JP2000159893A - ビニルエ―テル官能性オルガノポリシロキサン及びそれらの放射線硬化性シリコ―ン組成物としての使用法(2) - Google Patents

ビニルエ―テル官能性オルガノポリシロキサン及びそれらの放射線硬化性シリコ―ン組成物としての使用法(2)

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不活性ガスによる保護を必要とすることな
く、湿った空気中で良好な硬化速度を有する放射線硬化
性シリコーン組成物及びその製造方法を与える。 【解決手段】 (I)(a)少なくとも一種類のアルキ
ルトリアセトキシシランと、(b)水とを混合し、(I
I)前記(I)の生成物から酢酸を除去し、(III)
(c) ヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサンを
(II)の生成物に添加し、(IV)(III)の生成物から酢
酸を除去し、(V)(d)式、HOROCH=CH
2(式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する二価の炭
化水素基である)を有するビニルエーテル化合物を、
(IV)の生成物に添加し、そして(VI)(V)の生成物
から酢酸を除去する、ことを含むビニルエーテル官能性
オルガノポリシロキサンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビニルエーテル官
能性オルガノポリシロキサンの製造方法を与える。本発
明は、本発明の方法により得られたビニルエーテル官能
性オルガノポリシロキサン、陽イオン性光開始剤、遊離
ラジカル光開始剤、及びドデシルフェノールからなる放
射線硬化性シリコーン組成物も与える。本組成物は、珪
素原子を含まないビニルエーテル化合物を更に含んでい
てもよい。本放射線硬化性シリコーン組成物は、感圧性
接着剤の剥離に特に適した剥離性被覆組成物として有用
である。
【0002】
【従来の技術】被覆用途又は接着剤用途のための放射線
硬化性シリコーン組成物の硬化速度は、その組成物の有
効性を決定する非常に重要な因子である。遊離ラジカル
硬化性系に伴う問題は、酸素の存在下でそれらが阻止さ
れることである。従って、これらの系は、充分な硬化速
度を確実に与えるためには、コストがかかる不活性ガス
設備を必要とする。陽イオン性硬化系も一般的であり、
酸素阻止問題を起こさないが、水分に敏感な問題を有す
る。
【0003】これらの問題を解決するための研究が当分
野で報告されている。更に、ビニルエーテル官能性有機
珪素化合物を含有する放射線硬化性組成物も当分野で報
告されている。例えば、米国特許第4,617,238
号明細書には、(a)式、H 2C=CH−O−G−〔式
中、Gはアルキレン(例えば、プロピレン)、又は−O
−、二価フェニレン、又は置換二価フェニレン、又はそ
のようなヘテロラジカルの組合せから選択された少なく
とも一つの二価ヘテロラジカルによって中断されたアル
キレンである〕の少なくとも一つのSi−結合ビニルオ
キシ官能基を有するオルガノポリシロキサン、及び
(b)オニウム塩触媒、からなる光重合性組成物が記載
されている。白金触媒の存在下でアリル基及びビニルエ
ーテル基を有する化合物をオルガノポリシロキサンのS
iH基に付加(ヒドロシリル化)することにより、ビニ
ルエーテル基をオルガノポリシロキサン中へ導入する方
法が記載されている。この方法では、アリル基だけがS
iH基に付加されるのに対し、ビニルエーテル基は保存
され、それによって各SiH基に対し唯一つのビニルエ
ーテル基をシロキサン分子中へ、どの与えられた時間で
でも導入することができる。
【0004】欧州特許第0462389号公報は、Si
OC基によって結合されたオキシアルキレンビニルエー
テル基を有する熱硬化性オルガノポリシロキサンを教示
しており、ビニル基はアルキル基で置換されていてもよ
い。そこには、それら化合物の製造方法、封入材料中に
おける光化学的に熱硬化するポリシロキサンとしてのそ
れら化合物の用途、平らなキャリヤーのための非粘着性
被覆組成物としてのそれら化合物の用途、又はラジカ
ル、陽イオン、又はUV、又は電子放射を用いて熱硬化
することができる化合物中の変性添加剤としてのそれら
化合物の用途も教示されている。
【0005】米国特許第5,270,423号明細書に
は、SiOC結合により結合された一般式、−OR'O
CH=CHR''(式中、R'は二価の炭化水素基であ
り、R''は、水素、又は放射線硬化性組成物に有用なア
ルキルラジカルである)のシロキサン部分を有する有機
珪素化合物が記載されており、この場合それらは開始剤
と混合されている。それら組成物は、特にUV放射線硬
化性被覆として有用である。
【0006】米国特許第5,594,042号明細書に
は、紫外線又は電子ビーム放射線に露出すると硬化す
る、ビニルエーテル官能性シロキサン及び芳香族ヨード
ニウム塩又は芳香族スルホニウム塩光開始剤からなる放
射線硬化性組成物が記載されている。ビニルエーテル基
は、SiOC結合によりシロキサンの珪素原子に結合し
ており、光開始剤は、好ましくはスルホン酸のジアリー
ルヨードニウム塩又はスルホン酸のトリアリールスルホ
ニウム塩であるとして記載されている。
【0007】米国特許第5,629,095号明細書に
は、ビニルエーテル官能性シロキサン樹脂、ビニルエー
テル官能性シロキサン樹脂及び光開裂性酸からなる放射
線硬化性被覆組成物、及び前記放射線硬化性被覆組成物
を基体に適用し、次にその被覆を硬化するのに充分な量
の放射線にその被覆を露出することにより得られた被覆
物品が記載されている。シロキサン樹脂中のビニルエー
テル基は、SiOC結合により珪素原子に結合してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上に記載した組成物と
は対照的に、本発明は、不活性ガスによる保護を必要と
することなく、湿った空気中でも良好な硬化速度を有す
る放射線硬化性シリコーン組成物を与える。
【0009】本発明は、ビニルエーテル官能性オルガノ
ポリシロキサンの製造方法も与える。
【0010】本発明は、本発明の方法により得られたビ
ニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン、陽イオン
性光開始剤、遊離ラジカル光開始剤、及びドデシルフェ
ノールを含む放射線硬化性シリコーン組成物も与える。
本発明のその放射線硬化性シリコーン組成物は、珪素原
子を含まないビニルエーテル化合物を更に含んでいても
よい。
【0011】本発明は、剥離性被覆組成物として有用
で、感圧性接着剤の剥離に適切で、湿った空気中で良好
な硬化速度を有する放射線硬化性シリコーン組成物を与
える。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のビニルエーテル
官能性オルガノポリシロキサンの製造方法は、(I)
(a)少なくとも一種類のアルキルトリアセトキシシラ
ンと、(b)水とを混合し、(II)前記(I)の生成物
から酢酸を除去し、(III)(c)少なくとも一種類のヒ
ドロキシ末端ポリジオルガノシロキサンを(II)の生成
物に添加し、(IV)(III)の生成物から酢酸を除去し、
(V)(d)式HOROCH=CH2(式中、Rは1〜
20個の炭素原子を有する二価の炭化水素基である)を
有するビニルエーテル化合物を(IV)の生成物に添加
し、そして(VI)(V)の生成物から酢酸を除去する、
ことを含む。
【0013】工程(I)は、(a)少なくとも一種類の
アルキルトリアセトキシシランと、(b)水とを混合す
ることからなる。アルキルトリアセトキシシラン(a)
の例は、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセ
トキシシラン、プロピルトリアセトキシシラン、ブチル
トリアセトキシシラン、ヘキシルトリアセトキシシラ
ン、オクチルトリアセトキシシラン、デシルトリアセト
キシシラン、それらの組合せである。好ましくは、成分
(a)は、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリア
セトキシシラン、又はメチルトリアセトキシシランとエ
チルトリアセトキシシランとの混合物から選択される。
もしメチルトリアセトキシシランとエチルトリアセトキ
シシランとの混合物を用いるならば、一般に1対99、
好ましくは40対60のメチルトリアセトキシシラン対
エチルトリアセトキシシランの重量比で用いられる。
【0014】水(b)は、奇麗な水であるのが好ましい
が、最も好ましくは蒸留水、脱イオン水、又は蒸留水と
脱イオン水との混合物である。
【0015】一般に、成分(a)及び(b)は、成分
(a)対成分(b)のモル比が1.2:1〜2:1、好
ましくは1.5:1〜2:1になるような量で存在す
る。
【0016】工程(II)は、(I)の生成物から酢酸を
ストリッピングすることからなる。揮発性成分を除去す
る方法は当分野でよく知られており、更に詳細な説明は
ここでは不必要であろう。揮発性成分を除去するどのよ
うな方法でも本発明で用いることができ、そのような方
法の例は、加熱、加熱及び真空の適用、分子蒸留、回転
蒸発器、及び薄膜蒸発器によるものである。本発明の方
法では、(I)の生成物を真空中で少なくとも70℃の
温度に加熱することにより酢酸を除去するのが好まし
い。
【0017】工程(III)は、(c)少なくとも一種類の
ヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサンを(II)の生
成物に添加することからなる。ヒドロキシ末端ポリジオ
ルガノシロキサンの例は、式HO−(R1 2SiO)n−H
(式中、各R1は、1〜20個の炭素原子を有する一価
炭化水素基であり、nは、ヒドロキシ末端ポリジオルガ
ノシロキサンの粘度が5〜50,000mm2/sにな
るような値である)を有する化合物である。R1の一価
炭化水素基の例は、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシル、オクチル及びデシルのようなアルキル
基;シクロヘキシルのような脂環基;フェニル、トリル
及びキシリルのようなアリール基;ベンジル及びフェニ
ルエチルのようなアラルキル基;及びビニル、アリル、
メタリル、ブテニル、ヘキセニル、オクテニル、シクロ
ヘキセニル及びスチリルのようなオレフィン系炭化水素
である。アルケニル基は、末端が不飽和であるのが好ま
しい。Rがメチルであるのが極めて好ましい。一価炭化
水素基は、その水素原子の少なくとも一つが、フッ素、
塩素、又は臭素のようなハロゲンで置換されている上で
述べたどのような一価炭化水素基でもよく、これらの一
価炭化水素基の例は、CF3CH2CH2−及びC49
2CH2−である。各Rは、希望に従い同じでも異なっ
ていてもよい。ヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサ
ンの二つ以上の異なった種類のものの組合せを用いても
よい。好ましくは、(c)は、一般に5〜50,000
mm2/s、好ましくは10〜1,000mm2/sの粘
度を有するヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサンであ
るか、又は上記ヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン
の二種類以上の組合せである。二種類以上のヒドロキシ
末端ポリジオルガノシロキサンの組合せを用いる場合、
それらは混合物として工程(II)の生成物に添加する
か、又は工程(II)の生成物に順次添加してもよい。
【0018】一般に成分(c)は、ヒドロキシ基対アセ
トキシ基のモル比が1.2:1〜2:1、好ましくは
1.5:1〜2:1になるような量で存在する。
【0019】工程(IV)は、(III)の生成物から酢酸を
除去することからなる。(III)の生成物から酢酸を除去
する方法は、工程(II)について、その好ましい態様を
含めて上に記述した通りである。本発明の方法では、
(III)の生成物を真空中で70℃より高い温度に加熱す
ることにより酢酸を除去するのが好ましい。
【0020】工程(V)は、(d)式HOROCH=C
2(式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する二価の
炭化水素基である)を有するビニルエーテル化合物を、
(IV)の生成物へ添加することからなる。Rとして適切
な二価の炭化水素基の例は、エチレン、プロピレン、ブ
チレン、ペンチレン、トリメチレン、2−メチルトリメ
チレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、3−エチル
−ヘキサメチレン、オクタメチレン、−CH2(CH3)C
H−、−CH2CH(CH3)CH2−、−(CH 2)18−の
ようなアルキレン基、及びシクロヘキシレンのようなシ
クロアルキレン、フェニレンのようなアリーレン基、ベ
ンジレンのような二価の炭化水素基の組合せである。一
つ以上の水素原子が、フッ素、塩素、又は臭素のような
ハロゲンにより置換されている二価のハロ炭化水素基、
例えば、CH2CH2CF2CF2CH2CH2−のような基
もRとして適切である。Rはブチレンであるのが好まし
い。
【0021】一般に、成分(d)は、ビニルエーテル基
対アセトキシ基のモル比が0.9:1〜1.1:1、好
ましくは0.95:1〜1:1になるような量で存在す
る。
【0022】工程(VI)は、(V)の生成物から酢酸を
除去することからなる。(V)の生成物から酢酸を除去
する方法は、工程(II)について、その好ましい態様を
含めて上で述べた通りである。本発明の方法では、
(V)の生成物を真空中70℃より高い温度へ加熱する
ことにより酢酸を除去するのが好ましい。
【0023】本発明の方法は、工程(II)の前に、水溶
性非反応性希釈剤を添加することを更に含んでいてもよ
い。水溶性非反応性希釈剤の例は、テトラヒドロフラ
ン、塩化メチレン、アセトン、ジエチルエーテル、ジオ
キサン、及びアセトニトリルである。希釈剤はテトラヒ
ドロフランであるのが好ましい。
【0024】水溶性非反応性希釈剤は、水溶性希釈剤対
水の重量比が0.1:1〜10:1、好ましくは8:1
〜10:1になるような量で添加する。
【0025】本発明の方法は、(VI)の生成物に水を添
加することを更に含んでいてもよい。水は奇麗な水であ
るのが好ましいが、最も好ましくは蒸留水、脱イオン
水、又は蒸留水と脱イオン水との混合物である。(VI)
の生成物に添加する水の量は、水対アセトキシ基のモル
比が1:1〜1.5:1、好ましくは1:1〜1.1:
1になるような量で存在する。
【0026】本発明は、更に、(A)(I)(a)少な
くとも一種類のアルキルトリアセトキシシランと、
(b)水とを混合し、(II)前記(I)の生成物から酢
酸を除去し、(III)(c)ヒドロキシ末端ポリジオルガ
ノシロキサンを(II)の生成物に添加し、(IV)(III)
の生成物から酢酸を除去し、(V)(d)式HOROC
H=CH2(式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する
二価の炭化水素基である)を有するビニルエーテル化合
物を、(IV)の生成物に添加し、そして(VI)(V)の
生成物から酢酸を除去することを含む方法により得られ
たビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン、
(B)陽イオン性光開始剤、(C)遊離ラジカル光開始
剤、及び(D)ドデシルフェノール、を含む放射線硬化
性シリコーン組成物に関する。ビニルエーテル官能性オ
ルガノポリシロキサンを得る方法は、更に工程(II)の
前に水溶性非反応性希釈剤を添加することを含んでいて
もよい。ビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン
を得る方法は、更に(VI)の生成物に水を添加すること
を含んでいてもよい。
【0027】成分(A)に関し、工程(I)−(VI)及
び成分(a)−(d)及び水溶性非反応性希釈剤は、本
発明の方法で、好ましい態様及びこれらの量を含めて上
に記述した通りである。
【0028】本発明の目的にとって、20〜99重量%
のビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン(A)
を使用するのが好ましく、85〜90重量%を用いるの
が極めて好ましい。前記重量%は、放射線硬化性シリコ
ーン組成物の全重量に基づいている。
【0029】本発明の組成物中の成分(B)は、陽イオ
ン性光開始剤である。適当な陽イオン性光開始剤は、オ
ニウム塩、スルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ス
ルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ボロン酸(bor
onic acid)のジアリールヨードニウム塩、又はボロン酸
のトリアリールスルホニウム塩から選択される。
【0030】オニウム塩は、R3 2+MXn -、R3 3+
n -、R3 3Se+MXn-、R3 4+MXn-、又はR3 4N+
MXn -(式中、各R3は1〜30個の炭素原子を有する
有機基であり、例えば、6〜20個の炭素原子を有する
芳香族炭素環式基である)からなる群から選択されるの
が好ましい。各R3は、1〜4個の一価炭化水素基、例
えば、1〜8個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜
8個の炭素原子を有するアルキル基、ニトロ、クロロ、
ブロモ、シアノ、カルボキシル、メルカプト、及び芳香
族複素環式基(例えばピリジル、チオフェニル、及びピ
ラニル)で置換されていてもよい。上記式中の記号Mは
金属又はメタロイドであり、それには遷移金属が含ま
れ、例えばSb、Fe、Sn、Bi、Al、Ga、I
n、Ti、Zr、Sc、V、Cr、Mn、Cs、稀土類
金属、例えば、ランタニド(例えばCd、Pr及びN
d)及びメタロイド(例えばB、P及びAs)が含まれ
る。MXn -は非塩基性非求核性陰イオン、例えば、BF
4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、SbCl6 -、HSO
4 -、ClO4 -、FeCl4 =、SnCl6 -及びBiCl5 =
である。
【0031】好ましいオニウム塩の例は、ビスジアリー
ルヨードニウム塩、例えば、ヘキサフルオロ砒酸ビス
(ドデシルフェニル)ヨードニウム、ヘキサフルオロア
ンチモン酸ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム、及
びヘキサフルオロアンチモン酸ジアルキルフェニルヨー
ドニウムである。
【0032】陽イオン性光開始剤(B)として、スルホ
ン酸のジアリールヨードニウム塩、スルホン酸のトリア
リールスルホニウム塩、ボロン酸のジアリールヨードニ
ウム塩、及びボロン酸のトリアリールスルホニウム塩も
適切である。好ましいスルホン酸のジアリールヨードニ
ウム塩は、ペルフルオロアルキルスルホン酸のジアリー
ルヨードニウム塩及びアリールスルホン酸のジアリール
ヨードニウム塩である。好ましいペルフルオロアルキル
スルホン酸のジアリールヨードニウム塩の例は、ペルフ
ルオロブタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、
ペルフルオロエタンスルホン酸のジアリールヨードニウ
ム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸のジアリールヨ
ードニウム塩、及びトリフルオロメタンスルホン酸のジ
アリールヨードニウム塩である。好ましいアリールスル
ホン酸のジアリールヨードニウム塩の例は、p−トルエ
ンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ベンゼ
ンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、及び3−ニ
トロベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩で
ある。
【0033】好ましいスルホン酸のトリアリールスルホ
ニウム塩は、ペルフルオロアルキルスルホン酸のトリア
リールスルホニウム塩及びアリールスルホン酸のトリア
リールスルホニウム塩である。好ましいペルフルオロア
ルキルスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩の例
は、ペルフルオロブタンスルホン酸のトリアリールスル
ホニウム塩、ペルフルオロエタンスルホン酸のトリアリ
ールスルホニウム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸
のトリアリールスルホニウム塩、及びトリフルオロメタ
ンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩である。好
ましいアリールスルホン酸のトリアリールスルホニウム
塩の例は、p−トルエンスルホン酸のトリアリールスル
ホニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸のトリアリー
ルスルホニウム塩、ベンゼンスルホン酸のトリアリール
スルホニウム塩、及び3−ニトロベンゼンスルホン酸の
トリアリールスルホニウム塩である。
【0034】好ましいボロン酸のジアリールヨードニウ
ム塩及びボロン酸のトリアリールスルホニウム塩は、欧
州特許出願0562922に記載されているもののよう
な化合物である。好ましいボロン酸のジアリールヨード
ニウム塩には、ペルハロアリールボロン酸のジアリール
ヨードニウム塩が含まれ、好ましいボロン酸のトリアリ
ールスルホニウム塩は、ペルハロアリールボロン酸のト
リアリールスルホニウム塩である。
【0035】陽イオン性光開始剤(B)の量は、好まし
くは組成物の全重量に基づき0.1〜5重量%であり、
放射線硬化性シリコーン組成物の全重量に基づき1〜3
重量%で用いるのが極めて好ましい。
【0036】成分(C)は遊離ラジカル光開始剤であ
る。本発明の遊離ラジカル光開始剤は、ベンゾインアル
キルエーテルを例とするどのようなベンゾインでもよ
く、ジアルコキシアセトフェノン、ジクロロアセトフェ
ノン、及びトリクロロアセトフェノンを例とするアセト
フェノン、ベンジルケタールを例とするベンジル、キノ
ン、及びO−アシル化−α−オキシミノケトンでもよ
い。好ましくは、遊離ラジカル光開始剤は、式:
【0037】
【化3】
【0038】(式中、R'は、−H、アルコキシ基、又
はハロゲン原子から選択され、R''は−OH、アルコキ
シ基、又はハロゲン原子から選択され、R'''は、−
H、アルキル基、又はハロゲン原子から選択される。)
を有する化合物である。この化合物の好ましい態様は、
(i)R'が−Hであり、R''が−OHであり、R'''が
メチル又はフェニルである場合、(ii)R'が−Hであ
り、R''がアルコキシ基であり、R'''がフェニルであ
る場合(例えば、ベンゾインアルキルエーテルの場
合)、(iii)R'とR''が両方共アルコキシ基であり、
R'''がフェニルである場合(例えば、ベンジルケター
ルである場合)、(iv)R'とR''が両方共アルコキシ
基であり、R'''が−Hである場合(例えば、ジアルコ
キシアセトフェノンである場合)、及び(v)R'及び
R''が両方共−Clであり、R'''が−Cl又は−Hで
ある場合(例えば、ジ−及びトリ−クロロアセトフェノ
ンである場合)である。成分(C)がダロキュワー(Dar
ocure)(登録商標名)1173(2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)であるの
が組成物にとって特に好ましい。
【0039】遊離ラジカル光開始剤(C)の量は、組成
物の全重量に基づき0.5〜5重量%であるのが好まし
く、放射線硬化性シリコーン組成物の全重量に基づき1
〜3重量%用いるのが極めて好ましい。
【0040】本発明の組成物中の成分(D)は、ドデシ
ルフェノールである。本発明の目的にとって、「ドデシ
ルフェノール」とは、式、C122564OHを有する
化合物であるか、又は式、C122564OHを有する
化合物の異性体からなる混合物を意味する。
【0041】ドデシルフェノール(D)の量は、組成物
の全重量に基づき0.5〜10重量%であるのが好まし
く、放射線硬化性シリコーン組成物の全重量に基づき1
〜5重量%用いるのが極めて好ましい。
【0042】本発明の組成物は、(E)珪素原子を含ま
ないビニルエーテル化合物を更に含んでいてもよい。成
分(E)の例は、エチルビニルエーテル、プロピルビニ
ルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニ
ルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、
ジエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオー
ルモノビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテ
ル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、エチレングリ
コールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコール
メチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジ
ビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、
ポリ−THF−ジビニルエーテル290、プルリオール
(Pluriol)−E−200−ジビニルエーテル、シクロヘ
キシルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、t
−アミルビニルエーテル、エチレングリコールジビニル
エーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、
ヘキサンジオールモノビニルエーテル、テトラエチレン
グリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパン
トリビニルエーテル、アミノプロピルビニルエーテル、
及び2−ジエチルアミノエチルビニルエーテルである。
好ましくは成分(E)は、式、(CH2=CHOR4)d
5 4-d(式中、R4は、1〜20個の炭素原子を有する
二価の炭化水素基であり、R5は、水素又は1〜20個
の炭素原子を有する一価炭化水素基であり、dは、1〜
3の値を有する)を有する化合物である。一価及び二価
の炭化水素基は、ビニルエーテル官能性オルガノポリシ
ロキサンについて、その好ましい態様を含めて上で詳細
に述べた通りである。好ましくは、R4は、式、−(C
2)n−(式中、nは1〜20の値を有する)を有する
アルキレン基であり、dは1の値を有し、R5は水素で
ある。成分(E)は、式、CH2=CHO(CH2) 11
3を有する化合物(ドデシルビニルエーテル)である
のが極めて好ましい。
【0043】有機ビニルエーテル(E)の量は、1〜2
0重量部であるのが好ましく、放射線硬化性シリコーン
組成物100重量部当たり、1〜5重量部用いるのが極
めて好ましい。
【0044】本発明の組成物は、更に剥離変性剤を含ん
でいてもよい。好ましい剥離変性剤は、式:
【0045】
【化4】
【0046】〔式中、Rは1〜20個の炭素原子を有す
る一価炭化水素基であり、R6は、1〜8個の炭素原子
を有する一価炭化水素又は式−R7OCH=CH2(式
中、R7は2〜20個の炭素原子を有する二価の炭化水
素基である)を有する基から選択され、eは1〜3の値
を有し、fは0より大きく100より小さいモル%であ
り、gは0より大きく100より小さいモル%であり、
但しf+gは100モル%に等しく、1分子当たり少な
くとも一つの−OR7OCH=CH2基が存在するものと
する。〕を有するビニルエーテル官能性シロキサン樹脂
である。R6の一価炭化水素基及びR7の二価炭化水素基
は、その好ましい態様を含め、上で詳細に述べた通りで
ある。本発明の目的にとって、R6がメチル、R7がブチ
レンであり、eが1又は2の値を有するのが好ましい。
ビニルエーテル官能性シロキサン樹脂は、米国特許第
5,629,095号明細書に記載されており、それは
本発明の組成物中の剥離変性剤として有用なビニルエー
テル官能性シロキサン樹脂を教示している。
【0047】剥離変性剤の量は、放射線硬化性シリコー
ン組成物100重量部当たり、10〜80重量部である
のが好ましく、20〜50重量部用いるのが極めて好ま
しい。
【0048】本発明の放射線硬化性シリコーン組成物
は、例えば、補強用及び増量用充填剤、炭化水素及びハ
ロ炭化水素、着色剤、染料、保存剤、香料、安定化剤、
接着変性剤、又は希釈剤のような成分を含んでいてもよ
い。
【0049】本発明の放射線硬化性シリコーン組成物
は、上に記載した材料及び任意成分を、ヘラ、ドラムロ
ーラー、機械的撹拌器、3本ロールミル、シグマブレー
ド混合機、パン練り機、又は二軸ロールミルのような適
当な混合手段を用いて、任意の順序で混合することによ
り調製することができる。
【0050】本発明は、更に(I)上に記載した成分
(A)−(D)を混合することを含む放射線硬化性シリ
コーン組成物の製造方法にも関する。その方法は、更に
(E)珪素原子を含まないビニルエーテル化合物及び上
に記載した任意成分のいずれかを、工程(I)中に添加
することを含んでいてもよい。成分(A)−(E)及び
任意成分は、それらの好ましい態様及び量を含めて上に
記載した通りである。
【0051】本発明は、更に(I)上に記載した成分
(A)−(D)を含む放射性硬化性シリコーン組成物を
固体基体に適用して被覆を形成し、そして(II)前記被
覆を、(i)化学放射線及び(ii)熱と組合せた化学放
射線からなる群から選択されたエネルギー源により、前
記被覆を硬化するのに充分な量で照射する、ことを含む
物品の製造方法にも関する。
【0052】(I)の組成物は、更に、(E)珪素原子
を含まないビニルエーテル化合物及び上に記載した任意
成分のいずれかを含んでいてもよい。成分(A)−
(E)及び任意成分は、それらの好ましい態様及び量を
含めて上に記載した通りである。
【0053】被覆は、塗り広げ、刷毛塗り、押出し、噴
霧、グラビア印刷、キスロール(kiss-roll)及びエアー
ナイフ(air-knife)によるなど、当分野で知られている
どのようなやり方で行ってもよい。
【0054】好ましい態様として、固体基体は、紙、ポ
リオレフィンフイルム、ポリオレフィン被覆紙又は箔の
ような可撓性のシート材料である。本発明の方法によっ
て被覆することができる他の適当な固体基体には、木
材、ボール紙及び木綿のような他のセルロース材料;ア
ルミニウム、銅、鋼及び銀のような金属材料;ガラス及
び石のような珪酸質材料;及びポリオレフィン、ポリア
ミド、ポリエステル及びポリアクリレートのような合成
重合体材料が含まれる。形態に関し、固体基体は、感圧
性接着剤のための剥ぎ取り可能な剥離ライナー;織物又
は箔;又は実質的に三次元的な形態のような実質的にシ
ート状のものにすることができる。
【0055】化学放射線とは、紫外線;電子ビーム放射
線;又はα−、β−、γ−、又はX−線を意味する。熱
とは、赤外線、熱い空気、マイクロウエーブ放射線等を
意味する。化学放射線は、屡々熱を伴い、二種類の組合
せを使用することも本発明の範囲に入る。ここで本発明
の組成物及び方法に用いられる用語「硬化」とは、一般
に液体から固体へ組成物の状態の変化をもたらす化学的
変化を指す。硬化自体は、被覆基体を希望の放射線源、
例えばUVランプの下に予め定められた速度で通し、予
め定められた時間必要なエネルギー源のスイッチを入れ
ることにより、完全に被覆した基体を放射線に露出する
ことを含めた、既知のやり方のいずれかにより達成する
ことができる。
【0056】好ましい態様として、紙、金属箔、又はテ
ープ素材のような可撓性シート材料を、放射線硬化性シ
リコーン組成物の薄い被覆で、好ましくは連続的やり方
で被覆し、その被覆した材料を、次に加熱及び(又は)
照射してその被覆を迅速に硬化し、少なくとも一つの表
面上に接着剤・剥離性被覆を有するシート状材料を与え
る。その接着剤・剥離性被覆を、次に接着剤と、インラ
インの仕方で接触させ、剥ぎ取り可能な、即ち剥離可能
な接着剤/被覆界面を有する物品を形成する。そのよう
な物品の例には、剥ぎ取り可能な裏打を有する接着ラベ
ル、ロール型の接着テープ、及び押出し容器に詰めた接
着剤が含まれる。接着剤は、よく知られたアクリル系又
はゴム系のような非シリコーン系感圧性接着剤、又は、
例えば、過酸化物−又は白金−硬化性ポリジオルガノシ
ロキサン系接着剤のようなシリコーン系感圧性接着剤で
もよい。接着剤は、食物、アスファルト及びゴム重合体
で用いられるものでもよい。本発明の組成物は、保護被
覆及び装飾被覆として、感圧性接着剤のための剥離性被
覆として有用である。
【0057】下に記載する実施例では、全ての量(部及
び%)は、別に指示しない限り、重量による。組成物の
硬化時間とは、S2Sクラフト紙又はポリプロピレンフ
イルム上に、紙又はフイルム1m2当たりシリコーン
0.7gの厚さで被覆した時、組成物がべとつかず、移
動せず、擦り取れない状態になるのに必要な時間を意味
する。粘度は、ミリパスカル・秒(1ミリパスカル・秒
=1センチポアズ)で測定した。
【0058】
【実施例】例1 磁気撹拌器、滴下漏斗、水凝縮器、及び乾燥用管を具え
た丸底フラスコに、44重量%のメチルトリアセトキシ
シラン、49重量%のエチルトリアセトキシシラン、1
重量%のHOAc、及び6重量%の高沸点不純物の混合
物22.7gを入れた。そのフラスコに、12gのTH
F(テトラヒドロフラン)中に1.2gの水を入れたも
のを滴下漏斗により1時間に亙り滴下した。更に0.5
時間撹拌した後、THF及び発生した酢酸を、75℃で
真空中でそれらをストリッピングすることにより除去し
た。次に、38〜45mm2/sの粘度を有するヒドロ
キシ末端ポリジメチルシロキサン9.9gを、15分間
に亙り添加し、その混合物を室温で更に1時間撹拌し
た。75℃で真空中酢酸をストリッピングすることによ
り除去し、15.4gの4−ヒドロキシブチルビニルエ
ーテル〔HO(CH2) 4OCH=CH2〕をフラスコに添
加し、その混合物を室温で一晩撹拌した。残留する酢酸
を真空中75℃でストリッピング除去した。
【0059】例2 適当な容器に、ドデシルフェノール中に希釈したトリル
(ドデシルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタン
スルホネートの60/40重量対重量混合物〔今後「ト
リフレート触媒(triflate catalyst)」と呼ぶ〕0.2
g、及び例1で製造したビニルエーテル官能性オルガノ
ポリシロキサン9.8gをヘラで完全に混合した。0.
1gのダロキュワー(登録商標)1173(ニューヨー
ク州テリタウンのチバ・ガイギーから入手した2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オ
ン)、遊離ラジカル光開始剤を添加し、完全に混合し
た。約1.1mgを、示差走査熱量計のアルミニウム容
器に移した。その容器を、高強度水銀アークランプを具
えた示差走査光熱量計(DPC)中へ入れ、35mW/
cm2の強度で照射した。発熱速度(勾配)により測定
した反応速度及び水分飽和空気の存在下での硬化度は、
夫々569.5W(ワット)/g/分及び最大ピーク2
0.5W/gであった。
【0060】例3 磁気撹拌器、滴下漏斗、水凝縮器、及び乾燥用管を具え
た丸底フラスコに、44重量%のメチルトリアセトキシ
シラン、49重量%のエチルトリアセトキシシラン、1
重量%のHOAc、及び6重量%の高沸点不純物の混合
物22.7gを入れた。そのフラスコに、12gのTH
F中に1.2gの水を入れたものを滴下漏斗により1時
間に亙り滴下した。更に0.5時間撹拌した後、THF
及び発生した酢酸を、75℃で真空中でストリッピング
により除去した。ストリッピング後、38〜45mm2
/sの粘度を有するヒドロキシ末端ポリジメチルシロキ
サン15.0gを、15分間に亙り添加し、その混合物
を室温で更に1時間撹拌した。75℃で真空中酢酸をス
トリッピングにより除去し、13.4gのヒドロキシブ
チルビニルエーテルをフラスコに添加し、その混合物を
室温で一晩撹拌した。残留する酢酸を真空中75℃でス
トリッピング除去した。
【0061】例4 適当な容器に、0.2gのトリフレート触媒及び例3で
製造したビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン
9.8gをヘラで完全に混合した。0.1gのダロキュ
ワー(登録商標)1173を添加し、完全に混合した。
約1.1mgを、示差走査熱量計のアルミニウム容器に
移した。その容器を、高強度水銀アークランプを具えた
TA示差走査光熱量計中へ入れ、35mW/cm2の強
度で照射した。発熱速度(勾配)により測定した反応速
度及び水分飽和空気の存在下での硬化度は、夫々47
9.9W/g/分及び最大ピーク15.6W/gであっ
た。
【0062】例5 磁気撹拌器、滴下漏斗、水凝縮器、及び乾燥用管を具え
た丸底フラスコに、44重量%のメチルトリアセトキシ
シラン、49重量%のエチルトリアセトキシシラン、1
重量%のHOAc、及び6重量%の高沸点不純物の混合
物22.7gを入れた。そのフラスコに、12gのTH
F中に1.2gの水を入れたものを滴下漏斗により1時
間に亙り滴下した。更に0.5時間撹拌した後、THF
及び発生した酢酸を、75℃で真空中でストリッピング
により除去した。ストリッピング後、55〜90mm2
/sの粘度を有するヒドロキシ末端ポリジメチルシロキ
サン67.0gを、15分間に亙り添加し、その混合物
を室温で更に1時間撹拌した。75℃で真空中酢酸をス
トリッピングにより除去し、15.4gのヒドロキシブ
チルビニルエーテルをフラスコに添加し、その混合物を
室温で一晩撹拌した。残留する酢酸を真空中75℃でス
トリッピング除去した。
【0063】例6 適当な容器に、0.2gのトリフレート触媒及び例5で
製造したビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン
9.8gをヘラで完全に混合した。0.1gのダロキュ
ワー(登録商標)1173を添加し、完全に混合した。
約1.1mgを、示差走査熱量計のアルミニウム容器に
移した。その容器を、高強度水銀アークランプを具えた
示差走査光熱量計中へ入れ、35mW/cm2の強度で
照射した。発熱速度(勾配)により測定した反応速度及
び水分飽和空気の存在下での硬化度は、夫々115.6
W/g/分及び最大ピーク5.1W/gであった。
【0064】例7 磁気撹拌器、滴下漏斗、水凝縮器、及び乾燥用管を具え
た丸底フラスコに、44重量%のメチルトリアセトキシ
シラン、49重量%のエチルトリアセトキシシラン、1
重量%のHOAc、及び6重量%の高沸点不純物の混合
物22.7gを入れた。そのフラスコに、12gのTH
F中に1.2gの水を入れたものを滴下漏斗により1時
間に亙り滴下した。更に0.5時間撹拌した後、THF
及び発生した酢酸を、75℃で真空中でストリッピング
により除去した。ストリッピング後、38〜45mm2
/sの粘度を有するヒドロキシ末端ポリジメチルシロキ
サン9.9gを、15分間に亙り添加し、その混合物を
室温で更に1時間撹拌した。次に55〜90mm2/s
の粘度を有するヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサン
33.2gを、15分間に亙り添加し、再びその混合物
を室温で更に1時間撹拌した。75℃で真空中酢酸をス
トリッピングにより除去し、13.4gのヒドロキシブ
チルビニルエーテルをフラスコに添加し、その混合物を
室温で一晩撹拌した。残留する酢酸を真空中75℃でス
トリッピング除去した。
【0065】例8 適当な容器に、0.2gのトリフレート触媒及び例7で
製造したビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン
9.8gを入れ、ヘラで完全に混合した。0.1gのダ
ロキュワー(登録商標)1173を添加し、完全に混合
した。約1.1mgを、示差走査熱量計のアルミニウム
容器に移した。その容器を、高強度水銀アークランプを
具えた示差走査光熱量計中へ入れ、35mW/cm2
強度で照射した。発熱速度(勾配)により測定した反応
速度及び水分飽和空気の存在下での硬化度は、夫々33
4.8W/g/分及び最大ピーク10.5W/gであっ
た。
【0066】例9 0.2gのトリフレート触媒及び0.5gのドデシルフ
ェノールを、適当な容器に入れ、完全に撹拌した。次に
例7で製造したビニルエーテル官能性オルガノポリシロ
キサン8.7gを添加し、完全に混合した。次に0.1
gのダロキュワー(登録商標)1173を添加し、完全
に混合した。得られた被覆を、2ミル厚の二軸配向ポリ
プロピレン上に約0.7g/m2の被覆重量で適用し、
最大出力600W/in2のH−バルブを具えた融合U
Vプロセッサーに露出することにより硬化した。硬化ラ
イナーに照射した後、ゴムベースの試験テープへのシリ
コーンの移動がないことにより硬化を決定した。被覆フ
イルムを室温で1日エージングし、次にアクリルベース
のテープ、テサ(Tesa)7475と積層した。その積層体
を1日又は7日間室温でエージングし、然る後、試験し
た。剥離力は、180°の剥離角度で10.1m/分の
剥離速度で測定した。剥離力は、積層体のエージングが
1日間であった場合31g/inであり、積層体のエー
ジングが7日間であった場合、42g/inであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 183/04 C09D 183/04 (72)発明者 チー − ロン リー アメリカ合衆国,ミシガン,ミドランド, クレアモント 5202 (72)発明者 ウェン − ホン トン アメリカ合衆国,ミシガン,ミドランド, オークリッジ ドライブ 4508

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)(a) 少なくとも一種類のアル
    キルトリアセトキシシランと、 (b) 水、とを混合し、 (II)前記(I)の生成物から酢酸を除去し、 (III)(c) ヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサ
    ンを(II)の生成物に添加し、 (IV)(III)の生成物から酢酸を除去し、 (V)(d) 式HOROCH=CH2(式中、Rは1
    〜20個の炭素原子を有する二価の炭化水素基である)
    を有するビニルエーテル化合物を、(IV)の生成物に添
    加し、そして (VI)(V)の生成物から酢酸を除去する、ことを含む
    ビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 工程(II)の前に、水溶性非反応性希釈
    剤を添加することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 (VI)の生成物に水を添加することを更
    に含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2の方法により製造された
    ビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン。
  5. 【請求項5】 請求項3の方法により製造されたビニル
    エーテル官能性オルガノポリシロキサン。
  6. 【請求項6】 (A) 請求項1の方法により得られた
    ビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン、 (B) 陽イオン性光開始剤、 (C) 遊離ラジカル光開始剤、及び (D) ドデシルフェノール、を含む放射線硬化性シリ
    コーン組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1の方法が、工程(II)の前に水
    溶性非反応性希釈剤を添加することを更に含む方法であ
    る、請求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1の方法が、(VI)の生成物に水
    を添加することを更に含む方法である、請求項6又は7
    に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 (B)が、トリフルオロメタンスルホン
    酸のジアリールヨードニウム塩及びトリフルオロメタン
    スルホン酸のトリアリールスルホニウム塩からなる群か
    ら選択される、請求項6に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 (C)が、式: 【化1】 (式中、R'は、−H、アルコキシ基、及びハロゲン原
    子からなる群から選択され、R''は−OH、アルコキシ
    基、及びハロゲン原子からなる群から選択され、R'''
    は、−H、アルキル基、及びハロゲン原子からなる群か
    ら選択される。)を有する化合物である、請求項6に記
    載の組成物。
  11. 【請求項11】 組成物が、更に(E)珪素原子を含ま
    ないビニルエーテル化合物を含む、請求項6に記載の組
    成物。
  12. 【請求項12】 組成物が、更に式: 【化2】 〔式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する一価炭化水
    素基であり、R6は1〜8個の炭素原子を有する一価炭
    化水素、及び式−R7OCH=CH2(式中、R7は2〜
    20個の炭素原子を有する二価の炭化水素基である)を
    有する基からなる群から選択され、eは1〜3の値を有
    し、fは0より大きく100より小さいモル%であり、
    gは0より大きく100より小さいモル%であり、但し
    f+gは100モル%に等しく、1分子当たり少なくと
    も一つの−OR7OCH=CH2基が存在するものとす
    る。〕を有するビニルエーテル官能性シロキサン樹脂を
    含有する、請求項6又は11に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 (I) 請求項6に記載の放射性硬化
    性組成物を固体基体に適用して被覆を形成し、そして
    (II) 前記被覆を、(i)化学放射線及び(ii)熱と
    組合せた化学放射線からなる群から選択されたエネルギ
    ー源により、前記被覆を硬化するのに充分な量で照射す
    る、ことを含む物品の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項13の方法により製造された物
    品。
JP11332997A 1998-11-25 1999-11-24 ビニルエ―テル官能性オルガノポリシロキサン及びそれらの放射線硬化性シリコ―ン組成物としての使用法(2) Withdrawn JP2000159893A (ja)

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