば、
発色現像処理において所定の濃度を持った写真感光材料
を得ることが難しい場合があることが種々の実験により
判明した。
【0013】本発明は上記点に鑑みなされたもので、そ
の目的とするところは、特にスリット現像処理方式を採
用した場合においても、処理液の平均温度を安定に保
ち、結果として、処理済み写真感光材料に対する現像濃
度低下の発生を極力抑制し、良好な現像濃度を有する写
真感光材料を得ることができる構成した写真感光材料処
理装置を提供する事にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
構成により達成することができる。
【0015】(1)処理液の設定温度と実測温度との差
に比例した加熱手段のON/OFF制御に関わるデュー
ティ比を制御するように構成した写真感光材料処理装置
であって、デューティ比を決める直近の所定時間内にお
ける平均のデューティ比に基づいて、前記設定温度を自
動的に変更するように構成した事を特徴とする写真感光
材料処理装置。
【0016】(2)前記平均のデューティ比に対して所
定の比例係数を乗じて得た値を、前記設定温度値に加算
して新たな設定温度とし、当該設定温度に応じたデュー
ティ比で前記加熱手段のON/OFF制御を行うように
構成したことを特徴とする前記(1)に記載の写真感光
材料処理装置。
【0017】(3)スリット状の処理槽内を移動する写
真感光材料に処理液を噴射せしめるとともに、前記処理
液を、前記処理槽を含む循環流路内で循環させるように
構成した写真感光材料処理装置であって、前記処理液を
加熱する加熱手段と、加熱された前記処理液の温度を検
知するための温度センサと、前記加熱手段のON/OF
F制御にかかわるデューティ比を制御する制御手段と、
を含み、前記処理槽の流入口に流入する処理液の温度
と、前記処理槽の流出口から流出する処理液の温度の差
を加味して、前記処理液の設定温度を自動的に変更させ
る、ように構成したことを特徴とする写真感光材料処理
装置。
【0018】(4)前記設定温度の変更は、デューティ
比を決める直近の所定時間内における平均のデューティ
比に基づいてなされることを特徴とする前記(3)に記
載の写真感光材料処理装置。
【0019】(5)前記平均のデューティ比に対して所
定の比例係数を乗じて得た値を、前記設定温度値に加算
して新たな設定温度とし、当該設定温度に応じたデュー
ティ比で前記加熱手段のON/OFF制御を行うように
構成したことを特徴とする前記(4)に記載の写真感光
材料処理装置。
【0020】(6)前記処理槽は現像処理槽であり、前
記処理液は発色現像液または第1現像液である前記
(3)乃至前記(5)のいずれか1に記載の写真感光材
料処理装置。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に関わる実施の形態の一例
を、以下、図面を用いて説明する。
【0022】図1は、カラーネガフィルム用の写真感光
材料処理装置(以下、自動現像装置という)の内部構成
を簡単に示す模式図、図2はショートリーダとカラーネ
ガフィルムとの係止状態を示す模式図である。
【0023】図において、1は自動現像装置を示す。
【0024】前記自動現像装置は大きく分けて、露光済
みのカラーネガフィルム(以下、単にフィルムという)
をパトローネに収納したまま装着するフィルム装着部
(以下、単に装着部という)10、フィルム処理部(以
下、単に処理部という)20、乾燥部30および加熱部
40を以て構成してある。
【0025】前記処理部20は、発色現像処理槽22、
漂白処理槽24、定着処理槽26および安定処理槽28
とからなる。
【0026】また、前記処理槽22〜28内には、スリ
ット処理ができる構成の処理ラック220、240,2
60および280をそれぞれ着脱可能に装着してある。
【0027】処理ラックの構造の詳細については後述す
る。
【0028】P1およびP2は前記処理ラック内の上下
に配したプーリで、両プーリ間にはベルトBを懸架して
ある。
【0029】また、前記ベルトBの周囲には、ショート
リーダSの一辺に近接して列状に穿った小孔Hと係合
し、当該ショートリーダSを介してフィルムFに搬送力
を付与する複数の突起T(図4参照)を設けてある。
【0030】フィルムの現像処理は、概略、次のように
行われる。
【0031】前記処理ラックに対応して、発色現像液等
の処理液を収納し、それぞれの処理液温度が処理に適し
た温度範囲内にある状態において、処理すべきフィルム
Fの先端にショートリーダSを付け、当該ショートリー
ダSを前記装着部10の所定部(後記)に差し込むと、
前記ベルトB上の突起と前記ショートリーダ上の小孔と
が係合し、フィルムFが搬送される。
【0032】前記ショートリーダSにより、各処理ラッ
ク内の処理液中を搬送される前記フィルムFに対して、
更に、循環させている処理液をフィルムFの両側部側か
ら噴射させて処理を促進する。
【0033】安定処理槽28から排出された前記フィル
ムFは乾燥部30で乾燥され適宜の収納部に収納保持さ
れる。
【0034】図3は処理ラックの正面図、図4は処理ラ
ックの側面図、図5は図4のA−A線に従う処理ラック
の平面断面図であり、これら図は説明用として適宜に簡
略化して示してある。
【0035】なお、処理ラックの構成は基本的にすべて
同じであるので、現像用の処理ラック220をモデルと
して説明する。
【0036】図中、前記した手段(部材)と同一手段に
は同一の参照記号を付してある。
【0037】図において、処理ラック220は長方体形
状の筺体221からなり、上部に前記ベルトBを駆動す
るための動力伝達系Dを有する。
【0038】前記動力伝達系Dは、駆動用スプロケット
50、前記駆動用スプロケット50と同軸上であって、
前記筺体221の反対側に位置するように設けたハスバ
歯車対51および52、前記プーリP1、ベルトB、プ
ーリP2等からなる。
【0039】500および501は、前記プーリP1お
よびP2を固設せる軸上に設けたターンローラである。
【0040】特に、図5から明白なように、前記筺体2
21は、左右側部(以下、説明の便宜上、左右側壁とい
う)223および224と、前記左右側壁に挟まれた主
部(以下、説明の便宜上、中央体という)225とから
構成してある。
【0041】また、前記中央体225は、前記フィルム
Fの移動を許容するスリット状の通路(搬送路)226
および227を有する。
【0042】前記通路226、227はフィルムFを発
色現像させる処理部である。
【0043】前記通路226はフィルム挿入口228か
ら挿入されるフィルムFの下降通路であり、前記通路2
27は、筺体の下部に配置した前記ターンローラ501
を含む通路を介して前記下降通路226と接続し、フィ
ルム排出口229に繋がる、前記フィルムFの上昇通路
である。
【0044】前記通路の断面形状は、概略、2つの円弧
を向き合わせた部分230と、両端部に行くに従って近
接する前記円弧に連続しており、幅が狭い平行面からな
る間隙部231を有する、全体がスリット形状にある。
【0045】前記円弧部230の幅は前記フィルムFが
移動しうるに足る幅を有し、その外側に位置する間隙部
231は、前記フィルムFに付けられるショートリーダ
Sの両側部が移動する通路を形成する。
【0046】換言すれば、前記間隙部231はショート
リーダの移動を規制するガイド手段としての機能を果た
す。
【0047】従来の大容量処理液にフィルムをジャブ漬
けする構成と比較して、極めて狭い開口内での処理であ
り、故に、このような構成における処理をスリット処理
という事とする。
【0048】前記間隙部231の一方の外側に枠で示し
てある236は前記ベルトの走行路である。
【0049】また、前記左右側壁223、224上に示
す232、233、234、235は、後述する発色現
像液(以下、単に現像液という)の流路の一部を示す。
【0050】前記流路232、233は、下降通路22
6内を移動する前記フィルムFの両側部に対応する位置
を有し、また、流路234、235は、上昇通路227
内を移動する前記フィルムFの両側部に対応する位置を
有する。
【0051】前記下降通路226と前記流路232、2
33とを結ぶ破線600、603は、前記下降通路内を
移動する前記フィルム面に向けて前記流路内を循環する
現像液を噴射しうるように、前記中央体225に穿った
オリフィス(小径流路)を示す。
【0052】前記上昇通路227と前記流路234、2
35とを結ぶ破線605、607は、前記上昇通路内を
移動する前記フィルム面に向けて前記流路内を循環する
現像液を噴射しうるように、前記中央体225に穿った
オリフィスを示す。
【0053】前記オリフィス600、603、605、
607は、前記フィルムFの通路に沿う上下方向の複数
箇所に設けてあり、フィルムFの両側部に対応する前記
オリフィス600と603および605と607とは各
通路の上下方向において千鳥状に配列させてある。
【0054】また、それぞれの前記オリフィス、例え
ば、オリフィス600は、移動するフィルムFの表裏両
面に沿って現像液を噴射しうるように、仮想のフィルム
移動面を挟んで1つの位置に2個づつ設けてある。
【0055】前記フィルムFとオリフィス600、60
3、605、607との関係は図3にわかりやすく示し
てある。図4で示すように、処理ラック220の底部に
は流入口237が設けてあり、ここに、ポンプ405に
より送り出される現像液が流入する。
【0056】前記流入口237に流入した現像液は、前
記筺体221の底部に設けてある流路238により左右
に分岐された後、当該流路238と直行する方向(図4
において紙面の表裏方向)に延びる、前記側壁223、
224の底部に設けた流路内で更に2つに分岐され、前
記流路232と234および233と235内を上昇す
る。
【0057】そして、前記オリフィスを介して通路22
6、227内に噴射される。
【0058】上記構成は、当該通路内に貯留している現
像液を乱流状態にするとともに、噴射した現像液がフィ
ルムFの表面に沿って進む事により、当該フィルム面に
付着していた現像液との交換を計ることができるので処
理を効率的に促進できる効果がある。
【0059】239は、前記処理ラック220の前壁
(図示なし)上であって、当該処理ラック内に収納され
る現像液の液面よりも下側の位置に設けた現像液の排出
口である。
【0060】前記排出口239から排出された現像液
は、2点鎖線で示す加熱部40において当該現像液を一
時的に貯留するタンク400に導かれ、温度センサ40
1の温度検知情報に基づいて、コンピュータを介してO
N/OFF制御される加熱手段403により加熱(加
温)され、処理に適した温度に温調された後、ポンプ4
05により前述の如く流入口237に送り込まれ、循環
使用される。
【0061】次に、加熱手段403に対する通電制御に
つき説明する。
【0062】図6は、処理液温度と前記加熱手段に対す
る通電(デューティ比)との関係を示すグラフである。
【0063】図中、Tjは設定温度(保持したい温度で
あり、現像液においては前述の如く38.0℃である)
であり、Ttは加熱手段403のON−OFF制御温度
幅(処理に適した現像液の許容温度範囲で、前述の如く
37.7℃〜38.3℃よりも狭い幅である。例えば、
37.85℃〜38.15℃)を示す。
【0064】そして、温調は前記温度センサ401によ
り測定された現像液温度に基づいて、図6に示すグラフ
からデューティ比(加熱手段に対する、単位時間あたり
のONの割合)を決定し、当該デューティ比により前記
加熱手段をON/OFF制御する事により行う。
【0065】例えば、前記温度センサ401により測定
された現像液温度が38.0℃(設定温度)で平衡して
いる場合は、最適な状態であるので、図示の通りにデュ
ーティ比50%のON/OFF制御を継続して行う。
【0066】また、前記現像液温度が前記ON/OFF
温度制御幅よりも低い場合はデューティ比100%で、
逆に前記温度制御幅よりも高い場合はデューティ比0%
で加熱手段のON/OFF制御を行うようになってい
る。
【0067】更に、前記した以外の中間点においては、
設定温度と実測温度との差に比例したデューティ比でO
N/OFF制御する。
【0068】上記制御方法は、例えば、10リットルの
如く大容量の現像液を収納する処理槽を備える従来の装
置においては余り問題にならないが、特に本実施の形態
の如く、スリット処理を採用する系においてはこれだけ
の制御では不十分であることが究明された。
【0069】例えば、本実施の形態における処理ラック
は、 寸法:縦5cm×横9cm×高さ65cm 1通路(下降通路または上昇通路)上のオリフィスの設
定箇所:フィルムFの両側部に対して、それぞれ2箇所 使用現像液総量:1リットル であり、実施における現像液の流量は、約2リットル/
分としてある。
【0070】上記のように、本発明に関わる処理ラック
は従来装置に比較して極めて小さく、スリット処理に使
用する現像液の量も極めて少ない。
【0071】一方、処理ラック中の下降通路長および上
昇通路長は約57cmと相当な長さを有している。
【0072】このように、液量が少なく、それに比して
放熱面積が大きいといえるスリット処理構造の処理ラッ
クにおいては、現像液温度が環境温度の影響を受けやす
く、結果として、所望の現像濃度を有するフィルムを得
ることができない事態が生じる事が種々の実験により判
明した。
【0073】視認できる濃度変化は0.05位である
が、例えば処理液の平均温度が設定温度(38.0℃)
に対して約0.4℃違うと0.06位の濃度低下とな
る。
【0074】本発明にかかわる制御は、基本的には図6
の制御方法を用いるが、当初の設定温度(ここでは、3
8.0℃)そのものを環境温度変化に応じて自動的に変
更し、以て、現像液の平均温度を当初の設定温度近くに
保ちうるようにした。
【0075】前記制御は以下の現象に着目し、それを利
用したものである。
【0076】一般に、ある条件下(例えば、環境温度2
0℃、デューティ比50%で、液温38.0℃。以下、
この状態を基準という)で平衡した処理液の温度は、環
境温度が変わると、これにほぼ比例して増減する傾向が
ある。
【0077】これは、処理槽(ここでは処理ラックと同
義)内の処理液の平均温度が、環境温度の変化にほぼ比
例して増減変化する事を意味する。
【0078】また、前記処理槽が、前述したようにスリ
ット処理を可能とする構成である場合、当該処理槽に対
する流入口と流出口付近における処理液の温度差も、環
境温度の変化にほぼ比例して増減する傾向にあることが
わかった。
【0079】本発明に係わる制御は、前述のように、環
境温度(装置が使用される室内温度)の変化により処理
液の温度変化があった場合でも、処理液の平均温度をで
きうる限り基準における温度に維持し得るように、前記
変化分をコンピュータにより求め、初期の設定温度(3
8.0℃)を新たな設定温度に自動的に変更し、当該設
定温度に沿ったデューティ比に基づいて前記加熱手段の
通電制御を行うようにしたものである。
【0080】また、スリット処理が可能な構成の処理槽
において、処理液の平均温度の増減に加えて、処理液の
流入口から流出口に至るまでの間の増減分も加味して、
好適な処理液の平均温度を維持しうるように構成(制
御)するものである。
【0081】具体的には、次の通りである。
【0082】図3における処理ラックの流入口237付
近の処理液温度が、環境温度20℃、デューティ比50
%で平衡し、38.0℃であるとき、流出口239付近
の処理液温度が0.2℃低い37.8℃であるとする
と、処理液の平均温度は37.9℃であり、所定の濃度
を持ったフィルムを得ることができる。
【0083】ところが、環境温度が10℃になると、前
記流入口付近の処理液の平衡温度は37.9℃と低下
し、前記流出口付近では0.4℃低い37.5℃となっ
て処理液の平均温度は37.7℃となる。
【0084】ここで、加熱手段に対するデューティ比
(通電ONの割合)の変化分から環境温度の低下分をコ
ンピュータにより求めるとともに、環境温度20℃にお
ける場合の処理液温度を再現すべく、新たな設定温度3
8.1℃を求め、当該設定温度に応じたデューティ比で
前記加熱手段を制御し、処理液の平均温度を37.9℃
に復元する。
【0085】前記した数値は実験により求められる。
【0086】前記から理解されるように、この制御にお
いてはデューティ比の変化が重要な因子となる。
【0087】そのために、コンピュータを含む制御部
(制御手段)を備え、かつ、デューティ比のデータを記
憶できるメモリが準備される。
【0088】なお、前記においては、時間軸の1点にお
ける設定温度の変更について述べたが、実施の形態にお
いては、前記のような温度制御は1秒間に1回行うよう
になっている。
【0089】図7は、加熱手段への通電の割合い(デュ
ーティ比)を説明するためのグラフで、横軸は時間、縦
軸はON/OFFを示す。
【0090】また、Aは1秒を示し、Bは1秒のうちど
の位の時間が通電されているかを示す。デューティ比n
は、B/A×100(%)で求められる。
【0091】本発明に関わる制御においては、上記のよ
うな、1秒間におけるデューティ比のデータを、例え
ば、1分間のような所定時間分、逐次、更新しながら記
憶できるメモリを備え、設定温度を変更する時(ある時
点でのデューティ比を決める際)、その直前(直近)に
おける前記所定時間内の前記デューティ比のデータを適
宜使用する。
【0092】図8は、設定温度を変更させる場合のステ
ップの概略を示すフローチャートである。
【0093】図において、ステップS1で初期設定温度
の変更の判断がされると、ステップS2で変更直前の所
定時間内でのデータ(ここでは60回分のデータ)から
平均のデューティ比(加熱手段の平均のONの割合)が
演算される。
【0094】その後、ステップS3において、前記デュ
ーティ比に比例係数を乗じて温度上昇値分が演算され
る。
【0095】前記比例係数は適宜決定でき、本実施にお
いては、処理液温度が平衡になった時を基準とし、その
基準に対する熱収支の出来上がりである1(℃)とし
た。
【0096】従って、平均のデューティ比が30%であ
る場合、温度上昇値分は0.3℃となる。
【0097】ステップS4で前記上昇値分を初期の設定
温度値に加算して、新たな設定温度値を得る。
【0098】すなわち、当初の設定温度が38.0℃で
あるので変更される設定温度は38.3℃となる。
【0099】ステップS5で、現在(変更直前)の処理
液温度値情報を取り込み、ステップS6で、変更後の設
定温度値と現在の温度値から加熱手段に対するデューテ
ィ比(加熱手段に対する所定時間内における通電ONの
割合)を求める。
【0100】ここで、現在の処理液温度は温度センサ4
01から得られる。
【0101】ステップS7で前記ON割合いがメモリに
記憶され、ステップS8において前記記憶に基づいたデ
ューティ比で加熱手段に通電する。
【0102】次に、ステップS9で、変更後の設定温度
値に対応したON時間(1秒間における)が終了したか
否か判断し、終了の場合はステップS10で通電をOF
Fする。否の場合は終了するまで監視を続ける。
【0103】ステップS10でOFFした1秒後(ステ
ップS11)に前記サイクルが繰り返される。
【0104】なお、前記実施の形態においてはカラーネ
ガフィルム用の写真感光材料処理装置を例としたが、本
発明に係わる技術的思想はこれに拘束されるものではな
く、例えば、カラーリバーサルフィルム、あるいは、ロ
ール印画紙等の他の写真感光材料を対象とする装置にも
適用できる。
【0105】特に、カラーネガフィルム用の発色現像
液、カラーリバーサル用の第1現像液および発色現像
液、モノクロ用の現像液、カラー印画紙用の発色現像液
は処理液温度変化による発色特性の変化が大きく、本発
明を適用した時の効果は大きい。
【0106】また、従来のような大量の処理液中にジャ
ブ漬けする方式の写真感光材料処理装置に適用すること
もできる。
【0107】更に、実施の形態においては、加熱手段
(ヒータ)への電力供給制御を加熱手段への通電のON
/OFF制御を行う場合について述べたが、これは制御
系として簡単かつ安価に構成できるための一例であり、
これに代えて、電圧制御方式または加熱手段への平均の
供給電力の変化分から環境温度の低下分をコンピュータ
により求めることにより、更にヒータではなく他の加熱
手段により処理液を加熱する方式でも加熱手段からの平
均供給量から環境温度を推定することができるので、本
発明と同様の効果を得ることができる。
【0108】
【発明の効果】特に、少量の処理液を使用するスリット
処理方式を取り込んだ写真感光材料処理装置において、
環境温度変化に伴う処理液温度の変化により生ずる不具
合を極力防止する事ができ、結果として、処理すべき感
光材料に対して、所期の現像濃度を安定して付与するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラーネガフィルム用の写真感光材料処理装置
の内部構成を簡単に示す模式図である。
【図2】ショートリーダとカラーネガフィルムとの係止
状態を示す模式図である。
【図3】処理ラックの正面図を示す。
【図4】処理ラックの側面図を示す。
【図5】図4のA−A線に従う処理ラックの平面断面図
を示す。
【図6】処理液温度と加熱手段に対する通電(ON)と
の関係を示すグラフである。
【図7】加熱手段への通電(ON)の割合いを説明する
ためのグラフである。
【図8】設定温度を変更させる場合のステップの概略を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 写真感光材料処理装置 10 フィルム装着部 20 フィルム処理部 22 発色現像処理槽 24 漂白処理槽 26 定着処理槽 28 安定処理槽 30 乾燥部 40 加熱部 220,240,260,280 処理ラック 221 筺体 226 下降通路 227 上昇通路 232,233,234,235,238 流路 237 流入口 239 流出口 401 温度センサ 403 加熱手段 405 ポンプ 500,501 ターンローラ 600,603,605,607 オリフィス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理液の設定温度と実測温度との差に比
    例した加熱手段のON/OFF制御に関わるデューティ
    比を制御するように構成した写真感光材料処理装置であ
    って、 デューティ比を決める直近の所定時間内における平均の
    デューティ比に基づいて、前記設定温度を自動的に変更
    するように構成した事を特徴とする写真感光材料処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記平均のデューティ比に対して所定の
    比例係数を乗じて得た値を、前記設定温度値に加算して
    新たな設定温度とし、当該設定温度に応じたデューティ
    比で前記加熱手段のON/OFF制御を行うように構成
    したことを特徴とする請求項1に記載の写真感光材料処
    理装置。
  3. 【請求項3】 スリット状の処理槽内を移動する写真感
    光材料に処理液を噴射せしめるとともに、前記処理液
    を、前記処理槽を含む循環流路内で循環させるように構
    成した写真感光材料処理装置であって、 前記処理液を加熱する加熱手段と、 加熱された前記処理液の温度を検知するための温度セン
    サと、 前記加熱手段のON/OFF制御にかかわるデューティ
    比を制御する制御手段と、を含み、 前記処理槽の流入口に流入する処理液の温度と、前記処
    理槽の流出口から流出する処理液の温度の差を加味し
    て、前記処理液の設定温度を自動的に変更させる、 ように構成したことを特徴とする写真感光材料処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記設定温度の変更は、デューティ比を
    決める直近の所定時間内における平均のデューティ比に
    基づいてなされることを特徴とする請求項3に記載の写
    真感光材料処理装置。
  5. 【請求項5】 前記平均のデューティ比に対して所定の
    比例係数を乗じて得た値を、前記設定温度値に加算して
    新たな設定温度とし、当該設定温度に応じたデューティ
    比で前記加熱手段のON/OFF制御を行うように構成
    したことを特徴とする請求項4に記載の写真感光材料処
    理装置。
  6. 【請求項6】 前記処理槽は現像処理槽であり、前記処
    理液は発色現像液または第1現像液である請求項3乃至
    請求項5のいずれか1に記載の写真感光材料処理装置。
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