JP2000160138A - 研磨用組成物 - Google Patents
研磨用組成物Info
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Abstract
縁膜に対する研磨速度が小さく、高い選択比を有する研
磨用組成物の提供。 【解決手段】 下記(A1)〜(C)の成分を含んでな
ることを特徴とする研磨用組成物。 (A1)二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、窒化ケイ素、炭化
ケイ素、および二酸化マンガンからなる群より選ばれる
少なくとも1種類の研磨材、(A2)25℃における標
準電極電位が0.5V以上である酸化反応を起こし得る
化学種を含んでなる酸化剤、(B)アルコール性水酸基
含有化合物、および(C)水。
Description
スク、各種メモリーハードディスク用基盤の研磨に使用
される研磨用組成物に関し、特に半導体産業などにおけ
るテバイスウェーファーの表面平坦化加工に好適な研磨
用組成物およびこの組成物を用いた研磨方法に関するも
のである。
ーファーのプロセス加工時において、いわゆる化学的・
機械的研磨(CMP)技術が適用されている金属配線の
研磨において高効率であり、高選択性を有し、かつ、優
れた研磨表面の形成に適用可能な研磨用組成物およびこ
の組成物を用いた研磨方法に関するものである。
るハイテク製品の進歩は目覚ましく、これに使用される
部品、たとえばULSIは、年々高集積化・高速化の一
途をたどっている。これに伴い、半導体装置のデザイン
ルールは年々微細化が進み、デバイス製造プロセスでの
焦点深度は浅くなり、パターン形成面に要求される平坦
性は厳しくなってきている。
に対処するため、デバイスの多層化による配線長の短縮
が行われているが、形成されたパターン表面の段差が多
層化の障害として問題化してきている。
たり、そのプロセス中で段差を取り除くための所望表面
の平坦化を行うことが必要であり、この手法として、こ
れまではスピンオングラス、レジストエッチバックおよ
びその他の平坦化法が用いられてきた。
は可能であるが、次世代デバイスに要求されるグローバ
ルプレナリゼーション(完全平坦化)を達成することは
困難な状況であり、現在では機械的研磨と化学的研磨と
を組み合わせたメカノケミカル研磨(Chemical Mechani
cal Polishing、以下「CMP」という)加工による平
坦化が検討されるようになってきた。
ニウム膜、銅膜等の金属配線層の研磨は特に重要な役割
を果たす。すなわち、金属配線層のCMP加工には、配
線およびバリア層として用いられる金属膜に対する研磨
速度は大きく、同時に、二酸化ケイ素膜等の絶縁膜に対
する研磨速度は小さいことが要求される。従って、この
要件を満たすため、化学的研磨と機械的研磨とのバラン
スがよい研磨条件および研磨用組成物が必要となる。特
に化学的な因子はこの用件を満たすため重要であり、こ
れまで様々な提案がなされている。
成物の中に含有させる手法が一般的である。つまり、金
属膜表面を酸化剤で酸化させ、その化学反応によって被
研磨物表面に生じた脆性酸化膜層をセラミックス粉末な
どの研磨材で機械的に除去する。ここで用いられる酸化
剤としては、鉄塩、セリウム塩、過酸化水素、ならびに
重クロム酸、過マンガン酸、次亜塩素酸、およびそれら
の塩、または、金属膜に対し化学的な作用を及ぼしうる
研磨材、具体的には、セリア、酸化マンガン、酸化鉄、
酸化クロム、およびその他が知られている。
の酸化剤を用いることにより、金属膜に対する研磨速度
は大きくなるが、二酸化ケイ素膜などの絶縁膜に対する
研磨速度はほとんど変化しない。すなわち、金属膜に対
しては、酸化剤による化学的作用と研磨材による機械的
作用の組み合わせにより、研磨速度が大きくなるが、絶
縁膜に対しては酸化剤の化学的作用は小さいものの、研
磨材の機械的作用による研磨速度がほぼ維持される。こ
のため、金属膜の研磨速度に対する絶縁膜の研磨速度の
比(以下、「選択比」という)は改良されるものの、こ
の選択比は高々10程度にしかならなかった。
めになされたものである。すなわち、金属膜を研磨する
速度が大きく、一方で絶縁膜を研磨する速度が小さく、
選択比が大きな研磨用組成物を提供することを目的とす
るものである。
分野としては、例えば、半導体産業におけるデバイスウ
ェーファーのCMP加工があげられる。その中でも、金
属膜に対する大きな研磨速度と絶縁膜に対する小さな研
磨速度の両立を要求される加工に好適である。特に、タ
ングステン、アルミニウム、チタン、タンタル、窒化タ
ングステン、窒化アルミニウム、窒化チタン、窒化タン
タル、窒化タングステン、およびその他の金属膜を被研
磨層とし、二酸化ケイ素膜、窒化ケイ素膜、BPSG膜
およびその他の絶縁膜をストッパーとする半導体デバイ
スの研磨において好適である。
含んでなること、を特徴とするものである。 (A1)二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、窒化ケイ素、炭化
ケイ素、および二酸化マンガンからなる群より選ばれる
少なくとも1種類の研磨材、(A2)25℃における標
準電極電位が0.5V以上である酸化反応を起こし得る
化学種を含んでなる酸化剤、(B)アルコール性水酸基
含有化合物、および(C)水。
記の成分を含んでなること、を特徴とするものである。 (A)25℃における標準電極電位が0.5V以上であ
る酸化反応を起こし得る化学種を含んでなる研磨材、
(B)アルコール性水酸基含有化合物、および(C)
水。
る速度が大きい一方で絶縁膜を研磨する速度が小さく、
高い選択比を有する研磨用組成物が提供される。
材は、いわゆる砥粒としての役割を果たし、CMP加工
における機械的研磨の一翼を担うものである。すなわ
ち、研磨材は、後述の各種の化合物成分により被研磨面
に形成された脆性層を機械的に除去するものである。
て、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウム、
酸化チタン、窒化ケイ素、酸化ジルコニウム、炭化ケイ
素、および二酸化マンガンからなる群から選ばれる少な
くとも1種類を含んでなる。
ダルシリカ、フュームドシリカ、およびその他の、製造
法や性状の異なるものが多種存在する。
−アルミナ、θ−アルミナ、κ−アルミナ、およびその
他の形態的に異なるものがある。また製造法からフュー
ムドアルミナと呼ばれるものもある。
と4価のもの、また結晶系から見て、六方晶系、等軸晶
系、および面心立方晶系のものがある。
単斜晶系、正方晶系、および非晶質のものがある。ま
た、製造法からフュームドジルコニアと呼ばれるものも
ある。また、カルシウム、マグネシウム、あるいはイッ
トリウムを固溶させ、結晶内の一部を立方晶系として安
定化させた、いわゆる部分安定化ジルコニア、さらには
それら元素の固溶量を増し、全ての結晶を立方晶として
完全に安定化させた、いわゆる完全安定化ジルコニアな
どもある。
チタン、三酸化二チタン、二酸化チタンおよびその他の
ものがある。また製造法からフュームドチタニアと呼ば
れるものもある。
ケイ素、アモルファス窒化ケイ素、およびその他の形態
的に異なるものがある。
る。
酸化マンガン、β−二酸化マンガン、γ−二酸化マンガ
ン、δ−二酸化マンガン、ε−二酸化マンガン、η−二
酸化マンガン、およびその他がある。
のものを任意に、必要に応じて組み合わせて、用いるこ
とができる。組み合わせる場合には、その組み合わせ方
や使用する割合は特に限定されない。
における研磨用組成物中の研磨材の沈殿を低減させ、か
つ被研磨物に研磨材起因のスクラッチが発生することを
防止するため、研磨材としては粒子径の揃った、しかも
粒子径が小さなコロイド状のものを用いるのが好まし
い。すなわち、二酸化ケイ素を用いる場合、フュームド
シリカおよび/またはコロイダルシリカであることが好
ましく、アルミナを用いる場合、フュームドアルミナお
まび/またはコロイダルアルミナであることが好まし
い。
作用により被研磨面を研磨するものである。このうち二
酸化ケイ素の粒子径は、BET法により測定した表面積
から求められる平均粒子径で一般に0.005〜0.5
μm、好ましくは0.01〜0.2μm、である。ま
た、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタ
ン、窒化ケイ素、炭化ケイ素、および二酸化マンガンの
粒子径は、BET法により測定した平均粒子径で一般に
0.01〜10μm、好ましくは0.05〜3μm、で
ある。さらに、酸化セリウムの粒子径は、走査型電子顕
微鏡により観察される平均粒子径で、一般に0.01〜
10μm、好ましくは0.05〜3μm、である。
た範囲を超えて大きいと、被研磨面の表面粗さが大きか
ったり、スクラッチが発生したりするなどの間題があ
り、逆に、ここに示した範囲よりも小さいと研磨速度が
極端に小さくなってしまい実用的でない。
材の含有量は、一般に0.5〜15体積%、好ましくは
1〜10体積%、である。研磨材の含有量が少なすぎる
場合、化学的作用が強くなり、絶縁膜を研磨する速度は
小さくなるが、金属膜を研磨する速度も小さくなり、そ
の結果選択比が小さくなってしまい好ましくない。一
方、研磨材の含有量が多すぎる場合、機械的研磨の作用
が強くなり、金属膜だけでなく絶縁膜を研磨する速度も
大きくなり、その結果選択比が小さくなってしまい好ま
しくない。
は、25℃における標準電極電位が0.5V以上である
酸化反応を起こし得る化学種を含んでなる酸化剤を含ん
でなる。
すべての化学種が標準状態にあるときに、下記の式で表
される。 E0=−△G0/nF=(RT/nF)lnK ここで、△G0は酸化反応の標準ギブスエネルギー変
化、Kはその平行定数、Fはファラデー定数、Tは絶対
温度、nは酸化反応に関与する電子数である。従って、
標準電極電位は温度により変動するので、本発明におい
ては25℃における標準電極電位を採用する。
例は、例えば下記の通りである。 Fe3++e−=Fe2+ 0.771V Ce4++e-=Ce3+ 1.74V H2O2+2H++2e-=2H2O 1.77V Cr2O7 2-+14H++6e-=2Cr3++7H2O 1.29V MnO4 -+8H++5e-=Mn2++4H2O 1.51V HClO+H++e-=0.5Cl2+H2O 1.63V 従って、本発明の第1の研磨用組成物に用いることので
きる酸化剤としては、鉄(III)塩、セリウム(I
V)塩、および過酸化水素、ならびに重クロム酸、過マ
ンガン酸、次亜塩素酸、およびそれらの塩、からなる群
から選ばれる少なくとも1種類であることが好ましい。
具体的には、鉄(III)塩としては、硝酸鉄(II
I)、硫酸鉄(III)、塩化鉄(III)、クエン酸
鉄(III)、シュウ酸鉄(III)、フマル酸鉄(I
II)、乳酸鉄(III)、過塩素酸鉄(III)、ヘ
キサシアノ鉄(III)酸アンモニウム、ヘキサシアノ
鉄(III)酸カリウム、硫酸鉄(III)アンモニウ
ム、および硫酸鉄(III)カリウムが、またセリウム
(IV)塩としては、硫酸セリウム(IV)、硫酸セリ
ウム(IV)アンモニウム、および硫酸セリウム(I
V)カリウム、からなる群から選ばれる少なくとも1種
類であることが好ましい。また、重クロム酸、過マンガ
ン酸、および次亜塩素酸の塩としては、アンモニウム
塩、カリウム塩、およびナトリウム塩からなる群から選
ばれる少なくとも1種類であることが好ましい。
の酸化物を任意に、必要に応じて組み合わせて、用いる
ことができる。組み合わせる場合には、その組み合わせ
方や使用する割合は特に限定されない。
対する酸化作用の程度が変化するので、適切な含有量を
決定する必要がある。添加量は、研磨用組成物の全重量
を基準にして、一般に0.1〜20重量%、好ましくは
1〜15重量%、である。酸化剤の添加量がこの範囲よ
りも少ないと、金属膜に対する研磨速度の増大効果が十
分に発現せず、逆に添加量がこの範囲よりも多いと絶縁
膜を研磨する速度まで大きくなってしまうため、選択比
改良の効果が発現しないことがあり注意が必要である。
成物は、25℃における標準電極電位が0.5V以上で
ある酸化反応を起こし得る化学種を含む研磨材(以下、
「酸化性研磨材」という)を含んでなる。
て、被研磨面に対して機械的研磨作用を及ぼす砥粒であ
ると同時に、被研磨面に酸化作用をも及ぼすものであ
る。ここで、酸化作用は研磨材固形分中に含まれている
化学種が研磨用組成物の液相に溶出して、被研磨面に作
用するものと考えられる。このような化学種としては、
例えばCe4+、MnO4 -、Fe3+、Cr2O7 2-およびそ
の他が挙げられ、これらを放出し得るものが前記の酸化
性研磨材である。酸化性研磨材の具体的な例としては、
酸化セリウム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化クロム、お
よびそれらの混合物が挙げられる。これらの酸化物は、
25℃における標準電極電位が0.5V以上である酸化
反応を起こし得る化学種を供給し得るものであれば、そ
の成分中に中における金属の価数は限定されない。これ
は、酸化物中には、価数の異なる金属が存在することが
普通であり、酸化物中の電子の移動によって、特定原子
の価数は一定ではないためである。しかしながら、本発
明の効果をより強く発現させるためには、酸化性の化学
種、すなわちより価数の高い金属、をより多く含むもの
が好ましい。従って、酸化セリウム(IV)、酸化マン
ガン(IV)、酸化マンガン(III)、酸化鉄(II
I)、酸化クロム(III)、および酸化クロム(VI)か
らなる群より選ばれる少なくとも1種類であることが好
ましい。
のものを任意に、必要に応じて組み合わせて、用いるこ
とができる。組み合わせる場合には、その組み合わせ方
や使用する割合は特に限定されない。また、必要に応じ
て、前記した第1の研磨用組成物に用いることのできる
研磨材または酸化剤を組み合わせることもできる。
期間中における研磨用組成物中の研磨材の沈殿を低減
し、かつ被研磨物に研磨材起因のスクラッチが発生する
ことを防止するため、研磨材としては粒子径の揃ったし
かも粒子径が小さなコロイド状のものを用いるのが好ま
しい。
作用により被研磨面を研磨する効果と、化学的作用によ
り被研磨面を研磨する効果を併せ持つものである。した
がって、それらのバランスによって、有効な粒子径は変
化するものであるが、一般に、BET法により測定した
表面積から求められる平均粒子径で一般に0.005〜
1μm、好ましくは0.01〜0.1μm、である。
た範囲を超えて大きいと、研磨された表面の表面粗さが
大きかったり、スクラッチが発生したりするなどの間題
があり、逆に、ここに示した範囲よりも小さいと研磨速
度が極端に小さくなってしまうので注意が必要である。
材の含有量は、酸化性研磨材の有する機械的作用と化学
的作用のバランスによって最適に選択されるが、研磨用
組成物に対し、一般に0.5〜15体積%、好ましくは
1〜10体積%の範囲内、である。
の第1の研磨用組成物および第2の研磨用組成物は、ア
ルコール性水酸基含有化合物を含んでなる。本発明の研
磨用組成物において、このアルコール性水酸基含有化合
物は絶縁膜に対する研磨速度を抑制して、選択比を改良
する効果を与えるものである。ここで、このような効果
が得られる理由は、アルコール性水酸基含有化合物が研
磨用組成物を親油化させ、研磨材粒子同士の接触に起因
する過度の機械的作用が軽減され、被研磨面に対する応
力が軽減されるためと考えられる。
は、アルコール性水酸基を有するものであれば、本発明
の効果を損なわない範囲で任意のものを用いることがで
きる。しかし、金属膜または絶縁膜を研磨する速度は、
アルコール性水酸基含有化合物の分子量に依存する傾向
がある。すなわち、分子量が大きい場合には、絶縁膜を
研磨する速度が抑制されるが、金属膜を研磨する速度も
抑制されることがあり、さらに溶媒である水との相溶性
が悪化し、研磨用組成物の保存安定性が悪くなることが
ある。逆に分子量が小さい場合には、水との相溶性はよ
くなるが、金属膜または絶縁膜に対する研磨速度抑制の
効果が小さくなることがある。このため、本発明の研磨
用組成物に用いるアルコール性水酸基含有化合物の分子
量は、一般に80〜100,000であることが好まし
い。
としては、具体的にはペンチルアルコール、イソペンチ
ルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコー
ル、オクチルアルコール、ノニルアルコール、エチレン
グリコール、プロピレングリール、ブタンジオール、ペ
ンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオー
ル、オクタンジオール、ノナンジオール、グリセリン、
ブタントリオール、ペンタントリオール、ヘキサントリ
オール、ヘプタントリオール、オクタントリオール、ノ
ナントリオール、ポリエチレングリコール、およびポリ
プロピレングリコールからなる群から選ばれる少なくと
も1種類であることが好ましい。また、前記化合物の
内、1分子中に複数の水酸基を有するもので、その一部
の水酸基をエステル化したものを使用することも可能で
ある。これらの内、研磨用組成物との相溶性の観点よ
り、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ブタント
リオール、ペンタントリオール、ポリエチレングリコー
ル、およびポリプロピレングリコールからなる群から選
ばれる少なくとも1種類であることが好ましい。
は、研磨用組成物の全重量を基準にして、一般に0.1
〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量%、である。
アルコール性水酸基含有化合物の含有量が、この範囲よ
りも少ないと、絶縁膜に対する研磨抑制効果が不十分と
なることがあり、逆にこの範囲よりも多いとアルコール
性水酸基含有化合物が研磨用組成物中に均一に分散しな
いことがある。
記各成分が正確にその役割を果たせるよう、不純物を極
力減らしたものであるのが好ましい。すなわち、イオン
交換樹脂にて不純物イオンを除去し、フィルターを通し
懸濁物を除去したもの、または、蒸留水が好ましい。
は、一般に上記の各成分、すなわち研磨材、酸化剤、お
よびアルコール性水酸基含有化合物、または酸化性研磨
材およびアルコール性水酸基含有化合物、を水に混合
し、溶解または分散させることにより調製する。ここ
で、混合、溶解または分散の方法は任意であり、例え
ば、翼式撹拌機による撹拌、または超音波分散を用いる
ことができる。これらの方法により、可溶性成分は溶解
し、不溶性成分は分散して、組成物は均一な分散液とな
る。
要に応じて、研磨材、または酸化剤をさらに配合するこ
ともできる。このような研磨材、および酸化剤は、前記
した本発明の第1の研磨材として挙げたものを任意に用
いることができる。
整するためにpH調整剤を添加し、その他の目的で各種
界面活性剤、およびその他を適宜混合することもでき
る。
成物の安定性の向上、使用安全性の向上、または各種法
規制への適合のために用いられる。本発明の研磨用組成
物のpHを下げるために用いるpH調整剤としては、塩
酸、硝酸、硫酸、およびその他が挙げられる。一方、p
Hを上げる目的のために用いるものとしては、例えば水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、および
その他が挙げられる。本発明の研磨用組成物は、pHに
関して特に制限されないが、一般にはpH1〜7に調整
される。
粘剤、消泡剤、起泡剤、撥水剤、およびその他が挙げら
れる。分散剤として用いられる界面活性剤は、一般的に
はスルホン酸系、リン酸系、カルボン酸系、または非イ
オン系のものが挙げられる。
り、各添加物の混合順序や混合方法等は特に限定される
ものではない。
原液として調製して貯蔵または輸送などをし、実際の研
磨加工時に希釈して使用することもできる。前述の好ま
しい濃度範囲は、実際の研磨加工時のものとして記述し
たものであり、このような使用方法をとる場合、貯蔵ま
たは輸送などをされる状態においてはより高濃度の溶液
となることは言うまでもない。
に説明するためのものである。なお、本発明はその要旨
を越えない限り、以下に説明する諸例の構成に限定され
るものではない。
材、酸化剤、およびアルコール性水酸基含有化合物を表
1に示す通りの材料および割合で混合して、実施例1〜
13および比較例1〜4の研磨用組成物を調製した。
にてタングステン膜を約10,000オングストローム
成膜した6インチシリコンウェーファー、および熱酸化
法により二酸化ケイ素膜を約9,000オングストロー
ム成膜した6インチシリコンウェーファーを使用し、そ
れぞれの成膜面を研磨した。
を用いて行った。研磨機の定盤にはポリウレタン製の積
層研磨パッド(ロデール社(米国)製IC−1000/
Suba400)を貼り付け、まずタングステン膜付ウ
ェーファーを装填して2分間研磨し、次に二酸化ケイ素
膜付ウェーファーに取り換えて同様に3分間研磨した。
定盤回転数40rpm、研磨用組成物供給量50cc/
min、ウェーファー回転数40rpmとした。
た後、研磨によるウェーファーの膜厚減を49点測定す
ることにより、各試験別に研磨速度を求めた。さらに、
タングステン膜(W膜)の研磨速度を二酸化ケイ素膜
(SiO2膜)のそれで除することにより選択比を求め
た。得られた結果は表2に示す通りであった。
磨用組成物(実施例1〜6)は、研磨材、または酸化剤
のいずれかを含まない研磨用組成物(比較例1または
2)に比べて、タングステン膜を研磨する速度が著しく
大きく、アルコール性水酸基含有化合物を含まない研磨
用組成物(比較例3)に比べて二酸化ケイ素膜を研磨す
る速度が著しく小さく抑えられていることがわかる。さ
らに、本発明の第1の研磨用組成物の選択比は、比較例
1〜3のいずれよりも優れていることもわかる。
13)は、アルコール性水酸基含有化合物を含まない研
磨用組成物(比較例4)に比べて二酸化ケイ素膜を研磨
する速度が小さく抑えられており、その選択比が著しく
改善されていることもわかる。
の研磨加工面を目視にて評価したところ、いずれの例に
おいても表面欠陥は見出されなかった。
度が大きく、一方、絶縁膜に対する研磨速度が小さく、
高い選択比を有する研磨用組成物が提供されることは
[発明の概要]の項に前記したとおりである。
Claims (14)
- 【請求項1】下記の成分を含んでなることを特徴とする
研磨用組成物。 (A1)二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化セリウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、窒化ケイ素、炭化
ケイ素、および二酸化マンガンからなる群から選ばれる
少なくとも1種類の研磨材、(A2)25℃における標
準電極電位が0.5V以上である酸化反応を起こし得る
化学種を含んでなる酸化剤、(B)アルコール性水酸基
含有化合物、および(C)水。 - 【請求項2】酸化剤が、鉄(III)塩、セリウム(I
V)塩、および過酸化水素、ならびに重クロム酸、過マ
ンガン酸、次亜塩素酸、およびそれらの塩からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種類である、請求項1に記載の
研磨用組成物。 - 【請求項3】鉄(III)塩が、硝酸鉄(III)、硫
酸鉄(III)、塩化鉄(III)、クエン酸鉄(II
I)、シュウ酸鉄(III)、フマル酸鉄(III)、
乳酸鉄(III)、過塩素酸鉄(III)、ヘキサシア
ノ鉄(III)酸アンモニウム、ヘキサシアノ鉄(II
I)酸カリウム、硫酸鉄(III)アンモニウム、およ
び硫酸鉄(III)カリウムからなる群から選ばれる少
なくとも1種類である、請求項2に記載の研磨用組成
物。 - 【請求項4】セリウム(IV)塩が、硫酸セリウム(I
V)、硫酸セリウム(IV)アンモニウム、および硫酸
セリウム(IV)カリウムからなる群から選ばれる少な
くとも1種類である、請求項2に記載の研磨用組成物。 - 【請求項5】二酸化ケイ素が、フュームドシリカおよび
コロイダルシリカの少なくとも1種類である、請求項1
〜4のいずれか1項に記載の研磨用組成物。 - 【請求項6】酸化アルミニウムが、フュームドアルミナ
およびコロイダルアルミナの少なくとも1種類である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の研磨用組成物。 - 【請求項7】アルコール性水酸基含有化合物の分子量が
80〜100,000である、請求項1〜6のいずれか
1項に記載の研磨用組成物。 - 【請求項8】アルコール性水酸基含有化合物が、ペンチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、ヘキシルアル
コール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノ
ニルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリ
ール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジ
オール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナン
ジオール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタント
リオール、ヘキサントリオール、ヘプタントリオール、
オクタントリオール、ノナントリオール、ポリエチレン
グリコール、およびポリプロピレングリコールからなる
群から選ばれる少なくとも1種類である、請求項1〜7
のいずれか1項に記載の研磨用組成物。 - 【請求項9】アルコール性水酸基含有化合物の含有量
が、研磨用組成物の全重量を基準として0.1〜10重
量%である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の研磨
用組成物。 - 【請求項10】下記の成分を含んでなることを特徴とす
る研磨用組成物。 (A)25℃における標準電極電位が0.5V以上であ
る酸化反応を起こし得る化学種を含んでなる研磨材、
(B)アルコール性水酸基含有化合物、および(C)
水。 - 【請求項11】研磨材が、酸化セリウム、酸化マンガ
ン、酸化鉄、および酸化クロムからなる群から選ばれる
少なくとも1種類である、請求項10に記載の研磨用組
成物。 - 【請求項12】アルコール性水酸基含有化合物の分子量
が、80〜100,000である、請求項10または1
1に記載の研磨用組成物。 - 【請求項13】アルコール性水酸基含有化合物が、ペン
チルアルコール、イソプロピルアルコール、ヘキシルア
ルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、
ノニルアルコール、エチレングリコール、プロピレング
リール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサン
ジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナ
ンジオール、グリセリン、ブタントリオール、ペンタン
トリオール、ヘキサントリオール、ヘプタントリオー
ル、オクタントリオール、ノナントリオール、ポリエチ
レングリコール、およびポリプロピレングリコールから
なる群から選ばれる少なくとも1種類である、請求項1
0〜12のいずれか1項に記載の研磨用組成物。 - 【請求項14】アルコール性水酸基含有化合物の含有量
が、研磨用組成物の全重量を基準として0.1〜10重
量%の範囲内である、請求項10〜13のいずれか1項
に記載の研磨用組成物。
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