JP2000159895A - ビニルエ―テル官能性オルガノポリシロキサン及びそれらの放射線硬化性シリコ―ン組成物としての使用法(1) - Google Patents

ビニルエ―テル官能性オルガノポリシロキサン及びそれらの放射線硬化性シリコ―ン組成物としての使用法(1)

Info

Publication number
JP2000159895A
JP2000159895A JP11332996A JP33299699A JP2000159895A JP 2000159895 A JP2000159895 A JP 2000159895A JP 11332996 A JP11332996 A JP 11332996A JP 33299699 A JP33299699 A JP 33299699A JP 2000159895 A JP2000159895 A JP 2000159895A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinyl ether
product
composition
radiation
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11332996A
Other languages
English (en)
Inventor
Shedric O Glover
オニール グローバー シェドリック
Chi-Long Lee
− ロン リー チー
Wen-Hong Tong
− ホン トン ウェン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Silicones Corp
Original Assignee
Dow Corning Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Corp filed Critical Dow Corning Corp
Publication of JP2000159895A publication Critical patent/JP2000159895A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/06Preparatory processes
    • C08G77/08Preparatory processes characterised by the catalysts used
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/20Polysiloxanes containing silicon bound to unsaturated aliphatic groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/06Preparatory processes
    • C08G77/10Equilibration processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D183/00Coating compositions based on macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon, with or without sulfur, nitrogen, oxygen, or carbon only; Coating compositions based on derivatives of such polymers
    • C09D183/04Polysiloxanes
    • C09D183/06Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不活性ガスによる保護を必要とすることな
く、湿った空気中で良好な硬化速度を有するビニルエー
テル官能性オルガノポリシロキサン及びその製造方法を
与える。 【解決手段】 (I)(a) 少なくとも一種類のアル
キルトリアセトキシシランと、(b) 水、とを混合
し、(II)前記(I)の生成物から酢酸を除去し、(II
I)(c) 式、HOROCH=CH2(式中、Rは1〜
20個の炭素原子を有する二価の炭化水素基である)を
有するビニルエーテル化合物を、(II)の生成物に添加
し、(IV)(III)の生成物から酢酸を除去し、(V)
(d)ヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサンを、
(IV)の生成物に添加し、そして(VI)(V)の生成物
から酢酸を除去する、ことを含むビニルエーテル官能性
オルガノポリシロキサンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビニルエーテル官
能性オルガノポリシロキサンの製造方法を与える。本発
明は、本発明の方法により得られたビニルエーテル官能
性オルガノポリシロキサン、陽イオン性光開始剤、遊離
ラジカル光開始剤、及びドデシルフェノールからなる放
射線硬化性シリコーン組成物も与える。本発明の組成物
は、珪素原子を含まないビニルエーテル化合物を更に含
んでいてもよい。これらの放射線硬化性シリコーン組成
物は、感圧性接着剤の剥離に特に適した剥離性被覆組成
物として有用である。
【0002】
【従来の技術】被覆用途又は接着剤用途のための放射線
硬化性シリコーン組成物の硬化速度は、その組成物の有
効性を決定する非常に重要な因子である。遊離ラジカル
硬化性系に伴う問題は、酸素の存在下でそれらが阻止さ
れることである。従って、これらの系は、充分な硬化速
度を確実に与えるためには、コストがかかる不活性ガス
設備を必要とする。陽イオン性硬化系も一般的であり、
酸素阻止問題を起こさないが、水分に敏感な問題を有す
る。
【0003】これらの問題を解決するための研究が当分
野で報告されている。更に、ビニルエーテル官能性有機
珪素化合物を含有する放射線硬化性組成物も当分野で報
告されている。例えば、米国特許第4,617,238
号明細書には、(a)式、H 2C=CH−O−G−〔式
中、Gはアルキレン(例えば、プロピレン)、又は−O
−、二価フェニレン、又は置換二価フェニレン、又はそ
のようなヘテロラジカルの組合せから選択された少なく
とも一つの二価ヘテロラジカルによって中断されたアル
キレンである〕の少なくとも一つのSi−結合ビニルオ
キシ官能基を有するオルガノポリシロキサン、及び
(b)オニウム塩触媒、からなる光重合性組成物が記載
されている。白金触媒の存在下でアリル基及びビニルエ
ーテル基を有する化合物をオルガノポリシロキサンのS
iH基に付加(ヒドロシリル化)することにより、ビニ
ルエーテル基をオルガノポリシロキサン中へ導入する方
法が記載されている。この方法では、アリル基だけがS
iH基に付加されるのに対し、ビニルエーテル基は保存
され、それによって各SiH基に対し唯一つのビニルエ
ーテル基をシロキサン分子中へ、どの与えられた時間で
でも導入することができる。
【0004】欧州特許第0462389号公報は、Si
OC基によって結合されたオキシアルキレンビニルエー
テル基を有する熱硬化性オルガノポリシロキサンを教示
しており、ビニル基はアルキル基で置換されていてもよ
い。そこには、それら化合物の製造方法、封入材料中に
おける光化学的に熱硬化するポリシロキサンとしてのそ
れら化合物の用途、平らなキャリヤーのための非粘着性
被覆組成物としてのそれら化合物の用途、又はラジカ
ル、陽イオン、又はUV、又は電子放射を用いて熱硬化
することができる化合物中の変性添加剤としてのそれら
化合物の用途も教示されている。
【0005】米国特許第5,270,423号明細書に
は、SiOC結合により結合された一般式、−OR'O
CH=CHR''(式中、R'は二価の炭化水素基であ
り、R''は、水素、又は放射線硬化性組成物に有用なア
ルキルラジカルである)のシロキサン部分を有する有機
珪素化合物が記載されており、この場合それらは開始剤
と混合されている。それら組成物は、特にUV放射線硬
化性被覆として有用である。
【0006】米国特許第5,594,042号明細書に
は、紫外線又は電子ビーム放射線に露出すると硬化す
る、ビニルエーテル官能性シロキサン及び芳香族ヨード
ニウム塩又は芳香族スルホニウム塩光開始剤からなる放
射線硬化性組成物が記載されている。ビニルエーテル基
は、SiOC結合によりシロキサンの珪素原子に結合し
ており、光開始剤は、好ましくはスルホン酸のジアリー
ルヨードニウム塩又はスルホン酸のトリアリールスルホ
ニウム塩であるとして記載されている。
【0007】米国特許第5,629,095号明細書に
は、ビニルエーテル官能性シロキサン樹脂、ビニルエー
テル官能性シロキサン樹脂及び光開裂性酸からなる放射
線硬化性被覆組成物、及び前記放射線硬化性被覆組成物
を基体に適用し、次にその被覆を硬化するのに充分な量
の放射線にその被覆を露出することにより得られた被覆
物品が記載されている。シロキサン樹脂中のビニルエー
テル基は、SiOC結合により珪素原子に結合してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上に記載した組成物と
は対照的に、本発明は、不活性ガスによる保護を必要と
することなく、湿った空気中でも良好な硬化速度を有す
る放射線硬化性シリコーン組成物を与える。
【0009】本発明は、ビニルエーテル官能性オルガノ
ポリシロキサンの製造方法も与える。
【0010】本発明は、本発明の方法により得られたビ
ニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン、陽イオン
性光開始剤、遊離ラジカル光開始剤、及びドデシルフェ
ノールを含む放射線硬化性シリコーン組成物も与える。
本発明のその放射線硬化性シリコーン組成物は、珪素原
子を含まないビニルエーテル化合物を更に含んでいても
よい。
【0011】本発明は、剥離性被覆組成物として有用
で、感圧性接着剤の剥離に適切で、湿った空気中で良好
な硬化速度を有する放射線硬化性シリコーン組成物を与
える。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のビニルエーテル
官能性オルガノポリシロキサンの製造方法は、(I)
(a)少なくとも一種類のアルキルトリアセトキシシラ
ンと、(b)水とを混合し、(II)前記(I)の生成物
から酢酸を除去し、(III)(c)式HOROCH=C
2(式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する二価の
炭化水素基である)を有するビニルエーテル化合物を、
(II)の生成物に添加し、(IV)(III)の生成物から
酢酸を除去し、(V)(d)少なくとも一種類のヒドロ
キシ末端ポリジオルガノシロキサンを、(IV)の生成物
に添加し、そして(VI)(V)の生成物から酢酸を除去
する、ことを含む。
【0013】工程(I)は、(a)少なくとも一種類の
アルキルトリアセトキシシランと、(b)水とを混合す
ることからなる。アルキルトリアセトキシシラン(a)
の例は、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセ
トキシシラン、プロピルトリアセトキシシラン、ブチル
トリアセトキシシラン、ヘキシルトリアセトキシシラ
ン、オクチルトリアセトキシシラン、デシルトリアセト
キシシラン、それらの組合せである。好ましくは、成分
(a)は、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリア
セトキシシラン、又はメチルトリアセトキシシランとエ
チルトリアセトキシシランとの混合物から選択される。
もしメチルトリアセトキシシランとエチルトリアセトキ
シシランとの混合物を用いるならば、一般に1対99、
好ましくは40対60のメチルトリアセトキシシラン対
エチルトリアセトキシシランの重量比で用いられる。
【0014】水(b)は、奇麗な水であるのが好ましい
が、最も好ましくは蒸留水、脱イオン水、又は蒸留水と
脱イオン水との混合物である。
【0015】一般に、成分(a)及び(b)は、成分
(a)対成分(b)のモル比が1.2:1〜2:1、好
ましくは1.5:1〜2:1になるような量で存在す
る。
【0016】工程(II)は、(I)の生成物から酢酸を
ストリッピングすることからなる。揮発性成分を除去す
る方法は当分野でよく知られており、更に詳細な説明は
ここでは不必要であろう。揮発性成分を除去するどのよ
うな方法でも本発明で用いることができ、そのような方
法の例は、加熱、加熱及び真空の適用、分子蒸留、回転
蒸発器、及び薄膜蒸発器によるものである。本発明の方
法では、(I)の生成物を真空中で少なくとも70℃の
温度に加熱することにより酢酸を除去するのが好まし
い。
【0017】工程(III)は、(c)式HOROCH=
CH2(式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する二価
の炭化水素基である)を有するビニルエーテル化合物
を、(II)の生成物へ添加することからなる。Rとして
適切な二価の炭化水素基の例は、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、ペンチレン、トリメチレン、2−メチル
トリメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、3−
エチル−ヘキサメチレン、オクタメチレン、−CH
2(CH3)CH−、−CH2CH(CH3)CH2−、−
(CH218−のようなアルキレン基、及びシクロヘキ
シレンのようなシクロアルキレン、フェニレンのような
アリーレン基、ベンジレンのような二価の炭化水素基の
組合せである。一つ以上の水素原子が、フッ素、塩素、
又は臭素のようなハロゲンにより置換されている二価の
ハロ炭化水素基、例えば、CH2CH2CF2CF2CH2
CH2−のような基もRとして適切である。R2はブチレ
ンであるのが好ましい。
【0018】一般に、成分(c)は、ビニルエーテル基
対アセトキシ基のモル比が0.9:1〜1.1:1、好
ましくは0.95:1〜1:1になるような量で存在す
る。
【0019】工程(IV)は、(III)の生成物から酢酸
を除去することからなる。(III)の生成物から酢酸を
除去する方法は、工程(II)について上で述べたもの
と、その好ましい態様を含めて同様である。本発明の方
法では、(III)の生成物を真空中70℃より高い温度
へ加熱することにより酢酸を除去するのが好ましい。
【0020】工程(V)は、(d)少なくとも一種類の
ヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサンを(IV)の生
成物へ添加することからなる。ヒドロキシ末端ポリジオ
ルガノシロキサンの例は、式、HO−(R1 2SiO)n
−H(式中、各R1は、1〜20個の炭素原子を有する
一価炭化水素基であり、nは、ヒドロキシ末端ポリジオ
ルガノシロキサンの粘度が5〜50,000mm2/s
になるような値である)を有する化合物である。R1
一価炭化水素基の例は、メチル、エチル、プロピル、ブ
チル、ヘキシル、オクチル及びデシルのようなアルキル
基;シクロヘキシルのような脂環基;フェニル、トリル
及びキシリルのようなアリール基;ベンジル及びフェニ
ルエチルのようなアラルキル基;及びビニル、アリル、
メタリル、ブテニル、ヘキセニル、オクテニル、シクロ
ヘキセニル及びスチリルのようなオレフィン系炭化水素
である。アルケニル基は、末端が不飽和であるのが好ま
しい。Rがメチルであるのが極めて好ましい。一価炭化
水素基は、その水素原子の少なくとも一つが、フッ素、
塩素、又は臭素のようなハロゲンで置換されている上で
述べたどのような一価炭化水素基でもよく、これらの一
価炭化水素基の例は、CF3CH2CH2−及びC49
2CH2−である。各Rは、希望に従い同じでも異なっ
ていてもよい。ヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサ
ンの二つ以上の異なった種類のものの組合せを用いても
よい。好ましくは、(d)は、一般に5〜50,000
mm2/s、好ましくは10〜1,000mm2/sの粘
度を有するヒドロキシ末端ポリジメチルシロキサンであ
るか、又は5〜1,000mm2/sの粘度を有するヒ
ドロキシ末端ポリジメチルシロキサンと、1,000〜
100,000mm2/sの粘度を有するヒドロキシ末
端ポリジメチルシロキサンとの組合せである。二種類以
上のヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサンの組合せ
を用いる場合、それらは混合物として工程(IV)の生成
物に添加するか、又は工程(IV)の生成物に順次添加し
てもよい。
【0021】一般に成分(d)は、ヒドロキシ基対アセ
トキシ基のモル比が1.2:1〜2:1、好ましくは
1.5:1〜2:1になるような量で存在する。
【0022】工程(VI)は、(V)の生成物から酢酸を
除去することからなる。(V)の生成物から酢酸を除去
する方法は、工程(II)について、その好ましい態様を
含めて上に記述した通りである。本発明の方法では、
(V)の生成物を真空中で70℃より高い温度に加熱す
ることにより酢酸を除去するのが好ましい。
【0023】本発明の方法は、工程(II)の前に、水溶
性非反応性希釈剤を添加することを更に含んでいてもよ
い。水溶性非反応性希釈剤の例は、テトラヒドロフラ
ン、塩化メチレン、アセトン、ジエチルエーテル、ジオ
キサン、及びアセトニトリルである。希釈剤はテトラヒ
ドロフランであるのが好ましい。
【0024】水溶性非反応性希釈剤は、水溶性希釈剤対
水の重量比が0.1:1〜10:1、好ましくは8:1
〜10:1になるような量で添加する。
【0025】本発明の方法は、(VI)の生成物に水を添
加することを更に含んでいてもよい。水は奇麗な水であ
るのが好ましいが、最も好ましくは蒸留水、脱イオン
水、又は蒸留水と脱イオン水との混合物である。(VI)
の生成物に添加する水の量は、水対アセトキシ基のモル
比が1:1〜1.5:1、好ましくは1:1〜1.1:
1になるような量で存在する。
【0026】本発明は、更に、(A)(I)(a)少な
くとも一種類のアルキルトリアセトキシシランと、
(b)水とを混合し、(II)前記(I)の生成物から酢
酸を除去し、(III)(c)式HOROCH=CH2(式
中、Rは1〜20個の炭素原子を有する二価の炭化水素
基である)を有するビニルエーテル化合物を(II)の生
成物に添加し、(IV)(III)の生成物から酢酸を除去
し、(V)(d)少なくとも一種類のヒドロキシ末端ポ
リジオルガノシロキサンを(IV)の生成物に添加し、そ
して(VI)(V)の生成物から酢酸を除去する、ことを
含む方法により得られたビニルエーテル官能性オルガノ
ポリシロキサン、(B)陽イオン性光開始剤、(C)遊
離ラジカル光開始剤、及び(D)ドデシルフェノール、
を含む放射線硬化性シリコーン組成物に関する。ビニル
エーテル官能性オルガノポリシロキサンを得る方法は、
更に工程(II)の前に水溶性非反応性希釈剤を添加する
ことを含んでいてもよい。
【0027】成分(A)に関し、工程(I)−(VI)及
び成分(a)−(d)及び水溶性非反応性希釈剤は、本
発明の方法で、好ましい態様及びこれらの量を含めて上
に記述した通りである。
【0028】本発明の目的にとって、20〜99重量%
のビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン(A)
を使用するのが好ましく、85〜90重量%を用いるの
が極めて好ましい。前記重量%は、放射線硬化性シリコ
ーン組成物の全重量に基づいている。
【0029】本発明の組成物中の成分(B)は、陽イオ
ン性光開始剤である。適当な陽イオン性光開始剤は、オ
ニウム塩、スルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ス
ルホン酸のトリアリールスルホニウム塩、ボロン酸(bo
ronic acid)のジアリールヨードニウム塩、又はボロン
酸のトリアリールスルホニウム塩から選択される。
【0030】オニウム塩は、R3 2+MXn -、R3 3+
n -、R3 3Se+MXn -、R3 4+MXn -、及びR3 4+
MXn -(式中、各R3は1〜30個の炭素原子を有する
有機基であり、例えば、6〜20個の炭素原子を有する
芳香族炭素環式基である)から選択されるのが好まし
い。各R3は、1〜4個の一価炭化水素基、例えば、1
〜8個の炭素原子を有するアルコキシ基、1〜8個の炭
素原子を有するアルキル基、ニトロ、クロロ、ブロモ、
シアノ、カルボキシル、メルカプト、及び芳香族複素環
式基(例えば、ピリジル、チオフェニル、及びピラニ
ル)で置換されていてもよい。上記式中の記号Mは金属
又はメタロイドであり、それには遷移金属が含まれ、例
えばSb、Fe、Sn、Bi、Al、Ga、In、T
i、Zr、Sc、V、Cr、Mn、Cs、稀土類金属、
例えば、ランタニド(例えばCd、Pr及びNd)及び
メタロイド(例えばB、P及びAs)が含まれる。MX
n -は非塩基性非求核性陰イオン、例えば、BF4 -、PF
6 -、AsF6 -、SbF6 -、SbCl 6 -、HSO4 -、Cl
4 -、FeCl4 =、SnCl6 -及びBiCl5 =である。
【0031】好ましいオニウム塩の例は、ビスジアリー
ルヨードニウム塩、例えば、ヘキサフルオロ砒酸ビス
(ドデシルフェニル)ヨードニウム、ヘキサフルオロア
ンチモン酸ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウム、及
びヘキサフルオロアンチモン酸ジアルキルフェニルヨー
ドニウムである。
【0032】陽イオン性光開始剤(B)として、スルホ
ン酸のジアリールヨードニウム塩、スルホン酸のトリア
リールスルホニウム塩、ボロン酸のジアリールヨードニ
ウム塩、及びボロン酸のトリアリールスルホニウム塩も
適切である。好ましいスルホン酸のジアリールヨードニ
ウム塩は、ペルフルオロアルキルスルホン酸のジアリー
ルヨードニウム塩及びアリールスルホン酸のジアリール
ヨードニウム塩である。好ましいペルフルオロアルキル
スルホン酸のジアリールヨードニウム塩の例は、ペルフ
ルオロブタンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、
ペルフルオロエタンスルホン酸のジアリールヨードニウ
ム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸のジアリールヨ
ードニウム塩、及びトリフルオロメタンスルホン酸のジ
アリールヨードニウム塩である。好ましいアリールスル
ホン酸のジアリールヨードニウム塩の例は、p−トルエ
ンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、ベンゼ
ンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩、及び3−ニ
トロベンゼンスルホン酸のジアリールヨードニウム塩で
ある。
【0033】好ましいスルホン酸のトリアリールスルホ
ニウム塩は、ペルフルオロアルキルスルホン酸のトリア
リールスルホニウム塩及びアリールスルホン酸のトリア
リールスルホニウム塩である。好ましいペルフルオロア
ルキルスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩の例
は、ペルフルオロブタンスルホン酸のトリアリールスル
ホニウム塩、ペルフルオロエタンスルホン酸のトリアリ
ールスルホニウム塩、ペルフルオロオクタンスルホン酸
のトリアリールスルホニウム塩、及びトリフルオロメタ
ンスルホン酸のトリアリールスルホニウム塩である。好
ましいアリールスルホン酸のトリアリールスルホニウム
塩の例は、p−トルエンスルホン酸のトリアリールスル
ホニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸のトリアリー
ルスルホニウム塩、ベンゼンスルホン酸のトリアリール
スルホニウム塩、及び3−ニトロベンゼンスルホン酸の
トリアリールスルホニウム塩である。
【0034】好ましいボロン酸のジアリールヨードニウ
ム塩及びボロン酸のトリアリールスルホニウム塩は、欧
州特許出願0562922に記載されているもののよう
な化合物である。好ましいボロン酸のジアリールヨード
ニウム塩には、ペルハロアリールボロン酸のジアリール
ヨードニウム塩が含まれ、好ましいボロン酸のトリアリ
ールスルホニウム塩は、ペルハロアリールボロン酸のト
リアリールスルホニウム塩である。
【0035】陽イオン性光開始剤(B)の量は、好まし
くは組成物の全重量に基づき0.1〜5重量%であり、
放射線硬化性シリコーン組成物の全重量に基づき1〜3
重量%で用いるのが極めて好ましい。
【0036】成分(C)は遊離ラジカル光開始剤であ
る。本発明の遊離ラジカル光開始剤は、ベンゾインアル
キルエーテルを例とするどのようなベンゾインでもよ
く、ジアルコキシアセトフェノン、ジクロロアセトフェ
ノン、及びトリクロロアセトフェノンを例とするアセト
フェノン、ベンジルケタールを例とするベンジル、キノ
ン、及びO−アシル化−α−オキシミノケトンでもよ
い。好ましくは、遊離ラジカル光開始剤は、式:
【0037】
【化3】
【0038】(式中、R'は、−H、アルコキシ基、又
はハロゲン原子から選択され、R''は−OH、アルコキ
シ基、又はハロゲン原子から選択され、R'''は、−
H、アルキル基、又はハロゲン原子から選択される。)
を有する化合物である。この化合物の好ましい態様は、
(i)R'が−Hであり、R''が−OHであり、R'''が
メチル又はフェニルである場合、(ii)R'が−Hであ
り、R''がアルコキシ基であり、R'''がフェニルであ
る場合(例えば、ベンゾインアルキルエーテルの場
合)、(iii)R'とR''が両方共アルコキシ基であり、
R'''がフェニルである場合(例えば、ベンジルケター
ルである場合)、(iv)R'とR''が両方共アルコキシ
基であり、R'''が−Hである場合(例えば、ジアルコ
キシアセトフェノンである場合)、及び(v)R'及び
R''が両方共−Clであり、R'''が−Cl又は−Hで
ある場合(例えば、ジ−及びトリ−クロロアセトフェノ
ンである場合)である。成分(C)がダロキュワー(Da
rocure)(登録商標名)1173(2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)である
のが組成物にとって特に好ましい。
【0039】遊離ラジカル光開始剤(C)の量は、組成
物の全重量に基づき0.5〜5重量%であるのが好まし
く、放射線硬化性シリコーン組成物の全重量に基づき1
〜3重量%用いるのが極めて好ましい。
【0040】本発明の組成物中の成分(D)は、ドデシ
ルフェノールである。本発明の目的にとって、「ドデシ
ルフェノール」とは、式、C122564OHを有する
化合物であるか、又は式、C122564OHを有する
化合物の異性体からなる混合物を意味する。
【0041】ドデシルフェノール(D)の量は、組成物
の全重量に基づき0.5〜10重量%であるのが好まし
く、放射線硬化性シリコーン組成物の全重量に基づき1
〜5重量%用いるのが極めて好ましい。
【0042】本発明の組成物は、(E)珪素原子を含ま
ないビニルエーテル化合物を更に含んでいてもよい。成
分(E)の例は、エチルビニルエーテル、プロピルビニ
ルエーテル、ブチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニ
ルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、
ジエチレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオー
ルモノビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテ
ル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、エチレングリ
コールブチルビニルエーテル、トリエチレングリコール
メチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジ
ビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、
ポリ−THF−ジビニルエーテル290、プルリオール
(Pluriol)−E−200−ジビニルエーテル、シクロ
ヘキシルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、
t−アミルビニルエーテル、エチレングリコールジビニ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテ
ル、ヘキサンジオールモノビニルエーテル、テトラエチ
レングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロ
パントリビニルエーテル、アミノプロピルビニルエーテ
ル、及び2−ジエチルアミノエチルビニルエーテルであ
る。好ましくは成分(E)は、式、(CH2=CHO
4dCR5 4-d(式中、R4は、1〜20個の炭素原子
を有する二価の炭化水素基であり、R5は、水素又は1
〜20個の炭素原子を有する一価炭化水素基であり、d
は、1〜3の値を有する)を有する化合物である。一価
及び二価の炭化水素基は、ビニルエーテル官能性オルガ
ノポリシロキサンについて、その好ましい態様を含めて
上で詳細に述べた通りである。好ましくは、R4は、
式、−(CH2n−(式中、nは1〜20の値を有す
る)を有するアルキレン基であり、dは1の値を有し、
5は水素である。成分(E)は、式、CH2=CHO
(CH211CH3を有する化合物(ドデシルビニルエー
テル)であるのが極めて好ましい。
【0043】有機ビニルエーテル(E)の量は、1〜2
0重量部であるのが好ましく、放射線硬化性シリコーン
組成物100重量部当たり、1〜5重量部用いるのが極
めて好ましい。
【0044】本発明の組成物は、更に剥離変性剤を含ん
でいてもよい。好ましい剥離変性剤は、式:
【0045】
【化4】
【0046】〔式中、Rは1〜20個の炭素原子を有す
る一価炭化水素基であり、R6は、1〜8個の炭素原子
を有する一価炭化水素、又は式−R7OCH=CH2(式
中、R 7は2〜20個の炭素原子を有する二価の炭化水
素基である)を有する基から選択され、eは1〜3の値
を有し、fは0より大きく100より小さいモル%であ
り、gは0より大きく100より小さいモル%であり、
但しf+gは100モル%に等しく、1分子当たり少な
くとも一つの−OR7OCH=CH2基が存在するものと
する。〕を有するビニルエーテル官能性シロキサン樹脂
である。R6の一価炭化水素基及びR7の二価炭化水素基
は、その好ましい態様を含め、上で詳細に述べた通りで
ある。本発明の目的にとって、R6がメチル、R7がブチ
レンであり、eが1又は2の値を有するのが好ましい。
ビニルエーテル官能性シロキサン樹脂は、米国特許第
5,629,095号明細書に記載されており、それは
本発明の組成物中の剥離変性剤として有用なビニルエー
テル官能性シロキサン樹脂を教示している。
【0047】剥離変性剤の量は、放射線硬化性シリコー
ン組成物100重量部当たり、10〜80重量部である
のが好ましく、20〜50重量部用いるのが極めて好ま
しい。
【0048】本発明の放射線硬化性シリコーン組成物
は、例えば、補強用及び増量用充填剤、炭化水素及びハ
ロ炭化水素、着色剤、染料、保存剤、香料、安定化剤、
接着変性剤、又は希釈剤のような成分を含んでいてもよ
い。
【0049】本発明の放射線硬化性シリコーン組成物
は、上に記載した材料及び任意成分を、ヘラ、ドラムロ
ーラー、機械的撹拌器、3本ロールミル、シグマブレー
ド混合機、パン練り機、又は二軸ロールミルのような適
当な混合手段を用いて、任意の順序で混合することによ
り調製することができる。
【0050】本発明は、更に上に記載した成分(A)−
(D)を混合することを含む放射線硬化性シリコーン組
成物の製造方法にも関する。その方法は、更に(E)珪
素原子を含まないビニルエーテル化合物及び上に記載し
た任意成分のいずれかを、工程(I)中に添加すること
を含んでいてもよい。成分(A)−(E)及び任意成分
は、それらの好ましい態様及び量を含めて上に記載した
通りである。
【0051】本発明は、更に(I)上に記載した成分
(A)−(D)を含む放射性硬化性シリコーン組成物を
固体基体に適用して被覆を形成し、そして(II)前記被
覆を、(i)化学放射線及び(ii)熱と組合せた化学放
射線からなる群から選択されたエネルギー源により、前
記被覆を硬化するのに充分な量で照射する、ことを含む
物品の製造方法にも関する。
【0052】(I)の組成物は、更に、(E)珪素原子
を含まないビニルエーテル化合物及び上に記載した任意
成分のいずれかを含んでいてもよい。成分(A)−
(E)及び任意成分は、それらの好ましい態様及び量を
含めて上に記載した通りである。
【0053】被覆は、塗り広げ、刷毛塗り、押出し、噴
霧、グラビア印刷、キスロール(kiss-roll)及びエア
ーナイフ(air-knife)によるなど、当分野で知られて
いるどのようなやり方で行ってもよい。
【0054】好ましい態様として、固体基体は、紙、ポ
リオレフィンフイルム、ポリオレフィン被覆紙又は箔の
ような可撓性のシート材料である。本発明の方法によっ
て被覆することができる他の適当な固体基体には、木
材、ボール紙及び木綿のような他のセルロース材料;ア
ルミニウム、銅、鋼及び銀のような金属材料;ガラス及
び石のような珪酸質材料;及びポリオレフィン、ポリア
ミド、ポリエステル及びポリアクリレートのような合成
重合体材料が含まれる。形態に関し、固体基体は、感圧
性接着剤のための剥ぎ取り可能な剥離ライナー;織物又
は箔;又は実質的に三次元的な形態のような実質的にシ
ート状のものにすることができる。
【0055】化学放射線とは、紫外線;電子ビーム放射
線;又はα−、β−、γ−、又はX−線を意味する。熱
とは、赤外線、熱い空気、マイクロウエーブ放射線等を
意味する。化学放射線は、屡々熱を伴い、二種類の組合
せを使用することも本発明の範囲に入る。ここで本発明
の組成物及び方法に用いられる用語「硬化」とは、一般
に液体から固体へ組成物の状態の変化をもたらす化学的
変化を指す。硬化自体は、被覆基体を希望の放射線源、
例えばUVランプの下に予め定められた速度で通し、予
め定められた時間必要なエネルギー源のスイッチを入れ
ることにより、完全に被覆した基体を放射線に露出する
ことを含めた、既知のやり方のいずれかにより達成する
ことができる。
【0056】好ましい態様として、紙、金属箔、又はテ
ープ素材のような可撓性シート材料を、放射線硬化性シ
リコーン組成物の薄い被覆で、好ましくは連続的やり方
で被覆し、その被覆した材料を、次に加熱及び(又は)
照射してその被覆を迅速に硬化し、少なくとも一つの表
面上に接着剤・剥離性被覆を有するシート状材料を与え
る。その接着剤・剥離性被覆を、次に接着剤と、インラ
インの仕方で接触させ、剥ぎ取り可能な、即ち剥離可能
な接着剤/被覆界面を有する物品を形成する。そのよう
な物品の例には、剥ぎ取り可能な裏打を有する接着ラベ
ル、ロール型の接着テープ、及び押出し容器に詰めた接
着剤が含まれる。接着剤は、よく知られたアクリル系又
はゴム系のような非シリコーン系感圧性接着剤、又は、
例えば、過酸化物−又は白金−硬化性ポリジオルガノシ
ロキサン系接着剤のようなシリコーン系感圧性接着剤で
もよい。接着剤は、食物、アスファルト及びゴム重合体
で用いられるものでもよい。本発明の組成物は、保護被
覆及び装飾被覆として、感圧性接着剤のための剥離性被
覆として有用である。
【0057】下に記載する実施例では、全ての量(部及
び%)は、別に指示しない限り、重量による。組成物の
硬化時間とは、S2Sクラフト紙又はポリプロピレンフ
イルム上に、紙又はフイルム1m2当たりシリコーン
0.7gの厚さで被覆した時、組成物がべとつかず、移
動せず、擦り取れない状態になるのに必要な時間を意味
する。粘度は、ミリパスカル・秒(1ミリパスカル・秒
=1センチポアズ)で測定した。
【0058】
【実施例】例1 撹拌器、滴下漏斗、凝縮器及び乾燥用管を具えた丸底フ
ラスコに、44重量%のメチルトリアセトキシシラン、
49重量%のエチルトリアセトキシシラン、1重量%の
HOAc、及び6重量%の高沸点不純物の混合物45.
2gを入れた。18gのTHFで希釈した水1.8g
を、滴下漏斗により1時間に亙りフラスコへ滴下した。
撹拌しながら反応をさらに0.5時間進行させた。酢酸
及びTHFを70℃で減圧下でそれらをストリッピング
することにより除去した。水及び酢酸を除去した後、3
2gの4−ヒドロキシブチルビニルエーテル〔HO(C
24OCH=CH2〕を滴下漏斗により15分間に亙
り添加した。4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの添
加が完了した後、反応を室温で更に1.5時間継続し
た。70℃で減圧下において酢酸をストリッピングする
ことにより除去した。50mm2/sの粘度を有するヒ
ドロキシ末端ポリジメチルシロキサン120gをフラス
コに添加し、反応を室温で一晩継続した。70℃で減圧
下において酢酸をストリッピング除去することにより、
最終的ビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサンを
生成させた。
【0059】例2 上記最終生成物から次の組成物を調製した。適当な容器
に、例1で製造したビニルエーテル官能性オルガノポリ
シロキサン9.7gを入れた。次に、ドデシルフェノー
ル中に希釈したトリル(ドデシルフェニル)ヨードニウ
ムトリフルオロメタンスルホネートの60/40重量対
重量混合物0.20gを添加し、完全に混合した。次
に、0.1gのダロキュワー(登録商標)1173(ニ
ューヨーク州テリタウンのチバ・ガイギーから入手した
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン
−1−オン)を添加し、完全に混合した。この試料約
1.1mgを示差走査熱量計のアルミニウム容器へ移し
た。その容器を高強度水銀アークランプを具えた示差走
査光熱量計(DPC)中へ入れ、35mW/cm2の強
度で照射した。湿った空気条件下での熱放出速度(勾
配)により測定した反応速度及び硬化度は、夫々302
W(ワット)/g/分及び最大ピーク11W/gであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/13 C08K 5/13 C08L 83/07 C08L 83/07 C09D 4/00 C09D 4/00 5/00 5/00 C (72)発明者 チー − ロン リー アメリカ合衆国,ミシガン,ミドランド, クレアモント 5202 (72)発明者 ウェン − ホン トン アメリカ合衆国,ミシガン,ミドランド, オークリッジ ドライブ 4508

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)(a) 少なくとも一種類のアル
    キルトリアセトキシシランと、 (b) 水、 とを混合し、 (II) 前記(I)の生成物から酢酸を除去し、 (III)(c) 式、HOROCH=CH2(式中、Rは
    1〜20個の炭素原子を有する二価の炭化水素基であ
    る)を有するビニルエーテル化合物を、(II)の生成物
    に添加し、 (IV)(III)の生成物から酢酸を除去し、 (V)(d) ヒドロキシ末端ポリジオルガノシロキサ
    ンを、(IV)の生成物に添加し、そして (VI)(V)の生成物から酢酸を除去する、 ことを含むビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】 工程(II)の前に、水溶性非反応性希釈
    剤を添加することを更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 (VI)の生成物に水を添加することを更
    に含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 (VI)の生成物に水を添加することを更
    に含む、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4の方法により得
    られたビニルエーテル官能性オルガノポリシロキサン。
  6. 【請求項6】 (A) 請求項1、2、3又は4の方法
    により得られたビニルエーテル官能性オルガノポリシロ
    キサン、 (B) 陽イオン性光開始剤、 (C) 遊離ラジカル光開始剤、及び (D) ドデシルフェノール、を含む放射線硬化性シリ
    コーン組成物。
  7. 【請求項7】 (C)が、式: 【化1】 (式中、R'は、−H、アルコキシ基、及びハロゲン原
    子から選択され、R''は−OH、アルコキシ基、及びハ
    ロゲン原子から選択され、R'''は、−H、アルキル
    基、及びハロゲン原子から選択される。)を有する化合
    物である、請求項6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 組成物が、更に(E)珪素原子を含まな
    いビニルエーテル化合物を含む、請求項6に記載の組成
    物。
  9. 【請求項9】 組成物が、更に式: 【化2】 〔式中、Rは1〜20個の炭素原子を有する一価炭化水
    素基であり、R6は、1〜8個の炭素原子を有する一価
    炭化水素、又は式−R7OCH=CH2(式中、R 7は2
    〜20個の炭素原子を有する二価の炭化水素基である)
    を有する基から選択され、eは1〜3の値を有し、fは
    0より大きく100より小さいモル%であり、gは0よ
    り大きく100より小さいモル%であり、但しf+gは
    100モル%に等しく、1分子当たり少なくとも一つの
    −OR7OCH=CH2基が存在するものとする。〕を有
    するビニルエーテル官能性シロキサン樹脂を含む、請求
    項6又は8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 (I) 請求項6、8又は9に記載の
    放射性硬化性組成物を固体基体に適用して被覆を形成
    し、そして(II) 前記被覆を、(i)化学放射線及び
    (ii)熱と組合せた化学放射線からなる群から選択され
    たエネルギー源により、前記被覆を硬化するのに充分な
    量で照射する、ことを含む物品の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10の方法により得られた物
    品。
JP11332996A 1998-11-25 1999-11-24 ビニルエ―テル官能性オルガノポリシロキサン及びそれらの放射線硬化性シリコ―ン組成物としての使用法(1) Withdrawn JP2000159895A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US20054798A 1998-11-25 1998-11-25
US200547 1998-11-25

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000159895A true JP2000159895A (ja) 2000-06-13

Family

ID=22742170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11332996A Withdrawn JP2000159895A (ja) 1998-11-25 1999-11-24 ビニルエ―テル官能性オルガノポリシロキサン及びそれらの放射線硬化性シリコ―ン組成物としての使用法(1)

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP1004612A1 (ja)
JP (1) JP2000159895A (ja)
KR (1) KR20000035626A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005533569A (ja) * 2002-07-24 2005-11-10 シャーウッド サーヴィシス アクチェンゲゼルシャフト 電磁線硬化性シリコーン材料を含む医療装置滑剤
JP2008046870A (ja) * 2006-08-16 2008-02-28 Glory Ltd 紙幣処理装置
US8142591B2 (en) 2003-11-18 2012-03-27 Industrial Technology Research Institute Method for producing liquid crystal display element without substrates

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7332227B2 (en) * 2003-03-14 2008-02-19 Becton, Dickinson And Company Non-volatile lubricant system for medical devices
KR101256154B1 (ko) 2005-03-08 2013-04-19 디아이씨 가부시끼가이샤 자외선 경화성 수지 조성물과 자외선 경화성 도료 및도장물
RU2590154C2 (ru) 2012-05-07 2016-07-10 Бектон Дикинсон Франс Смазочное покрытие для медицинского контейнера

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4640967A (en) * 1982-05-06 1987-02-03 General Electric Company Ultraviolet radiation-curable silicone release compositions with epoxy and/or acrylic functionality
US4954364A (en) * 1989-06-22 1990-09-04 General Electric Company Method for coating substrates with UV curable epoxysilicone compositions
US5861467A (en) * 1993-05-18 1999-01-19 Dow Corning Corporation Radiation curable siloxane compositions containing vinyl ether functionality and methods for their preparation
US5594042A (en) * 1993-05-18 1997-01-14 Dow Corning Corporation Radiation curable compositions containing vinyl ether functional polyorganosiloxanes

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005533569A (ja) * 2002-07-24 2005-11-10 シャーウッド サーヴィシス アクチェンゲゼルシャフト 電磁線硬化性シリコーン材料を含む医療装置滑剤
US8142591B2 (en) 2003-11-18 2012-03-27 Industrial Technology Research Institute Method for producing liquid crystal display element without substrates
JP2008046870A (ja) * 2006-08-16 2008-02-28 Glory Ltd 紙幣処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1004612A1 (en) 2000-05-31
KR20000035626A (ko) 2000-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5594042A (en) Radiation curable compositions containing vinyl ether functional polyorganosiloxanes
US4611042A (en) Resinous copolymeric siloxanes containing alkenyldimethylsiloxanes
US4070526A (en) Radiation-curable coating compositions comprising mercaptoalkyl silicone and vinyl monomer, method of coating therewith and coated article
US4617238A (en) Vinyloxy-functional organopolysiloxane compositions
JPH0912650A (ja) 紫外線硬化性エポキシシリコーンブレンド組成物
JPH0655816B2 (ja) シリコーン系剥離塗工組成物
JP2003533564A (ja) アルケニルエーテル官能性ポリイソブチレンを含む放射線硬化可能な組成物
EP0238033A2 (en) A photocurable organopolysiloxane composition
SE428130B (sv) Stralningsherdbar organopolysiloxanbeleggningskomposition innefattande merkaptoalkyl och silacyklopentenylradikaler, forfaranden och artikel derav
US4596720A (en) Radiation-curable organopolysiloxane coating composition
EP0157540B1 (en) Curable organopolysiloxane compositions
US6040353A (en) Radiation curable silicone compositions
KR100587724B1 (ko) 알케닐 에테르 관능성 폴리이소부틸렌을 함유하는 방사선경화성 조성물
JP2000159895A (ja) ビニルエ―テル官能性オルガノポリシロキサン及びそれらの放射線硬化性シリコ―ン組成物としての使用法(1)
JPH05320511A (ja) オレフィン官能性シリコーンへのチオールの付加により硬化するシリコーン有機コンフォーマルコーティング組成物
JPS60163931A (ja) オルガノポリシロキサン,その製造法,および高エネルギ線により架橋可能な被覆剤
US6028124A (en) Radiation curable compositions
JPH036211A (ja) 放射線硬化性組成物
JPH02138325A (ja) 二元硬化性組成物
JP2000159893A (ja) ビニルエ―テル官能性オルガノポリシロキサン及びそれらの放射線硬化性シリコ―ン組成物としての使用法(2)
JPH06345872A (ja) ビニルエーテル官能基を含む放射線硬化性組成物及びそれらの製造方法
US5397814A (en) Releasing organopolysiloxane composition comprising (meth)acrylic functional group-containing organopolysiloxanes
JP3127719B2 (ja) 紫外線硬化性コーティング用組成物
JPH0748453A (ja) ビニルエーテル官能性シロキサンの製造方法及びビニルエーテル官能性シロキサン含有組成物
GB2215340A (en) Curable polyorganosiloxane compositions

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070206