JP2000160820A - 水平二次元免震床への渡り床 - Google Patents

水平二次元免震床への渡り床

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JP2000160820A JP35397598A JP35397598A JP2000160820A JP 2000160820 A JP2000160820 A JP 2000160820A JP 35397598 A JP35397598 A JP 35397598A JP 35397598 A JP35397598 A JP 35397598A JP 2000160820 A JP2000160820 A JP 2000160820A
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Katsuhiro Goto
克弘 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、水平二次元免震装置の渡り床には三次
元免震装置と同様の回動自在の渡り板が用いられ、その
渡り板の自重が免震床に加わり、免震機能の低下をきた
していた。 【解決手段】 渡り床を構成する渡り板の一端部を、支
持フレームに片持ち固定し、免震床側では免震床に隙間
を介して対向させる。このとき、渡り板と免震床との隙
間に緩衝材を介装することができる。また、渡り板と免
震床との施工上の誤差を吸収し、接続部でのつまづきを
防止し美麗に、かつ手際よく施工するために、支持フレ
ームに調整機能を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水平二次元免震装
置によって支持された免震床と、その免震床を囲む固定
床または支持フレームと、を安全に渡るための、渡り床
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】渡り床は、固定床または支持フレームと
免震床とを渡るための日常の足場であり、地震に際して
は、特に安全上、これらが相対運動を行う間隙を確実に
塞ぐための蓋としての機能を使命とする。然るに免震装
置には、水平動のみに対応する水平二次元(X、Y方
向)免震装置と上下動(Z方向)にも対応する三次元免
震装置とがある。その挙動上、渡り床の構造にも固有の
区別があって良いが、従来は両者を包含して対応可能な
構造が採用されてきた。免震装置に関する技術は未だ歴
史が浅く、免震装置本体に関する論理的な領域以外は、
未だ試行錯誤の段階を抜けきれていない面がある。この
事情を反映して、設置後の時日の経過に対する信頼性の
維持や、新規の設置時、或いは定期点検時の組立・調整
作業を如何に手際よく施工するか、等の諸問題は、日新
月歩の状況にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたもので、特に水平二次元免震装置に関連
して、その免震装置の作動に悪影響を与えず、より安全
で経済的、かつ合理的な免震床への渡り床1を提供しよ
うとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの請求項1に記載の発明は、建屋のコンクリート床等
の基部に設置されて水平方向のみに許容最大振幅aを有
する水平二次元免震装置に支持された免震床と、同一基
部に敷設され、免震床の周囲に少なくとも許容最大振幅
の水平可動空間を設けてこれを矩形に囲む固定床または
支持フレームと、前記免震床と、固定床または支持フレ
ームとの間を塞いで横断歩行者用の床面を構成する渡り
床と、を具備するものにおいて、固定床または支持フレ
ームに渡り板の一端部が片持ち固定され、その他端部が
前記免震床上に小隙を有して対向されたことを特徴とす
る水平二次元免震床への渡り床である。この発明によれ
ば、渡り板が反転したり外れて間隙が開口する恐れがな
く、より安全で信頼性の高い渡り床を提供できる。しか
も、渡り板が片持ち固定されているため、免震床、免震
装置に渡り板の荷重が加わらず、それらに悪影響を与え
ることがない。
【0005】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、渡り板の前記他端部の下面に、免震床に近接して、
緩衝材が設けられ、渡り板上の歩行者の歩行時の荷重の
一部がその緩衝材を介して免震床に伝えられるととも
に、非歩行時で且つ免震装置の作動時には、渡り板の荷
重が免震床に伝わらないように構成したことを特徴とす
る水平二次元免震床への渡り床である。この発明によれ
ば、渡り板がその免震床側の端の背面に付設された緩衝
材を介して免震床に支持されたので、渡り板の一端が支
持フレームに固定されたことと合わせ、免震床の表層を
損傷せず、より安全で信頼性の高い渡り床を提供でき
る。
【0006】請求項3に記載の発明は、請求項1におい
て、支持フレームが、免震床の縁に沿って互いに離間し
て基部に立設固定され、その上端部に外ネジが形成され
た複数本の支持脚と、下面に穿設されたボルト孔に夫々
の支持脚の上端部が貫通して支持され、上面に前記渡り
床の一端部が固定される溝型鋼と、を具備し、前記支持
脚の上端部に螺着された一対のナットに、前記溝型鋼の
ボルト孔の孔縁部が挟持され、上下位置が自在に調整固
定される水平二次元免震床への渡り床である。この発明
によれば、調節手段の存在により、固定床または支持フ
レームと渡り板との接続部に段差やギャップがなく、ま
た、時日の経過によってこれが拡大することがなく、且
つ、この施工を能率的に実施できる渡り床を提供でき
る。
【0007】請求項4に記載の発明は、請求項3におい
て、支持脚が、ベースプレートと、ベースプレートに固
定された外ネジ付きの固定ボルトと、によって構成さ
れ、固定ボルトを挿通する溝型鋼の位置と姿勢とが、テ
ーパ座金を介して固定ボルトに螺合するナットによって
調整される調節手段を備えたことを特徴とする水平二次
元免震床への渡り床である。この発明によれば、支持脚
がベースプレートと該ベースプレートに固定された固定
ボルトと、によって構成されたので、極めて簡便な構造
の支持フレームにより、固定床または支持フレームと渡
り板との接続部の付設状況を改善した渡り床を実施でき
る。
【0008】請求項5に記載の発明は、請求項3におい
て、支持脚の上下両端に互いに平行な上フランジと下フ
ランジとを備え、その上フランジに、溝型鋼締結用の固
定ボルトを螺合させるタップが設けられ、かつ上フラン
ジの平面方向に離間した2本の姿勢ボルトを下方から螺
合貫通させ、下フランジの円周方向に離間して配置され
た3本の三脚ボルトを上方から螺合貫通させ、かつ下フ
ランジの中心部にアンカボルトを挿通させるボルト穴を
備えることにより、溝型鋼の位置と姿勢の調節手段とす
ることを特徴とする水平二次元免震床への渡り床であ
る。この発明によれば、支持フレームが、溝型鋼の互い
に直交するX、Y、Z方向の位置とX・Z平面内での姿
勢について、下フランジにおいては大略の、上フランジ
においては微細な、調節機能を夫々に備えたので、固定
床または支持フレームと渡り板との接続部の付設状況が
美麗で組立作業性に優れた渡り床を実施できる。請求項
6に記載の発明は、請求項2において、免震床に対向し
て、緩衝材の表面に滑り材が存在するものである。この
発明によれば、滑り材の存在により、仮にそれと免震床
とが接触しても、免震装置の作動時に両者間の干渉を最
小限に抑えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施例を示
す側断面図、図2はその免震装置を含む全体的説明図、
図3は本発明の第2の実施例を示す側断面図、図4
(A)は本発明の、特に支持フレーム20に関する別の
実施例を示す側断面図、同図(B)は図2のB矢視図、
同図(C)は図2のC矢視図、図5は渡り床1の渡り方
向の範囲を示す説明図である。
【0010】渡り床1は、コンクリート床50に設置さ
れた水平二次元免震装置42の免震床40と、これを囲
み、かつ同一コンクリート床50に敷設された固定床3
0または支持フレーム20との平面的な間隙60を、平
常時・地震発生時に関わらず塞ぎ、横断歩行者に安全な
床を提供することを使命とする。そして、その渡り床1
は多数の並列された渡り板10により構成されている。
以下の説明において必要があるときは、固定床30また
は支持フレーム20から免震床40への向きをXの正、
上方をZの正とし、XおよびZに直交するYの正の向き
を右手系で定まる向き(図1〜図5の例では、紙面の
奥)とする。
【0011】渡り床を構成する各渡り板10は、一般に
は支持フレーム20(または固定床30以下同じ)の各
辺に沿って複数個の分割構造が採用される。渡り板10
の支持フレーム20側の端には固定用のビス11を備
え、その渡り板10自由端部と免震床との間には隙間t
が形成されている。また、図3の例では、渡り板10の
自由端の裏面には緩衝材12を備える。固定床30を背
に横置きの溝型鋼21は、矩形の免震床の各辺ごとに、
それに平行に一体に配置され、上面に渡り板10を固定
するネジ穴を有し、下面には、溝型鋼21自体を固定す
る固定ボルト22のための、ボルト穴を備える。
【0012】図1、図3の実施例では、溝型鋼21を支
持する支持脚23は、ベースプレート25aと、これに
垂直に固定された固定ボルト22と、によって構成され
る。またベースプレート25aは、複数本のアンカボル
ト51を挿通するボルト穴51H(図3)を備える。な
お、図1の例ではベースプレート25aとコンクリート
床50との間に楔板状の調整材25eが介装されてい
る。次に溝型鋼21は、その下面のボルト穴22Hに固
定ボルト22が挿通されて、テーパ座金22Sを介して
上下から、ナット22Nによって位置と姿勢とが調整さ
れる。また図3の例では、ベースプレート25aにはア
ンカボルト51が挿通され、コンクリート床50に直に
載置され、位置が調整されて後、ナット51Nによって
固定される。
【0013】次に、図4の実施例では、溝型鋼21以下
が、下方に向けて次のように構成される。その支持脚2
3の上下両端に上フランジ25Uと下フランジ25Bと
を備える。上フランジ25Uは、溝型鋼21の位置と姿
勢とを微調整する姿勢ボルト27のためのネジ穴27T
と、固定ボルト22用のネジ穴22Tとを備える。姿勢
ボルト27は、X方向に離れた2箇所に設けられ、その
先端に尖り27Pが設けられる。下フランジ25Bは、
アンカボルト51用のボルト穴51Hと、支持脚23の
X、Y、Z方向位置と姿勢とを設定する三脚ボルト28
のネジ穴28Tと、を備える。一般に、三脚ボルト28
は固定床30または支持フレーム20側に平行に2本
を、免震床40側に1本が配置され、その先端には尖り
28Pが設けられる。
【0014】図4の実施例におけるアンカボルト51の
数は、支持脚23ごとに三脚ボルト28の配列の中央に
1本である。しかし、施工可能な打設深さなどにより、
より細い複数本が採用されることもある。この場合に
は、支持脚23の構造も修正を要するが、基本的には上
記と同様に構成される。なお、図4の実施例には施工上
の代表的な問題点を強調するために、コンクリート床5
0の傾斜や凹凸と溝型鋼21の素材があらかじめ有する
変形とが示されている。
【0015】次に、図1〜図5を参照して上記の水平二
次元免震床40への渡り床1の作用を説明する。渡り床
1は、渡り板10を水平に支持する支持フレーム20
と、その自由端裏面に設けた緩衝材12(図3の例)
と、によって構成される。この渡り板10の渡り方向の
長さλは、図5に示すように少なくとも支持フレーム2
0の幅αと、間隙60の最大幅2aと、そのときの、渡
り板10とその支持部を含む免震床40と、の最小重複
長さβとの和を必要とする。λ>2a+α+βとすれ
ば、水平二次元免震床40の周辺の間隙60が、X、Y
平面上では開口しないように構成できる。いっぽう、Z
方向には、二次元の免震床40は移動しない。従って、
水平姿勢を有して一端を支持フレーム20に支持され、
他端を免震床40に載置された渡り板10は、免震床4
0と摺動して、Z方向に相互に干渉したり離隔したりす
ることがない。
【0016】すなわち、水平二次元免震装置42におい
ては、三次元免震装置におけるように渡り板を構造的に
三次元に回動させる必要がなく、位置も姿勢も固定され
た渡り板10によって、間隙60の開口を防ぐことが可
能である。渡り板10に固定構造を採用することは、固
定床30または支持フレーム20側に固定するか免震床
40側か、を問わず、回動構造に比べて遥かに確実に、
間隙60の開口を防ぎ得る。平常時は勿論、地震時に
も、固定床30または支持フレーム20と免震床40と
の間隙60を確実に塞ぎ、歩行者に安全な足場を提供す
る使命に照らして重要な機能を備え得る。なお、この場
合、固定床30または支持フレーム20側に固定するこ
とは、地震に際して渡り板10の建屋に対する相対運動
がなく、床面の揺動範囲が限定されて、免震床40に固
定するよりも一般的には好ましい。
【0017】渡り板10の支持フレーム20への固定に
は、その上面側から取り付け可能なビス11(ボルトを
含む)が用いられる。渡り板10の固定作業のために、
渡り板10が未だ敷設されない隣接位置から当該渡り板
10の背面に手を延ばすことはできる。しかし、少なく
とも最後の1つは床の上面からの取り付け作業となる。
渡り板10の互換性や分解の作業性に配慮すれば、床の
上面からのビス止め方式は1つの賢明な選択と云える。
固定用の部材が床面に突出せず、歩行や地震に伴う振動
・衝撃によって緩みが生じにくく、且つ、取付や取り外
しが容易で安価な固定手段であれば、適宜選択すること
ができる。
【0018】渡り板10の裏面には、免震床40側の端
に、緩衝材12(滑り材を含む)が取り付けられる。一
般に渡り板10は金属製であり、免震床40の表層に
は、室内の床面として合成建材が用いられる。両者が接
触する同一箇所に繰り返し作用する歩行者の荷重は、免
震床40の表層材を傷つけやすい。固有の騒音源となる
可能性もある。緩衝材12は、これらの問題点を未然に
防ぐと共に、塵埃の入り込みを防止する作用がある。ま
た、緩衝材としてゴム板を用いその表面にテフロン板を
被着したものを用いることもできる。
【0019】溝型鋼21は、Y方向に複数個の渡り板1
0が連続的に固定され、これに作用する荷重を支持する
梁として、格好の成形素材である。また、固定床30ま
たは支持フレーム20に載置面を向けて横置きとするこ
とは、間隙60側から溝型鋼21の内側へのアクセスを
可能とし、支持フレーム20の組立や、定期点検時の調
整作業にも好都合である。しかし、溝型鋼21の断面形
状が正確な矩形であることは、必ずしも保証されない。
その真直度も同様である。また、これが支持されるコン
クリート床50等の基部の水平度、平坦度にも同様に誤
差がある。更に、固定床30または支持フレーム20の
端部も水平な直線を呈するとは限らず、歩行者の歩行時
の荷重によって局部的な変位を生じやすい場合も少なく
ない。
【0020】しかるに、固定床30または支持フレーム
20に固定構造の渡り板10を接続する場合には、接続
部に可能な限り段差が生じないようにして、歩行者がそ
の段差部でつまづかない配慮が必要である。また、その
部分に継ぎ足しを感じさせないスマートな仕上がりを期
待したい。それには、支持脚23ごとに、溝型鋼21の
X、Y、Z方向の位置と、X・Z平面内の回転姿勢とに
ついて、微細な調節手段24を備える必要がある。的確
な調節手段24さえ構成すれば、上記の誤差の修正は理
論的に可能で、容易、かつ確実に、段差と隙間のない接
続を実現できる。
【0021】図1、図3のベースプレート25aを備え
た支持脚23は、最も単純な構成である。コンクリート
床50等の基部が水平で、溝型鋼21の変形も少ないと
きには極めて有用である。アンカボルト51とボルト穴
51Hとの組み合わせ、並びに固定ボルト22とボルト
穴22Hとの組み合わせ、の夫々の裕度内で、X、Y方
向に、また固定ボルト22上でナット22NによってZ
方向に、溝型鋼21の位置を調節することができる。X
・Z平面内での溝型鋼21の姿勢の調整が必要なとき
は、テーパ座金22Sが用いられる。しかし調整の作業
性や調整範囲にはやや不足する場合も考えられる。
【0022】図4に示す例は支持フレーム20は、支持
脚23が溝型鋼21の位置と姿勢とを、広い範囲で確実
に調整する調節手段24を備えている。支持脚23がボ
ルト穴51Hにアンカボルト51を挿通し、三脚ボルト
28によってコンクリート床50等の基部に自立してい
るとき、支持脚23の位置と姿勢とが、アンカボルト5
1とボルト穴51Hとのギャップの裕度内でX、Y方向
に、また三脚ボルト28により、Z方向とX・Z平面内
の姿勢と、が大略調節され、固定される。次いで、溝型
鋼21がボルト穴22Hに固定ボルト22を挿通して支
持脚23に仮止め・載置されているとき、溝型鋼21の
位置と姿勢とが、固定ボルト22とボルト穴22Hとの
裕度内でX、Y方向に、また、姿勢ボルト27により、
Z方向とX・Z平面内の回転姿勢とが、微調整される調
節手段24を備えている。調整には、渡り板10の代わ
りに調整板10aが用いられることもある。
【0023】この支持フレーム20は、コンクリート床
50が水平度、平坦度を欠く場合には特に有効である。
また、溝型鋼21の成形誤差が著しい場合でも、渡り板
10の取り付け面がある程度、平坦度を保ち、該部のコ
ーナが直線性を有し、かつ該部の角度θが鈍角でなけれ
ば、図2に示したようにして、溝型鋼21の位置と姿勢
とを、ほぼ目的通りに調整することができる。なお、図
4に示す支持脚23は、その中央に1本のアンカボルト
で固定されている。一般に、アンカボルトの打設には多
大な時間と労力を要する。従って、その数を減らすには
好都合の支持脚23である。しかし、溝型鋼21を支持
脚23に載置しているときには、ナット51Nを締結で
きない不便さがある。コンクリート床50の厚さ、或い
はその他の条件から、支持脚23ごとに2本のアンカボ
ルト51を用いるときは、三脚ボルト28と同様に、い
つでもナット51Nを締結できる構造とすることができ
る。
【0024】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、渡り板10が反転したり外れて間隙60が開口す
る恐れがなく、より安全で信頼性の高い渡り床1を提供
できる。しかも、渡り板10が片持ち固定去れているた
め、免震床、免震装置に渡り板の荷重が加わらず、それ
らに悪影響を与えることがない。請求項2に記載の発明
によれば、渡り板10がその免震床40側の端の背面に
付設された緩衝材12を介して免震床40に支持された
ので、渡り板10の一端が支持フレーム20に固定され
たことと合わせ、免震床の表層を損傷せず、より安全で
信頼性の高い渡り床1を提供できる。即ち、日常的な渡
り板10上の歩行時に発生する可能性のある騒音も防止
できると共に、渡り床の下面側に塵埃が入り込むのを防
止できる。
【0025】請求項3に記載の発明によれば、調節手段
24の存在により、固定床30または支持フレーム20
と渡り板10との接続部に段差やギャップがなく、ま
た、時日の経過によってこれが拡大することがなく、且
つ、この施工を能率的に実施できる渡り床1を提供でき
る。即ち、渡り板10の姿勢を容易に水平に保ちつつ所
望の位置に設置することが可能である。そして、ギャッ
プや段差をなくして、つまづきを防止し、安全で美麗な
仕上がりを手際よく達成することができる。請求項4に
記載の発明によれば、支持脚23がベースプレート25
aと該ベースプレート25aに固定されたネジ付き支柱
29と、によって構成されたので、極めて簡便な構造の
支持フレーム20により、固定床30または支持フレー
ム20と渡り板20との接続部の付設状況を改善した渡
り床1を実施できる。特に支持脚23が設置されるコン
クリート床50等の基部の水平度、平坦度が優れている
場合には、安価で実用的な調節手段23を備えた渡り床
1を提供できる。
【0026】請求項5に記載の発明によれば、支持フレ
ーム20が、溝型鋼21の互いに直交するX、Y、Z方
向の位置とX・Z平面内での姿勢について、下フランジ
25Bにおいては大略の、上フランジ25Uにおいては
微細な、調節機能を夫々に備えたので、固定床30また
は支持フレーム20と渡り板10との接続部の付設状況
が美麗で組立作業性に優れた渡り床1を実施できる。即
ち、コンクリート床50の水平度及び平坦度の乱れのみ
ならず、溝型鋼21の部分的な成形誤差や、固定床30
または支持フレーム20の不正確さ、或いは床荷重によ
る変位を含めて、大略の調節と微細な調節との2段の調
節機能を備え、最大限の調節機能を有する調節手段23
を構成している。そして、安全で美麗な仕上がりを手際
よく達成することが可能で、調節結果が長期にわたり維
持される渡り床1を提供できる。請求項6に記載の発明
によれば、滑り材の存在により、仮に緩衝材と免震床と
が接触しても、免震装置の作動時の両者間の干渉を最小
限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の渡り床1の一実施例を示す側断面図。
【図2】同渡り床を有する免震床の全体的説明図。
【図3】本発明の渡り床1の他の実施例を示す側断面
図。
【図4】本発明の渡り床1の、特に支持フレーム20に
関するさらに別の実施例を示す側断面図およびその上下
フランジ部の平面図。
【図5】渡り床1の渡り方向の範囲を示す説明図。
【符号の説明】
1 渡り床 10 渡り板 10a 調整板 11 ビス 11H ビス穴 11T ビス用ネジ穴 12 緩衝材 20 支持フレーム 21 溝型鋼 22 固定ボルト 22N 固定ナット(調整ナット) 22H 固定ボルト用穴 22S テーパ座金 22tS テーパ座金 22T 固定タップ 23 支持脚 24 調節手段 25 ベースプレート 25a ベースプレート 25e 調整材 25U 上フランジ 25B 下フランジ 26 支柱 26a ネジ付き支柱 27 姿勢ボルト 27T 姿勢タップ 27P 尖り 28 三脚ボルト 28T 三脚タップ 28P 尖り 30 固定床 40 免震床 42 水平二次元免震装置 50 コンクリート床 51 アンカボルト 51N ナット 51H ボルト穴 51S 座金 60 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 克弘 東京都港区西新橋三丁目7番1号 東芝プ ラント建設株式会社内 (72)発明者 藤本 滋 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建屋のコンクリート床等の基部に設置さ
    れて水平方向のみに許容最大振幅aを有する水平二次元
    免震装置に支持された免震床と、 同一基部に敷設され、免震床の周囲に少なくとも許容最
    大振幅の水平可動空間を設けてこれを矩形に囲む固定床
    または支持フレームと、 前記免震床と、固定床または支持フレームとの間を塞い
    で横断歩行者用の床面を構成する渡り床と、を具備する
    ものにおいて、 固定床または支持フレームに渡り板の一端部が片持ち固
    定され、その他端部が前記免震床上に小隙を有して対向
    されたことを特徴とする水平二次元免震床への渡り床。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 渡り板の前記他端部の下面に、免震床に近接して、緩衝
    材が設けられ、 渡り板上の歩行者の歩行時の荷重の一部がその緩衝材を
    介して免震床に伝えられるとともに、非歩行時で且つ免
    震装置の作動時には、渡り板の荷重が免震床に伝わらな
    いように構成したことを特徴とする水平二次元免震床へ
    の渡り床。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 支持フレームが、 免震床の縁に沿って互いに離間して基部に立設固定さ
    れ、その上端部に外ネジが形成された複数本の支持脚
    と、 下面に穿設されたボルト孔に夫々の支持脚の上端部が貫
    通して支持され、上面に前記渡り床の一端部が固定され
    る溝型鋼と、 を具備し、前記支持脚の上端部に螺着された一対のナッ
    トに、前記溝型鋼のボルト孔の孔縁部が挟持され、上下
    位置が自在に調整固定される水平二次元免震床への渡り
    床。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 支持脚が、ベースプレートと、ベースプレートに固定さ
    れた外ネジ付きの固定ボルトと、によって構成され、固
    定ボルトを挿通する溝型鋼の位置と姿勢とが、テーパ座
    金を介して固定ボルトに螺合するナットによって調整さ
    れる調節手段を備えたことを特徴とする水平二次元免震
    床への渡り床。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 支持脚の上下両端に互いに平行な上フランジと下フラン
    ジとを備え、 その上フランジに、溝型鋼締結用の固定ボルトを螺合さ
    せるタップが設けられ、かつ上フランジの平面方向に離
    間した2本の姿勢ボルトを下方から螺合貫通させ、 下フランジの円周方向に離間して配置された3本の三脚
    ボルトを上方から螺合貫通させ、 かつ下フランジの中心部にアンカボルトを挿通させるボ
    ルト穴を備えることにより、溝型鋼の位置と姿勢の調節
    手段とすることを特徴とする水平二次元免震床への渡り
    床。
  6. 【請求項6】 請求項2において、 免震床に対向して、緩衝材の表面に滑り材が存在する水
    平二次元免震床への渡り床。
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